JP5237662B2 - 往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法 - Google Patents

往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学プラント等のガスを圧縮して装置に送る往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法の改善に関し、より詳しくは、所定の範囲内において圧縮ガスの吐出量を無段階に調整することを可能にした往復動圧縮機の容量調節装置及びこれを用いた容量調整方法に関するものである。
天然ガス、水素等の可燃性・爆発性ガス、一酸化炭素等の有毒ガスあるいは二酸化炭素等の冷媒ガス等の圧縮には、高圧が得られることから工業上往復動圧縮機が多々用いられている。その際、この様な往復動圧縮機の圧縮ガス吐出容量を調整可能にした、可変容量型の往復動圧縮機が従来から用いられている。
この様な従来例に係る可変容量型の往復動圧縮機について、以下図7,8を参照しながら説明する。図は従来例に係る可変容量型の往復動圧縮機の要部断面図、図は従来例に係る容積型往復動圧縮機の容量調整装置を示す断面図である。
先ず、従来例に係る可変容量型の往復動圧縮機は、図に示す如く、シリンダ48、クリアランスポケット49aを有するシリンダカバー49、隙間調整ロッド41、隙間調整ロッド41を長手方向に往復移動させるロッド作動機構、及び動力源たるステッピングモータ44から構成されている。
そして、前記クリアランスポケット49aとシリンダ48のヘッド側ガス圧縮室48hはテーパ孔状のガス通過孔49cで連通されているが、このガス通過孔49cにはテーパ状の隙間調整ロッド41の先端が位置している。ガス通過孔49cと隙間調整ロッド41との間にはガスが通過可能な隙間が存在するが、前記隙間調整ロッド41の長手方向の往復移動により、前記隙間の断面積が変化し、前記ガス圧縮室48hとクリアランスポケット49aの間のガスの移動量が無段階に制御される(特許文献1参照)。
この様に、上記従来例に係る可変容量型の往復動圧縮機は、ガス圧縮室48hとクリアランスポケット49aの間のガスの移動量を、ガスが通過可能な隙間の断面積を変化させる制御によって、往復動圧縮機のガス吐出量を調整するものである。しかしながら、この様な可変容量型の往復動圧縮機は、前記隙間を通過するガス量が往復動圧縮機のガス吐出量を決定するため、ガス吐出量が隙間に詰まるダスト等の影響を受け易い。またこのため、前記ガス吐出量は、ガス組成の変化によるガス物性値の変化の影響を受け易い。更には、構造的に、振動し易い往復動圧縮機の先端部に、精緻な前記ロッド作動機構を駆動するステッピングモータ44が配置されているため、精度と耐久性に劣る等の問題がある。
一方、他の従来例に係る容積型往復動圧縮機の容量調整装置は、図に示す如く、クリアランスポケット53内の第1ピストン体54を移動させ、調整室51の容積を変化させることにより、往復動圧縮機のガス吐出量を制御するものである。そして、前記クリアランスポケット53内の第1ピストン体54と駆動源たる作動装置58内の第3ピストン体59との間に、圧力室52aから圧力を導いたバランス室61からなるバランス装置56を設けることにより、第1ピストン体54の駆動に要する力を少なくする。
また、クリアランスポケット53内の第1ピストン体54と駆動源たる作動装置58内の第3ピストン体59との間に、更に脈動緩衝装置55を加えることにより、前記調整室51内の圧力変動による第1ピストン体54の微動を防止するものである(特許文献2参照)。
ところが、上記従来例に係る容積型往復動圧縮機の容量調整装置は、クリアランスポケット53、バランス装置56(あるいはこれらを統合したシリンダ装置)、脈動緩衝装置55、作動装置58が直列して配置されているため、全長が長くなり、先端が大きく振動する。また、前記バランス室61内の圧力脈動と圧力室52a内の圧力脈動を同期させた場合、バランス室61の容積が圧力室52aの容積となるため、容量調整をしないときの往復動圧縮機の処理量が低下する。一方、前記バランス室61内の圧力脈動と圧力室52a内の圧力脈動を同期させない場合に、バランス室61内の圧力は圧力室の平均的な圧力になる。
よつて、前記脈動緩衝装置55は、往復動圧縮機による昇圧の約半分の差圧による第1ピストン体54の微動を抑える必要があり、特に、吸込圧と吐出圧が大きく異なる高圧往復動圧縮機の場合に、大きな抵抗力を発生することが求められる。このとき、第1ピストン体54を実用的な速度で動かすためには、脈動緩衝装置55の抵抗力に打ち勝つ駆動力を発生し得る大きな駆動源が必要となる。
特開平10−122138号公報 特開平11−82314号公報
従って、本発明の目的は、クリアランスポケット内のピストンを移動させ、調整室の容積を変化させることにより圧縮機のガス吐出量を変化させる往復動圧縮機の容量調整装置
及びこれを用いた容量調整方法において、容量調整しないときの前記圧縮機の処理量を低下させることなく、かつ脈動緩衝装置の不要な往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドとを備えている。
同時に、この往復動圧縮機の容量調整装置は、前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、前記作動液ポンプが、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有してなり、当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、前記作動液ユニットを構成する連通流路同士が、第1バイパス流路によって連通されると共に、この第1バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなり、当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、前記作動液ユニットが作動液タンクを備え、前記液体シリンダの押出側に連通された連通流路と前記作動液タンクとが第2バイパス流路によって連通されると共に、この第2バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなり、当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置において、前記作動液ユニットを構成する連通流路に夫々仕切弁が介設されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置において、前記クリアランスポケットのクリアランスピストン背面側を密閉すると共に、このピストン背面側と往復動圧縮機の吸込側または吐出側とを連通するための連通手段が備えられたことを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置が採用した手段は、請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置において、前記クリアランスピストンに、このピストンの背面側と調整室側とを連通する小径のガス通路が備えられたことを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整方法が採用した手段は、請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置を用いた容量調整方法において、前記制御器に、往復動圧縮機のプロセス条件信号と、ロッド位置センサにより検知されたピストンロッドの軸心方向の位置信号が入力され、前記ピストンロッドの位置が、前記液体シリンダの押出し限界及び引込み限界付近にない時、前記往復動圧縮機の吐出ガス容量が、プロセスに要求されるガス容量より小さければ制御信号[A]を、大きければ制御信号[B]を、要求されるガス容量の範囲内であれば制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うことを特徴とするものである。
ここで、
制御信号[A]:前記液体シリンダの押出側の圧力を増大させる様に、前記作動液ユ
ニットの作動液ポンプの回転方向或いは方向切換弁の流路方向を指
令すると共に、このポンプの回転数を変化させる制御信号
制御信号[B]:前記液体シリンダの押出側の圧力を減少させる様に、前記作動液ユ
ニットの作動液ポンプの回転方向或いは方向切換弁の流路方向を指
令すると共に、このポンプの回転数を変化させる制御信号
制御信号[C]:前記作動液ポンプを停止トルクを保持して停止させる、或いは前記
液体シリンダの押出側の圧力を保持する制御信号
本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整方法が採用した手段は、請求項に記載された往復動圧縮機の容量調整方法において、前記往復動圧縮機の下流圧力が、プロセスに要求される圧力より大きければ前記制御信号[A]を、小さければ前記制御信号[B]を、要求される下流圧力の範囲内であれば前記制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る往復動圧縮機の容量調節装置によれば、クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備えている。
そして、前記記制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量、ひいては往復動圧縮機の圧縮室容量を調整する。作動液を用いた前記作動液ユニットは大きな力を発生させることができるため、圧縮室内の圧力や圧力脈動によらず、前記クリアランスピストンを目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機の容量を精度良く調整可能となる。
また、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記作動液ユニットを構成する作動液ポンプが、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであるので、前記液体シリンダ内の動力ピストンを前後に精度良く移動させ得る結果、前記クリアランスポケット内の調整室容量を高精度に制御可能となる。また、この作動液ポンプは、回転軸の停止トルク保持機能を有してなるので、作動液ポンプを停止させた場合においても、前記液体シリンダ内の動力ピストンを前後に移動させることがないため、前記クリアランスポケット内の調整室容量を一定に保持可能となる。
更に、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記作動液ユニットを構成する連通流路同士が、第1バイパス流路によって連通されると共に、この第1バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなるので、前記第1バイパス流路に最低限の流量の作動液を供給することによって、停止トルク機能を保有しない汎用モータ、例えば、誘導モータとインバータの組み合わせ等を、作動液ポンプの駆動源とすることが出来る。
また更に、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記作動液ユニットが作動液タンクを備え、前記液体シリンダの押出側に連通された連通流路と前記作動液タンクとが第2バイパス流路によって連通されると共に、この第2バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなるので、上記同様、前記第1バイパス流路に最低限の流量の作動液を供給することによって、停止トルク機能を保有しない汎用モータとインバータの組み合わせ等を、作動液ポンプの駆動源とすることができる。
そして、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記作動液ユニットを構成する連通流路に夫々仕切弁が介設されたので、容量調整を長期間行う必要がない場合は、前記仕切り弁を閉弁して作動液ポンプを停止することにより、作動液の流れを停止して、動力ピストンを静止させる結果、クリアランスポケットの調整室容量を一定に保持できる。
一方、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記クリアランスポケットのクリアランスピストン背面側を密閉すると共に、このピストン背面側と往復動圧縮機の吸込側または吐出側とを連通するための連通手段が備えられたので、前記クリアランスピストンの背面に圧縮室内の圧力に近似した圧力が付与され、クリアランスピストンを移動させるのに必要な作動液の圧力が低減可能となる。前述した「圧縮室内の圧力に近似した圧力」とは、例えば、ピストン背面側と往復動圧縮機の吸込側とを連通する連通手段が備えられた場合には、圧力脈動する圧縮室内の最低圧力に近似した圧力を意味する。
また、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、前記クリアランスピストンに、このピストンの背面側と調整室側とを連通する小径のガス通路が備えられたので、上記同様、前記クリアランスピストンの背面に圧縮室内の圧力にほぼ等しい圧力が付与され、クリアランスピストンを移動させるのに必要な作動液の圧力が低減可能となる。
上述した「クリアランスピストンの背面に圧縮室内の圧力にほぼ等しい圧力が付与」とは、前記クリアランスピストンの背面に、小幅な圧力変動が付与されることを言う。しかし、この背圧は、圧縮室内で脈動する圧力の範囲内であって、かつ、圧縮室内脈動と同期した時間変化をしないことが望ましい。同期した時間変化をした場合は、従来例の説明で述べた様に、バランス室内の圧力脈動と圧縮室(圧力室)内の圧力脈動を同期させた場合、バランス室の容積が圧縮室(圧力室)の容積となるため、容量調整をしないときの往復動圧縮機の処理量が低下するという不具合と同様の不具合を生じるためである。
一方、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整方法によれば、前記制御器に、往復動圧縮機のプロセス条件信号と、ロッド位置センサにより検知されたピストンロッドの軸心方向の位置信号が入力され、前記ピストンロッドの位置が、前記液体シリンダの押出し限界及び引込み限界付近にない時、前記往復動圧縮機の吐出ガス容量が、プロセスに要求されるガス容量より小さければ前記制御信号[A]を、大きければ前記制御信号[B]を、要求されるガス容量の範囲内であれば前記制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うので、往復動圧縮機の圧縮室内の圧力や圧力脈動によらず、クリアランスピストンを目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機の処理容量を精度良く調整可能となる。
また、本発明の請求項に係る往復動圧縮機の容量調整方法によれば、前記往復動圧縮機の下流圧力が、プロセスに要求される圧力より大きければ前記制御信号[A]を、小さければ前記制御信号[B]を、要求される下流圧力の範囲内であれば前記制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うので、上記と同様の効果を有する。
先ず、本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置について、以下図1〜3を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置を示す模式的系統図、図2は本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置の他の態様例を示す模式的系統図、図3は本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置の更に他の態様例を示す模式的系統図である。
本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機1の圧縮室1aには、クリアランスポケット11が連結され、前記圧縮室1aとこのクリアランスポケット11の調整室12が連通孔11aで連通されている。また、前記クリアランスポケット11内には、このクリアランスポケット11の軸心方向に摺動可能に、クリアランスピストン13が収納されている。
更に、このクリアランスピストン13は、液体シリンダ23の軸心方向に摺動可能に収納された動力ピストン24と、ピストンロッド25を介して連結されている。符号30は、このピストンロッド25が貫通する前記液体シリンダ23のハウジング開孔部から、作動液が漏れるのを防止するためのシール部材である。
そして、前記液体シリンダ23の押出側給液口23a及び引込側給液口23bには、作動液を加圧する作動液ポンプ21と、加圧された作動液を前記給液口23a,23bに供給するための連通流路26,27とを備えた作動液ユニット20が接続されている。前記作動液ポンプ21としては、ACサーボモータによって正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有してなるものが良い。尚、前記「停止トルク保持機能」とは、停止した回転軸に対して、通常使用における回転力の出力側(ポンプ)からトルクを与えても、入力側(駆動源)の軸が回転しない機能を意味する。
この様な両回転ポンプには、第1吐出口21a及び第2吐出口21bが設けられており、例えば正回転のときは第1吐出口21aから、逆回転のときは第2吐出口21bから作動液が吐出される。従って、前記連結管26は、この作動液ポンプ21の第1吐出口21aと液体シリンダ23の押出側給液口23aとを連結し、前記連結管27は、この作動液ポンプ21の第2吐出口21bと液体シリンダ23の引込側給液口23bとを連結している。前記作動液は作動液タンク22に貯留され、必要な量を作動液ポンプ21に吸引される。
更に、本発明の実施の形態1に係る容量調整装置は、上記構成に加えて、図2に示す如く、前記連通流路26,27に夫々仕切り弁26a,27aが介設された作動液ユニット20aとするのが好ましい。この様な作動液ユニット20aの構成とすることにより、容量調整を長期間行う必要がない場合は、前記仕切り弁26a,27aを閉弁して作動液ポンプ21を停止することにより、作動液の流れを停止して、動力ピストン23を静止させる結果、クリアランスポケット11の調整室12の容量を一定に保持できる。
また更に、本発明の実施の形態1に係る容量調整装置は、上記構成に加えて、図3に示す如く、前記クリアランスポケット11のクリアランスピストン13背面側を隔壁11bで密閉すると共に、図示はしないが、このピストン13背面側のクリアランスポケット12aと往復動圧縮機1の吸込側または吐出側とを連通するための連通手段が備えられるのが好ましい。前記隔壁11bには、ピストンロッド25が貫通するための貫通孔が設けられると共に、この貫通孔には作動液が漏れない様にシール部材30が取り付けられている。
そして、前記連通手段としては、前記クリアランスピストン13背面側の密閉されたクリアランスポケット12aと往復動圧縮機1の吸込側または吐出側とを連通するための図示しない連通管を設けたり、図3に示す如く、前記クリアランスピストン13に、このピストン13の背面側のクリアランスポケット12aと調整室12側とを連通する小径のガス通路13aを設けることも可能である。この様な構成によって、クリアランスピストン13の背面に圧縮室1a内の圧力や吸込側の圧力にほぼ等しい圧力が付与され、前記クリアランスピストン13を移動させるのに必要な作動液の圧力が低減可能となる。
更に、本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置には、プロセスに要求されるガス流量や圧力等の前記往復動圧縮機1のプロセス条件を入力信号として、このプロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプ21の回転数を制御する制御器29が備えられている。そして、この制御器29から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニット20あるいは20aから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ23内の動力ピストン24に負荷させる。その結果、クリアランスポケット11内のクリアランスピストン13を移動させ、前記クリアランスポケット11内の調整室12の容量、ひいては往復動圧縮機1の圧縮室1aの容量を調整する様に構成されている。
この様に、本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置は、作動液を用いた前記作動液ユニット20,20aによって大きな力を発生させて、動力ピストン24に作用させることができるため、圧縮室内の圧力や圧力脈動によらず、前記クリアランスピストンを目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機の容量を精度良く調整可能となる。
次に、本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整方法について、前図1〜3を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整方法は、前記制御器29が下記の如く制御指令し、前記作動液ユニット20または20aから供給される作動液を、押出側給液口23aもしくは引込側給液口23bから前記液体シリンダ23内に導入して、この作動液の圧力を動力ピストン24に負荷することによって、クリアランスポケット11内のクリアランスピストン13を前後何れかに移動させ、前記クリアランスポケット11内の調整室12の容量、ひいては往復動圧縮機1の圧縮室1aの容量を調整するのである。
即ち、前記制御器29には、往復動圧縮機1のプロセス条件信号と、ロッド位置センサ28により検知されたピストンロッド25の軸心方向の位置信号が入力される。そして、前記ピストンロッド25の位置が液体シリンダ23の押出し限界及び引込み限界付近にない時、往復動圧縮機1の吐出ガス容量の多少によって次の通り制御する。即ち、前記制御器29は、この吐出ガス容量が、プロセスに要求されるガス容量より小さければ後述する制御信号[A]を、大きければ後述の制御信号[B]を、要求されるガス容量の範囲内であれば後述の制御信号[C]を出力する。
同様に、プロセスの往復動圧縮機1の下流圧力の大小によって下記の通り制御する。即ち、前記制御器29は、この往復動圧縮機1の下流圧力が、プロセスに要求される圧力より大きければ制御信号[A]を、小さければ制御信号[B]を、要求される下流圧力の範囲内であれば制御信号[C]を出力する。
前記制御信号[A]は、液体シリンダ23の押出し側の圧力を増大させる様に、作動液ユニット20または20aの作動液ポンプ21を正回転方向に指令すると共に、このポンプ21の回転数を変化させる制御信号である。前記制御器29からこの制御信号[A]が作動液ユニット20または20aに出力されると、作動液ポンプ21が正回転して、加圧された作動液は、第1吐出口21aから液体シリンダ23の押出側給液口23aに供給され、作動液の負荷する圧力によって動力ピストン24は押出方向に移動される。
その結果、ピストンロッド25を介して、動力ピストン24と連結されたクリアランスピストン13が右方向(圧縮機11の方向)に移動し、クリアランスポケット11内の調整室12の容量、ひいては往復動圧縮機1における圧縮室1aの容量を低減させる。
また、前記制御信号[B]は、液体シリンダ23の押出し側の圧力を減少させる様に、作動液ユニットの作動液ポンプ21を逆回転方向に指令すると共に、このポンプ21の回転数を変化させる制御信号である。制御器29からこの制御信号[B]が作動液ユニット20または20aに出力されると、作動液ポンプ21が逆回転して、加圧された作動液は、第2吐出口21bから液体シリンダ23の引込側給液口23bに供給され、作動液の負荷する圧力によって動力ピストン24は引込方向に移動する。
その結果、ピストンロッド25を介して、動力ピストン24と連結されたクリアランスピストン13が左方向(圧縮機11と反対の方向)に移動し、クリアランスポケット11の調整室12の容量、ひいては往復動圧縮機1における圧縮室1aの容量を増大させる。
一方、制御信号[C]は、作動液ユニット20または20aの作動液ポンプ21を、停止トルクを保持して停止させる制御信号である。制御器32からこの制御信号[C]が作動液ユニット20または20aに出力されると、作動液ポンプ21は停止し作動液の流れはなくなるため、動力ピストン24は静止して、クリアランスポケット11の調整室12の容量、ひいては往復動圧縮機1における圧縮室1aの容量が一定に保持される。
この様に、本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、制御器32から出力される制御信号[A],[B]あるいは[C]を基に、作動液ユニット20または20aから供給される作動液の圧力を、液体シリンダ23内の動力ピストン24に負荷することによって、クリアランスポケット11内のクリアランスピストン13を移動させ、前記クリアランスポケット11内の調整室12の容量、ひいては往復度圧縮機1の圧縮室1aの容量を調整するので、圧縮室1a内の圧力や圧力脈動によらず、クリアランスピストン13を目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機1の処理容量を精度良く調整可能となる
次に、本発明の実施の形態2に係る往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法を、添付図4を参照しながら説明する。図4は本発明の実施の形態2に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、作動液ユニットの構成と制御信号[C]に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の作動液ユニット20は、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有する作動液ポンプ21と、このポンプ21により加圧された作動液を、液体シリンダ23の押出側給液口23a及び引込側給液口23bに供給するための連通流路26,27と、更に好ましい作動液ユニット20aは、上記に加えて、前記連通流路26,27に介設された仕切り弁26a,27aとを備えて構成されていた。また、上記実施の形態1の制御信号[A]〜[C]は、作動液ユニット20または20aの作動液ポンプ21を、停止トルクを保持して停止させる制御信号であった。
それに対し、図4に示す本実施の形態2に係る作動液ユニット20bを構成する作動液ポンプ31は、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能のないポンプである。また、前記作動液ユニット20bを構成する連通流路26,27には、これらの連通流路26,27同士を連通する第1バイパス流路32が設けられると共に、この第1バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構33が介設されている。
前記絞り機構33としては、オリフィス、ノズル、ベンチュリ管等を用いることが出来る。また、実施の形態2に係る制御信号[A]は、作動液ポンプ31の回転を正方向に増速させる制御信号である。制御信号[B]は、作動液ポンプ31の回転を減速させる制御信号である。制御信号[C]は、作動液ポンプ31の回転方向及び回転数を保持する制御信号である。
この様に、バイパス流路32に絞り機構33を介設することによって、連通流路26,27を介して液体シリンダ23の押出側給液口23aもしくは引込側給液口23bに供給される作動液に、ピストンロッド23の反力に釣り合う差圧が生じる。即ち、回転軸の停止トルク保持機能のない駆動源を有する作動液ポンプ31であっても、前記ピストンロッド23の反力に釣り合う圧力を、動力ピストン24前面もしくは背面に生じさせることによって、前記動力ピストン24を停止させて、クリアランスポケット11の調整室12の容量を一定に保持することが出来るのである。
次に、本発明の実施の形態3に係る往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法を、添付図5を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態3に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、作動液ユニットと制御信号[A]〜[C]の構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の作動液ユニット20は、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有する作動液ポンプ21と、このポンプ21により加圧された作動液を、液体シリンダ23の押出側給液口23a及び引込側給液口23bに供給するための連通流路26a,26bと、更に好ましい作動液ユニット20aは、上記に加えて、前記連通流路26a,26bに介設された仕切り弁26a,27aとを備えて構成されていた。また、上記実施の形態1の制御信号[A]〜[C]は、作動液ユニット20または20aの作動液ポンプ21を、停止トルクを保持して停止させる制御信号であった。
それに対し、図5に示す本実施の形態3に係る作動液ユニット20cを構成する作動液ポンプ31は、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能のないポンプである。また、前記作動液ユニット20cを構成する連通流路26には、この連通流路26と作動液タンク22を連通する第2バイパス流路34が設けられると共に、この第2バイパス流路34に差圧を発生させるための絞り機構33が介設されている。また、実施の形態3に係る制御信号[A]は、作動液ポンプ31の回転を正方向に増速させる制御信号、制御信号[B]は作動液ポンプ31の回転を減速させる制御信号、制御信号[C]は作動液ポンプ31の回転方向及び回転数を保持する制御信号である。
前記第2バイパス流路34に絞り機構33を介設することによって、連通流路26、液体シリンダ23の押出し側給油口23a及び押側の作動液と、作動液タンク22内の作動液と圧力が等しい連通流路27、液体シリンダ23の引込側給油口23b及び押側の作動液に、ピストンロッド23の反力に釣り合う差圧が生じる。即ち、上記実施の形態1と同様、回転軸の停止トルク保持機能のない駆動源を有する作動液ポンプ31であっても、前記ピストンロッド23の反力に釣り合う圧力を、動力ピストン24前面に生じさせることによって、前記動力ピストン24を停止させて、クリアランスポケット11の調整室12の容量を一定に保持することが出来るのである。
次に、本発明の関連技術に係る往復動圧縮機の容量調整装置及びこれを用いた容量調整方法を、添付図6を参照しながら説明する。図6は本発明の関連技術に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。但し、この関連技術が上記実施の形態1と相違するところは、作動液ユニットと制御信号[A]〜[C]の構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の作動液ユニット20は、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有する作動液ポンプ21と、このポンプ21により加圧された作動液を、液体シリンダ23の押出側給液口23a及び引込側給液口23bに供給するための連通流路26a,26bと、更に好ましい作動液ユニット20aは、上記に加えて、前記連通流路26a,26bに介設された仕切り弁26a,27aとを備えて構成されていた。また、上記実施の形態1の制御信号[A]〜[C]は、作動液ユニット20または20aの作動液ポンプ21を、停止トルクを保持して停止させる制御信号であった。
それに対し、図6に示す関連技術に係る作動液ユニット20dを構成する作動液ポンプ35は、回転数可変な片回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能のないポンプである。また、前記作動液ユニット20dを構成する連通流路26,27に、3方向切換弁36が介設されている。更に、実施の形態4に係る制御信号[A]は、作動液ユニット20dの作動液ポンプ35の回転を増速させ、かつ方向切換弁36を平行流路に設定する制御信号である。制御信号[B]は作動液ポンプ35の回転を増速させ、かつ方向切換弁36を交差流路に設定する制御信号である。制御信号[C]は作動液ポンプ35の回転を停止し、方向切換弁36を閉止する制御信号である。
連通流路26,27に3位置方向切換弁36が介設されることによって、作動液の流れ方向を変換することができ、また流れを停止することができる。即ち、上記実施の形態1と同様、片回転しかできずかつ回転軸の停止トルク保持機能のない駆動源を有する作動液ポンプ35であっても、作動液の圧力を液体シリンダ23内の動力ピストン24の押出側または引込側に負荷することによって、クリアランスポケット11内のクリアランスピストン13を移動させ、前記クリアランスポケット11内の調整室12の容量を調整することができるのである。
また、上記実施の形態1と同様、片回転しかできずかつ回転軸の停止トルク保持機能のない駆動源を有する作動液ポンプ35であっても、作動液の流れを停止することによって、動力ピストン24は静止して、クリアランスポケット11の調整室12の容量を一定に保持することができるのである。
以上説明した通り、本発明に係る往復動圧縮機の容量調整装置によれば、液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備えている。
そして、前記制御器から入力される入力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量、ひいては往復動圧縮機の圧縮室容量を調整するので、作動液を用いた前記作動液ユニットは大きな力を発生させることができるため、圧縮室内の圧力や圧力脈動によらず、前記クリアランスピストンを目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機の容量を精度良く調整可能となる。
また、本発明に係る往復動圧縮機の容量調整方法によれば、前記制御器に、往復動圧縮機のプロセス条件信号と、ロッド位置センサにより検知されたピストンロッドの軸心方向の位置信号が入力され、前記ピストンロッドの位置が、前記液体シリンダの押出し限界及び引込み限界付近にない時、前記往復動圧縮機の吐出ガス容量や下流側の吐出圧力の大小によって、制御信号[A],[B]あるいは[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うので、往復動圧縮機の圧縮室内の圧力や圧力脈動によらず、クリアランスピストンを目標位置に移動させることができ、往復動圧縮機の処理容量を精度良く調整可能となる。
本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置を示す模式的系統図である。 本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置の他の態様を示す模式的系統図である。 本発明の実施の形態1に係る往復動圧縮機の容量調整装置の更に他の態様を示す模式的系統図である。 本発明の実施の形態2に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。 本発明の実施の形態3に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。 本発明の関連技術に係る往復動圧縮機の容量調整装置要部を示す模式的系統図である。 従来例に係る可変容量型の往復動圧縮機の要部断面図である。 従来例に係る容積型往復動圧縮機の容量調整装置を示す断面図である。
1:往復動圧縮機, 1a:圧縮室,
11:クリアランスポケット, 11a:連通孔, 11b:隔壁,
12:調整室, 12a:背面側のクリアランスポケット,
13:クリアランスピストン, 13a:ガス通路,
20,20a,20b,20c,20d:作動液ユニット,
21,31,35:作動液ポンプ,
21a:第1吐出口, 21b:第2吐出口,
22:作動液タンク,
23:液体シリンダ, 23a:押出側給液口, 23b:引込側給液口,
24:動力ピストン, 25:ピストンロッド,
26,27:連通流路, 26a,27a:仕切り弁,
26d,27d:
28:ロッド位置センサ, 29:制御器, 30:シール部材,
32:第1バイパス流路, 33:絞り機構, 34:第2バイパス流路,
36:3位置方向切換弁

Claims (8)

  1. 往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、
    前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、
    動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、
    前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、
    前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、
    前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、
    前記作動液ポンプが、正逆何れも回転可能でかつ回転数可変な両回転ポンプであって、回転軸の停止トルク保持機能を有してなり、
    当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とする往復動圧縮機の容量調整装置。
  2. 往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、
    前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、
    動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、
    前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、
    前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、
    前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、
    前記連通流路同士が、第1バイパス流路によって連通されると共に、この第1バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなり、
    当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とする往復動圧縮機の容量調整装置。
  3. 往復動圧縮機の圧縮室に連通するクリアランスポケットの調整室容量を、所定の範囲内に調整可能な往復動圧縮機の容量調整装置において、
    前記クリアランスポケット内に、このポケット軸心方向に摺動可能に収納されたクリアランスピストンと、
    動力ピストンが軸心方向に摺動可能に収納された液体シリンダと、
    前記クリアランスピストンと動力ピストンとを連結するピストンロッドと、
    前記液体シリンダに加圧された作動液を供給して、前記動力ピストンに圧力を負荷する作動液ポンプ、及び前記液体シリンダの押出側給液口と引込側給液口とを前記作動液ポンプの吐出口に連通する連通流路を備えた作動液ユニットと、
    前記往復動圧縮機のプロセス条件を入力信号として、前記プロセスを所定状態に遷移または維持させるため、前記作動液ポンプの回転数を制御する制御器とを備え、
    前記作動液ユニットが作動液タンクを備え、前記液体シリンダの押出側に連通された連通流路と前記作動液タンクとが第2バイパス流路によって連通されると共に、この第2バイパス流路に差圧を発生させるための絞り機構が介設されてなり、
    当該制御器から出力される出力信号を基に、前記作動液ユニットから供給される作動液の圧力を、前記液体シリンダ内の動力ピストンに負荷することによって、クリアランスポケット内のクリアランスピストンを移動させ、前記クリアランスポケット内の調整室容量を調整することを特徴とする往復動圧縮機の容量調整装置。
  4. 前記作動液ユニットを構成する連通流路に、夫々仕切弁が介設されたことを特徴とする請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置。
  5. 前記クリアランスポケットのクリアランスピストン背面側を密閉すると共に、このピストン背面側と往復動圧縮機の吸込側または吐出側とを連通するための連通手段が備えられたことを特徴とする請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置。
  6. 前記クリアランスピストンに、このピストンの背面側と調整室側とを連通する小径のガス通路が備えられたことを特徴とする請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置。
  7. 請求項1乃至のうちの何れか一つの項に記載された往復動圧縮機の容量調整装置を用いた容量調整方法において、前記制御器に、往復動圧縮機のプロセス条件信号と、ロッド位置センサにより検知されたピストンロッドの軸心方向の位置信号が入力され、前記ピストンロッドの位置が、前記液体シリンダの押出し限界及び引込み限界付近にない時、前記往復動圧縮機の吐出ガス容量が、プロセスに要求されるガス容量より小さければ制御信号[A]を、大きければ制御信号[B]を、要求されるガス容量の範囲内であれば制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うことを特徴とする往復動圧縮機の容量調整方法。
    ここで、
    制御信号[A]:前記液体シリンダの押出側の圧力を増大させる様に、前記作動液ユ
    ニットの作動液ポンプの回転方向或いは方向切換弁の流路方向を指
    令すると共に、このポンプの回転数を変化させる制御信号
    制御信号[B]:前記液体シリンダの押出側の圧力を減少させる様に、前記作動液ユ
    ニットの作動液ポンプの回転方向或いは方向切換弁の流路方向を指
    令すると共に、このポンプの回転数を変化させる制御信号
    制御信号[C]:前記作動液ポンプを停止トルクを保持して停止させる、或いは前記
    液体シリンダの押出側の圧力を保持する制御信号
  8. 請求項に記載された往復動圧縮機の容量調整方法において、前記往復動圧縮機の下流圧力が、プロセスに要求される圧力より大きければ前記制御信号[A]を、小さければ前記制御信号[B]を、要求される下流圧力の範囲内であれば前記制御信号[C]を前記制御器が出力して、前記往復動圧縮機の容量調整を行うことを特徴とする往復動圧縮機の容量調整方法。
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