JP5232330B2 - 立体撮像装置及び立体撮像装置の自動焦点調節方法 - Google Patents

立体撮像装置及び立体撮像装置の自動焦点調節方法 Download PDF

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Description

本開示内容は立体撮像装置及び立体撮像装置の自動焦点調節方法に係り、特に2つの撮像部の合焦位置を効率よく探索し、かつ合焦精度も高くする技術に関する。
従来から2つの撮像部を備えた立体撮像装置が数多く提案されている(特許文献1、2参照)。立体撮像装置は、2つの撮像部を使って同一被写体を異なる視点から撮像する立体撮像を行なうことができるとともに、超広角のパノラマ撮像や2つの撮像部各々で異なる感度での撮像等を行なうことができる。
2つの撮像部で上記立体撮像を行なうものにあっては、2つの撮像部が、右眼、左眼に相当する位置に視差を持たせて並べられて設けられており、双方の撮像部から出力された画像信号に基づいて後段の信号処理部で右眼用の画像信号と左眼用の画像信号とが各々生成される。こうして立体撮像装置の信号処理部で生成された右眼用の画像信号と左眼用の画像信号とが、3次元表示が可能な表示画面を有する表示装置に入力されると、その表示画面上に立体画像が表示される。
ところで、デジタルカメラにおいては、ピント調整、つまり合焦位置の調整を行なうにあたって、内部に配備されている自動焦点調節部が、撮像光学系内のフォーカスレンズを所定のサーチ範囲内で移動させ、フォーカスレンズを移動させている期間に撮像している画像のコントラストを検出し、コントラストが最大となる合焦位置(レンズ位置)にフォーカスレンズを移動させる、いわゆるコントラストAF(Auto Focus)を行なっているものが多い。
上記特許文献1の立体撮像装置においては、2つの撮像部が同じ被写体を捉えているということを理由に、一方の撮像部のみでコントラストAFを実施し、そのコントラストAFの結果を他方の撮像部に反映させることで、2つの撮像部を有する撮像装置のコントラストAFに要する時間の短縮化が図られている。また特許文献2の立体撮像装置には、双方の撮像部が備えるフォーカスレンズを相互に逆の方向にそれぞれ移動させるAFサーチを行わせ、双方の撮像部のうち、先に合焦位置を検出した撮像部の方のAFサーチ結果を使って双方の撮像部の合焦位置を決定するという技術が提案されている。
特開2005−45511号公報 特開2006−162990号公報
しかしながら、2つの撮像部には、フォーカスレンズのレンズ径やレンズ鏡胴の径や撮像素子の受光感度のばらつき等がどうしても存在する(以降の記載においてはこれらを総称して個体差という)。このため、上記特許文献1、2のように一方の撮像部の合焦位置を他方の撮像部に反映させる構成にすると、その個体差により他方の撮像部の合焦位置がずれてしまうという問題がある。
一方、それぞれの撮像部で個別にAF動作を行わせると、2つの撮像部の個体差の問題を解決することができるが、効率が悪いという問題がある。
本開示内容はこのような事情に鑑みてなされたもので、2つの撮像部でのAF動作を効率よく行うことができ、かつ2つの撮像部に個体差があっても合焦精度の高い焦点調節を行うことができる立体撮像装置及びその自動焦点調節方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために第1の態様に係る立体撮像装置は、第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する第1のレンズ位置を探索し、該第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させ、前記第2の撮影光学系については、前記探索された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置の前後の前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる焦点調節部と、を備え、前記焦点調節部は、前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる。
第1の態様に係る立体撮像装置によれば、前記第1の撮影光学系については、前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、被写体に合焦する第1のレンズ位置を探索し、その第1のレンズ位置に第1のフォーカスレンズを移動させ、一方、前記第2の撮影光学系については、前記探索された第1のレンズ位置に対応する第2のフォーカスレンズのレンズ位置の前後の前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲内で第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、この第2のレンズ位置に第2のフォーカスレンズを移動させるようにしたため、第1、第2の撮像部の個体差の影響を受けない焦点合わせを行うことができ、一方、最初に探索した合焦位置(第1のレンズ位置)を利用して第2のフォーカスレンズの第2のサーチ範囲を第1のサーチ範囲よりも狭くすることで、第2のフォーカスレンズの合焦位置(第2のレンズ位置)の探索を短時間で行うことができる。
また、前記第2のサーチ範囲内で第2のレンズ位置を探索することができない場合には、第1のフォーカスレンズについて探索した第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、この第2のレンズ位置に第2のフォーカスレンズを移動させるようにしたため、第1、第2の撮像部の個体差の影響を受けない焦点合わせを行うことができる。
第2の態様に係る立体撮像装置は、第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する第1のレンズ位置を探索し、該第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させ、前記第2の撮影光学系については、前記探索された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置の前後の前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる焦点調節部と、を備え、前記焦点調節部は、前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記第2のサーチ範囲よりも広い第3のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズを再びサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる。
第2の態様に係る立体撮像装置は、第1の態様に係る立体撮像装置とは、第2のフォーカスレンズの合焦位置である第2のレンズ位置の探索ができない場合の動作が異なり、第2の態様に係る立体撮像装置では、前記第2のサーチ範囲よりも広い第3のサーチ範囲内で第2のフォーカスレンズを再びサーチ動作させて第2のレンズ位置を探索し、この第2のレンズ位置に第2のフォーカスレンズを移動させるようにしている。尚、前記第3のサーチ範囲は、前記第1のサーチ範囲と同じ広さの範囲としてもよいし、第1のサーチ範囲よりも狭く、第2のサーチ範囲よりも広い範囲としてもよい。
第3の態様によれば、第2の態様に係る立体撮像装置は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部を備え、前記焦点調節部は、前記第3のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる。
即ち、前記第2のサーチ範囲よりもサーチ範囲を広くした第3のサーチ範囲でも第2のレンズ位置(合焦位置)を探索することができない場合には、前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、この第2のレンズ位置に第2のフォーカスレンズを移動させるようにしたため、第1、第2の撮像部の個体差の影響を受けない焦点合わせを行うことができる。
第4の態様によれば、第2の態様に係る立体撮像装置は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する算出部と、を備え、前記焦点調節部は、前記算出部により算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置に代えて、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる。
即ち、サーチ範囲を広くした第3のサーチ範囲で第2のレンズ位置を探索することができた場合であっても、それぞれ探索された第1のレンズ位置と第2のレンズ位置との差分が所定量よりも大きい場合には、前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、この第2のレンズ位置に第2のフォーカスレンズを移動させるようにしている。これにより、第1、第2の撮像部がそれぞれ異なる被写体に焦点が合うことを防止するようにしている。
第5の態様によれば、第2の態様に係る立体撮像装置は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する算出部と、を備え、前記焦点調節部は、前記算出部により算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第2のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第1のレンズ位置を算出し、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置に代えて、前記算出した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる。
即ち、第5の態様に係る立体撮像装置は、それぞれ探索された第1のレンズ位置と第2のレンズ位置との差分が所定量よりも大きい場合には、第4の態様に係る立体撮像装置とは逆に、前記探索された第2のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第1のレンズ位置を算出し、この算出した第1のレンズ位置に第1のフォーカスレンズを移動させるようにしている。これにより、第1、第2の撮像部がそれぞれ異なる被写体に焦点が合うことを防止するようにしている。
第6の態様によれば、第4又は5の態様に係る立体撮像装置において、前記所定量は、前記フォーカス位置ずれ量に基づいて決定される。
第7の態様によれば、第1、3、4、5又は6の態様に係る立体撮像装置において、前記第1の撮影光学系及び第2の撮影光学系はそれぞれズームレンズであり、前記記憶部には、前記ズームレンズのズーム位置毎に、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶され、前記焦点調節部は、前記第2のレンズ位置を算出する際に、前記ズームレンズのズーム位置に対応するフォーカス位置ずれ量を前記記憶部から読み出し、該フォーカス位置ずれ量と前記探索された前記第1のレンズ位置とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する。
前記1、第2の撮像部の個体差により生じる同一被写体に合焦するときの第1、第2のフォーカスレンズのフォーカス位置ずれ量は、ズーム位置により異なるため、第7の態様に係る立体撮像装置では、前記第2のレンズ位置を算出する際に、ズーム位置に対応するフォーカス位置ずれ量を前記記憶部から読み出し、このフォーカス位置ずれ量と前記第1のレンズ位置とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出するようにしている。
第8の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法は、第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、を備えた立体撮像装置の自動焦点調節方法であって、前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置を探索する工程と、前記探索した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、前記探索された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置の前後の前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を決定する工程と、前記決定した第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を探索する工程と、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、前記第2のレンズ位置が探索されると、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させ、前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、を含む。
第9の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法は、第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、を備えた立体撮像装置の自動焦点調節方法であって、前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置を探索する工程と、前記探索した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、前記探索された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置の前後の前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を決定する工程と、前記決定した第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を探索する工程と、前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記第2のサーチ範囲よりも広い第3のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズを再びサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を探索する工程と、前記探索した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、を含む。
第10の態様によれば、第9の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を予め記憶部に記憶する工程と、前記第3のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、を更に含む。
第11の態様によれば、第9の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を予め記憶部に記憶する工程と、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する工程と、前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置に代えて、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、を更に含む。
第12の態様によれば、第9の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶部に記憶する工程と、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する工程と、前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第2のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第1のレンズ位置を算出する工程と、前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置に代えて、前記算出した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、を更に含む。
第13の態様によれば、第11又は12の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法において、前記所定量は、前記フォーカス位置ずれ量に基づいて決定される。
第14の態様によれば、第8、10、11、12又は13の態様に係る立体撮像装置の自動焦点調節方法において、前記第1の撮影光学系及び第2の撮影光学系はそれぞれズームレンズであり、前記自動焦点調節方法は、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を前記ズームレンズのズーム位置毎に前記記憶部に予め記憶する工程と、前記第2のレンズ位置を算出する際に、前記ズームレンズのズーム位置に対応するフォーカス位置ずれ量を前記記憶部から読み出し、該フォーカス位置ずれ量と前記探索された前記第1のレンズ位置とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程を更に含む。
本開示内容に係る技術によれば、第1の撮像部でのAFサーチの結果を利用して、第2の撮像部のサーチ範囲を狭くしてAFサーチを行うようにしたため、トータルのAFサーチの時間の短縮化、効率化を図ることができるとともに、第1、第2の撮像部の個体差の影響を受けない焦点合わせを行うことができる。
本開示内容の一つの態様によれば、前記第2の撮像部の合焦位置を探索することができない場合には、第1の撮像部でのAFサーチにより取得した第1のフォーカスレンズの合焦位置と予め記憶された第1、第2のフォーカスレンズのフォーカス位置ずれ量とに基づいて第2のフォーカスレンズの合焦位置を算出するようにしたため、第2のフォーカスレンズを精度よく求めることができる。
また、本開示内容の他の1つの態様によれば、前記第2の撮像部の合焦位置を探索することができない場合には、サーチ範囲を狭くした第2の撮像部のサーチ範囲を広くして再度AFサーチを行うようにしたため、第1、第2の撮像部の個体差の影響を受けない焦点合わせを行うことができる。
図1Aは、本開示内容に係る立体撮像装置の外観図(その1)である。 図1Bは、本開示内容に係る立体撮像装置の外観図(その2)である。 図2は、図1Aと1Bの立体撮像装置の内部構成を示すブロック図である。 図3は、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。 図4Aは、第1のフォーカスレンズの第1のサーチ範囲、第2のフォーカスレンズの第2のサーチ範囲、及び各サーチ位置とAF評価値との関係を示す図(その1)である。 図4Bは、第1のフォーカスレンズの第1のサーチ範囲、第2のフォーカスレンズの第2のサーチ範囲、及び各サーチ位置とAF評価値との関係を示す図(その2)である。 図4Cは、第1のフォーカスレンズの第1のサーチ範囲、第2のフォーカスレンズの第2のサーチ範囲、及び各サーチ位置とAF評価値との関係を示す図(その3)である。 図5Aは、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第2の実施形態を示すフローチャート(その1)である。 図5Bは、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第2の実施形態を示すフローチャート(その2)である。 図6Aは、第1のフォーカスレンズの第1のサーチ範囲、第2のフォーカスレンズの第3のサーチ範囲、及び各サーチ位置とAF評価値との関係を示す図(その1)である。 図6Bは、第1のフォーカスレンズの第1のサーチ範囲、第2のフォーカスレンズの第3のサーチ範囲、及び各サーチ位置とAF評価値との関係を示す図(その2)である。 図7Aは、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第3の実施形態を示すフローチャート(その1)である。 図7Bは、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第3の実施形態を示すフローチャート(その2)である。
以下、添付図面に従って本開示内容に係る立体撮像装置及び立体撮像装置の自動焦点調節方法の実施の形態について説明する。
[立体撮像装置の外観]
図1A及び1Bは本開示内容に係る立体撮像装置の外観図であり、図1Aは立体撮像装置1を斜め上方から見た斜視図であり、図1Bは立体撮像装置1を背面から見た斜視図である。
図1Aに示すように立体撮像装置1には、2つの撮像部1A,1Bが設けられている。以下、これらの2つの撮像部を第1の撮像部lAと第2の撮像部1Bと記載して区別することにする。
第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bとは、立体視用の画像信号を取得することが可能なように並べて配置されており、これらの撮像部1A,1Bで右眼用と左眼用の画像信号がそれぞれ生成される。図1A及び1Bの立体撮像装置1の上面にある電源スイッチ10Aが操作され、撮影モードダイヤル10Bが例えば立体モードというモードにセットされてシャッタボタン10Cが操作されると、立体視用の画像データが双方の撮像部1A,1Bで生成される。
この実施形態の立体撮像装置1が備えるシャッタボタン10Cは半押しと全押しとの2つの操作第 の態様を有しており、この立体撮像装置1では、シャッタボタン10Cが半押しされたときに露出調整やピント調整が実施され、全押しされたときに撮影が実施される。また、被写界輝度が暗いときには被写体に向けてフラッシュを発光するフラッシュ発光窓WDが撮像部1Bの上方に設けられている。
また、図1Bに示すように、立体撮像装置1の背面には3次元表示が可能な液晶モニタDISPが設けられており、この液晶モニタDISPには双方の撮像部1A,1Bが捉えている同一の被写体が立体画像となって表示される。尚、液晶モニタDISPとしては、レンチキュラレンズやパララックスバリアを使用するもの、偏光メガネ、液晶シャッタメガネなどの専用メガネをかけることで右目用画像と左目用画像とを個別に見ることができるものなどが適用できる。更に、ズームスイッチ10D、メニュー/OKボタン10E、十字キー10Fなどの操作子も配設されている。以降においては、電源スイッチ10A、モードダイヤル10B、シャッタボタン10C、ズームスイッチ10D、メニュー/OKボタン10E、十字キー10Fなどを総称して操作部10と記載することがある。
[立体撮像装置の内部構成]
図2は図1A及び1Bの立体撮像装置1の内部構成を示すブロック図である。図2を参照して立体撮像装置1の内部の構成を説明する。
この立体撮像装置1の動作は、メインCPU100によって統括的に制御される。
メインCPU100にはバスBusを介してROM101が接続されており、そのROM101の中にはこの立体撮像装置1が動作するのに必要なプログラムが格納されている。このプログラムの手順にしたがってメインCPU100は、この立体撮像装置1の動作を統括的に制御する。
まず、図1A及び1Bに示した操作部10内の電源スイッチ10Aが操作されると、メインCPU100は、電源制御部1001を通して、電源制御部1001を制御してバッテリBTからの電力を図2の各部に供給させ、この立体撮像装置1を動作状態に移行させる。こうしてメインCPU100は撮影処理を開始する。尚、AF検出部120、サーチ範囲設定部121、AE/AWB検出部130、画像入力コントローラ114A、デジタル信号処理部116A、3D画像生成部117は、DSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサで構成されているとし、メインCPU100はそのDSPと連携して処理を実行するとする。
ここで、先に図1A及び1Bで説明した第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bの内部の構成を、図2を参照して説明する。尚、第1の撮像部1Aの各構成部材には‘第1の’という文言を付し、第2の撮像部1Bの各構成部材には‘第2’のという文言を付して説明する。
第1の撮像部1Aには、第1のフォーカスレンズFLAを含む第1の撮影光学系110Aと、その第1のフォーカスレンズFLAを光軸方向に移動させる第1のフォーカスレンズ駆動部(以降、第1のFレンズ駆動部という)104Aと、被写体が第1の撮影光学系で結像されてなる被写体光を受光して、その被写体を表わす画像信号を生成する第1の撮像素子111Aとが設けられている。この第1の撮影光学系110Aには、他に第1の絞りIAと、この第1の絞りIAの開口径を変更する第1の絞り駆動部105Aとが設けられている。
また、第1の撮影光学系100Aはズームレンズになっており、そのズームレンズを所定の焦点距離にする制御を行なうZレンズ駆動部103Aが設けられている。尚、図2には、撮影光学系全体がズームレンズであることが1枚のレンズZLで模式的に示されている。
一方、第2の撮像部1Bにも上記第1の撮像部1Aと同じように、第2のフォーカスレンズFLBを含む撮影光学系と、第2のフォーカスレンズFLBを光軸に方向に移動させる第2のフォーカスレンズ駆動部(以降、第2のFレンズ駆動部という)104Bと、被写体が第2の撮影光学系で結像されてなる被写体光を受光して、その被写体を表わす画像信号を生成する第2の撮像素子111Bとが設けられている。
これらの第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bとで立体視用の画像信号、つまり第1の撮像部lAでは右眼用の画像信号が生成され、第2の撮像部lBでは左眼用の画像信号がそれぞれ生成される。
第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bとは右眼用の画像信号を生成するか、左眼用の画像信号を生成するかの違いだけで構成が全く同じであり、第1のA/D変換部113Aと第2のA/D変換部113Bで双方の撮像部の画像信号がデジタル信号に変換されてバスBusに導かれた後の信号処理も同じである。したがって、以下、第1の撮像部1Aについて画像信号の流れに沿ってその構成を説明していく。
まず、第1の撮像部1Aが捉えている被写体をそのままスルー画として液晶モニタDISP上に表示する際の動作から説明する。
操作部10内の電源スイッチ10Aが操作されたことを受けてメインCPU100は、電源制御部1001を制御し、各部にバッテリBTからの電力を供給させてこの立体撮像装置1を動作状態に移行させる。
メインCPU100は、まず、Fレンズ駆動部104Aと絞り駆動部105Aとを制御して露出及びピントの調整を開始する。更に、タイミングジェネレータ(TG)106Aに指示して撮像素子111Aに電子シャッタによる露光時間を設定させ、例えば1/60秒ごとに撮像素子111Aからアナログ信号処理部112Aに画像信号を出力させる。
アナログ信号処理部112Aでは、TG106Aからのタイミング信号の供給を受け、撮像素子111Aからの1/60秒ごとの画像信号の供給を受けてノイズの低減処理等が行なわれ、ノイズの低減処理が行なわれたアナログの画像信号が次段のA/D変換部113Aへと供給される。このA/D変換部113AにおいてもTG106Aからのタイミング信号に同期して、1/60秒ごとにアナログの画像信号からデジタルの画像信号への変換処理が行なわれる。こうしてA/D変換部113Aで変換され出力されてくるデジタルの画像信号が、画像入力コントローラ114Aによって1/60秒ごとにバスBusに導かれ、このバスBusに導かれた画像信号はSDRAM115に記憶される。撮像素子111Aからは1/60秒ごとに画像信号が出力されるので、このSDRAM115の内容は1/60秒ごとに書き換えられることになる。
このSDRAM115に記憶された画像信号は、AF検出部120、AE/AWB検出部130、及びデジタル信号処理部116Aを構成するDSPによって1/60秒ごとにそれぞれ読み出される。
AF検出部120では、メインCPU100がFレンズ駆動部104Aを制御してフォーカスレンズFLAを移動させている最中の1/60秒ごとに、フォーカスエリア内の画像信号の高周波成分を抽出し、その高周波成分を積算して画像のコントラストを示すAF評価値を算出する。メインCPU100は、AF検出部120により算出されたAF評価値を取得し、AF評価値が最大になるレンズ位置(合焦位置)にFレンズ駆動部104Aを介して第1のフォーカスレンズFLAを移動させる。このため、第1の撮像部1Aがどの方向に向けられてもすぐにピントが調整されて、液晶モニタDISP上には、ほぼいつでもピントのあった被写体が表示される。
また、AE/AWB検出部130では、被写体輝度の検出とデジタル信号処理部116A内のホワイトバランスアンプに設定するゲインの算出が1/60秒ごとに行なわれる。メインCPU100は、このAE/AWB検出部130の輝度の検出結果に応じて絞り駆動部105Aを制御して絞りIAの開口径を変更させる。またデジタル信号処理部116Aは、AE/AWB検出部130からの検出結果を受けてホワイトバランスアンプのゲインを設定する。
このデジタル信号処理部116Aでは、表示に適した画像信号になるように処理が行なわれ、そのデジタル信号処理部116Aの信号処理により表示に適したものに変換された画像信号が、3D画像生成部117へと供給されてその3D画像生成部117で表示用の右眼用の画像信号が生成され、生成された右眼用の画像信号がVRAM118に記憶される。
ここまでの動作と同じ動作が、同じタイミングで第2の撮像部1Bによっても行なわれる。したがって、VRAM118には、右眼用と左眼用との2種類の画像信号が記憶されることになる。
メインCPU100は、表示制御部119にVRAM118内の右眼用の画像信号と左眼用の画像信号とを転送して液晶モニタDISP上に画像を表示させる。図1の液晶モニタDISPに右眼用の画像信号と左眼用の画像信号とが表示されると、人の眼には液晶モニタDISP上の画像が立体的に見えるようになる。第1、第2の撮像素子111A,111Bからは1/60秒ごとに画像信号を出力させ続けているので、VRAM118内の画像信号は1/60秒ごとに書き換えられ、液晶モニタDISP上の立体画像も1/60秒ごとに切り替えられて表示され、立体画像が動画となって表示される。
ここで、液晶モニタDISP上の被写体が参照され操作部10の中のシャッタボタン10Cが半押し操作されると、メインCPU100は、AE/AWB検出部130でシャッタボタン10Cが全押しされる直前に検出されたAE値を受け取り、第1、第2の絞り駆動部105A,105Bを介して第1、第2の絞りIA、IBをAE値に応じた絞り径にさせるとともに、第1のFレンズ駆動部104Aを介して第1のフォーカスレンズFLAを第1のサーチ範囲で移動させながら、AF検出部120によりAF評価値の算出を行なわせる。
メインCPU100は、AF検出部120により算出されたAF評価値に基づいてAF評価値が最大になる第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置(以下、「第1のレンズ位置P1」という)を検出し、この第1のレンズ位置Plに第1のフォーカスレンズFLAを移動させる。
一方、第2の撮影光学系については、メインCPU100は、第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲内で第2のフォーカスレンズFLBを移動させ、AF検出部120によりAF評価値を算出させる。メインCPU100はAF検出部120からのAF評価値を受け取り、AF評価値が最大になる第2のフォーカスレンズFLBのレンズ位置(以下、「第2のレンズ位置P2」という)を検出し、この第2のレンズ位置P2に第2のフォーカスレンズFLBを移動させる。詳細は後述するが、このときには、AF検出部120が、サーチ範囲設定部121に、第1のフォーカスレンズFLAの第1のレンズ位置Plと、フラッシュROM102から読み出したサーチ範囲を示すデータ(近傍側偏差Nと遠方側偏差F)とに基づいて第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置P1に対応したレンズ位置を中心に第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を算出させ、メインCPU100がその第2のサーチ範囲の算出結果を受け取り、第2のFレンズ駆動部104Bを介して第2のサーチ範囲内で第2のレンズ位置P2(合焦位置)を探索するAFサーチを行なわせる。
このように第1の撮像部1AのフォーカスレンズFLAには従来どおりのAFサーチを行なわせ、第2の撮像部1Bには第1のフォーカスレンズのレンズ位置に対応したレンズ位置を含む第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲でAFサーチを行なわせるため、第2のフォーカスレンズFLBによるAFサーチの短縮化を図ることができる。そして、シャッタボタン10Cが全押しされると、メインCPU100は、第1、第2のTGl06A,106Bを介して第1の撮像素子111A,第2の撮像素子111Bに所定のシャッタ速度だけ露光させ、静止画の撮影を行わせる。メインCPU100は、電子シャッタのオフタイミングで第1、第2の撮像素子111A,111Bから画像信号を第1、第2のアナログ信号処理部112A,112Bへと出力させ、第1、第2のアナログ信号処理部112A,112Bにノイズの低減処理を行なわせる。その後、第1、第2のA/D変換部113A,113Bでアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換させる。
ここで、メインCPU100の指示にしたがって第1、第2の画像入力コントローラ114Aが、第1、第2のA/D変換部113A,113Bで変換されたデジタルの画像信号をバスBusを経由して一旦SDRAM115に記憶させる。その後、デジタル信号処理部116A,116BがSDRAM115の画像信号を読み出し、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、単板CCDのカラーフィルタ配列に伴うR,G,Bなどの色信号の空間的なズレを補間して各色信号の位置を合わせる同時化処理、輪郭補正、輝度・色差信号(YC信号)生成等を含む画像処理を行い、3D画像生成部117に送出する。
続いて、メインCPU100は、3D画像生成部117内の右眼用の画像信号と左目用の画像信号を、バスBusを使って圧縮・伸張処理部150に供給する。メインCPU100は、この圧縮・伸張処理部150に画像データの圧縮を行なわせた後、その圧縮された画像データをメディア制御部にバスBusを使って転送するとともに、その圧縮や撮影に係るヘッダ情報をメディア制御部160に供給してメディア制御部160に所定形式の画像ファイル(例えば、3Dの静止画は、MP(マルチピクチャ)フォーマットの画像ファイル)を生成させメモリカード161にその画像ファイルを記録させる。
この実施形態の構成にすると、第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bとの間に個体差があっても、それぞれAFサーチを行って合焦する第1のレンズ位置P1,第2のレンズ位置P2に第1、第2のフォーカスレンズを移動させるため、その個体差が解消され、また、第2の撮影光学系の第2のフォーカスレンズFLBのAFサーチを含むAF処理の時間を短縮することができる。尚、図2には、他にフラッシュ制御部180とそのフラッシュ制御部180からの指示を受けて図1の発光窓WDからフラッシュを発光するフラッシュ181や現在の時刻を検知するための時計部W、更にはこの立体撮像装置1の姿勢を検出する姿勢検出センサ190が図示されている。
[第1の実施形態]
次に、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第1の実施形態について、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図3において、メインCPU100が、シャッタボタン10Cが半押しされたかどうかを判別する(ステップS10)。このステップS10でメインCPU100が、シャッタボタン10Cが半押しされていないと判別すると、No側へ進んでステップS10の処理を繰り返し、このステップS10でシャッタボタン10Cが半押しされたと判別すると、Yes側へ進む。そして、Yes側へ進むと、ステップS12でメインCPU100からの撮影準備指示を受けてDSP内のAE/AWB検出部130がAE動作を開始し、更にステップS14へ進んで、DSP内のAF検出部120がAF動作を開始する。
ステップS14のAF動作の開始に伴ってステップS16で、メインCPU100が、まず第1のフォーカスレンズFLAの第1のサーチ範囲を設定する。
図4Aから4Cは、第1のフォーカスレンズFLAの第1のサーチ範囲と、各サーチ位置(第1のフォーカスレンズFLAの各レンズ位置)とAF評価値との関係を示す図である。
図4Aに示すように第1のサーチ範囲は、例えば至近端(Pn)から無限遠端(Pf)である。尚、ズーム倍率に応じてフォーカスレンズの移動範囲が異なるため、前記サーチ範囲は、ズーム倍率に応じて異なる範囲が設定される。
続いて、メインCPU100は、ステップS18で第1撮影光学系の第1のフォーカスレンズFLAを上記第1のサーチ範囲内で移動させ、第1のフォーカスレンズFLAが所定のレンズ位置に達する毎に(フォーカスレンズFLAをパルス駆動する場合には、所定のパルス数だけ駆動する毎に)、AF検出部120を介してAF評価値を取得する。
次に、前記取得したAF評価値が最大になるレンズ位置を含む前後の複数のレンズ位置とそのAF評価値に基づいて各AF評価値を通るAF評価値の近似曲線を求め、その近似曲線が極大値となるレンズ位置P1を合焦位置として取得する(ステップS20)。尚、上記第1のサーチ範囲内でのAFサーチ時に、AF評価値が増加したのちAF評価値が減少した場合には、サーチ動作を停止して上記のようにAF評価値が極大値となるレンズ位置P1を演算するようにしてもよい。
次のステップS22では、AF検出部120がそのレンズ位置Plをサーチ範囲設定部121に供給するとともに、フラッシュROM102からサーチの開始位置データNとサーチの終了位置データFを読み出してサーチ範囲設定部121に供給し、サーチ範囲設定部121によりレンズ位置P1を中心に第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を設定させる。
この第2のサーチ範囲は、図4Bに示すようにサーチ開始位置をPn′、サーチ終了位置をPf′とすると、次式に示すように設定される。
[数1]
Pn′=Pl+N、Pf′=P1−F
続いて、メインCPU100は、前記設定された第2のサーチ範囲でフォーカスレンズFLBを移動させ、第2のフォーカスレンズFLBが所定のレンズ位置に達する毎にAF検出部120を介してAF評価値を取得する(ステップS24)。
そして、メインCPU100は、ステップS24で取得したAF評価値から合焦位置(第2のレンズ位置P2)が検出できるか否かを判別する(ステップS26)。例えば、画像のコントラストが低く、その結果、上記取得したAF評価値がいずれも所定の閾値に達しない場合、あるいは単調増加又は単調減少している場合(ピークが存在しない場合)には、合焦位置が検出できないと判別する。
ステップS26において、合焦位置が検出できると判別されると、第1のレンズ位置P1の取得と同様にして、ステップS24で取得したAF評価値が最大になるレンズ位置を含む前後の複数のレンズ位置とそのAF評価値に基づいて各AF評価値を通るAF評価値の近似曲線を求め、その近似曲線の極大値に対応するレンズ位置P2を合焦位置として取得する(ステップS28)。
一方、ステップS26で合焦位置が検出できないと判別されると、ステップS30に遷移させる。
ステップS30では、フラッシュROM102から同一の被写体に合焦するときの第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置と第2のフォーカスレンズFLBのレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量Df(例えば、第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置に対応するパルス数から第2のフォーカスレンズFLBのレンズ位置に対応するパルス数を減算した値)を読み出す。
尚、フラッシュROM102には、出荷前の調整時に予め同一の被写体に合焦するときの第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置と第2のフォーカスレンズFLBのレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量Dfが検出され、この検出された値が記憶されているものとする。
また、このフォーカス位置ずれ量Dfは、ズームレンズのズーム倍率(ズーム位置)によっても異なるため、各ズーム位置毎に検出されてフラッシュROM102に記憶されている。したがって、ステップS30では、現在のズームレンズのズーム位置に基づいて対応するフォーカス位置ずれ量Dfを読み出す。
次に、図4Cに示すように第1のフォーカスレンズFLAのAFサーチにより探索された第1のレンズ位置P1と、ステップS30で取得されたフォーカス位置ずれ量Dfとに基づいて、次式により第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置(第2のレンズ位置)P2を算出する。
[数2]
P2=P1−Df
そして、ステップS20で取得した第1のレンズ位置P1と、ステップS28又はステップS32で取得した第2のレンズ位置P2にそれぞれ第1のフォーカスレンズFLAと第2のフォーカスレンズFLBとを移動させ、これによりAF動作を終了させる(ステップS34、S36)。
上記AF動作が終了した後、メインCPU100はシャッタボタン10Cの全押しがされたか否かを判別する(ステップS38)。このステップS38でメインCPU100が、シャッタボタン10Cが全押しされないと判別するとNo側へ進んでステップS38の処理を繰り返し、シャッタボタン10Cが全押しされたと判別すると、Yes側へ進んで撮影処理を実行してこのフローの処理を終了する。
尚、第1の実施形態の第1のレンズ位置P1を中心に前後のN、Fに設定される第2のサーチ範囲としては、例えば第1のフォーカスレンズFLAと第2のフォーカスレンズFLBとのフォーカス位置ずれ量Dfと、温度や姿勢等による変化量(サーチ余裕分)とを考慮して決定することができる。また、第1の実施形態では、第1のレンズ位置P1を中心にサーチ範囲を設定するようにしたが、フォーカス位置ずれ量Dfにより補正された第1のレンズ位置P1(ステップS32で算出される第2のレンズ位置P2)を中心に第2のサーチ範囲を設定するようにしてもよい。これによれば、第2のサーチ範囲をより狭くすることができる。
[第2の実施形態]
次に、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第2の実施形態について、図5A及び5Bに示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、図3に示した第1の実施形態のフローチャートと共通する部分には同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5A及び5Bに示す第2の実施形態は、図3に示したステップS30、S32の代わりに、図5Bの処理を行う点で相違する。
即ち、図5AのステップS26で、第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置(第2のレンズ位置)P2が検出できないと判別されると、図5BのステップS50に遷移する。
ステップS50では、図6Aに示すように第2のフォーカスレンズFLBのサーチ範囲(以下、「第3のサーチ範囲」という)として、第1のフォーカスレンズFLAの第1のサーチ範囲と同様に、至近端(Pn)から無限遠端(Pf)までのサーチ範囲が設定される。尚、第3のサーチ範囲は、ステップS16で設定される第2のサーチ範囲よりも広く、第1のサーチ範囲よりも狭くなるように設定するようにしてもよい。
メインCPU100は、上記のように第2のサーチ範囲から第3のサーチ範囲にサーチ範囲を変更して、再度、第2のフォーカスレンズFLAを第3のサーチ範囲内でサーチ動作させ、第2のフォーカスレンズFLBが所定のレンズ位置に達する毎にAF検出部120を介してAF評価値を取得する(ステップS52)。
メインCPU100は、ステップS52で取得したAF評価値から合焦位置(第2のレンズ位置P2)が検出できるか否かを判別する(ステップS54)。
第2のレンズ位置が検出できると判別されると(「Yes」の場合)、図6Aに示すように前記取得したAF評価値が最大になるレンズ位置を含む前後の複数のレンズ位置とそのAF評価値に基づいて各AF評価値を通るAF評価値の近似曲線を求め、その近似曲線の極大値に対応するレンズ位置P2を合焦位置として取得し(ステップS56)、その後、ステップS34に遷移する。
一方、第2のレンズ位置が検出できないと判別されると(「No」の場合)、ステップS58に遷移し、ここで、フラッシュROM102からフォーカス位置ずれ量Dfを読み出す。
続いて、図6Bに示すように第1のフォーカスレンズFLAのAFサーチにより探索された第1のレンズ位置P1と、ステップS58で取得されたフォーカス位置ずれ量Dfとに基づいて、前述した[数2]式により第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置(第2のレンズ位置)P2を算出し(ステップS60)、その後、ステップS34に遷移する。
上記の第2の実施形態によれば、サーチ範囲を狭くした第2のサーチ範囲で第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置(第2のレンズ位置P2)が検出できない場合には、サーチ範囲を拡大した第3のサーチ範囲で再度AFサーチを行うようにしたため、第2のレンズ位置P2を精度よく検出することができる。尚、この場合には、AF動作の効率が悪くなるが、ステップS26で合焦位置の検出ができないと判別される確率は少ないため、トータルの効率は大きく低下することはない。
また、上記第3のサーチ範囲でも合焦位置が検出できない場合(例えば、第1の撮像部のフォーカスエリアに被写体が存在するが、第2の撮像部のフォーカスエリアには被写体が存在しない場合)には、第1のレンズ位置P1とフォーカス位置ずれ量Dfとから第2のレンズ位置P2を算出するようにしたため、第1のフォーカスレンズFLAと第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置を精度よく合わせることができる。
[第3の実施形態]
次に、本開示内容に係る自動焦点調節方法の第3の実施形態について、図7A及び7Bに示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、図5A及び5Bに示した第2の実施形態のフローチャートと共通する部分には同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図7A及び7Bに示す第3の実施形態は、図7Bに示すように、図5BのステップS56の後段にステップS70が追加されている点で、第2の実施形態と相違する。
即ち、図7BのステップS56により第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置(第2のレンズ位置)P2が取得されると、ステップS20で取得した第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置P1と、第2のレンズ位置P2との差分値|P1−P2|を算出する。この算出した差分値|P1−P2|が、所定量αよりも小さい場合(|P1−P2|<αの場合)には、ステップS34に遷移させ、所定量α以上の場合(|P1−P2|≧αの場合)には、ステップS58に遷移させる。
即ち、ステップS56ではサーチ範囲の広い第3のサーチ範囲から合焦位置(第2のレンズ位置)P2を取得するため、第1の撮像部1Aと第2の撮像部1Bとがそれぞれ異なる被写体を捉える可能性がある。したがって、第1のフォーカスレンズFLA、第2のフォーカスレンズFLBのレンズ位置P1、P2の差分値が所定量α以上になる場合には、第1のレンズ位置P1とフォーカス位置ずれ量Dfとから算出した第2のレンズ位置P2を、第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置とするようにしている。
尚、前記所定量αは、前記フォーカス位置ずれ量Dfと温度等による変化量とを考慮して決定することができる。
また、第3の実施形態では、第1のフォーカスレンズFLAのレンズ位置P1と、第2のレンズ位置P2との差分値|P1−P2|が、所定量α以上の場合(|P1−P2|≧αの場合)には、第1のレンズ位置P1とフォーカス位置ずれ量Dfとから算出した第2のレンズ位置P2を、第2のフォーカスレンズFLBの合焦位置としたが、これとは逆に、第2のレンズ位置P2とフォーカス位置ずれ量Dfとから第1のレンズ位置P1を、次式、
[数3]
P1=P2+Df
により算出し、ステップS20で取得した第1のレンズ位置P1の代わりに、前記算出した第1のレンズ位置P1を、第1のフォーカスレンズFLAの合焦位置とするようにしてもよい。
また、本開示内容は上述した実施形態に限定されず、本開示内容の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1…立体撮像装置、1A…第1の撮像部、1B…第2の撮像部、10…操作部、100…メインCPU、101…ROM、102…フラッシュROM、104A…第1のフォーカスレンズ駆動部、104B…第2のフォーカスレンズ駆動部、110A…第1の撮影光学系、110B…第2の撮影光学系、111A…第1の撮像素子、111B…第2の撮像素子、120…AF検出部、121…サーチ範囲設定部、FLA…第1のフォーカスレンズ、FLB…第2のフォーカスレンズ

Claims (14)

  1. 第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、
    第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、
    同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、
    前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する第1のレンズ位置を取得し、該第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる第1の焦点調節部と、
    前記取得された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置を含み、且つ、前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を設定するサーチ範囲設定部と、
    前記第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、探索の結果、前記第2のサーチ範囲内に前記第2のレンズ位置を取得することができなかった場合には、前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶された前記フォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる第2の焦点調節部と、
    前記第1の焦点調節部及び前記第2の焦点調節部による処理の後、撮影指示が入力されると、前記第1の視点画像及び前記第2の視点画像の撮影を行う撮影部と、
    を備える立体撮像装置。
  2. 第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、
    第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、
    前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する第1のレンズ位置を取得し、該第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる第1の焦点調節部と、
    前記取得された前記第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置を含み、且つ、前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を設定するサーチ範囲設定部と、
    前記第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を探索し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる第2の焦点調節部と、
    前記第1の焦点調節部及び前記第2の焦点調節部による処理の後、撮影指示が入力されると、前記第1の視点画像及び前記第2の視点画像の撮影を行う撮影部と、を備え、
    探索の結果、前記第2の焦点調節部が前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を取得することができない場合には、前記サーチ範囲設定部は、前記第2のサーチ範囲よりも広い第3のサーチ範囲を設定し、
    前記第2の焦点調節部は、前記第3のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズを再びサーチ動作させ、前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する第2のレンズ位置を取得し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる、
    立体撮像装置。
  3. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部をさらに備え、
    前記第2の焦点調節部は、前記第3のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、該第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる、
    請求項2に記載の立体撮像装置。
  4. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、
    前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する算出部と、をさらに備え、
    前記第2の焦点調節部は、前記算出部により算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出し、前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置に代えて、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる、
    請求項2に記載の立体撮像装置。
  5. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、
    前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する算出部と、をさらに備え、
    前記第1の焦点調節部は、前記算出部により算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第2のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第1のレンズ位置を算出し、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置に代えて、前記算出した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる、
    請求項2に記載の立体撮像装置。
  6. 前記所定量は、前記フォーカス位置ずれ量に基づいて決定される、請求項4又は5に記載の立体撮像装置。
  7. 前記第1の撮影光学系及び第2の撮影光学系はそれぞれズームレンズであり、
    前記記憶部には、前記ズームレンズのズーム位置毎に、同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶され、
    前記第2の焦点調節部は、前記第2のレンズ位置を算出する際に、前記ズームレンズのズーム位置に対応するフォーカス位置ずれ量を前記記憶部から読み出し、該フォーカス位置ずれ量と前記探索された前記第1のレンズ位置とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する、
    請求項1、3、4、5又は6に記載の立体撮像装置。
  8. 第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、
    第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、
    同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量が予め記憶された記憶部と、
    を備えた立体撮像装置の自動焦点調節方法であって、
    前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置を取得する工程と、
    前記取得した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    前記取得した第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置を含む前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を決定する工程と、
    前記決定した第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を探索する工程と、
    探索の結果、前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を取得することができない場合に、前記取得された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、
    前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程の後、撮影指示が入力されると、前記第1の視点画像及び前記第2の視点画像の撮影を行う工程と、
    を含む、立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  9. 第1のフォーカスレンズを含む第1の撮影光学系と、該第1の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第1の視点画像を出力する第1の撮像素子とを有する第1の撮像部と、
    第2のフォーカスレンズを含む第2の撮影光学系と、該第2の撮影光学系を介して結像される被写体光を光電変換して第2の視点画像を出力する第2の撮像素子とを有する第2の撮像部と、
    を備えた立体撮像装置の自動焦点調節方法であって、
    前記第1のフォーカスレンズを所定の第1のサーチ範囲内でサーチ動作させ、前記第1の撮像部から取得される第1の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置を取得する工程と、
    前記取得した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    前記取得した第1のレンズ位置に対応する前記第2のフォーカスレンズのレンズ位置を含み、且つ、前記第1のサーチ範囲よりも狭い第2のサーチ範囲を決定する工程と、
    前記決定した第2のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズをサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を探索する工程と、
    探索の結果、前記第2のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を取得することができない場合には、前記第2のサーチ範囲よりも広い第3のサーチ範囲を設定する工程と、
    前記第3のサーチ範囲内で前記第2のフォーカスレンズを再びサーチ動作させ、該サーチ動作時に前記第2の撮像部から取得される第2の視点画像に基づいて被写体に合焦する前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置を取得する工程と、
    前記取得した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程の後、撮影指示が入力されると、前記第1の視点画像及び前記第2の視点画像の撮影を行う工程と、
    を含む、立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  10. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を予め記憶部に記憶する工程と、
    前記第3のサーチ範囲内で前記第2のレンズ位置を探索することができない場合には、前記取得された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、
    前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    を更に含む、請求項9に記載の立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  11. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を予め記憶部に記憶する工程と、
    前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する工程と、
    前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第1のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と、
    前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置に代えて、前記算出した第2のレンズ位置に前記第2のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    を更に含む、請求項9に記載の立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  12. 同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を予め記憶部に記憶する工程と、
    前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置と前記第3のサーチ範囲内で探索された第2のレンズ位置との差分を算出する工程と、
    前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記探索された前記第2のレンズ位置と前記記憶部に記憶されたフォーカス位置ずれ量とに基づいて前記第1のレンズ位置を算出する工程と、
    前記算出された差分が所定量よりも大きい場合には、前記第1のサーチ範囲内で探索された第1のレンズ位置に代えて、前記算出した第1のレンズ位置に前記第1のフォーカスレンズを移動させる工程と、
    を更に含む、請求項9に記載の立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  13. 前記所定量は、前記フォーカス位置ずれ量に基づいて決定される、請求項11又は12に記載の立体撮像装置の自動焦点調節方法。
  14. 前記第1の撮像光学系及び第2の撮影光学系はそれぞれズームレンズであり、
    前記自動焦点調節方法は、
    同一の被写体に合焦するときの前記第1のフォーカスレンズの第1のレンズ位置と前記第2のフォーカスレンズの第2のレンズ位置とのフォーカス位置ずれ量を前記ズームレンズのズーム位置毎に、前記記憶部に予め記憶する工程と、
    前記第2のレンズ位置を算出する際に、前記ズームレンズのズーム位置に対応するフォーカス位置ずれ量を前記記憶部から読み出し、該フォーカス位置ずれ量と前記探索された前記第1のレンズ位置とに基づいて前記第2のレンズ位置を算出する工程と
    を更に含む、請求項8、10、11、12又は13に記載の立体撮像装置の自動焦点調節方法。
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