JP5237716B2 - 自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置 - Google Patents

自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用バッテリの補助装置に関し、特に、充放電コンデンサを具備し、自動車の走行時において、瞬間的な電圧放出(ピーク出力)が要求される状況で、充放電コンデンサが蓄積電荷を放電することにより、バッテリの負荷供給電力の不足を補償する、自動車用バッテリのピーク電圧安定装置(Battery Instantaneous Peak Voltage Stabilizing Device for Automobile)に関する。
一般的に、自動車などに装着されているバッテリは、自動車の走行時に核心的な役割を担当する電圧発生装置(交流発電機)と繋がれており、バッテリは、この電圧発生装置で発生した電力を蓄え、自動車の点火・電気系統、その他の車載電装品に対して、安定的に電力を供給する役割を担っている。よって、バッテリの性能は、自動車の燃料消費および排気ガスの排出に間接的に大きな影響を及ぼす。
バッテリは、化学エネルギを電気エネルギに変換して自動車に供給(放電)し、電気エネルギを化学エネルギに変換して保存(充電)するサイクルを繰り返すようになっており、一般的に、13.5〜14.5(V)位の出力を有するように設計されている。
しかし、バッテリの使用環境が劣悪である場合や使用時間が過多となった場合には、バッテリの放電電圧が不安定になり、このため電源によって作動する自動車の各種部品に悪影響を及ぼすようになる。
このような問題点に関して、特開2008−13092号公報に記載されているように、バッテリないしはシガーソケットに接続され、充放電コンデンサを備えることにより、バッテリ電圧の低下時に、充放電コンデンサが蓄積電荷を放電することにより、バッテリの負荷供給電力を補償する、バッテリ電圧安定器が開発されている。
特開2008−13092号公報
本発明は、前述のような問題点を解決するために案出され、高性能かつ高容量の充放電コンデンサを備え、該充放電コンデンサを制御することにより、自動車の走行時において、瞬間的な電圧放出(ピーク出力)が要求される状況で、バッテリより瞬時に充電された電力を供給することができる、自動車用バッテリのピーク電圧安定装置を提供することを目的とする。
また、バッテリの電圧が基準電圧に達していない場合、警報信号を発生して、かかる状態を運転手が認識するようにできる、自動車用バッテリのピーク電圧安定装置を提供する。
本発明に係る自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置は、
バッテリの陽極(4)に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧のうち、13.5V〜14.5Vの範囲を脱するリップル電圧を除去する、リップル電圧除去コンデンサ(10)と;
前記リップル電圧除去コンデンサ(10)に並列に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧に含まれる高周波を除去する、フィルタコンデンサ(11)と;
前記リップル電圧除去コンデンサ(10)に並列に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧を充電し、かつ、放電可能である、充放電コンデンサ(12)と;
前記バッテリから供給される放電電圧を安定化させる定電圧回路部(20)と;
前記充放電コンデンサ(12)の充放電を制御する、電界効果トランジスタ(50)およびトランジスタ(51)と;
および、
前記バッテリから供給される放電電圧を感知して、自動車に必要な瞬時電圧を放電するように、前記電界効果トランジスタ(50)および前記トランジスタ(51)を制御する、CPU(40)と;
を備え、
前記電解効果トランジスタ(50)およびトランジスタ(51)が、前記CPU(40)からの制御信号の伝達を受けて、前記充放電コンデンサ(12)に保存されている電圧の放電量をパルス幅変調方式により制御することを特徴とする。
前記バッテリから供給される放電電圧を一定比率で分配する電圧分配部(41)をさらに備えることが好ましい。
前記CPU(40)に並列に繋がれた三色(RGB)のLED(31,32,33)からなるLED表示部(30)をさらに備え、該三色のLED(31,32,33)は該CPU(40)の制御信号により点灯して、回路の動作状態を表示することが好ましい。
前記CPU(40)に伝達される電圧のノイズを除去するノイズ除去コンデンサ(42)と、逆起電力による前記CPU(40)の損傷を防止する安定ダイオード(43)および保護フューズ(44)とをさらに備えることが好ましい。
前記リップル電圧除去コンデンサ(10)および充放電コンデンサ(12)はいずれも、定格容量10,000μF以上の高容量かつ耐熱性のコンデンサであることが好ましい。
前記CPU(40)は、前記バッテリからのアナログ電圧信号をパルス幅変調方式により変換して、通電率によって充放電コンデンサ(12)の放電量を決定することが好ましい。
誤動作時に、前記CPU(40)を初期状態にリセットさせるリセット部(60)をさらに備えることが好ましい。
前記CPU(40)に接続され、前記バッテリから供給される電圧が基準電圧以下であることが、前記CPU(40)により感知された場合に、ブザー(71)を作動させて、使用者に前記バッテリの交換を案内する異常信号警報部(70)をさらに備えることが好ましい。
前記CPU(40)に接続され、該CPU(40)に保存されているプログラムを外部から修正または削除可能とする外部連結ポート(80)をさらに備えることが好ましい。
本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置は、高容量かつ耐熱性のリップル電圧除去コンデンサ(10)および充放電コンデンサ(12)を具備し、CPU(40)が、感知されるバッテリの電圧値によって充放電電解効果トランジスタ(FET;50)および充放電トランジスタ(Tr;51)を制御することにより、パルス幅変調(PWM)方式で通電率(Duty ratio)に対応するように回路設計がなされている。よって、瞬間的な電圧上昇の時には、充放電コンデンサ(12)に電気を充電し、電圧降下の時には、充電された電荷を放出させて、いつも定電圧を維持することができるという效果を奏する。
したがって、エンジンの点火コイルを含む、各種の電源部のリップル電圧を遮断して、自動車の点火・電気系統、その他の車載電装品に対して、安定的な電圧を供給することで、安定的で強い点火をもたらし、爆発力増加とインジェクタなど電子制御装置(ECU)出力部の応答性の向上、電源部などに対する根本的なノイズを遮断することができ、自動車の出力が改善されるという效果を奏する。
以下、本発明に係る自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置およびその特徴について、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置の一実施例を示す斜視図である。図2は、図1に示す自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置の一実施例に係る回路図である。また、図3は、図2に示すCPUおよびFETにより、通電率(Duty ratio)によって電圧の放電量を制御することを概略的に示す波形図である。
本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置は、図1に表示されたように、複数の電子素子を含んで構成される回路基板(表示されない)が本体(1)の内部に装着され、前記本体(1)の一面には、バッテリの陽極(4)、陰極(5)に連結される陽極端子(2)および陰極端子(3)が備えられている。
また、前記本体に具備される回路基板は、同じ目的および效果に限定した場合でも、回路設計エンジニアの選択によって等価回路の採用または部品変更など、多様な態様により作製することが可能である。本発明では、一実施例として、図2に表示するように設計された回路を示す。
まず、バッテリ陽極(4)には、リップル電圧除去コンデンサ(10)が繋がれる。リップル電圧除去コンデンサ(10)は、バッテリから供給される放電電圧中における、13.5V〜14.5Vの範囲を逸脱したピーク(peak)値が高いリップル電圧(Ripple voltage)を除去して、バッテリの放電電圧を一次的に安定させるようになっている。前記バッテリからの放電電圧に含まれる高周波信号は、前記リップル電圧除去コンデンサ(10)に並列に繋がれたフィルタコンデンサ(11)から除去される。
自動車のバッテリは、12Vの電圧を出力するが、自動車のエンジンが始動した状態では、バッテリと並列に繋がれた交流発電機(オルタネータ;Alternator)で出力された電気がバッテリに伝達して、13.5V〜14.5Vの間の電圧を発生させることが一般的である。
しかし、自動車のエンジンの回転数(RPM)が急激に上昇したり、その他の電子装置の作動によって電圧の瞬時値が変動されたりすることで、リップル電圧が発生するが、本発明では、前述のようにリップル電圧を安定化させることにその技術的な特徴を有する。
前述の安定したバッテリ放電電圧は、前記リップル電圧除去コンデンサ(10)に並列に繋がれた充放電コンデンサ(12)に充電されて、前述の充電された電圧は、CPU(40)の制御信号によって、必要な瞬間に放電される。
前記リップル電圧除去コンデンサ(10)と充放電コンデンサ(12)には、安定的な充放電が可能になるように、定格容量の10,000μF以上の高容量、高効率で耐熱性を有するコンデンサを使用することが好ましい。
また、バッテリから供給される放電電圧は、定電圧IC(U1)およびバイパス(bypass)機能をする複数のコンデンサからなる定電圧回路部(20)で再び安定化された後、三色(RGB)のLED(31,32,33)が並列に繋がれたLED表示部(30)に伝達される。
前記LED表示部(30)は、CPU(40)の制御信号によって点灯して回路の動作状態を表示する。
すなわち、バッテリから電圧が供給されてCPU(40)が正常に作動すれば赤色(R)のLED(31)が点灯し、充放電コンデンサ(12)が放電状態にあるときには、緑(G)のLED(32)が点灯し、充放電コンデンサ(12)が充電状態にあるときには、ば青色(B)のLED(33)が点灯するようになっている。
本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置は、バッテリ電圧を感知して、デジタル方式によって充放電制御を行うことに、その技術的な特徴がある。このため、CPU(40)と充放電制御FET(50)および充放電制御トランジスタ(51)を含んで回路が構成されている。
この時、前記FET(Field Effect Transistor)およびトランジスタ(Transistor)は、従来のアナログおよびデジタル回路に一般的に使われる電子部品を用いることができるため、詳細な説明は省略する。本発明では、前記FETおよびトランジスタの回路的な特性を応用して、これらをバッテリの電圧制御に活用する。
前述のバッテリの放電電圧は、電圧分配部(41)で所定割合で分割される。例えば、バッテリ電圧が15Vの場合、2:1に分割してCPU(40)には5Vのみが供給される。前記CPU(40)では前述の分割された電圧を基準電圧と比較した後、所定の制御信号を発生して、充放電制御FET(50)および充放電制御トランジスタ(51)を通じて充放電コンデンサ(12)の充放電を制御する。
具体的には、バッテリの電圧が基準電圧より低い場合には、充放電制御FET(50)および充放電制御トランジスタ(51)によって、充放電コンデンサ(12)に保存された電圧が放電され、バッテリの電圧が基準電圧より高い場合には、充放電制御FET(50)および充放電制御トランジスタ(51)によって充放電コンデンサ(12)に電気が充電される。
本発明におけるCPU(40)は、バッテリのアナログ電圧信号をPWM(Pulse Width Modulation)変換して、通電率(Duty ratio)によって、充放電コンデンサ(12)の放電量を決定する。
すなわち、前記CPU(40)は、充放電制御FET(50)および充放電制御トランジスタ(51)によって、充放電コンデンサ(12)をより効率的に制御するために、PWM変調方式を採用しているので、バッテリの放電電圧に応じて、通電率(Duty ratio)で精密に充放電コンデンサの放電電圧を制御することが可能となる。
図3は、アナログ信号であるバッテリの放電電圧が、CPU(40)でPWM方式によってデジタル信号に変換された状態を示す波形図である。
例えば、バッテリ電圧が14.5Vに近い場合ほど、一番目の波形のように、ON時間(duty)が狭くなり、バッテリの電圧が13.5Vに近い場合ほど、三番目の波形のように、ON時間(duty)が長くなり、前記充放電コンデンサ(12)では、充電された電荷を前記通電率(ON時間/OFF時間;Duty ratio)に対応するように、持続的に放電することでバッテリの瞬時ピーク電圧を調節するようになる。
したがって、本発明では、自動車において瞬間的なピーク電圧が繰り返して発生する場合にも、CPU(40)でこれに対応して充放電コンデンサ(12)に保存された電荷を放電することができるようになる。
また、前記CPU(40)には、供給される動作電圧のノイズをとり除くノイズ除去コンデンサ(42)と、逆起電力によるCPU(40)の損傷を防止する安定ダイオード(43)および保護フューズ(44)が繋がれて、誤動作時、CPU(40)を初期状態でリセット(reset)させるリセット部(60)を備えるようにしてもよい。
一方、本発明では、一実施例として自動車の利用者の便宜のために、前記CPU(40)に、感知されたバッテリ電圧が所定電圧以下の場合は、ブザー(71)を動作させてバッテリ交換を案内する異常信号警報部(70)を付加的に備えることが望ましい。また、前記CPU(40)に保存されているプログラムを外部から修正または削除するように、外部連結ポート(80)を付加的に備えることで、使用環境および目的によって、本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置の機能を改善または変更ができるようになる。
以上、上記に具体的に説明した構成、および、その参照のために図1〜図3として示した各図面は、本発明の一実施例を表現したものに過ぎず、本発明の権利範囲は、各々の具体的な構成要素によっては制限されず、同一または類似の機能および効果を有する代替構成要素を使用したり、一部の動作方式を変更したりした場合でも、これらの態様も本発明の権利範囲に属するものである。
本発明の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置の一実施例を示す斜視図である。 図1の回路図である。 図2のCPUおよびFETで、通電率(Duty ratio)により電圧の放電量を制御することを概略的に示す波形図である。
符号の説明
1 本体
2 陽極端子
3 陰極端子
4 バッテリの陽極
5 バッテリの陰極
10 リップル電圧制御用コンデンサ
11 フィルタコンデンサ
12 充放電コンデンサ
20 定電圧回路部
30 LED表示部
31 赤色LED
32 緑色LED
33 青色LED
40 CPU
41 電圧分配部
42 ノイズ除去コンデンサ
43 逆電圧安定ダイオード
44 保護フューズ
50 充放電制御FET
51 充放電制御トランジスタ(Tr)
60 CPUリセット部
70 異常信号警報部
71 ブザー
80 外部連結ポート

Claims (9)

  1. バッテリの陽極に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧のうち、13.5V〜14.5Vの範囲を脱するリップル電圧を除去する、リップル電圧除去コンデンサと;
    前記リップル電圧除去コンデンサに並列に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧に含まれる高周波を除去する、フィルタコンデンサと;
    前記リップル電圧除去コンデンサに並列に繋がれ、前記バッテリから供給される放電電圧を充電し、かつ、放電可能である、充放電コンデンサと;
    前記バッテリから供給される放電電圧を安定化させる定電圧回路部と;
    前記充放電コンデンサの充放電を制御する、電界効果トランジスタおよびトランジスタと;
    および、
    前記バッテリから供給される放電電圧を感知して、自動車に必要な瞬時電圧を放電するように、前記電界効果トランジスタおよび前記トランジスタを制御する、CPUと;
    を備え、
    前記電解効果トランジスタおよびトランジスタが、前記CPUからの制御信号の伝達を受けて、前記充放電コンデンサに保存されている電圧の放電量をパルス幅変調方式により制御することを特徴とする、自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  2. 前記バッテリから供給される放電電圧を一定比率で分配する電圧分配部をさらに備える、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  3. 前記CPUに並列に繋がれた三色のLEDからなるLED表示部をさらに備え、該三色のLEDは該CPUの制御信号により点灯して、回路の動作状態を表示する、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  4. 前記CPUに伝達される電圧のノイズを除去するノイズ除去コンデンサと、逆起電力による前記CPUの損傷を防止する安定ダイオードおよび保護フューズとをさらに備える、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  5. 前記リップル電圧除去コンデンサおよび充放電コンデンサはいずれも、定格容量10,000μF以上の高容量かつ耐熱性のコンデンサであることを特徴とする、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  6. 前記CPUは、前記バッテリからのアナログ電圧信号をパルス幅変調方式により変換して、通電率によって充放電コンデンサの放電量を決定する、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  7. 誤動作時に、前記CPUを初期状態にリセットさせるリセット部をさらに備える、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  8. 前記CPUに接続され、前記バッテリから供給される電圧が基準電圧以下であることが、前記CPUにより感知された場合に、ブザーを作動させて、使用者に前記バッテリの交換を案内する異常信号警報部をさらに備える、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
  9. 前記CPUに接続され、該CPUに保存されているプログラムを外部から修正または削除可能とする外部連結ポートをさらに備える、請求項1に記載の自動車用バッテリの瞬時ピーク電圧安定装置。
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