JP5242307B2 - 射出成形装置及び射出成形方法 - Google Patents
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Description
このため、射出ユニット側のみならず、金型側における酸化に起因する樹脂焼けを防止する技術が要望されていた。
筐体内に射出成形機が配置された射出成形装置において、
前記筐体に設けられたガス導入孔及びガス排出孔と、
前記ガス導入孔から前記筐体内に非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス供給手段と、を備えることを特徴とする。
前記筐体内で非酸化性ガスを循環させる通風ユニットを有することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の射出成形装置において、
前記筐体内を複数の気体槽に区画する隔壁を有することを特徴とする。
前記隔壁は、前記射出成形機が配置されている気体槽が一方向からの送風状態となるように区画していることを特徴とする。
前記筐体内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段と、
前記酸素濃度計測手段の出力に基づき非酸化性ガスを前記筐体内に供給する量及び前記筐体から排出する量を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
筐体内に配置された射出成形機による射出成形方法において、
前記筐体内を非酸化性ガスで充満させる工程と、
前記筐体内を非酸化性ガスで充満させてから成形品を成形する工程と、を有することを特徴とする。
前記成形する工程では、前記筐体内の酸素濃度を2%以下にして行うことを特徴とする。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の射出成形装置10−1の断面正面図である。
図1において、射出成形に先立ち、固定型24と可動型26とをパーティングライン(PL)を挟んで離間した型開き状態とする。この状態で、筐体13内を窒素ガスで置換する。このために、給気バルブ59と排気バルブ61を開放し、非酸化性ガス発生装置14から窒素ガスを筐体13内に送り込む。こうして、筐体13内の空気が窒素ガスで置換された時点で給気バルブ59と排気バルブ61を閉める。
その後、所定の圧力でキャビティ74内の成形材料を保圧し、その後、冷却して所定温度に冷却される。さらに、固定型24と可動型26を開いて成形品73(図7参照)が離型される。
なお、本実施形態において、例えば筐体13内に通風ユニットを配設し、この通風ユニットにより筐体13内の窒素ガスを循環させるようにしてもよい。こうすることで、均一な雰囲気を作ることができる。また、窒素ガス置換後も吸気バルブ59と排気バルブ61を閉めずに成形してもよい。こうすることで、酸素濃度の上昇を確実に抑制することができる。成形された成形品は、例えば筐体13内に配置された不図示の取出し装置により取出すことができる。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の射出成形装置10−2の断面正面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
[第3の実施の形態]
図3は、第3の実施の形態の射出成形装置10−3の断面正面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
なお、本実施形態において、酸素濃度計を用いたのは、樹脂焼けの直接の原因となる酸素の濃度を検出できるためである。また、成形された成形品73(図7参照)は、例えば筐体13内に配置された不図示の取出し装置により取出すことができる。
[第4の実施の形態]
図4〜図7は、取出し装置15を付加した第4の実施の形態の射出成形装置10−4の断面正面図である。なお、取出し装置15を除く他の構成は、前述した図3に示したものと同様である。また、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
この射出成形装置10−4における取出し装置15は、ガイドステー62を有し、型開き方向(X−X方向)及びこれと直交する方向(図4の表面から裏面の方向)に移動自在かつ回転自在な搬送ロボット63と、この搬送ロボット63に取付けられた取出しアーム66と、この取出しアーム66の先端に取付けられたチャック70と、を有している。
この状態で、型締めユニット20を駆動して、可動型26を固定型24に向けて移動させて両者を密接させる。こうして、可動型26と固定型24とをパーティングライン(PL)を挟んで型締めする。この状態では、キャビティ74内及びスプルー75内は窒素ガスで充満している。
この工程では、溶融・混錬ユニット48内のスクリュー52を金型(24,26)側に前進させて、スプルー75からキャビティ74内に成形材料を射出する。このとき、キャビティ74内は窒素ガスで置換されているため、射出された成形材料は加熱下においても酸化することはない。こうして、成形材料の樹脂焼けが防止される。
なお、以上の工程において、筐体13内の酸素濃度は2%を超えないように制御される。すなわち、酸素濃度計80と制御部82により、自動的に給気バルブ59と排気バルブ61の絞りが制御される。
この工程では、溶融・混錬ユニット48内のスクリュー52が混錬・射出駆動ユニット46側に後退する。こうして、貯留室84内に所定量の樹脂が貯留される。さらに、型締めユニット20により、可動型26を固定型24に対し型開き方向(X−Xの左方向)に移動させて成形品73を離型する。
この工程において、型開き状態では成形品73は可動型26に残っている(図6参照)。そこで、取出し装置15の取出しアーム66を移動させ、チャック70により成形品73を把持する。把持された成形品73は、不図示のパレット、又は、コンベア等に載置されて外部に搬出される。
[第5の実施の形態]
図8は、第5の実施の形態の射出成形装置10−5の断面正面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
さらに、筐体13内の側方において、上下に延設された隔壁86により、第2槽432と第3槽433とを上下方向に連通する還流路87が形成されている。この還流路87は、射出成形機12が配置された第1槽431とは区画されている。
[第6の実施の形態]
図9は、第6の実施の形態の射出成形装置10−6の断面正面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
すなわち、本実施形態では、窒素ガス(N2ガス)の排気管60に分岐管91を設け、この分岐管91の端部に酸素濃度計90を取付けている。こうすることで、酸素濃度計90により筐体13内の酸素濃度を計測することができる。また、酸素濃度計90によって検出された酸素濃度に基づき、給気バルブ59と排気バルブ61の絞りを調整することで、窒素ガスを筐体13内に供給する量と、筐体13から排出する量とを自動的に調整することができる。
[第7の実施の形態]
図10は、第7の実施の形態の射出成形装置10−7の断面正面図、図11はその平面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
10−2 射出成形装置
10−3 射出成形装置
10−4 射出成形装置
10−5 射出成形装置
10−6 射出成形装置
10−7 射出成形装置
11 ベース
12 射出成形機
13 筐体
14 非酸化性ガス発生装置
15 取出し装置
16 射出成形用金型
18 射出ユニット
20 型締めユニット
21 通気口
22 隔壁
221 第1の隔壁
222 第2の隔壁
23 通気口
24 固定型
25 通気孔
26 可動型
28 固定側ブロック部材
29 固定側プラテン
33 可動側プラテン
34 タイバー
431 第1槽
432 第2槽
433 第3槽
44 ホッパ
46 混錬・射出駆動ユニット
48 溶融・混錬ユニット
52 スクリュー
54 ヒータ
58 給気管
59 給気バルブ
60 排気管
61 排気バルブ
66 取出しアーム
70 チャック
71 レール
72 パレット
73 成形品
74 キャビティ
75 スプルー
76 送風ユニット
77 フィルタ
78 イオナイザ
79 分岐管
80 酸素濃度計
82 制御部
84 貯留室
86 隔壁
87 還流路
88 弾性板
90 酸素濃度計
91 分岐管
92 制御部
94 吸着部材
Claims (7)
- 筐体内に射出成形機が配置された射出成形装置において、
前記筐体に設けられたガス導入孔及びガス排出孔と、
前記ガス導入孔から前記筐体内に非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス供給手段と、を備える
ことを特徴とする射出成形装置。 - 前記筐体内で非酸化性ガスを循環させる通風ユニットを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置。 - 前記筐体内を複数の気体槽に区画する隔壁を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形装置。 - 前記隔壁は、前記射出成形機が配置されている気体槽が一方向からの送風状態となるように区画している
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形装置。 - 前記筐体内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段と、
前記酸素濃度計測手段の出力に基づき非酸化性ガスを前記筐体内に供給する量及び前記筐体から排出する量を制御する制御手段と、を有する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形装置。 - 筐体内に配置された射出成形機による射出成形方法において、
前記筐体内を非酸化性ガスで充満させる工程と、
前記筐体内を非酸化性ガスで充満させてから成形品を成形する工程と、を有する
ことを特徴とする射出成形方法。 - 前記成形する工程では、前記筐体内の酸素濃度を2%以下にして行う
ことを特徴とする請求項6に記載の射出成形方法。
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