JP5241494B2 - O−ニトロ化合物、その医薬組成物および用途 - Google Patents

O−ニトロ化合物、その医薬組成物および用途 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、米国仮出願番号60/707,896号(2005年8月12日出願)(これは本明細書の一部を構成する)の優先権を主張する。
本発明は一般的に、O−ニトロ化合物の医薬組成物、および異常細胞の増殖を特徴とする疾患(例えば、癌)を治療または予防するためのO−ニトロ化合物および医薬組成物を使用する方法に関する。
異常細胞の増殖は癌の特徴的な症状である。更に、異常細胞の増殖は、多数の他の疾患(例えば、循環器系疾患、炎症疾患(例えば、関節リウマチ、糖尿病性網膜症など))に関与する。異常細胞の増殖を治療または予防するための多数の方法が開発されているが、殆どの現存する治療法が有する有意な問題は、正常細胞の増殖と異常細胞の増殖との間を選択的に区別することである。
放射線療法は、異常細胞の増殖を選択的に標的とする1つの有望な方法である。多数の異なる放射線増感剤が当該分野において記載されており、そしてこれは、チオール、ニトロイミダゾール、および金属テキサフィリン(texaphyrin)化合物を含む(例えば、Rosenthalらによる, Clin. Cancer. Res., 1999, 739を参照)。現存する放射線増感方法を用いる有意な問題は、以下の通りである。(1)放射線増感剤由来の毒性副産物の形成(このことは、癌の治療におけるそれらの有用性を限定している);および、(2)用量制限性の毒性下で有効であるフリーラジカルの高密度を十分に達成すること。
異常細胞の増殖を選択的に標的とするための別の一般的な方法は、生体内還元性化合物(これは、還元性の環境下で選択的に活性化される)を用いる処置である。多数の癌が典型的に低酸素緊張状態の領域(すなわち、低酸素)を含むので、低酸化還元電位を有する化合物(すなわち、生体内還元性化合物)は外部の活性化を伴わずに腫瘍細胞の還元性の環境下で選択的に活性化され得る。
従って、新規な化合物が、異常細胞の増殖の治療または予防を十分に探索するのに要求されている。これらの新規な化合物は、放射線治療活性および生体内還元性活性を有し得る。該化合物は、異常細胞の増殖に関連する様々な疾患(例えば、毒性副産物を形成しない癌)を治療または予防するのに有効であり得る。
(発明の概要)
本発明は、O−ニトロ化合物、O−ニトロ化合物の医薬組成物、および異常細胞の増殖に関連する疾患を治療または予防するためにO−ニトロ化合物またはその医薬組成物を使用する方法を提供することによって、本要求および他の要求を満足する。
第1の態様において、本発明は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患または障害を治療または予防するための方法を提供する。該方法は通常、該治療または予防が必要な患者に、治療学的に有効な量のO−ニトロ化合物またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはN−オキシドを投与することを含む。
第2の態様において、本発明は、O−ニトロ化合物の医薬組成物を提供する。該医薬組成物は通常、1個以上のO−ニトロ化合物、医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはN−オキシド、および医薬的に許容し得るビヒクルを含む。該ビヒクルの選択は、他の因子のうち、所望する投与の様式に依存する。
第3の態様において、本発明は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患または障害を治療または予防するための医薬組成物を提供する。該方法は通常、該治療または予防が必要な患者に、O−ニトロ化合物またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはN−オキシドおよび医薬的に許容し得るビヒクルを含有する治療学的に有効な量の医薬組成物を投与することを含む。
(詳細な記載)
定義
「アルキル」はそれ自身または別の置換基の一部として、親のアルカン、アルケンまたはアルキンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、飽和または不飽和の分枝、直鎖または環状の一価の炭化水素基を意味する。典型的なアルキル基は、メチル;エチル類、例えばエタニル、エテニル、エチニル;プロピル類、例えばプロパン−1−イル、プロパン−2−イル、シクロプロパン−1−イル、プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル(アリル)、シクロプロパ−1−エン−1−イル、シクロプロパ−2−エン−1−イル、プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イルなど;ブチル類、例えばブタン−1−イル、ブタン−2−イル、2−メチル−プロパン−1−イル、2−メチル−プロパン−2−イル、シクロブタン−1−イル、ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチル−プロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−エン−1−イルなど;などを含むが、これらに限定されない。
用語「アルキル」とは、飽和のいずれかの程度またはレベルを有する基、すなわち、排他的に炭素−炭素単結合を有する基、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する基、1個以上の炭素−炭素三重結合を有する基、および炭素−炭素の単結合、二重結合および三重結合の混合を有する基を含むと具体的に意図する。飽和の具体的なレベルを意図する場合には、表現「アルカニル」、「アルケニル」、および「アルキニル」を使用する。ある実施態様において、アルキル基は1〜20個の炭素原子を含む。他の実施態様において、アルキル基は1〜10個の炭素原子を含む。更に他の実施態様において、アルキル基は1〜6個の炭素原子を含む。
「アルカニル」はそれ自身または別の置換基の一部として、親アルカンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、飽和の分枝、直鎖または環状のアルキル基を意味する。典型的なアルカニル基は、メタニル;エタニル;プロパニル類、例えばプロパン−1−イル、プロパン−2−イル(イソプロピル)、シクロプロパン−1−イルなど;ブタニル類、例えばブタン−1−イル、ブタン−2−イル(sec−ブチル)、2−メチル−プロパン−1−イル(イソブチル)、2−メチル−プロパン−2−イル(t−ブチル)、シクロブタン−1−イルなど;などを含むが、これらに限定されない。
「アルケニル」はそれ自身または別の置換基の一部として、親アルケンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和の分枝、直鎖または環状のアルキル基を意味する。該基は、該二重結合についてのシスまたはトランスのいずれかの立体配座であり得る。典型的なアルケニル基は、エテニル;プロペニル類、例えばプロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル(アリル)、プロパ−2−エン−2−イル、シクロプロパ−1−エン−1−イル;シクロプロパ−2−エン−1−イル;ブテニル類、例えばブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチル−プロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イルなど;などを含むが、これらに限定されない。
「アルキニル」はそれ自身または別の置換基の一部として、親アルキンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する不飽和の分枝、直鎖または環状のアルキル基を意味する。典型的なアルキニル基は、エチニル;プロピニル類、例えばプロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イルなど;ブチニル類、例えばブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イルなど;などを含むが、これらに限定されない。
「アダマンチル」はそれ自身または別の置換基の一部として、アダマンタンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、炭化水素基を意味する。
「シクロアルキル」はそれ自身または別の置換基の一部として、1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、飽和または不飽和の環状アルキル基を意味する。飽和の具体的なレベルを意図する場合には、命名法「シクロアルカニル」または「シクロアルケニル」を使用する。典型的なシクロアルキル基は、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどから派生する基を含むが、これらに限定されない。ある実施態様において、該シクロアルキル基は(C〜C10)シクロアルキルである。他の実施態様において、該シクロアルキル基は(C〜C)シクロアルキルである。
「シクロへテロアルキル」はそれ自身または別の置換基の一部として、1個以上の炭素原子(および、いずれかの関係する水素原子)が独立して同じかまたは異なるヘテロ原子で置換された、飽和または不飽和の環状アルキル基を意味する。炭素原子を置換するための典型的なヘテロ原子は、N、P、O、S、Siなどを含むが、これらに限定されない。飽和の具体的なレベルを意図する場合には、命名法「シクロへテロアルカニル」または「シクロへテロアルケニル」を使用する。典型的なシクロへテロアルキル基は、エポキシド、アジリン、チイラン、イイミダゾリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラゾリジン、ピロリジン、キヌクリジンなどから派生する基を含むが、これらに限定されない。
「縮合シクロアルキル」はそれ自身または別の置換基の一部として、親の縮合シクロアルキル化合物の1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する、m.n.0アルキル(ここで、mおよびnは1以上の整数である)形態の飽和または不飽和の縮合環状アルキル基を意味する。典型的な縮合シクロアルキル基は、4.2.0オクタン、4.1.0ヘプタン、3.2.0ヘプタン、3.1.0ヘキサンを含むが、これらに限定されない。ある実施態様において、該縮合シクロアルキル基は(C〜C10)縮合シクロアルキルである。
「縮合シクロへテロアルキル」はそれ自身または別の置換基の一部として、1個以上の炭素原子(および、いずれかの関係する水素原子)が独立して同じかまたは異なるヘテロ原子で置換される、飽和または不飽和の縮合シクロアルキル基を意味する。ある実施態様において、該縮合シクロへテロアルキル基は、(C〜C10)縮合シクロヘテロアルキルである。
「キュビル(Cubyl)」はそれ自身または別の置換基の一部として、キュバンの1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって派生する炭化水素基を意味する。
「ヘテロアルキル、ヘテロアルカニル、ヘテロアルケニル、およびヘテロアルキニル」はそれら自身または別の置換基の一部として、1個以上の炭素原子(および、いずれかの関係する炭素原子)が独立して同じかまたは異なるヘテロ原子基で置換された、アルキル基、アルカニル基、アルケニル基、およびアルキニル基をそれぞれ意味する。これらの基に含まれ得る典型的なヘテロ原子基は、−O−、−S−、−O−O−、−S−S−、−O−S−、−NR3435−、=N−N=、−N=N−、−N=N−NR3637、−PR38−、−P(O)−、−POR39−、−O−P(O)−、−SO−、−SO−、−SnR4041−、およびその他(ここで、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40およびR41は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、へテロアルキル、置換へテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、または置換ヘテロアリールアルキルである)を含むが、これらに限定されない。
「医薬的に許容し得る塩」は、O−ニトロ化合物の塩(これは、医薬的に許容し得て、そして親化合物の所望する薬理学的な活性を有する)を意味する。該塩は、(1)酸付加塩(これは、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)と形成するか、あるいは有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、t−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸など)と形成する);または、(2)親化合物中に存在する酸性プロトンがアンモニウムイオン、金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムまたはカリウム)、アルカリ土類イオン(例えば、カルシウムまたはマグネシウム)、またはアルミニウムイオンによって置換されている場合に形成する塩;または、有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグルカミン、モルホリン、ピペリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミンなどとの配位物、を挙げられる。アミノ酸の塩(例えば、アルギン酸塩など)および有機酸(例えば、グルクロン(glucurmic)酸またはガラクツロン(galactunoric)酸など)の塩をも含む。
「医薬的に許容し得るビヒクル」とは、O−ニトロ化合物と一緒に投与する、希釈剤、補助剤、賦形剤、または担体を意味する。
「患者」は、ヒトおよび他の哺乳動物を含む。
「予防する」または「予防」とは、障害または疾患を獲得する危険性の低下(すなわち、該疾患の臨床的な症状の少なくとも1つを、該疾患にさらされているかまたは罹り易い素因がある患者において発症させるのでなく、該疾患の症状を未だ被っていないかまたは示さないようにさせること)を意味する。
「置換された」とは、1個以上の水素原子が独立して同じかまたは異なる置換基で置換された基を意味する。典型的な置換基とは、−M、−R60、−O、=O、−OR60、−SR60、−S、=S、−NR6061、=NR60、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−ONO、=N、−N、−S(O)、−S(O)OH、−S(O)60、−OS(O)O、−OS(O)60、−P(O)(O)、−P(O)(OR60)(O)、−OP(O)(OR60)(OR61)、−C(O)R60、−C(S)R60、−C(O)OR60、−C(O)NR6061、−C(O)O、−C(S)OR60、−NR62C(O)NR6061、−NR62C(S)NR6061、−NR62C(NR63)NR6061、および−C(NR62)NR6061を含むが、これらに限定されない。ここで、Mは独立して、ハロゲンであり;R60、R61、R62およびR63は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであるか、あるいは場合によりR60およびR61はそれらが結合する窒素原子と一緒になってシクロへテロアルキルまたは置換シクロへテロアルキル環を形成し;そして、R64およびR65は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールを形成し、あるいは場合により、R64およびR65はそれらが結合する窒素原子と一緒になってシクロへテロアルキルまたは置換シクロへテロアルキル環を形成する。ある実施態様において、置換基は、−M、−R60、=O、−OR60、−SR60、−S、=S、−NR6061、=NR60、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−ONO、=N、−N、−S(O)60、−OS(O)O、−OS(O)60、−P(O)(O)、−P(O)(OR60)(O)、−OP(O)(OR60)(OR61)、−C(O)R60、−C(S)R60、−C(O)OR60、−C(O)NR6061、−C(O)O、−NR62C(O)NR6061(ここで、R60、R61、およびR62は上に定義する通りである)を含む。他の実施態様において、置換基は、−M、−R60、=O、−OR60、−SR60、−NR6061、−CF、−CN、−NO、−ONO、−S(O)60、−P(O)(OR60)(O)、−OP(O)(OR60)(OR61)、−C(O)R60、−C(O)OR60、−C(O)NR6061、および−C(O)O(ここで、R60、R61、およびR62は上で定義する通りである)を含む。更に他の実施態様において、置換基は、−M、−R60、=O、−OR60、−SR60、−NR6061、−CF、−CN、−NO、−ONO、−S(O)60、−OP(O)(OR60)(OR61)、−C(O)R60、−C(O)OR60、および−C(O)O(ここで、R60、R61、およびR62は上で定義する通りである)を含む。
いずれかの疾患または障害の「処置する」または「処置」とは、ある実施態様において、該疾患または障害を軽減すること(すなわち、該疾患またはその臨床的な症状の少なくとも1つの進展を停止または抑制すること)を意味する。他の実施態様において、「処置する」または「処置」とは、患者によって認識できないこともあり得る、少なくとも1つの物理学的なパラメータを軽減することを意味する。更に他の実施態様において、「処置する」または「処置」とは、該疾患または障害を、物理学的に(例えば、認識可能な症状の安定化または根絶)もしくは生理学的に(例えば、物理学的なパラメータの安定化または根絶)のいずれかで、またはその両方で抑制することを意味する。更に他の実施態様において、「処置する」または「処置」とは、該疾患または障害の発症を遅延させることを意味する。
「治療学的に有効な量」とは、疾患を治療または予防するために患者に投与時に、該疾患の治療または予防を有効とするのに十分である化合物の量を意味する。該「治療学的に有効な量」は、該化合物、疾患およびその激しさ、並びに処置する患者の年齢および体重などに依存して変わる。
本発明の実施態様への参照は詳細に行なう。本発明をこれらの実施態様と組み合わせて記載するが、本発明をこれらの好ましい実施態様に限定することを意図するものではないと理解する。それに反して、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に含まれ得る、改変物、修飾物、および等価物を包含することを意図する。
異常細胞の増殖を治療または予防するためのO−ニトロ化合物の使用方法
本発明は、O−ニトロ化合物、O−ニトロ化合物の医薬組成物、および異常細胞の増殖に関連する疾患を治療または予防するためのO−ニトロ化合物またはその医薬組成物を使用する方法を提供する。
本発明は、該治療または予防の必要な患者に、治療学的に有効な量のO−ニトロ化合物またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物もしくはN−オキシドを投与することを含む。ある実施態様において、該O−ニトロ化合物は、腫瘍細胞の還元性の環境によって細胞中で活性化される。他の実施態様において、該患者は該O−ニトロ化合物を活性化するために照射する。従って、ある実施態様において、本発明の該O−ニトロ化合物は、細胞内の還元および外部の照射の両方によって活性化し得る。これらの実施態様において、相乗効果または相加効果を観察し得る。
O−ニトロ化合物は通常、1個以上のO−ニトロ基で置換される有機化合物である。典型的には、O−ニトロ化合物は、高い生成エンタルピー(すなわち、O−ニトロ化合物の分解は高量のエネルギーを放出する)を有する。好ましくは、O−ニトロ化合物は、約5kcal/モルから約150kcal/モルの間(約10kcal/モルから約110kcal/モルの間がより好ましい)で変わる生成エンタルピーを有する。該O−ニトロ化合物の生成エンタルピーは、当該分野の当業者にとって知られる方法によって容易に算出することができる。従って、O−ニトロ化合物は、活性化時に爆発力を伴って分解するO−ニトロ化合物を含む。該化合物は、該生成エンタルピーの算出によって当該分野の当業者によって容易に同定することができる。
O−ニトロ化合物はまた、低い還元力で還元され得る。サイクリックボルタンメトリーは、O−ニトロ化合物への電子移動が標準電極(例えば、水銀または炭素の陰極と白金陽極)および電解質溶液を用いて、約−0.1ボルトから約−1.0ボルトの間で起こることを示す。
O−ニトロ化合物は、高密度のニトロ基(すなわち、該ニトロ基は該化合物の質量全体の有意な分画である)を含み得る。ある実施態様において、O−ニトロ化合物は2個のニトロ基を含む。他の実施態様において、O−ニトロ化合物は3個のニトロ基を含む。更に他の実施態様において、O−ニトロ化合物は6個のニトロ基を含む。
ある実施態様において、該O−ニトロ化合物は炭素原子に対するニトロ基の比率は1:1を有する。他の実施態様において、該O−ニトロ化合物は、炭素原子に対するニトロ基の比率は1:2を有する。
ある実施態様において、該O−ニトロ化合物は、構造式R−O−NO(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、へテロアルキル、置換へテロアルキル、縮合シクロアルキル、置換縮合シクロアルキル、置換シクロアルキル、縮合シクロアルキルシクロへテロアルキル、置換縮合シクロアルキルシクロへテロアルキル、キュビル、置換キュビル、アダマンチル、または置換アダマンチルである)を有する。
他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
[式中、
、R、R、R、およびRは独立して、水素、アルキル、または置換アルキルである]
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
[式中、
Xは、−S−、−O−、−N(R)、−P(O)OR、または−BRであって、ここで、Rは水素またはアルキルである]
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
[式中、
Xは、−S−、−O−、−N(R)、−P(O)OR、または−BRであって、ここで、Rは水素またはアルキルである]
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
を有する。
更に他の実施態様において、R−O−NOは構造式:
Figure 0005241494
[式中、
Xは、−S−、−O−、または−N(R)であって、ここで、Rは水素またはアルキルである]
を有する。
硝酸エステル(例えば、ジグリセロール四硝酸塩、3−ニトレートメチルオキセタン、ビス3、3−ニトロトメチルオキセタン、トリエチレングリセロール二硝酸塩、トリメチロール三硝酸塩、ペンタエリスリトール四硝酸塩、n−ブチル−2−ニトレートメチルニトラミン、およびポリグリシジル硝酸塩を含むが、これらに限定されない)は、本発明を実施するためのものであり得る。
O−ニトロ化合物は、いくつかの互変異性体およびそれらの混合物で存在し得る。O−ニトロ化合物はまた、1個以上の原子が天然に通常存在する原子量とは異なる原子量を有する、同位体的に標識された化合物をも含み得る。O−ニトロ化合物中に導入することができる同位体の例は、H、H、13C、14C、15N、18O、および17Oを含むが、これらに限定されない。O−ニトロ化合物は、非溶媒和物形態、並びに溶媒和物形態(例えば、N−オキシドの水和物形態を含む)で存在し得る。一般的に、水和物形態および溶媒和物形態は、本発明の範囲内である。あるO−ニトロ化合物は、多数の結晶性形態またはアモルファス形態で存在し得る。一般的に、全ての物理学的な形態は本発明によって企図される使用にとって等価であり、そしてこれらは本発明の範囲内であると意図する。
O−ニトロ化合物は、細胞内還元によって活性化し得る。ある実施態様において、O−ニトロ化合物は、低酸素性腫瘍細胞中での細胞内還元(これは、グルタチオンレベルの上昇(高いGSH:GSSG(すなわち、グルタチオンジスルフィドに対するグルタチオンの比率))、およびおそらく多数の腫瘍細胞中での他の抗酸化酵素の高レベル、および/または約10mmHg未満の腫瘍細胞pOの中央値に二次的である)によって活性化される。
O−ニトロ化合物はまた、外部エネルギーの使用によって活性化され得る。O−ニトロ化合物を分解するのに有用な方法は、照射(例えば、x−線、可視光線、赤外線照射)、超音波(例えば、焦点式超音波を含む)、電気化学的な還元、熱、フリーラジカルイニシエータ(例えば、チオール)の同時投与などを含むが、これらに限定されない。ある実施態様において、O−ニトロ化合物は、患者の光子照射によって活性化される。他の実施態様において、該患者の腫瘍は、用量の割合が100cGy/分での直線加速器を用いて照射される。更に他の実施態様において、該患者はまた、電子ビーム療法、術中(interoperative)放射線療法、定位的放射線手術、および高もしくは低用量の近接照射療法を用いて処置し得る。
更に他の実施態様において、患者の全体が照射され得る。更に他の実施態様において、該患者の一部は、該患者の放射された部分(例えば、腫瘍領域)中に局在化されるO−ニトロ化合物のみが活性化されるように照射される。放射される該患者の部分は異常細胞の増殖の部位であることが好ましい。
理論によって束縛されることを望むわけではないが、O−ニトロ化合物の照射または還元により、フリーラジカル(例えば、以下のアルコキシラジカル)(これは続いて、おそらくDNA複製の妨害および/または細胞膜との反応によって、細胞複製を防止しそして細胞を殺す)の生成を生じ得る。しかしながら、他の機構は、異常細胞の増殖を治療または予防する際のO−ニトロ化合物の効力を説明し得る。図1は、O−ニトロ化合物が癌治療において有用である理由を反映し得る可能な機構を例示する。該O−ニトロ化合物GLYNの還元および/または溶血性切断により、アルコキシラジカルおよびNOラジカルを生じる。該NOラジカルは、更なる還元および水のNOへの損失(これは、強力な血管拡張剤として製薬分野における当業者にとってよく知られる)によって分解する。NOは、病理学的な領域における血流および浸透性(これらは、薬物送達に影響を及ぼし得る)を変え得る。NOはまた、組織酸素発生の大きさ(これは、放射線療法の効果を変え得る)を変え得る。
O−ニトロ化合物は、当該分野において記載される通常の合成方法によって得ることができ、あるいは商業的に入手することができる。O−ニトロ化合物およびその中間体を製造するのに有用な出発物質は、商業的に入手することができ、あるいは良く知られる合成方法によって製造することができる。本明細書中に記載する該O−ニトロ化合物および/または出発物質の合成のための他の方法は当該分野において記載されており、あるいは当該分野における当業者によって容易に明白であろう。
本発明によれば、O−ニトロ化合物またはその医薬組成物は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患を患っている患者(ヒトが好ましい)に投与する。該O−ニトロ化合物およびその医薬組成物は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患を治療または予防するのに使用し得る。
異常細胞の増殖を特徴とする疾患は、癌(例えば、いずれかの血管新生化腫瘍、固形腫瘍(例えば、肺、乳房、卵巣、胃、膵臓、咽頭、食道、精巣、肝臓、耳下腺、胆道、大腸、直腸、子宮頸部、子宮、子宮内膜、腎臓、膀胱、前立腺および甲状腺、リンパ球造血系悪性腫瘍、扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌、黒色腫、神経膠腫、神経芽細胞腫、肉腫(例えば、血管肉腫、軟骨肉腫)、糖尿病、循環器系疾患(例えば、動脈硬化症)、炎症性疾患(例えば、関節炎、糖尿病性網膜症、関節リウマチ、血管新生緑内障、および乾癬を含むが、これらに限定されない)、および自己免疫疾患を含む。
他の実施態様において、O−ニトロ化合物はインビトロ滅菌法のために使用することができる。生物学的な溶液はO−ニトロ化合物(これは、病原性の菌、ウイルスおよび細胞にとって毒性である)を用いて処理し得る。このプロセスはまた、外部エネルギー(例えば、光および熱)の適用によって触媒化され得る。
更に、ある実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、患者(ヒトが好ましい)に、異常細胞の増殖を特徴とする様々な疾患または障害に対する予防学的な手法として投与する。従って、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患に対する素因を有する患者に予防学的な手法として投与し得る。従って、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、1つの疾患もしくは障害の予防、および同時に別のものを処置する(例えば、癌を処置しながら関節炎を予防する)のに使用し得る。
異常細胞の増殖を特徴とする様々な疾患または障害を治療または予防する際のO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の適合性を、当該分野において記載された方法によって決定し得る。
治療学的な/予防学的な投与
O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、ヒト医学において有利に使用し得る。上記の4.2項目において記載する通り、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、様々な疾患または障害の治療または予防に有用である。
上記の疾患または障害を治療または予防するのに使用する場合に、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、単独でまたは他の薬剤と組み合わせて、投与しまたは適用し得る。O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物はまた、単独でまたは他の医薬的に活性な薬剤(例えば、他の抗癌剤)(他のO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を含む)と組み合わせて、投与しまたは適用し得る。
本発明は、治療学的に有効な量のO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を患者に投与することによる、治療および予防の方法を提供する。該患者は哺乳動物が好ましく、ヒトが最も好ましい。
O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は経口投与し得る。O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物はまた、いずれかの他の便利な経路によって(例えば、注入もしくはボーラス注射によって、上皮もしくは粘膜皮膚のライン(例えば、口腔粘膜、直腸および腸の粘膜など)からの吸収によって)投与し得る。投与は、全身的または局所的であり得る。様々な送達系(例えば、リポソーム、微粒子、マイクロカプセル、カプセルなど中でのカプセル封入)が知られ、これは、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を投与するのに使用し得る。投与の方法は例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、鼻腔内、大脳内、膣内、経皮、直腸的、吸入による、または局所的(特に、耳、鼻、眼、または皮膚)を含むが、これらに限定されない。好ましい投与の様式は、医師の自由裁量に任され、そしてこれは、医学的な疾患の部位にいくらか依存する。ほとんどの例において、投与により、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の血流中への放出を生じる。
具体的な実施態様において、処置が必要な領域に1個以上のO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を局所的に投与することが所望され得る。これは、例えば手術の間の局所的な注入、局所的な適用(例えば、手術後の創傷治癒との組み合わせ)によって、注射によって、カテーテルによって、坐剤によって、またはインプラント(該インプラントは、多孔性、非多孔性、またはゼラチン質物質(例えば、膜(シアラスチック(sialastic)膜)または繊維を含む)である)によって(これらは、限定する様式ではない)、達成され得る。ある実施態様において、投与は該疾患または障害の部位(または、以前の部位)における直接的な注射によって行ない得る。
ある実施態様において、1個以上のO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物をいずれかの適当な経路(例えば、脳質内、髄腔内、および硬膜外の注射を含む)によって、中枢神経系に導入することが所望され得る。脳室内注射は、脳室内カテーテル(例えば、レザバー(例えば、オマヤ(Ommaya)レザバー)への連結)によって促進され得る。
O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物はまた、吸入によって肺へ直接的に投与し得る。吸入による投与の場合には、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、多数の異なるデバイスによって肺に便利に送達し得る。例えば、定量噴霧式吸入器(「MDI)」(これは、適当な低沸騰プロペラント(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、二酸化炭素、またはいずれかの他の適当な気体)を含むキャニスターを使用する)は、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を肺に直接に送達するのに使用し得る。
別法として、乾燥粉末吸入器(「DPI」)デバイスは、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を肺に投与するのに使用し得る。DPIデバイスは典型的に、例えば容器の内側に乾燥粉末の曇りを作るためのガスのバースト(これは、次いで患者によって吸入され得る)等の機構を使用し、そしてこれは当該分野においてよく知られる。よくある改変は、複数用量DPI(「MDDPI」)システムであり、これは、1個以上の治療学的な用量の送達を可能とする。MDDPIデバイスは、多数の製薬会社(例えば、シェリング・プラウ社, Madison, NJ)から商業的に入手し得る。例えば、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物、並びに適当な粉末基剤(例えば、これらのシステムのためのラクトースまたは澱粉)の粉末混合物を含有する、吸入器またはガス注入器において使用するためのゼラチンのカプセル剤およびカートリッジを製剤化し得る。
O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を肺に送達するのに使用し得る他の種類のデバイスは、例えばアラジム社(Aradigm Corporation), Hayward, CA.によって供給される液体スプレーデバイスである。液体スプレーシステムは、液体薬物製剤(これは次いで、肺に直接に吸入され得る)をエアロゾル化するための極端に小さいノズル噴孔を使用する。
ある実施態様において、ネブライザーは、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を肺に送達するのに使用する。ネブライザーは、例えば超音波エネルギーを使用することによって液体薬物製剤からエアロゾルを作り、容易に吸入され得る微粒子を形成し得る(例えば、Verschoyleらによる, British J. Cancer, 1999, 80, 補遺2, 96を参照)。ネブライザーの例は、Sheffield Pharmaceuticals, St. Louis, MO.(Armerらによる, 米国特許第5,954,047号;van der Lindenらによる, 米国特許第5,950,619号;van der Lindenらによる, 米国特許第5,970,974号)、およびBatelle Pulmonary Therapeutics, Columbus, OH)によって供給されるデバイスを含む。
ある実施態様において、電気流体力学(「EHD」)エアロゾルデバイスを用いて、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を患者の肺に送達する。EHDエアロゾルデバイスは、液体薬物の溶液または懸濁液をエアロゾル化する電気的なエネルギーを使用する(例えば、Noakesらによる, 米国特許第4,765,539号を参照)。該製剤の電気化学的な性質は、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物をEHDエアロゾルデバイスを用いて肺に送達するときに最適化するための重要なパラメータであり得て、そして該最適化は、当該分野における当業者によって日常的に行なわれる。EHDエアロゾルデバイスは、現存する肺送達技術よりも肺へ薬物を効率よく送達し得る。
他の実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、小胞(特に、リポソーム)中で送達し得る(例えば、Langer, 1990, Science, 249: 1527-1533;Treatらによる, in 「Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer,」 Lopez-BeresteinおよびFidler編, Liss, New York, 頁353-365 (1989))。
更に他の実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、徐放システム(経口徐放システムが好ましい)によって送達し得る。ある実施態様において、ポンプを使用し得る(例えば、Langerによる上述, Sefton, 1987, CRC Crit. Ref Biomed. Eng. 14: 201;Saudekらによる, 1989, N. Engl. J. Med. 321: 574)。
他の実施態様において、高分子物質を使用し得る(例えば、「Medical Applications of Controlled Release,」 LangerおよびWise(編), CRC Press, Boca Raton, Florida (1974);「Controlled Drug Bioavailability,」 Drug Product Design and Performance, SmolenおよびBall(編), Wiley, New York (1984);Rangerらによる, 1983, J Macromol. Sci. Rev. Macromol Chem. 23: 61;Levyらによる, 1985, Science 228: 190;Duringらによる, 1989, Ann. Neurol. 25: 351;Howardらによる, 1989, J. Neurosurg. 71: 105)。
他の実施態様において、高分子物質を経口徐放性送達に使用する。高分子は例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロースが最も好ましい)を含むが、これらに限定されない。他のセルロースエーテルは、当該分野において記載されている(Aldermanによる, Int. J. Pharm. Tech. & Prod. Mfr. 1984, 5(3) 1-9)。薬物放出に影響を及ぼす因子は、当該分野における当業者によってよく知られており、そして当該分野において記載されている(Bambaらによる, Int. J. Pharm. 1979, 2, 307)。
更に他の実施態様において、腸溶性製剤は経口徐放性投与に使用し得る。コーティング物質としては例えば、pH依存性の溶解度(すなわち、pH制御の放出)を有する高分子、遅効性もしくはpH−依存性速度の膨張、溶解もしくは侵食(すなわち、時間制御の放出)を有する高分子、酵素によって分解する(すなわち、酵素制御の放出)高分子、および圧力の増大によって破壊される堅固な層を形成する(すなわち、圧力制御の放出)高分子を含むが、これらに限定されない。
更に他の実施態様において、浸透圧性送達システムを経口徐放性投与に使用する(Vermaらによる, Drug Dev. Ind. Pharm., 2000, 26: 695-708)。他の実施態様において、OROS(登録商標)浸透圧デバイスは、経口徐放性送達デバイスのために使用する(Theeuwesらによる, 米国特許第3,845,770号;Theeuwesらによる, 米国特許第3,916,899号)。
他の実施態様において、放出制御システムは、該O−ニトロ化合物および/または医薬組成物の標的の近位に設置し得て、従って該全身投与量の分画のみを必要とする(例えば、Goodson,「Medical Applications of Controlled Release」, 上述, 2巻, 頁115-138 (1984))。これまでの他の放出制御システムもまた使用し得る(Langerによる, 1990, Science 249: 1527-1533)。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は典型的に、治療学的に有効な量の1個以上のO−ニトロ化合物(純粋な形態が好ましい)を、適当な量の医薬的に許容し得るビヒクル(患者にとって適当な投与のための形態を供するため)と合わせて含む。患者に投与する場合には、該O−ニトロ化合物および医薬的に許容し得るビヒクルは滅菌することが好ましい。該O−ニトロ化合物を静脈内投与する場合には、水は好ましいビヒクルである。生理食塩水溶液、およびデキストロース水溶液およびグリセロール水溶液はまた、特に注射液剤のための液体ビヒクルとして使用し得る。適当な医薬的なビヒクルはまた賦形剤を含み、これは例えば、澱粉、グルコース、ラクトース、スクロース、セラチン、麦芽、米、小麦粉、粉乳、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアリン酸、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどを挙げられる。所望するならば、本発明の医薬組成物はまた、微量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝化剤を含み得る。加えて、補助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、および、着色剤を使用し得る。
O−ニトロ化合物を含有する医薬組成物は、通常の混合、溶解、顆粒化、ドラジェ生成(dragee-making)、研和、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥のプロセスによって製造し得る。医薬組成物は、1個以上の生理学的に許容し得る担体、希釈剤、賦形剤、または補助剤(これらは、化合物を医薬的に使用可能な製剤に加工処理することを促進する)を使用する通常の様式で製剤化し得る。適当な製剤は、選択した投与の経路に依存する。
本発明の医薬組成物は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、ペレット剤、カプセル剤、液体を含有するカプセル剤、散剤、徐放性製剤、坐剤、乳剤、エアロゾル剤、スプレー剤、懸濁剤の形態、または使用に適当ないずれかの他の形態をとり得る。ある実施態様において、該医薬的に許容し得るビヒクルはカプセル剤である(例えば、Grosswaldらによる, 米国特許第5,698,155号)。医薬組成物の製造についての一般的な記載は、Remingtonによる, 「The Science and Practice of Pharmacy」, 19版中で知ることができる。
局所投与の場合には、O−ニトロ化合物は、液剤、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤など(これらは当該分野においてよく知られる)として製剤化し得る。
全身性製剤としては、注射による投与(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、または腹腔内の注射)のために設計された製剤、並びに経皮、経粘膜、経口または肺の投与のために設計された製剤を含む。全身性製剤は、気道粘液の粘液線毛クリアランスを改善しまたは粘液粘性を低下する更なる活性薬物と組み合わせて製造し得る。これらの活性薬物としては例えば、ナトリウムチャンネルブロッカー、抗生物質、N−アセチルシステイン、ホモシステイン、およびリン脂質を含むが、これらに限定されない。
ある実施態様において、O−ニトロ化合物は、ヒトへの静脈内投与に適合した医薬組成物として、日常的な方法に従って製剤化する。典型的には、O−ニトロ化合物は、静脈内投与のための滅菌等張性水性緩衝液中の液剤とする。注射の場合には、O−ニトロ化合物は、水溶液(生理学的に適合し得る緩衝液(例えば、ハンクス溶液、リンガー溶液、または生理食塩水緩衝液)が好ましい)中で製剤化し得る。該液剤は、製剤化用の剤(例えば、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤)を含み得る。必要なときには、該医薬組成物はまた、可溶化剤を含み得る。静脈内投与のための医薬組成物は場合により、注射の部位での痛みを和らげるために、局所麻酔剤(例えば、リグノカイン)を含み得る。通常は、該成分は、別々にまたは1回剤形(例えば、凍結乾燥粉末、または密封容器(例えば、アンプルまたは活性薬物の質を表示するサシェ)中での水なしの濃縮物)として一緒に混合するかのいずれかで供する。該O−ニトロ化合物を注入によって投与する場合には、それは、例えば滅菌医薬的なグレードの水または生理食塩水を含有する注入ボトルを用いて分散することができる。該O−ニトロ化合物を注射によって投与する場合には、注射用の滅菌水または生理食塩水のアンプルは、該成分を投与前に混合し得るように供し得る。
経粘膜の投与の場合には、浸透される障壁に適当な浸透剤を該製剤中に使用する。該浸透剤は通常、当該分野において知られる。
経口送達のための医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ剤、水性もしくは油性の懸濁剤、造粒剤、散剤、乳剤、カプセル剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形態であり得る。経口投与する医薬組成物は、医薬的に美味な製剤を得るために、1個以上の任意の薬剤、例えば甘味剤(例えば、フルクトース、アスパルテーム、またはサッカリン);芳香剤(例えば、ペパーミント、ヒメコウジ(wintergreen)の油、またはチェリー着色剤および保存剤)を含み得る。その上、錠剤または丸剤の形態において、該医薬組成物は胃腸管での崩壊および吸収を遅延するようにコーティングし得て、その結果、長時間にわたる持続的な作用を得ることができる。浸透圧活性を推進する化合物の周囲にある選択的な浸透性の膜はまた、経口投与される化合物に適当である。これらの後者のプラットフォームにおいて、該カプセル剤の周囲の環境からの液体は、該推進化合物(これは、該薬剤または該薬剤組成物を開口部を通して置換するために膨張する)によって浸される。これらの送達プラットフォームは、速効型放出製剤のスパイクされたプロファイルに反対の本質的にゼロ次数の送達プロファイルを供し得る。時間遅延性物質(例えば、グリセロールモノステアリン酸またはグリセロールステアリン酸)もまた使用し得る。経口組成物は、標準的なビヒクル(例えば、マンニトール、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなど)を含み得る。医薬的なグレードの該ビヒクルが好ましい。
経口液体製剤(例えば、懸濁剤、エリキシル剤、および液剤)の場合には、適当な担体、賦形剤、または希釈剤とは、例えば水、生理食塩水、アルキレングリコール類(例えば、プロピレングリコール)、ポリアルキレングリコール類(例えば、ポリエチレングリコール)油類、アルコール類、pH4〜pH6の間のわずかに酸性の緩衝液(例えば、約5.0mM〜約50.0mMの間の酢酸、クエン酸、アスコルビン酸)を含む。加えて、芳香剤、保存剤、着色剤、胆汁酸塩、アシルカルチニンなどを加え得る。
頬側投与の場合には、該医薬組成物は、錠剤、トローチ剤などの形態(これは、通常の様式で製剤化される)をとり得る。
ネブライザー、液体スプレーデバイス、およびEHDエアロゾルデバイスを使用するのに適当な液体薬物製剤は、医薬的に許容し得るビヒクルと合わせたO−ニトロ化合物を含む。ある実施態様において、該医薬的に許容し得るビヒクルは、液体(例えば、アルコール、水、ポリエチレングリコール、またはペルフルオロカーボン)である。適宜、別の物質を加えて、化合物の該液剤または該懸濁剤のエアロゾル性質を変えることができる。この物質は、液体(例えば、アルコール、グリコール、ポリグリコール、または脂肪酸)であり得る。エアロゾルデバイス中での使用に適当な液体薬物の液剤または懸濁剤を製剤化するための他の方法は、当該分野における当業者にとって知られる(例えば、Biesalskiによる, 米国特許第5,112,598号;Biesalskiによる, 米国特許第5,556,611号を参照)。
O−ニトロ化合物はまた、例えば通常の坐剤用基剤(例えば、ココアバターまたは他のグリセリド)を含有する腸または膣用の医薬組成物(例えば、坐剤および保持浣腸剤)中で製剤化し得る。
上記の製剤に加えて、O−ニトロ化合物はデポー製剤としても製剤化し得る。該長時間作用性の製剤は、インプラント(例えば、皮下または筋肉内)によって、または筋肉内注射によって、投与し得る。従って、例えばO−ニトロ化合物は、適当な高分子もしくは疎水性物質(例えば、入手可能な油中での乳剤として)またはイオン交換樹脂と合わせて、あるいは難溶性誘導体(例えば、難溶性塩)として、製剤化し得る。
O−ニトロ化合物が酸性または塩基性である場合には、それは、遊離酸または遊離塩基、その医薬的に許容し得る塩、溶媒和物または水和物として、上記の製剤のいずれか中に含まれ得る。医薬的に許容し得る塩は、該遊離の酸または塩基の活性を実質的に保持し、塩基または酸と反応させることによって製造し得て、そして該対応する遊離の酸または塩基の形態よりも水性および他のプロトン性の溶媒中でより可溶である傾向を有し得る。
用量
O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は通常、意図する目的を達成するのに有効な量で使用する。上記の疾患または障害を治療または予防するための用途において、該O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、治療学的に有効な量で投与しまたは適用する。
本明細書中に開示する障害または疾患の処置に有効であろうO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の量は、該障害または疾患の性質に依存し、そしてこれは、当該分野において知られる標準的な臨床技術によって決定することができる。加えて、インビトロまたはインビボのアッセイは適宜、最適な用量範囲を同定するのを助けるのに使用し得る。投与するO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の量は当然に、他の因子のうち、処置する被験者、該被験者の体重、該苦痛のはげしさ、投与の様式、および処方する医師の判断に依存する。
例えば、該用量は、1回投与によって、複数回適用または放出制御によって、医薬組成物で送達し得る。投与は間欠的に繰り返すことができ、単独でまたは他の薬物と組み合わせて供することができ、そして該疾患状態または障害の有効な処置にとって必要とされる限り、続けることができる。
経口投与に適当な用量範囲は、放射線増感の効率性に依存するが、しかし、これは通常、体重kg当たり該O−ニトロ化合物の約0.001mg〜約100mgである。用量範囲は、当該分野の当業者にとって知られる方法によって容易に決定し得る。
静脈内(i.v.)投与に適当な用量範囲は、約0.01mg〜約100mg/体重kgである。鼻腔内投与に適当な用量範囲は通常、約0.01mg/体重kg〜約1mg/体重kgである。坐剤は通常、約0.01mg〜約50mg/体重kgのO−ニトロ化合物を含み、そして有効成分を約0.5重量%〜約10重量%の範囲で含む。皮内、筋肉内、腹腔内、皮下、硬膜外、舌下、または大脳内の投与について推奨される用量は、約0.001mg〜約200mg/体重kgの範囲である。有効量は、インビトロまたは動物モデルの試験システムから導かれる用量−応答曲線から外挿し得る。該動物モデルおよびシステムは、当該分野においてよく知られる。
該O−ニトロ化合物は、ヒトにおける使用前に、所望する治療的なまたは予防的な活性について、インビトロおよびインビボでアッセイし得る。例えば、インビトロアッセイは、具体的なO−ニトロ化合物またはO−ニトロ化合物の組み合わせの投与が好ましいかどうかを決定するために使用し得る。該O−ニトロ化合物はまた、動物モデルシステムを用いて、有効で且つ安全であることを実証することができる。
好ましくは、本明細書中に記載するO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の治療学的に有効な量は、実質的な毒性を引き起こすことなく、治療学的な利点を供する。O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の毒性は、標準的な医薬的な方法を使用して測定することができ、そしてこれは、当業者によって容易に確認することができる。毒性および治療の効果の間の用量比は、治療係数である。O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、異常細胞の増殖を特徴とする疾患および障害を処置する際に特に高い治療係数を示すことが好ましい。本明細書中に記載するO−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物の用量は、ほとんどまたは全く毒性がない、有効量を含めた血中濃度の範囲内であることが好ましい。
併用療法
ある実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、少なくとも1つの他の治療薬との併用療法で使用し得る。該O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物、並びに該治療薬は、相加的またはより好ましくは相乗的に作用し得る。ある実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、別の治療薬の投与と同時に投与する。他の実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、別の治療薬の投与の前または後に投与する。
特に、ある実施態様において、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物は、他の化学療法薬(例えば、アルキル化剤(例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、メクロレタミン、メルファレン(melphalen)、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルスルフォネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素、トリアジン))、代謝拮抗薬(例えば、葉酸アナログ、ピリミジンアナログ(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、シトシンアラビノシドなど)、プリンアナログ(例えば、メルカプトプリン、チオグナイン(thiogunaine)、ペントスタチンなど)、天然物(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エトポシド、テルチポシド(tertiposide)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ミトルマイシン(mithrmycin)、マイトマイシンC、L−アスパラギナーゼ、インターフェロンアルファ)、白金配位錯体(例えば、シスプラチン、カルボプラチンなど)、アポトーシス誘発剤、グルタチオン除去剤、または細胞の酸化還元状態を変えることができる他の剤との併用療法において使用し得る。当業者は、O−ニトロ化合物が上記の化学療法薬および放射線療法の両方との同時併用療法において使用し得る、ことを認識するであろう。
治療キット
本発明はまた、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を含有する治療キットを提供する。該治療キットはまた、他の化合物(例えば、化学療法薬、天然物、アポトーシス−誘発剤など)またはその医薬組成物を含み得る。
治療キットは、他の成分(例えば、他の化合物またはこれらの他の化合物の医薬組成物)のあるなしで、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を含む1容器を有し得たり、あるいは、各成分についての別個の容器を有し得る。ある実施態様において、治療キットは、第2化合物(化学療法薬、天然物、アポトーシス誘発剤などが好ましい)またはそれらの医薬組成物の同時投与と組み合わせて使用するためにパッケージされた、O−ニトロ化合物および/またはその医薬組成物を含む。該キットの成分は予め複合体形成し得たり、あるいは各成分を患者に投与する前に別個の容器中とし得る。
該キットの成分は、1個以上の液体溶液(例えば、水溶液または滅菌水溶液)中で供し得る。該キットの成分はまた、固体として供することができ、これらは適当な溶媒(これは、別個の容器中で供し得る)の添加によって液体に変換し得る。
治療キットの容器は、バイアル、試験菅、フラスコ、ボトル、シリンジ、または固体もしくは液体を同封するいずれかの他の手段であり得る。通常、1個以上の成分が存在する場合には、該キットは、別々の投与を可能とする、第2のバイアルまたは他の容器を含む。該キットはまた、医薬的に許容し得る液体についての別の容器を含み得る。
治療キットは、装置(例えば、1個以上の針、シリンジ、目薬の容器、ピペットなど)を含むことが好ましく、これにより、該キットの成分の投与が可能となる。
本発明は更に、以下の実施例(これは、とりわけ、腫瘍細胞療法におけるO−NO化合物の有効性を実証する実験を詳細に記載する)を引用することによって更に画定される。物質および方法の両方についての多数の改変が本発明の範囲を逸脱することなく、実施することができることは、当該分野における当業者にとって明白であろう。
(実施例1)
GLYNのシスプラチンとの組み合わせがSCC VII腫瘍の増殖に及ぼす化学増感効果
マウスを、マウス扁平上皮細胞癌腫であるSCC VII腫瘍細胞を用いて皮下インプラントした。腫瘍が100−150mmにまで増殖した後に(インプラントの12日後)、腫瘍を有するマウスを、GLYN(100mg/kgまたは300mg/kg)、シスプラチン(CDDP、2または5mg/kg)の1回用量、またはそれらの組み合わせを用いて処置した。腫瘍を、処置の直前、および処置後の1週間当たり3回測定した。
図2および表1中において知ることができる通り、100mg/kgまたは300mg/kgの用量のGLYNは、シスプラチンを用いる処置に対するSCC VII腫瘍の応答の増大を有意に増大した。5mg/kgのシスプラチンの単独は、4×腫瘍増殖を遅延させる時間を1.1日だけ抑制した。GLYNと組み合わせた場合には、該4×腫瘍増殖を遅延させる時間は、GLYNの100mg/kgおよび300mg/kgの場合についてそれぞれ、2.8日および7.2日まで増大し、このことは、2〜7倍の増大を意味する(シスプラチンの単独と比較して、p<0.01)。体重の減少によって示される全身毒性は弱く、そしてマウスは処置の1週間後に回復した(データは示さない)。
Figure 0005241494
4×TGT(腫瘍増殖の時間):腫瘍の大きさが4倍になる時間。**腫瘍増殖を遅延させる時間、すなわち、(処置した腫瘍の4×TGT)−(コントロール腫瘍の4×TGTの平均値)。
(実施例2)
GLYNおよびSGがSCC VII腫瘍増殖に及ぼす放射線増感効果
マウスを、SCC VII腫瘍細胞を用いて皮下インプラントした。腫瘍が100〜150mmに達した後に、腫瘍を有するマウスを、GLYN(200mg/kg)、ナトリウム グリジシダゾール(SG、400mg/kg)、7Gyの放射線、またはそれらの組み合わせを用いて処置した。腫瘍を、処置の直前、および処置後の1週間当たり3回測定した。
図3に示す通り、7Gyの放射線の1回用量(RT7Gy)は、該4×腫瘍増殖を0.9±1.4日だけ抑制した。放射線およびGLYNまたはSGの併用療法は、該4×腫瘍増殖をそれぞれ4.4および3.3日だけ抑制した(放射線単独と比較して、p<0.05)。該放射線とGLYNとの併用療法、並びに放射線とSGとの併用療法の間での該4×腫瘍増殖を遅延させる時間における統計学的に有意な差違はなかった。
(実施例3)
GLYNによる腫瘍細胞中での一酸化窒素(NO)の産生
SCC VII腫瘍細胞を、96−ウェルプレート中、37℃で終夜増殖させた。蛍光プローブDAF−FM二酢酸塩を10μMの濃度で1時間かけて加え、次いでこのものを洗い流した。GLYNを、0.1mM、1mM、または10mMの濃度で該増殖培地中に加えた。該緑色蛍光を、マイクロプレート蛍光光度計(励起光495nmおよび発光515nm)を使用して、GLYNの添加の0分、10分、30分、1時間、2時間、6時間および24時間後に測定した(図4(a)および4(b)を参照)。
(実施例4)
GLYNおよび放射線による腫瘍細胞中での一酸化窒素の産生
SCC VII腫瘍細胞を、96ウェルプレート中、37℃で終夜増殖させた。蛍光プローブDAF−FM二酢酸塩を10μMの濃度で1時間かけて加え、次いで洗い流した。GLYNを、0.1mM、1mM、または10mMの濃度で該増殖培地中に加えた。細胞を、2または10Gyの放射線量を用いて直ちに放射した。該緑色蛍光を、マイクロプレート蛍光光度計(励起光495nmおよび発光515nm)を使用して、GLYNの添加の0分、10分、30分、1時間、2時間、6時間、および24時間後に測定した。図5a〜dは、GLYNおよび放射線に曝露後の選んだ時間でのSCC VII細胞中での一酸化窒素の産生を示す。放射線の単独は、SCC VII腫瘍細胞中で低レベルのNOを産生した。GLYNと組み合わせた場合には、NOの細胞内レベルがわずかに増大した。
最後に、本発明を履行する別途の方法が存在することに注意すべきである。従って、本発明の実施態様は、例示であって制限するものではないと解釈されるべきであり、そして本発明は、本明細書中に示す詳細に制限されるべきではなく、特許請求の範囲の範囲内およびその等価物内で改変することができる。本明細書中に引用する全ての刊行物および特許は、引用によって取り込む。
本明細書中に引用する全ての引用文献および刊行物は、引用によってそれらの全てを取り込む。
図1は、O−NO化合物についての化学増感の可能な機構を示す図面である。 図2は、SCC VII腫瘍の増殖における、シス−プラチンと組み合わせたグリシジル硝酸塩(「GLYN」)の化学増感を示す図面である。 図3は、SCC VII腫瘍の増殖における、GLYNおよびSG(ナトリウム グリジシダゾール)の放射線感作の効果を示す図面である。 図4aは、GLYNの用量に依存する、腫瘍細胞中に発生する一酸化窒素を示す図面である。図4bは、GLYNにSCC VII腫瘍の曝露後の時間関数としてのSCC VII細胞中での一酸化窒素濃度を示す図面である。 図5a〜5dは、それぞれ照射の10分、1時間、2時間、および6時間後でのSCC VII腫瘍細胞中での一酸化窒素の濃度を示す図面である。

Claims (12)

  1. 少なくとも1つのO−ニトロ化合物またはその医薬的に許容し得る塩、水和物もしくは溶媒和物、および医薬的に許容し得るビヒクルを含有する、癌の処置のための医薬組成物であって、該少なくとも1つのO−ニトロ化合物は、式:
    Figure 0005241494

    で示されるグリシジルニトレートである、該医薬組成物。
  2. 該医薬組成物が、グリシジルニトレートまたはその医薬的に許容し得る塩、水和物もしくは溶媒和物の治療学的に有効な量を含む、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 更に、少なくとも1つの他の治療薬を含む、請求項1記載の医薬組成物。
  4. 更に、術中放射線療法と組み合わせた癌の処置のための、請求項1記載の医薬組成物。
  5. 更に、化学療法薬を含む、請求項1記載の医薬組成物。
  6. 該化学療法薬がシスプラチンを含む、請求項記載の医薬組成物。
  7. 該癌が、扁平上皮癌、子宮頸癌、乳癌、腎臓癌、脳腫瘍、大腸癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肺癌、いずれか他の固形腫瘍、またはリンパ球造血系悪性腫瘍である、請求項記載の医薬組成物。
  8. 還元性の細胞内環境を用いて腫瘍細胞処置のために使用される、請求項1乃至のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  9. 固形腫瘍処置のために使用される、請求項1乃至のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  10. 癌を処置するための、少なくとも1つのO−ニトロ化合物またはその医薬的に許容し得る塩、水和物もしくは溶媒和物、および少なくとも1つの他の治療薬との組み合わせを含む剤であって、該少なくとも1つのO−ニトロ化合物は、式:
    Figure 0005241494

    で示されるグリシジルニトレートである、該剤。
  11. グリシジルニトレートまたはその医薬的に許容し得る塩、水和物もしくは溶媒和物が、該他の治療薬の投与の前または後に投与される、請求項10記載の剤。
  12. 術中放射線療法と組み合わせた癌の処置のための、請求項10記載の剤。
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