JP5229021B2 - 無線中継システム - Google Patents
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Description
また、従来、下記に示す特許文献2や特許文献3では、新たに設置した子機がブロードキャストし、それを受信できた周囲の子機がランダムなタイミングで応答し、その応答結果により、前記新たに設置した子機が経路を決めるようにしている。
また、下記に示す特許文献5では、2つのPHS端末装置間で接続確認のための通信動作を行って得た電界強度値を15のレベルのいずれかの数値に対応付けて伝送の確実さを表す数値とし、その数値が高い経路を選びながら経路設定を行う技術が開示されている。
前記無線子機は、
子機としての通常動作として前記機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御を行う情報の送受信を行うための通信手段と、
無線で接続される端末からの指令により前記無線子機自身が保有する回線情報を送信する指令回線情報送信手段と、
前記無線子機自身が保有するタイマ周期に合わせて前記回線情報を自動送信するタイマ周期回線情報送信手段と、
前記他の無線子機が前記指令回線情報送信手段または前記タイマ周期回線情報送信手段により前記回線情報を送信するための電波、又は、前記通常動作時の前記機器の情報読み取り及び又は制御のために送信した電波、を受信した際に、当該無線子機の識別符号と前記回線情報として隣接子機の電界強度値と受信経過タイマ値を更新する子機別回線情報テーブルと、を備え、
前記無線親機は、
親機としての通常動作として前記機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御のための前記無線子機と通信を行う通信手段と、
前記センター装置又は前記無線で接続される端末からの指令により所定の無線子機を指定して前記無線子機が保有する回線情報を送信するよう要求する回線情報要求手段と、
前記所定の無線子機から送信された前記無線子機が保有する回線情報を受信する回線情報受信手段と、
該回線情報受信手段により受信した回線情報を当該無線子機の識別符号と該無線子機に隣接する隣接子機の電界強度値と受信経過タイマ値を子機別回線情報テーブル及び回線情報テーブルに保存し管理する回線情報管理手段と、
を備えることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係る無線中継システムの全体構成を示す図である。図1において、1は無線親機、2−A〜2−Dは無線親機及び他の無線子機と無線通信を行う無線子機、3−A〜3−Dは無線子機2−A〜2−Dにそれぞれ接続した、ガスメータ,水道メータ,電気メータまたは、各種センサー機器などの機器である。無線親機1は、電話回線や専用回線などの通信回線4を介してセンター装置5に繋がっている。無線親機1は、少なくとも無線子機2−A〜2−Cと通信可能にされ、無線子機2−A〜2−Cは、少なくとも無線親機1と通信可能にされると共に自分以外の少なくとも一つの他の無線子機と通信可能にされる。また無線子機2−Dは、配置の関係で現在の位置が固定されたものとして、無線子機2−A及び2−Bと通信可能にされる。そして、無線子機2−A又は2−Bを中継して無線親機1と通信可能にされる。なおこの配置は単なる例であり、無線子機2−Dを無線子機2−B及び2−Cと通信可能になる位置に配置することもできる。しかし配置が決定されるとその位置が固定されたとしてシステムが構築される。また、ハンディ端末6は、所持者の移動でその位置を自由に変えることができ、移動先で所定の端末操作をすることで、例えば図示例では無線子機2−A及び2−Dに通信可能にされるが、ハンディ端末6の所持者が移動することで無線親機1や無線子機2−A〜2−Dのいずれに対して通信可能にされ、通信可能となった無線親機1や無線子機2−A〜2−Dに所定の指示を与えることができるものである。
無線子機2−A〜2−Dは、回線情報発信の指示(後述する)を受けると(F-1)、第1の情報記憶部24内に保存されている回線情報を無線送信し(F-2)、回線情報発信動作を終了する。上述した回線情報発信の指示は、例えば、ハンディ端末6からの指示による無線受信や、スイッチ28を操作することによる指示や、内部に保有しているタイマ26のタイムアップによる指示、によるそれぞれのケースがある。これは、本発明に係る無線中継システムに無線子機2−A〜2−Dを設置した場合に、ハンディ端末6からの指示による無線受信のケースや、スイッチ28の操作により回線情報を強制発信するケースや、またその後は、無線子機内部のタイマ26のタイムアップによる周期的に回線情報を発信するケースを想定した使い方ができるようにするためである。
無線子機2−A〜2−D及び無線親機1は通常、無線待ち受け状態となっており(F-3)、無線電波を検知すると(F-4)、当該無線電波の電界強度測定をしながら無線受信する(F-5)。電界強度測定は1回のみでも良いし、複数回測定してもよい。受信したデータの宛先が自分のIDかどうかをチェックし(F-6)、自分のIDだった場合は処理すべきデータなので、通常処理のルーチンに移行する(F-7)。受信したデータの宛先が自分のIDでなかった場合は、送信した子機のIDが既に第1の情報記憶部24内の回線情報テーブル(後述する)中に存在するかどうかをチェックし(F-8)、存在すればその位置に、電界強度値と受信経過タイマ値=0を上書きし(F-9)、存在しなければ回線情報テーブル(後述する)に、送信元のIDと、上記F-5の処理ステップで測定した電界強度値、及びタイマ値=0を追加する(F-10)。
2番目に指定された子機:(t+T)sec
N番目に指定された子機:t+T×(N−1)sec
応答順番がマルチキャストフォーマットで指定された無線子機からの回線情報を受信した無線親機1は、制御部13の制御のもとで第1の情報記憶部14内の子機別回線情報テーブルに収集した内容を書き込む。図7は、本発明の実施形態に係る子機別回線情報テーブルの構成例を示す図である。該テーブルへの書込みに際して、当該無線子機の情報が既に存在すればそこに上書きするし、当該無線子機の情報が存在しなければ新たに追加する(図5のフロー参照)。これにより無線親機1は、回線情報を保存・管理できる。図7に示す子機別回線情報テーブルは、無線子機IDに対応した、その無線子機が保存していた回線情報、つまり当該無線子機が受信できた隣接子機ID番号、電界強度値、受信経過タイマ値をテーブルに保存する構成である。
上述した説明では、無線親機1が経路テーブルに基づかずに回線情報を収集する例について説明したが、ここからは、無線親機1が第1の情報記憶部14内に信頼値テーブルおよび経路テーブルを保有してそれらのテーブルに基づいて回線情報を収集する本発明に係る別の実施形態について説明する。すなわち、
まず、本実施形態に係る信頼値テーブルの生成について図18A及び図18Bを用いて説明する。本実施形態で定義する信頼値は、後述するように、電界強度値をもとに当該電界強度値をもたらす電波変動の環境をレイリーフェージング環境として受信限界よりも小さくなる確率がビットエラーを起こす確率であるとしてビットエラー率を求め、これに誤り制御で訂正可能な符号による正常となる受信確率に換算しさらに該受信確率に対して通信の上下方向で使用する通信データ長で通信が成功する確率、すなわち通信成功率を求め、当該通信成功率を100倍した数値に変換して表示するようにしたものである。このように電界強度値から通信成功率値への変換を示す信頼値テーブルは、図18Bのように表され、前述した特許文献5のように、2つのPHS端末装置間で接続確認のための通信動作を行って得た電界強度値を15のレベルのいずれかの数値に対応付けて伝送の確実さを表す数値としてはいるものの、その数値が通信成功率を意味しないことからその信頼性が大きく異なるものである。
=0.999823
いま、31ビット単位のブロックが、下り電文(無線子機への要求電文)で32個、上り電文(無線子機からの応答電文)が160個である電文の通信とすると、その通信が通信成功となる確率、つまり、通信成功確率は、
0.99982332*0.999823160=96.67%
となる。同様にして、電界強度 -90dBm以外の時の通信成功確率、つまり信頼値も求め、図18Bに示すような信頼値テーブルとする。なお、図18Bに示す信頼値テーブル中の信頼値は、通信成功率100%を「10000」とした値としている。上記の96.67%の場合の信頼値は、「9667」である。図18Bの信頼値テーブルにはビットエラー率、及び通信成功率の欄も設けているが、これらは、信頼値を求めるための中間データであるので、最終的に信頼値テーブルに必要な項目は、電界強度の欄と信頼値の欄があれば良い。したがい、信頼値テーブルは、最終的には、電界強度値と通信成功率値の変換テーブルとなる。
図20は、本発明の実施形態に係る1段中継経路検索動作を説明する図である。図19では、通信相手としての子機1とは中継なしで通信するケースを説明したが、ここでは、1段中継を行って通信する経路を調べてその経路を保存する。図20を用いてその手順を説明すれば、以下のとおりである。
(1)無線親機1は子機別回線情報テーブル32(図7も参照)を参照して通信したい子機1にある隣接子機ID2を探す。
(2)次いで無線親機1は、隣接子機ID2が回線情報テーブル31(図6も参照)に登録されているか確認する(無ければ1段中継にならない)。
(3)回線情報テーブル31(図6参照)にあれば、回線情報テーブル31中の親機1と子機2の間の電界強度値および子機別回線情報テーブル32中の子機2と子機1の間の電界強度値をもとに信頼値テーブル33を参照して、以下に示す信頼値の計算式に基づいて信頼値を計算し、1段中継によって得られる経路の信頼値としてテンポラリ経路テーブル34に保存する。この情報と一緒に、1段中継に関わった、宛先情報としての通信相手子機1、中継子機(1中継子機)となる子機2の情報も経路の情報としてテンポラリ経路テーブル34に保存する。この場合、信頼値は、以下のものとなる。
(4)経路テーブル35への保存に当たっては、経路テーブル35中に登録されているデータとテンポラリ経路テーブル34中の信頼値とを比較し、信頼値の大きい順に、信頼値が同じ場合は受信経過タイマ値の小さい順に並べる。比較すべき受信経過タイマ値は、
受信経過タイマ値=(親機と子機2の間の受信経過タイマ)と(子機2と子機1の間の受信経過タイマ)の大きい値
である。
(5)上記(1)〜(4)を通信したい子機の、隣接子機IDとして登録されている隣接子機分繰り返す。この結果で得られる優先順は、上記図19で説明した優先順とは異なる順位付けのもとで登録することになる。もちろん1段中継による経路検索における優先順を付ける。
(1)無線親機1は、子機別回線情報テーブル32(図7も参照)を参照して通信したい子機1にある隣接子機ID3を探す。
(2)次いで無線親機1は、子機別回線情報テーブル32から隣接子機ID3にある隣接子機ID2を探す。
(3)次に無線親機1は、隣接子機ID2が回線情報テーブル31(図6も参照)にあるか確認する(無ければ2段中継にならない)。
(4)回線情報テーブル31にあれば、回線情報テーブル31中の親機1と子機2の間の電界強度値、子機別回線情報テーブル32中の子機2と子機3の間の電界強度値および子機別回線情報テーブル32中の子機3と子機1の間の電界強度値をもとに信頼値テーブル33を参照して、以下に示す信頼値の計算式に基づいて信頼値を計算し、2段中継によって得られる経路の信頼値としてテンポラリ経路テーブル34に保存する。この情報と一緒に、2段中継に関わった、宛先情報としての通信相手子機1、中継子機(1中継子機)となる子機2、中継子機(2中継子機)となる子機3の情報も経路の情報としてテンポラリ経路テーブル34に保存する。この場合、信頼値は、以下のものとなる。
(5)経路テーブル35への保存に当たっては、経路テーブル35中に登録されているデータとテンポラリ経路テーブル34中の信頼値とを比較し、信頼値の大きい順に、信頼値が同じ場合は受信経過タイマ値の小さい順に並べる。比較すべき受信経過タイマ値は、
受信経過タイマ値=(親機と子機2の間の経過タイマ)と(子機2と子機3の間の受信経過タイマ)と(子機3と子機1の間の受信経過タイマ)の最も大きい値
である。
(6)上記(2)〜(5)を隣接子機ID3に登録されている隣接子機分繰り返す。
(7)上記(1)〜(6)を通信したい子機ID1に登録されている隣接子機分繰り返す。この結果で得られる優先順は、上記図20で説明した優先順とは異なる順位付けのもとで登録することになる。もちろん2段中継による経路検索における優先順を付ける。
2−A、2−B、2−C、2−D 無線子機
3−A、3−B、3−C、3−D 各種メータ又はセンサー機器
4 通信回線
5 センター装置
6 ハンディ端末
11 アンテナ
12 無線RF部
13 制御部
14 第1の情報記憶部
15 第2の情報記憶部
16 タイマ
17 インタフェース部
21 アンテナ
22 無線RF部
23 制御部
24 第1の情報記憶部
25 第2の情報記憶部
26 タイマ
27 インタフェース部
28 スイッチ
31 回線情報テーブル
32 子機別回線情報テーブル
33 信頼値テーブル
34 テンポラリ経路テーブル
35 経路テーブル
Claims (6)
- 通信回線を介してセンター装置と接続される無線親機と、検針や監視制御を行う複数種の機器がそれぞれ接続された複数の無線子機とからなり、前記無線親機は少なくとも一つの無線子機と通信することで、前記機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御を行う無線通信システムであって、前記無線子機は少なくとも一つの他の無線子機と通信可能にされ、前記無線親機と直接通信できない前記無線子機は、無線子機を中継することで前記無線子機に接続されている機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御を行う無線通信システムにおいて、
前記無線子機は、
子機としての通常動作として前記機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御を行う情報の送受信を行うための通信手段と、
無線で接続される端末からの指令により前記無線子機自身が保有する回線情報を送信する指令回線情報送信手段と、
前記無線子機自身が保有するタイマ周期に合わせて前記回線情報を自動送信するタイマ周期回線情報送信手段と、
前記他の無線子機が前記指令回線情報送信手段または前記タイマ周期回線情報送信手段により前記回線情報を送信するための電波、又は、前記通常動作時の前記機器の情報読み取り及び又は制御のために送信した電波、を受信した際に、当該無線子機の識別符号と前記回線情報として隣接子機の電界強度値と受信経過タイマ値を更新する子機別回線情報テーブルと、を備え、
前記無線親機は、
親機としての通常動作として前記機器の情報読み取り及び又は前記機器の制御のための前記無線子機と通信を行う通信手段と、
前記センター装置又は前記無線で接続される端末からの指令により所定の無線子機を指定して前記無線子機が保有する回線情報を送信するよう要求する回線情報要求手段と、
前記所定の無線子機から送信された前記無線子機が保有する回線情報を受信する回線情報受信手段と、
該回線情報受信手段により受信した回線情報を当該無線子機の識別符号と該無線子機に隣接する隣接子機の電界強度値と受信経過タイマ値を子機別回線情報テーブル及び回線情報テーブルに保存し管理する回線情報管理手段と、
を備えることを特徴とする無線中継システム。 - 前記無線親機は、前記センター装置又は前記無線接続される端末からの指令により、若しくは、自己が保有するタイマ周期に合わせて、各無線子機が保有する前記回線情報を中継なし通信および中継通信にて収集する回線情報収集手段、
を有することを特徴とする請求項1記載の無線中継システム。 - 前記回線情報収集手段は、前記中継なし通信を行う際に、マルチキャストにより前記無線子機を指定することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
- 前記回線情報収集手段は、前記中継通信を行う際に、少なくとも1段階以上の無線子機による中継通信を含むことを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
- 前記無線親機は、前記回線情報中の電界強度値をもとに換算した通信成功率で定義された信頼値を信頼値テーブルから抽出し、該信頼値の大きい順に、且つ前記信頼値が同じ場合は前記回線情報中の受信経過タイマ値の小さい順に優先順を決めて経路テーブルに保存して経路情報となし該経路情報に基づいて通信したい子機と接続することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無線中継システム。
- 前記通信成功率は、電界強度値をもとに当該電界強度値をもたらす電波変動の環境をレイリーフェージング環境として受信限界よりも小さくなる確率がビットエラーを起こす確率であるとしてビットエラー率を求め、これに誤り制御で訂正可能な符号による正常となる受信確率に換算しさらに該受信確率に対して通信の上下方向で使用する通信データ長で通信が成功する確率で定義されたものである、ことを特徴とする請求項5に記載の無線中継システム。
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