JP5239422B2 - リクライニングシート - Google Patents

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Description

本発明は、特にリクライニング機能を有する椅子等において好適に適用可能なリクライニングシートに関するものである。
従来のリクライニング機構においては、座席の回転中心軸が座面よりも下方且つ背凭れよりも後方に設定されたものが主流であり、座席の回転中心は人体を座位から仰臥位に変換する際の回転中心(骨盤及び臀部の転がり接触点)とずれている。その回転中心のズレを緩和しようとすると背凭れで滑りが発生し、使用者の皮膚及び筋組織にせん断の残留応力が発生する。通常、人体側でそれを不快と体感し、能動的に除圧することにより残留応力を解放する。
それに対して、特許文献1にあるように背凭れ部の傾動に伴い、背中との接触面がスライドする機構を持たせ、それをリンクもしくはアクチュエータで駆動し、残留応力が小さくなるような機構が研究されている。
特開2007−167320号公報
これらのアクチュエータ等は設定された通りに画一的且つ能動的に動くため、必ずしも毎回残留応力が発生しないように動くとは限らない。なお、座席の回転中心と人体の回転中心のズレ量はその日の着座位置、座り方あるいは着衣等によって変化する。能動的にスライドする場合、スライド量は再設定しない限り一定であるため、毎日あるいは着座のたびに毎回残留応力の具合が変化することになる。
また、特許文献1においてスライド用のアクチュエータやその制御装置、角度やスライド位置を検出するセンサ等が必要となり、車両価格が高価になってしまう。
本発明はかかる実情に鑑み、優れた使用性及び快適性を保証し、比較的低コストで実現可能なリクライニングシートを提供することを目的とする。
本発明のリクライニングシートは、着座部と、背凭れ部と、前記着座部に対して前記背凭れ部を前後に傾動可能にするリクライニング機構とを備えたリクライニングシートであって、前記背凭れ部は、前記着座部に傾動可能に支持されるシートバックフレームと、前記シートバックフレームの前側で該シートバックフレームに沿って外力により自在にスライド可能に浮動支持されるスライドフレームとで構成され、前記スライドフレームを上向きに付勢する上方への付勢手段と下向きに付勢する下方への付勢手段とが前記シートバックフレームと前記スライドフレームの間に配置され、前記スライドフレームは前記上方への付勢手段と前記下方への付勢手段から受ける付勢力の釣り合いによって、そのスライド方向における前記シートバックフレームの略中間位置に浮動支持されていることを特徴とする。
また、本発明のリクライニングシートにおいて、前記上方への付勢手段及び前記下方への付勢手段は一対のスプリングであり、前記スライドフレームにはこのスライドフレームのスライド方向に延びるガイドパイプが付設され、このガイドパイプの内部にはセパレータが固定されるとともにこのセパレータを挟んだ両側に前記一対のスプリングが互いに対向するように収容され、前記一対のスプリングにおける前記セパレータとは反対側の端部が一対のホルダを介して前記シートバックフレームに固定されていることを特徴とする。
また、本発明のリクライニングシートにおいて、前記シートバックフレームは、リンク機構により後方へ傾動するに従って、該シートバックフレームの下端部が前方へ移動することを特徴とする。
また、本発明のリクライニングシートは、電動車椅子に搭載されることを特徴とする。
本発明によれば、スライドフレームはシートバックフレームに浮動支持され、スライド自在とすることで、使用者の背中とシートバックの間の摩擦力により該スライドフレームは使用者の動きに追従するかたちで、言わば受動的に移動する。使用者の背中とスライドフレームの間には滑り等が発生することがなく、違和感を与えないため快適性が確保される。
また、スライドフレームは中立位置に浮動支持され、この中立位置から上方及び下方にスライド移動可能であり、使用者の着座状態あるいは体格や座り方の違いがあっても、更には使用者の違いにも有効に対応することができる。
以下、図面に基づき、本発明によるリクライニングシートの好適な実施の形態を説明する。
この実施形態において、本発明のリクライニングシートを電動車椅子に適用した例とする。図1及び図2は、本発明のリクライニングシート10を搭載する電動車椅子の全体構成を示す図である。リクライニングシート10の基本構成において、使用者が着座するシートクッション(着座部)11と、シートクッション11に着座する使用者の背部を受けるシートバック(背凭れ部)12と、シートクッション11に対してシートバック12を、図1の2点鎖線で示されるように前後に傾動可能にするリクライニング機構13とを備える。なお、以下の説明において、各図要所で前方を矢印Frにより、また後方を矢印Rrによりそれぞれ示す。
ここで先ず、電動車椅子の全体構成を概略説明する。リクライニングシート10を有する電動車椅子として、更にシートクッション11に着座する使用者の脚部の膝下部位を支えると共に足置きとなるフットレスト部を含み、これらは相互にリンク機構を介して連結されている。このリンク機構と上述のリクライニング機構の作用により矢印A,Bのように回動して、使用者が着座し得る座位状態(図1、実線)と使用者が仰臥位もしくは横臥位状態をとり得るフルフラット状態(図1、1点鎖線)をとることができる。
シートクッション11はシートアンダフレーム14によって支持されるが、そのシートアンダフレーム14は、主要シャーシフレームを構成する左右一対のメインフレーム15によって支持固定される。メインフレーム15は、シートクッション11の下方で前端部から後端部に亘って延設される。左右のメインフレーム15はパイプ材等でなる複数のブリッジ部材16(図2)によって結合され、必要かつ十分な強度剛性を有している。
メインフレーム15は適度に前下がりに配置され、その前端部にはブラケット18を介して支軸17のまわりに方向転換自在(水平方向)に支持されたキャスタ式の左右一対の前輪19を有する。メインフレーム15の後端部付近には、パワーユニット20により左右独立で駆動可能な後輪21を有する。後輪21は、メインフレーム15の前部寄りの適所に枢支されたスインギングアーム22を介して、メインフレーム15に対して相対的に所定ストローク上下動可能に支持される。メインフレーム15と後輪21の間にはクッションスプリングを備えたクッションユニット(ショックアブソーバ)が介挿され、これによりシャーシフレームにおけるクッション機能を確保している。
左右の後輪21の内側に各別に配置されるパワーユニット20は、その動力源である電動モータと、この電動モータの動力を後輪21に減速伝達する減速ギヤ列を含むギヤボックス23とにより構成される。電動モータは概略筒状を呈し、水平配置される。ギヤボックス23のケーシング内には複数のギヤが収容され、それらにより構成される減速ギヤ列に対する入力軸としての回転軸を持つ電動モータが該ギヤボックス23と一体的に結合する。メインフレーム15の下方であって、主として後輪21の内側には、パワーユニット20の電動モータに給電するバッテリ24が搭載される。
ここで図3等をも参照して、シートバック12は、シートクッション11に傾動可能に支持されるシートバックフレーム25と、シートバックフレーム25の前側で該シートバックフレーム25に沿って外力により自在にスライド可能に浮動支持されるスライドフレーム26とで構成される。これらの部材の具体的構成については後述するが、このうちシートバックフレーム25は概略門型状に構成され、使用者のトグルスイッチ28等の操作で作動するアクチュエータ27によって支持される。即ち、使用者がトグルスイッチ28を操作してアクチュエータ27を駆動し、更にその入力を停止することでシートバックフレーム25を所望の角度に設定保持することができるようになっている。
シートバックフレーム25の両側において、シートクッション11の上方適所位置にてアッパパイプ29が回動自在に結合し、前方へ延出した前端部でロアパイプ30と回動自在に結合する。ロアパイプ30の他端(図1では下端)は、シートアンダフレーム14に回動自在に結合し、これらの部材により基本的には4リンク機構(実質的に略平行リンク機構)が構成される。従って、シートバックフレーム25の傾動動作に伴って、該4リンク機構が所定の変形動作を行うようになっている。
アッパパイプ29の上側にはこれと実質的に平行にアームサポート31が取り付けられる。このアームサポート31には電動車椅子の操作部が設定される。即ち、アームサポート31の前部付近にトグルスイッチ28が配置されると共に、更に前方には操作レバー32が配置される。電動車椅子に着座した使用者は、アームサポート31上に肘をかけながら操作レバー32を無理なく操作し、電動車椅子を運転制御することができる。
一方、フットレスト部はフットサポートフレーム33を有し、このフットサポートフレーム33の基端(図1では上端)が支点34にて、シートアンダフレーム14に対して回動自在に結合する。左右一対のフットサポートフレーム33間には図2に示されるように、使用者の脚部(ふくらはぎ部付近)を支持するサポータ35が張架される。なお、このサポータ35は布製等であってよい。更に、フットレスト部13の下端には、使用者の足裏部を支持する一対のサポートプレート36と、このサポートプレート36を取付支持するためのプレートホルダ37が取り付けられる。
ここで、フットサポートフレーム33はフットサポートリンク38を介して、リクライニング機構13と連結し、支点34のまわりに上下動(図1、矢印B)するようになっている。この場合、フットサポートリンク38の後端は、図3に示されるシートアンダリンク39の下端(後述する支点44)と回動可能に結合する。シートアンダリンク39の上端は、支点40のまわりに回動可能の結合し、リクライニング動作に従って矢印Cのように回動する。なお、フットレスト部はフルフラット状態では略水平に近い角度に、また座位状態では座面に対して45°程度の角度となるように設定される。
本発明のリクライニング機構13について、更に詳細に説明する。図1あるいは図3に示すように、シートバックフレーム25はその両側においてサイドリンク41を介して、シートアンダフレーム14とリンク結合する。即ち、サイドリンク41の上端は支点42にて、シートバックフレーム25の上下方向略中央部付近で回動自在に結合し、下端は支点43にて、シートアンダフレーム14の後部付近で回動自在に結合する。シートバックフレーム25はまた、その両側においてシートアンダリンク39を介して、シートアンダフレーム14とリンク結合する。即ち、シートバックフレーム25の下端は支点44を介して、シートアンダリンク39の下端と回動可能に結合する。
シートバックフレーム25、シートアンダフレーム14(の一部)、シートアンダリンク39及びサイドリンク41を上記のように結合することで、変形4リンク機構が構成される。そして、リクライニング動作に従って、シートバックフレーム25は点線により示すように回動し(図3、矢印A)、その際シートバックフレーム25の下端(支点44)は前方へ回り込むように移動する(図3、矢印C)。
さて、本発明のリクライニングシート10においてシートバック12は上述のように、シートバックフレーム25とシートバックフレーム25に対してスライド可能なスライドフレーム26とで構成される。図4は、この実施形態におけるシートバック12の具体的構成例を示している。シートバックフレーム25の両側(の一部)はレール部材45によって構成される。
この例ではシートバックフレーム25の少なくとも上半分程度の部位にレール部材45が延設され、概略「コ」又は「C」字状もしくはこれらに近い断面形状を有する。レール部材45の上端部相互間、シートバックフレーム25の下端部付近相互はそれぞれ、ブリッジ部材46,47によって結合され、全体として必要且つ十分な剛性強度が確保されている。なお、ブリッジ部材46は、手押し用のハンドルとしての機能を有すると共に、その中央部にはアクチュエータ27の上端部が連結されるアクチュエータ取付部48が設けられる。
スライドフレーム26も概略門型状に構成され、両側のサイド部材49相互間は、この例では上下2段のブリッジ部材50,51によって結合される。各サイド部材49には後方へ突出する上下2段のブラケット52により、例えばベアリング53が回転自在に支持される。各ベアリング53は、シートバックフレーム25のレール部材45内側に収容され、該レール部材45内で転動して自在に移動可能である。なお、ベアリング53として一般的な玉軸受を用いることができ、その場合軸受のインナ側をスライドフレーム26に固定し、アウタ側を上記のようにレール部材45に収容する。このようにスライドフレーム26はベアリング53を介して浮動支持され、シートバックフレーム25に沿って円滑に往復動可能に構成されている。
また、各サイド部材49の後側には、後述するスプリングを収容ガイドするガイドパイプ54が付設される。ガイドパイプ54はセパレータ55により上下に仕切られており、上下それぞれにスプリング56,57が収容される。上側のスプリング56はホルダ58を介して、ブラケット59に取り付けられる。該ブラケット59はビス60によってレール部材45の上端部に固定される。下側のスプリング57はホルダ61を介して、ブラケット62に取り付けられる。該ブラケット62はレール部材45の下端部付近に固定される。
スライドフレーム26両側の一対のサイド部材49間には図2に示されるように、使用者の背部を支持するサポータ63が張架される。なお、このサポータ63は布製等であってよい。
上記のようにスライドフレーム26は、シートバックフレーム25の前側で浮動支持され、自在にスライド可能である。この場合、下方への付勢手段としてのスプリング56と上方への付勢手段としてのスプリング57を介して、図3及び図4等に示すようにそのスライド方向におけるシートバックフレーム25の略中間位置に浮動支持される。シートバックフレーム25はこの中間もしくは中立位置で、上下のスプリング56,57から受ける付勢力が釣り合いバランスしており、この中立位置から上方及び下方に所定ストロークだけスライド移動することができる。
ここで、スライドフレーム26が単に浮動支持されているだけであると、シートバック12が座位状態のときにスライドフレーム26に対する摩擦力が減少した場合等、その自重によりスライド下端まで移動してしまう。このような状態でシートバック12を倒し込むと、スライドフレーム26は一般には図1の矢印Dのようにシートバックフレーム25に対してスライドしようとするが、そのままではそれ以上のスライド動作が規制されてしまう。これを防ぐために、スプリング57によってスライドフレーム26を上方へ付勢しておき、常にスライドストロークを確保する。一方、シートバック12の仰臥位状態又はこれに近い状態のとき、シートクッション11及びシートバック12に対する使用者の体重分散の割合いの変化でシートバック12側に対するものが増大すると、スライドフレーム26は外力の作用で一般には、上記とは逆に矢印Dの反対方向にスライドしようとする。そこでスプリング56によってスライドフレーム26を下方へ付勢しておき、必要以上に上方へ移動するのを防止する。
また、上側のスプリング56と下側のスプリング57は、それぞれスライドフレーム26に対する付勢力が異なって設定されている。この場合、例えばスプリング56,57のバネ定数を違えることで付勢力を異ならせることができるが、この実施形態ではスプリング56の付勢力がスプリング57の付勢力よりも大きくなるように設定する。
上記の場合、電動車椅子の電動駆動系を構成するパワーユニット20(の電動モータ)、バッテリ24、アクチュエータ27、トグルスイッチ28及び操作レバー32は、メインコントローラに接続されている。操作レバー32等のスイッチ類を操作することでメインコントローラに対して制御信号が入力され、該メインコントローラはその制御信号に基づき、バッテリ24の電力を左右のパワーユニット20あるいはリクライニング駆動装置に供給するようになっている。これにより操作レバー32等の操作で電動車椅子の駆動制御を行うことができる。
上記構成において、図1に示す座位状態(実線)では使用者は、電動車椅子に着座して操作レバー32を操作することによりパワーユニット20を駆動し、電動車椅子を自由に走行制御することができる。
電動車椅子の非走行時(停止時)には、トグルスイッチ28の操作によりリクライニング機構13を作動させ、座位状態とフルフラット状態の間でシートバック12をシートクッション11に対して傾動させるリクライニング動作させることができる。具体的にはアクチュエータ27のシリンダ部を伸縮させることで、それに応じてシートバック12が起こされ、又は倒し込まれる。なお、リクライニング動作において、アームサポート31はシートバック12の傾動にかかわらずシートクッション11とほぼ平行状態を保ちながら変位する。
フルフラット状態では、使用者は横臥姿勢をとることができる。その際、全体として水平配置されるシートクッション11、シートバック12及びフットレスト部上に広い領域が確保され、必要に応じて寝返り等がうてるため優れた使い勝手が実現される。
ところで、上記のようにリクライニング動作が行われる際、図1に示されるように使用者はその回転中心P1(腰部付近)のまわりに傾動し、一方シートバック12(シートバックフレーム25)はその回転中心P2(サイドリンク41の下端である支点43)のまわりに傾動する。このように使用者の回転中心P1とシートバック12の回転中心P2の位置がずれている場合、そのままでは従来技術において説明したように回転中心のズレを緩和するために背凭れで滑りが発生する原因となる。
さて、本発明では上述のようにスライドフレーム26はシートバックフレーム25に浮動支持され、往復動可能に構成されている。スライドフレーム26をスライド自在とすることで、使用者の背中とシートバック12(スライドフレーム26)の間の摩擦力(外力)により該スライドフレーム26は使用者の動きに追従するかたちで、言わば受動的に移動する。例えばシートバック12を倒し込む場合、スライドフレーム26は図1の矢印Dのようにシートバックフレーム25に対してスライドするため、使用者の背中とスライドフレーム26の間には滑り等が発生することがなく、違和感を与えないため快適性が確保される。
なお、使用者の着座状態の違い、即ち浅く座りあるいは深く座ることで、その回転中心P1は必ずしも一定ではない。このような場合でもスライドフレーム26は使用者の動きに適正に追従し、座り方等に余計な心配をしないで済む。また、異なる使用者間で体格等が異なる場合でも同様にスライドフレーム26の適正且つ円滑作動が保証される。
また、スライドフレーム26は上下の付勢手段である上下のスプリング56,57により付勢されて中立位置に浮動支持され、この中立位置から上方及び下方にスライド移動可能である。このように上下いずれの方向にもスライドできるため、使用者の体格や座り方の変化にも有効に対応することができる。
この場合、シートバック12を倒し込む際、使用者によって多少相違するが、スライドフレーム26は図1の矢印Dの方向へ単純にスライドするのではなく、例えばスライド開始時から所定の傾動角度範囲までは一旦矢印Dと反対方向へスライドし、その後矢印Dの方向へスライドする場合もある。このようにスライドフレーム26が複雑な動きをする場合でも、スライドフレーム26は使用者の動きに適正に追従し、適正且つ円滑作動が保証される。
更に、上下のスプリング56,57の付勢力を異ならせることで、シートバック12を倒し込むときと起こすときの付勢特性を変化させ、これにより使用性あるいは快適性をより向上することができる。典型的にはスプリング57の付勢力を比較的弱くすることで、倒し込むときの抗力が必要以上に大きくならないようにし、スライドフレーム26の追従性を確保して優れた使用性を実現する。
上記の場合、シートバックフレーム25の下端は支点44を介して、シートアンダリンク39の下端と結合し、シートバックフレーム25の下端(支点44)は前方へ回り込むように移動する。シートバックフレーム25の下端がかかるリンクを介して前方へ移動することで、シートバックフレーム25の上端は図3に示すように移動軌跡T1のように移動する。これに対してシートバックフレーム25の下端を固定の回転中心P3(図1)とした場合には、シートバックフレーム25の上端は図3の移動軌跡T2のように移動し、フルフラット状態で両者間にスライド量Tの差が生じる。
リクライニング動作の際、前述のように使用者身体の回転中心P1とシートバック12の回転中心P3の位置ずれに起因して、一般には使用者の背中がシートクッション11側へ移動する特性を有する。本発明では上記のように移動軌跡T1を持たせることにより、かかる移動特性を吸収し、スライドフレーム26のスライド量を実質的に減少することができ、シートバック12のコンパクト化を図ることができる。このように限られたスペース内で大きなスライド移動量を確保することができるため、部材レイアウト、設計の自由度を有効に高めることができる。
以上の説明において、主にシートバック12を倒し込む場合について説明したが、フルフラット状態から起こす場合は実質的に逆に動作し、スライドフレーム26は使用者の動きに適正に追従し、適正且つ円滑作動が保証される。
更に、本発明において特別なスライド用のアクチュエータやその制御装置等を用いないため、コストを比較的低価格におさえることができる等の利点がある。
本発明のリクライニングシートを搭載した電動車椅子によれば、特に身体の不自由な人が使用する電動車椅子に適用することにより、使用者の身体的負担を軽減し、床ずれを防止して快適な使用性を実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明によるリクライニングシートの第2の実施形態を説明する。第2の実施形態において、特に付勢手段としてスプリング56,57の代わりに上下の流体封入ダンパ64,65を用いる。その他の基本的構成は、実質的に上記実施形態の場合と同様であり、ここではそれらの説明を省略する。
この場合、各サイド部材49の後側のガイドパイプ54はセパレータ55により上下に仕切られており、上下それぞれに流体封入ダンパ64,65が収容される。上側の流体封入ダンパ64はブラケット59に取り付けられ、下側の流体封入ダンパ64はブラケット62に取り付けられる。流体封入ダンパ64,65に封入される流体はガス、空気あるいはオイル等の粘性流体が好適であり、いずれの場合もショックアブソーバ機能を持つ。
第2の実施形態によれば、前述した優れた使用性及び快適性等に加えて、ショックアブソーバ機能により例えば自動車の路面から受ける衝撃や、航空機におけるエアポケットによる衝撃荷重等に有効に対応可能であり、高い安全性や体感性を得ることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば、スライドフレームに対する浮動手段としてベアリングを用いる他に、例えば事務用机の引出し等に使用されているボールローラを有するスライダ形式のものや、コンベヤ等における円筒ローラによるスライダ形式のものが適用可能である。
また、本発明のリクライニングシートは基本的に、リクライニング機能を持つあらゆる椅子に対して適用可能であり、即ち例えば輸送用機械の座席、介護用ベッド、歯科や美容院あるいは医院における椅子やマッサージ椅子等々に適用して上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
本発明の実施形態におけるリクライニングシートを適用した電動車椅子の全体構成を示す側面図である。 本発明の実施形態におけるリクライニングシートを適用した電動車椅子の全体構成を示す正面図である。 本発明の実施形態におけるリクライニング機構の作用等を示す側面図及び正面図である。 本発明の実施形態におけるリクライニングシートの要部構成を示す斜視図及び側面図である。 本発明の第2の実施形態におけるリクライニングシートの要部構成をそれぞれ斜視図である。
符号の説明
10 リクライニングシート、11 シートクッション(着座部)、12 シートバック(背凭れ部)、13 リクライニング機構、14 シートアンダフレーム、15 メインフレーム、16 ブリッジ部材、19 前輪、20 パワーユニット、21 後輪、22 スインギングアーム、23 ギヤボックス、24 バッテリ、25 シートバックフレーム、26 スライドフレーム、27 アクチュエータ、28 トグルスイッチ、29 アッパパイプ、30 ロアパイプ、31 アームサポート、32 操作レバー、33 フットサポートフレーム、35 サポータ、36 サポートプレート、38 フットサポートリンク、39 シートアンダリンク、41 サイドリンク、45 レール部材、46,47,50,51 ブリッジ部材、49 サイド部材、52 ブラケット、53 ベアリング、54 ガイドパイプ、56,57 スプリング。

Claims (4)

  1. 着座部と、背凭れ部と、前記着座部に対して前記背凭れ部を前後に傾動可能にするリクライニング機構とを備えたリクライニングシートであって、
    前記背凭れ部は、前記着座部に傾動可能に支持されるシートバックフレームと、前記シートバックフレームの前側で該シートバックフレームに沿って外力により自在にスライド可能に浮動支持されるスライドフレームとで構成され
    前記スライドフレームを上向きに付勢する上方への付勢手段と下向きに付勢する下方への付勢手段とが前記シートバックフレームと前記スライドフレームの間に配置され、前記スライドフレームは前記上方への付勢手段と前記下方への付勢手段から受ける付勢力の釣り合いによって、そのスライド方向における前記シートバックフレームの略中間位置に浮動支持されていることを特徴とするリクライニングシート。
  2. 前記上方への付勢手段及び前記下方への付勢手段は一対のスプリングであり、前記スライドフレームにはこのスライドフレームのスライド方向に延びるガイドパイプが付設され、このガイドパイプの内部にはセパレータが固定されるとともにこのセパレータを挟んだ両側に前記一対のスプリングが互いに対向するように収容され、前記一対のスプリングにおける前記セパレータとは反対側の端部が一対のホルダを介して前記シートバックフレームに固定されていることを特徴とする請求項1に記載のリクライニングシート。
  3. 前記シートバックフレームは、リンク機構により後方へ傾動するに従って、該シートバックフレームの下端部が前方へ移動することを特徴とする請求項1または2に記載のリクライニングシート。
  4. 当該リクライニングシートは、電動車椅子に搭載されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリクライニングシート。
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