JP5232290B2 - 携帯型電子機器および輝度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、タッチスクリーンディスプレイを備えた携帯型電子機器および同電子機器に適用される輝度制御方法に関する。
近年、ポータブルパーソナルコンピュータ、携帯電話といった様々な電子機器が開発されている。このような電子機器の多くは、本体と、この本体に回動自在に取り付けられたディスプレイ部とを備えている。
また、このような電子機器では、その電子機器によって消費される電力を低減するための技術が用いられている。
特開2008−5031号公報
ところで、最近では、タブレット機器のような、タッチスクリーンディスプレイを備えた携帯型電子機器が開発されている。ユーザは、タッチスクリーンディスプレイ上を指で触れることにより、コマンド、データ等を携帯型電子機器に入力することができる。
最近では、タブレット機器の薄型化および高機能化が進められており、これに伴ってタブレット機器の筐体表面温度は高くなる傾向にある。
本発明は、筐体表面温度の上昇を抑制することができる携帯型電子機器および輝度制御方法を提供することを目的とする。
実施形態によれば、携帯型電子機器は、プロセッサを内蔵した筐体と、前記筐体の一表面上に配置されたタッチスクリーンディスプレイと、前記筐体内の温度を検知する温度センサと、輝度調整手段と、輝度制御手段とを具備する。前記輝度調整手段は、前記タッチスクリーンディスプレイがユーザ操作によって指定された輝度値に設定されるように前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を調整する。前記輝度制御手段は、前記検知される温度が第1のしきい値以上である場合、前記タッチスクリーンディスプレイに適用可能な輝度範囲の上限値を、第1の時間かけて前記輝度範囲内の第1の輝度値にまで低下させる。前記輝度制御手段は、前記上限値を低下させている間、前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値とを比較して前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値の内のいずれか低い方の輝度値に前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を設定するように構成されている。
実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図。 同実施形態の電子機器のシステム構成を示すブロック図。 同実施形態の電子機器に設けられた輝度調整のためのユーザインタフェースを示す図。 同実施形態の電子機器によって実行される輝度制御動作の例を説明するための図。 同実施形態の電子機器によって実行される輝度制御動作の他の例を説明するための図。 同実施形態の電子機器によって実行される輝度制御処理の手順を説明するフローチャート。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る携帯型電子機器の外観を示す斜視図である。この電子機器は、例えば、タブレット型パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン等として実現され得る。以下では、この携帯型電子機器がタブレット型パーソナルコンピュータ10として実現されている場合を想定する。タブレット型パーソナルコンピュータ10は、図1に示すように、コンピュータ本体11とタッチスクリーンディスプレイ17とから構成される。
コンピュータ本体11は、薄い箱形の筐体を有している。この筐体内には、プロセッサ(CPU)および他の各種デバイスが内蔵されている。プロセッサ(CPU)および他の各種デバイスは、筐体内に設けられたプリント回路基板上に配置されている。
このコンピュータ本体11の筐体の一表面上、例えば、筐体の上面上には、バックライトを有するタッチスクリーンディスプレイ17が配置されている。換言すれば、タッチスクリーンディスプレイ17は、コンピュータ本体11の上面に重ね合わせるように取り付けられている。
タッチスクリーンディスプレイ17には、液晶表示装置(LCD)及びタッチパネルが組み込まれている。タッチパネルは、LCDの画面を覆うように設けられる。このタッチスクリーンディスプレイ17は、外部オブジェクト(ペン又は手の指)と接触された表示画面上の位置(タッチ位置、または接触位置とも云う)を検知することができる。このタッチスクリーンディスプレイ17は同時に複数の接触位置を検知可能なマルチタッチ機能をサポートしていてもよい。バックライトはタッチスクリーンディスプレイ17の背面側、つまりLCDの背面側に設けられている。バックライトはLCDの画面を照らすための光源である。タッチスクリーンディスプレイ17の輝度つまりバックライトの輝度は、ある輝度範囲内で調整することができる。バックライトは、多数の発光ダイオード(LED)を備えている。
また、コンピュータ本体11の上面上には、カメラ19が配置されている。タッチスクリーンディスプレイ17としては、たとえば、10インチまたはそれ以上のサイズのディスプレイが用いられる。この場合、バックライトに含まれるLEDの数は例えば数十個である。このため、本コンピュータ10においては、コンピュータ10の消費電力の例えば6〜7割がタッチスクリーンディスプレイ17によって消費される電力である。さらに、タッチスクリーンディスプレイ17の消費電力の約半分はバックライトによって消費される。
上述したように、タッチスクリーンディスプレイ17はコンピュータ本体11の筐体上に配置されているので、タッチスクリーンディスプレイ17の発熱、より詳しくはバックライトの発熱は、コンピュータ本体11の筐体表面温度におおきく影響を与える可能性がある。
そこで、本コンピュータ10においては、筐体表面温度の過度の上昇を抑えられるようにするために、筐体内の温度に応じて、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を自動的に低下させるための輝度制御機能が設けられている。この場合、基本的には、筐体内の温度が所定のしきい値を超えた場合には、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度が低下されるようにタッチスクリーンディスプレイ17の輝度が自動制御される。タッチスクリーンディスプレイ17の輝度はバックライトの輝度を制御することによって制御することができる。タッチスクリーンディスプレイ17の輝度の輝度を低下させることより、タッチスクリーンディスプレイ17の発熱量、より詳しくはバックライトの発熱量を下げることができ、これによって筐体表面温度を下げることができる。
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成を説明する。
本コンピュータ10は、CPU101、主メモリ102、温度センサ103、照度センサ104、不揮発性メモリ105、輝度コントローラ107等を備える。また、上述のタッチパネルディスプレイ17は、LCDのようなディスプレイ17A、バックライト17B、およびタッチパネル17Cを含むディスプレイユニットとして実現されている。
CPU101はコンピュータ10内の各部の動作を制御するプロセッサである。CPU101は、不揮発性メモリ105から主メモリ102にロードされる、オペレーティングシステム(OS)111、および各種アプリケーション/ユーティリティプログラムを実行する。アプリケーション/ユーティリティプログラムには、輝度制御プログラム112が含まれている。
この輝度制御プログラム112は、CPU101、温度センサ103および輝度コントローラ107と共同して、上述の輝度制御機能を実行するための輝度制御部である。輝度制御プログラム112は、温度センサ103によって検知される温度に基づき、タッチパネルディスプレイ17(LCD17A)の輝度を制御する。
温度センサ103はコンピュータ本体10の筐体内の所定箇所の温度を検知する。温度センサ103は、例えば、CPU101の周辺の温度を検知できるようにCPU101の近傍に配置してもよい。あるいは、温度センサ103は、コンピュータ本体10の筐体表面の近傍に配置してもよい。
照度センサ104は、コンピュータ10の周囲の環境光の照度を検知する。この照度センサ104は、環境光の照度に合わせてディスプレイ(LCD)17Aの輝度、つまりバックライト17Bの輝度を調整するために用いられる。
輝度コントローラ107は、CPU101の制御の下、バックライト17Bの輝度を制御する。CPU101は所定の輝度値に対応するデジタル信号(PWM信号:パルス幅変調信号)を輝度コントローラ107に供給する。輝度コントローラ107は、CPU101からPWM信号を受信し、その受信したPWM信号のデューティー比に対応する電流をバックライト17Bに供給する。バックライト17Bに供給される電流量の変化に応じて、バックライト17Bの輝度、つまりタッチパネルディスプレイ17の輝度が変化される。この場合、バックライト17Bに供給される電流量が増えるほど、バックライト17Bの輝度は高くなる。
OS111はタッチパネルディスプレイ17の輝度を調整するための輝度調整機能を有している。つまり、OS111は、CPU101および輝度コントローラ107と共同して、タッチスクリーンディスプレイ17がユーザ操作によって指定された輝度値に設定されるようにタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を調整する輝度調整部として機能する。
この輝度調整部は、図3に示すように、タッチスクリーンディスプレイ17上に輝度調整画面201を表示する。輝度調整画面201は、ユーザにタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を指定させるためのユーザインタフェースである。輝度調整画面201は、輝度バー202およびスライドボタン203を表示する。ユーザによってスライドボタン203が左側に移動されると、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は低下される。ユーザによってスライドボタン203が右側に移動されると、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は高くなる。タッチスクリーンディスプレイ17に適用可能な輝度範囲の最大値は例えば350[cd/m]であり、輝度範囲の最小値は例えば60[cd/m]である。ユーザは、この輝度範囲内の任意の値をタッチスクリーンディスプレイ17の輝度値として指定することができる。
輝度調整部は、さらに、環境光に応じてタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を自動調整することもできる。自動調整モードが有効である場合、輝度調整部は、照度センサ104によって検知される環境光の照度(明るさ)に応じて、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度、つまりバックライト17Bの輝度を自動調整する。この場合、環境光の照度が明るいほど、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度の輝度は上昇される。
輝度制御プログラム112は、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度をある一定値以下に制限するために、温度センサ103によって検知される筐体温度が第1のしきい値以上である場合、タッチスクリーンディスプレイ17に適用可能な輝度範囲の上限値を低下させる。輝度範囲の上限値は、タッチスクリーンディスプレイ17に設定可能な輝度上限値を示す。したがって、もし現在の輝度値が輝度上限値よりも高いならば、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は輝度上限値にまで低下される。もし現在の輝度値が輝度上限値以下であるならば、現在の輝度値がそのまま維持される。
より詳しくは、輝度制御プログラム112は、ユーザ操作によって指定された輝度値と、輝度制御プログラム112による制御によって決定される輝度上限値とを比較し、ユーザ操作によって指定された輝度値と輝度上限値の内のいずれか低い方の輝度値にタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を設定する。
このように、輝度上限値を低下させることにより、筐体表面温度の過度の上昇を抑制することができる。
もし輝度上限値を急激に低下したならば、タッチスクリーンディスプレイ17の画面が急激に暗くなるため、ユーザに違和感を与える可能性がある。そこで、本実施形態では、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度が時間の経過に伴って徐々に低下されるように、輝度上限値は、所定の低下率で低下される。この低下率は、輝度上限値を輝度範囲の最大値から最小値にまで所定時間かけて低下させるための所定の低下率に設定されている。低下率としては、輝度値が、例えば、1秒当たり数cdから数十cdの程度低下するような値を用いてもよい。
次に、図4を参照して、輝度制御プログラム112によって実行される輝度制御動作について説明する。
図4は輝度制御動作中のタッチスクリーンディスプレイ17の輝度の変化を示している。図4の縦軸はタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を表し、図4の横軸は時間を表している。図4においては、タッチスクリーンディスプレイ17に適用可能な輝度範囲の最大値はBr_Max、輝度範囲の最小値はBr_Min、輝度制御動作で用いられる輝度下限値がBr_Low、ユーザによって指定される輝度値はBr_Userで示されている。いま、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度がユーザによって指定された輝度値Br_Userに設定されているとする。輝度値Br_Userは最大値Br_Maxと最小値Br_Minとの間の任意の値である。
タイミングt1で、温度センサ103によって検知される温度Tsensが第1のしきい値Tth(upper)以上になる。輝度制御プログラム112は、輝度制御動作を開始する。輝度制御プログラム112は、輝度上限値を最大値Br_Maxから最小値Br_Minに向けて徐々に低下される。輝度上限値の低下率は、上述したように、例えば、数cd/mから数十cd/mの範囲内のある値を使用し得る。
タイミングt1+αに達するまでは、輝度上限値は輝度値Br_User以上である。したがって、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は輝度値Br_Userに維持される。なお、ユーザがスライドボタン203が右側に移動することにより、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は現在の輝度上限値まで上げることができる。
輝度上限値は上述の低下率でリニアに低下される。タイミングt1+αにおいて、輝度上限値は輝度値Br_Userに一致する。タイミングt1+α以降においては、輝度上限値は輝度値Br_Userよりも低くなる。したがって、輝度制御プログラム112は、輝度上限値をタッチスクリーンディスプレイ17に設定する。これにより、タイミングt1+α以降においては、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は上述の低下率でリニアに低下される。
タイミングt2において、現在の輝度上限値は輝度下限値Br_Lowにまで低下される。タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は最小値Br_Minまで低下可能であるが、輝度制御プログラム112は、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を輝度下限値Br_Lowよりも低下させずに、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を輝度下限値Br_Lowに維持する。これにより、タッチスクリーンディスプレイ17の画面の視認性の悪化を防止することができる。
例えばタイミングt3において、温度センサ103によって検知される温度Tsensは第2のしきい値Tth(lower)にまで下がる。第2のしきい値Tth(lower)は、第1のしきい値Tth(upper)よりも低い値に設定されている。タイミングt3において、輝度制御プログラム112は、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を輝度値Br_Userに設定し、そして輝度制御動作を停止する。これにより、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を輝度値Br_Userに戻すことができる。
なお、もし自動調整モードが有効に設定されているならば、例えばタイミングt1で、輝度制御プログラム112は、自動調整モードを無効にする。輝度上限値が、自動調整モードにおいて使用されていた輝度値にまで低下するまでは、自動調整モードにおいて使用されていた輝度値がそのまま使用されてもよい。輝度上限値が、自動調整モードにおいて使用されていた輝度値よりも低下されると、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は、輝度上限値で示される輝度値に設定される。これにより、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は上述の低下率でリニアに低下される。温度センサ103によって検知される温度Tsensが第2のしきい値Tth(lower)にまで下がった時、輝度制御プログラム112は、自動調整モードを再び有効にし、そして輝度制御動作を停止する。これにより、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は環境光の照度に対応する値に再設定される。
なお、図4では、輝度上限値をリニアに低下させる例を説明したが、図5に示すように、輝度制御プログラム112は、輝度上限値がステップ状に低下されるように、輝度上限値を段階的に低下させるようにしてもよい。また、図4では、温度センサ103によって検知される温度Tsensが第2のしきい値Tth(lower)にまで下がった時に、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度を即座に元の値に戻したが、図5に示すように、徐々にタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を元の値にまで上昇させるようにしてもよい。この場合、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度をリニアに上昇させてもよく、あるいはタッチスクリーンディスプレイ17の輝度を図5に示すようにステップ状に段階的に上昇させてもよい。
次に、図6のフローチャートを参照して、輝度制御プログラム112によって実行される輝度制御処理の手順を説明する。
輝度制御プログラム112は、温度センサ103の検知温度を監視する。すなわち、輝度制御プログラム112は温度センサ103によって検知される筐体内温度を定期的にリードし(ステップS11)、筐体内温度Tsensが第1のしきい値Tth(upper)以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
筐体内温度Tsensが第1のしきい値Tth(upper)以上であることが判定されたならば、輝度制御プログラム112は、タッチスクリーンディスプレイ17の現在の輝度値Br_nowをリードする(ステップS13)。そして、輝度制御プログラム112は、リードした現在の輝度値Br_nowを主メモリ102等の記憶装置に保存する(ステップS14)。現在の輝度値Br_nowは、ユーザによって指定された輝度値、デフォルト値、あるいは環境光の照度に対応する輝度値である。
輝度制御プログラム112は、現在の輝度上限値Brが輝度下限値Br_Low(図6では、輝度下限値はBth(lower)として表記されている)以上であるか否かを判定する(ステップS15)。
現在の輝度上限値Brが輝度下限値Br_Low以上であるならば、輝度制御プログラム112は、現在の輝度上限値Brを低下させる(ステップS16)。ステップS16では、輝度上限値Brから所定値だけ引いた値が、新たな輝度上限値Brとして算出される。そして、ステップS16では、輝度制御プログラム112は、輝度値Br_nowと新たな輝度上限値Brとを比較し、新たな輝度上限値Brが輝度値Br_nowよりも低いか否かを判定する。新たな輝度上限値Brが輝度値Br_nowよりも低いならば、輝度制御プログラム112は、新たな輝度上限値Brに対応するPWM信号を輝度コントローラ107に送信し、これによってタッチパネルディスプレイ17の輝度を新たな輝度上限値Brに対応する値に設定する。一方、新たな輝度上限値Brが輝度値Br_now以上であるならば、タッチパネルディスプレイ17の輝度は変更されず、輝度値Br_nowに維持される。
輝度制御プログラム112は、温度センサ103によって検知される筐体内温度Tsensが第2のしきい値Tth(lower)以下であるか否かを判定する(ステップS18)。筐体内温度Tsensが第2のしきい値Tth(lower)よりも高い場合には、ステップS15からS17の処理が繰り返し実行される。これにより、タッチパネルディスプレイ17の輝度は時間の経過に伴って徐々に低下される。
筐体内温度Tsensが第2のしきい値Tth(lower)以下ならば、輝度制御プログラム112は、輝度値Br_nowに対応するPWM信号を輝度コントローラ107に送信し、これによってタッチパネルディスプレイ17の輝度を輝度値Br_nowに対応する値に戻す(ステップS19)。
以上説明したように、本実施形態によれば、筐体内温度が第1のしきい値以上になると、タッチパネルディスプレイ17に適用可能な輝度範囲の上限値(輝度上限値)が自動的に低下される。このように、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度調整範囲の上限が下げられるので、もし現在の輝度値が輝度上限値よりも高いならば、タッチスクリーンディスプレイ17の輝度は輝度上限値にまで低下される。よって、タッチスクリーンディスプレイ17の発熱量(バックライト17bの発熱量)を下げることができるので、筐体表面温度の上昇を抑制することができる。一方、もし現在の輝度値が輝度上限値以下であるならば、つまりタッチスクリーンディスプレイ17の発熱量(バックライト17bの発熱量)が比較的低い場合には、現在の輝度値がそのまま維持されるので、無駄な輝度低下によるタッチスクリーンディスプレイ17の画面の視認性の低下を招くこともない。
なお、本実施形態の処理手順は全てソフトウェアによって実行することができるので、この処理手順を実行するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのプログラムをタッチスクリーンディスプレイを備える通常のコンピュータにインストールして実行するだけで、本実施形態と同様の効果を容易に実現することができる。
また、本実施形態で輝度制御部および輝度調整部の各々は、DSP、マイクロコンピュータのようなハードウェアを用いて実現してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…携帯型電子機器、17…タッチスクリーンディスプレイ、17B…バックライト、101…CPU、107…輝度コントローラ、112…輝度制御プログラム。

Claims (8)

  1. プロセッサを内蔵した筐体と、
    前記筐体の一表面上に配置されたタッチスクリーンディスプレイと、
    前記筐体内の温度を検知する温度センサと、
    前記タッチスクリーンディスプレイがユーザ操作によって指定された輝度値に設定されるように前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を調整する輝度調整手段と、
    前記検知される温度が第1のしきい値以上である場合、前記タッチスクリーンディスプレイに適用可能な輝度範囲の上限値を、第1の時間かけて前記輝度範囲内の第1の輝度値にまで低下させる輝度制御手段とを具備し、
    前記輝度制御手段は、前記上限値を低下させている間、前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値とを比較して前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値の内のいずれか低い方の輝度値に前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を設定するように構成されている携帯型電子機器。
  2. 前記輝度範囲の上限値は前記輝度範囲の最大値から前記第1の輝度値にまで第1の低下率で低下される請求項1記載の携帯型電子機器。
  3. 前記輝度制御手段は、前記ユーザ操作によって指定された輝度値を保存し、前記上限値が低下された後に、前記検知される温度が前記第1のしきい値よりも低い第2のしきい値以下に低下した場合、前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を前記保存された輝度値に戻すように構成されている請求項1記載の携帯型電子機器。
  4. 前記輝度制御手段は、前記輝度範囲の上限値をリニアに低下させるように構成されている請求項記載の携帯型電子機器。
  5. 前記第1の輝度制御手段は、前記輝度範囲の上限値がステップ状に低下されるように前記輝度範囲の上限値を段階的に低下させるように構成されている請求項記載の携帯型電子機器。
  6. 環境光の照度を検知するセンサをさらに具備し、
    前記輝度調整手段は、さらに、自動調整モードが有効である場合、前記検知される照度に応じて前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を調整するように構成され、
    前記輝度制御手段は、前記検知される温度が第1のしきい値以上である場合、前記自動調整モードを無効化し、前記上限値が低下された後に、前記検知される温度が前記第1のしきい値よりも低い第2のしきい値以下に低下した場合、前記自動調整モードを再び有効に設定するように構成されている請求項1記載の携帯型電子機器。
  7. プロセッサを内蔵した筐体と、前記筐体の一表面上に配置されたタッチスクリーンディスプレイとを備える携帯型電子機器に適用される輝度制御方法であって、
    前記タッチスクリーンディスプレイがユーザ操作によって指定された輝度値に設定されるように前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を調整し、
    温度センサを用いて前記筐体内の温度を検知し、
    前記検知される温度が第1のしきい値以上である場合、前記タッチスクリーンディスプレイに適用可能な輝度範囲の上限値を、第1の時間かけて前記輝度範囲内の第1の輝度値にまで低下させ、
    前記上限値を低下させている間、前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値とを比較して前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値の内のいずれか低い方の輝度値に前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を設定する輝度制御方法。
  8. プロセッサを内蔵した筐体と、前記筐体の一表面上に配置されたタッチスクリーンディスプレイとを備えるコンピュータに、
    前記タッチスクリーンディスプレイがユーザ操作によって指定された輝度値に設定されるように前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を調整する手順と、
    温度センサを用いて前記筐体内の温度を検知する手順と、
    前記検知される温度が第1のしきい値以上である場合、前記タッチスクリーンディスプレイに適用可能な輝度範囲の上限値を、第1の時間かけて前記輝度範囲内の第1の輝度値にまで低下させる手順と、
    前記上限値を低下させている間、前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値とを比較して前記ユーザ操作によって指定された輝度値と前記上限値の内のいずれか低い方の輝度値に前記タッチスクリーンディスプレイの輝度を設定する手順とを実行させるためのプログラム。
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