JP5234797B2 - アクチュエータのモータ固定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アクチュエータのモータ固定方法に関する。
モータに減速ギア機構を備えたアクチュエータは、コンパクトで扱い容易なことから各種(例えば、自動車の可変ノズル式ターボチャージャ装置、パワーウィンド装置、スライドルーフ装置等)の駆動源として利用されている。この種のアクチュエータは、下ケースと上ケースとからなるハウジングにモータと減速ギアがケーシングされている(例えば、特許文献1)。
このアクチュエータのケーシング方法は、下ケースにギア収容凹部とモータ収容凹部とを併設して形成し、ギア収容凹部に減速ギアを収容し、モータ収容凹部にモータを収容する。そして、ギア収容凹部に配設された減速ギアは、下ケースに設けた軸受に回転可能に支持された出力軸に連結固定する。一方、モータ収容凹部に配置されたモータは、回転軸に取着した駆動ギアが減速ギアに噛合させ、締結バンドで下ケースに対して固定する。そして、最後に、上ケースを下ケースに対して連結することによって、アクチュエータの組み立ては完了する。
特開2008−228456号公報
ところで、モータはモータ収容凹部に対して径方向から収容して、ギア収容凹部の減速ギアに対して回転軸に取着した駆動ギアと噛合させるようにしている。従って、そのモータの下ケースへの組み付けは、駆動ギアが減速ギアに対して軸ずれしないように、組み付ける必要があった。
しかしながら、この組み付けは、手作業で行われ、モータを位置決めすると、その状態を保持しつつ、該モータを締結バンドで下ケースに固定しなければならず、その間に手元が緩み、モータが位置ずれてしまい初めから位置決めをし直さなければならないことが多々生じていた。従って、組み付け作業に多くの時間を要し、作業効率を図る上で問題になっていた。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、精度よくモータの位置決めができ、しかも、組み付けが容易で組み付け作業の効率を上げることのできるアクチュエータのモータ固定方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、下ケースにモータ収容凹部とギア収容凹部とが併設して形成され、モータを、その回転軸に取着したウォームギアが前記ギア収容凹部に配置されるように、前記モータ収容凹部に対して径方向から収容し、前記ギア収容凹部に、ウォームホィールギアを前記ウォームギアと噛合するように収容し、前記ウォームホィールギアを固着した出力軸を前記ギア収容凹部に形成した軸受け孔に配設した軸受に回転可能に支持し、前記下ケースに対して上ケースを重ね合わせて、前記モータ収容凹部に収容された前記モータと前記ギア収容凹部に収容された前記ウォームホィールギアをケーシングされてなるアクチュエータのモータ固定方法であって、
前記モータを前記モータ収容凹部に対して径方向から収容した後、前記ギア収容凹部に嵌合し、前記軸受け孔の中心軸線と同軸に形成された前記ギア収容凹部の円弧状内壁に当接する当接面を有した嵌合部と、前記下ケースに形成した位置決め孔又は位置決め突起に嵌合する位置決め治具突起又は位置決め治具孔を有した位置決め固定部と、前記回転軸に取着したウォームギアを嵌合保持する保持溝を有した保持部を有した治具にて、前記モータのウォームギアを前記保持部の保持溝に嵌合させた状態で、前記モータを前記下ケースに連結される締結バンドで固定する。
請求項1に記載の発明によれば、位置決め固定部を下ケースの位置決め孔等に嵌合し、嵌合部の当接面をモータ収容凹部の円弧状内壁に当接して、下ケースに対して位置決めされた治具は、モータの回転軸に取着したウォームギアを保持部の保持溝にて位置決め保持する。下ケースのモータ収容凹部に径方向から収容されたモータは、そのウォームギアが軸ずれすることなく位置決めされる。その結果、モータは、精度よく下ケースに対して組み付けられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、前記治具の嵌合部は、半円筒体であって、その先端部の外周面を外周に沿って段差状に切り欠いて前記内壁の上面と当接する段差面と、前記円弧状内壁と密接する前記当接面を形成した。
請求項2に記載の発明によれば、嵌合部の段差面が内壁の上面と当接するため、下ケースに固定する治具を安定した状態で下ケースに固定でき、組み付け作業をより簡単なものにすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、前記治具の位置決め固定部は、前記下ケースの開放側端面に当接する先端面を形成し、その先端面に前記位置決め突起を形成した。
請求項3に記載の発明によれば、位置決め固定部の先端面が下ケースの開放側端面と当接するため、下ケースに固定する治具をより安定した状態で下ケースに固定でき、組み付け作業をより簡単なものにすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、前記ギア収容凹部の円弧状内壁は、半円以上の円弧面であり、前記下ケースに形成した位置決め孔は、長孔であって、その長孔の長軸線が前記軸受け孔の中心軸線と直交するように形成した。
請求項4に記載の発明によれば、半円以上の円弧状内壁に、嵌合部の当接面が密接すると、嵌合部は水平方向からは外れることがなくなることから、下ケースに形成した位置決め孔は、軸受け孔との軸間ピッチを精度よく仕上げる必要がなくなる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、前記保持部の保持溝は、断面半円弧形状であって、その曲率半径をウォームギアの半径と一致させた。
請求項5に記載の発明によれば、保持溝は、ウォームギアの半周を隙間なく嵌合するため、ガタ付くことなくウォームギアを嵌合保持できる。
本発明によれば、精度よくモータの位置決めができ、しかも、組み付けが容易で組み付け作業の効率上げることができる。
本実施形態の下ケースにモータとウォームホィールギアが収容された状態を示すアクチェータを説明する図。 同じくモータのウォームギアとウォームホィールギアの噛合状態を示す要部断面図。 同じく治具、ウォームギア及びウォームホィールギアの平面から見た位置関係を説明するための説明図。 同じく治具、ウォームギア及びウォームホィールギアの側面から見た位置関係を説明するための説明図。 同じく治具を説明するための斜視図。 同じく治具を説明するための下面図。 同じく治具をハウジングに装着した状態を示す要部断面図。 下ケースに形成した位置決め孔の別例を説明するための説明図。
(第1実施形態)
以下、本発明のアクチェータのモータ固定方法を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1は、アクチュエータ10であって、ウォームホィールギアG1及び同ウォームホィールギアG1を回転させるモータMを収容した下ケース11をその開放側端面11a側から見た図である。下ケース11は、アルミダイカスト成型にて成形され、開放側端面11aからその裏面側に向けて凹むギア収容凹部12及びモータ収容凹部13が凹設されている。
ギア収容凹部12は、ギア収容空間12aとギア噛合空間12bとを有している。ギア収容空間12aはウォームホィールギアG1の外形形状にあわせて半円形状に凹設され、ウォームホィールギアG1が収容される空間である。ギア収容空間12aは、一側が円弧状内壁としての半円弧状の内壁14を有し、他側がギア噛合空間12bと連通している。ギア噛合空間12bは、ウォームホィールギアG1とモータMの回転軸MSに取着したウォームギアG2とを連結させる空間であって、モータ収容凹部13と連通している。
ギア収容空間12aを形成する半円弧状の内壁14は、ウォームホィールギアG1の回転中心軸線L1と同じ中心軸の円弧面14aで形成されている。
ギア収容凹部12のギア収容空間12aに位置する底面には、図2に示すように、軸受け筒15が貫通形成されている。軸受け筒15の両開口部の内側には軸受16,17がそれぞれ設けられ、両軸受16,17にて軸受け筒15に貫挿した出力軸18を回転可能に支持する。
つまり、出力軸18は、下ケース11に一体形成された軸受け筒15内において両軸受16,17を介して回転可能に支持されている。また、出力軸18は、その基端がギア収容凹部12内に突出し、一方、先端が軸受け筒15の先端開口部から突出するようになっている。
ギア収容凹部12に突出した出力軸18の基端部には、同ギア収容凹部12に収容されたウォームホィールギアG1が連結固定されている。従って、ウォームホィールギアG1は、出力軸18と連結固定されることによって、ギア収容凹部12内において出力軸18を回転中心として回転可能に収容保持されている。つまり、出力軸18は、ウォームホィールギアG1が回転することによって回転する。
軸受け筒15の先端開口部から突出した出力軸18の先端部には、板状の作動アーム19が連結されている。作動アーム19は、図示しない駆動機構のレバーに連結されていて、出力軸18の回転とともに回動し図示しない駆動機構のレバーを作動させて駆動機構を所望の動作を行うようにさせる。
モータ収容凹部13は、モータMの外形形状にあわせた形状に凹設され、一側がギア収容凹部12のギア噛合空間12bと連通している。
モータ収容凹部13に収容されるモータMは、その回転軸MSがギア収容凹部12のギア噛合空間12b内に配置されている。モータMは、下ケース11の開放側端面11aに連結固定される固定バンドBにてモータMの本体が押さえ付けられて、移動不能に固定されている。モータMの回転軸MSはウォームギアG2が連結固定され、そのウォームギアG2はギア収容凹部12に収容されたウォームホィールギアG1と噛合されている。
従って、モータMが回転すると、ウォームホィールギアG1を介して出力軸18が回転し、出力軸18に連結した作動アーム19にて図示しない駆動機構のレバーを作動させることになる。
前記下ケース11であってギア収容凹部12のギア噛合空間12b側の開放側端面11aには、位置決め孔20が形成されている。位置決め孔20は、真円の孔であって、下ケース11に貫通形成されている。
次に、モータMを下ケース11のモータ収容凹部13に収容する際に使用する治具21を図5及び図6に従って説明する。
図5に示すように、治具21は、四角形状の基板22を有し、その基板22の下面22aには、嵌合部としての嵌合壁23が突出形成されている。嵌合壁23は、半円筒体であって、その外周面23aの先端部(下部)には、外周に沿って段差状に切り欠き形成されて小径の当接面24が形成されている。
当接面24は、円弧面であって、その曲率半径が、ギア収容空間12aに形成された円弧状の内壁14の円弧面14aの曲率半径と同じになっている。そして、本実施形態では、嵌合壁23は半円弧壁であって、その嵌合壁23の両端部を結ぶ線(直径線L2)が、図3に示すように、内壁14の円弧面14aの中心軸(ウォームホィールギアG1の回転中心軸線L1)を直交するようになっている。
従って、治具21に設けた嵌合壁23は、その当接面24を内壁14の円弧面14aに当接させることにより、ギア収容凹部12のギア収容空間12aに嵌合することができる。そして、嵌合壁23がギア収容凹部12の半円弧状のギア収容空間12aに嵌合したとき、嵌合壁23の当接面24の中心軸と内壁14の円弧面14aの中心軸は、ウォームホィールギアG1の回転中心軸線L1(出力軸18の中心軸線)と一致するようになっている。
なお、当接面24と外周面23aを結ぶ平面を段差面25としている。そして、この段差面25が内壁14の上面14bに当接することによって、ガタ付くことなく安定した状態で当接面24と内壁14の円弧面14aと密接させるとともに、嵌合壁23のそれ以上のギア収容凹部12内への侵入を規制している。
また、基板22の下面22aであって嵌合壁23の内側面23b側には、保持部としての四角柱状の保持アーム31が突出形成されている。保持アーム31に先端面(下面)には、モータMの回転軸MSに取着したウォームギアG2を保持する保持溝32が、前記嵌合壁23の両端部を結ぶ直径線L2と平行になるように形成されている。保持溝32は、断面半円形であって、その半円の半径は本実施形態では、モータMの回転軸MSに取着したウォームギアG2の半径と一致させている。従って、保持溝32は、ウォームギアG2の上半分と隙間なく嵌合することができる。
そして、保持アーム31は、その保持溝32の中心軸線L3が、図3に示すように、平面視して同中心軸線L3と平行の直径線L2と予め定めた第1距離D1だけ離間するとともに、嵌合壁23の段差面25が内壁14の上面14bに当接した状態の時、図4に示すように、その中心軸線L3が側面視してウォームホィールギアG1の幅方向(図4において上下方向)の中心線L4と同じ高さ位置になるように形成されている。しかも、本実施形態では、保持アーム31は、その保持溝32が、同保持溝32の中心軸線L3を通りかつ前記直径線L2を直交する線(直交線L5(図6参照))より、反モータ収容凹部13側(モータMの回転軸MSに取着したウォームギアG2の先端側)に予め定めた第2距離D2だけ偏倚するように、基板22に形成されている。
さらに、基板22の下面22aには、位置決め固定部としての位置決め固定柱34が突出形成され、その先端面(下面)34aに位置決め治具突起としての位置決め突起35が突出形成されている。位置決め固定柱34は、嵌合壁23の段差面25が内壁14の上面14bに当接した状態の時、先端面(下面)34aが下ケース11の開放側端面11aに当接するとともに、位置決め突起35が下ケース11の位置決め孔20に貫挿されるように形成されている。この先端面34aが下ケース11の開放側端面11aに当接することによって、治具21は下ケース11に対してガタ付くことなく安定した状態で支持される。
そして、このように構成した治具21について、図7に示すように、嵌合壁23の段差面25を内壁14の上面14bに当接して当接面24と円弧面14aを密接させた状態で、位置決め固定柱34の位置決め突起35を下ケース11の位置決め孔20に嵌着させると、下ケース11に対して治具21は位置決めされる。このとき、治具21に設けた保持アーム31の保持溝32の中心軸線L3は、ギア収容凹部12に収容され出力軸18に固着したウォームホィールギアG1とモータ収容凹部13に収容されモータMの回転軸MSに取着されたウォームギアG2が噛合した時の、回転軸MSの中心軸線Lmと一致した状態となる。つまり、治具21が下ケース11に対して位置決めされると、保持アーム31の保持溝32が、ウォームホィールギアG1と噛合するウォームギアG2の先端部上半分と嵌合した状態となる。
次に、上記のように構成した治具21を使って、モータMを下ケース11に固定する方法にていて説明する。
今、下ケース11のギア収容凹部12にウォームホィールギアG1に収容され、出力軸18に固着されたウォームホィールギアG1が下ケース11のギア収容凹部12に位置決めされ回転可能に収容されている。
この状態から、モータMを、下ケース11のモータ収容凹部13に対して径方向から収容する。このとき、ギア収容凹部12のギア噛合空間12bに配置されるモータMのウォームギアG2をウォームホィールギアG1に噛合させながら収容する。
次に、治具21を下ケース11に対して位置決め固定する。すると、ギア噛合空間12bに配置されたウォームホィールギアG1と噛合するウォームギアG2の先端部上半分が、保持アーム31の保持溝32に嵌合して、モータMの回転軸MSの中心軸線Lmが保持溝32の中心軸線L3と一致した状態で、回転軸MSが下ケース11に対して位置決め固定される。
そして、治具21を下ケース11に対して位置決め固定し、保持アーム31の保持溝32にてウォームギアG2がウォームホィールギアG1に対して位置決め保持している状態で、固定バンドBにてモータMの本体を押さえ付ける。これによって、モータMは、移動不能にモータ収容凹部13に固定される。
モータMをモータ収容凹部13に固定すると、治具21を下ケース11から外し、治具21を外した下ケース11に対して図示しない上ケースを連結してアクチュエータ10の組み付けは終了する。
次に、上記のように構成した第1実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、治具21を下ケース11に対して位置決め固定せるだけで、保持アーム31の保持溝32に嵌合したウォームギアG2をウォームホィールギアG1に対して軸ずれすることなく噛合させて、モータMを下ケース11のモータ収容凹部13に収容させることができる。
(2)上記実施形態によれば、治具21は、嵌合壁23の段差面25を内壁14の上面14bに当接して当接面24と円弧面14aを密接させ、位置決め固定柱34の位置決め突起35を下ケース11の位置決め孔20に嵌着させるだけで、簡単に下ケース11に対して位置決することができる。
(3)しかも、上記実施形態によれば、治具21は、嵌合壁23の当接面24と内壁14の円弧面14aを密接させ、位置決め固定柱34の位置決め突起35を下ケース11の位置決め孔20に嵌着させるようにして、下ケース11に保持した。従って、治具21は下ケース11の開放側端面11aと平行の方向の移動が規制されてウォームギアG2の開放側端面11aと平行の方向の軸ずれは生じない。その結果、固定作業中にモータMが開放側端面11aと平行の方向にずれる心配はない。
(4)さらに、上記実施形態によれば、治具21は、嵌合壁23の段差面25と内壁14の上面14bに当接させ、位置決め固定柱34の先端面34aと下ケース11の開放側端面11aと当接させるように保持した。従って、治具21は下ケース11の開放側端面11aの面と直交する移動が規制されてウォームギアG2の開放側端面11aと直交する方向の軸ずれは生じない。その結果、固定作業中にモータMが面方向にずれる心配はない。しかも、治具21は、安定した状態で下ケース11に支持されているため、組み付け作業が非常に簡単になる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、治具21の嵌合壁23は、断面半円形であったが、これに限定されない。例えば、断面半円未満の形状で実施してもよい。
○上記実施形態では、治具21の保持アーム31は、保持溝32がウォームギアG2の先端部分と嵌合するように、基板22に設けたがこれに限定されない。要は、ウォームギアG2と噛合うウォームホィールギアG1が邪魔になって保持溝32がウォームギアG2と嵌合できない箇所を除けば、どの箇所でも嵌合保持するようにして実施してもよい。従って、ウォームギアG2の基端部分を、又は、ウォームギアG2の基端部及び先端部分を嵌合保持するようにしてもよい。
○上記実施形態では、下ケース11のギア収容凹部12(内壁14の円弧面14a)は半円であったが、半円未満であってもよい。
○上記実施形態では、アクチュエータ10はウォームギアG2とウォームホィールギアG1からなる減速ギア機構であったが、例えば、平歯車で構成した減速ギア機構であってもよい。
○上記実施形態では、下ケース11のギア収容凹部12(内壁14の円弧面14a)は半円であったが、半円以上であってもよい。この場合、下ケース11に形成した位置決め孔20は、円形であったが、この位置決め孔20を長孔にする。つまり、図8に示すように、長孔の長手方向の長軸の延長線L6が中心軸線L1と交差するように、長孔の位置決め孔20を下ケース11に形成する。これによって、半円以上の内壁14に、嵌合壁23の当接面24が密接すると、嵌合壁23は水平方向からは外れることがなくなることから、下ケース11に形成した位置決め孔20は、その位置決め孔の中心軸線と中心軸線L1の軸間ピッチを高精度に保って形成する必要がなくなる。
○上記実施形態では、下ケース11に位置決め孔20を形成し、治具21の位置決め固定柱34に形成した位置決め突起35を該位置決め孔20に嵌合させて、下ケース11に対する治具21の位置決めを行った。これを、下ケース11に位置決め突起を形成し、治具21の位置決め固定柱34の先端面34aに位置決め治具孔を凹設する。そして、下ケース11に形成した位置決め突起に位置決め治具孔を嵌合させて、下ケース11に対する治具21の位置決めを行うようにしてもよい。
10…アクチュエータ、11…下ケース、11a…開放側端面、12…ギア収容凹部、12a…ギア収容空間、12b…ギア噛合空間、13…モータ収容凹部、14…内壁、14a…円弧面、14b…上面、18…出力軸、20…位置決め孔、21…治具、22…基板、22a…下面、23…嵌合壁、23a…外周面、23b…内側面、24…当接面、25…段差面、31…保持アーム、32…保持溝、34…位置決め固定柱、34a…先端面、35…位置決め突起、B…固定バンド、M…モータ、MS…回転軸、G1…ウォームホィールギア、G2…ウォームギア、L1…回転中心軸線、L2…直径線、L3…中心軸線、L4…中心線、L5…直交線、L6…延長線、Lm…中心軸線。

Claims (5)

  1. 下ケースにモータ収容凹部とギア収容凹部とが併設して形成され、モータを、その回転軸に取着したウォームギアが前記ギア収容凹部に配置されるように、前記モータ収容凹部に対して径方向から収容し、前記ギア収容凹部にウォームホィールギアを前記ウォームギアと噛合するように収容し、前記ウォームホィールギアを固着した出力軸を前記ギア収容凹部に形成した軸受け孔に配設した軸受に回転可能に支持し、前記下ケースに対して上ケースを重ね合わせて、前記モータ収容凹部に収容された前記モータと前記ギア収容凹部に収容された前記ウォームホィールギアをケーシングされてなるアクチュエータのモータ固定方法であって、
    前記モータを前記モータ収容凹部に対して径方向から収容した後、前記ギア収容凹部に嵌合し、前記軸受け孔の中心軸線と同軸に形成された前記ギア収容凹部の円弧状内壁に当接する当接面を有した嵌合部と、前記下ケースに形成した位置決め孔又は位置決め突起に嵌合する位置決め治具突起又は位置決め治具孔を有した位置決め固定部と、前記回転軸に取着したウォームギアを嵌合保持する保持溝を有した保持部を有した治具にて、前記モータのウォームギアを前記保持部の保持溝に嵌合させた状態で、前記モータを前記下ケースに連結される締結バンドで固定することを特徴とするアクチュエータのモータ固定方法。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、
    前記治具の嵌合部は、半円筒体であって、その先端部の外周面を外周に沿って段差状に切り欠いて前記内壁の上面と当接する段差面と、前記円弧状内壁と密接する前記当接面を形成したことを特徴とするアクチュエータのモータ固定方法。
  3. 請求項1又は2に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、
    前記治具の位置決め固定部は、前記下ケースの開放側端面に当接する先端面を形成し、その先端面に前記位置決め突起を形成したことを特徴とするアクチュエータのモータ固定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、
    前記ギア収容凹部の円弧状内壁は、半円以上の円弧面であり、
    前記下ケースに形成した位置決め孔は、長孔であって、その長孔の長軸線が前記軸受け孔の中心軸線と直交するように形成したことを特徴とするアクチュエータのモータ固定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のアクチュエータのモータ固定方法において、
    前記保持部の保持溝は、断面半円弧形状であって、その曲率半径をウォームギアの半径と一致させたことを特徴とするアクチュエータのモータ固定方法。
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