JP5244004B2 - 検査装置 - Google Patents

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Description

複数種類のガスを混合して供給する混合ガス供給装置、特にガスセンサの特性検査用の検査装置に用いられる混合ガス供給装置に関する。
従来より、被測定ガス中の所望のガス成分の濃度を知るために、各種のガスセンサが用いられている。例えば、燃焼ガス等の被測定ガス中のNOx濃度を測定する装置として、ジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質を用いて形成したNOxセンサが公知である(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開2006−284223号公報 特許第3537983号公報
特許文献1および特許文献2に開示されているNOxセンサをはじめとするガスセンサは、測定電極において測定対象ガス成分を分解させると、その際に発生する酸素イオンの量が測定電極と基準電極とを流れる電流に比例することを利用して、該測定対象ガス成分の濃度を求めるようになっている。そのため、あらかじめ測定対象ガス成分の濃度が既知の混合ガスを用いて、個々のガスセンサにおける濃度値と電流値との関係(感度特性)を特定しておく必要がある。あるいは、少なくとも、実際の測定ガスに類似する混合ガスを利用して、ガスセンサが正常に動作する(想定される電流値の電流が実際に流れる)ことを検査しておくことが必要である。
上述のような感度特性は、ガスセンサの測定精度を直接に左右するものであることから、これを得る場合においては、供給する混合ガスにおける各ガス成分の存在比が経時的に安定している必要がある。特に、測定対象ガス成分の存在比がppmオーダー程度に小さい場合、係る経時的安定性が確保されていないと、測定する度に感度特性が大きく異なることになり、得られる感度特性の信頼性、つまりはガスセンサの信頼性が確保できなくなる。
また、混合ガスに水蒸気を含むようにする場合、気化器を用いて水を水蒸気化することによってこれを行うことが一般的であるが、その際、気化されなかった水に混合ガス中のガス成分が溶解してしまうと、混合ガスの濃度が設定値からずれることになり、この場合も、得られる感度特性の信頼性が保証されなくなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、混合比の経時的安定性に優れた混合ガス供給装置、およびこれを含むガスセンサの検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数種類のガスを混合して供給する混合ガス供給装置であって、混合ガスの主成分ガスが流れる第一の供給経路に、水を気化して水蒸気として前記主成分ガスと混合させる気化器が接続されてなり、前記気化器の下流側に設けた、前記主成分ガスと前記水蒸気との混合ガスが流れる予備混合路に、前記混合ガスの前記主成分ガスおよび水蒸気以外の残余のガスが流れる第二の供給経路を合流させることにより、前記混合ガスが流れる一の混合ガス供給路が形成されてなる、混合ガス供給装置と、前記混合ガス供給装置の前記混合ガス供給路に接続された測定チャンバと、前記測定チャンバに挿入されたガスセンサを対象に所定の測定を行う測定装置と、を備える検査装置であって、前記主成分ガスが窒素ガスであり、前記残余のガスが酸素ガスとNOガスであり、前記第二の供給経路において、前記酸素ガスの供給路と前記NOガスの供給路とを合流させてなり、前記気化器、前記混合ガス供給路、および前記チャンバに、前記気化器および前記チャンバの内部の雰囲気ガスを所定温度範囲に保つためのヒータが付設されてなり、前記測定装置による前記所定の測定を、前記チャンバ内の雰囲気ガスの温度を100℃〜120℃に保って行う、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の検査装置であって、前記混合ガス供給路に、ガスミキサーを備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の検査装置であって、前記ガスミキサーがスタティックミキサーであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検査装置であって、前記測定装置は、前記測定チャンバに挿入された前記ガスセンサに対しプローブを接続することにより、所定の電気的測定を行う、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項の発明によれば、混合比の異なる、水蒸気を含む複数種類のガスを混合する際に、主成分ガスに対し気化器によって水蒸気を混合した後に、水に対する溶存を避けたいガスを混合することができるので、水蒸気以外のガスを同時に混合し、その後に水蒸気を混合するような場合に比して、主成分ガス以外のガスについての混合比の経時的安定性に優れた混合ガスを供給することができる。
本発明の実施の形態に係る検査装置1の構成を概略的に示す模式図である。 混合ガス供給装置2の比較例としての混合ガス供給装置1002を含む、検査装置1001の構成を概略的に示す模式図である。 ガスセンサ101の構造を模式的に示す断面図である。 ガスセンサ101についての電流測定結果を示す図である。 ガスセンサ101についての電流測定結果を示す図である。
<検査装置の概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る検査装置1の構成を概略的に示す模式図である。検査装置1は、混合ガスを所望される混合比にて供給する混合ガス供給装置2と、混合ガス供給装置2から混合ガスの供給が導入される測定チャンバ3と、測定チャンバ3に配置したガスセンサ101の所定位置にプローブ4を接続することにより、所定の電気的測定を行える測定装置5と、を備える。
なお、図1においては図示の単純化のために混合ガス供給装置2に対して1つの測定チャンバ3が接続される場合を例示しているが、混合ガス供給装置2からの供給配管を分岐させることにより、複数の測定チャンバ3が一の混合ガス供給装置2に接続される態様であってもよい。係る場合、複数のガスセンサ101に対する測定が同時並行的に行えるようになっていることが好ましい。
また、図1においては図示の簡単のため、2つのプローブ4によってガスセンサ101の端部を挟む態様にてプローブ4がガスセンサ101に接続される場合を例示しているが、実際のプローブ4の個数や接続態様はこれに限られるものではなく、ガスセンサ101の具体的構造に応じて、適宜に用意されたプローブ4を、適宜の位置に接続する態様であってよい。
測定装置5としては、測定対象となるガスセンサ101の種類および所望される測定内容の測定が行える測定器等が適宜に用いられればよい。
<混合ガス供給装置>
次に、混合ガス供給装置2の構成について詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、窒素(N2)ガスを混合比(流量比)が最大の第1主成分とし、酸素(O2)ガスを次に混合比の大きな第2主成分として10%〜18%程度含み、微量成分として、水蒸気(H2O)を全体のおよそ数%程度含む混合ガス、あるいはさらに、数百ppmオーダーの一酸化窒素(NO)ガスを含む混合ガスを混合ガス供給装置2による供給の対象であるとする。これは、NOxセンサが対象とする、内燃機関からの排ガス成分に類似するガスを供給する場合に該当する。
このようなガス種の混合ガスを供給するべく、混合ガス供給装置2は、窒素供給系10と、水供給系20と、酸素供給系30と、NO供給系40とを備えている。それぞれの供給系には、それぞれの物質の供給源(ボンベもしくはタンクなど)として、窒素供給源11と、水供給源21と、酸素供給源31と、NO供給源41とを備えている。また、流量調整を行うためのマスフローコントローラー12、22、32、および42と、バルブ13、23、33、および43が、それぞれの供給路14、24、34、および44の途中に備わっている。
これら4つの供給系のうち、窒素供給系10の供給路14と水供給系20の供給路24とは、気化器50に接続されている。気化器50においては、水供給系20から供給される水が気化され、水蒸気とされて、窒素供給系10から供給される窒素と混合される。なお、気化器50には、内部の雰囲気を加熱することができるヒータH1が付設されている。ヒータH1は図示しない温度コントローラによって制御される。
気化器50における水蒸気と窒素との混合は、ヒータH1によって気化器50内の雰囲気を100℃から120℃程度の範囲で加熱した状態で行われる。これによって、水が気化することなく残留することが好適に防止される。混合された水蒸気と窒素の混合ガスは、気化器50から第1予備混合路60に流出される。
一方、酸素供給系30とNO供給系40とは、合流点C1で合流し、両者から供給される酸素とNOとの混合ガスが、第2予備混合路70を流れるようになっている。
そしてさらに、第2予備混合路70は合流点C2で第1予備混合路60に合流するようになっている。これにより、両者から供給されるガスの混合ガス、つまりは、4つの供給系からの全てのガスの混合ガスが、混合ガス供給路80を流れることになる。なお、混合ガス供給路80の合流点C2の近傍には、ガスミキサー81が設けられており、混合ガスは、ガスミキサー81による十分な混合を経た上で、混合ガス供給路80の端部の供給口83から測定チャンバ3へと供給されるようになっている。また、混合ガス供給路80にはバルブ82が設けられており、バルブ82によって、測定チャンバ3へと供給される混合ガスの流量が調整される。
ガスミキサー81としては、いわゆるスタティックミキサー(静止型混合器)を用いるのが好適な一例であるが、ダイナミックミキサーを用いる態様であってもよい。
また、混合ガス供給路80には、ヒータH2が付設されている。なお、好ましくは、測定チャンバ3にもヒータH3が設けられる。ヒータH2およびヒータH3は図示しない温度コントローラによって制御される。これらのヒータH2およびヒータH3によって、測定チャンバ3内の雰囲気は、100℃から120℃程度の範囲で保たれる。
なお、図1においては、窒素供給源11から窒素供給路14、第1予備混合路60さらには混合ガス供給路80の供給口83に至る供給経路がコの字型に図示されているが、これはあくまで便宜上のものであって、実際の混合ガス供給装置2における配管配置を示すものではない。
図2は、本実施の形態に係る混合ガス供給装置2の比較例としての混合ガス供給装置1002を含む、検査装置1001の構成を概略的に示す模式図である。検査装置1001における、混合ガス供給装置1002以外の構成要素は検査装置1と同じである。
混合ガス供給装置1002も混合ガス供給装置2と同様に、窒素供給系1010と、水供給系1020と、酸素供給系1030と、NO供給系1040とを備えている。そして、それぞれの供給系には、それぞれの物質の供給源として、窒素供給源1011と、水供給源1021と、酸素供給源1031と、NO供給源1041とを備えている。また、流量調整を行うためのマスフローコントローラー1012、1022、1032、および1042と、バルブ1013、1023、1033、および1043が、それぞれの供給路1014、1024、1034、および1044の途中に備わっている。
また、混合ガス供給装置1002は、窒素供給系1010と、酸素供給系1030と、NO供給系1040とが、合流点C1001で一度に合流し、窒素と酸素とNOの混合ガスが予備混合路1060を流れる構成を有している(下流側からみれば、予備混合路1060を構成する配管が三方に分岐して、それぞれの供給路の配管となっている)。そして、予備混合路1060と水供給系20の供給路24とが、気化器1050に接続されている。なお、予備混合路1060と混合ガス供給路1080とには、ヒータH1001およびヒータH1002が備わっている。混合ガス供給装置1002においても、バルブ1082で流量が調整されつつ、供給口1083に接続された測定チャンバ3に対して混合ガスが供給される。
このような構成を有する混合ガス供給装置1002においては、混合の順番は異なるものの、混合されるガスの種類は混合ガス供給装置2と同じであるので、一見すると、混合ガス供給装置2と同様の混合ガスが得られるように見受けられる。しかしながら、本実施の形態のように、個々の混合比(流量比)を異ならせて複数のガス種を混合しようとする場合、混合ガス供給装置1002の合流点C1001においては、流量差に起因して生じる圧力によって、混合比の小さいガスの合流が阻害され、合流点C1001の手前で滞留してしまうことが起こり得る。その結果、各供給源からは連続的にガスを供給しているにもかかわらず、断続的にしか混合されない不具合が起こりやすい。
一方、本実施の形態に係る混合ガス供給装置2のように、合流点C2において第1予備混合路60に第2予備混合路70を合流させることによって混合ガスを得る構成は、別の見方をすれば、第1予備混合路60から混合ガス供給路80へと流れる主成分の窒素ガスに、酸素とNOとを混合させる構成であるともいえる。すなわち、混合ガス供給装置2においては、いわば、流量比が最大の窒素ガスをキャリアガスとして流しつつ、酸素とNOを輸送させる態様が実現されている。このような態様にて混合を行う本実施の形態に係る混合ガス供給装置2は、混合比の小さいガスの混合を安定的に行える点で、混合ガス供給装置1002よりも優れているといえる。
また、混合ガス供給装置1002の場合、予備混合路1060を流れる窒素、酸素、およびNOの混合ガスに対し、気化器1050において水蒸気が混合されるので、聞かされずに残っている水に、混合ガス中の酸素やNOが溶解してしまうことが起こりうる。
これに対して、混合ガス供給装置2の場合は、気化器50における混合対象は水蒸気と窒素であり、酸素やNOは混合の対象となっていないので、酸素やNOが気化していない水への溶解が起こることはない。また、ヒータH1によって水蒸気状態が保たれた混合ガスが合流点C2に達するので、合流点C2においても未気化の水への酸素やNOの溶解が生じない。このことも、混合ガスの安定性を高める効果を奏している。
さらには、混合ガス供給装置1002の場合、予備混合路1060を流れる時点で酸素およびNOを含む混合ガスがヒータH1001による加熱の対象となるが、混合ガス供給装置2の場合、酸素およびNOが加熱を受けるのは、混合ガス供給路80を流れるときのみであるので、酸素とNOの反応が生じにくくなっている。
<検査装置における測定例>
次に、混合ガス供給装置2を含む検査装置1において、ガスセンサ101を対象に行われる測定の測定例を、混合ガス供給装置1002を含む検査装置1001を用いて行った場合と対比しつつ説明する。
図3は、係る測定の対象たるガスセンサ101の構造を模式的に示す断面図である。図3に示すガスセンサ101は、酸素イオン伝導性固体電解質であるジルコニアを主成分とするセラミックスを構造材料として構成されたNOxセンサである。
係るガスセンサ101は、第一の内部空室102が第一の拡散律速部110、第二の拡散律速部120を通じて外部空間に開放されたガス導入口104と連通し、第二の内部空室103が第三の拡散律速部130を通じて第一の内部空室102と連通する構成を備える、いわゆる直列二室構造型のNOxセンサである。係るガスセンサ101を用い、以下のようなプロセスが実行されることで、被測定ガス中のNOxガス濃度が算出される。
まず、第一の内部空室102に導入された被測定ガスは、ガスセンサ101の外面に設けられた外部ポンプ電極141と、第一の内部空室102に設けられた内部ポンプ電極142と、両電極の間のセラミックス層101aとによって構成される電気化学的ポンプセルである主ポンプセルのポンピング作用(酸素の汲み入れ或いは汲み出し)によって、酸素濃度が略一定に調整されたうえで、第二の内部空室103に導入される。第二の内部空室103においては、同じく電気化学的ポンプセルである、外部ポンプ電極141と、第二の内部空室103に設けられた補助ポンプ電極143と、両電極の間のセラミックス層101bとによって構成される補助ポンプセルのポンピング作用により、被測定ガス中の酸素が汲み出されて、被測定ガスが十分な低酸素分圧状態とされる。
係る低酸素分圧状態の被測定ガス中のNOxは、第二の内部空室103に保護層144に被覆される態様にて設けられた測定電極145において還元ないし分解される。そして、係る還元ないし分解によって生じた酸素イオンが、測定電極145と、基準ガス導入口145に通じる多孔質アルミナ層146内に設けられた基準電極147と、両者の間のセラミックス層101cとによって構成される電気化学的ポンプセルである測定ポンプセルによって汲み出される。そして、その際に生じる電流(NOx電流)の電流値と、NOx濃度との間に線型関係があることに基づいて、被測定ガス中のNOx濃度が求められる。
以降の説明では、検査装置1および検査装置1001においては、測定電極145と基準電極147との間を流れる電流を測定装置5による測定の対象であるとする。ただし、実際の測定においては、測定電極145とリード線L1にて導通する端子電極151と、基準電極147とリード線L2にて導通する端子電極152とに2つのプローブ4を当接させたときに、両者の間を流れる電流を測定するものとする。なお、ガスセンサ101における測定対象や、端子電極およびリード線の配置態様は、これらに限られるものではない。
測定装置5による測定に際し、ガスセンサ101は、ガス導入口104の備わる側を測定チャンバ3に挿入させ、端子電極151および152が備わる側を測定チャンバ3外に突出させる態様にて配置される。図1には、係る状態が例示されている。
図4および図5は、上述のような構成を有するガスセンサ101について、混合ガスを測定チャンバ3に対して連続的に供給しつつ、測定電極145と基準電極147との間を流れる電流を測定した結果を示す図である。
図4は、混合ガスの目標混合比を窒素:水蒸気=97:3と定めた場合の結果を示している図4(a)が検査装置1001を用いた場合の結果を示しており、図4(b)が検査装置1を用いた場合の結果を示している。なお、この場合、混合ガスにはNOは含まれないことから、流れる電流は、実際のガスセンサ101による測定に際しては、オフセットされる電流に相当する。
図4(a)に示す検査装置1001による測定結果では、概ね0.05μAの電流が流れるなかで、時間が経過しても断続的に最大で0.05μA程度の電流量の変動があるが、図4(b)に示す検査装置1による測定結果では、経過時間が大きくなると電流量はほぼ安定している。
上述のように、どちらの検査装置における測定も、一定の混合比を有する混合ガスが測定チャンバ3に供給される状態を前提に(目標に)行われている。よって、図4(a)に示す結果は、検査装置1001においては、実際に測定チャンバ3に供給される混合ガスの混合比が変動していることを指し示すものと解される。特に、所々で見られるスパイク状の電流量の変動(脈動)は、混合ガス濃度に急激な変動が生じていることを示唆するものである。これに対し、図4(b)に示す結果では、初期以外はほとんど電流量の変動がなく、安定している。すなわち、混合ガス供給装置2の構成は、水蒸気の混合が安定してなされていることを示している。
また、図5は、図4に示した測定結果を得た際の混合ガスに、さらに、NOを、目標混合値を500ppmとして混合させたときの、測定電極145と基準電極147との間を流れる電流を測定した結果を示す図である。図5(a)が検査装置1001を用いた場合の結果を示しており、図5(b)が検査装置1を用いた場合の結果を示している。なお、図5(a)、(b)ともに横軸両端部分の測定プロファイルは評価とは無関係である。
図5(a)に示す検査装置1001による測定結果では、図中に矢印にて示す箇所に比較的長時間の電流量の低下(うねり)があるが、図5(b)に示す検査装置1による測定結果では、このようなうねりはみられず、電流量は安定している。図5に示す結果は、本実施の形態に係る検査装置1においては、混合ガスにおけるNOガスの混合比が連像的に安定している状態で、測定がなされていることを指し示しているといえる。すなわち、混合ガス供給装置2のようにNOガスを気化器50より下流側で混合させる構成が、混合ガスを供給する際の、混合比の経時的安定性の確保という点で、優れているといえる。
以上、説明したように、本実施の形態に係る混合ガス供給装置においては、混合比の異なる、水蒸気を含む複数種類のガスを混合する際に、主成分ガスに対し気化器によって水蒸気を混合した後に、水に対する溶存を避けたいガスを混合するようにしているので、水蒸気以外のガスを同時に混合し、その後に水蒸気を混合するような場合に比して、主成分ガス以外のガスについての混合比の経時的安定性に優れた混合ガスを供給することができる。
1、1001 検査装置
2、1002 混合ガス供給装置
3 測定チャンバ
4 プローブ
5 測定装置
10、1010 窒素供給系
20、1020 水供給系
30、1030 酸素供給系
40、1040 NO供給系
50、1050 気化器
80、1080 混合ガス供給路
81 ガスミキサー
82 バルブ
101 ガスセンサ
101a、101b、101c (ガスセンサ101の)セラミックス層
102 第一の内部空室
103 第二の内部空室
104 ガス導入口
145 測定電極
147 基準電極
C1、C2、C1001 合流点
H1、H2、H3、H1001、H1002 ヒータ

Claims (4)

  1. 複数種類のガスを混合して供給する混合ガス供給装置であって、
    合ガスの主成分ガスが流れる第一の供給経路に、水を気化して水蒸気として前記主成分ガスと混合させる気化器が接続されてなり、
    記気化器の下流側に設けた、前記主成分ガスと前記水蒸気との混合ガスが流れる予備混合路に、前記混合ガスの前記主成分ガスおよび水蒸気以外の残余のガスが流れる第二の供給経路を合流させることにより、前記混合ガスが流れる一の混合ガス供給路が形成されてなる、
    混合ガス供給装置と、
    前記混合ガス供給装置の前記混合ガス供給路に接続された測定チャンバと、
    前記測定チャンバに挿入されたガスセンサを対象に所定の測定を行う測定装置と、
    を備える検査装置であって、
    前記主成分ガスが窒素ガスであり、
    前記残余のガスが酸素ガスとNOガスであり、
    前記第二の供給経路において、前記酸素ガスの供給路と前記NOガスの供給路とを合流させてなり、
    前記気化器、前記混合ガス供給路、および前記チャンバに、前記気化器および前記チャンバの内部の雰囲気ガスを所定温度範囲に保つためのヒータが付設されてなり、
    前記測定装置による前記所定の測定を、前記チャンバ内の雰囲気ガスの温度を100℃〜120℃に保って行う、
    ことを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記混合ガス供給路に、ガスミキサーを備えることを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載の検査装置であって、
    前記ガスミキサーがスタティックミキサーであることを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検査装置であって、
    前記測定装置は、前記測定チャンバに挿入された前記ガスセンサに対しプローブを接続することにより、所定の電気的測定を行う、
    ことを特徴とする検査装置。
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