JP5241971B1 - 歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法、顎変形症判断方法、プログラムおよびコンピュータ - Google Patents

歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法、顎変形症判断方法、プログラムおよびコンピュータ Download PDF

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Abstract

【課題】患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供する。
【解決手段】患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算することにより、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標を計算する。
【選択図】図1

Description

この発明は、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法、顎変形症判断方法、上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法および下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法ならびにそれらのプログラムならびにこれらのプログラムを有するコンピュータに関する。この発明は、例えば、歯科医師が歯列矯正治療において患者の顎骨の外科手術が必要か否かを判断したり、歯科医師や医師が上下顎骨の調和(スケレタルパターン(skeletal pattern))の度合いを判断したり、顎変形症であるか否かを判断したりする際に用いて好適なものである。
歯列矯正治療においては、患者によっては、顎骨の外科手術を行う必要があることがある。従来、この顎骨の外科手術の必要性は、患者の頭部X線規格写真(セファログラム)を撮影し、この頭部X線規格写真を元に、角度計測を中心にしたセファロ分析を行い、その結果に基づき歯科医師が診断を行うことにより判断していた(例えば、非特許文献1参照。)。
亀田 晃著「矯正臨床における診断法」第54頁〜第71頁(医書出版株式会社、昭和53年6月発行)
しかしながら、上述の従来の診断方法では、歯科医師の経験に負うところが多いため、結果的に歯科医師によって診断結果にばらつきが生じやすく、客観的な診断を行うことが困難であった。このため、適切な歯列矯正治療ができなかったりするなどのおそれがあった。
一方、セファロ分析に基づいて患者の上下顎骨の不調和あるいは顎変形症であるか否かの判断を客観的に行うことができれば、それに基づいて有効な治療を行うことができる可能性があるが、これまで、上下顎骨の不調和あるいは顎変形症を客観的に判断する手法は見出されていないのが実情である。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、患者の歯科治療あるいは医科治療において歯科医師や医師などが患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる上下顎骨不調和判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、患者の歯科治療あるいは医科治療において歯科医師や医師などが患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる上下顎骨不調和判断方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、歯科医師や医師などが患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる顎変形症判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、歯科医師や医師などが患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる顎変形症判断方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、歯科医師や医師などが患者の上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を判断するための客観的材料となる上顎劣成長/過成長判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、歯科医師や医師などが患者の下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を判断するための客観的材料となる下顎劣成長/過成長判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法およびそのためのプログラムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、上記のプログラムを有するコンピュータを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行う過程で、偶然に、頭部X線規格写真における特定の計測点間の距離を計測し、これらの距離を用いて特定の計算式に基づいて計算することにより求められる数値を用いることにより、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを客観的にしかも容易に判断することができることを見出し、実際に多数の患者について上記の数値を計算してその有効性を確認した。さらに、上記の数値は、患者の上下顎骨不調和あるいは顎変形症であるか否かを客観的にしかも容易に判断するためにも有効であることも見出した。
この発明は、本発明者が独自に得た上記の知見に基づいて鋭意検討を行った結果、案出されたものである。
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法である。
ここで、S、 A、B、Go、Pog、GnおよびMeは頭部X線撮影により求められる計測点である。各計測点の位置を図1に示す。Sはセラ(Sella)の略号で、蝶形骨トルコ鞍の壺状形陰影像の中心点である。AはA点の略号で、ANS(前鼻棘の最先端、鼻の下の人中との合わせ目の骨の先端部である前鼻棘(anterior nasal spine)の略号)と上顎中切歯間歯槽突起最前先端点Prosthion との間の正中矢状面上の最深点である。BはB点の略号で、下顎中切歯間歯槽突起最前先端InfradentaleとPogonionとの間の最深点である。Goはゴニオン(Gonion)の略号で、顎関節頭後縁平面と下顎角後縁部とを結んだ線と下顎下縁平面(mandibular plane) とが交わる角の2等分線が下顎角と交わる点である。Pogはポゴニオン(Pogonion)の略号で、フランクフルト(Frankfort) 平面に対して、下顎オトガイ隆起の最突出点である。Gnはグナチオン(Gnathion) の略号で、顔面平面(N(ナジオン(Nasion) の略号で、鼻骨前頭縫合の最前点)とPogとを結んだ直線)と下顎下縁平面とのなす角の2等分線がオトガイ隆起骨縁像と交わる点である。Meはメントン(menton)の略号で、オトガイの正中断面像の最下点である。
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)は、具体的には、次の式(1)〜(15)である。
P=((S−Pog)+(Go−Me))/(S−A) (1)
P=((S−Gn)+(Go−Me))/(S−A) (2)
P=((S−Me)+(Go−Me))/(S−A) (3)
P=((S−B)+(Go−Gn))/(S−A) (4)
P=((S−Pog)+(Go−Gn))/(S−A) (5)
P=((S−Gn)+(Go−Gn))/(S−A) (6)
P=((S−Me)+(Go−Gn))/(S−A) (7)
P=((S−B)+(Go−Pog))/(S−A) (8)
P=((S−Pog)+(Go−Pog))/(S−A) (9)
P=((S−Gn)+(Go−Pog))/(S−A) (10)
P=((S−Me)+(Go−Pog))/(S−A) (11)
P=((S−B)+(Go−B))/(S−A) (12)
P=((S−Pog)+(Go−B))/(S−A) (13)
P=((S−Gn)+(Go−B))/(S−A) (14)
P=((S−Me)+(Go−B))/(S−A) (15)
本発明者が多数の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計測し、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算した結果、大多数の患者では、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)=2.XYZ
(X、Y、Zは0〜9の整数)
となることが分かった。言い換えると、大多数の患者のPは2.000≦P<3.000の範囲にあり、小数部だけが異なる。ただし、ごく少数の患者については、P<2.000になることもある。
顎骨手術要否判断指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、2.000≦P<3.000の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−[P])×1000を計算する。[P]はPの小数を切り捨てることを意味するから、P−[P]はPの小数部を取り出したものを意味する。Q=(P−[P])×1000はこうして取り出された小数部を1000倍することを意味する。この場合、
P−[P]=2.XYZ−[2.XYZ]=2.XYZ−2=0.XYZ
となる。従って、Q=(P−[P])×1000=XYZとなり、0以上999以下の整数となる。一例として、P=2.512とすると、Q=(P−[P])×1000=(2.512−[2.512])×1000=(2.512−2)×1000=0.512×1000=512となる。
P−[P]あるいはこれを1000倍した数値XYZは、頭部の側貌において、上顎骨に対する下顎骨の大きさの割合を評価する数値と考えることができる。
計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上である場合には、原則的には、矯正治療において、外科適応、言い換えると下顎骨切断手術を基本とした顎骨の外科手術が必要であると判断することができる。また、計算されたPまたはQがそれぞれ上記の所定の値未満あるいは上記の所定の値以上であるが、この所定の値と大きくは異なっていない場合には、ボーダーラインの症例となる。ボーダーラインの症例では、例えば、SとNとの間の距離(S−N)とWits分析(咬合平面に対してA点、B点からそれぞれ垂線を引いたとき、その垂線の足の間の距離がWits)とにより、補足的な分析を加える。距離(S−N)に問題がある場合、具体的には、例えば(S−N)の平均値より2×標準偏差(2SD)以上距離が短い場合、Wits分析の結果が例えば12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断することができる。以下においては、必要に応じて、Qまたは整数XYZをOPE指数(オペ指数)と称する。
一方、P<2.000(通常は1.000≦P<2.000)の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−([P]+1))×1000を計算する。この場合、
P−([P]+1)=1.XYZ−([1.XYZ]+1)=1.XYZ−2
となる。従って、Q=(P−([P]+1))×1000=(1.XYZ−2)×1000となり、−1000以上−1以下の整数となる。一例として、P=1.912とすると、Q=(P−([P]+1))×1000=(1.912−([1.912]+1))×1000=(1.912−2)×1000=−0.088×1000=−88となる。
顎骨手術要否判断指標の計算方法は、上記のP、Qの計算式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。コンピュータには、計算に必要なデータとして、例えば、頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、B、Go、Pog、GnおよびMeの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計算により求め、これらの距離を用いて上記の計算式によりP、Qを計算するようにしてもよい。
また、顎骨手術要否判断方法は、上記のP、Qの計算式あるいはP、Qの判定式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。計算に必要なデータは、上記の顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様にして取得することができる。
上記の発明においては、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、必要に応じて距離(S−N)の計測値により補足的な分析を行うが、最初から、距離(S−N)をPの計算式に反映させることも同様に有効である。具体的には、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の代わりに、例えば、P’=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を用いる。
P’を用いる場合には、必要に応じてさらに、P’の小数第4位以下を切り捨て、
Q’=(P’−[P’])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P’<2.000)
または
Q’=(P’−([P’]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P’<1.000)
を計算する。そして、こうして計算されたP’またはQ’がそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う。
上記のP’またはQ’を用いる顎骨手術要否判断指標の計算方法は、上記のP’、Q’の計算式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。コンピュータには、計算に必要なデータとして、例えば、頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−N)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。あるいは、例えば、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、N、B、Go、Pog、GnおよびMeの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(S−N)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計算により求め、これらの距離を用いて上記の計算式によりP’、Q’を計算するようにしてもよい。
また、上記のP’、Q’を用いる顎骨手術要否判断方法は、上記のP’、Q’の計算式あるいはP’、Q’の判定式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。計算に必要なデータは、上記の顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様にして取得することができる。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する顎変形症判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法である。
上記の上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法および顎変形症判断方法の発明においては、その性質に反しない限り、上記の歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法および歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法の発明に関連して説明したことが成立する。
ここで、上下顎骨不調和判断指標の計算方法および上下顎骨不調和判断方法は、上下顎骨不調和に応じて治療を行うことが有効な各種の治療において上下顎骨不調和を判断する際に有効である。この治療は歯科治療、医科治療の双方を含む。例えば、歯科治療には、上下顎骨不調和に応じて治療を行うことが有効な各種の治療が含まれ、具体的には、例えば、歯列矯正治療のほか、義歯(入れ歯)などの補綴も含まれる。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算する顎変形症判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法である。
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))の式を用いる上記の歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法および顎変形症判断方法の発明においては、その性質に反しない限り、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の式を用いる上記の各発明に関連して説明したことが成立する。また、これらの発明の方法は、上記のP、Qの計算式あるいはP、Qの判定式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。
ところで、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断方法および顎変形症判断方法においては、より正確かつ客観的な判断を行うために、上顎骨あるいは下顎骨の発育の程度を考慮することが有効である。それは、治療方法を決定する際の基準あるいは治療の難易度を示す基準となり得るためである。具体的には、上顎前突症であるか否か、上顎前突症である場合にはどのようなパターンか、下顎前突症であるか否か、下顎前突症である場合にはどのようなパターンかについても調べることが有効である。具体的には、上顎前突症は、
1.上顎劣成長(上顎レトロ)+下顎劣成長(下顎レトロ)
2.上顎ノーマル+下顎劣成長
3.上顎過成長+下顎ノーマル
4.上顎過成長+下顎劣成長
に分類される。また、下顎前突症は、
1.上顎劣成長+下顎ノーマル
2.上顎劣成長+下顎過成長
3.上顎ノーマル+下顎過成長
4.上顎過成長+下顎過成長
に分類される。例えば、重度の上顎劣成長であれば、歯列矯正治療や顎変形症治療において上顎骨の手術が必要になる。
本発明者は、鋭意研究の結果、上述のような上顎の劣成長あるいは過成長あるいは下顎の劣成長あるいは過成長の有無あるいはその程度を示すのに有効な指標を見出し、下記の発明を案出するに至った。
すなわち、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)およびGoとAとの間の距離(Go−A)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(16)〜(18)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算する上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法である。
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (16)
P=(S−A)/(S−N) (17)
P=(S−A)−(S−N) (18)
式(16)でPを計算する場合には、必要に応じてさらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算する。
式(17)でPを計算する場合には、必要に応じてさらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する。
以下においては、必要に応じて、Qあるいは式(18)で計算されるPを単に上顎レトロ指数と称する。ここで、Qあるいは式(18)で計算されるPが小さいほど上顎劣成長傾向、大きいほど上顎過成長傾向となる。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(19)〜(23)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法である。
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
(19)
P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (20)
P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (21)
P=(S−B)/(S−N) (22)
P=(S−B)−(S−N) (23)
式(19)、(20)または(22)でPを計算する場合には、必要に応じてさらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する。
式(21)でPを計算する場合には、必要に応じてさらに、P/2を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/2−[P/2])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P/2<2.000)
または
Q=(P/2−([P/2]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P/2<1.000)
を計算する。
以下においては、必要に応じて、Qあるいは式(23)で計算されるPを単に下顎レトロ指数と称する。ここで、Qあるいは式(23)で計算されるPが小さいほど下顎劣成長傾向、大きいほど下顎過成長傾向となる。
式(16)のPに対する式(21)のPの比、すなわち〔((S−B)+(Go−B))/(S−N)〕/〔((S−A)+(Go−A))/(S−N)〕=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))は、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標、上下顎骨不調和判断指標または顎変形症判断指標として用いることができる。
そこで、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法である。
また、この発明は、
患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
を計算する顎変形症判断指標の計算方法である。
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))を計算する場合には、必要に応じてさらに、2Pを計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<2.000)
を計算する。
上記の上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法および下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法あるいはそれらの計算方法を用いて計算される指標に基づく上顎劣成長/過成長判断方法および下顎劣成長/過成長判断方法、P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))の式を用いる上記の歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法および顎変形症判断指標の計算方法あるいはそれらの計算方法を用いて計算される指標に基づく顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断方法および顎変形症判断方法においては、その性質に反しない限り、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の式を用いる上記の各発明に関連して説明したことが成立する。また、これらの発明の方法は、上記のP、Qの計算式あるいはP、Qの判定式を含む所定のプログラムを有するコンピュータを用いて容易に実行することができる。
この発明によれば、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる。また、患者の歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において歯科医師や医師などが患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる。また、歯科医師や医師などが患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる。また、歯科医師や医師などが患者の上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を判断するための客観的材料となる上顎劣成長/過成長判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる。また、歯科医師や医師などが患者の下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を判断するための客観的材料となる下顎劣成長/過成長判断指標を簡単に計算することができ、他の検査方法の結果を適宜併用することで歯科医師や医師がより客観性の高い正確な診断を容易にしかも短時間で行うことが可能になる。
頭部X線規格写真における計測点を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施の形態による歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法を示すフローチャートである。 患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 この発明の第2の実施の形態による歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法を示すフローチャートである。 この発明の第7の実施の形態による歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第8の実施の形態による歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法を示すフローチャートである。 この発明の第1〜第26の実施の形態による顎骨手術要否判断指標の計算方法、顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法、顎変形症判断方法、上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法または下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法の実施に用いるデータ処理装置を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施の形態という。)について説明する。
〈1.第1の実施の形態〉
第1の実施の形態においては、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標としてのOPE指数の計算方法について説明する。
図2にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、歯列矯正治療を行う患者の頭部X線撮影を行い、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi との間の距離(S−Xi )およびGoとXj との間の距離(Go−Xj )を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 A、Xi (X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)およびGoの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、Xi (X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)およびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計算により求めるようにしてもよい。
図2に示すように、ステップS1において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS2においては、入力された(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS3においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、2.000≦P<3.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従ってOPE指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS4においては、上記のようにして計算されたOPE指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOPE指数Qが所定の値(C1 )以上の場合には、原則的には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると診断することができる。また、OPE指数QがC2 以上C1 未満あるいはC1 以上であるが、C1 と大きく異ならないボーダーラインの症例では、距離(S−N)とWits分析とにより補足的な分析を加える。例えば、距離(S−N)が平均値より2SD以上短い場合には、Wits分析の結果が12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断する。C1 、C2 は、上記の式(1)〜(15)のいずれを用いるかに応じて適宜決めることができるが、一般的には、C1 は例えば430以上680以下、C2 は例えばC1 より30以上100以下小さい値である。
OPE指数QがC2 未満0以上の場合は、歯列矯正治療において、顎骨の外科手術は不要であると判断することができる。
OPE指数Qが負の場合もまた、下顎骨の著しいレトロ(劣成長)傾向か上顎骨の過成長傾向を意味し、顎骨の外科手術を考慮する必要がある。
一般的には、OPE指数Qに加えて、歯科医師が、角度計測を中心とした従来のセファロ分析などの他の検査の結果などを併用して顎骨手術の要否を最終的に判断する。
[実施例1]
患者1の頭部X線規格写真を撮影した。撮影は中心咬合位またはそれに準じる位置で行った(以下の実施例2〜12においても同様)。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図3に示す。
図3より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図3に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=17.0mmであった。
式(1):P=(133.0+78.0)/78.0=2.7051、OPE指数Q=705
例えば、C1 =585に設定すると、OPE指数Qは705であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(2):P=(134.0+78.0)/78.0=2.7179、OPE指数Q=717
例えば、C1 =600に設定すると、OPE指数Qは717であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(3):P=(132.0+78.0)/78.0=2.6923、OPE指数Q=692
例えば、C1 =585に設定すると、OPE指数Qは692であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(4):P=(123.0+81.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
例えば、C1 =475に設定すると、OPE指数Qは615であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(5):P=(133.0+81.0)/78.0=2.7435、OPE指数Q=743
例えば、C1 =630に設定すると、OPE指数Qは743であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(6):P=(134.0+81.0)/78.0=2.7564、OPE指数Q=756
例えば、C1 =660に設定すると、OPE指数Qは756であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(7):P=(132.0+81.0)/78.0=2.7307、OPE指数Q=730
例えば、C1 =650に設定すると、OPE指数Qは730であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(8):P=(123.0+83.0)/78.0=2.6410、OPE指数Q=641
例えば、C1 =490に設定すると、OPE指数Qは641であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(9):P=(133.0+83.0)/78.0=2.7692、OPE指数Q=769
例えば、C1 =645に設定すると、OPE指数Qは769であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(10):P=(134.0+83.0)/78.0=2.7820、OPE指数Q=782
例えば、C1 =675に設定すると、OPE指数Qは782であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(11):P=(132.0+83.0)/78.0=2.7564、OPE指数Q=756
例えば、C1 =665に設定すると、OPE指数Qは756であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(12):P=(123.0+78.0)/78.0=2.5769、OPE指数Q=576
例えば、C1 =435に設定すると、OPE指数Qは576であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(13):P=(133.0+78.0)/78.0=2.7050、OPE指数Q=705
例えば、C1 =575に設定すると、OPE指数Qは705であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(14):P=(134.0+78.0)/78.0=2.7179、OPE指数Q=717
例えば、C1 =610に設定すると、OPE指数Qは717であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(15):P=(132.0+78.0)/78.0=2.6923、OPE指数Q=692
例えば、C1 =600に設定すると、OPE指数Qは692であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者1の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図4に示す。
図4より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図4に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=4.0mmであった。
式(1):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =585に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(2):P=(127.0+73.0)/78.0=2.5641、OPE指数Q=564
1 =600に対し、OPE指数Qは564であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(3):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =585に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(4):P=(111.0+77.0)/78.0=2.4102、OPE指数Q=410
1 =475に対し、OPE指数Qは410であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(5):P=(125.0+77.0)/78.0=2.5897、OPE指数Q=589
1 =630に対し、OPE指数Qは589であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(6):P=(127.0+77.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615である。
1 =660に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(7):P=(125.0+77.0)/78.0=2.5897、OPE指数Q=589
1 =650に対し、OPE指数Qは589であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(8):P=(111.0+79.0)/78.0=2.4358、OPE指数Q=435
1 =490に対し、OPE指数Qは435であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(9):P=(125.0+79.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
1 =645に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(10):P=(127.0+79.0)/78.0=2.6410、OPE指数Q=641
1 =675に対し、OPE指数Qは641であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(11):P=(125.0+79.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
1 =665に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(12):P=(111.0+73.0)/78.0=2.3589、OPE指数Q=358
1 =435に対し、OPE指数Qは358であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(13):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =575に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(14):P=(127.0+73.0)/78.0=2.5641、OPE指数Q=564
1 =610に対し、OPE指数Qは564であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(15):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =600に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例2]
患者2の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図5に示す。
図5より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図5に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=16.0mmであった。
式(1):P=(135.0+81.0)/83.0=2.6024、OPE指数Q=602
1 =585に対し、OPE指数Qは602であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(2):P=(138.0+81.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =600に対し、OPE指数Qは638であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(3):P=(137.0+81.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =585に対し、OPE指数Qは626であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(4):P=(123.0+84.0)/83.0=2.4939、OPE指数Q=493
1 =475に対し、OPE指数Qは493であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(5):P=(135.0+84.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =630に対し、OPE指数Qは638であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(6):P=(138.0+84.0)/83.0=2.6746、OPE指数Q=674
1 =660に対し、OPE指数Qは674であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(7):P=(137.0+84.0)/83.0=2.6626、OPE指数Q=662
1 =650に対し、OPE指数Qは692であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(8):P=(123.0+85.0)/83.0=2.5060、OPE指数Q=506
1 =490に対し、OPE指数Qは506であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(9):P=(135.0+85.0)/83.0=2.6506、OPE指数Q=650
1 =645に対し、OPE指数Qは650であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(10):P=(138.0+85.0)/83.0=2.6867、OPE指数Q=686
1 =675に対し、OPE指数Qは686であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(11):P=(137.0+85.0)/83.0=2.6746、OPE指数Q=674
1 =665に対し、OPE指数Qは674であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(12):P=(123.0+80.0)/83.0=2.4457、OPE指数Q=445
1 =435に対し、OPE指数Qは445であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(13):P=(135.0+80.0)/83.0=2.5903、OPE指数Q=590
1 =575に対し、OPE指数Qは590であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(14):P=(138.0+80.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =610に対し、OPE指数Qは626であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(15):P=(137.0+80.0)/83.0=2.6144、OPE指数Q=614
1 =600に対し、OPE指数Qは614であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者2の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図6に示す。
図6より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図6に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=6.0mmであった。
式(1):P=(132.0+80.0)/83.0=2.5542、OPE指数Q=554
1 =585に対し、OPE指数Qは554であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(2):P=(134.0+80.0)/83.0=2.5783、OPE指数Q=578
1 =600に対し、OPE指数Qは578であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(3):P=(133.0+80.0)/83.0=2.5662、OPE指数Q=566
1 =585に対し、OPE指数Qは566であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(4):P=(116.0+85.0)/83.0=2.4216、OPE指数Q=421
1 =475に対し、OPE指数Qは421であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(5):P=(132.0+85.0)/83.0=2.6144、OPE指数Q=614
1 =630に対し、OPE指数Qは614であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(6):P=(134.0+85.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =660に対し、OPE指数Qは638であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(7):P=(133.0+85.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =650に対し、OPE指数Qは626であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(8):P=(116.0+87.0)/83.0=2.4457、OPE指数Q=445
1 =490に対し、OPE指数Qは445であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(9):P=(132.0+87.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =645に対し、OPE指数Qは638であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(10):P=(134.0+87.0)/83.0=2.6626、OPE指数Q=662
1 =675に対し、OPE指数Qは662であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(11):P=(133.0+87.0)/83.0=2.6506、OPE指数Q=650
1 =665に対し、OPE指数Qは650であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(12):P=(116.0+80.0)/83.0=2.3614、OPE指数Q=361
1 =435に対し、OPE指数Qは361であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(13):P=(132.0+80.0)/83.0=2.5542、OPE指数Q=554
1 =575に対し、OPE指数Qは554であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(14):P=(134.0+80.0)/83.0=2.5783、OPE指数Q=578
1 =610に対し、OPE指数Qは578であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(15):P=(133.0+80.0)/83.0=2.5662、OPE指数Q=566
1 =600に対し、OPE指数Qは566であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例3]
患者3の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図7に示す。
図7より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図7に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=7.0mmであった。
式(1):P=(143.0+78.0)/88.0=2.5113、OPE指数Q=511
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは511であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(145.0+78.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(143.0+78.0)/88.0=2.5113、OPE指数Q=511
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは511であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(126.0+83.0)/88.0=2.3750、OPE指数Q=375
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは375であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(143.0+83.0)/88.0=2.5681、OPE指数Q=568
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは568であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(145.0+83.0)/88.0=2.5909、OPE指数Q=590である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは590であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(143.0+83.0)/88.0=2.5681、OPE指数Q=568
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは568であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(126.0+86.0)/88.0=2.4090、OPE指数Q=409
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは409であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(143.0+86.0)/88.0=2.6022、OPE指数Q=602
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは602であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(145.0+86.0)/88.0=2.6250、OPE指数Q=625
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは625であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(143.0+86.0)/88.0=2.6022、OPE指数Q=602
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは602であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(126.0+80.0)/88.0=2.3409、OPE指数Q=340である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは340であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(143.0+80.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(145.0+80.0)/88.0=2.5568、OPE指数Q=556
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは556であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(143.0+80.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例4]
患者4の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図8に示す。
図8より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図8に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=64.0mm、Wits=9.0mmであった。
式(1):P=(137.0+77.0)/85.0=2.5176、OPE指数Q=517
骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは517であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(138.0+77.0)/85.0=2.5294、OPE指数Q=529
骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは529であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(135.0+77.0)/85.0=2.4941、OPE指数Q=494
骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは494であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(119.0+80.0)/85.0=2.3411、OPE指数Q=341
骨格性III 級症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは341であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(137.0+80.0)/85.0=2.5529、OPE指数Q=552
骨格性III 級症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは552であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(138.0+80.0)/85.0=2.5647、OPE指数Q=564
骨格性III 級症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは564であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(135.0+80.0)/85.0=2.5294、OPE指数Q=529
骨格性III 級症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは529であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(119.0+82.0)/85.0=2.3647、OPE指数Q=364
骨格性III 級症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは364であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(137.0+82.0)/85.0=2.5764、OPE指数Q=576
骨格性III 級症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは576であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(138.0+82.0)/85.0=2.5882、OPE指数Q=588
骨格性III 級症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは588であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(135.0+82.0)/85.0=2.5529、OPE指数Q=552
骨格性III 級症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは552であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(119.0+76.0)/85.0=2.2941、OPE指数Q=294
骨格性III 級症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは294であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(137.0+76.0)/85.0=2.5058、OPE指数Q=505
骨格性III 級症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは505であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(138.0+76.0)/85.0=2.5176、OPE指数Q=517
骨格性III 級症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは517であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(135.0+76.0)/85.0=2.4823、OPE指数Q=482
骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは482であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例5]
患者5の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図9に示す。
図9より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図9に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=65.0mm、Wits=10.0mmであった。
式(1):P=(123.0+70.0)/75.0=2.5733、OPE指数Q=573
1 =585に対し、OPE指数Qは573であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(124.0+70.0)/75.0=2.5866、OPE指数Q=586
1 =600に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(122.0+70.0)/75.0=2.5600、OPE指数Q=560
1 =585に対し、OPE指数Qは560であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(109.0+76.0)/75.0=2.4666、OPE指数Q=466
1 =475に対し、OPE指数Qは466であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(123.0+76.0)/75.0=2.6533、OPE指数Q=653
1 =630に対し、OPE指数Qは653であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(124.0+76.0)/75.0=2.6666、OPE指数Q=666
1 =660に対し、OPE指数Qは666であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(122.0+76.0)/75.0=2.6400、OPE指数Q=640
1 =650に対し、OPE指数Qは640であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(109.0+77.0)/75.0=2.4800、OPE指数Q=480
1 =490に対し、OPE指数Qは480であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(123.0+77.0)/75.0=2.6666、OPE指数Q=666
1 =645に対し、OPE指数Qは666であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(124.0+77.0)/75.0=2.6800、OPE指数Q=680
1 =675に対し、OPE指数Qは680であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(122.0+77.0)/75.0=2.6533、OPE指数Q=653
1 =665に対し、OPE指数Qは653であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(109.0+73.0)/75.0=2.4266、OPE指数Q=426
1 =435に対し、OPE指数Qは426であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(123.0+73.0)/75.0=2.6133、OPE指数Q=613
1 =575に対し、OPE指数Qは613であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(124.0+73.0)/75.0=2.6266、OPE指数Q=626
1 =610に対し、OPE指数Qは626であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(122.0+73.0)/75.0=2.6000、OPE指数Q=600
1 =600に対し、OPE指数Qは600であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例6]
患者6の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図10に示す。
図10より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図10に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=12.0mmであった。
式(1):P=(141.0+80.0)/87.0=2.5402、OPE指数Q=540
1 =585に対し、OPE指数Qは540であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(2):P=(143.0+80.0)/87.0=2.5632、OPE指数Q=563
1 =600に対し、OPE指数Qは563であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(3):P=(142.0+80.0)/87.0=2.5517、OPE指数Q=551
1 =585に対し、OPE指数Qは551であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(4):P=(128.0+83.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =475に対し、OPE指数Qは425であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(5):P=(141.0+83.0)/87.0=2.5747、OPE指数Q=574
1 =630に対し、OPE指数Qは574であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(6):P=(143.0+83.0)/87.0=2.5977、OPE指数Q=597
1 =660に対し、OPE指数Qは597であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(7):P=(142.0+83.0)/87.0=2.5862、OPE指数Q=586
1 =650に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(8):P=(128.0+84.0)/87.0=2.4367、OPE指数Q=436
1 =490に対し、OPE指数Qは436であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(9):P=(141.0+84.0)/87.0=2.5862、OPE指数Q=586
1 =645に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(10):P=(143.0+84.0)/87.0=2.6091、OPE指数Q=609
1 =675に対し、OPE指数Qは609であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(11):P=(142.0+84.0)/87.0=2.5977、OPE指数Q=597
1 =665に対し、OPE指数Qは597であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(12):P=(128.0+80.0)/87.0=2.3908、OPE指数Q=390
1 =435に対し、OPE指数Qは390であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(13):P=(141.0+80.0)/87.0=2.5402、OPE指数Q=540
1 =575に対し、OPE指数Qは540であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(14):P=(143.0+80.0)/87.0=2.5632、OPE指数Q=563
1 =610に対し、OPE指数Qは563であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(15):P=(142.0+80.0)/87.0=2.5517、OPE指数Q=551
1 =600に対し、OPE指数Qは551であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者6の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図11に示す。
図11より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図11に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=5.0mmであった。
式(1):P=(136.0+73.0)/87.0=2.4022、OPE指数Q=402
1 =585に対し、OPE指数Qは402であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(2):P=(138.0+73.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =600に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(3):P=(137.0+73.0)/87.0=2.4137、OPE指数Q=413
1 =585に対し、OPE指数Qは413であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(4):P=(121.0+75.0)/87.0=2.2528、OPE指数Q=252
1 =475に対し、OPE指数Qは252であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(5):P=(136.0+75.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =630に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(6):P=(138.0+75.0)/87.0=2.4482、OPE指数Q=448
1 =660に対し、OPE指数Qは448であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(7):P=(137.0+75.0)/87.0=2.4367、OPE指数Q=436
1 =650に対し、OPE指数Qは436であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(8):P=(121.0+77.0)/87.0=2.2758、OPE指数Q=275
1 =490に対し、OPE指数Qは275であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(9):P=(136.0+77.0)/87.0=2.4482、OPE指数Q=448
1 =645に対し、OPE指数Qは448であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(10):P=(138.0+77.0)/87.0=2.4712、OPE指数Q=471
1 =675に対し、OPE指数Qは471であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(11):P=(137.0+77.0)/87.0=2.4597、OPE指数Q=459
1 =665に対し、OPE指数Qは459であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(12):P=(121.0+73.0)/87.0=2.2298、OPE指数Q=229
1 =435に対し、OPE指数Qは229であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(13):P=(136.0+73.0)/87.0=2.4022、OPE指数Q=402
1 =575に対し、OPE指数Qは402であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(14):P=(138.0+73.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =610に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(15):P=(137.0+73.0)/87.0=2.4137、OPE指数Q=413
1 =600に対し、OPE指数Qは413であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例7]
患者7の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図12に示す。
図12より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図12に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=0mmであった。
式(1):P=(123.0+69.0)/86.0=2.2325、OPE指数Q=232
1 =585に対し、OPE指数Qは232であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(2):P=(124.0+69.0)/86.0=2.2441、OPE指数Q=244
1 =600に対し、OPE指数Qは244であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(3):P=(123.0+69.0)/86.0=2.2325、OPE指数Q=232
1 =585に対し、OPE指数Qは232であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(4):P=(111.0+73.0)/86.0=2.1395、OPE指数Q=139
1 =475に対し、OPE指数Qは139であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(5):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =630に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(6):P=(124.0+73.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =660に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(7):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =650に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(8):P=(111.0+74.0)/86.0=2.1511、OPE指数Q=151
1 =490に対し、OPE指数Qは151であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(9):P=(123.0+74.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =645に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(10):P=(124.0+74.0)/86.0=2.3023、OPE指数Q=302
1 =675に対し、OPE指数Qは302であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(11):P=(123.0+74.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =665に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(12):P=(111.0+73.0)/86.0=2.1395、OPE指数Q=139
1 =435に対し、OPE指数Qは139であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(13):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =575に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(14):P=(124.0+73.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =610に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(15):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =600に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例8]
患者8の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図13に示す。
図13より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図13に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=11.0mmであった。
式(1):P=(138.0+80.0)/90.0=2.4222、OPE指数Q=422
1 =585に対し、OPE指数Qは422であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(141.0+80.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =600に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(140.0+80.0)/90.0=2.4444、OPE指数Q=444
1 =585に対し、OPE指数Qは444であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(127.0+83.0)/90.0=2.3333、OPE指数Q=333
1 =475に対し、OPE指数Qは333であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(138.0+83.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =630に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(141.0+83.0)/90.0=2.4888、OPE指数Q=488
1 =660に対し、OPE指数Qは488であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(140.0+83.0)/90.0=2.4777、OPE指数Q=477
1 =650に対し、OPE指数Qは477であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(127.0+84.0)/90.0=2.3444、OPE指数Q=344
1 =490に対し、OPE指数Qは344であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(138.0+84.0)/90.0=2.4666、OPE指数Q=466
1 =645に対し、OPE指数Qは466であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(141.0+84.0)/90.0=2.5000、OPE指数Q=500
1 =675に対し、OPE指数Qは500であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(140.0+84.0)/90.0=2.4888、OPE指数Q=488
1 =665に対し、OPE指数Qは488であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(127.0+80.0)/90.0=2.3000、OPE指数Q=300
1 =435に対し、OPE指数Qは300であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(138.0+80.0)/90.0=2.4222、OPE指数Q=422
1 =575に対し、OPE指数Qは422であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(141.0+80.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =610に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(140.0+80.0)/90.0=2.4444、OPE指数Q=444
1 =600に対し、OPE指数Qは444であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例9]
患者9の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図14に示す。
図14より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図14に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=3.0mmであった。
式(1):P=(116.0+73.0)/79.0=2.3924、OPE指数Q=392
1 =585に対し、OPE指数Qは392であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(117.0+73.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =600に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(116.0+73.0)/79.0=2.3924、OPE指数Q=392
1 =585に対し、OPE指数Qは392であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(105.0+76.0)/79.0=2.2911、OPE指数Q=291
1 =475に対し、OPE指数Qは291であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(116.0+76.0)/79.0=2.4303、OPE指数Q=430
1 =630に対し、OPE指数Qは430であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(117.0+76.0)/79.0=2.4430、OPE指数Q=443
1 =660に対し、OPE指数Qは443であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(116.0+76.0)/79.0=2.4303、OPE指数Q=430
1 =650に対し、OPE指数Qは430であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(105.0+78.0)/79.0=2.3164、OPE指数Q=316
1 =490に対し、OPE指数Qは316であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(116.0+78.0)/79.0=2.4556、OPE指数Q=455
1 =645に対し、OPE指数Qは455であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(117.0+78.0)/79.0=2.4683、OPE指数Q=468
1 =675に対し、OPE指数Qは468であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(116.0+78.0)/79.0=2.4556、OPE指数Q=455
1 =665に対し、OPE指数Qは455であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(105.0+74.0)/79.0=2.2658、OPE指数Q=265
1 =435に対し、OPE指数Qは265であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(116.0+74.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =575に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(117.0+74.0)/79.0=2.4177、OPE指数Q=417
1 =610に対し、OPE指数Qは417であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(116.0+74.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =600に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例10]
患者10の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図15に示す。
図15より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図15に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=3.0mmであった。
式(1):P=(115.0+70.0)/81.0=2.2839、OPE指数Q=283
非骨格性症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは283であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(2):P=(117.0+70.0)/81.0=2.3086、OPE指数Q=308
非骨格性症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは308であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(3):P=(116.0+70.0)/81.0=2.2962、OPE指数Q=296
非骨格性症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは296であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(4):P=(103.0+74.0)/81.0=2.1851、OPE指数Q=185
非骨格性症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは185であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(5):P=(115.0+74.0)/81.0=2.3333、OPE指数Q=333
非骨格性症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは333であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(6):P=(117.0+74.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
非骨格性症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは358であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(7):P=(116.0+74.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
非骨格性症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは345であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(8):P=(103.0+75.0)/81.0=2.1975、OPE指数Q=197
非骨格性症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは197であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(9):P=(115.0+75.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
非骨格性症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは345であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(10):P=(117.0+75.0)/81.0=2.3703、OPE指数Q=370
非骨格性症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは370であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(11):P=(116.0+75.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
非骨格性症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは358であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(12):P=(103.0+72.0)/81.0=2.1604、OPE指数Q=160
非骨格性症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは160であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(13):P=(115.0+72.0)/81.0=2.3086、OPE指数Q=308
非骨格性症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは308であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(14):P=(117.0+72.0)/81.0=2.3333、OPE指数Q=333
非骨格性症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは333であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(15):P=(116.0+72.0)/81.0=2.3209、OPE指数Q=320
非骨格性症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは320であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例11]
患者11の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図16に示す。
図16より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図16に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=63.0mm、Wits=2.0mmであった。
式(1):P=(122.0+68.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
1 =585に対し、OPE指数Qは345、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(2):P=(123.0+68.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =600に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(3):P=(122.0+68.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
1 =585に対し、OPE指数Qは345、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(4):P=(108.0+72.0)/81.0=2.2222、OPE指数Q=222
1 =475に対し、OPE指数Qは222、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(5):P=(122.0+72.0)/81.0=2.3950、OPE指数Q=395
1 =630に対し、OPE指数Qは395、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(6):P=(123.0+72.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =660に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(7):P=(122.0+72.0)/81.0=2.3950、OPE指数Q=395
1 =650に対し、OPE指数Qは395、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(8):P=(108.0+73.0)/81.0=2.2345、OPE指数Q=234
1 =490に対し、OPE指数Qは234、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(9):P=(122.0+73.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =645に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(10):P=(123.0+73.0)/81.0=2.4197、OPE指数Q=419
1 =675に対し、OPE指数Qは419、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(11):P=(122.0+73.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =665に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(12):P=(108.0+69.0)/81.0=2.1851、OPE指数Q=185
1 =435に対し、OPE指数Qは185、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(13):P=(122.0+69.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =575に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(14):P=(123.0+69.0)/81.0=2.3703、OPE指数Q=370
1 =610に対し、OPE指数Qは370、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(15):P=(122.0+69.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =600に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例12]
患者12の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図17に示す。
図17より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図17に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(1)〜(15)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=74.0mm、Wits=0mmであった。
式(1):P=(125.0+65.0)/91.0=2.0879、OPE指数Q=87
1 =585に対し、OPE指数Qは87である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(2):P=(127.0+65.0)/91.0=2.1098、OPE指数Q=109
1 =600に対し、OPE指数Qは109である。一般に、Q<120の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(3):P=(126.0+65.0)/91.0=2.0989、OPE指数Q=98
1 =585に対し、OPE指数Qは98である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(4):P=(115.0+68.0)/91.0=2.0109、OPE指数Q=10
1 =475に対し、OPE指数Qは10である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(5):P=(125.0+68.0)/91.0=2.1208、OPE指数Q=120
1 =630に対し、OPE指数Qは120である。一般に、Q<130の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(6):P=(127.0+68.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =660に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<160の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(7):P=(126.0+68.0)/91.0=2.1318、OPE指数Q=131
1 =650に対し、OPE指数Qは131である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(8):P=(115.0+70.0)/91.0=2.0329、OPE指数Q=32
1 =490に対し、OPE指数Qは32である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(9):P=(125.0+70.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =645に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(10):P=(127.0+70.0)/91.0=2.1648、OPE指数Q=164
1 =675に対し、OPE指数Qは164である。一般に、Q<180の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(11):P=(126.0+70.0)/91.0=2.1538、OPE指数Q=153
1 =665に対し、OPE指数Qは153である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(12):P=(115.0+70.0)/91.0=2.0329、OPE指数Q=32
1 =435に対し、OPE指数Qは32である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(13):P=(125.0+70.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =575に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<160の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(14):P=(127.0+70.0)/91.0=2.1648、OPE指数Q=164
1 =610に対し、OPE指数Qは164である。一般に、Q<200の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(15):P=(126.0+70.0)/91.0=2.1538、OPE指数Q=153
1 =600に対し、OPE指数Qは153である。一般に、Q<190の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
以上のように、この第1の実施の形態による顎骨手術要否判断指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を用いてOPE指数Qを計算することができる。そして、このOPE指数Qに基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要であるか否かを正確に判断することができる。
〈2.第2の実施の形態〉
第2の実施の形態においては、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法について説明する。
図18にこの顎骨手術要否判断方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この顎骨手術要否判断方法を実行する前に、距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計測する。
図18に示すように、ステップS11において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS12においては、入力された(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS13においては、上記のようにして計算により求めたPから、2.000≦P<3.000であるか、P<2.000であるかを判定する。判定の結果、2.000≦P<3.000の場合には、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000
に従ってOPE指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS14においては、こうして計算されたOPE指数QがC1 以上であるか否かを判定する。
ステップS15においては、OPE指数QがC1 以上である場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断する。
ステップS16においては、下顎骨の切断手術が必要であるとの判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS14においてQがC1 以上でないと判定された場合には、ステップS17においてQがC2 以上C1 未満であるか否かを判定する。
OPE指数QがC2 以上C1 未満である場合には、ステップS18において、距離(S−N)が平均値より2SD以上短く、かつWitsが12mm以上であるか否かを判定する。該当すれば、ステップS19において、顎骨の外科手術が必要であると判断する。
顎骨の外科手術が必要であると判断された場合には、ステップS20において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS18において、距離(S−N)が平均値より2SD以上短く、かつWitsが12mm以上に該当しないと判定されたら、ステップS21において、顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術が不要であると判断された場合には、ステップS22において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS17においてQがC2 以上C1 未満でないと判定された場合には、ステップS23においてQが0以上C2 未満であるか否かを判定する。
OPE指数Qが0以上C2 未満であると判定された場合には、ステップS24において顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術は不要であると判断された場合には、ステップS25において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
OPE指数Qが0以上C2 未満であると判定されなかった場合には、OPE指数Qは負となる。この場合は、ステップS26において、歯科医師が、顎骨の外科手術が必要か否かを判断し、ステップS27において診断結果を例えばディスプレイに出力する。
この第2の実施の形態による顎骨手術要否判断方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を用いて計算されるOPE指数Qに基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要であるか否かを正確に判断することができる。
〈3.第3の実施の形態〉
第3の実施の形態においては、第1の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により上下顎骨不調和判断指標を計算する。
第3の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標を容易に計算することができる。そして、この上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈4.第4の実施の形態〉
第4の実施の形態においては、第2の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法と同様な方法により上下顎骨不調和判断方法を実施する。
第4の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈5.第5の実施の形態〉
第5の実施の形態においては、第1の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により顎変形症判断指標を計算する。
第5の実施の形態によれば、顎変形症判断指標を容易に計算することができる。そして、この顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
〈6.第6の実施の形態〉
第6の実施の形態においては、第2の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法と同様な方法により顎変形症判断方法を実施する。
第6の実施の形態によれば、顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
〈7.第7の実施の形態〉
第7の実施の形態においては、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標としてのOPE指数の計算方法について説明する。
図19にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、歯列矯正治療を行う患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 A、B、GoおよびMeの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、B、GoおよびMeの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計算により求めるようにしてもよい。
図19に示すように、ステップS31において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS32においては、入力された(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))
(24)
に従ってPを計算する。
ステップS33においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従ってOPE指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS34においては、上記のようにして計算されたOPE指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOPE指数QがC3 以上の場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると診断することができる。また、OPE指数QがC4 以上C3 未満のボーダーラインの症例では、Wits分析により、補足的な分析を加える。Wits分析の結果が12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断する。C3 、C4 は適宜決めることができる。
OPE指数QがC4 未満0以上の場合は、歯列矯正治療において、顎骨の外科手術は不要であると診断することができる。
OPE指数Qが負の場合もまた、下顎骨の著しいレトロ傾向か上顎骨の過成長傾向を意味し、顎骨の外科手術を考慮する必要がある。
一般的には、OPE指数Qに加えて、歯科医師が、角度計測を中心とした従来のセファロ分析などの他の検査の結果などを併用して顎骨手術の要否を最終的に判断する。
[実施例13]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=78.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+78.0+78.0)/(78.0+77.0)=1.8000であった。従って、OPE指数Qは800である。
例えば、C3 =740に設定すると、OPE指数Qは800であるので、患者1は、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+73.0)/(78.0+79.0)=1.6369であった。従って、OPE指数Qは636である。
3 =740に対し、OPE指数Qは636であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例14]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+80.0+81.0)/(83.0+78.0)=1.7639であった。従って、OPE指数Qは763である。
3 =740に対し、OPE指数Qは763であるので、患者2は、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=116.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(116.0+80.0+80.0)/(83.0+83.0)=1.6626であった。従って、OPE指数Qは662である。
3 =740に対し、OPE指数Qは662であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例15]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=88.0mm、(Go−A)=85.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(126.0+80.0+78.0)/(88.0+85.0)=1.6416であった。従って、OPE指数Qは641である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは641であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例16]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=85.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mm、(Go−Me)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(119.0+76.0+77.0)/(85.0+78.0)=1.6687であった。従って、OPE指数Qは668である。
骨格性III 級症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは668であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例17]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=75.0mm、(Go−A)=74.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(109.0+73.0+70.0)/(75.0+74.0)=1.6912であった。従って、OPE指数Qは691である。
3 =740に対し、OPE指数Qは691であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、12mm以下であり、しかも(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例18]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(128.0+80.0+80.0)/(87.0+79.0)=1.7349であった。従って、OPE指数Qは734である。
3 =740に対し、OPE指数Qは734であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmであり、しかも(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(121.0+73.0+73.0)/(87.0+77.0)=1.6280であった。従って、OPE指数Qは628である。
3 =740に対し、OPE指数Qは628であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例19]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=86.0mm、(Go−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=69.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+69.0)/(86.0+86.0)=1.4709であった。従って、OPE指数Qは470である。
3 =740に対し、OPE指数Qは470であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例20]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=90.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(127.0+80.0+80.0)/(90.0+79.0)=1.6982であった。従って、OPE指数Qは698である。
3 =740に対し、OPE指数Qは698であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例21]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=79.0mm、(Go−A)=81.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(105.0+74.0+73.0)/(79.0+81.0)=1.575であった。従って、OPE指数Qは575である。
3 =740に対し、OPE指数Qは575であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例22]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(103.0+72.0+70.0)/(81.0+83.0)=1.4939であった。従って、OPE指数Qは493である。
非骨格性症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは493であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例23]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mm、(Go−Me)=68.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(108.0+69.0+68.0)/(81.0+78.0)=1.5408であった。従って、OPE指数Qは540である。
3 =740に対し、OPE指数Qは540、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例24]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=91.0mm、(Go−A)=87.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mm、(Go−Me)=65.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(115.0+70.0+65.0)/(91.0+87.0)=1.4044であった。従って、OPE指数Qは404である。
3 =740に対し、OPE指数Qは404であるので、ボーダーラインの症例である。患者12は、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
以上のように、この第7の実施の形態による顎骨手術要否判断指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を用いてOPE指数Qを計算することができる。そして、このOPE指数Qに基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要であるか否かを正確に診断することができる。
〈8.第8の実施の形態〉
第8の実施の形態においては、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法について説明する。
図20にこの顎骨手術要否判断方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第8の実施の形態と同様に、この顎骨手術要否判断方法を実行する前に、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測する。
図20に示すように、ステップS41において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS42においては、入力された(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))
に従ってPを計算する。
ステップS43においては、上記のようにして計算により求めたPから、1.000≦P<2.000であるか、P<1.000であるかを判定する。判定の結果、1.000≦P<2.000の場合には、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000
に従ってOPE指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS44においては、こうして計算されたOPE指数QがC3 以上であるか否かを判定する。
ステップS45においては、OPE指数QがC3 以上である場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断する。
ステップS46においては、下顎骨の切断手術が必要であるとの判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS44においてQがC3 以上でないと判定された場合には、ステップS47においてQがC4 以上C3 未満であるか否かを判定する。
ステップS48において、OPE指数QがC4 以上C3 未満である場合には、Witsが12mm以上であるか否かを判定する。該当すれば、ステップS49において、顎骨の外科手術が必要であると判断する。
顎骨の外科手術が必要であると判断された場合には、ステップS50において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS48において、Witsが12mm以上に該当しないと判定されたら、ステップS41において、顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術が不要であると判断された場合には、ステップS52において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS47においてQがC4 以上C3 未満でないと判定された場合には、ステップS53においてQが0以上C4 未満であるか否かを判定する。
OPE指数Qが0以上C4 未満であると判定された場合には、ステップS54において顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術は不要であると判断された場合には、ステップS55において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
OPE指数Qが0以上C4 未満であると判定されなかった場合には、OPE指数Qは負となる。この場合は、ステップS56において、歯科医師が、顎骨の外科手術が必要か否かを判断し、ステップS57において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
この第8の実施の形態による顎骨手術要否判断方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を用いて計算されるOPE指数Qに基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要であるか否かを正確に判断することができる。
〈9.第9の実施の形態〉
第9の実施の形態においては、第7の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により上下顎骨不調和判断指標を計算する。
第9の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標を容易に計算することができる。そして、この上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈10.第10の実施の形態〉
第10の実施の形態においては、第8の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法と同様な方法により上下顎骨不調和判断方法を実施する。
第10の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈11.第11の実施の形態〉
第11の実施の形態においては、第7の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により顎変形症判断指標を計算する。
第11の実施の形態によれば、顎変形症判断指標を容易に計算することができる。そして、この顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
〈12.第12の実施の形態〉
第12の実施の形態においては、第8の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法と同様な方法により顎変形症判断方法を実施する。
第12の実施の形態によれば、顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
〈13.第13の実施の形態〉
第13の実施の形態においては、上顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 N、AおよびGoの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 N、AおよびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS61において、上記のようにして計測された距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を入力する。
ステップS62においては、入力された(S−N)、(S−A)および(Go−A)から
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (16)
に従ってPを計算する。
ステップS63においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、2.000≦P<3.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って上顎レトロ指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って上顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS64においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Qにより、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例25]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(78.0+77.0)/67.0=2.3134であった。従って、上顎レトロ指数Qは313である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(78.0+79.0)/67.0=2.3432であった。従って、上顎レトロ指数Qは343である。
[実施例26]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(83.0+78.0)/69.0=2.3333であった。従って、上顎レトロ指数Qは333である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(83.0+83.0)/69.0=2.4057であった。従って、上顎レトロ指数Qは405である。
[実施例27]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mm、(Go−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(88.0+85.0)/67.0=2.5820であった。従って、上顎レトロ指数Qは582である。
[実施例28]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(85.0+78.0)/64.0=2.5468であった。従って、上顎レトロ指数Qは546である。
[実施例29]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mm、(Go−A)=74.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(75.0+74.0)/65.0=2.2923であった。従って、上顎レトロ指数Qは292である。
[実施例30]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(87.0+79.0)/68.0=2.4411であった。従って、上顎レトロ指数Qは441である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(87.0+77.0)/68.0=2.4117であった。従って、上顎レトロ指数Qは411である。
[実施例31]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mm、(Go−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(86.0+86.0)/67.0=2.5671であった。従って、上顎レトロ指数Qは567である。
[実施例32]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(90.0+79.0)/68.0=2.4852であった。従って、上顎レトロ指数Qは485である。
[実施例33]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mm、(Go−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(79.0+81.0)/68.0=2.3529であった。従って、上顎レトロ指数Qは352である。
[実施例34]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(81.0+83.0)/69.0=2.3768であった。従って、上顎レトロ指数Qは376である。
[実施例35]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(81.0+78.0)/63.0=2.5238であった。従って、上顎レトロ指数Qは523である。
[実施例36]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mm、(Go−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(91.0+87.0)/74.0=2.4054であった。従って、上顎レトロ指数Qは405である。
以上のように、この第13の実施の形態による上顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を用いて上顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この上顎レトロ指数Qに基づいて、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈14.第14の実施の形態〉
第14の実施の形態においては、上顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)および(S−A)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 NおよびAの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 NおよびAの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)および(S−A)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS71において、上記のようにして計測された距離(S−N)および(S−A)を入力する。
ステップS72においては、入力された(S−N)および(S−A)から
P=(S−A)/(S−N) (17)
に従ってPを計算する。
ステップS73においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って上顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って上顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS74においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Qにより、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例37]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0/67.0=1.1641であった。従って、上顎レトロ指数Qは164である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0/67.0=1.1641であった。従って、上顎レトロ指数Qは164である。
[実施例38]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0/69.0=1.2028であった。従って、上顎レトロ指数Qは202である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0/69.0=1.2028であった。従って、上顎レトロ指数Qは202である。
[実施例39]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、88.0/67.0=1.3134であった。従って、上顎レトロ指数Qは313である。
[実施例40]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、85.0/64.0=1.3281であった。従って、上顎レトロ指数Qは328である。
[実施例41]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、75.0/65.0=1.1538であった。従って、上顎レトロ指数Qは153である。
[実施例42]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0/68.0=1.2794であった。従って、上顎レトロ指数Qは279である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0/68.0=1.2794であった。従って、上顎レトロ指数Qは279である。
[実施例43]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、86.0/67.0=1.2835であった。従って、上顎レトロ指数Qは283である。
[実施例44]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、90.0/68.0=1.3235であった。従って、上顎レトロ指数Qは323である。
[実施例45]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、79.0/68.0=1.1617であった。従って、上顎レトロ指数Qは161である。
[実施例46]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0/69.0=1.1739であった。従って、上顎レトロ指数Qは173である。
[実施例47]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0/63.0=1.2857であった。従って、上顎レトロ指数Qは285である。
[実施例48]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、91.0/74.0=1.2297であった。従って、上顎レトロ指数Qは229である。
以上のように、この第14の実施の形態による上顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)および(S−A)を用いて上顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この上顎レトロ指数Qに基づいて、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈15.第15の実施の形態〉
第15の実施の形態においては、上顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)および(S−A)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 NおよびAの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 NおよびAの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)および(S−A)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS81において、上記のようにして計測された距離(S−N)および(S−A)を入力する。
ステップS82においては、入力された(S−N)および(S−A)から
P=(S−A)−(S−N) (18)
に従ってPを計算する。
ステップS83においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Pを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Pにより、上顎レトロの有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例49]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0−67.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0−67.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
[実施例50]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0−69.0=14mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは14mmである。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0−69.0=14mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは14mmである。
[実施例51]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、88.0−67.0=21mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは21mmである。
[実施例52]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、85.0−64.0=21mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは21mmである。
[実施例53]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、75.0−65.0=10mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは10mmである。
[実施例54]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0−68.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0−68.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
[実施例55]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、86.0−67.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
[実施例56]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、90.0−68.0=22mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは22mmである。
[実施例57]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、79.0−68.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
[実施例58]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0−69.0=12mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは12mmである。
[実施例59]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0−63.0=18mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは18mmである。
[実施例60]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、91.0−74.0=17mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは17mmである。
以上のように、この第15の実施の形態による上顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)および(S−A)を用いて上顎レトロ指数Pを計算することができる。そして、この上顎レトロ指数Pに基づいて、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈16.第16の実施の形態〉
第16の実施の形態においては、下顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 N、A、B、GoおよびMeの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 N、A、B、GoおよびMeの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS91において、上記のようにして計測された距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS92においては、入力された(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
(19)
に従ってPを計算する。
ステップS93においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って下顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って下顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS94においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Qにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例61]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=78.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+78.0+78.0)/(67.0+78.0)=1.9241であった。従って、下顎レトロ指数Qは924である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=111mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+73.0)/(67.0+78.0)=1.7724であった。従って、下顎レトロ指数Qは772である。
[実施例62]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+80.0+81.0)/(69.0+83.0)=1.8684であった。従って、下顎レトロ指数Qは868である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=116mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(116.0+80.0+80.0)/(69.0+83.0)=1.8157であった。従って、下顎レトロ指数Qは815である。
[実施例63]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(126.0+80.0+78.0)/(67.0+88.0)=1.8322であった。従って、下顎レトロ指数Qは832である。
[実施例64]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mm、(Go−Me)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(119.0+76.0+77.0)/(64.0+85.0)=1.8255であった。従って、下顎レトロ指数Qは825である。
[実施例65]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(109.0+73.0+70.0)/(65.0+75.0)=1.8000であった。従って、下顎レトロ指数Qは800である。
[実施例66]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(128.0+80.0+80.0)/(68.0+87.0)=1.8580であった。従って、下顎レトロ指数Qは858である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(121.0+73.0+73.0)/(68.0+87.0)=1.7225であった。従って、下顎レトロ指数Qは722である。
[実施例67]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=69.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+69.0)/(67.0+86.0)=1.6535であった。従って、下顎レトロ指数Qは653である。
[実施例68]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(127.0+80.0+80.0)/(68.0+90.0)=1.8164であった。従って、下顎レトロ指数Qは816である。
[実施例69]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(105.0+74.0+73.0)/(68.0+79.0)=1.7142であった。従って、下顎レトロ指数Qは714である。
[実施例70]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(103.0+72.0+70.0)/(69.0+81.0)=1.6333であった。従って、下顎レトロ指数Qは633である。
[実施例71]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mm、(Go−Me)=68.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(108.0+69.0+68.0)/(63.0+81.0)=1.7013であった。従って、下顎レトロ指数Qは701である。
[実施例72]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mm、(Go−Me)=65.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(115.0+70.0+65.0)/(74.0+91.0)=1.5151であった。従って、下顎レトロ指数Qは515である。
以上のように、この第16の実施の形態による下顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を用いて下顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この下顎レトロ指数Qに基づいて、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈17.第17の実施の形態〉
第17の実施の形態においては、下顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 N、A、BおよびGoの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 N、A、BおよびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS101において、上記のようにして計測された距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を入力する。
ステップS102においては、入力された(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)から
P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A))
(20)
に従ってPを計算する。
ステップS103においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って下顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って下顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS104においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Qにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例73]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+78.0)/(67.0+78.0)=1.3862であった。従って、下顎レトロ指数Qは386である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=111mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0)/(67.0+78.0)=1.2689であった。従って、下顎レトロ指数Qは268である。
[実施例74]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+80.0)/(69.0+83.0)=1.3355であった。従って、下顎レトロ指数Qは335である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=116mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(116.0+80.0)/(69.0+83.0)=1.2894であった。従って、下顎レトロ指数Qは289である。
[実施例75]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(126.0+80.0)/(67.0+88.0)=1.3290であった。従って、下顎レトロ指数Qは329である。
[実施例76]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(119.0+76.0)/(64.0+85.0)=1.3087であった。従って、下顎レトロ指数Qは308である。
[実施例77]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(109.0+73.0)/(65.0+75.0)=1.3000であった。従って、下顎レトロ指数Qは300である。
[実施例78]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(128.0+80.0)/(68.0+87.0)=1.3419であった。従って、下顎レトロ指数Qは341である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(121.0+73.0)/(68.0+87.0)=1.2516であった。従って、下顎レトロ指数Qは251である。
[実施例79]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0)/(67.0+86.0)=1.2026であった。従って、下顎レトロ指数Qは202である。
[実施例80]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(127.0+80.0)/(68.0+90.0)=1.3101であった。従って、下顎レトロ指数Qは310である。
[実施例81]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(105.0+74.0)/(68.0+79.0)=1.2176であった。従って、下顎レトロ指数Qは217である。
[実施例82]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(103.0+72.0)/(69.0+81.0)=1.1666であった。従って、下顎レトロ指数Qは166である。
[実施例83]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(108.0+69.0)/(63.0+81.0)=1.2291であった。従って、下顎レトロ指数Qは229である。
[実施例84]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(115.0+70.0)/(74.0+91.0)=1.1212であった。従って、下顎レトロ指数Qは121である。
以上のように、この第17の実施の形態による下顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)、(S−A)、(S−B)および(Go−B)を用いて下顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この下顎レトロ指数Qに基づいて、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈18.第18の実施の形態〉
第18の実施の形態においては、下顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 N、BおよびGoの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 N、BおよびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS111において、上記のようにして計測された距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を入力する。
ステップS112においては、入力された(S−N)、(S−B)および(Go−B)から
P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (21)
に従ってPを計算する。
ステップS113においては、上記のようにして計算により求めたPを用いてP/2を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P/2<2.000の場合には、
Q=(P/2−[P/2])×1000に従って下顎レトロ指数Qを計算し、P/2<1.000の場合には、
Q=(P/2−([P/2]+1))×1000
に従って下顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS114においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Qにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例85]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=78.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(123.0+78.0)/67.0〕/2=1.5000であった。従って、下顎レトロ指数Qは500である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(111.0+73.0)/67.0〕/2=1.3731であった。従って、下顎レトロ指数Qは373である。
[実施例86]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(123.0+80.0)/69.0〕/2=1.4710であった。従って、下顎レトロ指数Qは471である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=116mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(116.0+80.0)/69.0〕/2=1.4202であった。従って、下顎レトロ指数Qは420である。
[実施例87]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(126.0+80.0)/67.0〕/2=1.5373であった。従って、下顎レトロ指数Qは537である。
[実施例88]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(119.0+76.0)/64.0〕/2=1.5234であった。従って、下顎レトロ指数Qは523である。
[実施例89]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(109.0+73.0)/65.0〕/2=1.4000であった。従って、下顎レトロ指数Qは400である。
[実施例90]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(128.0+80.0)/68.0〕/2=1.5294であった。従って、下顎レトロ指数Qは529である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(121.0+73.0)/68.0〕/2=1.4264であった。従って、下顎レトロ指数Qは426である。
[実施例91]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(111.0+73.0)/67.0〕/2=1.3731であった。従って、下顎レトロ指数Qは373である。
[実施例92]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(127.0+80.0)/68.0〕/2=1.5220であった。従って、下顎レトロ指数Qは522である。
[実施例93]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(105.0+74.0)/68.0〕/2=1.3161であった。従って、下顎レトロ指数Qは316である。
[実施例94]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(103.0+72.0)/69.0〕/2=1.2681であった。従って、下顎レトロ指数Qは268である。
[実施例95]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(108.0+69.0)/63.0〕/2=1.4047であった。従って、下顎レトロ指数Qは404である。
[実施例96]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mmであった。これらのデータを用いてP/2を計算すると、〔(115.0+70.0)/74.0〕/2=1.2500であった。従って、下顎レトロ指数Qは250である。
以上のように、この第18の実施の形態による下顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)、(S−B)および(Go−B)を用いて下顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この下顎レトロ指数Qに基づいて、下顎レトロの有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈19.第19の実施の形態〉
第19の実施の形態においては、下顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)および(S−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 NおよびBの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 NおよびBの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)および(S−B)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS121において、上記のようにして計測された距離(S−N)および(S−B)を入力する。
ステップS122においては、入力された(S−N)および(S−B)から
P=(S−B)/(S−N) (22)
に従ってPを計算する。
ステップS123においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って下顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って下顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS124においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Qにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例97]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=123mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、123.0/67.0=1.8358であった。従って、下顎レトロ指数Qは835である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、111.0/67.0=1.6567であった。従って、下顎レトロ指数Qは656である。
[実施例98]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=123mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、123.0/69.0=1.7826であった。従って、下顎レトロ指数Qは782である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=116mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、116.0/69.0=1.6811であった。従って、下顎レトロ指数Qは681である。
[実施例99]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=126.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、126.0/67.0=1.8805であった。従って、下顎レトロ指数Qは880である。
[実施例100]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−B)=119.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、119.0/64.0=1.8593であった。従って、下顎レトロ指数Qは859である。
[実施例101]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−B)=109.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、109.0/65.0=1.6769であった。従って、下顎レトロ指数Qは676である。
[実施例102]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=128.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、128.0/68.0=1.8823であった。従って、下顎レトロ指数Qは882である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=121.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、121.0/68.0=1.7794であった。従って、下顎レトロ指数Qは779である。
[実施例103]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、111.0/67.0=1.6567であった。従って、下顎レトロ指数Qは656である。
[実施例104]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=127.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、127.0/68.0=1.8676であった。従って、下顎レトロ指数Qは867である。
[実施例105]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=105.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、105.0/68.0=1.5441であった。従って、下顎レトロ指数Qは544である。
[実施例106]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=103.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、103.0/69.0=1.4927であった。従って、下顎レトロ指数Qは492である。
[実施例107]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−B)=108.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、108.0/63.0=1.7142であった。従って、下顎レトロ指数Qは714である。
[実施例108]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−B)=115.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、115.0/74.0=1.5540であった。従って、下顎レトロ指数Qは554である。
以上のように、この第19の実施の形態による下顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)および(S−B)を用いて下顎レトロ指数Qを計算することができる。そして、この下顎レトロ指数Qに基づいて、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈20.第20の実施の形態〉
第20の実施の形態においては、下顎レトロ指数の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−N)および(S−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 NおよびBの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 NおよびBの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−N)および(S−B)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS131において、上記のようにして計測された距離(S−N)および(S−B)を入力する。
ステップS132においては、入力された(S−N)および(S−B)から
P=(S−B)−(S−N) (23)
に従ってPを計算する。
ステップS133においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Pを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Pにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例109]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=123mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、123.0−67.0=56mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは56mmである。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、111.0−67.0=44mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは44mmである。
[実施例110]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=123mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、123.0−69.0=54mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは54mmである。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=116mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、116.0−69.0=47mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは47mmである。
[実施例111]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=126.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、126.0−67.0=59mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは59mmである。
[実施例112]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−B)=119.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、119.0−64.0=55mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは55mmである。
[実施例113]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−B)=109.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、109.0−65.0=44mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは44mmである。
[実施例114]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=128.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、128.0−68.0=60mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは60mmである。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=121.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、121.0−68.0=53mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは53mmである。
[実施例115]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−B)=111.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、111.0−67.0=44mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは44mmである。
[実施例116]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=127.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、127.0−68.0=59mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは59mmである。
[実施例117]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−B)=105.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、105.0−68.0=37mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは37mmである。
[実施例118]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−B)=103.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、103.0−69.0=34mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは34mmである。
[実施例119]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−B)=108.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、108.0−63.0=45mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは45mmである。
[実施例120]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−B)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−B)=115.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、115.0−74.0=41mmであった。従って、下顎レトロ指数Pは41mmである。
以上のように、この第20の実施の形態による下顎レトロ指数の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−N)および(S−B)を用いて下顎レトロ指数Pを計算することができる。そして、この下顎レトロ指数Pに基づいて、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって正確に診断することができる。
〈21.第21の実施の形態〉
第21の実施の形態においては、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法について説明する。
この計算を行う前に、歯列矯正治療を行う患者の頭部X線撮影を行い、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のS、 A、BおよびGoの計測点の座標データを入力することにより容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、BおよびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計算により求めるようにしてもよい。
まず、ステップS141において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を入力する。
ステップS142においては、入力された(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)から
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
に従ってPを計算する。
ステップS143においては、上記のようにして計算により求めたPを用いて2Pを計算し、その小数第4位以下を切り捨て、2.000≦P<3.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従ってOPE指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS144においては、上記のようにして計算されたOPE指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOPE指数QがC5 以上の場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると診断することができる。また、OPE指数QがC6 以上C5 未満のボーダーラインの症例では、Wits分析により、補足的な分析を加える。Wits分析の結果が12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断する。C5 、C6 は適宜決めることができる。
OPE指数QがC6 未満0以上の場合は、歯列矯正治療において、顎骨の外科手術は不要であると診断することができる。
OPE指数Qが負の場合もまた、下顎骨の著しいレトロ傾向か上顎骨の過成長傾向を意味し、顎骨の外科手術を考慮する必要がある。
一般的には、OPE指数Qに加えて、歯科医師が、角度計測を中心とした従来のセファロ分析などの他の検査の結果などを併用して顎骨手術の要否を最終的に判断する。
[実施例121]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図3より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=78.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(123.0+78.0)/(78.0+77.0)〕=2.5935であった。従って、OPE指数Qは593である。
例えば、C5 =470に設定すると、OPE指数Qは593であるので、患者1は、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図4より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(111.0+73.0)/(78.0+79.0)〕=2.3439であった。従って、OPE指数Qは343である。
5 =470に対し、OPE指数Qは343であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例122]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(123.0+80.0)/(83.0+78.0)〕=2.5217であった。従って、OPE指数Qは521である。
5 =470に対し、OPE指数Qは521であるので、患者2は、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図6より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=116.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(116.0+80.0)/(83.0+83.0)〕=2.3614であった。従って、OPE指数Qは361である。
5 =470に対し、OPE指数Qは361であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例123]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=88.0mm、(Go−A)=85.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(126.0+80.0)/(88.0+85.0)〕=2.3815であった。従って、OPE指数Qは381である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C5 =470に対し、OPE指数Qは381であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例124]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=85.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(119.0+76.0)/(85.0+78.0)〕=2.3926であった。従って、OPE指数Qは392である。
骨格性III 級症例であるが、C5 =470に対し、OPE指数Qは392であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例125]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=75.0mm、(Go−A)=74.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(109.0+73.0)/(75.0+74.0)〕=2.4429であった。従って、OPE指数Qは442である。
5 =470に対し、OPE指数Qは442であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、12mm以下であり、しかも(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例126]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(128.0+80.0)/(87.0+79.0)〕=2.5060であった。従って、OPE指数Qは506である。
5 =470に対し、OPE指数Qは506であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmであり、しかも(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(121.0+73.0)/(87.0+77.0)〕=2.3658であった。従って、OPE指数Qは365である。
3 =470に対し、OPE指数Qは365であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例127]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=86.0mm、(Go−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(111.0+73.0)/(86.0+86.0)〕=2.1395であった。従って、OPE指数Qは139である。
5 =470に対し、OPE指数Qは139であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例128]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=90.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(127.0+80.0)/(90.0+79.0)〕=2.4497であった。従って、OPE指数Qは449である。
3 =470に対し、OPE指数Qは449であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例129]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=79.0mm、(Go−A)=81.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(105.0+74.0)/(79.0+81.0)〕=2.2375であった。従って、OPE指数Qは237である。
3 =470に対し、OPE指数Qは237であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例130]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(103.0+72.0)/(81.0+83.0)〕=2.1341であった。従って、OPE指数Qは134である。
非骨格性症例であるが、C3 =470に対し、OPE指数Qは134であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例131]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(108.0+69.0)/(81.0+78.0)〕=2.2264であった。従って、OPE指数Qは226である。
5 =470に対し、OPE指数Qは226、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例132]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を計測した。その結果、(S−A)=91.0mm、(Go−A)=87.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mmであった。これらのデータを用いて2Pを計算すると、2×〔(115.0+70.0)/(91.0+87.0)〕=2.0786であった。従って、OPE指数Qは78である。
5 =470に対し、OPE指数Qは78であるので、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
以上のように、この第21の実施の形態による顎骨手術要否判断指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)および(Go−B)を用いてOPE指数Qを計算することができる。そして、このOPE指数Qに基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要であるか否かを正確に診断することができる。
〈22.第22の実施の形態〉
第22の実施の形態においては、第21の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法を用いて、第2の実施の形態と同様にして歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法を実施する。
第22の実施の形態によれば、顎骨手術要否判断指標に基づいて、歯科医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療における顎骨手術要否を正確に判断することができる。
〈23.第23の実施の形態〉
第23の実施の形態においては、第21の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により上下顎骨不調和判断指標を計算する。
第23の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標を容易に計算することができる。そして、この上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈24.第24の実施の形態〉
第24の実施の形態においては、第23の実施の形態において説明した上下顎骨不調和判断指標の計算方法を用いて、第4の実施の形態と同様にして上下顎骨不調和判断方法を実施する。
第24の実施の形態によれば、上下顎骨不調和判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において上下顎骨不調和を正確に判断することができる。
〈25.第25の実施の形態〉
第25の実施の形態においては、第21の実施の形態において説明した歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法と同様な方法により顎変形症判断指標を計算する。
第25の実施の形態によれば、顎変形症判断指標を容易に計算することができる。そして、この顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
〈26.第26の実施の形態〉
第26の実施の形態においては、第25の実施の形態において説明した顎変形症判断指標の計算方法を用いて、第6の実施の形態と同様にして顎変形症判断方法を実施する。
第26の実施の形態によれば、顎変形症判断指標に基づいて、歯科医師や医師の経験などに左右されずに、短時間でしかも一定の客観性をもって、顎変形症であるか否かを正確に判断することができる。
ここで、第1〜第26の実施の形態による顎骨手術要否判断指標の計算方法、顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法、顎変形症判断方法、上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法または下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法の実施に用いるデータ処理装置について説明する。
図21はこのデータ処理装置10の一例を示す。図21に示すように、このデータ処理装置10は、補助記憶装置11、メモリ12、処理部としてのCPU(Central Processing Unit)13、入力部14、出力部15および入出力インタフェース16を有する。
補助記憶装置11は、各種の情報を記憶するものであり、例えば、ハードディスク、ROM(Read Only Memory) などにより構成される。この補助記憶装置11は、プログラム111、コンパイラ112および実行モジュール113を記憶している。
プログラム111は、図2、図18、図19または図20に示すフローチャート上の処理が記述されているプログラム(ソースプログラム)である。コンパイラ112は、プログラム111をコンパイルおよびリンクするものである。実行モジュール113は、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされたモジュールである。
メモリ12は、各種の情報を記憶する一時記憶手段であり、例えば、RAM(Random Access Memory) などにより構成される。CPU13は、加減乗除などの各種演算処理を行うものであり、メモリ12および入出力インタフェース16を介して実行モジュール13を実行する役割を果たす。入力部14は、各種の実行コマンドなどを入力する入力装置である。出力部15は、各種の実行結果などを出力する出力装置である。入出力インタフェース16は、データ処理装置10の各構成要素間の入出力を仲介する。
次に、上述のように構成されたデータ処理装置10の動作について説明する。まず、操作者により入力部14から入力されたコンパイルコマンドは、入出力インタフェース16を介して、メモリ12にストアされる。メモリ12では、補助記憶装置11のプログラム111が、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされ、機械語コードである実行モジュール113が生成される。
次に、操作者により入力部14から実行コマンドが入力されると、CPU13がメモリ12に実行モジュール113をロードする。実行モジュール113がメモリ12にロードされると、CPU13によって、図2、図18、図19または図20に示すフローチャート上の各処理がメモリ12からCPU13に逐次呼び出され、各処理が実行された後、その実行結果がメモリ12にストアされる。メモリ12にストアされた実行結果は、CPU13によって、入出力インタフェース16を介して、出力部15に出力される。
例えば、図2に示すフローチャート上の処理を実行してOPE指数を計算する場合には次のようにする。まず、入力処理のステップS1を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS1においては、操作者により入力部14から入力されたデータ(距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me))をメモリ12にロードする。ステップS1の入力処理が終了すると、算出処理のステップS2を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS2においては、入力されたデータによりPを計算する。ステップS2の算出処理が終了すると、ステップS3を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS3においては、Pの大きさに応じてOPE指数を算出する。ステップS3の算出処理が終了すると、ステップS4を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS4においては、Pの値を算出結果として出力部15に出力する。
図18、図19または図20に示すフローチャート上の処理を実行する場合も上述と同様である。
以上、この発明の実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、フローチャートなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、フローチャートなどを用いてもよい。
なお、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)においてXi =BかつXj =Meの場合も、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)と同様に有効である。
また、例えば、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)、P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))あるいは式(16)〜(24)と同等の数値の指標を得ることができる数学的に等価な他の式を用いてもよい。例えば、これらのPの計算式の右辺の分母分子の各項に任意の係数を掛けたり、別の項を加えたり、定数を足したり引いたり、あるいは右辺に定数を足したり引いたりしてもよい。具体的には、例えば、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の代わりに、P=(b(S−Xi )+c(Go−Xj ))/a(S−A)+d(ただし、a、b、c、dは実数)を用いてもよい。
10…データ処理装置、11…補助記憶装置、12…メモリ、13…CPU、14…入力部、15…出力部、16…入出力インタフェース、111…プログラム、112…コンパイラ、113…実行モジュール

Claims (9)

  1. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法。
  2. さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算する請求項1記載の、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法。
  3. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
    あるいは、
    さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法。
  4. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法。
  5. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
    あるいは、
    さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または、
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法。
  6. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算する顎変形症判断指標の計算方法。
  7. 患者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
    あるいは、
    さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法。
  8. 請求項1または2記載の、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法、請求項3記載の、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、請求項4記載の上下顎骨不調和判断指標の計算方法、請求項5記載の上下顎骨不調和判断方法、請求項6記載の顎変形症判断指標の計算方法および請求項7記載の顎変形症判断方法のうちの少なくとも一つをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 請求項8記載のプログラムのうちの少なくとも一つを有するコンピュータ。
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