JP5227228B2 - 冷水供給システム及び冷温水供給システム - Google Patents

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Description

本願は、例えば、各家庭に備えられる床暖房パネルに温水を供給する温水供給システム及び、 室内空気の加湿、除湿、冷房等をデシカントロータを使用して実現する空調システムの利用技術に関する。
出願人は、この種の温水供給システムの一例である「エコウィル」(登録商標)と呼ぶガスエンジン発電システムを提案している。
このガスエンジン発電システムの概要を、図3に示した。この図には、ガスエンジン発電システムを一般家庭に備えた場合の構成が示されている。システムは、都市ガス等を燃料として運転されるエンジン発電ユニット51を備え、このエンジン発電ユニット51が運転されることで、家庭内に発電される電力を供給することができるとともに、給水52を発生する排熱により加熱することで温水(以下:湯と呼ぶことがある)を得ることができる。発生された湯は、排熱利用給湯暖房ユニット53に備えられる貯湯タンク54に貯湯される。
貯湯タンク54からは、貯湯水が各室に送られ、各室での熱需要に供される。例えば、浴室55に関しては、風呂給湯、風呂追い焚き、あるいは浴室暖房乾燥等の用に供される。サニタリー56に関しては、ふく射暖房の用に供される。台所57に関しては、給湯、床暖房、台所の空調の用に供される。各室58に関しては、床暖房、各室の空調の用に供される。
貯湯タンク54から供給する湯の湯温は、通常、70〜75℃程度である。
風呂給湯に関しては、給湯用の熱交換器に湯を循環させて給水を加熱することで、給湯の用に供することができ、風呂追い焚きに関しては、例えば、追い焚き用の熱交換器に湯を循環させて浴槽水を加熱することで、追い焚きの用に供することができる。浴室暖房乾燥に関しては、湯と浴室内気とを熱交換して、浴室暖房乾燥の目的を達成できる。
ふく射暖房に関しては、温水ラジエータを備えることで、トイレや洗面所において風を起こさないでマイルドな暖房の目的を達成することができる。
床暖房に関しては、床に備えられた床暖房パネルに湯を循環させ、暖房の用に供することができる。空調に関しては、台所に備えられる室内機に暖房運転においては湯が循環され、室内気との熱交換により暖房の用に供される。一方、冷房運転においては、室外機59で発生された冷媒が循環され、室内気との熱交換により冷房の用に供される。
一方、出願人は、「エアキュア」と呼ぶデシカントロータを使用した、加湿または除湿を伴った空調システム60を提案している。
この加湿または除湿を行う空調システムは、図4に示すように、例えば除湿の用に供する場合は、デシカントと呼ばれる通気性吸湿体と熱源からの熱を利用して、外気61を取り込み内気62と熱交換させながら、高湿状態にある外気を除湿して低湿の空気63として室内に供給するとともに、熱交換後の内気64を外部に放出することができる。
特許文献1には、一対のデシカントロータを備えたシステムを使用して、脱臭除湿冷房を実行する方法が提案されており、一方のデシカントロータを顕熱回収ロータとし、他方のデシカントロータを吸着ロータとして使用することで、室内気の一部を環気して、その保有する冷熱を回収しながら、外気を冷却して室内に戻す冷房運転を実現できる。
このシステムでは、一対のデシカントロータ間にヒータを備えて、顕熱回収後の室内気を加熱している。
特許文献2には、一対のデシカントロータ、一対の冷却器を使用し、温水の保有する温熱を利用して、除湿・冷房運転を行うことができる冷房空調システムが開示されている。
特開平5−115737号公報 特開2008−249272号公報
上記のガスエンジン発電システムでは、例えば、各家庭の電力需要に関して、通年の電力需要の最低需要を基準にエンジンの定格を決めたとしても、夏場に発生する冷熱需要に対して、システムから発生する排熱を充分利用することができない。これは、冬場には、温水の需要が見込めるが、夏場には、その温水の保有する温熱を充分に利用することができないためである。
特許文献1、特許文献2に開示の技術は、共に、室内空気を外部に放出し、外気を取り入れて除湿・冷却して室内に送り込む形態であり、例えば、温水の供給を受けて、床暖房を実現できるシステムに備えられる床暖房パネルは、夏季には利用されず無駄となる。
本発明の目的は、現状で、夏季に、その需要が大幅に低減する温水が保有する温熱を利用して冷水を得ることができ、例えば、床暖房パネルを夏季にも冷房の用に供する機器として使用することができる冷水供給システムを得ることにある。
上記目的を達成するための、本願に係る冷水供給システムは、
空気を加湿する加湿器と、
回転駆動する通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される空気の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される空気に放出する第1デシカントロータ及び第2デシカントロータと、
第1冷却器及び第2冷却器と、温水を受入れて内部を流れる空気を昇温する再生空気熱交換器と、空気との熱交換により冷水を発生する冷水発生熱交換器とを備え、
外部より空気を吸引して、前記加湿器、前記第1デシカントロータの吸湿部、前記第1冷却器、前記第2デシカントロータの吸湿部、前記第2冷却器、前記第1デシカントロータの再生部、前記冷水発生熱交換器の冷熱供給側、前記第2冷却器の冷熱供給側、前記再生空気熱交換器の温熱受熱側、前記第2デシカントロータの再生部を、記載順に流通させる第1空気通流手段とを備え、
前記冷水発生熱交換器の冷熱受熱側に循環される水を冷水とすることにある。
この冷水供給システムは、第1空気通流手段により、外部(例えば屋外)より空気を吸引して、その空気が、加湿器、第1デシカントロータの吸湿部、第1冷却器、第2デシカントロータの吸湿部、第2冷却器、第1デシカントロータの再生部、冷水発生熱交換器の冷熱供給側、第2冷却器の冷熱供給側、再生空気熱交換器の温熱受熱側、第2デシカントロータの再生部の順に通流される。
ここで、冷水発生熱交換器の冷熱供給側、第2冷却器の冷熱供給側、再生空気熱交換器の温熱受熱側と記載しているのは、それぞれ媒体が流れる特定の流路側を意味し、例えば、冷水発生熱交換器の冷熱供給側とは、冷水発生熱交換器において冷熱供給側となる流路を意味する。以下、同様の記載に従っている。
そして、加湿器で吸引された空気が加湿され、第1デシカントロータの吸湿部を通過することで、水分が吸着され、吸着に伴い発生する熱により昇温される。次に、第1冷却器で冷却され、第2デシカントロータの吸湿部、第2冷却部を流通することで、昇温後、さらに冷却される。この状態で、第2冷却部を通過した空気は、加湿器に吸引される空気より低温とすることができる。そして、このようにして、第2冷却器を流通した空気を、第1デシカントロータの再生部に導くことで、再生部における水分の放出で、外部より吸引された空気を最も温度が低い状態とできる。この低温の空気と水との熱交換を冷水発生熱交換器で行わせることで冷水を得ることができる。従って、空気は昇温される。
冷水発生熱交換器を流通した空気は、第2冷却器の冷熱供給側、再生空気熱交換器の温熱受熱側を流通するように構成されており、第2冷却器で第2デシカントロータの吸湿部を経た空気の冷却に利用された後、再生空気熱交換器において温水との熱交換を行い昇温される。そして、この昇温された空気が、第2デシカントロータの再生部に送られて、空気が昇温状態にあることで、通気性吸湿体を再生することができる。
従って、この冷水供給システムでは、第1冷却器を流通した空気と、再生空気熱交換器で温水の熱により昇温された空気の温度差及び水分量の差を利用して、第2デシカントロータの良好な運転状態を確保し、さらに、加湿器を流通した空気と、第2冷却器で、冷水発生熱交換器で未回収の冷熱により降温された空気の温度差及び水分量の差を利用して、第1デシカントロータの良好な運転状態を確保して、冷水発生熱交換器で冷水を発生することができる。結果、エネルギーの有効利用を図れる。
さらに、上記構成において、前記加湿器により加湿された加湿空気の一部を前記第1デシカントロータの吸湿部に導く第1導入路と、前記加湿空気の残部を前記第1冷却器の冷熱供給側に導く第2導入路とを備え、
前記第2導入路、前記第1冷却器の冷熱供給側に、記載順に流通させる第2空気流通手段を備えた構成とすることが好ましい。
この構成を採用することで、外部より吸引した空気を加湿して第1冷却器での冷却の用に供することができ、余分な冷熱源を設けることなく、冷水供給システムを実現できる。
これまでは、冷水の供給に関して説明したが、例えば、単一のシステムで、夏場に冷水が供給可能、冬場に温水の供給が可能となっていることが好ましい。
このようなシステムは、
温水を発生して供給する温水供給システムと、先に説明した冷水供給システムとを備え、
前記冷水供給システムに備えられる前記再生空気熱交換器が受入れる温水が、前記温水供給システムにより供給される構成で、
温水が供給されて温熱を消費可能、且つ冷水が供給されて冷熱を消費可能な熱消費機器に、前記温水供給システムにより供給される温水を供給可能に構成されるとともに、前記温水供給システムにより供給される温水が前記再生空気熱交換器に供給される状態で、前記冷水供給システムで発生する冷水を前記熱消費機器に供給可能に構成されていることとできる。
この冷温水供給システムでは、温水が必要な場合は、温水供給システムから温水を得て熱消費機器で消費することとし、冷水が必要な場合は、温水供給システムが働く状態で温水の供給を冷水供給システムで受ける状態で、冷水供給システムで冷水を発生して、冷水を得て熱消費機器で消費することとできる。
冷水供給状態にある冷温水供給システムの構成図 温水供給状態にある冷温水供給システムの構成図 出願人が提案しているエコウィルの適用例を示す図 出願人が提案しているエアキュアの適用例を示す図
以下、本願に係る冷水供給システムS2を備えた冷温水供給システムS0に関して説明する。
この冷温水供給システムS0は、先に説明したガスエンジン発電システムを代表とする、電力と熱との両方が供給可能な熱電併供給システムS1(温水供給システムの一例)と、この熱電併供給システムS1から温水の供給を受けて、冷水を発生する冷水供給システムS2とから成立している。
熱電併供給システムS1としては、原動機と発電機とを備えて構成されるエンジン発電システムS3や、燃料電池等を採用することができる。エンジン発電システムS3では、発電機Gより発電して電力を供給することができる。また、原動機であるエンジンEの運転により排気の熱により温水を得ることができるとともに、エンジン冷却水として温水を得ることもできる。燃料電池では、発電に伴って電池を冷却する必要があるため、燃料電池単体から電力と温水との両方が供給される。
冷水供給システムS2は、上記の熱電併供給システムS1から電力と温水の供給を受けて運転することができる。この運転状態を図1に示した。図1において、太実線で床暖房パネル50に供給される冷水及び再生空気熱交換器26に供給される温水の循環状態を示している。この冷水供給システムS2に関しては、後に詳細に説明する。
図1は、本願に係る冷温水供給システムS0の構成を示した図である。この図の上側に、温水供給システムの一例であるエンジン発電システムS3の構成を、同図下側に、冷水供給システムS2の構成を示している。
〔温水供給システム〕
先に図3で説明したガスエンジン発電システムに対して、図1では、熱需要として、浴室に関する、風呂給湯、風呂追い焚き、浴室暖房乾燥(図中高温暖房端末と記載)及び、台所に関する給湯について例示的に示している。先に示したように、供給する湯を、サニタリーに関してふく射暖房、台所に関して床暖房、空調、さらには、各室に関しては床暖房、空調の用に供することもできる。
エンジン発電システムS3は、都市ガス等を燃料として運転されるエンジン発電ユニット1を備え、このエンジン発電ユニット1が運転されることで、家庭内に発電される電力を供給することができるとともに、循環路2内の水を発生する熱により加熱することで、温水を得ることができる。発生された温水は、排熱利用給湯暖房ユニット3に備えられる貯湯タンク4に貯湯される。循環路2内の水は、暖房水ポンプ5で循環するように構成されており、この暖房水ポンプ5から吐出される温水は、加熱器6を経る回路7aと、この加熱器6をバイパスする回路7bとの両方を介して、熱需要側(追い焚き用の風呂熱交換器8、給湯用の熱交換器9、高温暖房端末10及び再生空気熱交換器26)へ送られる構成が採用されている。さらに、同図に示す例では、暖房水ポンプ5、加熱器6をバイパスして、直接、貯湯タンク4の流入側へも湯を送ることが可能となっている。加熱器6は、温水に追加昇温が必要とされる場合に使用する。
貯湯タンク4からは、必要に応じて貯湯水である温水が需要側に送られ、各熱需要に供される。図1に示す例では、風呂給湯、風呂追い焚き、あるいは浴室暖房乾燥の用に供される。給湯の用にも供され、床暖房の用にも供される。
貯湯タンク4から供給する湯の湯温は、通常、70〜75℃程度である。
風呂給湯に関しては、給湯用の熱交換器9に温水を循環させて給水を加熱することで、給湯の用に供することができる。風呂追い焚きに関しては、風呂ポンプ12を運転して、追い焚き用の風呂熱交換器8に浴槽水を循環させ加熱することで、追い焚きの用に供することができる。浴室暖房乾燥に関しては、高温暖房端末10で温水と浴室内気とを熱交換して、浴室暖房乾燥の用に供することができる。
台所等に対する給湯に関しては、給湯用の熱交換器9で給水を加熱することで、給湯の用に供することができる。
冬場に、床暖房を実行する場合は、温水の循環路2から床暖房パネル(熱消費機器の一例)50に循環させて、温水の有する温熱により床暖房を実現できる。この運転状態を図2に示した。図2において、太実線で床暖房パネル50に供給される温水の循環状態を示している。
さて、冷水供給システムS2を運転する場合には、このエンジン発電システムS3で発生する温水を、冷水供給システムS2に備えられる再生空気熱交換器26に供給することで、温水の保有する熱を冷水供給システムS2の運転の用に供することができる。この再生空気熱交換器26に流入する温水の温度は、最低で70℃程度である。
以上が、エンジン発電システムS3の概要であるが、以下、冷水供給システムS2について説明する。
〔冷水供給システム〕
冷水供給システムS2は、図1に示すように、加湿器20、第1デシカントロータ21、第1冷却器22、第2デシカントロータ23、第2冷却器24、冷水発生熱交換器25、再生空気熱交換器26を備えて構成されている。
さらに詳細には、空気を加湿する加湿器20と、回転駆動する通気性吸湿体からなり、吸湿部21a,23aに通流される空気の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部21b,23bに通流される空気に放出する第1デシカントロータ21及び第2デシカントロータ23と、第1冷却器22及び第2冷却器24と、温水を受入れて内部を流れる空気を昇温する再生空気熱交換器26と、空気との熱交換により冷水を発生する冷水発生熱交換器25とを備え、外部より空気を吸引して、前記加湿器20、前記第1デシカントロータ21の吸湿部21a、前記第1冷却器22、前記第2デシカントロータ23の吸湿部23a、前記第2冷却器24、前記第1デシカントロータ21の再生部21b、前記冷水発生熱交換器25の冷熱供給側、前記第2冷却器24の冷熱供給側、前記再生空気熱交換器26の温熱受熱側、前記第2デシカントロータ23の再生部23bを、記載順に流通させる第1空気通流手段31とを備え、冷水発生熱交換器25の冷熱受熱側に循環される水を冷水とするように構成されている。さらに、図示する例では、前記加湿器20により加湿された加湿空気の一部を前記第1デシカントロータ21の吸湿部21aに導く第1導入路21cと、前記加湿空気の残部を前記第1冷却器22の冷熱供給側に導く第2導入路22cとを備え、前記第2導入路22c、前記第1冷却器22の冷熱供給側に、記載順に流通させる第2空気流通手段32を備えている。
この冷水供給システムS2では、システム内に取り込まれた空気(具体的には高温・高湿の外気)が、加湿器20において給水が散布されて飽和状態とされ(従って、この加湿器20は飽和器として働く)、第1デシカントロータ21の吸湿部21aで水分を吸着されて昇温され、第1冷却器22で冷却され、さらに第2デシカントロータ23の吸湿部23aで水分を吸着されて昇温され、第2冷却器24で冷却され、第1デシカントロータ21の再生部21bで通気性吸湿体に吸着された状態にある水分が蒸発することで冷却され、冷水発生熱交換器25で戻り水を冷却して冷水を発生する。その後、低温状態にある空気は、第2冷却器24において冷熱の給熱側の熱媒として第2デシカントロータ23の吸湿部23aを経た空気を冷却し、再生空気熱交換器26においてエンジン発電システムS3から供給される温水で昇温され、第2デシカントロータ23の再生部23bを経ることで、冷却されて外部に放出される。この空気の流れは、第1空気流通手段である第1ファン31により発生される。
前記加湿器20は、例えば、外気吸引口27から吸引される約620m3/hの空気に給水2.5kg/hを散水して、空気を飽和状態とするように構成されている。ここで、空気が35℃、相対湿度50%の状態で、給水温度が19℃程度である場合に、空気は26℃程度の飽和空気となる。
第1デシカントロータ21は、第1駆動用モータ(図示省略)により回転駆動する通気性吸湿体からなり、吸湿部21aに通流される空気の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部21bに通流される空気に放出するように構成されている。具体的には、図1に示す状態で、第1デシカントロータ21は、機能的に、回転駆動する方向の断面において上下に2分割された機能領域となり、上部側に位置する吸湿部21a、下部側に位置する再生部21bとなる。この第1デシカントロータ1は、例えば1時間に数10回転で一定に回転駆動されている。26℃程度の飽和空気が吸湿部21aを流通すると、通気性吸湿体による水分の吸着により発生する熱により、温度は上昇し、たとえば吸着効率50%の場合、51℃程度の空気となる。一方、23℃程度の空気が再生部21bを流通すると、通気性吸湿体による水分の放出及び水分の蒸発により、温度は低下し、14℃程度となる。
図1に示すように、第1冷却器22には、26℃程度の飽和空気のほぼ半量が冷却用空気として導入されるように構成されており、吸湿部21aで昇温した空気を、30℃程度まで冷却するように構成されている。冷却用空気として働いた空気は、第2空気流通手段である第2ファン32で外部に放出される。
第1冷却器22は、熱伝導性の高い金属(アルミニウム、銅、鉄、これらを含む合金など)や樹脂系材料にて形成した熱伝導用板状体を積層した熱交換器にて構成されている。例えば、厚さ0.1mmの樹脂製コルゲート板を積層した一辺が200mmの立方体形状の顕熱交換器としている。
第2デシカントロータ23も、第2駆動用モータ(図示省略)により回転駆動する通気性吸湿体からなり、吸湿部23aに通流される空気の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部23bに通流される空気に放出するように構成されている。具体的には、図1に示す状態で、第2デシカントロータ23は、機能的に、上下に2分割された領域となり、それぞれの領域が、下部側に位置する吸湿部23a、上部側に位置する再生部23bとなる。この第2デシカントロータ23も、例えば1時間に数10回転で一定に回転駆動されている。
本願に係る冷水供給システムS2では、第1冷却器22を流通した空気が、第2デシカントロータ23の吸湿部23aを流通する。例えば、30℃程度の空気が吸湿部23aを流通すると、吸着に伴う発熱により、温度は上昇し、たとえば吸着効率50%の場合、43℃程度の空気となる。一方、67℃程度の空気が再生部23bを流通すると、吸着された水分の脱離、蒸発により、温度は低下し、55℃程度となる。
第1デシカントロータ21及び第2デシカントロータ23における通気性吸湿体(デシカント)は、吸湿性高分子を主成分として構成されている。そして、吸湿性高分子として、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムを用いる。前記第1デシカントロータ1及び第2デシカントロータ3は、直径200mm、厚さ60mmのハニカム状の基材にポリアクリル酸ナトリウム粉末を保持して構成されている。
図1に示すように、第2冷却器24には、第2デシカントロータ23の吸湿部23aを流通した空気がその温熱の給熱側(冷熱の受熱側)に、冷水発生熱交換器25を流通した空気がその温熱の受熱側(冷熱の給熱側)に流れるように構成されており、例えば、吸湿部23aで43℃程度まで昇温した空気を23℃程度まで冷却するように構成されている。冷却用空気とされた空気は36℃となって、再生空気熱交換器26に送られ、さらに、第2デシカントロータ23の再生部23bに送られる。
第2冷却器24も、熱伝導性の高い金属(アルミニウム、銅、鉄、これらを含む合金など)や樹脂系材料にて形成した熱伝導用板状体を積層した熱交換器にて構成されている。例えば、厚さ0.1mmの樹脂製コルゲート板を積層した一辺が200mmの立方体形状の顕熱交換器としている。
図1に示すように、冷水発生熱交換器25は、第2冷却器24を流通した空気がその冷熱の給熱側に、床暖房パネル50等からの戻り水がその冷熱の受熱側に流れるように構成されており、例えば、第2デシカントロータ23の再生部21bで14℃程度まで冷却された空気により、25℃で戻ってくる戻り水を20℃程度まで冷却するように構成されている。冷却用空気として働いた空気は、第2冷却器24、再生空気熱交換器26、さらに、第2デシカントロータ23の再生部23bに送られる。
冷水発生熱交換器25および再生空気熱交換器26は、通常熱伝導性の高い銅製コルゲート式の顕熱交換器としている。
図1に示すように、再生空気熱交換器26の給熱側流路には、エンジン発電システムS3からの温水が流通され、受熱側流路には、第2冷却器24を経た空気が通流される流路が構成されている。従って、この再生空気熱交換器26では、第2冷却器24を流通して、例えば、36℃となっている空気の温度が、70℃の温水との熱交換により67℃となる。
再生空気熱交換器26を出た空気は、第2デシカントロータ23の再生部23bを経て外部に放出される。
次に、図1の冷水供給システムS2を実際に運転した場合の実施例について説明する。
図1の冷水供給システムS2において、第1デシカントロータ21及び第2デシカントロータ23を、いずれも直径200mm、厚さ60mmのハニカム状の基材を有するハニカムロータとし、当該基材の表面に通気性吸湿体としてのポリアクリル酸ナトリウムを主成分とする粉末を設置して構成した。また、第1冷却器22及び第2冷却器24は、厚さ0.1mmの樹脂製コルゲート板からなる一辺が200mmの立方体形状の顕熱交換素子を用いて構成した。第1ファン31及び第2ファン32により、温度35℃、相対湿度50%の外気を約620m3/hの流量で吸引するとともに、外気の一部を、303m3/hの流量で第1冷却器21に連続的に供給した。エンジン発電システムS3からは、70℃の温水を、再生空気熱交換器26に5リットル/minで供給した。この運転状態における温水利用量は3.0kWである。また、デシカントロータは、共に、20RPHの回転速度で回転させた。
これまで説明した図1には、この運転状態における各部位の温度を示している。本冷水供給システムS2により床暖房パネル50に、20℃の冷水を、5.2リットル/minで供給できた。この運転状態における冷水発生量1.8kWである。従って、この冷水供給システムのCOPは、0.6〔冷水発生量1.8/温水利用量3.0kW〕となった。この運転状態で結露の問題は発生しなかった。
また、外気35℃、相対湿度40%の外気に対して水散布を行わない場合は、本冷水供給システムS2により床暖房パネル50に、20℃の冷水を、2.4リットル/minで供給できた。この運転状態における冷水発生量0.85kWである。従って、この冷水供給システムのCOPは、0.29〔冷水発生量0.85/温水利用量2.9kW〕となった。このことから加湿器を設けたこのシステムの効果が確認できた。
したがって、本冷水供給システムS1、冷温水供給システムS0により、冷水を供給できることが確認できた。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第1デシカントロータ21及び第2デシカントロータ23における通気性吸湿体が、吸湿性高分子であるポリアクリル酸ナトリウムを主成分として用いた場合について説明しているが、これに限らず、吸湿特性の高い通気性吸湿体であれば特に制限なく用いることができ、例えば、感温性高分子としてのポリアクリルアミドを用いることもできる。このような感温性高分子を用い、その転移温度を、デシカントロータの吸湿部と再生部との温度の中間温度としておくと、吸湿部に於ける水分の吸着量及び再生部に於ける水分の放出量を多くでき、デシカントロータ自体の能力をアップできる。
なお、第1デシカントロータ21、第2デシカントロータ23の通気性吸湿体に、上記の吸湿性高分子や感温性高分子を用いたが、これに限らず、例えば、イソブチレン/マレイン酸塩系、デンプン/ポリアクリル酸塩系、PVA(ポリビニルアルコール)/ポリアクリル酸塩系、デンプン/アクリルアミド/ポリアクリル酸塩系、架橋PVA系、架橋CMC(Sodium Carboxymethylcellulose)系等の高分子材料や、吸湿性を有するシリカ化合物、チタン化合物、アルミノケイ酸塩類(ゼオライト)等の無機材料、活性炭材料等、これら単独または複数組み合わせる等、適宜変更して好適に用いることができる。
(2) 上記の実施形態では、温水及び冷水の消費部が床暖房パネル50である例を示したが、温水及び冷水を流すことで、温熱及び冷熱需要に対応できる機器としては、床暖房パネルの他、温水ラジエータ等もある。本願では、これらを総称して、熱消費機器と呼んでいる。
(3) 本願における温水供給システムは、温水を供給できればよく、必ずしも電力の供給を必須とするものではない。
夏季に、その需要が大幅に低減する温水が保有する温熱を利用して冷水を得ることができ、例えば、床暖房パネルを夏季にも冷房の用に供する機器として使用することができる冷水供給システムを得ることができた。
1 エンジン発電ユニット
2 循環路
3 排熱利用給湯暖房ユニット
4 貯湯タンク
5 暖房水ポンプ
8 風呂熱交換器
9 給湯熱交換器
20 加湿器
21 第1デシカントロータ
21a 吸湿部
21b 再生部
22 第1冷却器
23 第2デシカントロータ
23a 吸湿部
23b 再生部
24 第2冷却器
25 冷水発生熱交換器
26 再生空気熱交換器
50 床暖房パネル

Claims (3)

  1. 空気を加湿する加湿器と、
    回転駆動する通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される空気の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される空気に放出する第1デシカントロータ及び第2デシカントロータと、
    第1冷却器及び第2冷却器と、温水を受入れて内部を流れる空気を昇温する再生空気熱交換器と、空気との熱交換により冷水を発生する冷水発生熱交換器とを備え、
    外部より空気を吸引して、前記加湿器、前記第1デシカントロータの吸湿部、前記第1冷却器、前記第2デシカントロータの吸湿部、前記第2冷却器、前記第1デシカントロータの再生部、前記冷水発生熱交換器の冷熱供給側、前記第2冷却器の冷熱供給側、前記再生空気熱交換器の温熱受熱側、前記第2デシカントロータの再生部を、記載順に流通させる第1空気通流手段とを備え、
    前記冷水発生熱交換器の冷熱受熱側に循環される水を冷水とする冷水供給システム。
  2. 前記加湿器により加湿された加湿空気の一部を前記第1デシカントロータの吸湿部に導く第1導入路と、前記加湿空気の残部を前記第1冷却器の冷熱供給側に導く第2導入路とを備え、
    前記第2導入路、前記第1冷却器の冷熱供給側に、記載順に流通させる第2空気流通手段を備えた請求項1記載の冷水供給システム。
  3. 温水を発生して供給する温水供給システムと、請求項1又は2記載の冷水供給システムとを備え、
    前記冷水供給システムに備えられる前記再生空気熱交換器が受入れる温水が、前記温水供給システムにより供給される構成で、
    温水が供給されて温熱を消費可能、且つ冷水が供給されて冷熱を消費可能な熱消費機器に、前記温水供給システムにより供給される温水を供給可能に構成されるとともに、前記温水供給システムにより供給される温水が前記再生空気熱交換器に供給される状態で、前記冷水供給システムで発生する冷水を前記熱消費機器に供給可能に構成されている冷温水供給システム。
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