JP5230575B2 - 電流検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主電流回路に流れる電流を検出する電流検出部として配線パターンを用いて電流検出を行う電流検出装置に関する。
従来、電流検出装置の電流検出部には、カレントトランスや、数十[mΩ]の低インピーダンスで温度係数の小さな厚膜チップ抵抗、あるいはセメント抵抗等が使用されている。
しかし、カレントトランスは、鉄心を必要とするので部品が大きくかつ重くて、コスト高になるだけでなく、使用できる最高・最低周波数に制限があるなどといった問題がある。さらに、検出する電流がカレントトランス内を貫通する必要があるため、別途配線が必要になり、実装上の制限が極めて大きい。
また、厚膜チップ抵抗は、電流検出部の小型化が可能であるものの、パワーエレクトロニクス機器など、平均通電電流が数十[A]と比較的大きいので、これに伴い電流検出部での発熱が大きくなることから、小型な電流検出抵抗を使用することができない。
さらに、セメント抵抗は、許容損失が大きいので平均通電電流が数十[A]と比較的大きい場合でも発熱を有る程度まで抑えることができるものの、高さが数十[mm]と大きいため回路全体の低背・小型化が困難であり、しかも、厚膜チップ抵抗のように、フローはんだ等の自動はんだ付けができないため、人手によるはんだ付け作業が必要となり、一層コスト高になるという問題がある。
そこで、電流検出抵抗を低背・小型化する手法として、下記の特許文献1、2に記載されるように電流検出部に配線パターンを使用して電流検出を行う技術が提案されている。すなわち、例えば特許文献1において、配線パターンの抵抗値は、パターンの厚さt、幅W、長さlに加え、配線パターンに使用する金属材料の抵抗率ρによって決定される。よって、配線パターンの一部を電流検出用の抵抗として用いることで電流検出抵抗の低背化が実現できる。
特開平7−98339号公報 特開2009−52898号公報
しかし、上記の特許文献1、2に記載されるように電流検出部に配線パターンを使用して電流検出を行う場合、パワーエレクトロニクス機器においては、平均通電電流が数十[A]と大きいため、配線パターンでの発熱が大きくなる。そして、電流検出部における配線パターンの発熱を抑えるには、パターン幅Wを大きくするなどしてその部分の抵抗を下げる必要があり、そうすると、小型化が阻害され、特許文献1記載のように配線パターンの一部を電流検出用の抵抗として用いることが難しくなる。
例えば、一般的な銅箔厚t=35[um]のプリント基板で、銅抵抗率1.7×10−8[Ω・m]、配線幅w=10[mm]、配線長さl=30[mm]とした場合、検出パターンでの抵抗は1.46[mΩ]になる。20[A]の電流が上記電流検出部の配線パターンに流れたとき、その箇所の発熱は0.58[W]となり、熱伝達率10[W/m℃]と考えると、温度上昇は194.3[℃]にも達する。一般的なガラスエポキシ基板では、表面温度100[℃]以下での使用が要求されるため、使用可能な温度を超えてしまう。
一方、特許文献2に記載されるように、上記の配線パターンの一部を電流検出用の抵抗として用いる場合の放熱性を高める手法として、配線パターンに通電電流の向きと直交して放熱フィンを実装すると、配線パターンの放熱性が向上するので、通電電流の大きなパワーエレクトロニクス機器等に配線パターンの一部を電流検出用の抵抗として応用できる。
しかし、量産時において、放熱フィンの実装に自挿機が使えないため、手作業によるはんだ付け作業が必要となりコスト高になる問題がある。さらに、放熱フィン実装時のはんだ盛り付け量によって、電流検出抵抗値や、導体部の寄生インダクタンスが変化するなど、製造バラツキが生じやすい。量産時にはんだ盛り付け量を一定に管理することは困難なため、回路毎に電流検出装置の回路調整が必要となり、やはりコスト高になってしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、製造バラツキが生じ難い配線パターンのメリットを生かしつつ、高い放熱性とともに、小型化、低背化を図ることができ、かつ、安価で精度良い電流検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、プリント基板上に、主回路電流が流れる配線パターンが形成されるとともに、この配線パターンの一部を電流検出用の検出抵抗部とし、上記主回路電流の大小に比例して上記検出抵抗部の両端に発生する電圧降下により電流値を検出する電流検出装置において、上記配線パターンの一部には、当該配線パターンを流れる電流方向と直交して略T字形のスリットが形成され、上記略T字形のスリットのT字の頭部分はパターン内方に向いており、このスリットによって配線パターンの狭幅部となった部分が上記検出抵抗部として構成されており、この検出抵抗部は、その長さlp=5[mm]で、上記検出抵抗部のパターン幅をWp[mm]、上記主回路電流が流れる配線パターンの幅をW[mm]とした場合、4≦W/Wpの範囲に設定される一方、上記スリットの形成側とは反対側の側端に位置して上記検出抵抗部の電流方向に沿う両端に上記検出抵抗部の両端に生じる電圧降下を検出電圧として導出する検出電圧引出線がそれぞれ接続されていることを特徴としている。
本発明の電流検出装置によれば、実装スペースを抑えつつ、主回路電流が流れる配線パターンによって電流検出用の検出抵抗部が冷却されるので、配線パターンを放熱器として有効に働かせることができ、高い放熱性を確保できる。このため、小型・低背化を図ることができるのみならず、配線パターンを流れる主回路電流が数十[A]と比較的大きいパワーエレクトロニクス機器においても配線パターンを検出抵抗部として使用できる。しかも、検出抵抗部のパターン幅Wpを、主回路電流が流れる配線パターンの幅Wよりも狭くすることで検出抵抗部の抵抗値を高くすることができ、高い検出電圧が得られる。その結果、検出電圧レベルが高くなり、ノイズマージンが増加し、耐ノイズ性が向上する。
本発明の実施の形態1における電流検出装置の要部構成を示す平面図である。 図1に示した構成の電流検出装置において、主回路電流が流れる配線パターンの幅Wと、その電流検出パターンの一部である検出抵抗部の幅Wpとの比W/Wpを変えて、検出抵抗部の表面の温度上昇ΔTを測定した結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に対して好ましくない電流検出装置の構成の一例を示す平面図である。 単一の導線に電流が流れる場合に生じる自己インダクタンスの説明図である。 互いに並列配置された一対の導線に電流が流れる場合に生じる実効インダクタンスの説明図である。 本発明の実施の形態2における電流検出装置の要部構成を示す平面図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における電流検出装置の要部構成を示す平面図である。
この実施の形態1の電流検出装置1は、プリント基板2の表面に主回路電流が流れる配線パターン(以下、主回路配線パターンという)3が形成されるとともに、この主回路配線パターン3の一部には電流検出用の検出抵抗部4が形成されている。一方、プリント基板2の裏面側の全面には図示しないGND電位の配線パターン(以下、GND配線パターンという)が形成されている。そして、GND配線パターンには、後述するように、検出抵抗部4に流れる電流Ioの向きと逆向きの電流Icが流れるようにしている。
上記主回路配線パターン3は、当該主回路配線パターン3を流れる主回路電流の電流方向と直交する幅方向の一方の側部に凹状のくぼみ7が形成され、そのくぼみ7により狭幅になった部分が上記の検出抵抗部4として構成されている。この場合の検出抵抗部4は、主回路配線パターン3に沿う方向の長さがlp、これに直交する方向の幅がWpである。また、主回路配線パターン3の主回路電流が流れる方向と直交する方向の幅をWとすると、WpとWとの関係は、後述するように、
4≦W/Wp
の関係を満たすように設定されている。
主回路配線パターン3のくぼみ7の形成側の側端と反対側の側端には、検出抵抗部4の両端に生じる電圧降下を検出するための検出電圧引出線8,9が設けられている。これらの各検出電圧引出線8,9は、その各一端側が検出抵抗部4の電流方向に沿う両端にそれぞれ接続されている。そして、各検出電圧引出線8,9の他端側は、図外の演算増幅器等を有する電流検出回路の測定端子へ接続されるとともに、一方の検出電圧引出線8の途中には補正抵抗11が、また、この補正抵抗11に隣接した両検出電圧引出線8,9の間には補正コンデンサ12がそれぞれ設けられている。
しかも、この場合、各検出電圧引出線8,9は、ノイズに起因して図外の電流検出回路で検出される電流値に誤動作が生じるのを防止するため、互いに接近して配置されている。すなわち、各検出電圧引出線8,9が互いに近接して配置することにより、図外の電流検出回路から一方の検出電圧引出線8を経て検出抵抗部4を通り、他方の検出電圧引出線9を経由して再び電流検出回路に至る配線ループが小さくなる。そして、配線ループが小さくなることで、配線ループを鎖交する磁束数が減少するため、検出電圧へのノイズ重畳が減少し、ノイズによる電流検出装置1の誤動作を防止することができる。
この構成において、検出抵抗部4で発生した検出電圧は、検出電圧引出線8,9を通って補正抵抗6と補正コンデンサ7を介して図示しない電流検出回路に入力される。すなわち、検出抵抗部4に電流Ioが流れると、この検出抵抗部4のパターンの厚さtp、幅Wp、長さlpによって決まる検出抵抗値Rpと電流Ioの積で求められる電圧降下ΔV(=Rp×Io)が発生する。そして、図外の電流検出回路において、この電圧降下ΔVを既知の検出抵抗値Rpで除すことで電流値Ioが測定される。
図2は、検出抵抗部4の幅Wpと主回路配線パターン3の幅Wの比W/Wpを変化させて、検出抵抗部4における表面の温度上昇ΔTを測定した結果を示す特性図である。この場合の通電電流は30[A]、検出抵抗部4の幅Wpは5[mm]、長さlpは5[mm]、パターン厚さtは55[um]である。
一般的に、プリント基板2として汎用されているガラスエポキシ基板は、表面温度100[℃]以下での使用が要求される。パワーエレクトロニクス機器内部では周囲温度Taが60[℃]と高温になることが多く、これに10[℃]のマージンを含めると、ガラスエポキシ基板の表面の許容温度上昇ΔToは、100−(60+10)=30、すなわち、ΔTo≦30[K]になる。
図2に示す測定結果より、パターン幅の比W/Wp=1の場合、検出抵抗部4の表面の温度上昇ΔTは58.2[K]まで達し、上記の許容温度上昇ΔTo≦30[K]を満たしていない。パターン幅の比W/Wpを次第に大きくしていくと、主回路配線パターン3が放熱器として作用して検出抵抗部4の表面の温度上昇が低下する。そして許容温度上昇ΔTo≦30[K]を満たすパターン幅の比となるのはW/Wp=4の場合である。パターン幅の比W/Wp>4の領域では、温度上昇ΔT≒30[K]一定となり、主回路配線パターン3による放熱効果が飽和する。このように、主回路配線パターン3が放熱器として作用して許容温度上昇ΔTo≦30[K]を満たすのは、主回路配線パターン3の幅Wと検出抵抗部4の幅Wpの比W/Wpが、4≦W/Wpの場合である。
ただし、4≦W/Wpの関係を満たす場合であっても、主回路配線パターン3の幅Wが徒に大きくなる場合には、無駄に主回路配線パターン3の表面積が増加して検出抵抗部4周辺の他の部分の実装スペースが狭くなってしまうので、設計仕様を考慮すると、主回路配線パターン3の幅Wを大きくするには自ずと限界がある。
このように、この実施の形態1の電流検出装置1によれば、主回路配線パターン3の幅Wと検出抵抗部4の幅Wpとの比が4≦W/Wpとなるように設定することで、主回路配線パターン3によって検出抵抗部4が冷却されるので、主回路配線パターン3を検出抵抗部4に対する放熱器として有効に働かせることができる。したがって、主回路配線パターン3に流れる主回路電流の平均的な通電電流Iaveが数十Aと比較的大きいパワーエレクトロニクス機器において電流検出を行う際にも、配線パターンを検出抵抗部4として使用できる。
しかも、検出抵抗部4の幅Wpを、主回路配線パターン3の幅Wよりも狭くすることで、検出抵抗部4の抵抗値Rpを高くすることができるので、高い検出電圧が得られて検出電圧レベルが高くなるので、ノイズマージンが増加し、耐ノイズ性が向上する。
ところで、図1に示した構成の電流検出装置1では、主回路配線パターン3を流れる主回路電流の電流方向と直交する幅方向の側部の一方側にのみ凹状のくぼみ7を形成することにより検出抵抗部4を構成し、くぼみ7の反対側の側端に検出電圧引出線8,9を設けてその端部を検出抵抗部4の両端に直接に接続した構成としているが、例えば図3に示すように、主回路配線パターン3を流れる主回路電流の電流方向と直交する幅方向の両側部にそれぞれ凹状のくぼみ7を設けて検出抵抗部4を形成し、主回路配線パターン3の検出抵抗部4を挟む位置に検出電圧引出線8,9を接続した構成とすることも考えられる。しかし、このような構成の場合には、精度良く電流値を検出する上では好ましくない。
すなわち、図3に示す構成の場合は、検出抵抗部4の左右の各端部から検出電圧引出線8,9の端部に至るまでの長さが長くなり、その分、余分な抵抗成分が生じるため、検出電圧値は検出抵抗部4の抵抗値Rpと電流Ioとの積(Rp×Io)とはならず、正確な電流値を検出することができない。
これに対して、図1に示したこの実施の形態1の構成の場合には、検出電圧引出線8,9は、検出抵抗部4の両端に短距離でもって直接に接続されているため、検出抵抗部4の両端から各検出電圧引出線8,9に至るまでの距離の抵抗成分が小さくなり、正確な検出電圧が得られる。
また、この実施の形態1の電流検出装置は、前述したように、プリント基板2の検出抵抗部4の形成面と反対側の裏面に形成されたGNDパターンには、検出抵抗部4に流れる電流Ioの向きと逆向きの電流Icが流れるようにしている。このような電流の向きにするには、例えば、図1の検出抵抗部4の左方の主回路配線パターン3側に主回路の信号入力端子を設けた場合、検出抵抗部4の右方の主回路配線パターン3側にスルーホールを設け、主回路配線パターン3をスルーホールを介して裏面のGNDパターンに電気的に接続するとともに、GND端子を上記主回路の信号入力端子に近い位置に設けることにより実現することができる。
このような電流の向きにすると、検出抵抗部4の実効インダクタンスLeはその裏面のGNDパターンが無い場合と比較して小さくなる。そして、検出抵抗部4の実効インダクタンスLeが小さくなることにより、誘導起電力によるサージが抑えられ、誤動作の少ない電流検出装置が得られる。以下、この点について、さらに詳しく説明する。
ここでは、プリント基板2の裏面側に設けたGNDパターンによって検出抵抗部4の実効インダクタンスLeを低下できる点について、銅線を例にとって説明する。
いま、図4において、半径a[m]、長さl[m]の一本の銅線21に生じる自己インダクタンスLsは、次式(1)で求めることができる。
Ls=2l(ln(2l/a)−1)×10−7[H] (1)
例えば、銅線21の長さlが100[mm]、半径aが0.2[mm]の場合の自己インダクタンスLsは、118[nH]と求まる。
次に、図5に示すように、平行に置かれた2本の銅線21,22に流れる電流が対向する場合、実効インダクタンスLeは、次式(2)を用いて算出できる。
Le=Lsa+Lsb−2M[H] (2)
ここに、Lsaは一方の銅線21の自己インダクタンス値、Lsbは他方の銅線22の自己インダクタンス値を表す。また、(2)式中のMは銅線21,22間に生じる相互インダクタンスで、
M=2l(ln(2l/d)−1)×10−7[H] (3)
により算出できる。
例えば、各銅線21,22の長さlが100[mm]、半径aが0.2[mm]の場合で、各銅線21,22間の距離dが1[mm]だけ離れて置かれている場合、相互インダクタンスMは、式(3)から86[nH]であり、また、銅線21,22一本あたりの自己インダクタンスLsは、上記のように118[nH]であるから、実効インダクタンスLeは式(2)を用いて、Le=64[nH]と求まる。このように、一方の銅線21と並行して、この銅線21に流れる電流Iaの向きと反対向きに電流Ibが流れる銅線22を置くことで、各銅線21,22の実効インダクタンス値Leは、118[nH]→64[nH]に低下する。
図4、図5に示した銅線21,22を例にとって説明した場合と同様に、プリント基板2に形成される配線パターンにおいても、検出抵抗部4の裏面にGNDパターンを配置し、検出抵抗部4に流れる電流Ioと反対向きの電流IcをGNDパターンに流すことで、検出抵抗部4の実効インダクタンスLeを小さくすることができる。これにより、誘導起電力によるサージが抑えられ、誤動作の少ない電流検出装置が得られる。
さらに、この実施の形態1の電流検出装置では、検出抵抗部4の裏面側にGNDパターンを配置することで検出抵抗部4とGNDパターン間に浮遊容量Cpが形成される。そして、この浮遊容量Cpと検出電圧引出線8,9の抵抗成分RとによりCRフィルタが形成され、検出電圧に重畳する高周波ノイズが除去される。すなわち、大電流をスイッチングするパワーエレクトロニクス機器などでは、スイッチング素子から発生するスイッチングノイズが検出電圧に重畳して電流検出装置1が誤動作し易くなるが、このように、検出抵抗部4の裏面側にGNDパターンを配置することでCRフィルタが形成されてノイズが有効に除去される。さらに、検出抵抗部4の裏面にGNDパターンを配置したことで、スイッチング素子等から発生する輻射ノイズに対するシールド効果が得られる。その結果、耐ノイズ性能が向上し、ノイズによる誤動作が少ない電流検出装置1が得られる。
実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2における電流検出装置の要部構成を示す平面図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
上記の実施の形態1では、主回路配線パターン3を流れる主回路電流の電流方向と直交する幅方向の側部の一方側に凹状のくぼみ7を形成することにより検出抵抗部4を構成しているが、この実施の形態2では、凹状のくぼみ7を形成する代わりに、主回路配線パターン3を流れる電流方向と直交して略T字形で、T字の頭部分がパターン内方に向いたスリット14が形成され、このスリット14によって主回路配線パターン3の狭幅部となった部分が検出抵抗部4として構成されている。
その他の構成は、図1に示した実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
このように、この実施の形態2では、実施の形態1のように凹状のくぼみ7を形成する代わりに、主回路配線パターン3の一部を略T字形に切り欠いたスリット14を形成することにより、検出抵抗部4が構成されるだけでなく、検出抵抗部4に並行して左右から主回路配線パターン3が互いに向かい合って突出するようになるので、検出抵抗部4に隣接した位置の主回路配線パターン3の表面積が増加する。このため、主回路配線パターン3による検出抵抗部4の発熱をさらに一層効率良く放熱することが可能になり、実施の形態1に記載される電流検出装置と比較して、より通電電流の大きなパワーエレクトロニクス機器に配線パターンを検出抵抗部4として使用できる。
その他の作用、効果は、実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
なお、上記の実施の形態1,2では、プリント基板2の裏面側の全面にGND配線パターンが形成されているものとして説明したが、必ずしもプリント基板2の裏面の全面にGND配線パターンが形成されている必要はなく、少なくとも検出抵抗部4と対向する箇所にGND配線パターンが形成されておれば検出抵抗部4における実効インダクタンスLeを小さくすることができ、誘導起電力によるサージが抑えられ、誤動作の少ない電流検出装置を得ることができる。
1 電流検出装置、2 プリント基板、3 主回路配線パターン、4 検出抵抗部、
7 くぼみ、8,9 検出電圧引出線、14 スリット。

Claims (4)

  1. プリント基板上に、主回路電流が流れる配線パターンが形成されるとともに、この配線パターンの一部を電流検出用の検出抵抗部とし、上記主回路電流の大小に比例して上記検出抵抗部の両端に発生する電圧降下により電流値を検出する電流検出装置において、
    上記配線パターンの一部には、当該配線パターンを流れる電流方向と直交して略T字形のスリットが形成され、上記略T字形のスリットのT字の頭部分はパターン内方に向いており、このスリットによって配線パターンの狭幅部となった部分が上記検出抵抗部として構成されており、この検出抵抗部は、その長さlp=5[mm]で、上記検出抵抗部のパターン幅をWp[mm]、上記主回路電流が流れる配線パターンの幅をW[mm]とした場合、4≦W/Wpの範囲に設定される一方、上記スリットの形成側とは反対側の側端に位置して上記検出抵抗部の電流方向に沿う両端に上記検出抵抗部の両端に生じる電圧降下を検出電圧として導出する検出電圧引出線がそれぞれ接続されていることを特徴とする電流検出装置。
  2. 上記両検出電圧引出線は、互いに近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 上記プリント基板の少なくとも上記検出抵抗部と対向する裏面側にはGND電位の配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流検出装置。
  4. 上記GND電位の配線パターンに流れる電流の向きが、上記検出抵抗部を流れる電流の向きと反対方向であることを特徴とする請求項3に記載の電流検出装置。
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