JP5227771B2 - 内面溝付管及びその製造方法 - Google Patents
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なお、空引きとは、管内面には直接加工を施さずに、主に外径を減少させる加工であり、例えば、空引きダイスに通して引抜く加工を示す。
エアコンなどのヒートポンプの伝熱管においては、伝熱性能のほかに圧力損失が重要であり、圧力損失が増大すると、冷媒を送るためのポンプやコンプレッサー(圧縮機)の負荷が増大して、ヒートポンプの性能を低下させてしまうため、実用上の理由から外径D(mm)は、3以上が望ましい。
エアコンなどのヒートポンプに使用する伝熱管は、アルミフィンに圧着させるために管内側からマンドレルのような工具によって押し広げられるが、その際に内面のフィンはつぶされて0.01〜0.02mm程度低くなる。その分を考慮して、溝深さは0.1mm以上であることが望ましい。
また、内面フィンが高すぎると、圧力損失が増加したり、材料重量が増えることから、溝深さH(mm)は0.3以下であることが望ましい。
前記荷重検出手段が検出する荷重は、例えば、圧縮荷重、引張り荷重、モーメント荷重を挙げることができる。
本実施形態における内面溝付管11の製造方法は、図1に示すような製造装置12を用いて製造することができる。
前記縮径部13は、通過する素管11aを縮径するための円筒状のダイス22を構成している。前記ダイス22は、上流側へ向けて末広がり状に開口したダイス孔22aを有している。
前記溝加工部14を通過することで、内面溝付管11を得ることができる。
なお、前記補助引抜装置17の上流側には、素管11aの外表面に付着した油膜や異物を除去するためのワイパーを備えてもよい(図示せず)。
詳しくは、本実施形態における内面溝付管11の製造方法は、整径ダイス27を通過後の内面溝付管11を一次仕上げ管とすると、一次仕上げ管の軸方向断面積をAC1(mm2)、一次仕上げ管の破断応力をσM(N/mm2)としたとき、加工荷重Pが(AC1×σM)の0.5倍から0.9倍の間になるよう補助引抜装置17のモータM2の速度を制御することにより、所望の形状の一次仕上げ管を製造する方法である。
なお、AC1<0.8×Dというのは、従来と比較して肉厚が薄い管であることを示す。
これは、断面積を変えずにフィン1をならして溝2をなくしたときの平均肉厚がt’mmであると仮定すると、肉厚が十分薄い場合において、AC≒πDt’との関係が成り立ち、管の肉厚が、薄肉である例えば、t’<0.255を実現するためには、上述したように、断面積がAC<0.8×Dの関係を満たす必要があるからである。
このような場合、サーボ機構のような目標運転制御値に追従できるようなモーターを使用して、本発明のような破断が生じやすい難加工形状を有する内面溝付管加工時の加工荷重Pを、より詳細に制御できるようになって、設備運転の安定化に有効である。
まず、前記各素管11aを、以下に示す適宜の条件の下、内面溝加工装置にかけ、内面溝付管として一次仕上げ管を作製する加工実験を行った。
本実験において、外径D、溝数、底肉厚t、溝深さH、ねじれ角β、頂角α、溝底幅W1、山底幅W2、溝底幅W1と溝深さHの比、軸方向に対する断面積AC1(それぞれ図2参照)をパラメータとして、以下の表1に示すような実施例1,2の内面溝付管11、及び、これらの比較対照として比較例1から4の内面溝付管の製造を試みた。
なお、実施例1,2では、目標引き抜き荷重をそれぞれ1200N、700Nに設定して実験を行なっている。
なお、比較例1,2では、目標引き抜き荷重をそれぞれ1250N、600Nに設定して実験を行なっている。
よって、実施例1,2のように、頂角を16度で加工することができる本発明の製造方法は特に有効であるといえる。
なお、空引きは、一般に一次仕上げ管が所望の外径であれば、行わず、所望の外径よりも大きい場合に、一次仕上げ管に対して行なう加工であるが、本実験では、空引き後の管形状について評価するために実施例1または2、及び、比較例3について空引き加工実験を行なった。
なお、AC1,D1は、それぞれ一次仕上げ管の軸方向に対する断面積、外径を示し、AC,Dは、それぞれ最終仕上げ管の軸方向に対する断面積、外径を示す。
また、実施例3、比較例5は、表2に示すように伝熱性能の評価も行なった。実施例3の伝熱性能は、比較例5の凝縮管内熱伝達率の値を100としたときの相対的な伝熱性能で示している。
前記各サンプル管を、それぞれ水平に設置した二重管式熱交換器サンプルの内管として挿入し、それらのサンプル内へ冷媒(R410a)を流すとともに、外管と内管との間の二重管部に冷却水を冷媒に対して対抗流となるように流し、冷却水と冷媒とで熱交換させることにより、冷媒を冷却させた。
なお、凝縮管内熱伝達率は、径にも依存するため、本来は、実施例3、比較例5は、同径のもの同士で伝熱性能を比較評価すべきであるが、上述したとおり、比較例5(すなわち、比較例3,4)の製造方法では、本発明のような外径Dが6mm以下という小径な管が製造できないため、表2には、異なる径の管同士で比較した伝熱性能を示している。
なお、実施例6は、実施例1または2の一次仕上げ管を空引きしたものを用いている。
縮径部13は、この発明の縮径手段に対応し、以下同様に、
溝加工部14は、溝加工手段に対応し、
引抜装置16は、引抜手段に対応し、
補助引抜装置17は、補助引抜手段に対応し、
可動部33は、可動手段に対応し、
ロードセル35は、荷重検出手段に対応し、
制御装置45は、制御手段に対応し、
固定台50は、設置部に対応し、
一次仕上げ管、或いは、最終仕上げ管は、溝加工手段通過後の管に対応する。
12…内面溝付管の製造装置
13…縮径部
14…溝加工部
16…引抜装置
17…補助引抜装置
33…可動台
35…ロードセル
45…制御装置
50…固定台
P…加工荷重
Claims (3)
- 素管を引抜いて縮径させる縮径手段と、素管内面に多数の溝を形成する溝加工手段と、該溝加工手段の下流側で加工済みの内面溝付管を巻き取る巻取りドラムを兼ねた引抜手段と、前記縮径手段と前記溝加工手段との間で素管を引抜く補助引抜手段と、前記縮径手段、前記補助引抜手段、及び、前記溝加工手段を支持し、設置部に対して引抜方向へ移動可能な可動手段と、前記可動手段の前記設置部に対する移動に応じて作用する加工荷重を検出する荷重検出手段と、前記荷重検出手段により検出した前記加工荷重に基づいて、前記補助引抜手段を制御する制御手段とを備えた内面溝付管の製造装置を用いて、
管の中心軸に対する溝のねじれ角をβ(度)、隣り合う溝と溝の間で形成されるフィンの頂角をα(度)としたとき、βが30から60、αが5から20であり、外径をD(mm)、溝の深さをH(mm)、管の軸方向に対する断面積をAC(mm2)としたとき、Dが6以下、Hが0.07以上で、AC<0.8×Dである内面溝付管の製造方法であって、
前記加工荷重をP(N)、前記溝加工手段通過後の管の軸方向に対する断面積をAC1(mm2)、前記溝加工手段通過後の管の破断応力をσM(N/mm2)としたとき、
Pが(AC1×σM)の0.5倍から0.9倍の間になるよう前記補助引抜手段を制御する
内面溝付管の製造方法。 - 外径D(mm)が3以上である
請求項1に記載の内面溝付管の製造方法。 - 溝の深さH(mm)が0.10から0.30である
請求項1、又は、請求項2に記載の内面溝付管の製造方法。
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