本発明に係るデジタル放送受信装置は、デジタル放送を受信する放送受信手段を備え、そのデジタル放送から音声又は映像及び音声やデータを出力可能な装置であればよく、例えば、デジタルテレビ装置、レコーダ、チューナ、STB(Set Top Box)、デジタルラジオ受信装置などの様々な機器が適用できる。
以下、本発明に係るデジタル放送受信装置として、デジタルテレビ装置(以下、単に「テレビ装置」という)を挙げて説明するが、他の機器にも同様の説明が適用できる。例えば、レコーダ、チューナ、STBなど映像表示装置を備えず映像表示装置に接続する機器では、以下の説明において、映像表示装置への映像信号の出力で処理を終了させればよい。また、デジタルラジオ装置等の映像出力を行わない機器は、以下のテレビ装置において映像信号の受信・表示に関する部位の説明を除いた機器に相当する。また、映像出力を行わない機器でのメニュー画像や番組情報等の表示は、具備された表示窓等の表示部に行えばよい。
さらに、以下の説明では、放送受信手段が、BSデジタル放送を受信可能な構成をもち、BSデジタル放送を利用した地上デジタル放送の再送信も受信可能とする。但し、テレビ装置はこのような構成に限らず、BSの代わりに110度CS(Communication Satellite)を採用するなど、第1のデジタル放送の再送信を第2のデジタル放送を利用して受信するテレビ装置であってもよい。なお、第2のデジタル放送としてCATV(Common Antenna TeleVision)システムを採用してもよく、その場合にも、再送信された地上デジタル放送の視聴制限にはC−CASカードではなくB−CASカードを用いるような構成を採用するのが一般的である。しかしながら、視聴制限はB−CASに限らず、どのような方式で行ってもよい。また、第1のデジタル放送も地上デジタル放送に限ったものではなく、将来、放送方式が変更される場合の移行時期などに、以下に説明する本発明が適用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るテレビ装置の一構成例を示すブロック図で、図中、1はテレビ装置、10はリモコンである。図1で例示するテレビ装置1は、キー入力処理部11、メニュー処理部12、選局処理部13、EPG情報処理部14、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15、チューナ16、B−CASカード読取部17、デマルチプレクサ(DEMUX)18、映像音声処理部19、映像出力部20、及び音声出力部21を備えている。なお、各部の一部、例えばメニュー処理部12、選局処理部13、及びEPG情報処理部14(及びEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15)などは1つのシステムマイコンなどとして構成してもよい。また、テレビ装置1は、映像出力部20に接続された映像表示装置と音声出力部21に接続されたスピーカとを備えるものとする(図示せず)。
リモコン10は、例えば、テレビ装置1の各種設定を行うメニュー画面を表示させるメニューボタン、ワンタッチボタンの番号に対応するダイレクト選局ボタン(チャンネルボタン)、3桁チャンネル番号に対応した放送サービス(放送チャンネル)をUP/DOWNにより選局するUP/DOWN選局ボタン、3桁チャンネル番号の入力を開始するための3桁入力ボタン、EPGを表示させるためのEPGボタン、個別の番組情報を表示させるための番組情報ボタン、入力ソースを切り換える入力切換ボタン等の各種ボタン(キー)を備えている。
なお、3桁入力ボタンの押下後には、チャンネルボタンである数字ボタンにより3桁のチャンネル番号が入力可能になる。また、入力ソースの切り換えとは、例えばBSデジタル放送、地上デジタル放送、第1外部入力端子、第2外部入力端子等のテレビ装置1に具備される入力ソースの中から、映像・音声を出力するソースを選択することを指す。BSデジタル放送又は地上波デジタル放送が選択された場合、ダイレクト選局ボタン、UP/DOWN選局ボタン、3桁入力ボタン、の押下に応じて、選択された入力ソース中での選局がなされる。
リモコン10は、テレビ装置1のユーザによって操作され、テレビ装置1に対してその操作に対応した操作信号を送信する。リモコン10による操作信号はキー入力処理部11に具備される受信部で受信される。キー入力処理部11は、受信した操作信号を解析し操作信号に対応した制御信号を、メニュー処理部12、選局処理部13、及びEPG情報処理部14のいずれか1又は複数に出力する。
リモコン10及びキー入力処理部11は、放送受信手段で受信するデジタル放送に対して選局操作及び番組情報(個別の番組情報やEPG)の表示操作を、ユーザから受け付けるユーザ操作手段の一例である。テレビ装置1に具備されるユーザ操作手段の他の例としては、テレビ装置1の本体に取付けられているキー又はボタン等が挙げられる。このキー又はボタン等は、リモコン10及びキー入力処理部11と併設してもよい。
メニュー処理部12は、ユーザがリモコン10のメニューボタンを押下することにより、その制御信号をキー入力処理部11から受信する。そして、メニュー処理部12は、その制御信号に応じて映像出力部20に対してメニュー画像のOSD(On Screen Display)表示を指示する。メニュー処理部12は、メニュー画像によるメニュー画面の表示後、その表示を終了させるまで、リモコン10からの操作信号に対応した制御信号を受信し、メニュー画像の変更、及び各種設定値の変更などの処理を行う。
設定値は、メニュー処理部12の内部又は外部に設けられたEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリに、書き換え可能に格納しておけばよい。なお、後述するが、本発明に係るUP/DOWN選局におけるスキップや番組情報表示における非表示の設定もリモコン10からのメニュー画像表示時の操作によりこのメニュー処理部12でなされ、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15にその設定値が保存される。つまり、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15で記憶する設定値も上述の各種設定値の一部となる。但し、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15は、本発明の主たる特徴であり、またこの設定値は選局処理部13やEPG情報処理部14にも関連する設定値となるため、図1ではEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15を別途図示している。
選局処理部13は、ユーザがリモコン10のダイレクト選局ボタン、UP/DOWN選局ボタン、3桁入力ボタン及び数字ボタンなどの操作により、視聴したい放送サービスを特定した場合に、その放送サービスのチャンネル番号を示す制御信号をキー入力処理部11から受信する。そして、選局処理部13は、その制御信号に応じたサービス番号(service_id)へ変換する。選局処理部13は、予めNIT(network information table)より取得し内部メモリに記憶しておいた、サービス番号と、周波数、TS_idとの対応表から、ユーザ操作により指示のあったサービス番号の周波数、TS_idを求める。求められた周波数とTS_idをチューナ16にセットする。これによって、セットしたTS_idのトランスポートストリーム(TS)信号がチューナ16より出力される。すると、後述するPSI(Program Specific Information)がDEMUX18から選局処理部13に出力され、選局すべきservice_idに関する音声ストリーム及び映像ストリームを指定するための情報が得られる。この値でDEMUX18を設定することで映像音声処理部19へ、選局すべきservice_idに関する音声ストリーム及び映像ストリームが出力される。選局処理部13は、これに伴った処理のスタート/ストップを映像音声処理部19へ指示することや、映像、音声の出力する/しないを映像出力部20、音声出力部21に指示を行う。
チューナ16には、例えば周波数変換器を備えたアンテナ(図示せず)に接続されており、アンテナは、BSからTSパケット形式で放送されるデジタル放送信号を受信して、周波数変換した信号をチューナ16に出力する。チューナ16は、復調回路、逆インタリーブ回路、誤り訂正回路等を備えており、映像・音声等のデータを含む高周波デジタル変調信号のうちから特定周波数(特定の伝送チャンネル)の指定したTS信号を取り出す処理を実行する。チューナ16及びアンテナは放送受信手段の一例である。また、BSデジタル放送での地上デジタル放送の再送信もこの放送受信手段で同様に受信できる。
B−CASカード読取部17は、放送受信手段で受信したデジタル放送のうち、契約情報に基づき所定の放送サービスの映像及び音声の出力に制限をかける視聴制限手段の一例である。B−CASカード読取部17は、テレビ装置1での地上デジタル放送やBSデジタル放送の契約情報が記録されたB−CASカードが挿入可能となっており、挿入されたB−CASカードに放送波から取得したECM(Entitlement Control Message)を渡すことによって、スクランブルされたサービスを復号する鍵を、DEMUX18へ渡す。これによってスクランブルされたサービスが復号される。
そして、地上デジタル放送の難視聴地域で使用されるテレビ装置1のB−CASカードには、地上デジタル放送の再送信を行うBSデジタル放送の伝送チャンネルに対し視聴を許可する情報が登録処理により記録され、一方、難視聴地域以外のB−CASカードには同伝送チャンネルに対し視聴を制限する情報が記録された状態のままになる。そのため、B−CASカードの契約情報によっては、難視聴地域以外の地域において、BSデジタル放送の伝送チャンネルを用いて再送信された地上デジタル放送の映像・音声に対しては出力制限が可能であるが、従来の構成のままではそのSI(Service Information)に対する出力制限が不可能である。
なお、難視聴地域以外の地域でも地上デジタル放送の再送信を受信可能とすることはB−CASカード内の契約情報により可能である。しかし、難視聴地域以外の地域では地上デジタル放送が各地方の地上デジタル放送の委託放送事業者によって放送されているため、全国放送となるBSで地上デジタル放送を難視聴地域以外の地域でも受信可能にしてしまうと、地方の地上デジタル放送の委託放送事業者に不利益となる。また、視聴者にとっては放送チャンネル数の増加により混乱を招くことも想定できる。
DEMUX18は、チューナ16から出力されたMPEG(Moving Picture Experts Group)−2のTSパケットのストリームを、映像(ビデオ)ストリーム、音声(オーディオ)ストリーム、データストリーム、制御ストリームに分離する。また、DEMUX18は、B−CASカード読取部17から得た契約情報で視聴が許可されている放送に対し、チューナ16で受信したTSパケットのスクランブルを解除する。放送局側では、スクランブル処理を映像及び音声のTSパケットのみに対して施して放送している。B−CASカードの契約情報はこのスクランブル処理されたTSパケットに対し、デスクランブル処理を施すか否かに用いられる。DEMUX18は、選局処理部13からの指示に従って、指定されたservice_idの音声ストリーム及び映像ストリームを映像音声処理部19に出力する。音声ストリーム及び映像ストリームの指定については、非特許文献1に記載されているので省略する。
データストリームは、SIのTSパケットであり、このうち主としてEPG画像を生成するために用いる番組情報は、主にEIT(Event Information Table)のTSパケットとして受信される。また、本発明で重要となる放送事業者を識別する情報(broadcaster_id)と放送サービスを識別する情報(service_id)とを紐付けするBIT(Broadcaster Infomation Table)もデータストリームに含まれる。ここでBSデジタル放送の場合、全放送局の番組情報がSIに含まれ、再送信ではない通常の地上デジタル放送の場合、各放送局の番組情報がSIに含まれる。BSデジタル放送では、BITは全TSに同じものが送出されており、いつでも取得可能である。また、制御ストリームは、PSIのTSパケットとして受信される。DEMUX18は、データストリームをEPG情報処理部14に出力し、制御ストリームを選局処理部13に出力する。PSIには、NITも含まれ、さらには、映像音声処理部19で処理すべきTSパケットの特定情報が含まれる。SI内の情報は、主にEPGを表示するために使用するためEPG情報処理部14で利用される。なお、制御ストリーム及びデータストリームは、まとめてPSI/SIと呼ぶこともある。PSI/SIのTSパケットはデスクランブル処理を施す必要がないため、DEMUX18の後段でB−CASカードの契約情報に拘わらずそのTSパケット内の情報を取得し使用することができる。
EPG情報処理部14は、ユーザがリモコン10でEPGボタンを押下するなどのEPG画像表示操作を行うことにより、その制御信号をキー入力処理部11から受信する。そして、EPG情報処理部14は、その制御信号に応じて後述するようにSIから番組情報を得て、全放送サービス分の番組情報からEPG画像を生成し、映像出力部20に対してEPG画像のOSD表示を指示する。テレビ装置1のようにBSデジタル放送が受信可能な構成では、後述する本発明の主たる特徴を備えない限り、上述のごとく難視聴地域であるか否かに拘わらず地上デジタル放送の再送信に対してもこのOSD表示が可能となる。また、EPG情報処理部14は、EPG画像によるEPG画面の表示後、その表示を終了させるまで、リモコン10からの操作信号に対応した制御信号を受信し、録画予約処理(但しテレビ装置1に録画装置が具備されるか接続される場合)や視聴予約処理をはじめ、EPG画像の変更処理などの処理を行う。
番組情報を取得するために、EPG情報処理部14は番組情報用のデコーダを有する。そして、EPG情報処理部14は、チューナ16からDEMUX18経由で出力されるTSパケットのうちSIのEITに関するTSパケットを取り込み、番組情報用のデコーダでデコードして、内部メモリに蓄積する。BSデジタル放送の場合、全ての放送サービスの番組情報が一度に送信されているため、一度に全番組情報を内部メモリに蓄積できる。このように全放送サービス分蓄積された番組情報を、以下、EPGデータベース(EPG DB)と呼ぶ。このEPG DBは例えば一日単位で書き換えられる。1つのEITには、1service_idに関する一定期間に放送される番組の情報が記載され、さらに、該当のservice_idに対応するTS_idの値も記載されている。このTS_idの値についてもEPG DBに蓄積する。
また、EPG情報処理部14は、個別の番組情報を表示させるための番組情報ボタンの押下に応じた処理として、BSデジタル放送の場合には、SIから直接、或いはEPG DBから、個別の番組情報を取り出す。EPG情報処理部14は、取り出した番組情報を映像出力部20に出力すると共に、映像出力部20に対して個別の番組情報画像のOSD表示を指示する。
映像音声処理部19は、例えばMPEG−2用のビデオデコーダ(映像デコーダ)、オーディオデコーダ(音声デコーダ)、映像処理回路、音声処理回路等を内蔵している。映像音声処理部19では、入力された音声のTSパケットストリームを音声デコーダでデコードして音声信号を生成し、音声処理回路で各種音声処理を施した後にその音声信号を音声出力部21に出力する。音声出力部21はその音声信号をD/A変換し、例えば右(R)音のアナログ信号及び左(L)音のアナログ信号を生成して増幅して、スピーカに出力する。これによりスピーカから音声が発生する。
また、映像音声処理部19では、入力された映像のTSパケットストリームを映像デコーダによりデコードして映像信号を生成し、映像処理回路で各種映像処理を施した後にその映像信号を映像出力部20に出力する。この出力時には音声との同期を行うものとする。映像出力部20は、映像音声処理部19からの映像信号に基づいて映像表示装置に表示させる映像信号を生成する。そのため映像出力部20は、例えばスケーラ、OSD処理部、フレームメモリ等を内蔵しており、スケーリング、映像表示装置で表示可能な形式の映像信号(例えばコンポジット映像信号)への変換、OSD画像の生成及び重畳などの処理を行い、映像表示装置へその映像信号を出力する。
OSD処理部では、メニュー処理部12、選局処理部13、及びEPG情報処理部14などからの指示に基づきOSD画像信号を生成し、映像音声処理部19から入力された映像信号に重畳して映像表示装置に出力する。メニュー処理部12からの指示には、メニュー画面の表示、その操作に応じた表示変更などの指示が含まれる。選局処理部13からの指示には、選局された放送サービス(チャンネル)の番号の表示などの指示が含まれる。EPG情報処理部14からの指示には、EPG画像や個別の番組情報を示す画像の生成、その操作に応じた画像の表示変更などの指示が含まれる。
上述のごとき構成のテレビ装置1で実行される、本発明の主たる特徴であるEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定処理について、説明する。本発明に係るテレビ装置1は、次に説明する放送情報取得手段、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部及び応答制限手段を備え、SIの出力などユーザ操作手段(リモコン10や本体操作部)での操作に対する応答処理を制限するために、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定処理を行う。
放送情報取得手段は、受信したデジタル放送から、放送事業者を識別する情報(broadcaster_id)と放送サービスを識別する情報(service_id)とを取得する手段であり、主として、DEMUX18で例示できる。broadcaster_idとservice_idの関係は、SIのBITで図16(a)に示すようにbroadcaster_id毎にservice_idが紐付けされている。BITはMPEGのパケットにつけられるパケットID(Packet Identifier)が0x24と決まっており識別でき、DEMUX18で取得する。
EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15には、放送情報取得手段で取得した放送事業者を識別する情報と放送サービスを識別する情報とに基づいて設定されるEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報が、EPG非表示設定データベース(DB)およびUP/DOWN選局スキップ設定DBとして保存される(図16(b))。
応答制限手段は、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部に設定情報が保存された放送サービスに関し、リモコン10や本体操作部での操作に対する応答処理を制限する。
この応答制限手段は、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15、選局処理部13、EPG情報処理部14で例示できる。EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15は、EEPROM等の不揮発性メモリでなり、EPG非表示設定した放送サービスとUP/DOWN選局非表示設定した放送サービスの情報を保存する。リモコン10や本体操作部での操作に対する応答処理とは、図1のテレビ装置1においては、キー入力処理部11で受信した操作信号に対して選局処理部13、EPG情報処理部14が実行する処理を指す。そして、選局処理部13及びEPG情報処理部14は、キー入力処理部11からの制御信号を受け、処理実行時にまずEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15を参照し、リモコン10や本体操作部での操作に対する応答処理を制限する。
応答処理の制限としては、後述するように選局を不可にすること(例えば選局スキップ、選局のリスト自体からの消去等)、番組情報(個別の番組情報やEPG画像中の該当する番組情報)の非表示などが該当する。なお、この制限は、B−CASカード内の契約情報に依存するものではなく、上述のようにEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部に情報が保存された放送サービスに対してのみ実行される。
本発明の主たる特徴について、図2〜図15を参照して具体的な例を挙げて説明する。図2は、地上アナログ放送の停波より少し前の段階で実施されることが予想される、地上デジタル放送の難視聴地域対策の一例を説明するための図で、BSデジタル放送における周波数割り当て表の時間的推移を示す図である。なお、図2で示す推移はあくまで予想であり、本発明を有益に適用できる例の一つに過ぎない。
図2では、各時期において、トラポンに対応する伝送周波数(伝送チャンネル)毎に、「0x・・・・」で示すTS_idの放送サービスが複数、提供されることを図示している。なお、「0x」はその後に続く整数リテラル(ここでは4桁の数字)が16進数表記であることを指す。周波数割り当て表31の第1の伝送チャンネルで説明すると、第1の伝送チャンネルでは、TS_idが「0x4010」、及び「0x4011」でそれぞれ示される2つのTSが存在することを図示している。1つのTS内には、複数のサービスを入れることもできる。ここで、例えば、TS_id「0x4010」において高精細テレビジョン放送(ハイビジョン放送)の場合にはservice_id 151、152、及び153を用いて1つの放送サービスを提供し、標準放送の場合にはservice_id 151、152、及び153とで3つの異なる放送サービスを提供することもできる。また、図2において、Ts_idの下に示す「(0x・・)」は、broadcaster_idである。このbroadcaster_idは、BSデジタル放送の放送事業者を識別するIDである。
周波数割り当て表31に示すように、2007年12月1日には第9トラポンが現行方式でデジタル化されており、第1,3,9,13,15の5つの伝送チャンネルがデジタル化された状態となっている。ここで、第1の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x03)」,「(0x04)」の放送事業者、第3の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x07)」,「(0x05)」の放送事業者、第9の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x14)」,「(0x08)」,「(0x0A)」の放送事業者、第13の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x02)」および「(0x06)」の放送事業者、第15の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x01)」の放送事業者が放送サービスを提供している。
また周波数割り当て表32に示すように、2010年3月X日に、2007年12月1日の段階では空き状態である第17の伝送チャンネルで、難視聴対策としての地上デジタル放送の再送信サービスが開始される。第17の伝送チャンネルではbroadcaster_id「(0x15)」の放送事業者が放送サービスを提供する。
さらに周波数割り当て表33に示すように、2011年12月1日に、それまでアナログ放送を行っている第5、7、11の伝送チャンネルと、それまで空き状態である第19の伝送チャンネルで、新たなBSデジタル放送サービスが開始される。この伝送チャンネルで新たなBSデジタル放送サービスを開始する委託放送事業者は、平成21年6月10日に総務省より発表されている。第5の伝送チャンネルと、第7の伝送チャンネルの一部では、2007年段階でサービスを行っている放送事業者(broadcaster_id「(0x07)」の委託放送事業者とbroadcaster_id「(0x08)」の放送事業者)が追加で新チャンネルを獲得している。その他の委託放送事業者のbroadcaster_idは、未定であるが事業者を識別するユニークな番号として割り当てられる。本発明では、第7の伝送チャンネルのもう一方の委託放送事業者をbroadcaster_id「(0x0B)」、第11の伝送チャンネルの委託放送事業者のbroadcaster_idを「(0x0C)」,「(0x0D)」,「(0x10)」、第19の伝送チャンネルの委託放送事業者のbroadcaster_idを「(0x11)」,「(0x12)」と仮定している。
このように、BSデジタル放送において地上デジタル放送の再送信を行う受託放送事業者は、broadcaster_id「0x15」であり、これらのbroadcaster_idによって他の放送事業者から識別することができ、すなわち、broadcaster_idによって地上デジタル放送の再送信を他のBSデジタル放送から識別することができる。
テレビ装置1の販売前に、上記受託放送事業者が提供する放送サービスの情報をEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15に格納しておき、BSデジタル放送のうち所定の放送サービスに対し、そのbroadcaster_idを参照してリモコン10や本体操作部での操作に対する応答処理を制限してもよいが、基本的には、テレビ装置1には、放送サービスのEPG非表示・UP/DOWN選局スキップを任意に行うことができる設定手段を備えることが望ましい。この設定手段は、リモコン10や本体設定部で例示したユーザ操作手段で設定を行う手段とするとよい。
本発明におけるEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定処理のうち、まずEPG非表示設定処理について説明する。図3、図4、図5及び図6は、図1のテレビ装置において実行されるEPG非表示設定処理の一例を説明するための画面遷移図である。
まず、ユーザがリモコン10又は本体操作部の操作によりメニューボタンを押下したとき、キー入力処理部11でその操作信号を受信し、メニュー処理部12がメニュー画像のOSDを表示するよう映像出力部20へ指示する。これによりメニュー画像の画面(メニュー画面)が映像表示装置にOSD表示される。このメニュー画面には、複数の設定項目の一覧41が表示されており、左方向キーの押下によりさらに下位の設定項目の一覧が表示される。「デジタル設定」−「番組表設定」を選択すると、番組表設定の種々の項目が選択的に表示されるメニュー画面に推移する。この際のメニュー画面の一例を図3に示す。ユーザが「EPG非表示設定」を選択すると、図4に示すようなメニュー画面に推移し、放送の一覧42(例えばBSデジタル、地上デジタル、CSデジタル等)が選択可能に表示され、その中からさらにユーザが「BSデジタル」を選択すると、本発明の特徴であるBSデジタル放送の非表示設定処理が開始される。なお、「BSデジタル」を選択した例を示したのは、上述のごとく地上デジタル放送の再送信に使用されるBSデジタル放送の放送サービスでは、映像・音声の視聴が制限されているにも拘わらず、UP/DOWN選局やEPG表示が可能となってしまう事態が生じるためである。本発明がこのような事態を生じさせないためのものであることは、説明した通りである。
図4のメニュー画面では、「BSデジタル」を選択すると、broadcaster_idに基づいた放送事業者の一覧43が表示され、さらに、カーソルが位置する放送事業者が提供する放送サービスのservice_id(チャンネル番号)44が表示される。この状態で、ユーザは、地上デジタル放送の再送信を行う委託放送事業者等、EPGで非表示に設定したい放送事業者にカーソルを合わせ、決定ボタンを押下することにより選択する。
図4のメニュー画面でユーザが放送事業者を選択すると、図5に示すようなメニュー画面に推移する。図5のメニュー画面では、選択された放送事業者が提供する放送サービスの一覧45が表示される。放送事業者を識別するbroadcaster_idとservice_idはBITで紐付けされているため、BITを受信すればbroadcaster_idに対応する放送事業者名とservice_idに対応する放送サービスのテーブル図16(a)を作成することができる。図5のメニュー画面はこのようなテーブルに基づいて表示される。放送サービスの一覧45の各放送サービスの項目には、放送サービスのメディア(テレビ、データ放送等)、放送局(放送事業者)、チャンネル番号などが表示される。ユーザは、放送サービスの一覧45から、EPGで非表示に設定したい放送サービスを選択する。選択された放送サービスの項目には、非表示にする旨を示す表示がなされる。放送サービスの一覧45は、当該放送事業者が提供するすべての放送サービスを選択する項目も含む。
図5のメニュー画面でEPGで非表示に設定したい放送サービスを選択すると、図6に示すようなメニュー画面に推移する。図6のメニュー画面では、EPG非表示設定選択結果表示領域46と共に、「はい」選択領域47、「いいえ」選択領域48、及び「戻る」選択領域49が表示されている。なお、EPG非表示設定選択結果表示領域46とは、図4の選択・決定操作によってEPG非表示設定の対象となった放送サービスの項目を対象となっていない放送サービスと色分けして示すものである。
この状態で「はい」選択領域47に対して選択・決定操作がなされたときには、選択された放送サービスをEPGで非表示にするためのEPG非表示設定情報を、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15のEPG非表示DBに保存する。EPG非表示設定情報の保存の方法としては、図7に示すようなservice_idと非表示/表示の対応テーブルをEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15のEPG非表示DBに保存しておけばよい。
このようなEPG非表示設定を行った場合に、上述の応答制限手段が実行するEPG表示の制限処理について、図8を参照し、リモコン10又は本体操作部でEPG表示操作がなされたときのEPG表示処理の一例を挙げて説明する。まず、EPG表示操作がなされたとき、EPG情報処理部14がその制御信号を受けて選局処理部13内のサービス番号DBを参照し、全てのサービス番号を読み出す(ステップS1)。
次いで、EPG情報処理部14が、内部メモリに格納されたEPG DBから、一つのサービス番号に対応する番組情報(個別のEPGデータ)を読み出す(ステップS2)。そして、EPG情報処理部14が、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15内のEPG非表示設定DBからEPG非表示設定データを読み出す(ステップS3)。
続いて、EPG情報処理部14が、ステップS1で読み出し表示させようとしている放送サービスの番組情報に対し、その放送サービスのservice_idがEPG非表示設定DBで非表示に設定されているか否かを判定する(ステップS4)。ここで、NOの場合(設定されていない場合)、EPG表示処理、すなわちEPG画像の生成にその放送サービスに関する番組情報を組み込む処理を行う(ステップS5)。その後、EPG情報処理部14が、全ての放送サービスに対する処理が終了したか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6で終了していない場合には、ステップS2へ戻り、EPG DBから次のサービス番号に対応する番組情報を読み出す。
一方、ステップS14でYESの場合(設定されている場合)には、ステップS5を経ずに、ステップS6へ進む。これにより、そのサービス番号の放送サービスの番組情報を表示するはずの列又は行(EPG画像の構成に依存する)が省略されることとなる。
ステップS2へ戻った後は、以降のサービス番号に対応する番組情報に対して同様の処理を実行し、ステップS6でYESの時点で、ステップS5でEPG画像の生成が完成することになり、映像出力部20がこのEPG画像をOSD表示させるとよい。このようにして、EPG情報処理部14は、EPG非表示設定されていない放送サービスの番組情報からEPG画像を生成し、映像出力部20のOSD処理部に送信してOSD表示処理を実行させる。また、ここで「EPGで非表示にする」とは、例示したように表示時に表示対象として選択しないようにすることに限ったものではなく、後述するようにその放送サービスのサービス番号を削除する処理により、その放送サービスを予めEPG示対象から除外することであってもよい。なお、EPG画像生成のための番組情報を放送として受信する例のみ示したが、ネットワークで取得したEPGデータからのEPG表示の際にも、EPG非表示設定DBを参照しながら同様に非表示処理を実行すればよい。
次に、UP/DOWN選局スキップ設定処理について説明する。図9、図10、図11及び図12は、図1のテレビ装置において実行されるUP/DOWN選局スキップ設定処理の一例を説明するための画面遷移図である。
まず、ユーザがリモコン10又は本体操作部の操作によりメニューボタンを押下したとき、キー入力処理部11でその操作信号を受信し、メニュー処理部12がメニュー画像のOSDを表示するよう映像出力部20へ指示する。これによりメニュー画像の画面(メニュー画面)が映像表示装置にOSD表示される。このメニュー画面には、複数の設定項目の一覧41が表示されており、左方向キーの押下によりさらに下位の設定項目の一覧が表示される。「デジタル設定」−「番組表設定」を選択すると、番組表設定の種々の項目が選択的に表示されるメニュー画面に推移する。この際のメニュー画面の一例を図9に示す。ユーザが「UP/DOWN選局スキップ設定」を選択すると、図10に示すようなメニュー画面に推移し、放送の一覧52(例えばBSデジタル、地上デジタル、CSデジタル等)が選択可能に表示され、その中からさらにユーザが「BSデジタル」を選択すると、本発明の特徴であるBSデジタル放送の非表示設定処理が開始される。なお、「BSデジタル」を選択した例を示したのは、上述のごとく地上デジタル放送の再送信に使用されるBSデジタル放送の放送サービスでは、映像・音声の視聴が制限されているにも拘わらず、UP/DOWN選局やEPG表示が可能となってしまう事態が生じるためである。本発明がこのような事態を生じさせないためのものであることは、説明した通りである。
図10のメニュー画面では、「BSデジタル」を選択すると、broadcaster_idに基づいた放送事業者の一覧53が表示され、さらに、カーソルが位置する放送事業者が提供する放送サービスのservice_id(チャンネル番号)54が表示される。この状態で、ユーザは、地上デジタル放送の再送信を行う委託放送事業者等、EPGで非表示に設定したい放送事業者にカーソルを合わせ、決定ボタンを押下することにより選択する。
図10のメニュー画面でユーザが放送事業者を選択すると、図11に示すようなメニュー画面に推移する。図11のメニュー画面では、選択された放送事業者が提供する放送サービスの一覧55が表示される。放送事業者を識別するbroadcaster_idとservice_idはBITで紐付けされているため、BITを受信すればbroadcaster_idに対応する放送事業者名とservice_idに対応する放送サービスのテーブルを作成することができる。図11のメニュー画面はこのようなテーブルに基づいて表示される。放送サービスの一覧55の各放送サービスの項目には、放送サービスのメディア(テレビ、データ放送等)、放送局(放送事業者)、チャンネル番号などが表示される。ユーザは、放送サービスの一覧55から、UP/DOWN選局でスキップ設定したい放送サービスを選択する。選択された放送サービスの項目には、スキップをする旨を示す表示がなされる。放送サービスの一覧55は、当該放送事業者が提供するすべての放送サービスを選択する項目も含む。
図11のメニュー画面でUP/DOWN選局でスキップ設定したい放送サービスを選択すると、図12に示すようなメニュー画面に推移する。図12のメニュー画面では、UP/DOWN選局スキップ設定選択結果表示領域56と共に、「はい」選択領域57、「いいえ」選択領域58、及び「戻る」選択領域59が表示されている。なお、UP/DOWN選局スキップ設定選択結果表示領域56とは、図11の選択・決定操作によってUP/DOWN選局スキップ設定の対象となった放送サービスの項目を対象となっていない放送サービスと色分けして示すものである。
この状態で「はい」選択領域57に対して選択・決定操作がなされたときには、選択された放送サービスをUP/DOWN選局でスキップするためのEPG非表示設定情報を、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15のUP/DOWN選局スキップDBに保存する。UP/DOWN選局スキップ設定情報の保存の方法としては、図13に示すようなservice_idと選局/スキップの対応テーブルをEPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15のUP/DOWN選局スキップDBに保存しておけばよい。
上述の通り、図7で示すservice_idと非表示/表示の対応テーブル及び、図13で示すservice_idと選局/スキップの対応テーブルを図16(b)のようにBITと関連付けることで、broadcaster_id単位での番組表の非表示/表示設定、選局/スキップ設定を可能とする(service_id毎の個別設定も可)。また、番組表の非表示/表示設定、選局/スキップ設定を参照する場合には、service_id毎の設定を参照し、番組表の非表示/表示及び選局/スキップの設定を行う。
このようなスキップ設定を行った場合に、上述の応答制限手段が実行するUP/DOWN選局におけるUP選局の制限処理について、図14を参照し、リモコン10又は本体操作部でUP選局操作がなされたときのUP選局処理の一例を挙げて説明する。まず、UP選局操作がなされたとき、選局処理部13がその制御信号を受けて選局処理部13内のサービス番号DBを参照し、全てのサービス番号を読み出す(ステップS11)。
次いで、選局処理部13が、その全サービス番号をサービス番号順にソートする(ステップS12)。そして、現在選局中の放送サービスの次の順番の放送サービスを決定する(ステップS13)。選局処理部13が、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15内のUP/DOWN選局スキップDBからUP/DOWN選局スキップデータを読み出す(ステップS14)。次いで、選局処理部13は、「選局」に設定されている(スキップ設定されていない)放送サービスに対し、順番に選局処理を実行し、チューナ16、DEMUX18などを制御し選局していく(ステップS15,S16)。
一方、ステップS15でNOの場合(スキップ設定されている場合)には、ステップS13へ戻り、現在選局すると決定している放送サービスの次の放送サービスを、選局するサービスとして決定し、以下同様の処理を行う。このようにして、応答制限手段は、ステップS15でNOとなる放送サービス、すなわちUP/DOWN選局を行わないと設定されている放送サービスに対しては、スキップし、次の放送サービスを選局することができる。以上、ステップS11〜S16で説明した処理が、UP選局される度に実行される。
DOWN選局の場合もUP選局と同様の処理を行う。DOWN選局の制限処理について、図15を参照し、リモコン10又は本体操作部でDOWN選局操作がなされたときのDOWN選局処理の一例を挙げて説明する。まず、DOWN選局操作がなされたとき、選局処理部13がその制御信号を受けて選局処理部13内のサービス番号DBを参照し、全てのサービス番号を読み出す(ステップS21)。
次いで、選局処理部13が、その全サービス番号をサービス番号順にソートする(ステップS22)。そして、現在選局中の放送サービスの前の順番の放送サービスを決定する(ステップS23)。選局処理部13が、EPG非表示・UP/DOWN選局スキップ設定情報保存部15内のUP/DOWN選局スキップDBからUP/DOWN選局スキップデータを読み出す(ステップS24)。次いで、選局処理部13は、「選局」に設定されている(スキップ設定されていない)放送サービスに対し、順番に選局処理を実行し、チューナ16、DEMUX18などを制御し選局していく(ステップS15,S16)。
一方、ステップS15でNOの場合(スキップ設定されている場合)には、ステップS13へ戻り、現在選局すると決定している放送サービスの前の放送サービスを、選局するサービスとして決定し、以下同様の処理を行う。このようにして、応答制限手段は、ステップS15でNOとなる放送サービス、すなわちUP/DOWN選局を行わないと設定されている放送サービスに対しては、スキップし、前の放送サービスを選局することができる。以上、ステップS21〜S26で説明した処理が、DOWN選局される度に実行される。
以上、UP/DOWN選局処理で例示したように、この例での応答制限手段は、UP/DOWNによる選局操作に対し、UP/DOWN選局スキップ設定された放送サービスを、選局不可にする選局不可設定手段を有する。ここで「選局不可にする」とは、例示したように選局時にその放送サービスをスキップすることに限ったものではなく、後述するようにその放送サービスのサービス番号を削除する処理により、その放送サービスを予め選局対象から除外することであってもよい。
また、選局不可設定手段に関し、UP/DOWN選局のみを対象として説明したが、例えばリモコン10により3桁チャンネル番号(又はワンタッチ番号)の指定操作で選局がなされた場合にも、UP/DOWN選局スキップ設定情報を参照することで、選局対象外の放送サービスの選局自体を無効にしてもよい。例えば、UP/DOWN選局スキップ情報を参照し、非選局に設定された放送サービスの3桁チャンネル番号が入力されたと判定された場合、入力値をクリアして入力前の値に戻し、「選局できません」などとOSD表示させたりすると共に、入力前に映像表示・音声出力中の放送サービスをそのまま映像出力・音声出力させておくとよい。このような処理により、選局対象外の3桁チャンネル番号(又はワンタッチ番号)で選局した場合に、再度別のチャンネルを選局操作が必要となる前に、黒い画面が表示されるという段階を経ないで済む。
また、UP/DOWN選局スキップ設定情報とEPG非表示設定情報とを別々に説明したが、同じ放送サービスに対して同時に一度の操作で設定を行うように、テレビ装置1を構成してもよい。この場合、これらの設定データは共通の設定データとしてよいことは言及するまでもない。
さらに、以上の説明では、各放送サービスについてUP/DOWN選局スキップ・EPG非表示設定を行うようにしたが、放送事業者(放送局)ごとにUP/DOWN選局スキップ・EPG非表示設定を行い、設定された放送事業者が提供するすべての放送サービスについてUP/DOWN選局スキップ・EPG非表示処理を行うようにしてもよい。