JP5244581B2 - 貯留槽のレベル測定装置 - Google Patents
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Description
(i)差圧式の検知方法
上記のような差圧式のレベル測定装置においては、差圧検出端である測定部位(二重管101)を貯留槽の内部に挿入し封止する必要があるが、差圧検出端(内管102)を移動させるための外部に設けられた機構との接合部のシールを確実にすることが要求され、複雑な装置構成を余儀なくされる。また、差圧検出端(特に内管102)が直接微粉炭と接するために、一定量の通気をしていても、部分的な微粉体の凝集による通気通路の狭小化や閉塞が発生し、正確な測定ができなくなることがあった。さらに、こうした装置においては一定量の通気を常に行う必要があることから、微粉体の場合には、その一部、特に粉体層の上層部の非常に微細な粉体が通気に同伴し、外部に排出される場合があった。また、微粉体が飛散している中では正確な境界面の検出は難しく、正確な堆積量を知ることができないという課題があった。
静電容量検出端である測定部位(電極部)が直接粉体と接するために、粘性(の高い粉体)や付着し易い性質のある粉体を取り扱う場合に顕著に表れる問題であるが、静電容量式のセンサのセンシング面に粉体が付着堆積すると、センサが誤作動を起こして誤った信号を発することである。これを防止するために、圧縮エアを噴出するエアノズルを設け、該エアノズルから定期的に圧縮エアをセンサに向けて吹き付けて粉体が付着しないようにクリーニングを行っていた。しかしながら、こうしたクリーニングは、常に行う必要があることから、微粉体の場合には、その一部、特に粉体層の上層部の非常に微細な粉体がエアに同伴し、外部に排出される場合があった。また、微粉体が飛散している中では正確な境界面の検出は難しく、正確な堆積量を知ることができないという課題があった。
貯留槽の深さ方向に複数配設された前記センサと、前記発光部の発光面および受光部の受光面をパージする流体を供給するパージ用の流体供給部と、を有し、
前記センサのいずれの発光面および受光面にも、保護用のパージ用の流体を供給するとともに、前記貯留槽の上部から深さ方向に順に、前記発光面または/および受光面に供給されるパージ用の流体の流量を増大させ、前記発光面または/および受光面の近傍に飛散していた粉体がパージされることによって光量の変化が生じた発光部または/および受光部に係る受光部の出力から貯留槽のレベルを測定することを特徴とする。
前記飛散用の流体を噴射させた後、前記パージ用の流体を供給させ、飛散により前記発光面または/および受光面の近傍に飛散していた粉体がパージされることによって光量の変化が生じた発光部または/および受光部に係る受光部の出力から貯留槽のレベルを測定することを特徴とする。
本発明は、貯留槽の深さ方向に複数配設された前記センサと、前記発光部の発光面および受光部の受光面をパージする流体を供給するパージ用の流体供給部と、を有し、前記センサのいずれの発光面および受光面にも、保護用のパージ用の流体を供給するとともに、前記貯留槽の上部から深さ方向に順に、前記発光面または/および受光面に供給されるパージ用の流体の流量を増大させ、前記発光面または/および受光面の近傍に飛散していた粉体または液体がパージされることによって光量の変化が生じた発光部または/および受光部に係る受光部の出力から貯留槽のレベルを測定するレベル測定装置に係る発明である。
図1は、本発明に係るレベル測定装置(以下「本装置」という)の基本構成例(第1構成例)を示す概略図である。貯留槽1の内部に、所定の距離Dをおいて2つの支持部2,2が対となるように設けられ、一方の支持部2の深さ方向に3つの発光部3a〜3cが配設され、他の支持部2にも同様に3つの受光部4a〜4cが設けられ、両者を結ぶ光路長dの光路が形成されている。本装置においては、発光部3aと受光部4aが対となるセンサSa、発光部3bと受光部4bが対となるセンサSbおよび発光部3cと受光部4cが対となるセンサScを構成している。粉体等は、導入口5から槽内に導入され、徐々に滞積してレベルLの堆積層Mを形成した後、測定結果(レベルL)に対応して排出口6から随時排出される。支持部2,2は内部を中空状とし、パージ流体を流通することができる。パージ流体は、その導入部2aから、開閉機構(図示せず)を介して、発光部3a〜3cの発光面(図示せず)あるいは受光部4a〜4cの受光面(図示せず)に供給することができる(パージ用の流体供給部に相当する)。
また、支持部2をさらに多く設けることが好ましい場合がある。つまり、
(i)貯留槽1が大きな容量の場合、包括的な測定では、槽内のレベルLが正確に表さすことができず、局部的な測定との組合せによって、正確な測定が可能となる。
(ii)槽内での粉体等の飛散が激しい状態の場合や槽内での局部的なレベルLの変動が大きい場合などにおいては、多数の測定用の光路によって堆積層と飛散の激しい空間あるいは粉体等が殆どない空間を十分カバーすることができる。例えば、貯留槽の中央に、発光部のみを配設した1つの支持部を設け、それから放射状に等分割された位置に、これと対となる受光部のみを配設した3つの支持部を設けることによって、貯留槽を3つの領域でレベル測定が可能となる。
さらに、複数の対となる発光部と受光部が異なる支持部2に配設され、所定の距離の光路を形成することによって、槽内の中央部と周辺部でのレベルLの変動の相違など動的な条件に対応した精度の高いレベル測定を可能とした。
次に、上記の構成を有する本装置におけるレベル測定方法を、例えば処理装置の運転中であり槽内に粉体等が飛散している比較的動的な場合と、処理操作が完了し比較的静的な場合に分けて説明する。なお、ここでは、説明の簡略のために、3つの発光部および受光部を使用した場合を例に挙げるが、レベル測定の精度を上げるために、発光部および受光部の数量を多くする方法や、上記のようCCDセンサを用いる方法などが可能である。
図1のように、貯留槽1の内部に粉体等が導入され、所定の深さを有する堆積層Mが形成されている状態において、粉体等の導入によって、発光部3a〜3cの発光面および受光部4a〜4cの受光面の近傍には、粉体等が飛散している。各発光面および受光面には予め少量のパージ流体が供給され、粉体等の付着による腐蝕や破損から保護されている。なお、以下の操作において、パージ等の操作は十分その機能を果していることを前提とする。
貯留槽1の内部に次々粉体等が導入され、所定の深さを有する堆積層Mが形成されるとともに、槽内に粉体等が飛散する状態において、発光部3a〜3cの発光面および受光部4a〜4cの受光面近傍には、粉体等が次々と飛散している。
本装置の他の構成例は、図2(A)に例示するように、支持部2,2が粉体等のレベルLに対して所定の傾斜角αを有するように配設することを特徴とする。つまり、対象となる粉体等が液体の場合、そのレベルLは、静的条件においては水平であり、動的条件においては所定の変動幅を有し水平を平均とするものである。従って、垂直方向に複数配設された発光部および受光部によって水平を高精度に測定することは難しく、対となる受光部と発光部を結ぶ光路を、水平ではなく所定の傾斜角αを有する直線に近似することによって、レベル近傍の所定幅の粉体等を通過することから、レベルLの平均値に近い相関を有することができる。
α≧tan−1(y/d) ・・式1
第2構成例に係るレベル測定装置を用い、液体の実証実験を行った。
(i)実験条件
PFC処理装置後段などで分解された副生成物である強酸(フッ化水素を含有)を対象とし、発光部および受光部には窒素パージを連続的に行い、腐蝕からの保護を図った。
(ii)実験結果
下表2に示すように、液面を精度よく検知できる結果を得た。また、発光部の発光面および受光部の受光面を構成するガラス部分の腐蝕も見られなかった。
本装置の第3構成例は、図3に例示するように、1つの支持部2に複数の発光部3a〜3c,3a’〜3c’および受光部4a〜4c,4a’〜4c ’を配設することを特徴とする。つまり、貯留槽1の内面を光反射面Ra〜Rc,Ra’〜Rc ’として利用することによって、多数の発光部および受光部を配設することが可能となり、精度の高いレベル測定が可能となる。また、反射光の利用により2倍の光路長を確保することができ、精度の向上に利用することができる。
本装置の第4構成例は、図4に例示するように、貯留された粉体等を飛散させる流体を噴射する飛散用の流体噴射部7を有し、飛散用の流体を噴射させて槽内に粉体等を飛散させた後、パージ用の流体の流量を増大させ、順次発光部3a〜3cの発光面や受光部4a〜4cの受光面近傍に飛散していた粉体等がパージされる。これによって、光量の変化が生じた受光部の出力から貯留槽1のレベルLを測定することを特徴とする。静的な条件下において精度の高い測定が難しい場合に、堆積している粉体等に飛散用流体を噴射し、故意に動的な条件に変化させることによって、粉体等が飛散する槽内において、その上下で粉体等の濃淡が生じる状態を形成させる。こうした動的な条件において、槽内上部の発光面および受光面から順次パージ処理を行うことによって、瞬時の正確なレベルLを測定することを可能とした。特に、微粉体を対象とした場合には、堆積層Mの上層に薄膜状となっている軽量の微粉体が飛散して槽内上部の発光面および受光面の近傍にも飛散し易いことから、パージ操作に伴う出力の変化を拡大させることができ、レベル測定の精度を向上させるのに非常に有効であった。
貯留槽1の内部に次々粉体等が導入され、所定の深さを有する堆積層Mが形成されるとともに、堆積層Mの表面あるいはその内部に飛散用流体を噴射し、槽内に粉体等が飛散した状態を作り出したとき、発光部3a〜3cの発光面および受光部4a〜4cの受光面近傍には、粉体等が飛散しながら、飛散した粉体等が徐々に堆積層Mに落下している。つまり、上記の第1構成例における動的条件に近い状態が強制的に実現されている。
2 支持部
2a 導入部
3a〜3c 発光部
4a〜4c 受光部
5 導入口
6 排出口
7 流体噴射部
d 光路長
D 距離
L レベル
M 堆積層
Claims (5)
- 発光部と受光部を有するセンサによって粉体を通過する光の減量を測定し、貯留槽内の粉体のレベルを測定するレベル測定装置であって、
貯留槽の深さ方向に複数配設された前記センサと、前記発光部の発光面および受光部の受光面をパージする流体を供給するパージ用の流体供給部と、を有し、
前記センサのいずれの発光面および受光面にも、保護用のパージ用の流体を供給するとともに、
前記貯留槽の上部から深さ方向に順に、前記発光面または/および受光面に供給されるパージ用の流体の流量を増大させ、前記発光面または/および受光面の近傍に飛散していた粉体がパージされることによって光量の変化が生じた発光部または/および受光部に係る受光部の出力から貯留槽のレベルを測定することを特徴とする貯留槽のレベル測定装置。 - 前記光量の変化が生じた発光部または/および受光部の位置を基準に、該発光部または/および受光部に係る受光部の出力から、貯留槽のレベルを測定することを特徴とする請求項1記載の貯留槽のレベル測定装置。
- 前記光量の変化が生じた発光部または/および受光部と、これと対となる受光部または/および発光部を結ぶ光路の位置を基準に、該発光部または/および受光部に係る受光部の出力から、貯留槽のレベルを測定することを特徴とする請求項1記載の貯留槽のレベル測定装置。
- 貯留された粉体を飛散させる流体を噴射する飛散用の流体噴射部を有し、
前記飛散用の流体を噴射させた後、前記パージ用の流体を供給させ、飛散により前記発光面または/および受光面の近傍に飛散していた粉体がパージされることによって光量の変化が生じた発光部または/および受光部に係る受光部の出力から貯留槽のレベルを測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の貯留槽のレベル測定装置。 - 前記パージ用の流体供給部から発光部あるいは受光部に対して供給されるパージ用流路を有する支持部を複数備え、対となる発光部と受光部が異なる支持部に配設され所定の距離の光路を形成することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の貯留槽のレベル測定装置。
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