JP5240082B2 - 生体認証装置、認証精度評価装置及び生体認証方法 - Google Patents

生体認証装置、認証精度評価装置及び生体認証方法 Download PDF

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Description

本発明は、生体認証装置、認証精度評価装置及び生体認証方法に関する。
近年、紛失(忘却)や盗用の心配がない本人確認手段として、指紋や顔などの個人の生体情報を用いる個人認証技術が盛んに研究されている。生体情報は、身体的特徴と行動的特徴に大別される。個人認証技術は、利用者がカードや番号等によって表される人であるかどうかを判定する検証処理(1:1認証)と、登録された人の中の特定の一人であると判定する識別処理(1:N認証)に分類される。
複数の生体特徴情報の中の任意の人の生体特徴情報に基づいて、個人認証に必要な本人モデルを作成し、他の生体特徴情報と、本人モデルとの距離及び分散に基づいて侵入者モデルを作成する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
生体認証では、カメラ等で生体を撮影し、撮影画像から生体の特徴を抽出する。そして、予め登録してある単数または複数の登録像の特徴と照合することで本人か否かを検証する。
同一人物であっても収集環境の違い、身体状況の変化等により生体情報はある程度変動する。そのため、個人認証処理においては、登録データと認証対象である照合データが完全に一致することは期待できない。そこで、認証対象の照合データと登録データがどの程度類似しているかを示す類似度により判定を行う。
類似度がある閾値(本人判定閾値) と同じか、大きい場合には本人、そうでなければ他
人と判断する。類似度の反対の相違度を閾値と比較して本人の判定を行っても良い。類似度または相違度に基づく判定においては、以下の2種類の誤りが発生する可能性がある。
登録者が本人であるにもかかわらず,誤って他人と判断する(本人拒否)。
登録者が他人であるにもかかわらず,誤って本人と判断する(他人受入)。
前者の誤りが発生する割合を本人拒否率(False Rejection Rate:FRR)、後者の誤りが発生する割合を他人受入率(False Acceptance Rate:FAR)と呼ぶ。両者を総称して認証精度と呼ぶ。認証精度は個人認証において最も重要な性能指標のひとつである。
相違度に基づく判定において、本人判定閾値を小さくするとFRRは大きくなりFARは小さくなる。逆に、本人判定閾値を大きくすると、FRRは小さくなりFARは大きくなる。このように、FRRとFARはトレードオフの関係がある。そこで、認証精度の表現方法としては、FARが一定値以下でのFRRの値や、FRRが一定値以下でのFARの値、あるいはいくつかのFRRとFARの値の組が用いられる。
認証精度の向上は以下のようにして行うことができる。
1. 多くの被験者についてカメラ等のセンサにより測定を行い、学習用のデータ(教師
データ)を得る。
2. 教師データを観察し、個人認証処理の誤り少なくするために効果的と見込まれる測定方法、特徴の抽出方法ならびに照合方法を考案、実現する。
3. 2の照合方法を1の教師データ、あるいは(特に測定方法の変更を伴う場合) 新た
に獲得した教師データに対し実施し認証精度評価を行う。
4. 上記の1−3のステップを目標とする精度が得られるまで繰り返す。
上述した認証精度の向上方法には以下の課題がある。世の中に存在するさまざまなデータに対し認証精度を向上させるには、多くの教師データが必要であり、データの収集・分析に多くのコストを要する。収集したデータに対し測定・抽出・照合方式を開発するため過学習が起こりやすい。また、データごとの細かい調整により精度向上させることも多く、工数が増大する。認証精度向上の一連の手続きは試行錯誤によるため、安定した開発が行いにくい。
特開2001−101406号公報
本発明の課題は、多数のデータを必要とせずに生体認証を行えるようにすることである。
開示の生体認証装置は、生体の血管像を示す複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割し、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、前要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと分岐確率を示す前記データに基づいて、認証対象の照合像の注目要素の要素生成確率を計算し、各注目要素の前記要素生成確率を積算した値を、認証対象の前記照合像の照合像生成確率として計算する照合像生成確率計算手段とを備える。さらに、前記記憶手段に記憶されている変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の前記注目要素と認証対象者の登録像の要素の変動確率を計算し、各注目要素の前記変動確率を積算した値を前記照合像の変動確率として計算する変動確率計算手段と、前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える。
開示の他の生体認証装置は、生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割し、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数をデータとを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて複数の要素を仮想生成して登録像を仮想生成する登録像仮想生成手段と、仮想生成した前記登録像の登録像仮想生成確率を計算する登録像仮想生成確率計算手段とを備える。さらに、登録像の登録像生成確率を計算する登録像生成確率計算手段と、前記登録像と仮想生成した前記登録像との仮想変動確率を計算する第1の変動確率計算手段と、前記登録像生成確率と、前記登録像仮想生成確率と、前記仮想変動確率とに基づいて照合像生成確率を計算する照合像生成確率計算手段と、前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率を計算する第2の変動確率計算手段と、前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える。
開示の生体認証装置によれば、少ないデータで高い認証精度が得られる。
第1の実施の形態の生体認証装置の構成示す図である。 第1の実施の形態の処理の概要を示すフローチャートである。 照合像生成確率分布と静脈のパターンを示す図である。 第1の実施の形態の照合像生成確率計算部の構成を示す図である。 照合像確率計算処理のフローチャートである。 初期要素生成確率計算処理と要素生成基点決定処理のフローチャートである。 5×5画素の生体情報の外周の既生成要素を示す図である。 要素生成確率計算処理と要素生成評価値計算処理のフローチャートである。 生体情報と初期要素生成確率の説明図である。 要素生成確率計算の説明図である。 変動確率の説明図(1)である。 変動確率の説明図(2)である。 第1の実施の形態の変動確率計算部の構成を示す図である。 第1の実施の形態の変動確率計算処理のフローチャートである。 初期要素変動確率計算処理のフローチャートである。 登録像の変動と変動係数表を示す図である。 要素変動確率計算処理のフローチャートである。 要素変動評価値計算処理のフローチャートである。 初期要素の変動確率計算の説明図である。 一般要素の変動確率計算の説明図である。 初期要素生成位置の頻度分布の学習処理のフローチャートである。 第2の実施の形態の生体認証装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態の処理の概要を示すフローチャートである。 照合像生成確率計算処理のフローチャートである。 登録像仮想生成部の構成を示す図である。 登録像仮想生成処理のフローチャートである。 初期要素仮想生成処理と要素仮想生成基点決定処理のフローチャートである。 要素仮想生成処理のフローチャートである。 要素仮想生成評価値計算処理のフローチャートである。 第3の実施の形態の認証精度評価装置の構成を示す図である。 第3の実施の形態の処理の概要を示す図である。 登録像生成確率に基づく登録像仮想生成処理のフローチャートである。 要素仮想生成処理のフローチャートである。 登録像変動確率に基づく照合像仮想生成処理のフローチャートである。 変動確率に基づく初期要素生成処理のフローチャートである。 変動確率に基づく要素生成処理のフローチャートである。 照合像生成確率計算処理のフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下、樹木状生体情報(血管等の特徴を示す生体情報)の照合像生成確率と変動確率を確率モデルを用いて計算する場合を例にとり説明する。
生成確率とは、不特定の人物が認証用に生体特徴の提示を行った場合に、取得されるデータが特定の照合像となっている確率である。変動確率とは、登録した人が認証用に生体特徴の提示を行った場合に、取得されるデータが特定の照合像となっている確率である。
この認証方法では、以下のように認証を行う。認証に用いる登録像と照合像の組に対し、その登録像から照合像への変動確率と照合像生成確率を求める。求めた照合像生成確率と変動確率の比(照合像生成確率/変動確率)を相違度(尤度比)として本人判定を行う。
「ネイマン・ピアソンの補題」より、上記の認証方法は最良の認証を達成する。最良の認証とは「FRR一定の条件の下でFARが最小のもの」もしくは「FAR一定の条件の下でFRRが最小のもの」を指す。
上記の照合像生成確率、変動確率を用いた生体認証として以下の方法が考えられる。
学習する場合には、同一人物による登録像と照合像の組を、多くの人数分集めて教師データとする。教師データを用いて照合を行い、同一照合像と登録像の組の生成回数を記録し、生成回数を全教師データ数で割って、照合像生成確率、変動確率を計算してデータベースに保存する。
認証を行う場合には、認証対象の登録像と照合像について、照合像生成確率及び変動確率をデータベースから取得し、相違度(照合像生成確率/変動確率)を計算する。この相違度を本人判定閾値と比較し、相違度が閾値より大きければ他人と判定し、閾値以下であれば本人と判定する。
上述した生体認証方法には、次のような課題がある。全ての登録像と照合像の全組合せについて確率を学習するためには,非常に多くの教師データを用意する必要がある。例えば、100×100ピクセルのビットマップ画像を考えると,全画像数は210000となり、登録像と照合像の組合せはその2乗の220000になる。認証装置は上記の数の画像について画像と確率を対応付けるデータベースを持たねばならず、データ量が膨大になってしまう。
上記の課題を解決するために、以下の実施の形態では、血管のような樹木状生体情報に基づく生体認証において、照合像生成確率モデルと変動確率モデルを用いて、少ないデータ量で照合像生成確率と、登録像と照合像の組の変動確率を計算できるようにしている。
登録像の集合をX、照合像の集合をYとする。登録時と照合時において、測定・抽出に用いる装置および方法が同一である場合、X=Yが成立すると考えられる。
一方、測定・抽出に用いる装置もしくは方法が登録時と照合時に異なる場合がある。例えば、登録用の装置は専用の高解像度のセンサが用いられ、照合用の装置は安価な低解像度のセンサを用いたり、Webカメラや携帯電話に付属のカメラ等を用いたりすることが考えられる。このような場合、XとYは一致しない。
特定の登録像x、x’・・・の集合をX、 特定の照合像y、y’・・・の集合をYと
する。不特定の人物が登録を行うとき,登録像xを得る確率(登録像生成確率) をP
x)とすると、Σx∈X(x)=1、が成り立つ。
上記の式は、登録像x、x’・・・の登録像生成確率P(x)の和が「1」になることを示している。
これに代わり,カードや番号等によって表される特定の人物iが登録を行うときに登録像xを得る確率PX,i(x)を用いることもある.
不特定の人物が照合を行うとき、照合像yを得る照合像生成確率をP(y)で表す。このとき、Σy∈Y(y)=1、が成り立つ。
上記の式は、照合像y、y’・・・の照合像生成確率P(y)の和が「1」になるこ
とを示している。
不特定の人物について,登録像がxのとき照合像がyとなる変動確率をPY|X(y|x)とする。これに代わり、特定の人物iについて登録像がxのとき、照合像がyとなる確率PY|X,i(y|x)を用いても良い。
、P、PY|Xの間には、以下の式1の関係が成立する。
以上のことを前提にして、以下の2つの方法について説明する。
第1の方法は、照合像生成確率モデルPと変動確率モデルPY|Xを用いて、相違度P(y)/PY|X(y|x)を求める。
第2の方法は、登録像生成確率モデルPと変動確率モデルPY|Xを用いて、照合像生成確率P(y)を求める。照合像生成確率P(y)は、登録像生成確率P(x)と変動確率PY|X(y|x)から、上記の式1により計算することができる。
また、既知の確率分布r(x)に基づいて登録像x・・・xを生成し、重点サンプリングにより、以下の式2から照合像生成確率の推定値P´(y)を求めても良い。
{第1の実施の形態}
図1は、第1の実施の形態の生体認証装置11の構成を示す図である。第1の実施の形態は、照合像生成確率モデルを用いて照合像生成確率を計算し、変動確率モデルを用いて変動確率を計算する。そして、照合像生成確率と変動確率から相違度を計算し、相違度を所定の閾値と比較することで本人か否かの認証を行う。
以下、個人識別カード又個人の識別番号等を入力することで認証対象者が特定されているときに、照合像が本人のものか否かの判定を行う場合について説明する。
以下、生体認証装置11の処理動作を、図2のフローチャートを参照して説明する。
登録像撮影部12は、生体認証用の登録像の撮影を行う(S11)。登録像抽出部13は、撮影した登録像から生体情報を抽出する(S12)。本実施の形態では、例えば、生体情報として手のひらの静脈等を用いる。
照合像撮影部14は、照合対象者の手のひらの血管像を撮影する(S13)。照合像抽出部15は、撮影した照合像から生体情報を抽出する(S14)。形状・撮影条件入力部16は、認識対象の形状、撮影条件(撮影した装置の解像度等を示す情報)を読み込む(S15)。
照合像生成確率計算部17は、照合像生成確率モデルを用いて照合像生成確率を計算する(S16)。変動確率計算部18は、変動確率モデルを用いて登録像と照合像の組の変動確率を計算する(S17)。
相違度計算部19は、照合像生成確率を変動確率で除算した値を相違度として求める(S18)。なお、相違度の代わりに類似度を算出しても良い。
本人判定部20は、相違度と予め決められている本人判定閾値を比較し(S19)、相違度が閾値以下であれば本人(S20)、閾値より大きければ他人と判定する(S21)。判定結果出力部21は判定結果を出力する(S22)。類似度を計算する場合には、類似度が所定の閾値以上であれば本人、閾値未満であれば他人と判定する。
なお、登録像撮影部12と照合像撮影部14は、生体認証装置11と別の装置であっても良い。また、他の装置の登録像撮影部12で撮影された登録画像を記憶装置に記憶しておき、その記憶装置から登録像を読み出すようにしても良い。
図3は、照合像生成確率分布と静脈のパターンの一例を示す図である。
照合像の生成可能空間において、静脈は心臓に近い側から末端に向かって形成される。図3は、初期領域の生成開始点から静脈が生成される確率分布を示したものである。静脈の点、線分、曲線等の各要素は、既存の要素が存在しない場所に生成され易いという傾向を持っている。
図3に示す中央の黒い領域は、要素生成確率が最も高い領域を示し、その外側の斜線の交差する領域は要素生成確率が2番目に高い領域を示す。その外側の縦線で示す領域は、要素生成確率が3番目に高い領域を示している。
図4は、照合像生成確率計算部17の構成を示す図である。以下、照合像生成確率計算部17の処理動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。
全体パラメータ確率計算部31は、確率モデルのパラメータの計算を行う(S31)。
初期要素生成確率計算部32は、生成領域の初期生成領域に生成される1又は複数の初
期要素の生成確率を計算する(S32)。
要素生成基点決定部33は、例えば、要素生成基点の候補として複数の要素がある場合に、それらの中の生成基点を決定する(S33)。
ステップS33の処理では、例えば、血管像を複数の要素に分割し、既生成要素と注目要素との距離のn乗を要素の生成されやすさを示す値として計算する。そして、その値が最大となる既生成要素を生成基点として決定する。これは、静脈が、隣接する静脈から離れる方向に生成される傾向を持つことに基づくものである。ステップS33の処理により、要素の生成順序を一意に決めることができる。
要素生成確率計算部34は、一般要素の生成確率を計算する(S34)。本実施の形態では、予め複数の教師データから、血管像の要素の分岐確率を示す要素数評価値を計算して要素数評価値表を作成している。ステップS34の処理では、例えば、この要素数評価値表を参照して各要素の生成確率を計算する。要素の生成確率を計算する処理については後に詳しく説明する。
要素生成終了判定部35は、既生成要素が全て基点となったか否か、つまり全ての既生成要素について生成確率の計算が終了したか否かを判定する(S35)。
要素生成確率の計算が終了していない既生成要素が存在する場合には(S35、NO)、ステップS33に戻り、残りの既生成要素を基点にして上記のステップS33〜S35の処理を繰り返す。
全ての既生成要素の生成確率の計算が終了した場合には(S35、YES)、積算部36は各要素の要素生成確率の積を照合像生成確率として計算する(S36)。
上記の処理により積算部36からは認証対象の照合像の生成確率が出力される。
図6(A)は、図5のステップS32の初期要素生成確率計算処理の詳細なフローチャートである。
各初期要素候補の評価値を評価値表(初期要素生成評価値表)から読み込み、初期要素生成評価値を計算する(図6(A)、S41)。初期要素生成評価値(初期要素の生成確率を計算するためのデータ)を取得するための初期要素評価値表は、複数の教師データから予め作成しておく。
次に、初期要素生成評価値表から取得した初期要素候補の評価値を、全ての初期要素候補の評価値の和で除算した値を、計算対象の初期要素の初期要素生成確率として求める(S42)。
上記のステップS41及びS42の処理により、照合像の所定の生成領域内の初期要素の生成確率を計算することができる。
次に、図6(B)は、図5のステップS33の要素生成基点決定処理の詳細なフローチャートである。
要素(以下、その要素が生成済みか否かに応じて注目要素又は注目要素候補と呼ぶ)と既生成要素との距離のn乗を計算する(図6(B)、S51)。ステップS51の処理を各既生成要素について行う。
上記のnの値は教師データの学習により最適な値を予め決めておく。既生成要素としては、所定の大きさの生成領域の外側に仮想的に既生成要素が存在するものと仮定し、それらの既生成要素と注目要素の距離のn乗も含めて計算する。
例えば、照合像の生成領域が、図7に示す5×5画素の大きさであるとする。生成領域の外側に仮想的な既生成要素(斜線で示す「1」の画素)を考え、その仮想的な既生成要素と注目要素の距離のn乗を、要素の生成されやすさを示す値として計算する。なお、注目要素(図7に○で示す)と同時に生成した既生成要素(図7に△で示す)および注目要素に隣接する要素(図7に◎で示す)は距離計算には含めない。
次に、既生成要素と注目要素の距離のn乗の最大値を生成されやすさとして特定する(S52)。ステップS52の処理は、血管が他の血管から離れる方向に生成されやすいという特徴に基づくものである。
まだ基点となっていない既生成要素のそれぞれを注目要素として上記ステップS51およびS52を行い、生成されやすさが最大の既生成要素を生成基点と決定する(S53)。
図8(A)は、図5のステップS34の要素生成確率計算処理の詳細なフローチャートである。
図8(A)において、生成要素数の0〜3のそれぞれが可能か、つまり生成可能な要素数を調べる(S61)。
ステップS61における生成要素数の判定は、例えば、血管が隣接1点に分岐されるか
、隣接2点に分岐されるか、隣接3点に分岐されるか、それともそこが端点かを判定する処理である。本実施の形態においては、要素数評価値表には、隣接1点を生成する場合、
隣接2点を生成する場合、隣接3点を生成する場合、要素を生成しない場合の4通りの要素数の評価値が記憶されている。要素数評価値表は、複数の登録像と照合像の組の教師データから作成される。要素数は4通りに限らず、3通り以下でも良いし、5通り以上でも
良い。
次に、要素数評価値表から取得した該当する生成要素数の評価値を、生成可能な要素数の評価値の和で除算した値を生成要素数確率データとして計算する(S62)。
次に、ステップS63の要素生成評価値計算処理を実行する。ステップS63の要素生成評価値計算処理は、該当する要素数の各要素候補の組について行う。
図8(B)は、ステップS63の要素生成評価値計算処理の詳細なフローチャートである。
最初に、注目要素候補と各既生成要素の距離のn乗を計算する(S71)。
ステップS71の計算により得られる距離のn乗の最小値を注目要素候補の要素生成評価値としてメモリ等に保存する(S72)。
図8(B)のステップS72からステップS71へ戻るループは、ステップS71、S72の処理を、計算対象の各注目要素候補について実行することを示している。
各注目要素候補の評価値の計算が終了したなら、ステップS73に進み、注目要素候補の組の各注目要素候補の評価値の積を注目要素候補の組の評価値として計算する。
図8(A)のステップS63の要素生成評価値計算が終了したなら、次のステップS64の処理に進む。ステップS64では、照合像の計算対象の要素の組の評価値を当該生成要素数の要素組の全評価値和で除算した値に、生成要素数確率を乗算した値を要素生成確率として算出する。つまり、(照合像の計算対象の要素組の評価値/当該生成要素数の要素組の全評価値和)×生成要素数確率を要素生成確率として計算する。
上記のステップS61〜S64及びS71〜S73の処理により、認証対象の照合像の各要素の生成確率を計算することができる。そして、各要素の要素生成確率の積を計算することで、認証対象の照合像の生成確率を計算することができる(ステップS36)。
ここで、図9及び図10を参照して、初期要素生成確率、要素生成確率の計算方法について説明する。
図9(A)は、樹木状生体情報の一例を示す図である。図9(A)は、5×5画素の生体情報を示しており、「1」は、生体情報が存在する画素を示し、「0」は生体情報が存在しない画素を示す。樹木状生体情報は、例えば、手のひらの静脈のパターンを示す情報である。
図9(B)は、初期要素生成確率計算の説明図である。以下、図9(A)の樹木状生体情報と同じ5×5画素の照合像の初期要素生成確率を計算する場合について説明する。
本実施の形態では、登録像と照合像の組の教師データを用いて学習を行うことで、初期要素の生成確率を示すデータ(例えば、初期要素生成評価値)を計算し、得られたデータを初期要素評価値表として記憶装置、例えば、メモリに保存している。
図9(B)の例は、初期要素評価値表から読み込んだ初期領域の左端(1番目)の要素の評価値が「1」、左から2番目の要素の評価値が「4」、左から3番目の要素の評価値が「6」の場合を示している。また、左から4番目の要素の評価値が「4」、右端の要素の評価値が「1」の場合を示している。
各初期要素候補の評価値が得られたなら、図6のステップS42の処理において、各初期要素候補の評価値と全評価値の和から初期要素生成確率を計算することができる。
この場合、全評価値の和は「16」となるので、左端の要素の初期要素生成確率は1/16、左から2番目の要素の処理要素生成確率は4/16となる。また、左から3番目の
要素の初期要素生成確率は6/16、左から4番目の要素の初期要素生成確率は4/16、右端の要素の初期要素生成確率は1/16となる。初期要素として要素aが選択された場合、その初期要素生成確率は「4/16」となる。
次に、図10は一般要素の要素生成確率計算の説明図である。図10は、生成基点の次に生成される要素の位置とその生成確率を示している。図10は、5×5画素のビットマップの例を示しており、左上隅の位置を原点(0,0)(x座標とy座標を示す)として
いる。
図6(B)の要素生成基点決定処理により、図10の座標(1,4)の○で示す要素aが生成基点として選択されたものとする(図10、(1))。
生成基点aの初期要素生成確率は、初期要素評価値表から取得した評価値「4」と全評価値の和「16」から「4/16」となる。
次に、生成基点aにおいて生成可能な要素数を、メモリ等に記憶してある要素数評価値表から読み込む(図10、(2))。図10の例では、要素数評価値表には、隣接1点を生成する場合の要素数の評価値として「9」が、隣接2点を生成する場合の要素数の評価値として「6」が、要素を生成しない場合の評価値として「1」が格納されている。
なお、要素数評価値表の隣接1点、隣接2点等を生成する場合の評価値は1通りの値に限らない。例えば、教師データの学習により得られる要素の分岐確率が位置により異なる場合には、位置により異なる評価値を要素数評価値表に格納しても良い。
図10に示す例では、図8(B)の要素生成評価値計算処理において、注目要素と既生成要素との距離を計算するときのn乗の値を「2」に設定している。nの値は、教師データによる学習で最適な値を決めることができる。
要素数評価値表から、隣接1点を生成する場合の評価値として「9」、隣接2点を生成する場合の評価値として「6」、要素を生成しない場合(要素が端点の場合)の評価値として「1」が得られる。この場合、生成可能な要素数の各評価値の和は「16」となる。
従って、生成基点a(1,4)から隣接1点が生成される場合の生成要素数確率は、図8(A)のステップS62の処理により、「9/16」となる。また、隣接2点が生成される場合の生成要素数確率は「6/16」、要素を生成しない場合の生成要素数確率は「1/16」となる。
生成基点a(1,4)の左上の注目要素b(0,3)は、外周の仮想的な既生成要素との距離の2乗の最小値が「1」となる。この値「1」が注目要素bの要素生成評価値となる。
生成基点aの1画素上の注目要素c(1,3)は、外周の仮想的な既生成要素との距離が2画素であり、距離の2乗は「2=4」となる。この値が注目要素cと既生成要素の距離の2乗の最小値となる。この場合、注目要素cの要素生成評価値は「4」となる。なお、生成基点aは注目要素cと隣接しているので距離の計算からは除外されている。
生成基点aの右上の注目要素d(2,3)は、外周の仮想的な既生成要素との距離の2乗が「4」となり、この値が最小値となる。従って、注目要素dの要素生成評価値は「4」となる。なお、生成基点aは注目要素dと隣接しているので距離の計算からは除外されている。
隣接1点を生成する場合の要素生成確率は、上述した処理により「9/16」が得られる。隣接1点の注目要素の組の生成確率は、注目要素の評価値を注目要素の全評価値の和で除算した値として求めることができる。
注目要素bと注目要素cと注目要素dの生成確率は1:4:4であるので、注目要素bの要素生成確率は「1/16」となる。また、注目要素cの要素生成確率は「4/16」となり、注目要素dの要素生成確率は「4/16」となる。
次に、図10の2段目と3段目の生体情報を参照して、隣接2点が選択された場合の次の段階の要素生成確率について説明する。
まず生成基点を決定する。要素iの生成されやすさは外周の仮想的な既生成要素との距離が1画素であるので「1」、要素eの生成されやすさは外周の仮想的な既生成要素との距離が2画素であるので「4」となる。なお既生成要素aは注目要素eと隣接しているので距離の計算からは除外されている。よって生成されやすさ最大の要素eを生成基点に選ぶ。
今、要素eは要素数として隣接1点と、要素生成しない場合の2通りが選択可能であるとする。この場合、選択可能な要素数が隣接1点と生成しないの2つであるので、生成可能な要素数の評価値の和は「9+1=10」となる。
要素eの1画素上の注目要素候補fと既生成要素iとの距離の2乗は「1+2=5」となり、この値が距離の2乗の最小値となるので、注目要素候補fの要素生成評価値は「5」となる。
要素eの右上の注目要素候補gと外周の仮想的な既生成要素の距離の2乗は「4」となる。この値が距離の2乗の最小値となるので、注目要素候補gの要素生成評価値は「4」となる。
また、基点要素eの1画素右の注目要素候補hと外周の仮想的な既生成要素との距離の
2乗は「4」となる。この値が距離の2乗の最小値となるので、注目要素候補hの要素生成評価値は「4」となる。
この場合、隣接1点の要素数生成確率として「9/10」、注目要素候補fの要素生成
評価値として「5」、要素生成評価値の和として「13」が得られる。従って、注目要素候補fの要素生成確率は「(9/10)・(5/13)」となる。
図10の例では、初期要素aの要素生成確率が4/16、隣接2点の要素生成確率が6/16、要素fの要素生成確率が(9/10)・(5/13)である。従って、それらの要素を含む照合像の生成確率P(y)は、P(y)=(4/16)・(6/16)・(9/10)・(5/13)・・・、と表すことができる。上記により、要素aおよびeを基点とした処理が終了する。
上述した処理を照合像の各要素を基点として行い、各要素の要素生成確率の積を求めることで照合像生成確率を計算することができる。
次に、照合像の変動確率の計算方法について説明する。図11は、変動確率の説明図(1)であり、図12は、変動確率の説明図(2)である。
図11の各領域は、登録像を変動確率で変動させたときに照合像が得られる確率を示している。中央の黒い領域は、照合像が最も高い確率で得られる領域を示し、その外側の斜線の領域は次に確率が高い領域を示している。その外側の縦線の領域は、次に確率が高い
領域を示している。対となる照合像と登録像とは類似性が高いので登録像と照合像から変動確率を計算することができる。図12は、登録像全体にある変形をほどこしたときに得られる照合像を示している。
図13は、第1の実施の形態の変動確率計算部18の構成を示す図である。
変動確率計算部18は、全体パラメータ確率計算部41と、初期要素変動確率計算部42と、要素生成基点決定部43と、要素変動確率計算部44と、要素生成終了判定部45と、積算部46を有する。
図14は、変動確率計算部18の処理動作を示すフローチャートである。
ステップS81において、全体パラメータ確率計算部41は、変動確率モデルの計算に使用するパラメータの確率計算等を行う。全体パラメータ確率計算部41には、登録像、照合像、形状・撮影条件等のデータが入力される。
ステップS82において、初期要素変動確率計算部42は、登録像と照合像の初期要素の変動確率を計算する。
ステップS83において、要素生成基点決定部43は、要素の生成されやすさを計算して基点要素を決定する。ステップS83の処理は、図6(B)の要素生成基点決定処理と同じである。具体的には、距離のn乗の最大値を生成されやすさとして求め、生成されやすさが最大の既生成要素を生成基点として決定する。
ステップS84において、要素変動確率計算部44は、各要素の要素変動確率を計算する。
ステップS85において、要素生成終了判定部45は、既生成要素が全て基点となったか否かを判定する。基点となっていない既生成要素が存在する場合には(S85、NO)、ステップS83の要素生成基点決定処理に戻る。
既生成要素が全て基点となった場合には(S85,YES)、ステップS86に進む。ステップS86において、積算部46は、各要素の要素変動確率の積を計算する。
図15は、図14のステップS82の初期要素変動確率計算処理の詳細なフローチャートである。
特定された認証対象者の登録像の初期要素と照合像の初期要素の距離を計算し、変動係数表51(図16(B))を参照して算出した距離に対応する変動係数データを取得する(S91)。
図16(A)は登録像と照合像の5×5のビットマップデータを示し、図16(B)は変動係数表51の一例を示している。
登録像と照合像の距離は生体情報が「1」である要素間の距離から計算することができる。
図16(B)に示す変動係数表51には、距離と対応付けて変動係数が記憶されている。例えば、距離が「0」のときの変動係数は「4」であり、距離が「1」のときの変動係数は「2」である。登録像と照合像の距離が離れているほど変動係数の値は小さくなっている。
図15に戻り、ステップS92において、初期要素評価値表から初期要素候補の評価値を読み込む。ステップS92の処理は、図6のステップS41の処理と同じである。
次に、ステップS92で取得した初期要素評価値に、ステップS91で取得した変動係数を乗算して初期要素変動評価値を計算する(S93)。
上記のS91〜S93の処理を全ての初期要素候補に対して行う。初期要素候補の変動評価値の計算が終了したなら、ステップS94に進み、照合像の初期要素変動評価値を全初期要素変動評価値の和で除算した値を、初期要素変動確率として算出する。
図17は、図14のステップS84の要素変動確率計算処理の詳細なフローチャートである。
生成基点が決定したなら、その生成基点において生成要素数0〜3のそれぞれが可能かを調べる(S101)。この実施の形態では、生成可能な要素数として、0〜3の4通りの要素数が生成可能となっている。生成基点の生成可能な要素数は、基点の位置、教師データの学習結果等により予め決めておくことができる。
次に、メモリ等に記憶されている要素数評価値表から生成可能な要素数の評価値を読み込み、該当する生成要素数の評価値を、生成可能な要素数の評価値の和で除算して生成要素数確率を計算する(S102)。要素数評価値表には、例えば、隣接1点を生成する場合の要素数評価値、隣接2点を生成する場合の要素数評価値、隣接3点を生成する場合の要素数評価値、要素を生成しない場合の要素数評価値の4通りの要素数評価値が記憶されている。
次に、ステップS103の要素変動評価値計算処理を実行する。ステップS103の処理は、該当する要素数の各要素候補の組について実行する。
図18は、図17のステップS103の要素変動評価値計算処理の詳細なフローチャートである。
最初に、計算対象の注目要素候補と既生成要素の距離のn乗を計算する(S201)。
要素変動評価値計算処理においても、前述した要素生成確率計算処理と同様に、生成領域の外側に仮想的な既生成要素が存在するものと仮定する。そして、これら仮想的な既生成要素を距離計算の対象に含めている。また、注目要素候補に隣接する既生成要素は、距離の計算対象に含めないこととする。
次に、計算により求めた距離のn乗の最小値をその注目要素候補の要素生成評価値として計算し、その値をメモリ等に保存する(S202)。
次に、注目要素候補と登録像の要素の距離を計算し、変動係数表51から該当する距離の変動係数を取得する(S203)。
次に、ステップS202で得られた要素生成評価値に、ステップS203で得られた変動係数の最大値を乗算した値を注目要素候補の要素変動評価値として算出する(S204)。
生成可能な各注目要素候補について、上記のステップS201〜S204の処理を繰り返し実行する。
注目要素候補の要素変動評価値の計算が終了したなら、ステップS205に進み、各注目要素候補の変動評価値の積を計算し、計算結果の値を注目要素候補の組の要素変動評価値として算出する。
図17のステップS103の要素変動評価値計算が終了したなら、次にステップS104の要素変動確率の計算を実行する。ステップS104では、(生成要素数確率)×(照合像の該当する要素の組の要素変動評価値)/(生成要素数の要素の全変動評価値和)を、要素変動確率として算出する。
次に、上述した要素の変動確率計算の一例を図19を参照して説明する。図19は、初
期要素の変動確率計算の説明図である。
最初に、登録像と照合像の該当する要素の距離を計算し、変動係数表51(図16(B))から距離の2乗に対応する変動係数を取得する。この距離計算により、図19の左から2番目の初期要素候補aの変動係数として「2」が得られる。
次に、初期要素評価値表から、初期要素候補の評価値を読み込む。図19の例は、初期領域の左端の要素の評価値が「1」、左から2番目の要素aの評価値が「4」の場合を示している。また、左から3番目の要素の評価値が「6」、左から4番目の要素の評価値が「4」、右端の要素の評価値が「1」の場合を示している。
各初期要素候補の変動係数と初期要素生成評価値が得られたなら、それらを乗算して初期要素変動評価値を計算する。
次に、計算対象の要素の初期要素変動評価値を、初期要素変動評価値の和で除算して初期要素変動確率を求める。
図19の例では、初期要素aの要素評価値は「4」、初期要素候補の評価値和は「16」、変動係数は「2」である。従って、初期要素aの要素変動確率Paは、例えば、Pa=(4/16)×2/{(1/16)×(1/4)+(4/16)×2+(6/16)×4+(4/16)×2+(1/16)×(1/4)}、となる。
図20は、一般要素の変動確率計算の説明図である。図20は、照合像が5×5画素のビットマップの例を示しており、左上隅の位置を原点(0,0)としている。
図20は、隣接1点を生成する場合と、隣接2点を生成する場合と、要素を生成しない場合の3通りの要素数の評価値が要素数評価値表に記憶されている場合の例を示している。
以下、図20の1段目の5×5の画像の要素a(1,4)が生成基点として決定されたされた場合の変動確率の計算方法について説明する。
要素数評価値表から生成要素数の評価値を読み込むと、隣接1点を生成する場合の要素数の評価値として「9」が、隣接2点を生成する場合の要素数の評価値として「6」が、要素を生成しない場合の要素数の評価値として「1」が得られる。この場合の評価値の和は「16」となる。従って、隣接2点を生成する場合の生成要素数確率は「6/16」となる。
次に、計算対象の注目要素候補と既生成要素の距離の2乗(n=2の場合)を計算し、距離の2乗の最小値を要素生成評価値として求める(図18のS201及びS202の処理)。
次に、注目要素候補と登録像の要素の距離を計算し、距離に対応する変動係数を取得して要素変動評価値を計算する(図18のS203及びS204の処理)。
図20の2段目の画像の注目要素候補bは、既生成要素との距離の2乗が「1」であり、変動係数は変動係数表51から「4」が得られるので、その要素変動評価値は「1×4」となる。
また、隣接2点を生成する場合の注目要素候補e,iの要素数の評価値は、要素数評価値表から「6」が得られるので、生成要素数確率は「6/16」となる。また、変動係数は、登録像の要素との距離の計算結果と変動係数表51から、それぞれ「4」と「2」が得られる。
従って、隣接2点を生成する場合の注目要素候補の組の要素変動確率は、「(6/16)×(4×2)/(4×2)」となる。
また、図20の3段目の画像の注目要素候補fの要素生成評価値は「5」、変動係数は「2」となる。
上述したステップS81〜S86の処理を照合像の各要素について行うことで、照合像の変動確率PY|X(y|x)を計算により求めることができる。
上述した照合像生成確率計算と変動確率計算等を行うことで、照合像生成確率P(y)と変動確率PY|X(y|x)を求めることができる。そして、照合像生成確率P(y)を変動確率PY|X(y|x)で除算した値を相違度として求め、その相違度と本人判定閾値を比較することで、照合像が登録された本人のものか否かを判定することができる。
上述した照合像生成確率、変動確率を計算するための照合像生成確率モデル及び変動確率モデルはパラメータの値を変更することで、実測した生体情報の特徴量により近づけることができる。
照合像生成確率モデルにおけるパラメータとしては、初期要素生成確率分布、一般要素生成確率分布、要素が生成されやすい場所を探すための関数(例えば、既生成要素との距離の2乗)がある。また、変動確率モデルにおけるパラメータは、上記に加えて、変動係数のパラメータ(例えば、ガウシアンの標準偏差)などがある。
パラメータを実測した生体情報の特徴量に近づけるための学習方法としては、以下の2つの方法がある。
第1の方法は、実測した特徴量をパラメータに代入する方法である。例えば、実測した初期要素生成位置の頻度分布をそのまま初期要素確率分布の生成位置の分布に用いる。
第2の方法は、パラメータが特徴量を直接表していない場合には、パラメータを種々変化させて仮想的に像を多数生成し、この仮想的な像の特徴量と実測した特徴量とを比較し、ある基準(例えば、最小二乗基準)で最も近いパラメータを採用する方法である。また、他の方法として、生成確率を特徴量にし、実測した像の生成確率が教師データの出現頻度に最も近くなるようにパラメータの値を採用する方法もある。
図21は、照合像の初期要素生成位置の頻度分布を学習する処理のフローチャートである。
複数の照合像を撮影し(S301)、各照合像から生体情報を抽出する(S302)。
抽出した生体情報の初期要素生成位置を、記憶装置に保存する(S303)。各照合像の初期要素生成位置の頻度を集計する(S304)。初期要素生成位置の頻度分布を出力する(S305)。
上述した第1の実施の形態は、照合像生成確率モデルを用いて照合像生成確率を計算し、変動確率モデルを用いて変動確率を計算し、それらの比から相違度を計算し本人閾値と比較することで生体認証を行っている。第1の実施の形態によれば、比較的少ないデータを用いて高い認証精度を得ることができる。これは、複数の登録像と照合像を複数の要素に分割し、要素の生成確率を計算するためのデータ等を記憶装置に記憶しておくことで、照合像生成確率、変動確率を計算することができるからである。これにより、記憶装置に記憶するデータ量を少なくできる。
要素の生成確率を計算するためのデータとは、例えば、初期要素の生成確率を示すデータ(初期要素生成評価値など)、要素の分岐確率を示すデータ(生成要素数評価値など)等である。これらのデータを用いて照合像の要素生成確率と変動確率を計算することで少
ないデータによる認証を実現している。
なお、確率モデルを用いた認証を行うために、記憶装置に記憶しておくデータは、初期要素生成評価値、生成要素数評価値等のデータに限らず、他のデータでも良い。例えば、分岐確率データ、要素生成確率データなどを記憶装置に記憶しておき、それらの確率データを用いて照合像生成確率、変動確率等を計算しても良い。このことは以下に述べる他の実施の形態についても同様である。
さらに、第1の実施の形態によれば、収集されたデータに過度に依存した認証結果にならない。これは、要素の生成確率を計算して照合像生成確率を算出することで、データの欠落した部分があってもその部分を補完することができるからである。
また、認証精度を高めるためにデータ毎に細かい調整を行う必要がないので認証プログラム等を完成するまでの作業工数を削減できる。
さらに、確率モデルを用い仮想的な登録像と照合像を生成して認証を繰り返し行うことで認証精度を予め確認することができるので認証精度の検証が容易になる。
{第2の実施の形態}
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、登録像生成確率モデルを用いて登録像を仮想生成して登録像生成確率を計算し、さらにその登録像生成確率から照合像生成確率を計算する。また、変動確率モデルを用いて変動確率を計算する。そして、照合像生成確率と変動確率から相違度を計算して認証を行うものである。
図22は、第2の実施の形態の生体認証装置61の構成を示す図である。以下、図22の生体認証装置61の動作を、図23のフローチャートを参照して説明する。図22において、図1の生体認証装置11と同じ機能のブロックには、同じ符号を付けてそれらの説明は省略する。また、図23のフローチャートにおいて、図2のフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付けてそれらの説明を省略する。
図22の登録像撮影部12、登録像抽出部13、照合像撮影部14、照合像抽出部15及び形状・撮影条件入力部16の機能は、図1の同じ符号のブロックと同じである。
図24は、図23のステップS401の照合像生成確率計算処理の詳細なフローチャートである。図24のフローチャートは、図22の登録像仮想生成部62、登録像仮想生成確率計算部63,登録像生成確率計算部64、変動確率計算部18及び照合像生成確率集計部65の処理内容を示している。
ステップS501は登録像仮想生成部62の処理内容を示している。ステップS501において、所望の確率分布を用いて仮想的な登録像を生成する。ステップS501の処理は、例えば、登録像ではなく認証対象の照合像を所定の変動確率で変動させて登録像を仮想生成しても良い。認証対象の照合像を変動させることで、認証対象の照合像に近い登録像を高い確率で得ることができる。
ステップS502は登録像仮想生成確率計算部63の処理内容を示している。ステップS502では、ステップS501で仮想生成した登録像の仮想生成確率を計算する。
ステップS503は登録像生成確率計算部64の処理内容を示している。ステップS503では、登録像の登録像生成確率を計算する。例えば、実際の登録像の分布から登録像生成確率を計算する。
ステップS504は変動確率計算部18の処理内容を示している。ステップS504では、登録像と仮想生成した登録像の変動確率(仮想変動確率)を計算する。上記のステッ
プS501〜S504の処理を所定の仮想生成回数に達するまで繰り返す。
所定の仮想生成回数に達したなら、ステップS505の照合像生成確率計算処理を実行する。ステップS505は、照合像生成確率集計部65の処理内容を示している。ステップS505では、登録像生成確率を登録像仮想生成確率で除算した値に変動確率を乗算した値の平均値を照合像生成確率データとして計算する。
図25は、図22の登録像仮想生成部62の構成の一例を示す図である。登録像仮想生成部62は、全体パラメータ確率計算部71と、初期要素仮想生成部72と、要素仮想生成基点決定部73と、要素仮想生成部74と、要素仮想生成終了判定部75とを有する。
以下、登録像仮想生成部62の動作を、図26のフローチャートを参照して説明する。
全体パラメータ確率計算部71には、照合像と形状・撮影条件等のデータが入力される。全体パラメータ確率計算部71は、登録像生成確率モデル及び変動確率モデルのパラメータを決定する(図26、S601)。
初期要素仮想生成部72は、初期要素評価値表に基づいて初期要素を仮想生成する(S602)。ステップS602の処理は、教師データの学習により得られる初期要素評価値表から初期要素生成評価値を読み込み、その初期要素生成評価値に比例した確率で初期要素を仮想生成する。
要素仮想生成基点決定部73は、要素の生成しやすさを計算し、その計算結果に基づいて仮想生成する基点要素を決定する(S603)。
要素仮想生成部74は、生成要素数の評価値に基づいて要素を生成する(S604)。要素仮想生成終了判定部75は、仮想生成した登録像の既生成要素が全て基点となった否かを判定する(S605)。基点となっていない既生成要素が存在する場合には(S605、NO)、ステップS603に戻り、その既生成要素を基点として要素を仮想生成する。
図27(A)は、図26のステップS602の初期要素仮想生成処理の詳細なフローチャートである。
初期要素仮想生成評価値を計算する(S701)。ステップS701の処理は、例えば、初期要素候補と照合像の初期要素の距離を計算し、変動係数表51から距離に対応する変動係数データを取得する。そして、初期要素評価値表から初期要素評価値データを取得し、取得した初期要素評価値データに変動係数データを乗算して初期要素仮想生成評価値を計算する。ステップS701の処理を、各初期要素候補について実行する。
次に、ステップS701で計算した初期要素仮想生成評価値に比例した確率で、初期要素候補の中からランダムに1つの要素を選択する(S702)。
上記のステップS701及びS702の処理により、初期要素仮想生成確率に基づいて初期要素候補の中から1つの初期要素を仮想生成することができる。
図27(B)は、図26のステップS603の要素仮想生成基点決定処理の詳細なフローチャートである。
既生成要素の仮想生成されやすさを計算する(S703)。ステップS703の仮想生成されやすさの計算処理は、図6のステップS51、S52における注目要素候補と既生成要素の距離のn乗の最大値を生成されやすさとして計算する処理と同じである。
注目要素候補の中で仮想生成されやすさが最大の要素を生成基点に決定する(S704)。
上記のステップS703及びS704の処理により、初期要素候補が複数ある場合に、距離のn乗の値が大きい要素から順に生成基点として選択される。これらの処理により要素の生成順序を一意に決めることができる。
図28は、図26のステップS604の要素仮想生成処理の詳細なフローチャートである。
生成要素数0〜3のそれぞれが可能かを調べる(S801)。ステップS801の処理は、要素数が0〜3の4通りある場合に、生成可能な要素数を調べるものである。ステッ
プS801の処理は、図8(A)のステップS61の処理と同じである。
次に、生成要素数の仮想生成評価値に比例した確率で生成要素数をランダムに選択する(S802)。ステップS802の処理は、生成要素数評価値表から生成要素数の評価値を読み取り、その生成要素数の評価値に比例した確率で生成要素数を選択する。
ステップS802の処理では、例えば、図10の要素生成確率計算で説明したように、要素数評価値表に格納されている隣接1点を生成する場合の要素数の評価値「9」、隣接2点を生成する場合の要素数の評価値「6」を読み込む。また、要素を生成しない場合の要素数の評価値「1」等を読み込む。そして、読み込んだ要素数の評価値に比例した確率で要素数を選択する。
次に、要素仮想生成評価値計算処理を実行する(S803)。ステップS803の要素仮想生成評価値計算処理は、選択した要素数の各要素候補の要素生成評価値を計算する処理である。ステップS803の要素仮想生成評価値計算処理を、選択した要素数の各要素個補の組について実行する。
次に、ステップS803で得られる要素仮想生成評価値に比例した確率で要素候補の中から1つの要素を選択する(S804)。
図29は、図28のステップS803の要素仮想生成評価値計算処理の詳細なフローチャートである。
計算対象の注目要素候補と既生成要素との距離のn乗を計算する(S901)。注目要素候補とは、仮想生成された生成基点から生成される要素の候補であり、選択された要素数により定まる1又は複数の要素である。ステップS901の処理を、登録像の各既生成要素について実行する。
次に、距離のn乗の最小値を注目要素候補の要素生成評価値としてメモリ等に記憶する(S902)。
次に、仮想生成した登録像の注目要素候補と照合像の要素の距離を計算し、変動係数表51から距離に対応する変動係数を取得する(S903)。
次に、ステップS902で計算した注目要素候補の要素生成評価値に、変動係数表51から得られた変動係数の内の最大値を乗算し、注目要素候補の要素仮想生成評価値を計算する(S904)。
上記のステップS901〜S904の処理を各注目要素候補について実行する。
次に、現在計算中のそれぞれの注目要素候補の仮想生成評価値の積を、該当する注目要素候補の組の要素仮想生成評価値として計算する(S905)。
上記のステップS901〜S905の処理により、登録像を仮想生成する場合の要素仮想生成評価値を計算することができる。
上述した処理により、図24のステップS501の登録像仮想生成処理が終了したなら、次のステップS502の登録像仮想生成確率計算処理を実行する。ステップS502の処理は、例えば、式2の仮想生成確率r(x)を計算する処理である。この仮想生成確率r(x)は、照合像生成確率集計部65に出力される。
ステップS502の登録像仮想生成確率計算処理は、ランダムな選択の代わりに仮想生成される登録像を計算対象として、図26の登録像仮想生成処理と同様の手順で確率計算を行うものである。
次のステップS503において、登録像生成確率計算処理を実行する。ステップS503の処理は、図22の登録像生成確率計算部64で実行される処理内容を示している。登録像の実際の確率分布に基づいて登録像生成確率を計算する。例えば、登録像生成確率P(x)を計算する。ステップS503の登録像生成確率計算処理は、計算対象が登録像である点を除けば、図5の照合像生成確率計算処理と同じである。
次のステップS504において、仮想生成した登録像と登録像の変動確率を計算する。ステップS504の変動確率計算処理は、図22の変動確率計算部18の処理内容を示している。変動確率計算部18は変動確率を計算し、計算結果を照合像生成確率集計部65に出力する。
ステップS504の変動確率計算処理は、計算対象が仮想生成された登録像である点を除けば、図14の変動確率計算処理と同じである。
上記のステップS501〜S504の処理を予め決めた仮想生成回数に達するまで繰り返す。そして、所定の仮想生成回数に達したなら、ステップS505の照合像生成確率計算処理を実行する。ステップS505の処理は、ステップS502で得られる登録像仮想生成確率と、ステップS503で得られる登録像生成確率と、ステップS504で得られる変動確率とに基づいて計算した値を集計して平均値を計算する。具体的には、以下の式により照合像生成確率を計算する。
照合像生成確率=(登録像生成確率/登録像仮想生成確率×変動確率)の平均値
上記のステップS505の照合像生成確率計算処理は、図22の照合像生成確率集計部65の処理内容を示している。照合像生成確率集計部65は、仮想生成した登録像から計算した照合像生成確率を相違度計算部19に出力する。
図23に戻り、ステップS401の照合像生成確率計算処理が終了したなら、次のステップS17の変動確率計算処理を実行する。このステップS17の変動確率計算処理は、図2のステップS17の変動確率計算処理と同じである。
図22の変動確率計算部18は、登録像抽出部13から出力される登録像と照合像抽出部15から出力される照合像の変動確率を計算し、計算結果の変動確率を相違度計算部19に出力する。
図23のステップS402において、ステップS401で得られる照合像生成確率と、ステップS17で得られる変動確率の比を相違度として計算する。ステップS402の処理は、図22の相違度計算部19の処理内容を示している。
次のステップS19において、相違度が本人判定閾値より大きいか否かを判定する。相違度が本人判定閾値より大きいときには(S19、YES)、他人と判定する(S21)。相違度が本人判定閾値以下のときには(S19、NO)、本人と判定する(S220)。ステップS19〜S21の処理は、図22の本人判定部20の処理内容を示している。
図23のステップS22において、判定結果を出力する。ステップS22の処理は、図22の判定結果出力部21の処理内容を示している。
上述した第2の実施の形態は、登録像生成確率モデルを用いて仮想的に登録像を多数生成し、生成した複数の仮想登録像の仮想生成確率と登録像の生成確率と変動確率から照合像生成確率を計算している。そして、照合像生成確率と変動確率から相違度を計算し本人か否かを判定している。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、少ないデータ量で高い認証精度を得ることができる。これは、複数の登録像と照合像を複数の要素に分割し、各要素の生成確率を計算するためのデータを予め記憶装置に記憶することで、記憶装置に記憶するデータ量を少なくできるからである。
また、収集したデータの確率分布に基づいて照合像生成確率を計算しているので、収集したデータに過度に依存した認証結果にならない。これは、要素の生成確率を計算して照合像生成確率を算出することで、データの欠落した部分があってもその部分を補完することができるからである。また、認証精度を高めるためにデータ毎に細かい調整を行う必要がないので認証プログラム等を完成するまでの作業工数を削減できる。
さらに、仮想的な登録像、照合像を生成して認証を繰り返し行うことで認証精度を予め確認することができるので認証精度の検証が容易になる。
{第3の実施の形態}
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、仮想生成した登録像と照合像の複数の組に対して認証を繰り返し行うことで、事前に認証精度の評価を行えるようにしたものである。本実施の形態では、その一例として、仮想生成した登録像と照合像の照合像生成確率と変動確率から相違度を計算し、相違度のヒストグラムを作成することで認証精度の評価を行っている。なお、認証精度の評価方法は、ヒストグラムを作成する方法に限らず他の評価方法でも良い。
図30は、第3の実施の形態の認証精度評価装置81の構成を示す図である。図30において、図1及び図24と同じ機能を有するブロックには同じ符号を付けてそれらの説明を省略する。
登録像仮想生成部82は、登録像生成確率モデルを用いて計算した登録像生成確率に従って登録像を仮想生成する。
照合像仮想生成部83は、仮想生成した登録像を変動確率モデルを用いて計算した変動確率に従って変動させて照合像を仮想生成する。
登録像仮想生成部62、登録像仮想生成確率計算部63及び登録像生成確率計算部64の機能は、図22の生体認証装置61の同じ符号のブロックと同じである。
照合像生成確率集計部65には、登録像仮想生成確率計算部63から出力される登録像仮想生成確率と、変動確率計算部18から出力される変動確率と、登録像生成確率計算部64から出力される登録像生成確率とが入力される。照合生成確率集計部65は、登録像仮想生成確率と登録像生成確率と変動確率に基づいて照合像生成確率を計算し、計算結果の照合像生成確率を相違度計算部19に出力する。
相違度計算部19は、照合像生成確率集計部65から出力される照合像生成確率と、変動確率計算部18から出力される変動確率の比を相違度として計算する。
集計部84は、相違度計算部19から出力される相違度のヒストグラムを作成する。出力部85は、作成した相違度ヒストグラムを出力する。相違度ヒストグラムを作成するこ
とで、例えば、パラメータを変化させたときの確率モデルの認証精度を調べることができる。
図31は、第3の実施の形態の認証精度評価装置81の処理の概要を示すフローチャートである。
図31のステップS1001において、登録像生成確率に基づく登録像仮想生成処理を実行する。ステップS1001は、登録像仮想生成部82の処理内容を示している。
図32は、図31のステップS1001の登録像生成確率に基づく登録像仮想生成処理の詳細なフローチャートである。
最初に、全体パラメータ、つまり確率モデルのパラメータを決定する(S1101)。次に、初期要素評価値に基づく初期要素仮想生成処理を実行する(S1102)。初期要素評価値は、前述した初期要素評価値表から取得する。ステップS1102の処理を各初期要素候補について実行する。ステップS1102の初期要素仮想生成処理は、図27(A)の初期要素仮想生成処理と同じ処理である。ただし生成確率は、実際の登録像を教師データとして学習した分布に従う。
次に、要素仮想生成基点決定処理を実行する(S1103)。ステップS1103の要素仮想生成基点決定処理は、図27(B)の要素仮想生成基点決定処理と同じ処理である。ただし生成確率は、実際の登録像を教師データとして学習した分布に従う。
次に、要素生成評価値に基づき要素仮想生成処理を実行する(S1104)。
図33は、図32のステップS1104の要素仮想生成処理の詳細なフローチャートである。
ステップS1201において、生成要素数0〜3のそれぞれが生成可能か否か、つまり生成可能な要素数を調べる。
次に、ステップS1202において、生成要素数評価値表から要素数の評価値を読み出し、読み出した評価値に比例した確率で生成要素数をランダムに選択する。ステップS1202の処理により、生成可能な要素数の中で、要素数の評価値に比例した確率で要素数が選択される。
次に、ステップS1203において、要素生成評価値計算処理を実行する。ステップS1203の処理を、選択した要素数の各要素候補について実行する。この処理により一般要素の要素生成評価値が計算される。ステップS1203の要素生成評価値計算処理は、図8(B)の要素生成評価値計算処理と同じ処理である。
次に、ステップS1204において、ステップS1203で得られる要素生成評価値に比例した確率で要素候補の中からランダムに1つを選択する。
図32のステップS1104の要素仮想生成処理が終了したなら、図32のステップS1105に進み、既生成要素が全て基点となったか否かを判定する。
既生成要素の内で基点となっていない要素が存在するときには(S1105、NO)、ステップS1103に戻り、ステップS1103〜S1105の処理を繰り返す。
全ての既生成要素に対する処理が終了したなら(S1105、YES)、そこで処理を終了する。
図31のステップS1001の登録像仮想生成処理が終了したなら、次のステップS1002に進み、変動確率に基づく照合像仮想生成処理を実行する。
図34は、図31のステップS1002の変動確率に基づく照合像仮想生成処理の詳細
なフローチャートである。
最初に、全体パラメータ(確率モデルのパラメータ)を決定する(S1301)。次に、変動確率に基づく初期要素仮想生成処理を実行する(S1302)。
図35は、図34のステップS1302の変動確率に基づく初期要素生成処理の詳細なフローチャートである。
登録像初期要素と初期要素候補の距離を計算し、距離に対応する変動係数を変動係数表から取得する(S1401)。
次に、初期要素評価値表から初期要素の生成評価値を読み込む(S1402)。次に、ステップS1402で取得した初期要素生成評価値に、ステップS1401で取得した変動係数を乗算して初期要素変動評価値を計算する(S1403)。
上記のステップS1401〜S1403の処理を各初期要素候補について実行する。
次に、ステップS1403で得られる初期要素変動評価値に比例した確率で初期要素候補の中からランダムに1つの初期要素を選択する(S1404)。
上記のステップS1401〜S1404の処理により、変動確率に基づいて1つの初期
要素を生成することができる。
図34のステップS1302の初期要素生成処理が終了したなら、次に、ステップS1303に進み、要素生成基点決定処理を実行する。このステップS1303の要素生成基点決定処理は、既生成要素との距離のn乗により要素の生成されやすさを計算し、その要素の生成されやすさに基づいて生成基点を決定する処理である。ステップS1303の要素生成基点決定処理は、図6(B)の要素生成基点決定処理と同じ処理である。
次に、ステップS1304の変動確率に基づく要素生成処理を実行する。
図36は、図34のステップS1304の変動確率に基づく要素生成処理の詳細なフローチャートである。
最初に、生成要素数0〜3のそれぞれが可能か否か、つまり生成可能な要素数を調べる(S1501)。
次に、生成要素数評価値表から要素数評価値を読み込み、読み込んだ評価値に比例した確率で生成要素数をランダムに選択する(S1502)。
次に、要素変動評価値計算処理を実行する(S1503)。この処理では、注目要素候補と登録像の要素の距離のn乗の最小値を注目要素候補の要素生成評価値として計算する。そして、変動係数表51から距離に対応する変動係数を取得し、取得した変動係数と要素生成評価値とから要素変動評価値を計算する。ステップS1503の要素変動評価値計算処理は、図18の要素変動評価値計算処理と同じ処理である。ステップS1503の処理を選択した生成要素数の各要素候補の組について実行する。
次に、ステップS1503で算出した要素変動評価値に比例した確率で、要素候補の中からランダムに1つを選択する(S1504)。
上記のステップS1501〜S1504の処理により、照合像の一般要素が仮想生成される。
図34のステップS1304の変動確率に基づく要素生成処理が終了したなら、次のステップS1305に進み、既生成要素が全て基点となったか否かを判定する。
基点となっていない既生成要素が存在する場合には(S1305、NO)、ステップS1303に戻り上述した処理を繰り返す。
全ての既生成要素について処理が終了した場合には(S1305、YES)、そこで処理を終了する。
上述したステップS1301〜S1305の処理により、照合像を仮想生成することができる。
図31のステップS1002の変動確率に基づく照合像仮想生成処理が終了したなら、ステップS1003に進み、形状・撮影条件等のデータを読み込む。ステップS1003では、認識対象の形状、撮影条件(撮影した装置の解像度等を示す情報)を読み込む。
次に、ステップS1004の照合像生成確率計算処理を実行する。
図37は、図31のステップS1004の照合像生成確率計算処理の詳細なフローチャートである。図37のフローチャートは、図30の登録像仮想生成部62、登録像仮想生成確率計算部63,登録生成確率計算部64、変動確率計算部18及び照合像生成確率集計部65の処理内容を示している。図37の照合像生成確率計算処理は、図24の第2の実施の形態の照合像生成確率計算処理と同じである。
ステップS1601において、所望の確率分布を用いて仮想的な登録像を生成する。
次に、ステップS1602において、仮想生成した登録像の仮想生成確率を計算する。
次に、ステップS1603において、登録像の登録像生成確率を計算する。例えば、実際の登録像の分布から登録像生成確率を計算する。
次に、ステップS1604において、登録像と仮想生成した登録像の変動確率を計算する。
上記のステップS1601〜S1604の処理を所定の仮想生成回数に達するまで繰り返す。
所定の仮想生成回数に達したなら、ステップS1605の照合像生成確率計算処理を実行する。この処理では、以下の式から照合像生成確率を計算する。
照合像生成確率=(登録像生成確率/登録像仮想生成確率×変動確率)の平均値
上記のステップS1601〜S1604の処理により、仮想生成した登録像と仮想生成した照合像の組による照合像生成確率を計算することができる。
図31のステップS1004の照合像生成確率計算処理が終了したなら、次に、ステップS1005の変動確率計算処理を実行し、仮想生成した登録像と照合像の変動確率を計算する。この変動確率計算処理は、対象が仮想生成した登録像と照合像である点を除けば、基本的には図2のステップS17の変動確率計算処理と同じ処理である。
次にステップS1006の相違度計算処理を実行する。この処理では、ステップS1004で算出した照合像生成確率を、ステップS1005で算出した変動確率で除算して相違度を計算する。
次のステップS1007において、仮想生成される登録像と照合像の組の相違度データの相違度ヒストグラムを作成する。
上記のステップS1001〜S1007の処理を、予め決めた相違度計算回数に達するまで繰り返し実行する。
実行回数が相違度計算回数に達したなら、ステップSS1008に進み、作成した相違度ヒストグラムを出力する。
上述した第3の実施の形態によれば、確率モデルを用いて仮想登録像と仮想照合像を種
々生成して、照合像生成確率、変動確率を計算し、相違度ヒストグラムを作成することで、確率モデルの認証精度を評価することができる。また、パラメータを種々変化させて認証精度を評価することで、高い認証精度が得られる最適なパラメータを決定することができる。
上述した第1〜第3の実施の形態では、初期要素生成評価値データ、要素数評価値データ等をメモリ等の記憶装置に記憶しているが、教師データを学習して予め記憶しておくデータはこれらのデータに限らない。血管像の初期要素と一般要素の生成確率を計算できるデータであればどのようなデータでも良い。例えば、初期要素生成確率データ、要素生成確率データ等をメモリ等に記憶しておいても良い。
また、認証精度を評価するためデータは相違度ヒストグラムに限らず、他のデータでも良い。
以上の第1〜第3の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
生体の血管像を示す複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて、認証対象の照合像の注目要素の要素生成確率を計算し、各注目要素の前記要素生成確率を積算した値を、認証対象の前記照合像の照合像生成確率として計算する照合像生成確率計算手段と、
前記記憶手段に記憶されている変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の前記注目要素と認証対象者の登録像の要素の変動確率を計算し、各注目要素の前記変動確率を積算した値を前記照合像の変動確率として計算する変動確率計算手段と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える生体認証装置。
(付記2)
付記1記載の生体認証装置において、
前記照合像生成確率計算手段は、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の初期要素の生成確率を計算する初期要素生成確率計算手段と、
前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
前記記憶手段に記憶されている要素の分岐確率を示す前記データに基づいて前記注目要素の要素生成確率を計算する要素生成確率計算手段と、
前記初期要素生成確率と各要素の前記要素生成確率の積を、認証対象の前記照合像の前記照合像生成確率として計算する積算手段とを有する。
(付記3)
付記1又は2記載の生体認証装置において、
前記変動確率計算手段は、
前記登録像の初期要素と前記照合像の前記注目要素の距離を計算し、計算により得られた距離に対応する変動係数又は変動確率を示す前記データを前記記憶手段から取得し、取得した変動係数又は変動確率を示す前記データと前記初期要素の生成確率を示す前記データとに基づいて初期要素変動確率を計算する初期要素変動確率計算手段と、
前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
前記記憶手段に記憶されている要素の分岐確率を示す前記データに基づいて前記注目要
素の要素変動確率を計算する要素変動確率計算手段と、
前記初期要素変動確率と各注目要素の前記要素変動確率の積を、前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率として計算する変動確率計算手段とを有する。
(付記4)
付記1、2又は3記載の生体認証装置において、
前記記憶手段は、前記血管像の初期要素の生成確率を示す前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、前記照合像と前記登録像の要素の変動係数又は変動確率を示す前記データとして変動係数データを記憶し、
前記照合像生成確率計算手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに基づいて、前記照合像の初期要素の生成確率データを計算する初期要素生成確率計算手段と、
前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記要素数評価値データに基づいて前記注目要素の要素生成確率データを計算する要素生成確率計算手段と、
前記初期要素生成確率データと各要素の前記要素生成確率データの積を、認証対象の前記照合像の前記照合像生成確率として計算する積算手段とを有する。
(付記5)
付記4記載の生体認証装置において、
前記変動確率計算手段は、
前記登録像の初期要素と前記照合像の前記注目要素の距離を計算し、計算により得られた距離に対応する前記変動係数データを前記記憶手段から取得し、取得した前記変動係数データと前記初期要素生成評価値データとに基づいて初期要素変動確率を計算する初期要素変動確率計算手段と、
前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記生成要素数評価値データに基づいて前記注目要素の要素変動確率を計算する要素変動確率計算手段とを有する。
(付記6)
付記4記載の生体認証装置において、
前記要素生成確率計算手段は、
前記照合像の該当する前記注目要素の前記要素数評価値データを、分岐可能な要素の要素数評価値データの和で除算した値を要素数確率データとして計算する要素数確率計算手段と、
前記注目要素と既生成要素の距離のn乗を要素生成評価値データとして計算する要素生成評価値計算手段と、
前記注目要素の前記要素生成評価値データを分岐可能な要素の前記要素生成評価値データの和で除算した値と、前記要素数確率データとの積を前記要素生成確率として計算する積算手段とを有する。
(付記7)
付記4記載の生体認証装置において、
前記変動確率計算手段は、
前記照合像の初期要素候補と前記登録像の初期要素の距離を算出し、算出した距離に対応する変動係数データを前記記憶手段から取得し、取得した前記変動係数データと前記初期要素生成評価値データとに基づいて初期要素変動確率を計算する初期要素変動確率計算手段と、
前記注目要素と既生成要素の距離のn乗の値を要素生成評価値として算出し、前記距離に対応する前記変動係数データを前記記憶手段から取得し、取得した前記変動係数データと前記要素生成評価値の積を前記注目要素の要素変動評価値として計算する要素変動評価
値計算手段と、
前記注目要素の前記要素変動評価値を分岐可能は要素の前記要素変動評価値の和で除算した値と、前記要素数評価値から得られる要素の分岐確率を示す要素数確率とに基づいて要素変動確率を計算する要素変動確率計算手段と、
前記初期要素変動確率と各要素の前記要素変動確率の積を、前記照合像の前記変動確率として計算する積算手段とを有する。
(付記8)
生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと、要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて複数の要素を仮想生成して登録像を仮想生成する登録像仮想生成手段と、
仮想生成した前記登録像の登録像仮想生成確率を計算する登録像仮想生成確率計算手段と、
登録像の登録像生成確率を計算する登録像生成確率計算手段と、
仮想生成した前記登録像と前記照合像との仮想変動確率を計算する第1の変動確率計算手段と、
前記登録像生成確率と、前記登録像仮想生成確率と、前記仮想変動確率とに基づいて照合像生成確率を計算する照合像生成確率計算手段と、
前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率を計算する第2の変動確率計算手段と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える生体認証装置。
(付記9)
付記8記載の生体認証装置において、
前記記憶手段は、血管像の初期要素の生成確率を示す前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、前記要素の変動係数又は変動確率を示すデータとして変動係数データを記憶し、
前記登録像仮想生成手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに基づいて初期要素を仮想生成する初期要素仮想生成手段と、
前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素仮想生成基点決定手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記要素数評価値データに基づいて要素を仮想生成する要素仮想生成手段とを有する。
(付記10)
付記9記載の生体認証装置において、
前記初期要素仮想生成手段は、前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに比例した確率で複数の初期要素の中から1つを選択して初期要素を仮想生成し、
前記要素仮想生成手段は、前記要素数評価値データに比例した確率で生成要素数を選択する要素数選択手段と、選択した要素数の要素候補の要素仮想生成評価値データを計算する要素仮想生成評価値計算手段と、前記要素仮想生成評価値データに比例した確率で複数の要素候補の中から1つを選択する要素選択手段とを有する。
(付記11)
付記9記載の生体認証装置において、
前記要素仮想生成評価値計算手段は、
前記注目要素と既生成要素の距離のn乗を計算し、計算により得られた距離を前記注目要素の要素生成評価値データとして計算する評価値計算手段と、
前記注目要素と照合像の要素の距離を計算し、得られた距離に対応する変動係数データを前記記憶手段から取得し、取得した前記変動係数データと前記注目要素の前記要素生成評価値データとに基づいて要素仮想生成評価値データを計算する要素仮想生成評価値計算手段と、
各注目要素の前記要素仮想生成評価値データの積を要素候補の組の要素仮想生成評価値データとして計算する要素候補組の要素仮想生成評価値計算手段とを有する。
(付記12)
生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データに基づいて複数の登録像を仮想生成する登録像仮想生成手段と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データと変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて複数の照合像を仮想生成する照合像仮想生成手段と、
照合像の生成確率を計算する照合像生成確率計算手段と、
仮想生成した登録像と仮想生成した照合像の変動確率を計算する変動確率計算手段と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
複数の前記相違度又は類似度を集計して認証精度を示すデータを作成する作成手段とを備える認証精度評価装置。
(付記13)
付記12記載の認証精度評価装置において、
前記記憶手段は、前記血管像の初期要素の生成確率を示す前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、要素の変動係数又は変動確率を示す前記データとして要素の変動係数データを記憶し、
前記登録像仮想生成手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに比例した確率で複数の初期要素候補の中から1つを選択して初期要素を仮想生成する初期要素仮想生成手段と、
注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素仮想生成基点決定手段と、
前記要素数評価値データに比例した確率で生成要素数を選択し、選択した要素数の要素候補の要素仮想生成評価値を計算する要素仮想生成評価値計算手段と、
前記要素仮想生成評価値に比例した確率で複数の要素候補の中の1つを選択して要素を仮想生成する要素仮想生成手段とを有する。
(付記14)
付記13記載の認証精度評価装置において、
前記照合像仮想生成手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データと、前記変動係数データの積に比例した確率で複数の初期要素候補の中から1つを選択して初期要素を仮想生成する初期要素仮想生成手段と、
前記要素数評価値データに比例した確率で複数の生成要素数の中から1つの生成要素数を選択する要素数選択手段と、
選択した要素数の要素候補の要素仮想生成評価値を計算する要素仮想生成評価値計算手段と、
前記要素仮想生成評価値に比例した確率で複数の要素候補の中の1つを選択して要素を仮想生成する要素仮想生成手段とを有する。
(付記15)
生体の血管像を示す複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られ
る、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、前要素の変動係数又は変動確率を示すデータを記憶手段に記憶し、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データに基づいて、認証対象の照合像の注目要素の要素生成確率を計算し、各注目要素の前記要素生成確率を積算した値を、認証対象の前記照合像の照合像生成確率として計算する処理と、
前記記憶手段に記憶されている変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の前記注目要素と認証対象者の登録像の要素の変動確率を計算し、各注目要素の前記変動確率を積算した値を前記照合像の変動確率として計算する処理と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する処理と、
前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する処理とを、コンピュータに実行させる生体認証方法。
(付記16)
付記15記載の生体認証方法において、
前記記憶手段に、初期要素の生成確率を計算するための前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、要素の変動係数又は変動確率を示す前記データとして変動係数データを記憶し、
前記照合像生成確率を計算する処理は、
前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに基づいて、前記照合像の初期要素の生成確率を計算する処理と、
前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する処理と、
前記記憶手段に記憶されている前記要素数評価値データに基づいて前記注目要素の要素生成確率を計算する処理と、
前記初期要素生成確率と各要素の前記要素生成確率の積を前記照合像生成確率として計算する処理を有する。
(付記17)
生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶手段に記憶し、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと、要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて複数の要素を仮想生成して登録像を仮想生成する処理と、
仮想生成した前記登録像の登録像仮想生成確率を計算する処理と、
登録像の登録像生成確率を計算する処理と、
仮想生成した前記登録像と前記照合像との仮想変動確率を計算する処理と、
前記登録像生成確率と、前記登録像仮想生成確率と、前記仮想変動確率とに基づいて照合像生成確率を計算する処理と、
前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率を計算する処理と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する処理と、
前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する処理とを、コンピュータが実行する生体認証方法。
(付記18)
生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータを記憶手段に記憶する処理と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データに基づいて複数の登録像を仮想生成する処理と、
前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データと変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて複数の照合像を仮想生成する処理と、
照合像の生成確率を計算する処理と、
仮想生成した登録と仮想生成した照合像の変動確率を計算する処理と、
前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する処理と、
複数の前記相違度又は類似度を集計して認証精度を示すデータを作成する処理とを、コンピュータが実行する認証精度評価方法。
11、61 生体認証装置
12 登録像撮影部
13 登録像抽出部
14 照合像撮影部
15 照合像抽出部
16 形状・撮影条件入力部
17 照合像生成確率計算部
18 変動確率計算部
19 相違度計算部
20 本人判定部
21 判定結果出力部
62 登録像仮想生成部
63 登録像仮想生成確率計算部
64 登録像生成確率計算部
65 照合像生成確率集計部
81 認証精度評価装置
82 登録像仮想生成部
83 照合像仮想生成部
81 集計部

Claims (8)

  1. 生体の血管像を示す複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、前要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと分岐確率を示す前記データに基づいて、認証対象の照合像の注目要素の要素生成確率を計算し、各注目要素の前記要素生成確率を積算した値を、認証対象の前記照合像の照合像生成確率として計算する照合像生成確率計算手段と、
    前記記憶手段に記憶されている変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の前記注目要素と認証対象者の登録像の要素の変動確率を計算し、各注目要素の前記変動確率を積算した値を前記照合像の変動確率として計算する変動確率計算手段と、
    前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
    前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える生体認証装置。
  2. 前記照合像生成確率計算手段は、
    前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データに基づいて、前記照合像の初期要素の生成確率を計算する初期要素生成確率計算手段と、
    前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている要素の分岐確率を示す前記データに基づいて前記注目要素の要素生成確率を計算する要素生成確率計算手段と、
    前記初期要素生成確率と各要素の前記要素生成確率の積を、認証対象の前記照合像の前記照合像生成確率データとして計算する積算手段とを有する請求項1記載の生体認証装置。
  3. 前記変動確率計算手段は、
    前記登録像の初期要素と前記照合像の前記注目要素の距離を計算し、計算により得られた距離に対応する変動係数又は変動確率を示す前記データを前記記憶手段から取得し、取得した前記変動係数又は変動確率を示す前記データと前記初期要素の生成確率を示す前記データとに基づいて初期要素変動確率を計算する初期要素変動確率計算手段と、
    前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている要素の分岐確率を示す前記データに基づいて前記注目要素の要素変動確率を計算する要素変動確率計算手段と、
    前記初期要素変動確率と各注目要素の要素変動確率の積を、前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率として計算する変動確率計算手段とを有する請求項1又は2記載の生体認証装置。
  4. 前記記憶手段は、前記血管像の初期要素の生成確率を示す前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、前記照合像と前記登録像の要素の変動係数又は変動確率を示す前記データとして変動係数データを記憶し、
    前記照合像生成確率計算手段は、
    前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに基づいて、前記照合像の初期要素の生成確率データを計算する初期要素生成確率計算手段と、
    前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素生成基点決定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記要素数評価値データに基づいて前記注目要素の要素生成確率データを計算する要素生成確率計算手段と、
    前記初期要素生成確率と各要素の前記要素生成確率の積を、認証対象の前記照合像の前記照合像生成確率として計算する積算手段とを有する請求項1、2又は3記載の生体認証装置。
  5. 生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて複数の要素を仮想生成して登録像を仮想生成する登録像仮想生成手段と、
    仮想生成した前記登録像の登録像仮想生成確率を計算する登録像仮想生成確率計算手段と、
    登録像の登録像生成確率を計算する登録像生成確率計算手段と、
    仮想生成した前記登録像と前記照合像との仮想変動確率を計算する第1の変動確率計算手段と、
    前記登録像生成確率と、前記登録像仮想生成確率と、前記仮想変動確率とに基づいて照合像生成確率を計算する照合像生成確率計算手段と、
    前記登録像と認証対象の前記照合像の変動確率を計算する第2の変動確率計算手段と、
    前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
    前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する判定手段とを備える生体認証装置。
  6. 前記記憶手段は、血管像の初期要素の生成確率を示す前記データとして初期要素生成評価値データを記憶し、要素の分岐確率を示す前記データとして要素数評価値データを記憶し、前記要素の変動係数又は変動確率を示す前記データとして変動係数データを記憶し、
    前記登録像仮想生成手段は、
    前記記憶手段に記憶されている前記初期要素生成評価値データに基づいて初期要素を仮想生成する初期要素仮想生成手段と、
    前記照合像の前記注目要素と既生成要素の距離に基づいて生成基点となる要素を決定する要素仮想生成基点決定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記要素数評価値データに基づいて要素を仮想生成する要素仮想生成手段とを有する請求項5記載の生体認証装置。
  7. 生体の血管像の複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、前記血管像の初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データに基づいて複数の登録像を仮想生成する登録像仮想生成手段と、
    前記記憶手段に記憶されている初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データと変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて複数の照合像を仮想生成する照合像仮想生成手段と、
    照合像の生成確率を計算する照合像生成確率計算手段と、
    仮想生成した登録像と仮想生成した照合像の変動確率を計算する変動確率計算手段と、
    前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する相違度/類似度計算手段と、
    複数の前記相違度又は類似度を集計して認証精度を示すデータを出力する出力手段とを備える認証精度評価装置。
  8. 生体の血管像を示す複数の登録像と照合像の組をそれぞれ複数の要素に分割して得られる、初期要素の生成確率を示すデータと、要素の分岐確率を示すデータと、要素の変動係数又は変動確率を示すデータを記憶手段に記憶し、
    認証対象の照合像の注目要素の要素生成確率を、前記記憶手段に記憶されている前記初期要素の生成確率を示す前記データと要素の分岐確率を示す前記データとに基づいて計算し、各注目要素の前記要素生成確率を積算した値を認証対象の照合像の照合像生成確率として計算する処理と、
    前記照合像の前記注目要素と登録像の要素の変動確率を、前記記憶手段に記憶されている前記変動係数又は変動確率を示す前記データに基づいて計算し、各注目要素の前記変動確率を積算した値を前記照合像の変動確率として計算する処理と、
    前記照合像生成確率と前記変動確率とに基づいて相違度又は類似度を計算する処理と、
    前記相違度又は類似度が所定の閾値以下か又は以上かにより、認証対象の前記照合像が登録された本人のものか否かを判定する処理を、コンピュータが実行する生体認証方法。
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