JP4600715B2 - ガス分析試験装置およびこれに用いる反応装置 - Google Patents

ガス分析試験装置およびこれに用いる反応装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ガスを触媒ないし吸着剤等に接触させて組成の変化を調べるための技術分野に属し、排ガスの浄化用触媒、ガス改質用触媒等の試験に用いて好適なガス分析試験装置及びこれに使用する反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素をガス化し空気等で希釈して調製した試験用ガスを吸着剤などの反応手段に送って、反応の前後でのガスを採取して分析する装置には、例えば、特開昭61−160050号公報、特開平10−319006号公報等に開示されている。
【0003】
一般的に排ガス浄化用の触媒等の評価装置では、実際の排ガスを模擬したモデルガスを発生させる機能と、反応の前後のガス成分を正確に評価する機能とが必要とされる。しかし、実際の排ガスは種々の成分から構成されているガスであり、その組成・温度・流量は時間的にも変動するので、それを模擬したモデルガスを所望の試験条件で供給することは簡単ではない。
【0004】
排ガスの中でもディーゼルエンジンの排ガスとかガソリンエンジンの場合にもコールドスタート時の排ガスを模擬するガス分析試験は、同排ガスが高沸点の炭化水素を含んでいるので、試験条件を整えることはなかなか難しかった。具体的には、高沸点の炭化水素を気化させて安定に供給することが難しいうえに、高沸点の炭化水素は熱分解を起こしやすく触媒などの供試材に到達するまでに成分が変化してしまいやすかった。
【0005】
また、排ガスの中には硫酸塩(サルフェート)や炭化水素(HC)ガスなどの微量ガス成分とその他の微量ガス成分とが含まれているが、このような排ガスのモデルガスで微量ガス成分が互いに化学反応してしまい組成が変化する場合がある。
【0006】
そこで、特開平10−319006号公報では試験用ガスを多量のキャリアーガスと微量の成分ガスとに分け、キャリアーガスを所定温度に調温し、触媒と接触させる直前でキャリアーガスと成分ガスとを混合し、所定温度の試験用ガスとして触媒と接触させる方法を提案している。
【0007】
しかしながら、キャリアーガスの温調に時間がかかるために、高速の温度変化に伴う触媒性能を調べるための十分な試験ができないといった問題がある。具体的には、従来の温調には、透明石英管が用いられている。例えば、10〜50L/minのガスを流通させて試験する場合、内径15mm以上、肉厚2mm以上の1本の透明石英管内に直径約5mm長さ5〜10mmの石英製の短管や、直径5mm程度のSiC製の粒子を充填材として装填し、その外部から加熱することにより熱交換していた。
【0008】
一本の石英管を用いるものでは、流通ガス量が1L/minを越えると反応管の壁面からの熱交換が不十分となり試験用ガスを目的とする温度まで十分に暖めることができない。そのため外周部と内部で、試験片の温度が均一とならない問題がある。また、流量が少ないと流速が遅くガスが通過する間にガス拡散が起こるために高速の変動ガスを流通させることができない、という問題がある。
【0009】
また、充填材を用いる場合には、ガスが充填材内で乱流を起こすため、10〜数10cm程度の短い反応管内で10〜50L/min程度の大流量の試験用ガスを数100℃までの目的とする温度まで加熱することができるという利点がある。しかし、充填材内で乱流が起きるため、変動周期数秒以下の高速の変動雰囲気ガスを試験片に流通させようとしても、ガスのミキシングのため変動ガス成分が均一化し、希望する高速の変動ガスを流通させることができない。その上、高速の昇降温を行おうとしても、反応管外部から加えた熱が反応管の内部の充填材まで伝わりにくく、また冷却時には内部の熱が冷えにくいため高速の昇降温試験ができない、という問題がある。
【0010】
なお、反応管の材質として石英を用いた場合には、石英は熱伝導度が低いため、高速の昇降温試験ができない、という問題がある。また、石英は衝撃に弱いため人為的なミスにより破損する危険性が高い。また接合部に摺り合わせを用いるため試験後焼き付きを起こし、破損の危険性が大きい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は短時間に所定温度に試験用ガスを調温できるガス分析試験装置及びそれに使用する反応装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、細管を用い、通過ガス量に対する調温用壁面の割合を大きくすることにより短時間に調温することが可能であることに思い至り本発明を完成したものである。
【0013】
すなわち、本発明のガス分析試験装置は、所定のガス組成の試験用ガスを供給するガス供給装置と、該ガス供給装置から供給される該試験用ガスが導入される導入部と、該導入部に一端が開口し該導入部から均等に導入された該試験用ガスが調温されながら通過する細管と、該細管の外周面に熱媒体を供給して該細管を調温する調温部と、該細管の他端が開口し該試験用ガスと接触し該試験用ガスを改質させる供試材を保持する反応室とを持つ反応装置と、少なくとも該供試材に接触する前の該試験用ガスの温度を計測する温度センサーと、 少なくとも該供試材で改質された改質ガスを分析する分析装置と、該分析装置での分析結果および該温度センサの計測結果を含むデータを記録すると共に、該データに基づいて該試験用ガスの流量および該反応装置の該調温部を含む試験条件を制御する記録制御装置と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の反応装置は、試験用ガスが導入される導入部と、該導入部に一端が開口し該導入部から均等に導入された該試験用ガスが調温されながら通過する細管と、該細管の外周面に熱媒体を供給して該細管を調温する調温部と、該細管の他端が開口し該試験用ガスと接触し該試験用ガスを改質させる供試材を保持する反応室とを持つことを特徴とする。
【0015】
本発明のガス分析試験装置及び反応装置は、細管を採用し、この細管を調温部で所定温度に調温し、試験用ガスは調温された細管の中を通過する際にその内周面に衝突し、極短時間に所定温度に調温される。細管を通過する時間は極めて短いために、試験用ガスの上流側と下流側との拡散も起こりにくく、試験用ガスのガス成分割合の変動も抑えられる。さらに、極めて短時間に加熱されるために試験用ガスを構成する成分間での反応も抑えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のガス分析試験装置は、ガス供給装置と反応装置と温度センサーと分析装置と記録制御装置とを有する。
【0017】
ガス供給装置は、試験に供される試験用ガスを供給するものでる。試験用ガスは、個々の成分ガスから混合して調製することができる。成分ガスとしては、液状の炭化水素を気化させる気化ガス供給部を設けるのが好ましい。具体的には、気化ガスを含む複数種類のガスを個別に所定の流量で供給するガス供給部(MFC)を設けるのが好ましい。試験用ガスは、ガス供給部から供給されたガスが混合されたものとなる。なお、液体を供給する場合には、MFCに替えて、多ヘッド型多プランジャー方式の送液ポンプと脱気部とを使用できる。脱気部は液体を加熱する際に発生するガスを除去するもので、加熱により発生するガスを除いた後、送液ポンプで液送するのが好ましい。この加熱により発生するガスを除くことにより多ヘッド型多プランジャー方式の送液ポンプにより1μL/min±1%の変動の少ない微量送液が可能となる。
【0018】
触媒用の試験用ガスを供給するガス供給部としは、キャリアガスを供給するキャリアガス供給部と、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、水蒸気、アンモニア、硫黄酸化物および窒素酸化物のうち少なくとも一つの微量ガスを供給する微量ガス供給部とを設けるのが好ましい。そして、窒素ガスなどのキャリガスに各種微量ガス成分が混合された混合ガスが反応装置に供給される。
【0019】
微量ガス成分には、常温では液状の炭化水素類だけではなく、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、水蒸気、アンモニア、硫黄酸化物および窒素酸化物などが含まれうるので、混合ガスの成分は実際の内燃機関から排出される排ガスの成分により近いものとすることができる。したがってこのガス供給装置を用いることにより、実際の排ガスの成分により近い混合ガスを供給することができ、より正確に模擬された排ガスに関する試験が行えるようになるという効果がある。
【0020】
なお、時間経過に伴い、試験用ガスのそれぞれの組成割合を連続的に変えたものとして供給することもできる。また、実際のエンジンの排気を試験用ガスの一部として用いてもよい。
【0021】
反応装置は、試験用ガスが導入される導入部と、この導入部に一端が開口し導入部に供給された試験用ガスが調温される細管と、この細管を調温する調温部と、細管の他端が開口しこの細管の他端からでる試験用ガスと接触し試験用ガスを改質させる供試材を保持する反応室とを持つ。
【0022】
導入部はガス供給装置と細管とを結ぶもので、細管が1本の場合には1本の連通管で構成できる。複数の細管を採用する場合には、ガス導入空間を設けるのが好ましい。そしてこのガス導入空間にそれぞれの細管の一端が開口する。それぞれの細管に試験用ガスを均等に導入するために、ガス導入空間に旋回流を与えることも好ましい。旋回流は、ガス導入空間をシリンダ状とし、ガス供給装置から送られる試験用ガスをこのガス導入空間に接線方向に導入することにより得られる。また、ガス導入空間に整流手段を設けることもそれぞれの細管に試験用ガスを均等に導入するのに好ましい。
【0023】
細管は試験用ガスを極短時間に所定温度に調温するためのものである。この細管は、高温または低温の調温用のガス等の調温用雰囲気中に保持され、触媒、センサ、吸着剤、高温材料等の材料や、触媒ハニカム、吸着筒、センサ等の部品に対する試験用ガスが細管の通孔内を流れ、通孔を区画する内周面で調温される。
【0024】
この細管としては、▲1▼試験用ガスの拡散が生じにくい、▲2▼熱交換速度が速く高速の昇降温試験が可能、▲3▼.機械的強度が高く、高温または低温の使用条件下で使用可能、等の性能を持つものが好ましい。
【0025】
具体的に細管は内径が1cm以下であり、肉厚が2mm以下であるのが好ましい。より好ましくは内径が0.8cm以下で、肉厚が1.0mm以下、さらに好ましくは内径が0.5cm以下で、肉厚が0.5mm程度がよい。細管の長さは細管を試験用ガスが通過する間に必要な調温ができるに十分な長さを必要とする。細管を通過する試験用ガスの流速が速いほど長い細管を必要とするし、細管の口径が大きいほど長い細管を必要とする。実用的には口径5mm程度の細管で30cm程度の長さを必要とする。
【0026】
細管の材質は、調温温度、試験用ガスの種類当に応じて適宜選択することができる。例えば、液体窒素から500℃程度の調温範囲ではアルミニウムあるいはアルミニウム合金製の細管が使用できる。500℃以上の調温範囲では耐熱合金とかステンレススチールが使用される。金属製の細管によって試験用ガスの反応が促進される場合には、試験用ガスの反応を促進しない材質の細管を選択するか内面を被覆する必用がある。このような場合には、石英製の細管が選択される場合がある。
【0027】
試験用ガスの量が多い場合、細管を複数本使用することも好ましい。なお、各細管はいずれも同じもので調温も同じようにも調温される必要がある。このためには各細管は互いに所定距離隔てた状態で互いに平行関係にあるように配置するのが好ましい。
【0028】
口径6mm、長さ50cmの耐熱鋼製の細管で、入りガス流量が50Lで昇温速度300℃/min、入りガス流量10Lで1000℃/minの調温が可能である。
【0029】
調温部は細管の外周面に冷熱あるいは高熱の熱媒体を供給して細管を試験温度に調温する装置である。即ち、調温部は、冷熱あるいは高熱を供給する冷高熱源、及び、この冷高熱源で所定温度に調温された熱媒体を保持するとともに細管が配置される調温室で構成される。冷高熱源としては、冷凍装置、電気炉、恒温装置、燃焼炉等を採用できる。
【0030】
調温室は、送られてくるあるいは循環している熱媒体に対して耐久性がありかつ断熱性を有する材質で作られているのが好ましい。細管と同じ材質のもので調温室を作り、適当な断熱材で断熱したものとしたり、ヒーターにより直接加熱する構造であっても良い。
【0031】
反応室は、細管の他端から送り出される試験用ガスと接触し試験用ガスを改質させる供試材を保持する室である。反応室には細管の他端が開口している。そして供試材を保持するに十分な空間を持つ。供試材は色々変えて試験に供されるため、反応室は、供試材を交換するのに便利な開閉式のものとするのが好ましい。
【0032】
反応室は細管と同じ材料で作ることができる。また、開閉自在とするため、摺り合わせの開閉部を持つ蓋部材を備えるものとするのが好ましい。摺り合わせ部には、高度の気密性を保つために、焼鈍処理した金線やアルミニウム線でシールするメタルシール構造を有するものとするのが好ましい。供試材を反応室の中央等の所定位置に位置づけるために、供試材を保持する試料台を反応室に設けたり、細管から送り出される試験用ガスが均一かつ均等に供試材に送られるように、細管の開口と供試材との間に拡散層を設けるのが好ましい。拡散層は、例えば目の粗いフィルター等のもので形成され、試験用ガスの流れを均一化し、反応室の中心部分の流れも周縁部分の流れも同じような早さの流れとする。
【0033】
温度センサーは反応室の温度を検出する。より具体的には、供試材の上流側の試験用ガスの温度、供試材と接触して改質された後の試験用ガスの温度を測定するものとするのが好ましい。さらには、供試材の温度を検出するのも好ましい。
温度センサーとしては、熱電対、サーミスター等を用いることができる。
【0034】
分析装置は試験用ガスが供試材に接触して改質された試験用ガスのガス組成を成分分析するものである。供試材による改質をさらに確実に測定するため、分析装置は供試材に接触する前の試験用ガスも共に分析するものが好ましい。
【0035】
分析装置としては従来のものをそのまま使用できる。
【0036】
記録制御装置は、本発明装置を制御すると共に必要なデータを記録する。具体的にはガス供給装置を制御し、予め登録された試験用ガスを所定時刻に調整し供給する。反応装置の調温部を制御し、調温部を駆動して細管を設定した温度に調温する。さらには反応室の温度を温度センサーで検出し、時系列的に温度を記録する。また、分析装置を駆動制御し、必要な分析を行うと共に、分析結果を記録する。このような記録制御装置も従来のものをそのまま使用することができる。
【0037】
なお、温度センサーにより反応室内の温度を計測するため、例えば熱電対の計測部を反応室内に位置させる必要がある。また、反応室内の試験用ガスを分析するために、反応室内の所定部分のガスを抜き取るサンプリング管を反応室内に設ける必要がある。このようなセンサー及びサンプリング管の配置等も従来と同様に設けることができる。
【0038】
本発明のガス分析試験装置及び反応装置は、試験用ガスを調温する細管を使用しているため、試験用ガスの乱流を防ぎ、高速の変動雰囲気ガスを試験片に供給できる。また、細管の熱交換速度が速いため高速の昇降温試験が可能となる。また、本発明のガス分析試験装置及び反応装置は機械的強度が高く取り扱いが容易、高温の使用条件下での使用が可能、具体的には1000℃以上1100℃程度までの試験が可能となる。また、反応装置に耐熱鋼とメタルシールを用いた場合、接合部の耐熱性が高く、昇降温後においても焼き付きが無く繰り返し使用できる。さらに、本発明のガス分析試験装置及び反応装置は、試験片に流入する直近のすなわち、熱履歴後の、試験用ガスと温度及び試験片を通過した後の試験用ガスと温度を分析または計測・制御できる。
【0039】
以上主として1個の反応室を持つガス分析試験装置について説明したが、2個の反応室とこれら個々の反応室に試験用ガスを独立に導入する2本の細管を用いた場合には、従来のガス分析試験装置では試験できなかった次のような試験が可能となる。
【0040】
例えば、1の反応室に供試材をいれ、他の反応室には供試材を入れないで、同時に個々の細管から同じ温度に調温された試験用ガスを入れ、反応室からでるガスをそれぞれ分析する。供試材の入っていない反応室をでるガスの分析により、供試材以外の、例えば調温のための細管等を通過する過程での試験用ガスの変化が調べることが可能となり、より正確に供試材の試験用ガスによる反応を解析できる。
【0041】
また、エンジン始動直後の触媒の機能も2個の反応室を用いて調べることができる。この場合も1個の反応室に試験すべき供試材としての触媒を入れ、他の反応室は供試材入れない状態としておく。最初に供試材の入っていない反応室に試験用ガスを流し試験用ガスが予定された組成のものかどうか及び試験温度になっているか否か調べる。この時には触媒の入っていない反応室及びこれに繋がっている細管には試験用ガスは供給されていない。試験用ガスが予定されたものであると確認された後で、試験用ガスを触媒の入っている細管及び反応室に切り換えて流す。これにより触媒の温度が室温に近い状態において所定温度及び所定組成の試験用ガスの変化を調べることができる。
【0042】
【実施例】
本発明のガス分析試験装置の実施の形態については、当業者に実施可能な理解が得らえるよう、以下の実施例で明確かつ十分に説明する。
【0043】
[実施例1]
(実施例1の構成)
本発明の実施例1としてのガス分析試験装置は、図1に全体のシステム構成を示すように、大きく分けてガス供給部1と試験部2と分析部7と記録制御部8とから構成されている。
【0044】
ガス供給部1は、液状の炭化水素(HC)等を気化させて供給する液体供給部11、微量ガスを供給する微量ガス供給部12及び試験用ガス組成を大きく変動させるガス変動部13とを持つ。
【0045】
液体供給部11にはキャリアガスとしての窒素ガスと水蒸気を供給する水供給部111をもつ。窒素ガス及び水はそれぞれマスフロー・コントローラ(MFC)により質量流量がそれぞれ適正に調整される。なお、いずれのMFCも、記録制御部8の演算装置および制御装置により、適正にフィードバック制御されている。
MFCを通った窒素ガス及び水は気化器でガス化され試験部2に送られる。
【0046】
液体供給部11はさらに液状の炭化水素を供給するガス化部112をもつ。このガス化部112は、直接液体のまま有機物をMFCに送り、それらの質量流量を適正に調整された後、気化器でガス化し試験部2に送る。
【0047】
微量ガス供給部12は酸素、炭酸ガス、水素、二酸化硫黄、一酸化窒素、炭化水素をそれぞれMFCによりそれらの質量流量を適正に調整した後、試験部2に送る。ガス変動部13は窒素ガス、一酸化炭素と水素ガスとの混合ガス、酸素、その他のガスをそれぞれMFCによりそれらの質量流量を適正に調整した後、タイマー等でプログラム制御による開閉可能な弁を通して試験部2に送る。
【0048】
水、液状有機物及び各種のガスはそれぞれボンベ等に収納されている。そしてそれぞれMFCにより質量流量を適正に調整し、液状のものはそれぞれ気化器でガス化され、合流器で合流して試験用ガスとなる。
【0049】
このガス供給部1はトータルの流量で、毎分5リットルから4000リットルまでの間で任意の流量を得ることができる。
【0050】
窒素は主にキャリアガスないし希釈ガスとして比較的多量に使用される。水は加湿ガスとして使用される。水は水タンクから窒素ガスで加圧され所定流量で供給される。水は加熱気化させて水蒸気とし他のガスと混合されて加湿ガスとされる。
【0051】
高沸点の炭化水素を含む軽油やガソリンなどの燃料は所定流量で供給され、350〜450℃の間の任意の温度に加熱されて気化する。具体的には、気化燃料ガスの温度は170〜500℃の間で所定の温度に制御されており、気化燃料ガスの供給量は±2%以上の精度流量制御されている。これに対応して、所定の濃度の混合ガスが得られるように、希釈ガスとしての窒素は±1%以上の精度で流量制御されている。
【0052】
炭化水素は送液ポンプ又は液体MFCから所定の成分の炭化水素が所定流量で供給され、水と同様気化器によりガス化し供給できる。場合によっては希釈ガスによる、バブリング構造を取ることもできる。
【0053】
ガス変動部13は、還元性ガス(たとえば一酸化炭素)の濃度および酸化性ガス(たとえば酸素)の濃度を、記録制御部8に予め格納されたプログラムに従って高速で変動させながら、これらのガスを試験部2に供給する。
【0054】
なお、ガス供給部1の要所要所には調圧器が配設されており、各種ガス成分を所望の割合で試験部2の反応管に安定供給することが可能になっている。
【0055】
試験部2は、ガス供給装置から供給される試験用ガスを分割して複数の試験用ガス流とする分割器21及び反応装置22(図2)とからなる。本実施例では分割器21を採用しているが、同時に複数の試験を実施しない場合には分割器は必要とされない。
【0056】
反応装置22は、図2に示すように、複数組の反応部221と、ヒータ装置222とからなる。反応部221は、その要部を図2及び斜視図である図3に示すように、分割器21からそれぞれ分流して送られてくる試験用ガスが導入される導入部3と、この導入部3に一端が開口し試験用ガスが調温される6本の細管4と、これら細管4の他端が開口し試験用ガスと接触して改質させる供試材50を保持する反応室51をもつ反応管5と、導出部6とを持つ。
【0057】
導入部3は、軸孔が旋回流室31となる中空円盤状の上蓋32と、この上蓋32の旋回流室31の内壁面に対して接線方向に繋がるガス通路33と、このガス通路33に連結され上蓋32に固定された導入管34とからなる。上蓋32の上端側には、サンプルガスを抽出する第1サンプリング管71を保持し旋回流室31の上端を区画し上蓋32に固定された径違いユニオン35を持つ。第1サンプリング管71には上流側温度センサー72を構成する熱電対が配置されている。なお、熱電対は高速の昇降温に追従しやすくするため、線径0.5mmのRシース熱電対を用いた。
【0058】
基部36の下端には、第1サンプリング管71を中心として互いに間隔を隔てて同心円状に等間隔に配置された6本の細管4の上端部を保持し、旋回流室31の下端を区画し上蓋32に固定された基部36をもつ。
【0059】
細管4及び第1サンプリング管71はいずれも耐熱鋼製(インコネル625、大同スペシャルメタル製:商品名)で、直径8mm、内径6mmであり、細管4の長さは43cmである。細管4及び第1サンプリング管71の下端は固定部41に固定保持されている。
【0060】
細管4の上端に近い固定板75から熱電対73の上部に至る部分はヒータ装置222内に位置している。
【0061】
反応管5も耐熱鋼製(インコネル625)で、固定部41の下端に固定され、内部の反応室51の上方にガスの拡散を促進するメッシュ52を持つ。第1サンプリング管71の下端は反応室の上端に開口している。また、上流側温度センサー72は第1サンプリング管71の下端からさらに延び、その下端はメッシュ52の中央に設けられたガイド孔を通り、反応室51内に設けられた供試材50の上方に位置している。
【0062】
導出部6は耐熱鋼製の管状本体61とこの下端に固定された蓋部62と蓋部62に設けられた排出管63とからなる。管状本体61の上端は反応管5の下端部分と着脱自在で、メタルシールにより気密的に固定される構造となっている。
【0063】
蓋部62の中央には熱電対固定用石英管又はSUS管73が固定され、この管73内には下流側温度センサー74を構成する熱伝対線が配置され、その上端は熱電対固定用管73の上端より突出し供試材50の直下に位置している。
【0064】
なお、反応部221を構成する各部分の継ぎ手は説明したものを除き全てスウェージロックチューブ継ぎ手を用いた。
【0065】
ヒータ装置222は電熱線で加熱空気を作り所定温度に保つもので、複数組の反応部221の各細管4及び第1サンプリング管71が加熱空気に晒され、これら細管4及び第1サンプリング管71を所定温度に調温する。細管4内を通る試験用ガスは細管4の内壁面で加熱され、所定温度に調温される。
【0066】
分析部7は複数の分析器(具体的にはCO計、CO2 計、THC計、NOx 計、O2 計、SOx 計、λ計およびNO2 計)を有し、サンプリングされた各混合ガスの成分をオンライン計測によりそれぞれ分析する。この分析の結果得られたデータは、信号線を通じて記録制御部8に伝送される。
【0067】
記録制御部8は、演算装置と制御装置と表示記録装置とからなる。表示記録部は、分析部7での分析結果および各温度センサの計測結果を含むデータを時系列で記録すると共に、モニター画面に映し出してリアルタイムで表示する。また記録制御部8は、これらのデータに基づいて前述の複数種類のガスの流量(MFCで調節)およびヒータ61,62の出力を含む試験条件をフィードバック制御する。
【0068】
制御則は、通常はPID制御則を用いるが、必要に応じてファジー制御則や他の制御則を用いても良く、演算装置内の制御ソフトウェアの変更でいかようにも対応することができる。
【0069】
この実施例のガス分析試験装置及び反応装置の常用使用温度は1050℃である。この装置を供試材の高温耐久試験及び性能試験に用いた。
【0070】
まず、10台のマスフローコントローラを備えたガス供給部1により表1に示す組成のガソリン自動車の排ガスを模試した試験用ガスを細管1本当たり20L/minの流量で発生させ、100℃から1000℃までの昇降温試験を実施した、その結果1000℃/15分以上の昇降温速度を実現できた。
【0071】
ガス供給部1のガス変動部13の変動周期を2秒とし、供試材50の上流側の第1サンプリング管71からサンプリングしたガスを分析した。その結果、細管4内で仕込みの変動が平均化されることなく供試材50に供給できることが確認できた。
【0072】
また、この反応装置22を500時間以上使用したが、若干酸化の進行は認められるものの、使用上問題なく。長時間の使用に耐えられることが確認できた。
実施例2
実施例1の細管4及び反応管5の材質を全てSUS304に置き換えた反応装置を作り500℃で500時間試験した。その結果、SUS304に置き換えた反応装置は500℃までの試験に十分耐えられることがわかった。
実施例3
更に実施例2の反応装置の細管4の外径を3.2mm、内径を2.4mm、本数20本とし同様の反応装置を製作した。この反応装置では更に変動周期0.5秒の実験も可能となった。
実施例4
また、実施例3の反応装置において、細管の管径を外径3.2mm、内径を2.4mm、本数20本のままとし、材質をアルミニウムとし熱伝導率を高めた細管を用いた反応装置を製作した。この反応装置では、昇降温速度を1000℃/1分以内の実験が可能になった。ここではアルミニウムの融点を考え試験温度とし、〜300℃以下の実験とした。
【0073】
なおアルミニウムは液体窒素(−196℃)や液体酸素(−183℃)の極低温下でも脆性破壊がなく、靭性が大きいため、液体窒素に浸ける冷熱試験に用いることもできる。
【0074】
次に、実施例1のガス分析試験装置を使用して以下に示す試験1〜4の試験を行った。
【0075】
試験1
この試験では、高速の変動ガスによる10°C/min昇温時の、触媒による多成分ガスの浄化率、雰囲気調整能力、等の測定を行った。供試材には、酸化アルミニウム(A1203)担体4gと、セリアとジルコニアを合わせて2.5gを含む助触媒との混合担体に対し白金(Pt)0.05gとロジウム(Rh)0.01gを担持した35ccのハニカム状の触媒を用いた。
【0076】
また、試験用ガスとしては、表1に示すリッチ及びリーンの2種類の混合ガスを採用し、1秒間隔でリッチ及びリーンを切り替え周期が2秒の高速変動ガスとした。なお、供試材通過後のガスの空撚比(λ)が試験中常に0.998となるように酸素濃度と窒素濃度を微調して試験した。供試材の体積に対する体積流量率SV(スペ−スベロシティ−)は、毎時3.4万(20L/min)であり、そのうち試験分析のために採取された摂取量は、合計で0.5リットル/minとした。なお、この試験では反応管を1本のみ試用した。また、反応装置全体がヒータ装置内に保持され、供試材も試験用ガスの温度と同じ温度に加熱された状態で試験した。
【0077】
【表1】
Figure 0004600715
【0078】
反応室に入る試験用ガスの温度は熱電対で計測し、ガス温度で10℃/minの昇温試験を行い、100℃から500℃まで昇温し、その間0.1秒間隔で連続的にオンライン測定した。
【0079】
本装置を用いて測定された試験1の結果を図に示す。図から解るように、本装置により100℃から500℃まで試験用ガスの出ガスのλ平均値を常に0.998に調整することができ、実際の自動車の暖気後の触媒性能の挙動を適切に計測できることが確認された。そして本装置により、1回の測定でTHC、NOx、COの浄化率(50%浄化温度)、O、CO、NHの濃度変化、300℃と400℃でのλの平均値と変動幅(変動幅が小さいほど触媒の雰囲気調整能力が高いことを示す)、入りガスと出ガスの温度差などを同時に計測・解析することができることが確認された。
【0080】
実施例1の装置で計測された図4から明らかなように、THC、NOx、COの浄化率を示す、縦軸を「浄化率」とし横軸を「温度」とするグラフが自動的に得られる。なお、ここでいう浄化率とは、ガス供給部から反応室に供給される試験用ガス中の微量ガス成分に対する、供試材を通過した後のガス中の微量ガス成分の減少量の百分率である。このグラフから、試験1での触媒の多成分ガスに対する浄化作用の温度特性は明らかである。
【0081】
また本装置で設定できる雰囲気と温度条件は、実際の自動車排ガスの実測値から任意の条件が再現できる様、排気温度とλを変数とする、各成分濃度の近似式が各種エンジンごとの実施値から組み込まれており、任意に書き換えることもできる。そして本装置にはエンジン(近似式)の種類・温度・λ・雰囲気気動の大きさ・雰囲気変動周期・水分やSOx、HCの種類と濃度の比・時間と共に変化させる前記要素を任意に選ぶことにより任意の試験が行えるプログラムが組み込まれている。
【0082】
試験2
この試験では高速昇温時の触媒による高速多成分変動ガスの反応性の測定を行った。
【0083】
この試験では、反応装置の反応室がヒータ装置の外に位置する状態とし、細管のみがヒータ装置により加熱される状態とした。供試材としては、実際に5万Km走行していた市販車のハニカム触媒から切り出した長さ5cm直径3cmの触媒(35cc)を用いた。また、試験用ガスには、表1と同じ濃度の試験ガスを用いた。ガス流量としては20L/min、触媒の体積に対する体積流量率SV(スペ−スベロシティ−)は、毎時3.4万であり、そのうちサンプリングラインへの摂取量は、合計で0.5リットル/min)とした。
【0084】
供試材通過後の出ガス部における熱電対で計測される出ガス温度で、室温から300℃まで1分以内で昇温し、0.05秒間隔で連続的にオンライン計測した。
この試験では、同じヒータ装置に2組の細管及び反応管を用い、一本の反応管に供試材を入れ、他方の反応管は供試材を入れない状態とし、まず供試材の入っていない側の細管に試験用ガスを全て流し、その反応管の出ガスを分析することにより試験ガスの調整を行うと共に、出ガス温度を500℃で一定になる条件とした。
【0085】
その後試験用ガスの流れる方向を一気に切り換え、供試材の入っている反応管に繋がる細管に試験用ガスを流した。そして、供試材が室温にある状態で300℃の試験用ガスを供試材に当て、供試材が室温から300℃まで1分以内で昇温した場合の、微量成分の出ガス濃度を測定した。その時のガス流通開始から1分間の触媒出ガスのTHC、NOx、CO濃度、λ、出ガスのTHC、NOx、CO濃度、λ、出ガス温度のそれぞれについて2秒間つの平均値を図5に示した。
【0086】
この試験を各種の触媒について行うことにより、自動車始動時の触媒の排ガス浄化挙動を的確に測定することができる。
【0087】
図5に例示したように、THC、NOx、COの浄化特性、排気成分の吸放出に伴うλの変化、触媒の暖気性を示す触媒の出ガス温度等を同時に評価し、触媒特性の把握を的確に行うことができる。
【0088】
この試験により本発明の装置は、自動的にTHC、NOx、COの50%浄化時間、90%浄化時間、200℃、250℃、300℃まで昇温時間が計測され、実エンジンの始動時の排ガス浄化挙動により近い試験が本実施例のガス分析試験装置で可能であることが明らかになった。また、本試験の結果からも、前述の試験1の結果と同様に本実施例のガス分析試験装置効果を実証することができた。
【0089】
試験3
この試験では、ニッケル基合金製の耐熱鋼製の細管と反応管を用い、細管及び反応管を共に管状炉からなるヒータ装置内に配置して実験を行った。供試材としては、酸化アルミニウム製の担体4gを35ccのセル/inのモノリス基材に担持した担体に対しパラジウム(Pd)を0.05〜0.25gまで0.O5gずつ担持量を変えて担持させたハニカム状の触媒を用いた。同触媒に対する混合ガスの容積流量率SVは毎時5万であった。
【0090】
この試験では、5組の細管と反応管に均等に混合ガスを流通させ、それぞれの反応管に装填した触媒に高速の変動ガスを流通させ、一度500℃で10分間前処理を行った後200℃、300℃、400℃の各温度で10分間安定させた後、個々の反応管の入りガスと出ガスを順次分析することにより、各温度での各触媒の浄化率と雰囲気調整能力(酸素貯蔵能)を同時に評価した。
【0091】
その後、変動周期を長くし、800℃で10hr耐久試験した後、400℃、300℃、200℃の各温度で再び高速の変動ガス中で触媒性能、即ち、浄化率と雰囲気調整能力及びミリ秒レベルの時間変化の速い浄化能の変化・高速の雰囲気調整能力、酸素貯蔵能力、酸素貯蔵放出速度、高速の各種雰囲気変動ガス成分(02、CO、CO2、NOx、HC、SO2、N2O、NH3、H2O等)の吸着脱離速度などを同時に評価した。この後再び変動周期を長くし1100℃で10hr耐久試験した後、400℃、300℃、200℃の各温度で再び高速の変動ガス中での触媒性能即ち、浄化率と雰囲気調整能力(酸素貯蔵能)を同時に評価した。
【0092】
この様に、本装置では同時に5種類の試験片の試験が、前処理→性能試験→800℃耐久試験→性能試験→1100℃耐久試験→性能試験と言う連続した試験を効率良く行えた。この結果、5種類の触媒の各温度での浄化率、と雰囲気変動幅を順次効率よく計測することができ、本発明の装置と方法の有用性が確認された。
【0093】
試験4
この試験ではλ(空燃比/理論空燃比)が時間と共に変化する場合の触媒出ガス中の窒素酸化物、炭化水素および−酸化炭素の濃度の転化率、雰囲気変動幅(雰囲気調整能力)が計測された。
【0094】
この試験により、試験用ガスの組成を次々に変動させていく試験の場合にも、本実施例の試験装置によれば、予めプログラムされたとおりに自動的に混合ガスの組成を変化させていき、デ−タを自動的に記録することが可能であることが事証された。
【0095】
これらの試験により、本実施例のガス分析試験装置では、試験条件の多くを自動的に設定し、多様なガス分析試験を自動的に行って自動的にデ−タを記録することができ、複雑なガス分析試験の省力化および効率化に多大な効果があることが明らかになった。
【0096】
なお供試材としては、ハニカム状のモノリス触媒に限らず、ハニカム状の目皿の上に石英ウ−ルを置きその上にペレット状の試験片をならべて試験することもでき、また、試験片から信号線を介して起電力や抵抗変化を計測することによりセンサの試験にも用いることができる。従って、供試材の形状や用途には特に限定することなく本発明の装置を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としてのガス分析試験装置の構成を示すブロック図
【図2】 実施例1の反応装置の構成を示す側断面図
【図3】 実施例1の反応装置の斜視図
【図4】 実施例1の反応装置を用いた試験1で得られた線図
【図5】 実施例1の反応装置を用いた試験2で得られた線図
【符号の説明】
1:ガス供給部 11:液体供給部 12:微量ガス供給部
13:ガス変動部 2:試験部 21:分割器 22:反応装置
3:導入部 4:細管 5:反応管 6:導出部
7:分析部 8:記録制御部

Claims (14)

  1. 所定のガス組成の試験用ガスを供給するガス供給装置と、
    該ガス供給装置から供給される該試験用ガスが導入される導入部と、該導入部に一端が開口し該導入部から均等に導入された該試験用ガスが調温されながら通過する細管と、該細管の外周面に熱媒体を供給して該細管を調温する調温部と、該細管の他端が開口し該試験用ガスと接触し該試験用ガスを改質させる供試材を保持する反応室とを持つ反応装置と、
    少なくとも該供試材に接触する前の該試験用ガスの温度を計測する温度センサーと、
    少なくとも該供試材で改質された改質ガスを分析する分析装置と、
    該分析装置での分析結果および該温度センサの計測結果を含むデータを記録すると共に、該データに基づいて該試験用ガスの流量および該反応装置の該調温部を含む試験条件を制御する記録制御装置と、
    を有することを特徴とするガス分析試験装置。
  2. 前記ガス供給装置は液状の炭化水素を気化させる気化ガス供給部を含み、該気化ガスを含む複数種類のガスを個別に所定の流量で前記導入部に供給する装置である請求項1記載のガス分析試験装置。
  3. 前記温度センサーは前記供試材に接触した後の改質された試験用ガスの温度も計測し、前記分析装置は前記供試材に接触する前の前記試験用ガスを分析する請求項1又は2に記載のガス分析試験装置。
  4. 前記細管は複数本で構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス分析試験装置。
  5. 複数本の前記細管の他端が開口する前記反応室の前記供試材が保持される上流側に各前記細管から排出される前記試験用ガスを混合均質化する均質化部材を持つ請求項4記載のガス分析試験装置。
  6. 複数本の前記細管の一端が開口する前記導入部は前記試験用ガスが旋回する旋回室をもつ請求項4又は5記載のガス分析試験装置。
  7. 前記細管は耐熱鋼製である請求項1〜6のいずれか1項に記載のガス分析試験装置。
  8. 前記ガス供給装置から供給される前記試験用ガスを複数支流に分割する分割手段をもち、
    該反応装置は該支流から該試験用ガスを受ける複数の細管及び反応室を持つ請求項1〜7のいずれか1項に記載のガス分析試験装置。
  9. 試験用ガスが導入される導入部と、該導入部に一端が開口し該導入部から均等に導入された該試験用ガスが調温されながら通過する細管と、該細管の外周面に熱媒体を供給して該細管を調温する調温部と、該細管の他端が開口し該試験用ガスと接触し該試験用ガスを改質させる供試材を保持する反応室とを持つことを特徴とする反応装置。
  10. 前記細管は複数本で構成されている請求項9記載の反応装置。
  11. 複数本の前記細管の他端が開口する前記反応室の前記供試材が保持される上流側に各前記細管から排出される前記試験用ガスを混合均質化する均質化部材を持つ請求項10記載の反応装置。
  12. 複数本の前記細管の一端が開口する前記導入部は前記試験用ガスが旋回する旋回室をもつ請求項10又は11に記載の反応装置。
  13. 前記細管は耐熱鋼製である請求項9〜12のいずれか1項に記載の反応装置。
  14. 前記導入部は前記試験用ガスを複数支流に分割する分割手段をもち、該支流から該試験用ガスを受ける複数の前記細管及び前記反応室を持つ請求項9〜13のいずれか1項に記載の反応装置。
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