JP5235855B2 - 環境データ補間方法、環境データ補間装置、プログラム、及び太陽光発電量算出システム - Google Patents

環境データ補間方法、環境データ補間装置、プログラム、及び太陽光発電量算出システム Download PDF

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Description

本発明は、環境データ補間方法、環境データ補間装置、プログラム、及び太陽光発電量算出システムに関する。
例えば、或る地域における太陽光発電設備による発電量は、同地域における日射量や気温等の気象データと、同太陽光発電設備の発電容量とに基づいて予測される(例えば特許文献1参照)。そして、この気象データは、例えば、当該地域に設置された気象観測計(日射計や温度計等)による測定結果や、当該地域に最も近い気象台からの測定結果等に基づいて求められる。
特開平10−108486号公報
ところで、前述した気象観測計が設置されていない地域や気象台から遠い地域等では、気象データが存在しなかったり、或いは存在したとしても測定点から遠いが故に不正確であったりする。このため、これらの地域における太陽光発電設備の発電量が精度良く予測できないという問題がある。
尚、以上は、太陽光発電設備の発電量を予測するための地域ごとの気象データの例であった。しかしこれに限らず、広く陸上や海上等の区域において、雨量、風向風速、湿度といったその他の気象データや、これらの気象データを包含する環境データ等についても、同環境データが要因となって変化する物理量(例えば或る装置の出力量等)の予測には、前述と同様に、精度に係る問題が生じる。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環境データを区域ごとに精度良く求めることにある。
前記課題を解決するための発明は、区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する第1のステップと、前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する第2のステップと、前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3のステップと、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3のステップを実行する第4のステップと、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5のステップと、を有する環境データ補間方法である。
この環境データ補間方法によれば、補間に際し、一の特定区域の周囲を構成する複数の区域群ごとに一の特定区域に対する最短距離の区域(即ち、第4のステップにおいて第3のステップの最小の実行回数で検索された区域)で測定された環境データが用いられる。また、複数の区域群ごとの環境データは、座標軸上の前述した最短距離との比率がとられることによって、同距離に応じた重みが付けられる。これにより、環境データが測定されていない区域に対する補間の精度が向上する。これは結局、環境データを区域ごとに精度良く求めることにつながる。
また、かかる環境データ補間方法において、前記一の特定区域を中心とする一の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の中の一の区域群に複数存在することが検索された場合、前記複数の環境データの平均値を前記一の区域群の前記環境データに設定する第6のステップ、を更に有することが好ましい。
この環境データ補間方法によれば、平均値を求めることによって、補間に用いられる各区域群の環境データの精度が向上する。これは、環境データを区域ごとにより精度良く求めることにつながる。
また、前記課題を解決するための発明は、正方形状の区域どうしが行列を形成するように区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする行方向の第1の座標軸と、前記一の特定区域を基準点とする列方向の第2の座標軸と、を設定する第1のステップと、前記一の特定区域で交差し前記一の特定区域の対角線となる2本の分割線で、前記複数の区域を分割して第1乃至第4の区域群を区画する第2のステップと、前記一の特定区域を中心とする円状の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3のステップと、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3のステップを実行する第4のステップと、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記第1乃至第4の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記第1及び第2の座標軸上における前記一の特定区域と前記第1乃至第4の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5のステップと、を有する環境データ補間方法である。
この環境データ補間方法によれば、補間に際し、一の特定区域の周囲を構成する4つの区域群ごとに一の特定区域に対する最短距離の区域(即ち、第4のステップにおいて第3のステップの最小の実行回数で検索された区域)で測定された環境データが用いられる。また、4つの区域群ごとの環境データは、第1及び第2の座標軸上の前述した最短距離との比率がとられることによって、同距離に応じた重みが付けられる。これにより、環境データが測定されていない区域に対する補間の精度が向上する。これは結局、環境データを区域ごとに精度良く求めることにつながる。また、行方向(第1の座標軸)及び列方向(第2の座標軸)に沿った複数の正方形状の区域は、一般に或る広域の環境データの地域ごとの分布を把握する際の地図上の東西南北(又は上下左右)に沿った碁盤の目に対応するため、この環境データ補間方法の適用範囲がより広範なものとなる。
また、かかる環境データ補間方法において、前記一の特定区域を中心とする一の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群の中の一の区域群に複数存在することが検索された場合、前記複数の環境データの平均値を前記一の区域群の前記環境データに設定する第6のステップ、を更に有することが好ましい。
この環境データ補間方法によれば、平均値を求めることによって、補間に用いられる各区域群の環境データの精度が向上する。これは、環境データを区域ごとにより精度良く求めることにつながる。
また、かかる環境データ補間方法において、共一次内挿法を用いて前記一の特定区域の前記環境データを補間することが好ましい。
この環境データ補間方法によれば、補間された一の特定区域の環境データと、その周囲の区域の環境データとの平滑化が図れる。
前記環境データは、日射量、気温の情報を含む気象データであることが好ましい。
日射量の情報や気温の情報等の気象データは、一の特定区域からの距離が近い区域のものほど、その値は一の特定区域の気象データの値により近くなるはずであるため、本発明の環境データ補間方法による補間の精度がより一層向上する。
また、前記課題を解決するための発明は、区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する設定部と、前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する区画部と、前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第1の検索部と、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大し、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第2の検索部と、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する補間部と、を備えた環境データ補間装置である。
この環境データ補間装置によれば、環境データを地域ごとに精度良く求めることができる。
また、前記課題を解決するための発明は、コンピュータに、区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する第1の機能と、前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する第2の機能と、前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3の機能と、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3の機能を実行する第4の機能と、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5の機能と、を実行させるプログラムである。
このプログラムによれば、環境データを地域ごとに精度良く求めることができる。
また、前記課題を解決するための発明は、区画された複数の地域のそれぞれの太陽光発電容量データを格納する記憶装置と、前記複数の地域の中の一部の地域の気象データを測定する複数の測定装置と、前記複数の地域のそれぞれの太陽光発電量を算出する演算処理装置と、を備え、前記演算処理装置は、前記複数の地域に対し、前記一部の地域以外の地域で前記気象データが補間されていない一の特定地域を基準点とする座標軸を設定する設定部と、前記一の特定地域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の地域を分割して複数の地域群を区画する区画部と、前記一の特定地域を中心とする検索範囲において、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群の何れかに存在するか否かを検索する第1の検索部と、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大し、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群の何れかに存在するか否かを検索する第2の検索部と、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の地域群のそれぞれの前記気象データと、前記座標軸上における前記一の特定地域と前記複数の地域群のそれぞれの前記気象データが測定された地域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定地域の前記気象データを補間する補間部と、前記一部の地域以外の全地域の前記気象データが補間されるまで、前記設定部、前記区画部、前記第1及び第2の検索部、前記補間部の動作を反復する反復部と、前記複数の測定装置により測定された気象データと、前記補間部により補間された前記気象データとを格納する記憶部と、前記記憶装置の前記太陽光発電容量データと前記記憶部の前記気象データとに基づいて、前記複数の地域のそれぞれの前記太陽光発電量を算出する算出部と、を有する太陽光発電量算出システムである。
この太陽光発電量算出システムによれば、反復部によって、気象データが測定されていない全地域の気象データが補間によって精度良く求められる。これにより、あらゆる地域に対しそれぞれの気象データを精度良く求めることができ、よってあらゆる地域に対しそれぞれの太陽光発電量を精度良く算出することができる。
本発明によれば、環境データを区域ごとに精度良く求めることができる。
本実施の形態の太陽光発電量算出システムの構成例を示すブロック図である。 本実施の形態の複数の地域(又は区域)における2本の座標軸の設定例及びこれら複数の地域(又は区域)の4つの地域群(又は区域群)への区画例を示す模式図である。 (a)は、本実施の形態の演算処理装置の機能ブロック図であり、(b)は、本実施の形態の環境データ補間装置の機能ブロック図である。 本実施の形態の演算処理装置の処理の手順例を示すフローチャートである。 各地域群(又は区域群)において、特定地域(又は特定区域)からの距離D=1の検索範囲内で検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。 各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図5のD=1からD=1.4へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。 各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図6のD=1.4からD=2へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。 各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図7のD=2からD=2.2へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。 各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図8のD=2.2からD=2.8へと拡大しても該当の地域(又は区域)が検索されなかったことを示す模式図である。 各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図9のD=2.8からD=3へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。 本実施の形態で適用される共1次内挿法を説明するための模式図である。
===環境データ補間装置===
図1乃至図3を参照しつつ、本実施の形態の環境データ補間装置50の構成例について説明する。図1は、本実施の形態の太陽光発電量算出システム1の構成例を示すブロック図である。図2は、複数の地域(又は区域)における2本の座標軸の設定例及びこれら複数の地域(又は区域)の4つの地域群(又は区域群)への区画例を示す模式図である。図3(a)は、演算処理装置10の機能ブロック図であり、図3(b)は、環境データ補間装置50の機能ブロック図である。
<<<太陽光発電量算出システム>>>
図1に例示されるように、太陽光発電量算出システム1は、複数の測定装置20と、演算処理装置10と、記憶装置40とを備えている。
測定装置20は、図1に例示される東西方向及び南北方向に沿って区画された複数の正方形状の地域(区域)のうちの幾つかの地域を残して各地域に設置され、この各地域の日射量の情報や気温の情報等の気象データ(環境データ)を測定する気象観測計(日射計や温度計等)である。尚、同図に例示される区画は、例えば、或る広域の気象データの地域ごとの分布を把握するために予め取り決めたものであり、仮想的なものである。各地域は、例えば、同図に示す東西方向に沿った整数の連続番号と、同図に示す南北方向に沿った整数の連続番号とによって特定される。本実施の形態では、この或る広域の気象データを、複数の測定装置20から構成される測定システム2によって測定するようになっている。
演算処理装置10は、CPU100と、入力装置101と、表示装置102と、メモリ103と、記憶装置104とを備えた情報処理装置(コンピュータ)であり、測定システム2と通信回線3を介して接続されている。CPU100は、測定システム2による測定結果に基づいて、後述する気象データが測定された地域の検索や気象データの補間等の処理を実行する。入力装置101は、例えば作業者が後述する座標軸の設定や地域群への区画等に係る情報を入力するためのキーボードやマウス等である。表示装置102は、例えば図1の紙面上部の区画された地域の情報を作業員が閲覧可能に表示するディスプレイ等である。メモリ103は、後述する検索や補間等の処理をCPU100に実行させるためのプログラム等を格納する。記憶装置104は、演算処理装置10の内部にあって、複数の地域ごとに気象データを格納する。後に図3(a)及び図3(b)を参照しつつ説明するように、この演算処理装置10は、環境データ補間装置50の機能を備えている。
記憶装置40は、演算処理装置10の外部にあって同装置10と接続され、複数の地域ごとに設置された太陽光発電装置の発電容量を示す太陽光発電容量データを格納する。
<<<複数の地域、座標軸、地域群を示すデータ>>>
ところで、図1の紙面上部に例示される東西方向及び南北方向に沿って区画された複数の地域のうち、幾つかの地域には、測定装置20が設置されていないため、これらの地域では日射量の情報や気温の情報等の気象データが測定されていない。以下、このような気象データが測定されていない地域における同気象データを補間によって求めるために適用される座標軸の設定や地域群(区域群)への区画等について述べる。尚、「気象データが測定されていない地域」とは、気象データを測定する測定装置20が設置されていない地域のみならず、例えば、たとえ測定装置20が設置されていても何らかの要因により気象データが正確に測定されない地域等、広く適当な気象データがない地域を意味する。
図2は、図1の複数の地域を、測定装置20が設置されていない(即ち、気象データが測定されていない)地域のうちの或る1つ(一の特定地域)を基準点として座標軸が設定され地域群へ区画された図である。
この一の特定地域の周囲に複数の正方形状の地域が行列を形成するように区画され、図2の紙面の左右方向(行方向)の座標軸(第1の座標軸)と、図2の紙面の上下方向(列方向)の座標軸(第2の座標軸)とが、この一の特定地域を基準点として設定されている。2本の座標軸は一の特定地域を基準点とするものであるが、図示の便宜上、左右方向の座標軸は図2の紙面の右側に示し、上下方向の座標軸は図2の紙面の下側に示している。また、正方形状の一の特定地域で対角線として直交する2本の分割線(点線)によって、複数の地域は、上方向の地域群(第1の区域群)、下方向の地域群(第2の区域群)、右方向の地域群(第3の区域群)、及び左方向の地域群(第4の区域群)へ区画されている。以降、説明の便宜上、図1の北方向を、図2以降ではその紙面の「上方向」(或いは「up」の頭文字をとって「u方向」)と称し、図1の南方向を、図2以降ではその紙面の「下方向」(或いは「down」の頭文字をとって「d方向」)と称し、図1の東方向を、図2以降ではその紙面の「右方向」(或いは「right」の頭文字をとって「r方向」)と称し、図1の西方向を、図2以降ではその紙面の「左方向」(或いは「left」の頭文字をとって「l方向」)と称する。また、説明の便宜上、図2以降では、各地域には同地域と一の特定地域との間の距離が数値(例えば「1」、「1.4」、「2」、「2.2」等)で表示されている。この距離とは、各座標軸に示された一の特定地域からの順番を表わす整数を長さの単位として予め求められたものである。例えば「1.4」は、2つの座標軸に沿って一の特定地域から「1」ずつ離れている場合の対角線の距離(1+11/2に相当する。
ところで、図2に例示される(行列を形成して整列している)複数の地域のそれぞれを示す地域データは、演算処理装置10の内部にある記憶装置104に、例えば同図に例示される行方向(左右方向)及び列方向(上下方向)における座標情報として格納されている。2本の座標軸を示す座標軸データも、同座標軸の基準点が前述した行方向及び列方向において如何なる位置にあるかを示す座標情報として記憶装置104に格納されている。また、これら複数の地域データには、更に、測定装置20により測定された気象データ、一の特定地域との間の距離を示す距離データ、4つ地域群(上方向の地域群、下方向の地域群、右方向の地域群、及び左方向の地域群)のうちの当該地域が属する地域群を示す地域群データ等がそれぞれ対応付けられている。本実施の形態では、気象データの場合、これが対応付けられている地域データはこれが測定された地域を意味し、これが対応付けられていない地域データはこれが測定されていない地域を意味するものとする。
前述した座標軸の設定は、記憶装置104において、例えば座標軸データとして2本の座標軸の基準点が前述した行方向及び列方向において如何なる位置にあるかを示す座標情報をそれぞれ設定することを意味する。また、前述した地域群への区画は、例えば地域群データとして4つ地域群(上方向の地域群、下方向の地域群、右方向の地域群、及び左方向の地域群)の方向を示す情報(これは、結局、前述した行方向及び列方向における座標情報に帰着される)をそれぞれ設定し、記憶装置104において、複数の地域データのそれぞれに対しその前述した座標情報に応じて地域群データを対応付けることを意味する。
具体的には、座標軸の設定や地域群への区画等は、入力装置101を通じて入力された情報及びメモリ103に格納された所定のプログラムに基づいて、CPU100により実行される。そして、実行結果は、表示装置102を通じて図2の例示のように閲覧可能となる。ここで、前述した地域データは、複数の仮想的な地域どうしが整列して形成された行列における各地域の行方向(左右方向)及び列方向(上下方向)の座標情報であるとしていた。本実施の形態の太陽光発電量算出システム1では、このような行列中の各位置を示す座標情報に対し、例えば国土地理院等によって地図中の各位置について描線等がデータ化された地図データを組み合わせることによって、現実的な地域を示す地域データが作成されるものとする。つまり、この場合の座標情報は、地図データを行列で区画する際の区画のし方を示す情報に等しい。この地図データは、例えば記憶装置104に予め格納されており、この(行列中の各位置を示す)座標情報は、例えば作業者が表示装置102の画面上で地図データが示す地図を閲覧しつつ入力装置101を操作して入力できるようになっている。この際、演算処理装置10のCPU100は、メモリ103に格納された所定のプログラムに基づいて、記憶装置104に格納された地図データと、入力装置101を通じて入力された座標情報とから複数の地域データを生成し、これら生成された地域データを記憶装置104に格納する。一方、前述した座標軸の設定に関して、例えば、作業者は、予め作成された地域データが示す(区画された)地図を表示装置102の画面上で閲覧しつつ、入力装置101を操作して、地図における座標軸の基準点等の初期情報を入力できるようになっている。CPU100は、このようにして入力された初期情報及びメモリ103に格納された所定のプログラムに基づいて、座標軸を設定するための前述した座標軸データを生成するとともに、複数の地域データを地域群ごとに区画するための前述した地域群データ等を生成するようになっている。
尚、図2の例示では、2本の点線で示した分割線上の地域は、一の特定地域よりも紙面上側にある場合には上方向の地域群に帰属し、一の特定地域よりも紙面下側にある場合には下方向の地域群に帰属するようになっている。
<<<演算処理装置>>>
図3(a)に例示されるように、図1の演算処理装置10は、前述した座標軸を設定する機能を司る設定部201と、前述した地域群へ区画する機能を司る区画部202とを備えるとともに、以下述べる、第1の検索部203と、第2の検索部204と、補間部205と、反復部206と、記憶部207と、算出部208とを備えている。
第1の検索部203は、一の特定地域から所定距離以内(検索範囲内)の距離を示す距離データが対応付けられた複数の地域データから、気象データが対応付けられ且つ4つの地域群データの何れかのデータが対応付けられたものが存在するか(即ち、気象データが測定された地域が4つの地域群の何れかに存在するか)を検索する機能を司る。
第2の検索部204は、気象データが対応付けられた地域データが4つの地域群データごとに存在することが検索されるまで距離データの距離(検索範囲)を拡大し、第1の検索部203による検索を実行する機能を司る。
補間部205は、第2の検索部204により気象データが対応付けられた地域データが4つの地域群データごとに存在することが検索された場合、各気象データと、これに対応付けられた距離データが示す座標軸上の距離との比率に基づいて、一の特定地域の気象データを補間する機能を司る。
反復部206は、未だ気象データが対応付けられていない他の全ての地域データについて、前述した設定部201、区画部202、第1の検索部203、第2の検索部204、及び補間部205による動作を反復する機能を司る。
記憶部207は、前述した記憶装置104に対応し、全ての地域データに対し気象データ(測定装置20により測定されたもの及び補間されたもの)をそれぞれ対応付けて格納する機能を司る。
算出部208は、記憶装置40に格納された太陽光発電容量データと、記憶部207により格納された気象データとに基づいて、全地域に対する太陽光発電量を算出する機能を司る。
<<<環境データ補間装置>>>
以上述べた演算処理装置10は、太陽光発電設備の発電量を予測するために、一の特定地域の気象データを補間するものであったが、これに限定されるものではない。広く陸上や海上等の区域において、雨量、風向風速、湿度といったその他の気象データや、これらの気象データを包含する環境データ等についても、同データが要因となって変化する物理量(例えば或る装置の出力量等)を予測するためには、一の特定区域の環境データを補間する必要がある。
図3(b)に例示されるように、この目的に応じた環境データ補間装置50は、設定部301と、区画部302と、第1の検索部303と、第2の検索部304と、補間部305とを備えていればよい。尚、以下の説明には、前述した「気象データ」を「環境データ」に置き換えるとともに、前述した「地域」を「区域」に置き換えた上で、図2も適宜参照する。
設定部301は、例えば座標軸データとして2本の座標軸の基準点が前述した行方向及び列方向において如何なる位置にあるかを示す座標情報をそれぞれ設定する機能を司る。
区画部302は、例えば区域群データとして4つ区域群(上方向区域群、下方向区域群、右方向区域群、及び左方向区域群)の方向を示す情報(これは、結局、前述した行方向及び列方向における座標情報に帰着される)をそれぞれ設定し、複数の区域データに対しその前述した座標情報に応じて区域群データを対応付ける機能を司る。
第1の検索部303は、一の特定区域から所定距離以内(検索範囲内)の距離を示す距離データが対応付けられた複数の区域データから、環境データが対応付けられ且つ4つの区域群データの何れかのデータが対応付けられたものが存在するか(即ち、環境データが測定された区域が4つの区域群の何れかに存在するか)を検索する機能を司る。
第2の検索部304は、環境データが対応付けられた区域データが4つの区域群データごとに存在することが検索されるまで距離データの距離(検索範囲)を拡大し、第1の検索部303による検索を実行する機能を司る。
補間部305は、第2の検索部304により環境データが対応付けられた区域データが4つの区域群データごとに存在することが検索された場合、各環境データと、これに対応付けられた距離データが示す座標軸上の距離との比率に基づいて、一の特定区域の環境データを補間する機能を司る。
尚、環境データ補間装置50には、図1に例示される演算処理装置10のCPU100、入力装置101、表示装置102、メモリ103、及び記憶装置104と同様の構成が適用できる。ここで、環境データ補間装置50のメモリに格納されたプログラムは、同装置50(コンピュータ)に、前述した、設定部301の機能(第1の機能)と、区画部302の機能(第2の機能)と、第1の検索部303の機能(第3の機能)と、第2の検索部304(第4の機能)と、補間部305(第5の機能)とを実行させる。
===環境データ補間方法===
図4乃至図11を参照しつつ、前述した構成を備えた演算処理装置10の動作例について説明する。これらの図は、演算処理装置10の動作のうち、前述した環境データ補間装置50と共通する機能に係る動作(即ち、環境データ補間方法)の一例を示している。図4は、本実施の形態の演算処理装置10の処理の手順例を示すフローチャートである。図5は、各地域群(又は区域群)において、特定地域(又は特定区域)からの距離D=1の検索範囲内で検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。図6は、各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図5のD=1からD=1.4へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。図7は、各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図6のD=1.4からD=2へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。図8は、各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図7のD=2からD=2.2へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。図9は、各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図8のD=2.2からD=2.8へと拡大しても該当の地域(又は区域)が検索されなかったことを示す模式図である。図10は、各地域群(又は区域群)において、検索範囲を図9のD=2.8からD=3へと拡大してはじめて検索された該当の地域(又は区域)を示す模式図である。図11は、本実施の形態で適用される共1次内挿法を説明するための模式図である。
先ず、演算処理装置10は、記憶装置104において、気象データが対応付けられていない地域データのうちの或る1つ(気象データが観測されていない一の特定地域)を選択し、これを基準点とするu方向・d方向(上下方向)及びl方向・r方向(左右方向)の2本の座標軸を座標軸データとして設定する(第1のステップ、図2参照)。
次に、演算処理装置10は、記憶装置104において、u方向(上方向)、d方向(下方向)、r方向(右方向)、及びl方向(左方向)の4つの方向の地域群を地域群データとして設定し、複数の地域データのそれぞれに対しその前述した座標情報に応じて地域群データを対応付けることによって、これら複数の地域データを4つの地域群へ区画する(第2のステップ、図2参照)。
図4に例示されるように、次に、演算処理装置10は、記憶装置104において、4つの方向の地域群における一の特定地域と気象データが測定された地域との最短距離を示す最短距離データd、d、d、dの全てに対し初期値として0を設定する(S10)。また、各方向の地域群の最短距離データの上限値D、D、D、Dを設定する(S11)。尚、D及びDはu方向・d方向の座標軸に対応し、D及びDはr方向・l方向の座標軸に対応する。演算処理装置10は、距離データ(一の特定地域からの距離を示すデータ)に対する検索距離Dを設定する(S12)。
<<<u方向の地域群における検索>>>
演算処理装置10は、u方向の地域群データと検索距離D未満の距離データとが対応付けられた地域データにおいて、何れかの地域データの気象データfが既に更新されているか否かを判別する(S20)。尚、後述するように、気象データfは、これが対応付けられた地域データが存在すると判別されたときに更新されて、その結果、最短距離データdは0ではない値に設定される(即ち、d≠0)。
何れかの地域データの気象データfが更新されている(d≠0)と判別した場合(S20:YES)、演算処理装置10は、次のd方向の地域群に係る検索処理(S30以降)に移行する。
何れの地域データの気象データfも更新されていない(d=0)と判別した場合(S20:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dの距離データが対応付けられた地域データにおいて、気象データfが対応付けられた地域データが存在するか否かを判別する(S21、第3のステップ)。尚、図4のステップS21では、地域データに対し検索距離Dの距離データとともに対応付けられた気象データが「f(D)」と表記されている。
気象データfが対応付けられた地域データが存在すると判別した場合(S21:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データdを、検索距離Dで更新し(S23)、同じdを与える地域データが複数存在するか否かを判別する(S24)。同じdを与える地域データが複数は存在しない(即ち、1つしか存在しない)と判別した場合(S24:NO)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている気象データfを、検索された地域データのfで更新し(S26)、次のd方向の地域群に係る検索処理(S30以降)に移行する。一方、同じdを与える地域データが複数存在すると判別した場合(S24:YES)、演算処理装置10は、これら複数の地域データに対応付けられた気象データfの平均値を算出し(S25、第6のステップ)、記憶装置104に格納されている気象データfを平均値で更新し(S26)、次のd方向の地域群に係る検索処理(S30以降)に移行する。
気象データfが対応付けられた地域データが存在しないと判別した場合(S21:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dが最短距離データdの上限値D未満であるか否かを判別する(S22)。
検索距離Dが上限値D未満である(D<D)と判別した場合(S22:YES)、演算処理装置10は、次のd方向の地域群に係る検索処理(S30以降)に移行する。
検索距離Dが上限値D未満ではない(D≧D)と判別した場合(S22:NO)、演算処理装置10は、補間の処理を実行しない(S62)。
<<<d方向の地域群における検索>>>
演算処理装置10は、d方向の地域群データと検索距離D未満の距離データとが対応付けられた地域データにおいて、何れかの地域データの気象データfが既に更新されているか否かを判別する(S30)。尚、後述するように、気象データfは、これが対応付けられた地域データが存在すると判別されたときに更新されて、その結果、最短距離データdは0でない値に設定される(即ち、d≠0)。
何れかの地域データの気象データfが更新されている(d≠0)と判別した場合(S30:YES)、演算処理装置10は、次のr方向の地域群に係る検索処理(S40以降)に移行する。
何れの地域データの気象データfも更新されていない(d=0)と判別した場合(S30:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dの距離データが対応付けられた地域データにおいて、気象データfが対応付けられた地域データが存在するか否かを判別する(S31、第3のステップ)。尚、図4のステップS31では、地域データに対し検索距離Dの距離データとともに対応付けられた気象データは「f(D)」と表記されている。
気象データfが対応付けられた地域データが存在すると判別した場合(S31:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データdを、検索距離Dで更新し(S33)、同じdを与える地域データが複数存在するか否かを判別する(S34)。同じdを与える地域データが複数は存在しない(即ち、1つしか存在しない)と判別した場合(S34:NO)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている気象データfを、検索された地域データのfで更新し(S36)、次のr方向の地域群に係る検索処理(S40以降)に移行する。一方、同じdを与える地域データが複数存在すると判別した場合(S34:YES)、演算処理装置10は、これら複数の地域データに対応付けられた気象データfの平均値を算出し(S35、第6のステップ)、記憶装置104に格納されている気象データfを平均値で更新し(S36)、次のr方向の地域群に係る検索処理(S40以降)に移行する。
気象データfが対応付けられた地域データが存在しないと判別した場合(S31:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dが最短距離データdの上限値D未満であるか否かを判別する(S32)。
検索距離Dが上限値D未満である(D<D)と判別した場合(S32:YES)、演算処理装置10は、次のr方向の地域群に係る検索処理(S40以降)に移行する。
検索距離Dが上限値D未満ではない(D≧D)と判別した場合(S32:NO)、演算処理装置10は、補間の処理を実行しない(S62)。
<<<r方向の地域群における検索>>>
演算処理装置10は、r方向の地域群データと検索距離D未満の距離データとが対応付けられた地域データにおいて、何れかの地域データの気象データfが既に更新されているか否かを判別する(S40)。尚、後述するように、気象データfは、これが対応付けられた地域データが存在すると判別されたときに更新されて、その結果、最短距離データdは0でない値に設定される(即ち、d≠0)。
何れかの地域データの気象データfが更新されている(d≠0)と判別した場合(S40:YES)、演算処理装置10は、次のr方向の地域群に係る検索処理(S50以降)に移行する。
何れの地域データの気象データfも更新されていない(d=0)と判別した場合(S40:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dの距離データが対応付けられた地域データにおいて、気象データfが対応付けられた地域データが存在するか否かを判別する(S41、第3のステップ)。尚、図4のステップS41では、地域データに対し検索距離Dの距離データとともに対応付けられた気象データは「f(D)」と表記されている。
気象データfが対応付けられた地域データが存在すると判別した場合(S41:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データdを、検索距離Dで更新し(S43)、同じdを与える地域データが複数存在するか否かを判別する(S44)。同じdを与える地域データが複数は存在しない(即ち、1つしか存在しない)と判別した場合(S44:NO)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている気象データfを、検索された地域データのfで更新し(S46)、次のl方向の地域群に係る検索処理(S50以降)に移行する。一方、同じdを与える地域データが複数存在すると判別した場合(S44:YES)、演算処理装置10は、これら複数の地域データに対応付けられた気象データfの平均値を算出し(S45、第6のステップ)、記憶装置104に格納されている気象データfを平均値で更新し(S46)、次のl方向の地域群に係る検索処理(S50以降)に移行する。
気象データfが対応付けられた地域データが存在しないと判別した場合(S41:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dが最短距離データdの上限値D未満であるか否かを判別する(S42)。
検索距離Dが上限値D未満である(D<D)と判別した場合(S42:YES)、演算処理装置10は、次のl方向の地域群に係る検索処理(S50以降)に移行する。
距離Dが上限Dr未満ではない(D<D)と判別した場合(S42:NO)、演算処理装置10は、補間の処理を実行しない(S62)。
<<<l方向の地域群における検索>>>
演算処理装置10は、l方向の地域群データと検索距離D未満の距離データとが対応付けられた地域データにおいて、何れかの地域データの気象データfが既に更新されているか否かを判別する(S50)。尚、後述するように、気象データfは、これが対応付けられた地域データが存在すると判別されたときに更新されて、その結果、最短距離データdは0でない値に設定される(即ち、d≠0)。
何れかの地域データの気象データfが更新されている(d≠0)と判別した場合、(S50:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないか否かを判別する処理(S60以降)に移行する。
何れの地域データの気象データfも更新されていない(d=0)と判別した場合(S50:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dの距離データが対応付けられた地域データにおいて、気象データfが対応付けられた地域データが存在するか否かを判別する(S51、第3のステップ)。尚、図4のステップS51では、地域データに対し検索距離Dの距離データとともに対応付けられた気象データが「f(D)」と表記されている。
気象データfが対応付けられた地域データが存在すると判別した場合(S51:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データdを、検索距離Dで更新し(S53)、同じdを与える地域データが複数存在するか否かを判別する(S54)。同じdを与える地域データが複数は存在しない(即ち、1つしか存在しない)と判別した場合(S54:NO)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている気象データfを、検索された地域データのfで更新し(S56)、記憶装置104に格納されている最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないか否かを判別する処理(S60以降)に移行する。一方、同じdを与える地域データが複数存在すると判別した場合(S54:YES)、演算処理装置10は、これら複数の地域データに対応付けられた気象データfの平均値を算出し(S55、第6のステップ)、記憶装置104に格納されている気象データfを平均値で更新し(S56)、記憶装置104に格納されている最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないか否かを判別する処理(S60以降)に移行する。
気象データfが対応付けられた地域データが存在しないと判別した場合(S51:NO)、演算処理装置10は、検索距離Dが最短距離データdの上限値D未満であるか否かを判別する(S52)。
検索距離Dが上限値D未満である(D<D)と判別した場合(S52:YES)、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないか否かを判別する処理(S60以降)に移行する。
検索距離Dが上限値D未満ではない(D≧D)と判別した場合(S52:NO)、演算処理装置10は、補間の処理を実行しない(S62)。
<<<検索及び補間>>>
前述したステップS60の処理では、演算処理装置10は、記憶装置104に格納されている最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないか否かを判別する(S60)。
最短距離データd、d、d、dの何れかが0であると判別した場合(S60:NO)、演算処理装置10は、ステップS63の処理を実行する。つまり、演算処理装置10は、補間の処理を実行せずに(S62)、ステップS12と対をなすステップS63を経由して、ステップS12の処理を再度実行する。つまり、ステップS12及びS63は、4つの地域群のそれぞれで気象データが得られるまで、距離データの検索距離Dを「1」、「1.4」(2の平方根)、「2」、「2.2」(5の平方根)等と拡大しつつ、4つの地域群での検索処理を繰り返し実行するためのループを形成している(第4のステップ)。
最短距離データd、d、d、dの何れも0ではないと判別した場合(S60:YES)、演算処理装置10は、気象データf、f、f、fと、対応する各方向の最短距離データd、d、d、dとに基づいて、一の特定地域の気象データfに対し「式1」で表わされる補間を実行し、その結果を一の特定地域を示す地域データと対応付けて記憶装置104に格納する(S61、第5のステップ)。
Figure 0005235855
「式1」によれば、一の特定地域の気象データfは、4つの方向の地域群の気象データf、f、f、fに対して、それぞれ対応する各方向の最短距離データd、d、d、dの逆数による加重平均をとったものである。
ステップS61の処理の後、演算処理装置10は、処理を終了する。
<<<検索及び補間に係る処理手順の具体例>>>
以下、前述したステップの処理対象として、図5乃至図10に示す例を用いる。尚、この例では、「斜線が表示された地域」を「気象データが測定された地域」とし、「斜線が表示されていない地域」を「気象データが測定されていない地域」としている。
<検索距離Dが1の場合>
図5の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは1に設定されている(図4のS10)。尚、最短距離データd、d、d、dに対し初期値として全て0が設定されている(図4のS10)。また、最短距離データの上限値D、D、D、Dは例えば全て4に予め設定されている(図4のS11)。
図5の例示では、u方向の地域群に属し且つ数値が1以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS20、S20:NO、S21、S21:NO、S22、及びS22:YESを経て、d方向の地域群に対応するステップS30の処理に移行する。
図5の例示では、d方向の地域群に属し且つ数値が1以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS30、S30:NO、S31、S31:NO、S32、及びS32:YESを経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。
図5の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が1以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:NO、S42、及びS42:YESを経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。
図5の例示では、l方向の地域群に属し且つ数値が1を示す地域において、斜線が表示された地域が1つだけ存在するため、演算処理装置10は、図4のステップS50、S50:NO、S51、S51:YES、S53、S54、S54:NO、及びS56を経て、ステップS60の処理に移行する。具体的には、記憶装置104において、気象データfが「データのない状態」からfl1へと更新され、最短距離データdが0から1へと更新される。
この時点で、最短距離データd、d、d、dのうちdが1でその他は全て0であるため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:NO、及びS63を経て、ステップS12の処理に移行する。
<検索距離Dが1.4の場合>
図6の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは前回の1から1.4(2の平方根)へと拡大される。また、前回の時点で、各方向の最短距離データd、d、d、dは(0、0、0、1)に設定されている。
図6の例示では、u方向の地域群に属し且つ数値が1.4未満を示す前回検索の地域において、斜線が表示された地域が存在しないが、u方向の地域群に属し且つ数値が1.4を示す前回未検索の地域において、斜線が表示された地域が1つだけ存在するため、演算処理装置10は、図4のステップS20、S20:NO、S21、S21:YES、S23、S24、S24:NO、及びS26を経て、d方向の地域群に対応するステップS30の処理に移行する。具体的には、記憶装置104において、気象データfが「データのない状態」からfu1へと更新され、最短距離データdが0から1.4へと更新される。
図6の例示では、d方向の地域群に属し且つ数値が1.4以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS30、S30:NO、S31、S31:NO、S32、及びS32:YESを経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。
図6の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が1.4以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:NO、S42、及びS42:YESを経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。
図6の例示では、l方向の地域群では最短距離データdが既に0から1に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS50及びS50:YESを経て、ステップS60の処理に移行する。
この時点で、最短距離データd、d、d、dのうちd、dがそれぞれ1,4、1でその他は全て0であるため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:NO、及びS63を経て、ステップS12の処理に移行する。
<検索距離Dが2の場合>
図7の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは前回の1.4から2へと拡大される。また、前回の時点で、各方向の最短距離データd、d、d、dは(1.4、0、0、1)に設定されている。
図7の例示では、u方向の地域群では最短距離データdが既に0から1.4に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS20及びS20:YESを経て、ステップS30の処理に移行する。
図7の例示では、d方向の地域群に属し且つ数値が2以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS30、S30:NO、S31、S31:NO、S32、及びS32:YESを経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。
図7の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が2以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:NO、S42、及びS42:YESを経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。
図7の例示では、l方向の地域群では最短距離データdが既に0から1に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS50及びS50:YESを経て、ステップS60の処理に移行する。
この時点で、最短距離データd、d、d、dのうちd、dが未だ0であるため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:NO、及びS63を経て、ステップS12の処理に移行する。
<検索距離Dが2.2の場合>
図8の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは前回の2から2.2(5の平方根)へと拡大される。また、前回の時点で、各方向の最短距離データd、d、d、dは(1.4、0、0、1)に設定されている。
図8の例示では、u方向の地域群では最短距離データdが既に0から1.4に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS20及びS20:YESを経て、d方向の地域群に対応するステップS30の処理に移行する。
図8の例示では、d方向の地域群に属し且つ数値が2.2未満を示す前回検索の地域において、斜線が表示された地域が存在しないが、d方向の地域群に属し且つ数値が2.2を示す前回未検索の地域において、斜線が表示された地域が2つ存在するため、演算処理装置10は、図4のステップS30、S30:NO、S31、S31:YES、S33、S34、S34:YES、S35、及びS36を経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。具体的には、記憶装置104において、気象データfは、fd1とfd2との平均である(fd1+fd2)/2へと更新され、最短距離データdが0から2.2へと更新される。
図8の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が2.2以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:NO、S42、及びS42:YESを経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。
図8の例示では、l方向の地域群では最短距離データdが既に0から1に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS50及びS50:YESを経て、ステップS60の処理に移行する。
この時点で、最短距離データd、d、d、dのうちdのみが未だ0であるため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:NO、及びS63を経て、ステップS12の処理に移行する。
<検索距離Dが2.8の場合>
図9の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは前回の2.2(5の平方根)から2.8(8の平方根)へと拡大される。また、前回の時点で、各方向の最短距離データd、d、d、dは(1.4、2.2、0、1)に設定されている。
図9の例示では、u方向の地域群では最短距離データdが既に0から1.4に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS20及びS20:YESを経て、d方向の地域群に対応するステップS30の処理に移行する。
図9の例示では、d方向の地域群では最短距離データdが既に0から2.2に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS30及びS30:YESを経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。
図9の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が2.8以下を示す地域において、斜線が表示された地域が存在しないため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:NO、S42、及びS42:YESを経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。
図9の例示では、l方向の地域群では最短距離データdが既に0から1に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS50及びS50:YESを経て、ステップS60の処理に移行する。
この時点で、最短距離データd、d、d、dのうちdのみが未だ0であるため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:NO、及びS63を経て、ステップS12の処理に移行する。
<検索距離D=3の場合>
図10の例示では、一の特定地域を中心とする距離データに対する検索距離Dは前回の2.8(8の平方根)から3へと拡大される。また、前回の時点で、各方向の最短距離データd、d、d、dは(1.4、2.2、0、1)に設定されている。
図10の例示では、u方向の地域群では最短距離データdが既に0から1.4に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS20及びS20:YESを経て、d方向の地域群に対応するステップS30の処理に移行する。
図10の例示では、d方向の地域群では最短距離データdが既に0から2.2に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS30及びS30:YESを経て、r方向の地域群に対応するステップS40の処理に移行する。
図10の例示では、r方向の地域群に属し且つ数値が3未満を示す前回検索の地域において、斜線が表示された地域が存在しないが、r方向の地域群に属し且つ数値が3を示す地域において、斜線が表示された地域が1つだけ存在するため、演算処理装置10は、図4のステップS40、S40:NO、S41、S41:YES、S43、S44、S44:NO、及びS46を経て、l方向の地域群に対応するステップS50の処理に移行する。具体的には、記憶装置104において、気象データfが「データのない状態」からfr1へと更新され、最短距離データdが0から3へと更新される。
図10の例示では、l方向の地域群では最短距離データdが既に0から1に更新されているため、演算処理装置10は、図4のステップS50及びS50:YESを経て、ステップS60の処理に移行する。
この時点で、各方向の座標軸上の最短距離データd、d、d、dのうち何れも0ではないため、演算処理装置10は、図4のステップS60、S60:YES、及びS61を経て処理を終了する。ここで、ステップS61において補間された気象データは、前述した「式1」において、fを(fd1+fd2)/2とすることによって、
Figure 0005235855
と表わされる。演算処理装置10は、一の特定地域の気象データfに対し「式2」で補間された結果を、一の特定地域を示す地域データと対応付けて記憶装置104に格納する(図4のステップS61)。
<<<環境データ補間装置による環境データ補間方法>>
前述したように、以上の説明は、演算処理装置10の動作のうち、環境データ補間装置50と共通する機能に係る動作(即ち、環境データ補間方法)に対するものである。
そこで、以下、前述した「気象データ」を「環境データ」に置き換えるとともに、前述した「地域」を「区域」に置き換えれば、以上の説明は、環境データ補間装置50による環境データ補間方法にそのまま適用できる。
前述した図2及び図5乃至図10の例示では、複数の区域のそれぞれは、正方形状をなしていたが、これに限定されるものではなく、例えば、三角形や六角形等の多角形、或いは円や楕円等をなしていてもよい。また、一の特定区域を基準点とする座標軸は、直交する2本の座標軸であったが、これに限定されるものではなく、例えば、90°以外の角度をもって交差する2本の座標軸であってもよい。或いは、座標軸は1本であってもよい。この場合、一の特定区域における環境データは、例えば、座標軸に沿った一の特定区域を挟む2つの区域の環境データを用いて補間される。
本実施の形態の環境データ補間方法によれば、補間に際し、一の特定区域の周囲を構成する複数の区域群(例えば図2の4つの区域群)ごとに一の特定区域に対する最短距離の区域(例えば図4のステップS12及びS63間の最小の実行回数で検索された区域)で測定された環境データが用いられる。また、複数の区域群ごとの環境データは、前述した最短距離(例えば図5乃至図10の各方向の最短距離データd、d、d、d)との比率がとられることによって、同距離に応じた重み(例えば「式1」の1/d、1/d、1/d、1/d)が付けられる。これにより、環境データが測定されていない区域に対する補間の精度が向上する。これは結局、環境データを区域ごとに精度良く求めることにつながる。
また、本実施の形態の環境データ補間方法によれば、例えば前述した「式2」におけるfのように、対応する最短距離データdが同じ環境データどうしの平均値を求めることによって、補間に用いられる各区域群の環境データの精度が向上する。これは、環境データを区域ごとにより精度良く求めることにつながる。
また、本実施の形態の環境データ補間方法によれば、前述した図2及び図5乃至図10に例示されるように、行方向及び列方向に沿った複数の正方形状の区域は、一般に或る広域の環境データの地域ごとの分布を把握する際の地図上の東西南北(又は上下左右)に沿った碁盤の目に対応するため、この環境データ補間方法の適用範囲がより広範なものとなる。
また、本実施の形態の環境データ補間方法では、共一次内挿法を用いて一の特定区域の環境データを補間している。この共一次内挿法とは、図11に例示される白丸で表わされた地点のデータf(u、v)を、その周囲の黒丸で表わされた4つの地点のデータf(i、j)、f(i+1、j+1)、f(i+1、j)、f(i、j+1)によって補間する方法である。尚、図11における黒丸の4点の座標(i、j)と、白丸の1点の座標(u、v)と、この白丸の1点の位置を与える距離p、qとの関係とは、p=u−i及びq=v−jが前提となっている。そして、以下述べるように、前述した実施の形態の「式1」による補間は、共一次内挿法を用いた補間に対応する。一般に、共一次内挿法による補間は「式3」により表わされる。
Figure 0005235855
この「式3」を展開することにより、f(u、v)は、「式4」で表わされるように、f(i、j)、f(i+1、j+1)、f(i+1、j)、f(i、j+1)の線形結合であることがわかる。
Figure 0005235855
一方、前述した「式1」も、「式5」のように書き換えれば、環境データfは、u方向、d方向、r方向、l方向の4つの方向の環境データf、f、f、fの線形結合であることがわかる。
Figure 0005235855
このように、前述した実施の形態の「式1」による補間は、共一次内挿法を用いた補間に対応するため、補間された一の特定区域の環境データと、その周囲の区域の環境データとの平滑化が図れる。
また、本実施の形態の環境データ補間方法によれば、環境データが、日射量、気温の情報を含む気象データである場合、これらの日射量の情報や気温の情報等の気象データは、一の特定区域からの距離が近い区域のものほど、その値は一の特定区域の気象データの値により近くなるはずであるため、補間の精度がより一層向上する。
<<<反復、記憶、及び算出に係る処理手順の具体例>>>
以下、図1に例示される太陽光発電量算出システム1に戻って説明する。
前述したように、演算処理装置10は、既に、一の特定地域の気象データfを前述した「式1」で表わされる補間によって求めている。そこで、更に、演算処理装置10は、未だ気象データfが対応付けられていない他の全ての地域データについて前述した処理手順を反復することによって、それぞれの気象データfを前述した「式1」で表わされる補間によって求める。これにより、記憶装置104は、結果的に、全ての地域データと、それぞれの気象データ(測定装置20により測定されたもの及び補間されたもの)とを対応付けて格納することになる。
以下、気象データの対応付けられていない地域データ(これは気象データが測定されていない地域を示す)が複数存在し、これらを順に補間する場合について述べる。これら複数の地域データから最初の一の特定地域の地域データを選択することは、例えば、作業者が入力装置101の操作を通じて行なってもよいし、或いは、CPU100がこれら複数の地域データの検索を通じて行なってもよい。何れの場合も、次以降は、CPU100が、未だ気象データの対応付けられていない地域データから、予め定められた順番に基づいて又は任意の順番で、一の特定地域の地域データを順次選択するようになっている。
また、或る地域データに関して、これと最も距離の近い地域データからの補間によって気象データを求める際に、当該最も距離の近い地域データに対応付けられた気象データ自体が既に補間によって求められている場合がある。この場合、既に補間によって求められている気象データを他の補間に用いてもよいし、或いは、他の補間に用いることなく、その次に距離が近く且つ気象データが測定装置20により測定された地域データを補間用の新たな候補として検索してもよい。尚、本実施の形態では、測定装置20が設置されていない地域は予めわかっているため、記憶装置104において当該地域の地域データを予め識別情報等を通じて識別しておくことにより、気象データが対応付けられた地域データに関して、補間により求められたものと、測定装置20により測定されたものとが区別できる。
演算処理装置10は、記憶装置40に格納された地域ごとの太陽光発電容量データと、記憶装置104に格納された地域ごとの気象データとに基づいて、全地域に対する太陽光発電量を算出する。
この太陽光発電量算出システムによれば、気象データが測定されていない全地域の気象データが補間によって精度良く求められる。これにより、あらゆる地域に対しそれぞれの気象データを精度良く求めることができ、よってあらゆる地域に対しそれぞれの太陽光発電量を精度良く算出することができる。
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されるとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
前述した実施の形態では、補間に際し「式1」を用いたが、これに限定されるものではなく、複数の区域群のそれぞれの環境データと、座標軸上における一の特定区域と複数の区域群のそれぞれの環境データが測定された区域との間の距離との比率に基づいて補間する式であれば、如何なる式を用いてもよい。
1 太陽光発電量算出システム,2 測定システム,3 通信回線,
10 演算処理装置,20 測定装置,40 記憶装置,
50 環境データ補間装置,100 CPU,101 入力装置,
102 表示装置,103 メモリ,104 記憶装置,
201、301 設定部,202、302 区画部,
203、303 第1の検索部,204、304 第2の検索部,
205、305 補間部,206 反復部,207 記憶部,
208 算出部

Claims (9)

  1. 区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する第1のステップと、
    前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する第2のステップと、
    前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3のステップと、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3のステップを実行する第4のステップと、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5のステップと、
    を有することを特徴とする環境データ補間方法。
  2. 前記一の特定区域を中心とする一の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の中の一の区域群に複数存在することが検索された場合、前記複数の環境データの平均値を前記一の区域群の前記環境データに設定する第6のステップ、
    を更に有することを特徴とする請求項1に記載の環境データ補間方法。
  3. 正方形状の区域どうしが行列を形成するように区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする行方向の第1の座標軸と、前記一の特定区域を基準点とする列方向の第2の座標軸と、を設定する第1のステップと、
    前記一の特定区域で交差し前記一の特定区域の対角線となる2本の分割線で、前記複数の区域を分割して第1乃至第4の区域群を区画する第2のステップと、
    前記一の特定区域を中心とする円状の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3のステップと、
    前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3のステップを実行する第4のステップと、
    前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記第1乃至第4の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記第1及び第2の座標軸上における前記一の特定区域と前記第1乃至第4の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5のステップと、
    を有することを特徴とする環境データ補間方法。
  4. 前記一の特定区域を中心とする一の検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記第1乃至第4の区域群の中の一の区域群に複数存在することが検索された場合、前記複数の環境データの平均値を前記一の区域群の前記環境データに設定する第6のステップ、
    を更に有することを特徴とする請求項3に記載の環境データ補間方法。
  5. 共一次内挿法を用いて前記一の特定区域の前記環境データを補間することを特徴とする請求項3又は4に記載の環境データ補間方法。
  6. 前記環境データは、日射量、気温の情報を含む気象データであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の環境データ補間方法。
  7. 区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する設定部と、
    前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する区画部と、
    前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第1の検索部と、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大し、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第2の検索部と、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する補間部と、
    を備えたことを特徴とする環境データ補間装置。
  8. コンピュータに、
    区画された複数の区域に対し、前記複数の区域のうち、環境データが測定されていない一の特定区域を基準点とする座標軸を設定する第1の機能と、
    前記一の特定区域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の区域を分割して複数の区域群を区画する第2の機能と、
    前記一の特定区域を中心とする検索範囲において、前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群の何れかに存在するか否かを検索する第3の機能と、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大して前記第3の機能を実行する第4の機能と、
    前記環境データが測定された区域が前記複数の区域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データと、前記座標軸上における前記一の特定区域と前記複数の区域群のそれぞれの前記環境データが測定された区域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定区域の前記環境データを補間する第5の機能と、
    を実行させるプログラム。
  9. 区画された複数の地域のそれぞれの太陽光発電容量データを格納する記憶装置と、
    前記複数の地域の中の一部の地域の気象データを測定する複数の測定装置と、
    前記複数の地域のそれぞれの太陽光発電量を算出する演算処理装置と、を備え、
    前記演算処理装置は、
    前記複数の地域に対し、前記一部の地域以外の地域で前記気象データが補間されていない一の特定地域を基準点とする座標軸を設定する設定部と、
    前記一の特定地域を通過するとともに前記座標軸と交差する方向の分割線で、前記複数の地域を分割して複数の地域群を区画する区画部と、
    前記一の特定地域を中心とする検索範囲において、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群の何れかに存在するか否かを検索する第1の検索部と、
    前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群のそれぞれに存在することが検索されるまで、前記検索範囲を拡大し、前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群の何れかに存在するか否かを検索する第2の検索部と、
    前記気象データが測定された地域が前記複数の地域群のそれぞれに存在することが検索された場合、前記複数の地域群のそれぞれの前記気象データと、前記座標軸上における前記一の特定地域と前記複数の地域群のそれぞれの前記気象データが測定された地域との間の距離と、の比率に基づいて、前記一の特定地域の前記気象データを補間する補間部と、
    前記一部の地域以外の全地域の前記気象データが補間されるまで、前記設定部、前記区画部、前記第1及び第2の検索部、前記補間部の動作を反復する反復部と、
    前記複数の測定装置により測定された気象データと、前記補間部により補間された前記気象データとを格納する記憶部と、
    前記記憶装置の前記太陽光発電容量データと前記記憶部の前記気象データとに基づいて、前記複数の地域のそれぞれの前記太陽光発電量を算出する算出部と、を有する
    ことを特徴とする太陽光発電量算出システム。
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