JP5230880B2 - ブレーキ圧力を調整する車両安定化装置および方法 - Google Patents
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Description
本発明は、請求項1または7の上位概念に記載した車両を安定させる装置と方法に関する。
【0002】
1.技術水準
車両を安定させるための原理的なESP(電子式スタビリティプログラム)方策は、ブレーキをかけていない場合、適当な車輪ブレーキシリンダのアクティブな圧力上昇による個々の車輪の適切な減速にある。これにより、横方向力の低下と同時に縦方向力と制動力の上昇によって、安定させる旋回トルク(ヨートルク)が車両構造体に付与される。ブレーキをかけていないときと異なり、運転者が同時にブレーキをかける場合には、安定させるヨートルクを加えるために、車輪の既存の初期圧力、ひいては車輪の力の分配から出発しなければならない。この力の分配は車輪ブレーキシリンダ内の運転者による初期圧力によってあるいは場合によってはABS(アンチロックコントロールシステム)によって加えられる圧力レベルによって生じる。
【0003】
2.説明
本発明の根底をなす課題は、車両がアクティブに制動される場合に、運転者のブレーキング希望と、車両安定化または車両の操舵性と、ペダル快適性および騒音快適性とから最適の状態が生じるように、車両を安定させることができるブレーキング方策を提供することである。
【0004】
この課題は当該の装置において請求項1記載の特徴によって解決され、当該の方法において請求項1記載の特徴によって解決される。
【0005】
複数の制御サイクルまたは制御方策を提供する介入ユニットの、運転者ブレーキ圧力によって決定される制御に応じて、少なくとも1個の車輪のブレーキ圧力を変更する入力データに従って、車両の車輪のブレーキを調整するための車両を安定させる装置が設けられていることにより、既存の運転者初期圧力によってできるだけ長くかつこの圧力レベルを超えてアクティブに圧力上昇させないで、車両の安定化ができるだけ最適な減速度で達成される。
【0006】
運転者の初期圧力の下方での圧力調整の大きな利点は、この圧力調整が運転者にとって非常に快適に実施可能であることにある。従って、車両を安定させる装置(例えばドイツ連邦共和国特許第19816290号)で使用される分離弁(TCS1/2)はこの状態範囲では開放されたままであり、切換え弁(SV1/2)は閉じたままであるので、運転者の快適性を損なう、介入によるペダル反作用が発生せず、場合によっては騒音が生じない。
【0007】
更に、第2の制御サイクルにおける上昇要求圧力が運転者の初期圧力に等しいので、分離弁と切換え弁のほかに、対応する車輪の入口弁も開放したままである。それによって、ペダル快適性の一層の改善が生じる。
【0008】
本発明は更に、複数の制御サイクルまたは制御方策から選択された、運転者ブレーキ圧力によって決定される制御に応じて、少なくとも1個の車輪のブレーキ圧力を変更する入力データに従って、車両の車輪のブレーキ圧力を調整するための車両を安定させる方法に関する。
【0009】
本発明の有利な実施形は従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明により、介入の有効性と快適性が、従来の介入と比べて持続するように改善される。詳しくは、アンダーステアリングの場合カーブ外側の前輪の圧力を上昇させることによってコーナーリングフォースが増大し、このコーナーリングフォースは車両の操舵性と安定化作用を大幅に改善する。同時にカーブ内側の後輪の圧力を上昇させることにより、前輪の圧力上昇による減速の低下が制限される。特に低い車両不安定性乃至中間の車両不安定性において、運転者による初期圧力よりも圧力が上昇しないようにし、それによって分離弁と切換え弁の通電を回避することは、介入中の快適性を高める。
【0011】
その際、運転者による初期圧力以上の圧力上昇を回避することによって、中間および低い車両不安定性を有するESP介入の場合の快適性を改善することが重要である。
【0012】
本発明の実施の形態が図に示してある。次に、この実施の形態について詳しく説明する。
【0013】
2.0 介入方策
圧力低下に伴うアクティブブレーキングの場合のESP介入をよりよく説明するために、圧力低下しない状態を説明する。図1は、コントローラ出力値Mg(トルクまたはヨートルク)から出発して要求圧力Paufを決定するまでの重要な計算ステップの全体を概略的に示している。この計算ステップについて次に説明する。
【0014】
2.1 コントローラ出力値M g の計算
ESP制御回路の基本要素は図2から明らかである。PDコントローラ(ヨーレイト
【0015】
【外1】
【0016】
)とPコントローラ(横滑り角速度
【0017】
【外2】
【0018】
)のコンーローラ出力値Mgの全体は次のように決定される。
【0019】
【数1】
【0020】
添字Fhzは車両のヨーレイト
【0021】
【外3】
【0022】
、ヨー加速度
【0023】
【外4】
【0024】
および横滑り加速度
【0025】
【外5】
【0026】
の実際値を示す。その目標値は添字Sollで示してある。実際値と目標値の差から生じる、ヨーレイトとヨー加速度の制御偏差は
【0027】
【外6】
【0028】
,
【0029】
【外7】
【0030】
である。出力制御閾値は添字Outから明らかである。PDコントローラの増幅係数(
【0031】
【外8】
【0032】
,
【0033】
【外9】
【0034】
)は、対をなすタイヤと路面との摩擦係数に依存する(線形アプローチ)、Pコントローラの増幅係数は(
【0035】
【外10】
【0036】
)は車両運動の定常状態の度合いに依存する。
【0037】
2.2 圧力上昇要求の介入ユニットおよび計算
コントローラ出力値MGは車両不安定性、ひいては所望な車両安定化のために必要なヨートルクに比例して増大する。このヨートルクはアクチュエータ(車輪ブレーキ)内の片側の圧力上昇によって車両構造体に付与される。詳しく言うと、付与された制動トルクは車両の縦方向において車輪のブレーキ圧力を上昇させ、横方向において横方向力を低下させる。この横方向力は介入車輪(操作される車輪)を適切に選択すると、所望なヨートルクを発生する。それによって、車両の所定の操縦傾向(アンダーステアリングまたはオーバーステアリング)にとって先ず最初に、介入車輪を決定することが必要である。アンダーステアリングの車両の場合には、圧力上昇のために、カーブ内側の後輪が選択され、オーバーステアリング走行状態の場合にはカーブ外側の前輪が選択される。
【0038】
必要な圧力上昇ΔPaufの大きさは、前車軸について次の関係から決定される。
【0039】
ΔPauf,v=|MG| 2)
すなわち、コントローラ出力値MG(式(1)参照)は正負符号は別として、物理的には既に圧力である。後車軸については次の定義式が当てはまる。
【0040】
ΔPauf,h=KBr|MG| 3)
制動力へのブレーキシリンダ圧力の変換のための勾配は、前車軸と後車軸で同じではない。この状況は係数KBrによって考慮される。この係数は次のように計算される。
【0041】
【数2】
【0042】
ここで、AKはブレーキピストン面、
rwは有効ブレーキ半径、
C*はブレーキ定数
である。
式(4)では、対をなす摩擦パッドと摩擦面の摩擦係数と、前車軸と後車軸のタイヤ半径が同じであると仮定される。式(2)または(3)で計算された圧力上昇は、制動されていない場合、すなわち初期圧力(予圧)が零である場合、絶対値として設定される要求圧力Paufに等しい。これに対して制動された場合、ESPの圧力上昇について考慮しなければならない初期圧力がすべての車輪ブレーキに既に存在している。従って、要求圧力は次のように決定される。
【0043】
Pauf=Pref+ΔPauf (5)
圧力Prefは基準圧力である。この基準圧力から出発して圧力上昇が行われる。この圧力は、制御開始時の圧力上昇中の車輪の実際圧力に等しい(値は記憶されている)。この場合、制御中の外部の制御量の補正が効果的である。ここで、同じ車軸の反対側の車輪で圧力上昇が検出される。この圧力上昇は例えば運転者の初期圧力を高めることによってあるいは(摩擦係数の急激な変化等による)ABSコントロールレベルを上昇させることによって生じる。制動されない場合、式(5)でPauf=0である。
【0044】
2.3 スリップコントローラによる圧力要求の制限
要求圧力Paufとその結果生じる車輪ブレーキシリンダ内の圧力が連続的に上昇すると、対応する車輪は先ず最初は、車両縦方向における最大摩擦係数のスリップ範囲に達する。この時点まで、ブレーキ力が縦方向で増大し、更にコーナーリングフォース(横方向案内力)が減少する。それに続いて、それ以上の圧力上昇はブレーキ力をもはや大幅に増大しない。しかし、コーナーリングフォースは更に減少する。すなわち、この範囲においても、圧力のそれ以上の上昇が重要であり、従って実施される。しかし、スリップが大きい場合(80%以上)、この作用には限界がある。このスリップの場合には、小さなコーナーリングフォース減少しか検出されない。この理由から、および快適性を減少する車輪のロックを回避するために、要求圧力は所定のレベルに制御される。
【0045】
このレベルはスリップコントローラによって定められる。このスリップコンローラは車輪で測定された実際のスリップを考慮してバックグランドで50%の目標スリップを生じる車輪シリンダ内の目標圧力Pslipを絶えず計算する(図1)。この圧力Pslipが式(5)によって定められた要求圧力Paufよりも小さいと、Pslipは新しい要求圧力Paufとなる。スリップコントローラの制御品質によって、この運転範囲内で特に約30〜70%のスリップ帯域が生じる。
【0046】
この段落で述べたスリップコントローラは、制動されない場合と制動される場合のために使用される。
【0047】
3. 圧力低下を伴うアクティブブレーキングの場合のESP介入方策
3.1 介入ユニット
本発明による装置または方法の第1の要素は、車両の所定の制御傾向のための圧力上昇と圧力低下の介入車輪の適合な選択にある(図3はフローチャートの形で制御サイクルまたは制御方策の要素を示している)。ESP介入のように、圧力上昇は圧力低下なしにオーバーステアリングの場合カーブ外側の前輪で行われ、アンダーステアリングの場合カーブ内側の後輪で行われる。圧力低下のためには、その都度上記に対して対角線に位置する車輪が使用される。すなわち、アンダーステアリングの場合にはカーブ外側の前輪が使用され、オーバーステアリングの場合にはカーブ内側の後輪が使用される。基本的には圧力低下によって車輪のコーナーリングフォースが高められ、制動力が低減させられるので、これによって生じるトルク部分は、上述の選択時に安定させる全体トルクを生じる。介入車輪の選択の概要は次の表に示してある。
表1:オーバーステアリングとアンダーステアリングの走行状態のための介入車輪の選択
┌──────────┬────────┬────┐
│制御傾向 │介入車輪 │圧力調整│
├──────────┼────────┼────┤
│オーバーステアリング│カーブ外側の前輪│圧力上昇│
├──────────┼────────┼────┤
│ │カーブ内側の後輪│圧力低下│
├──────────┼────────┼────┤
│アンダーステアリング│カーブ内側の後輪│圧力上昇│
├──────────┼────────┼────┤
│ │カーブ外側の前輪│圧力低下│
└──────────┴────────┴────┘
3.2 圧力上昇と圧力低下のための圧力要求の計算
上昇要求圧力Paufと低下要求圧力Pabは、既存の初期圧力レベル(実際ブレーキ圧力)を考慮しなければならない。従って、上昇の場合の圧力上昇ΔPaufと、低下の場合の圧力低下ΔPabによって、両要求圧力の定義式は次の通りである。
【0048】
Pauf=Pauf,ref+ΔPauf (6)
および
Pab=Pab,ref−ΔPab (7)
基準圧力Pauf,refおよびPab,refは実質的に上記の初期圧力レベルを検出する。詳しくは、Pauf,refは式(5)の基準圧力に等しい。基準圧力Pab,refは、制御開始時の低下車輪の実際圧力に等しい(この値も同様に記憶される)。この場合、同じ車軸の両側の車輪の圧力変化が制御で考慮される。
【0049】
式(6)と(7)による要求圧力PaufとPabは上側と下側が制限されている。車輪のロックを防止し、同時に最大の横方向力低下を利用できるようにするために、要求圧力Paufは上側がスリップコントローラの目標圧力Pslipに制限される(これに関しては段落2.3も参照されたし)。これに対して、車輪の強すぎるブレーキング作用解除に逆らうようにするために、低下要求圧力Pabは下方が限界圧力Plimに制限される。下側の限界圧力Plimは介入される車軸に依存して一定の値にセットされる。
【0050】
前車軸:15バール
後車軸: 5バール
勿論、例えば摩擦係数およびまたは運転者によるブレーキ圧力に依存して、限界圧力Plimを可変に定めることができる。
【0051】
次のステップとして、コントローラ出力値MGから圧力低下ΔPabと圧力上昇ΔPaufを決定することが重要である(式(1)参照)。この圧力低下と圧力上昇が同時に作用し得るので、コントローラ出力値MGを適切な方法でこの両者に分配しなければならない。
【0052】
MG=MG,auf+MG,ab (8)
MG,aufからΔPaufを決定することは式(2)または(3)に従って行われる。部分ΔPabについては前車軸では(アンダーステアリングの場合)、
ΔPab,v=|MG,ab| (9)
が当てはまり、後車軸では(オーバーステアリングの場合)、
ΔPab,h=KBr|MG,ab| (10)
が当てはまる。
【0053】
分配方策の基本思想に続いて、(前部で4つのサイクルまたはステップのうちの)第1の制御サイクルまたは第1のステップでは、圧力上昇部分ΔPauf、ひいては上昇要求圧力Paufだけが式(6)に従って最大で運転者による初期圧力まで上昇させられる。この位相では、対角線に位置する車輪では圧力が低下しないので、この車輪のブレーキ作用解除は生じない。
【0054】
大きなコントローラ出力値MGの場合には、それから計算された要求圧力Paufが運転者による初期圧力Pmainに達すると、この第2の制御サイクルまたは第2のステップで、圧力上昇が運転者による初期圧力に制限され、更に圧力低下が対角線に位置する車輪で開始される。詳しくは、コントローラ出力値MGの残りの部分から圧力低下部分ΔPabが決定される。運転者による初期圧力Pmainについての式(2)または(3)と式(6)の評価の後で式(8)を考慮して、式(9)または(10)から、圧力低下のための次の式を導き出すことができる。
【0055】
ΔPab,m=K′(Pauf,m−Pmain) (11)
その際、後車軸については(オーバーステアンリグ介入)、
K′=KBr (12)
前車軸については(アンダーステアリング介入)、
K′=1/KBr (13)
が当てはまる。
【0056】
式(11)の最大上昇要求圧力Pauf,mは、圧力低下なしに前車軸について
Pauf,m=Pauf,ref+|MG| (14)
に従って、後車軸について
Pauf,m=Pauf,ref+KBr|MG| (15)
に従って生じた値である。すなわち、値は全部のコントローラ出力値MGによって計算される。しかし、第2の制御サイクルまたは第2のステップでは、式(11)の圧力低下部分によって生じる、式(7)の要求圧力Pabが、下側の限界圧力Plimよりも大きいので、圧力低下部分は完全に低下可能である。低下要求圧力が第2の制御サイクルまたは第2のステップにおいて運転者による初期圧力に等しいので、分離弁と切換え弁のほかに、対応する車輪の入口弁も充分に開放したままである。それによって、ペダル快適性の一層の改善が生じる。第2の制御サイクルまたは第2のステップは、スリップコントローラの目標圧力Pslipが運転者による初期圧力Pmainよりも小さいときに達成可能である。そのとき、PaufはPmainの達成前にPslipに制限される。対角線に位置する車輪の低下部分は同様に次式
ΔPab,m=K′(Pauf,m−Pslip) (16)
に従って計算される。この場合しかし、入口弁には通電されないままである。
【0057】
第3の制御サイクルまたは第3のステップでは、式(7)と(11)に従って計算された低下要求Pabが下側の限界圧力Plimよりも小さいので、この低下要求はPlimの値に制限される。それによって、コントローラ出力値MGは圧力上昇中の車輪の圧力上昇によってPmainまでおよび圧力下降中の車輪の圧力低下によってまだ完全には変換されていない。この状況では、充分な車両安定化を考えて快適性を後回しにしなければならない。すなわち、圧力低下によって実現不可能なコントローラ出力値MGの残りの部分は、運転者による初期圧力Pmainを超えるアクティブ圧力上昇のために使用しなければならない。それによって、回路の分離弁と切換え弁が圧力上昇中通電される。圧力上昇中の車輪要求圧力Paufの決定は、式(12)または(13)のK′と共に次式
Pauf=Pauf,m−(Plim−Pab,m)/K′ (17)
に従って行うことができる。要求Pauf,mは式(14)または(15)によって計算され、Pab,mは式(7)と(11)によって計算される。第3のステップにおいて圧力上昇がスリップコントローラによって既に、運転者による初期圧力Pmainに達する前にPslipに制限されると、それ以上の圧力上昇がもはや不可能である。すなわち、介入全体の有効性が既にその限界に達している。この場合、分離弁と切換え弁の通電は行われない。
【0058】
第4の制御サイクルまたは第4のステップは、部分的な圧力低下だけが不可能であるとき、すなわち制御開始の前に既に初期圧力が下側の限界圧力Plimよりも小さいときに達成される。初期圧力のための比較値として、基準圧力Pab,refが使用される。従って、このステップでは、圧力上昇中の車輪の要求圧力が式(14)または(15)に従って運転者による初期圧力Pmainよりも高められるので、圧力調整は圧力低下しない元の場合と異なることがない。それによって、第4の制御サイクルまたは第4のステップにおいて同様に、スリップコントローラは圧力上昇をPslipに制限する。
【0059】
制御サイクルまたは制御方策の重要なすべての要素と、その順序は、フローチャートの形で図3に要約して示してある。コントローラ出力値と制御傾向が知られているので、介入ユニットの範囲内で介入車輪を決めることができる(表1参照)。そのとき先ず最初に、圧力低下部分なしに生じた上昇要求圧力Pauf,m(式(14)または(15)参照)と、スリップコントローラの実際の目標圧力Pslipが計算される。そして、後続の異なる計算過程による区別が開始される。この計算過程は最後には実際の状態1,2,3または4に割り当てられる。それによって、制御サイクルまたは制御方策が決められる。先ず最初に、スリップコントローラが作動可能状態にあるかどうか、すなわち上昇要求圧力がスリップコントローラによって制限されるかどうかが決定される。
【0060】
そうでない場合(Pauf,m<Pslip)、他の条件として、上昇要求圧力が運転者による初期圧力Pmainよりも小さいかどうかが検査される。この条件が満たされると、制御サイクル1、すなわち状態1が存在する。そうでない場合、第1のステップとして低下要求圧力を最大低下圧力によって計算しなければならない(式(7)と(11)参照)。それに続いて、低下が完全に達成可能であるかどうか(条件A:Pab,m>Plim)の決定が肯定されると(低下が完全に達成可能であると)、制御サイクル2、すなわち状態2が当てはまり、最終的な要求圧力PaufとPabを決めることができる。条件Aを満足しないと、次に、少なくとも部分的な圧力低下が可能であるかどうかが決定される。割り当てられた条件B(Pab,ref>Plim)を満足すると、部分的な圧力低下が可能であり、制御サイクル3、すなわち状態3が当てはまり、要求圧力を計算することができる(上昇要求圧力、式(17)参照)。条件Bを満足しないと、低下が不可能であり、制御サイクル4、すなわち状態4が当てはまる。
【0061】
スリップコントローラが作動可能状態にあると、すなわちPslipがPauf,mよりも小さいと、先ず最初にPslipがPmainよりも大きいかどうかが決定される。大きくないと、次の決定構造および計算構造が、非アクティブスリップコントローラおよびPmain以上の要求圧力の直ぐ前に述べた場合と類似している。最大低下圧力を有する低下要求圧力のための決定式は式(16)であり、圧力上昇のための最終的な要求圧力は常にPslipに等しい。スリップコントローラPslipの目標圧力がPmainよりも大きいと、最大低下圧力の計算式のために式(11)が使用される。この分岐部で条件Aを満足し、制御サイクル2、すなわち状態2が当てはまると、低下要求圧力がPmainに等しくなるようにセットされる。すなわち、スリップコントローラはもはやアクティブではない。計算された圧力低下が完全に実現されず、条件Bが肯定されると、先ず最初に、低下部分だけ低下した最終的な上昇要求圧力Paufが計算され、そしてスリップコントローラがアクティブであるかどうかが検査される。そうでないと、Paufは制御サイクル3または状態3での最終的な上昇要求圧力であり、そうでない場合にはPaufはPslipに等しい。
【0062】
第2または第3の制御サイクルまたは状態2,3における圧力低下の重要な要素は、計算された圧力低下がコントローラの時間ステップ内で行われないで、直線的に続いて所定の数nの時間ステップ(オーダー:5)にわたって分割されることにある。これによって、その結果生じるヨートルクの増大は一層適切にかつ良好に制御されて行われる。状態はこの時間の間維持される。すなわち、新たな認識は行われない。上記の時間が経過するかまたは介入車輪すなわち、車両の制御傾向が変化するや否や、圧力低下状態が終了し、状態の新たな認識が許容される。第2の制御サイクル、すなわち、状態2では、低下要求圧力の計算が上記のn時間ステップ内で時間ステップiの間次の式に従って行われる。
【0063】
Pab,i=Pab,ref−ΔPab,m・i/n ここでi=1・・・n (18)
第3の制御サイクル、すなわち状態3については類似の関係が当てはまる。
【0064】
Pab,i=Pab,ref−(ΔPab,m−(Plim−Pab,m))i/n (19)
基準圧力Pab,refはアクティブの制御サイクルまたは状態2または3の場合にも、それぞれ現在のループについて新たに決定される。これは最大低下要求Pab,mと最大低下圧力ΔPab,mには当てはまらない。すなわち、最後のループからの値が使用される。式(18),(19)による低下要求圧力Pab,iは下側が圧力Plimに制限される。
【0065】
上昇要求圧力Pauf,mとスリップコントローラの目標値Pslipは、アクティブの圧力低下相の間も各々の時間ステップで実際の入力値に適合させられる。これは、介入車輪のロックを防止するために行われる。なぜなら、スリップコントローラがバックグランドにおいて更に続けてアクティブでなければならないからである。更に、特に制御サイクルまたは状態3において(完全な低下と運転者による初期圧力以上の上昇は不可能である)、車両安定性を更に向上させる場合には上昇要求圧力を高めなければならない。
【0066】
第2と第3の制御サイクルまたは状態2,3の全体の経過について説明する。図3のごとく、制御サイクルまたは状態2または3が認識されると、低下要求圧力はこの第1の時間ステップにおいて式(18)と(19)に従って計算される(図3では既に、直線的な低下の最終値が記載されている)。次の第2から第nの時間ステップまであるいは圧力低下状態の終了までについては、シーケンスロジックが図4に示してある。入力値として先ず最初に、現在のループの制御出力値と割り当てられた制御傾向が供される。それから、介入ユニットにおいて介入車輪が決定され、更に上昇要求圧力Pauf,mが計算される。同様に、スリップコントローラの目標値Pslipが実際のスリップ状態に適合させられる。アクティブ圧力低下の最後の時間ステップから、状態に関する情報と、最大低下要求圧力Pab,mと、最大低下圧力ΔPab,mを受け取る。低下状態についてのアクティブ化計数器iの計数の後で、圧力低下がまだアクティブであるかどうかあるいは状態の新たな決定を行うべきであるかどうか(これは図3に従って再び行われる)が決定される。制御サイクルまたは状態2または3がまだアクティブであると、低下要求圧力はカウンタiに対応して式(18),(19)に従って計算される。上昇要求圧力の正確な決定は、圧力範囲を定めることを前提とする。この圧力範囲はロジック構造に関して図2に示したものと一致している。1つの例外は、アクティブの圧力上昇のときに、非アクティブのスリップコントローラの際、事情によっては車両の大きく低下する不安定性によって上昇要求圧力が運転者の初期圧力以下に低下する場合である。この場合、制御サイクルまたは状態2と、制御サイクルまたは状態3では、上昇要求圧力Pauf,mが採用される。すなわち、上昇要求圧力は運転者による初期圧力Pmain以下に低下し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】
制御量Mgからの圧力要求の基本要素のパターンを示す図である。
【図2】
本発明によるESP制御構想を示す図である。
【図3】
圧力が低下するアクティブブレーキングの場合のESP介入のための制御サイクルの本発明によるフローチャートである。
【図4】
圧力が低下するアクティブブレーキングの場合のESP介入のための2つまたは3つの制御サイクルの本発明によるフローチャートである。
Claims (12)
- 車両がカーブ走行中に制動された場合に、入力データに従って車両の車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力を調整して車両を安定化させる車両安定化装置において、
複数の制御サイクルにより動作する介入ユニットの制御に従って、少なくとも1個の車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力を変更し、
この介入ユニットには、実際の旋回データと目標旋回データから車両の垂直軸線回りの追加旋回モーメント(MG)を決定する手段と、1個の前輪とその前輪に対して対角線上に配置された後輪のホイールブレーキシリンダ内の圧力上昇(Pauf)と圧力低下(Pab)の間のブレーキ圧力分配を決定する手段と、ホイールブレーキシリンダ内の実際のブレーキ圧力(Pab,ref,Pauf,ref)とマスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力(Pmain)を測定する手段と、少なくともスリップ制御によって制限される、ホイールブレーキシリンダ内の上側の限界ブレーキ圧力(Pslip)とブレーキ制御によって制限される、ホイールブレーキシリンダ内の下側の限界ブレーキ圧力(Plim)を決定する手段とが配備されており、
この制御を少なくとも一つの制御サイクルにおいて、制御入力および圧力源としてのマスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力を用いて実施することと、
この介入ユニットが、制御サイクルに従って、圧力変化、即ち、車両の車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力の圧力上昇または圧力低下、あるいはその両方により車両の垂直軸線回りの所定の旋回トルクを生じさせる圧力要求信号を発生して、それに対応する制御命令をアクチュエータに供給することと、
P auf,m <P slip かつP auf,m <P main
ここで、
P auf,m =1個の車輪のホイールブレーキシリンダ内の圧力上昇だけで車両の垂直軸線回りの所定の旋回トルクを生じさせることが可能な最大上昇要求圧力、
との条件を満たす第1の制御サイクルにおいて、この介入ユニットが、車両の所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化信号をアクチュエータに供給して、このアクチュエータが、マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力を用いて、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf または車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf をP auf =P auf,m にまで上昇させることと、
P auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip <P main
との条件と、
P ab,m >P lim
ここで、
P ab,m =P auf,m とP main の差分(P auf,m −P main )またはP auf,m とP slip の差分(P auf,m −P slip )によって決まる、ホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力の最大低下要求圧力、
との条件とを満たす第2の制御サイクルにおいて、この介入ユニットが、車両の所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化信号をアクチュエータに供給して、このアクチュエータが、マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力を用いて、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf または車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf をP auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main またはP auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main の場合には、
P auf =P main
にまで上昇させ、P auf,m ≧P slip かつP slip <P main の場合には、
P auf =P slip
にまで上昇させるとともに、
この圧力上昇車輪に対して対角線上に配置された圧力を低下させる車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P ab をP ab =P ab,m にまで低下させることと、
を特徴とする車両安定化装置。 - 圧力上昇のための要求圧力が次式
Pauf=Pauf,ref+ΔPauf
に従って決定され、ここで
Pauf,ref=圧力上昇車輪のホイールブレーキシリンダ内の実際のブレーキ圧力、
ΔPauf=圧力上昇の場合の圧力増大分であり、
そして圧力低下のための要求圧力が次式
Pab=Pab,ref−ΔPab
に従って決定され、ここで
Pab,ref=圧力低下車輪のホイールブレーキシリンダ内の実際のブレーキ圧力、
ΔPab=圧力低下の場合の圧力減少分であることを特徴とする請求項1に記載の車両安定化装置。 - 圧力上昇のための要求圧力が、スリップコントローラによる車輪の最大スリップの80%のスリップに相当する上側の限界ブレーキ圧力(Pslip)に制限されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両安定化装置。
- 圧力低下のための要求圧力が、前車軸に関しては15バールの一定の値に定められ、後車軸に関しては5バールの一定の値に定められた下側の限界ブレーキ圧力(Plim)に制限されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両安定化装置。
- P auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip <P main
との条件と、
P ab,m ≦P lim かつP ab,ref >P lim
との条件とを満たす第3の制御サイクルにおいて、介入ユニットが、車両の所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化信号をアクチュエータに供給し、このアクチュエータが、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf または車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf をマスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力P main を超えて上昇させるとともに、この圧力上昇車輪に対して対角線上に配置された圧力を低下させる車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P ab を最小で下側の限界ブレーキ圧力P lim にまで低下させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の車両安定化装置。 - P auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip <P main
との条件と、
P ab,m ≦P lim かつP ab,ref ≦P lim
との条件とを満たす第4の制御サイクルにおいて、介入ユニットが、車両の所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化信号をアクチュエータに供給し、このアクチュエータが、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf または車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力P auf をマスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力P main を超えて上昇させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の車両安定化装置。 - 車両がカーブ走行中に制動された場合に、入力データに従って車両の車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力を調整して車両を安定化させる車両安定化方法において、
少なくとも1個の車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力が、マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力によって決まる制御サイクルに従って変更されることと、
Pauf,m<PslipかつPauf,m<Pmain
との条件を満たす第1の制御サイクルにおいて、
車両の垂直軸線回りの所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化のために、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufまたは車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufが、マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力Pmainを用いて、Pauf=Pauf,mにまで上昇され、
ここで
Pauf=圧力を上昇させる車輪のホイールブレーキシリンダ内の上昇要求圧力、
Pauf,m=1個の車輪のホイールブレーキシリンダ内の圧力上昇だけで車両の垂直軸線回りの所定の旋回トルクを生じさせることが可能な最大上昇要求圧力、
Pslip=スリップ制御によって制限される、ホイールブレーキシリンダ内の上側の限界ブレーキ圧力、
Pmain=マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力、
であることと、
Pauf,m<PslipかつPauf,m≧Pmain
または
Pauf,m≧PslipかつPslip≧Pmain
または
Pauf,m≧PslipかつPslip<Pmain
との条件と、
P ab,m >P lim
ここで、
P ab,m =P auf,m とP main の差分(P auf,m −P main )またはP auf,m とP slip の差分(P auf,m −P slip )によって決まる、ホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力の最大低下要求圧力、
P lim =ブレーキ制御によって制限される、ホイールブレーキシリンダ内の下側の限界ブレーキ圧力、
との条件とを満たす第2の制御サイクルにおいて、車両の垂直軸線回りの所定の旋回トルクを生じさせる圧力変化のために、
車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufまたは車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufが、マスターブレーキシリンダ内の運転者初期ブレーキ圧力Pmainを用いて、Pauf,m<PslipかつPauf,m≧PmainまたはPauf,m≧PslipかつPslip≧Pmainの場合には、
Pauf=Pmain
にまで上昇され、Pauf,m≧PslipかつPslip<Pmainの場合には、
Pauf=Pslip
にまで上昇されるとともに、
この圧力上昇車輪に対して対角線上に配置された圧力を低下させる車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Pabが、
Pab=Pab,m
にまで低下され、ここで
Pab=圧力を低下させる車輪のホイールブレーキシリンダ内の低下要求圧力、
Pab,m=Pauf,mとPmainの差分(Pauf,m−Pmain)またはPauf,mとPslipの差分(Pauf,m−Pslip)によって決まる、ホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力の最大低下要求圧力、
であること、
を特徴とする方法。 - P auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip <P main
との条件と、
P ab,m ≦P lim かつP ab,ref >P lim
ここで、
P ab,ref =圧力低下車輪のホイールブレーキシリンダ内の実際のブレーキ圧力、
との条件とを満たす第3の制御サイクルにおいて、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufまたは車両のアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufが、マスターブレーキシリンダ内の運転者ブレーキ圧力P main を超えて、次式
Pauf=Pauf,m−(Plim−Pab,m)K′
ここで、
K′=前輪と後輪の間でブレーキ圧力を分配する係数、
に従って上昇されるか、スリップ制御によって制限される、ホイールブレーキシリンダ内の上側の限界ブレーキ圧力Pslipにまで上昇されるとともに、この圧力上昇車輪に対して対角線上に配置された圧力を低下させる車輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Pabが、
Pab=Plim
にまで低下されることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - P auf,m <P slip かつP auf,m ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip ≧P main
または
P auf,m ≧P slip かつP slip <P main
との条件と、
P ab,m ≦P lim かつP ab,ref ≦P lim
との条件とを満たす第4の制御サイクルにおいて、車両のオーバーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ外側の前輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufまたはアンダーステアリング走行状態の場合に圧力を上昇させるカーブ内側の後輪のホイールブレーキシリンダ内のブレーキ圧力Paufが、マスターブレーキシリンダ内の運転者ブレーキ圧力P main を超えて、Pauf=Pauf,m またはPauf=Pslipにまで上昇されることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。 - 圧力上昇のための要求圧力が、その要求圧力と関連する車輪の最大スリップの80%のスリップに相当する上側の限界ブレーキ圧力(Pslip)に制限されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つに記載の方法。
- 圧力低下のための要求圧力が、前車軸に関しては15バールの一定の値に定められ、後車軸に関しては5バールの一定の値に定められた下側の限界ブレーキ圧力(Plim)に制限されることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一つに記載の方法。
- 圧力低下が所定の数nの時間ステップにわたって等分して実施され、時間ステップiの低下要求圧力P ab,i が、
第2の制御サイクルの間では、次式
Pab,i=Pab,ref−ΔPab,m・i/n
に従って決定され、ここで、
i=1・・・n、
ΔP ab,m =圧力低下の場合の最大減少圧力であり、
第3の制御サイクルの間では、次式
Pab,i=Pab,ref−(ΔPab,m−(Plim−Pab,m))i/n
に従って決定されることを特徴とする請求項7〜11のいずれか一つに記載の方法。
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