JP5239059B2 - 高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具 - Google Patents

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本発明は、立方晶窒化硼素(cBN)を主成分とした焼結体を基材とする高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具に関する。
cBN焼結体工具による焼入鋼の高精度加工では、特許文献1のようにcBN焼結体のcBN粒子の粒径を微粒とし、被削材の面粗度を改善した工具が開示されている。しかし、このような多結晶体では焼結体を構成する粒子をどれだけ微粒にしても、Rzで1μm以下の高精度加工では工具寿命が短く、かつ、切れ刃を構成する粒子の脱落や粒界の損傷により被削材の面に筋が発生するという問題があった。
また、特許文献2にはcBN焼結体に中心線平均粗さRaが0.2μm以下の硬質被膜が形成された焼入鋼高精度加工用の被覆cBN焼結体工具が開示されている。この工具では、被膜により被削材の面を形成する前切れ刃境界部の刃先のcBN粒子の脱落等が抑制され、切れ刃が滑らかに摩耗するためRz1.6μmや3.2μmの高精度加工が可能である。しかし、被膜によりcBN粒子の脱落が抑制されてはいるが、脱落が起こらないわけではないので、やはり、Rzで1μm以下の高精度加工では工具寿命が短く、被削材の面に筋が発生するという問題があった。
また、非特許文献1には「cBN単結晶の評価」として、cBN単結晶工具による焼入鋼の超精密加工について記述がある。ここでは、被削材および切削条件を選択することで一応、鏡面加工ができたが、予想以上に摩耗が激しいとの記載がある。さらに、このようなcBN単結晶工具は工具を生産するに十分な大きさのcBN単結晶の合成が極めて困難なことと、単結晶と台金の接合が困難で高コストであること等から、実用化には至っていない。
また、特許文献3には精密加工用工具として、切削時の切り込み量または送り量より大きい粒径のcBN単結晶粒子を切れ刃先端部に配置した精密加工用工具が開示され、切り込み量は0.05mm以下、送り量は0.01mm/rev以下であると記載されている。
特公平6−94580号公報 特許第3591457号公報 実公昭58−164603号公報
NEW DIAMOND、Vol.5、No.4、p20
本発明は、耐摩耗性に優れ、被削材の面粗度の悪化や筋の発生を抑制する被覆cBN焼結体工具を低コストで提供することを課題とする。
工具により被削材の切削を行う場合、図2に示すように、横切れ刃境界部で被削材が大きく切り取られ、前切れ刃境界部により仕上げ面の形成が行われる。このため、被削材表面には前切れ刃境界部の形状が転写されることとなる。したがって、前切れ刃境界部の摩耗が進行して前切れ刃の表面粗さが悪くなると、被削材表面も粗くなり仕上がり状態が悪くなる。また、被削材表面に筋が発生し始めると境界摩耗が更に発達して前切れ刃境界部に溝が形成され、上記問題が一層顕著となり、短時間で加工表面粗さが悪化してしまう(図3参照)。
本発明者等は、工具刃先の前切れ刃境界部の摩耗が、なるべく平滑に進行するようにすることができれば、被削材の面粗さが悪化しにくく、長寿命で高精度加工が行えることを見出した。すなわち、切れ刃の切削時における前境界部を、cBN単結晶体に、横境界部を多結晶体にすることが有効であることを見出し、本発明を完成させた。なお、「平滑に摩耗する」とは、前切れ刃境界部の摩耗が抑制され、段差や溝(筋)の形成が押さえられて滑らかになる状態のことをいう。
本発明は以下の特徴を有する。
(1)本発明に係る高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具は、cBN粒子を含有する焼結体を切れ刃部分とする高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具であって、該焼結体のcBN含有率が20−80体積%であり、被削材と接触する切れ刃部分において、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%が、cBN単結晶体で形成され、xが10以上50以下であり、yが10以上であり、被削材と接触する他の切れ刃部分がcBN多結晶体で形成され、少なくとも前記cBN単結晶体および前記cBN多結晶体の表面が硬質皮膜によって被覆され、該硬質被膜の膜厚が0.01μm以上10μm以下であることを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の被覆cBN焼結体工具であって、前記硬質被膜が、周期律表4a、5a、6a族元素、及びAl、Si、Bの中から選択される一種以上の元素とC、N及びOの中から選択される一種以上の元素とからなる層を有することを特徴とする。
(3)上記(1)又は(2)に記載の被覆cBN焼結体工具であって、cBN含有率が20−80体積%であり、結合相が、周期律表4a、5a、6a族元素の窒化物、炭化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種と、アルミニウムの窒化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種とを含むことを特徴とする。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一に記載の被覆cBN焼結体工具であって、被削材と接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)の切れ刃部分が、粒子径が50μm以上のcBN粒子からなることを特徴とする。
(5)上記(1)〜(3)のいずれか一に記載の被覆cBN焼結体工具であって、被削材と接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)の切れ刃部分が、粒子径が100μm以上のcBN粒子からなることを特徴とする。
本発明に係る高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具は、前境界部を形成する切れ刃がcBN単結晶からなる硬質膜被覆cBN焼結体工具である。このため、前切れ刃が多結晶体である場合に生じる面粗度の悪化や、被削材表面の筋の発生を抑制し、cBN単結晶工具の耐摩耗性の悪化、コスト高等の問題を解決し、被削材の高精度加工を可能とする。
本発明に係る被覆cBN焼結体工具による切削の概略の一例を表す図である。 従来の切削工具による、良好な切削状態の概略を表す図である。 従来の切削工具による、刃先が摩耗した切削状態の概略を表す図である。
図1に示すように、本発明に係る高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具は、cBN粒子を含有する焼結体を切れ刃部分とする高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具であって、該焼結体のcBN含有率が20−80体積%であり、被削材と接触する切れ刃部分において、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%がcBN単結晶体で形成され、xが10以上50以下であり、yが10以上であり、被削材と接触する他の切れ刃部分がcBN多結晶体で形成され、少なくとも前記cBN単結晶体および前記cBN多結晶体の表面が硬質皮膜によって被覆され、該硬質被膜の膜厚が0.01μm以上10μm以下であることを特徴とする。これにより前切れ刃境界部がcBN単結晶体により形成されるため、粒子の脱落がなく、前切れ刃境界部分が平滑に摩耗するようになり、このため、cBN多結晶体で切削した場合のような被削材表面の面粗度の悪化、筋の発生が抑制され、高精度加工で長寿命の工具となる。
一方、横切れ刃境界部分は、前述のように被削材を大きく切り取る部分であるから、cBN単結晶体で構成されていると劈開性により刃先が欠けるチッピングが生じ、工具寿命が不安定になる可能性がある。このため被削材と接触する切れ刃部分において、切込みが最大となる点から、切り込み量のx%(10≦x≦50)超の部分がcBN多結晶体により形成されていることが好ましい。更に、cBN単結晶体のみからチップを作製する場合に比べて低コストで提供することが可能となる。特にyの値が100以下のときに、低コストで提供することができる。
前述のように、cBN焼結体は、cBN含有率が20−80体積%であることを特徴とする。cBNの含有率がこれらの範囲にあることにより、焼結体の強度と耐摩耗性を両立させることが可能となる。
更に、焼結体の結合相が、周期律表4a、5a、6a族元素の窒化物、炭化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種と、アルミニウムの窒化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種とを含むことを特徴とする。これらの結合材成分により、cBN焼結体の耐摩耗性及び強度を向上させることができる。当然、これらの成分以外にも不可避的に不純物が含まれていても構わない。
刃先の耐摩耗性を更に向上させるために、上記工具表面が硬質皮膜により被覆されていることが好ましい。これにより、特に前切れ刃境界部を形成するcBN単結晶からなる切れ刃部分の耐摩耗性が向上し、工具が長寿命となる。特に被削材が肌焼き鋼や焼入れした軸受け鋼等である場合に有効である。これは、鉄系材料を切削する場合、cBN粒子はcBNのhBNへの逆変換や化学反応といった熱的な摩耗要因により耐摩耗性が良くないが、これら熱的な摩耗をより安定な被膜により抑制することができるからであると考えられる。
被膜の成分は、十分な硬度を有して高い耐摩耗性が得られるように、周期律表4a、5a、6a族元素、及びAl、Si、Bの中から選択される一種以上の元素とC、N及びOの中から選択される一種以上の元素とからなる化合物を選択した。
硬質被膜の好適な成分の具体例としては、TiAlN、TiCN、TiN、Al23、ZrN、ZrC、CrN、VN、HfN、HfCまたはHfCNが挙げられる。耐摩耗性を改善する効果はこれらのいずれの成分を含む硬質皮膜においても見られるが、特にTiAlN、TiCN、TiNを含む被膜で顕著である。
硬質被膜の構成は、単層でも多層でもいずれでも良い。多層構造とした場合、いずれかの層に上記成分の被膜が含まれていれば良い。
硬質被膜の厚さは0.01μm以上10μm以下であることが好ましい。この下限値未満では耐摩耗性を改善する効果が小さくなる。逆に、10μmを超えると硬質皮膜中の残留応力の影響で基材との密着性が低下する。なお、この膜厚は、多層構造の場合、全被膜の厚さについての限定である。
硬質被膜の形成個所は基材表面の少なくとも一部で良い。切削工具として少なくとも切削に関与する面に被膜を形成する。切削に関与する面とは、すくい面、逃げ面、チャンファー面の少なくとも一つである。より具体的には、すくい面から逃げ面にかけての個所またはすくい面からチャンファー面を経て逃げ面にかけての個所である。特に工具が被削材と接する個所及びその近傍に被膜を形成すると有効である。
硬質被膜の形成手段は公知の成膜技術が利用できる。例えば、スパッタリング、イオンプレーティングなどのPVD法や、プラズマCVD法などのCVD法が利用できる。特にアークイオンプレーティング法は平滑な硬質被膜を形成できる点で好ましい。平滑な硬質被膜が形成できるアークイオンプレーティング法については、特開平10−68071号公報に記載されている。
本発明に係る高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具は、切削時に被削材に接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)の切れ刃がcBN単結晶からなることを特徴とする。該cBN単結晶の粒径が50μm以上であると好ましい。該cBN単結晶の粒径が100μm以上であると更に好ましい。
被削材が肌焼き鋼や焼き入れ軸受け鋼等である場合に、高精度切削加工を行うには、一般的に、切り込み量は0.05〜0.2mm、送り量は0.01〜0.05mm/revの条件で行われる。このような場合、摩耗の進展により刃先が後退するため、前記cBN焼結体工具のノーズ先端部分から送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%がcBN単結晶で形成され、xが10以上50以下であり、yが10以上であり、被削材と接触する他の切れ刃部分がcBN多結晶体で形成されていることが好ましい。これにより、前切れ刃境界部分が、cBN単結晶体で構成され、横切れ刃境界部分はcBN多結晶体で構成されることとなる。
超硬合金製のポット及びボールを用いて、TiNとAlN、Ti3Alを混合してから熱処理を施し、その後粉砕して結合材粉末を得た。次に結合材粉末と平均粒径が2μmと平均粒径が150μmのcBN粉末を混合し、熱処理を施し、Mo製容器に充填し、圧力5.5GPa、温度1,350℃で20分焼結し、cBN体積含有率が60%のcBN焼結体を得た。
この焼結体を切断し、基材として超硬合金製の台金にロー材を用いて接合した後、研磨加工を実施し、その後、この表面にアークイオン式プレーティング法を用いてTiAlNの硬質皮膜を2μmの厚みで形成し、被覆cBN焼結体切削工具(CNGN120404)を作製した。このとき、工具の前切れ刃境界部に粗粒のcBN単結晶が配置され、被削材と接触する切れ刃部分において、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%がcBN単結晶体で形成され、x、yが表1に記載された値となり、被削材と接触する他の切れ刃部分がcBN多結晶体で形成されるように焼結体中の粗粒cBN単結晶粒子の位置を確認した後、切断、接合、研磨を実施した。
硬質被膜の形成は以下のように実施した。アーク式イオンプレーティング法装置の真空容器の真空度を7×10-3Paの雰囲気とし、次にアルゴンガスを導入し、1×10-1Paの雰囲気に保持しながら、加熱ヒーターを用いて500℃まで加熱し、工具保持具に−1000Vの電圧をかけて洗浄をおこなった。引き続き、真空アーク放電によりTiAlターゲットを蒸発、イオン化させることにより、工具温度が500℃に上昇するまで、金属イオンによる工具表面クリーニングをおこなった。次に真空容器内に窒素ガスを導入し、真空容器内の圧力を2Paに保持し、真空アーク放電により金属ターゲットを蒸発、イオン化させることにより切削工具上にTiAlNの硬質被膜を形成した。このとき、工具保持具に−20から−600Vの電圧をかけておいた。
この被覆cBN焼結体切削工具を用いて、被削材としてSUJ2(HRC60)を用い、切削速度200m/min、切り込み0.1mm、送り量0.028mm/rev、wetの条件で、切削試験を行った。工具前切れ刃を形成する部分には粗粒cBN単結晶体が配置され、切削時に被削材に接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%がcBN単結晶体となるようにした。このときに、表1に記載の条件となるように設定し、切削試験を実施したところ、寿命判定基準をRzで0.8μmとして、表1に記載の工具寿命が得られた。
Figure 0005239059
超硬合金製のポット及びボールを用いて、4a、5a、6a族遷移金属元素やAlの化合物等の結合材材料を混合してから熱処理を施し、その後粉砕して結合材粉末を得た。次に結合材粉末とcBN粉末を混合し、熱処理を施し、Mo製容器に充填し、圧力5GPa、温度1,400℃で20分焼結し、cBN焼結体を得た。
この焼結体を切断し、基材として超硬合金製の台金にロー材を用いて接合した後、この表面にアークイオン式プレーティング法を用いてTiAlNやTiCN,TiN等の硬質皮膜を形成し、表2に記載の被覆cBN焼結体切削工具(CNGA120404)を作製した。このとき、工具の前切れ刃境界部に粗粒のcBN単結晶が配置されるように焼結体中の粗粒cBN単結晶粒子の位置を確認した後、切断、接合、研磨を実施した。
硬質被膜の形成は以下のように実施した。アーク式イオンプレーティング法装置の真空容器の真空度を7×10-3Paの雰囲気とし、次にアルゴンガスを導入し、1×10-1Paの雰囲気に保持しながら、加熱ヒーターを用いて500℃まで加熱し、工具保持具に−1000Vの電圧をかけて洗浄をおこなった。引き続き、真空アーク放電により金属ターゲットを蒸発、イオン化させることにより、工具温度が500℃に上昇するまで、金属イオンによる工具表面クリーニングをおこなった。次に真空容器内に窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス、メタン、アセチレンのいずれか1種類あるいは数種類を導入し、真空容器内の圧力を2Paに保持し、真空アーク放電により金属ターゲットを蒸発、イオン化させることにより切削工具上に硬質被膜を形成した。このとき、工具保持具に−20から−600Vの電圧をかけておいた。
この被覆cBN焼結体切削工具を用いて、被削材としてSCM415(HRC60)を用い、工具前切れ刃を形成する部分が粗粒cBN単結晶体となるようにした。この前切れ刃が切削時に被削材に接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)がcBN単結晶体となる条件とした。そして、表3に記載の条件で切削試験を実施したところ、寿命判定基準をRzで0.8μmとして、表3に記載の工具寿命が得られた。
Figure 0005239059
Figure 0005239059

Claims (5)

  1. cBN粒子を含有する焼結体を切れ刃部分とする高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具であって、
    該焼結体のcBN含有率が20−80体積%であり、
    被削材と接触する切れ刃部分において、切込みが最大となる点から、
    送り方向の切れ刃は切り込み量のx%が、
    送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%が
    cBN単結晶体で形成され、
    xが10以上50以下であり、
    yが10以上であり、
    被削材と接触する他の切れ刃部分がcBN多結晶体で形成され、
    少なくとも前記cBN単結晶体および前記cBN多結晶体の表面が硬質皮膜によって被覆され、
    該硬質被膜の膜厚が0.01μm以上10μm以下である
    ことを特徴とする高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具。
  2. 前記硬質被膜が、周期律表4a、5a、6a族元素、及びAl、Si、Bの中から選択される一種以上の元素とC、N及びOの中から選択される一種以上の元素とからなる層を有することを特徴とする請求項1に記載の高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具。
  3. 前記焼結体の結合相が、周期律表4a、5a、6a族元素の窒化物、炭化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種と、
    アルミニウムの窒化物、硼化物、酸化物、及びこれらの固容体からなる群から選択される少なくとも一種と
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具。
  4. 被削材と接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)の切れ刃部分が、
    粒子径が50μm以上のcBN粒子からなる請求項1〜3のいずれか一に記載の高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具。
  5. 被削材と接触する切れ刃のうち、切込みが最大となる点から、送り方向の切れ刃は切り込み量のx%(10≦x≦50)が、送りと反対方向の切れ刃は切り込み量のy%(10≦y)の切れ刃部分が、
    粒子径が100μm以上のcBN粒子からなる請求項1〜3のいずれか一に記載の高精度切削加工用被覆cBN焼結体工具。
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