JP4420463B2 - デシカント換気システム - Google Patents

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Description

本発明は、快適な空調状態を維持しながら、室内空気の換気に伴う外気の調湿ならびに調温を可能とするデシカント換気システムに関する。
近年、地球温暖化の傾向が顕著となり、その対策として主たる温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を削減すべく化石燃料の高効率使用(省エネルギー活動)が進められている。
特に民生分野の空調設備は現在も導入件数が増加しつつあり、エネルギー使用量(電力や燃料などのエクセルギー率の高いエネルギー使用量)は拡大しつつあるため、その使用量削減に向けた空調機器・システムの効率改善は喫緊の課題である。
ところが民生分野での省エネルギー対策の一環として実施されている住宅やオフィスビルの高気密化は家具や建材から発生する有害化学物質などに起因するシックハウス症候群などの弊害をもたらしている。この対策として導入されたのが住宅などでの換気(基準)強化である。しかしながら、換気強化は外気による室内空調負荷、とりわけ除湿や加湿などの潜熱負荷増大を招くことから効果的な換気システムが不可欠となる。
近年、空気の調湿を冷却除湿や超音波加湿などに頼らないデシカント調湿技術が提案されている。例えば下記特許文献1では、2つのデシカントを処理空気と再生空気に交互に切り換えて流通可能に配置し、一方で処理空気中の水分を吸着し、他方で再生空気によって再生するようにした空調システムにおいて、再生空気経路にヒートポンプの高温熱源を配して再生空気を加熱し、処理空気経路にヒートポンプの低温熱源を配して処理空気を冷却するとともに、デシカント通過後の処理空気とデシカント通過前の再生空気との間で顕熱交換を行う熱交換器を設けた空調システムが記載されている。
特開平9−318127号公報
しかしながら、前記特許文献1記載のデシカント空調システムでは、除湿材の乾燥(再生)運転に時間がかかるという問題があった。そのため吸湿と乾燥のサイクルを速めるには大量の除湿材が必要となり、限られたスペースでの設置が困難であった。
また、従来のデシカント調湿装置に用いられる除湿材の多くは、吸湿材を含む粘土状物質を成形後に加熱固化するもの(いわゆる焼き物)であるため、製造に多量の熱エネルギーを使い、かつ大型のものでは歩留まりが悪く、結果的に価格も高いことなどから普及が進んでなかった。
ところで、わが国や東南アジアなど高温多湿な季節を有する地域においては、除湿のために空調機で処理対象の空気を露点以下まで冷却し、空気中の水分(水蒸気)を水に凝縮変換した後に除去する運転を行っている。
一般に、空調機の冷房時理論COP(成績係数)は作動媒体の蒸発温度(Teva)と凝縮温度(Tcon)による次式にて規定される。
(理論COP)=(Teva)/[(Tcon)−(Teva)](但し、温度は絶対温度)。
このため、空調機にて除湿運転を行う場合、前記凝縮温度(Tcon)は外気温度で決まるが、前記蒸発温度(Teva)を露点以下とする必要があり、冷房時理論COPは小さくなってしまい、エネルギー効率が悪化していた。
従って、空調機での除湿が不要となれば、空調機は単に目的温度まで空気温度を低下させるだけで良く、凝縮潜熱を除去する負荷をはじめ、低温度領域まで空気を冷却する負荷からも開放される。
例えば、夏季運転(例:気温33℃、相対湿度60%の外気を気温26℃、相対湿度50%まで冷却する場合)で、Teva=8℃、Tcon=43℃とすれば、
(理論COP)=(8+273)/(43−8)=8.0 となる。
これに対し、除湿不要の場合は、Teva=19℃、Tcon=43℃ と見積もれることから、
(理論COP)=(19+273)/(43−19)=12.2 となり、
理論効率で50%上昇し、かつ冷却負荷も凝縮熱分が入らないので空調機のエネルギー消費量は大幅に改善することが可能となる。
同様に、冬季や乾燥季には外気が乾燥するため、換気に際し加湿が不可欠となる。室内加湿には超音波加湿装置などが用いられるが、電力消費を伴うという問題がある。これに対し、室内から外気へ排出される空気に含まれる水分を分離回収し、これを外気からの導入空気に添加できれば加湿負荷が低減され、やはり省エネルギー性が確保される。
このように、われわれの住環境における湿度調整には多大な電力が使われており、換気に伴う除湿、加湿の手段の効率化、省エネルギー化が地球温暖化対策に有効である。
そこで本発明の主たる課題は、流通空気の水分吸脱着が効率よく行えるとともに、除湿材の水分吸着、乾燥(再生)のために特段の冷却手段、加熱手段を必要とせず、外気処理に伴う空調機負荷を低減させることで省エネルギー化でき、軽量コンパクトでメンテナンスが容易な換気システムを提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、外気を室内へ供給する給気流路と、室内空気を室外へ排出する排気流路とを有するデシカント換気システムにおいて、
熱伝導率:170kcal/mh℃以上の熱伝導性を有し空気や水分を透過しない伝熱シートを介して前記給気流路と排気流路とが隣接配置されるとともに、前記伝熱シートの両面にそれぞれ流通空気と接触可能に、35℃等温吸着線表示において、相対湿度60%時の吸着量が相対湿度30%時の吸着量の2倍以上である除湿材が配設された水分吸脱装置部を備え、前記水分吸脱装置部において前記伝熱シートの一方の面側で流通空気の除湿がなされると同時に、他方の面側で流通空気の加湿がなされ、前記伝熱シートの一方の面側に配設された除湿材の吸湿熱が前記伝熱シートを熱伝導して他方の面側の除湿材を加熱して、この除湿材の水分脱着作用を促進させる構成とし、
前記給気流路と排気流路との流通経路を交互に切り替えて運転することを特徴とするデシカント換気システムが提供される。
上記請求項1記載の本発明では、一方の面側の伝熱シートに配設された除湿材の吸湿熱(除湿材の水分吸着に伴う温度上昇)が、伝熱シートを介して他方の面側の伝熱シートに配設された除湿材へ供給可能となる。これにより流通空気の除湿がなされる側の除湿材は冷却され、流通空気に水分を脱着する側の除湿材は加熱されるようになる。この様に、特段の加熱手段や冷却手段を備えなくても、除湿材の温度を適正に保つことが可能となり、通過する空気の水分を効率よく吸脱着することが可能となる。
使用する除湿材は35℃等温吸着線表示において、相対湿度60%時の吸着量が相対湿度30%時の吸着量の2倍以上の特性のものとすることにより、流通空気の除湿がなされる側にある空気は相対的に湿度が高いために除湿材の吸湿作用がより効果的に生じるとともに、この吸湿に伴う除湿材の吸湿熱は伝熱シートを介して他方側の除湿材に伝熱され、他方側の除湿材の乾燥(再生)作用がより効果的に生じるようになる。このように本発明では、特段の冷却手段や加熱手段を備えることなく、空気の調湿が自動的になされるようになる。
前記伝熱シートは、熱伝導率が170kcal/mh℃以上である材質のものを使用することにより、除湿材の吸湿熱が他方の側の除湿材に効率よく伝熱することが可能となる。
請求項2に係る本発明として、前記給気流路においては前記水分吸脱装置部を経由した後に、前記排気流路においては前記水分吸脱装置部に導入する前に、それぞれ蓄熱体を内蔵し流通空気の冷却又は加熱を行う蓄熱装置部を備えることを特徴とする請求項1記載のデシカント換気システムが提供される。
上記請求項2記載の本発明は、本発明によるデシカント換気システムにおいて室内へ供給される空気の温度条件をなるべく室内状況へ近づけるために蓄熱装置部を設置したものである。
請求項に係る本発明として、前記水分吸脱装置部は、給気流路と排気流路とが前記伝熱シートを介して互いに直交するように構成されていることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システムが提供される。
請求項に係る本発明として、前記水分吸脱装置部は、前記給気流路と排気流路とが交互に複数形成されるとともに、各流路の入口、出口にそれぞれ流通空気を一体化するための空気ヘッダーを備えたことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システムが提供される。
上記請求項3,4記載の本発明は、水分吸脱装置部における流路の構造を示したものであり、この構成によって水分吸脱装置部をコンパクトにすることができるとともに効率のよい水分の吸脱着が可能となる。
請求項に係る本発明として、前記除湿材は、粉粒状とし前記伝熱シートの両面に固定されるか、粉粒状とし通気性を確保するための充填物との混合物とした後、前記伝熱シート配設位置に隣接する各流路に、前記伝熱シートと接するように充填される構成としたことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システムが提供される。
上記請求項記載の本発明は、前記水分吸脱装置部をコンパクトにすることができ、除湿材の流出を防止することが可能となるとともに、良好な水分の吸脱着と伝熱を確保できる構成となっている。
請求項に係る本発明として、前記給気流路または排気流路における流通空気の温度及び湿度を測定する測定装置と、これら測定値に基づき前記給気流路と排気流路との流通経路を切り替える制御手段とを備えることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システムが提供される。
上記請求項記載の本発明は、除湿材による水分の吸脱着の状態を検知して、給気流路と排気流路を自動的に交互に切り替える構成とすることにより、除湿材および蓄熱体の再生が自動的に行われ、室内が快適な空気状態を維持できるようになる。
以上説明したとおり本発明によれば、流通空気の水分吸脱着が効率よく行えるとともに、除湿材の水分吸着、乾燥(再生)のために特段の冷却手段、加熱手段を必要とせず、外気処理に伴う空調機負荷を低減させることで省エネルギー化でき、軽量コンパクトでメンテナンスが容易な換気システムの提供が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明に係る換気システムの構成例を示した図である。
本発明に係るデシカント換気システムDSは、外気6を室内へ供給する給気流路Sと、室内空気7を室外へ排出する排気流路Eとを有し、熱伝導性に優れ空気や水分を透過しない伝熱シート2を介して、前記給気流路Sに形成されたデシカント流路3Aと前記排気流路Eに形成されたデシカント流路3Bとが隣接配置されるとともに、前記伝熱シート2の両面にシリカゲル等の除湿材1A、1Bがそれぞれ配設された水分吸脱装置3と、前記給気流路Sに配設され、蓄熱体5Aを内蔵し流通空気の冷却又は加熱を行う蓄熱装置4Aと、前記排気流路Eに配設され、蓄熱体5Bを内蔵し流通空気の冷却又は加熱を行う蓄熱装置4Bとから主に構成される。なお、各流路には、給気、排気のためのファン(図示せず)が適宜配設される。
前記給気流路Sは、前記水分吸脱装置3のデシカント流路3Aを通過した外気6が前記蓄熱装置4Aを経由した後に室内へ供給される流路構成とされ、前記排気流路Eは、前記蓄熱装置4Bを通過した室内空気7が前記水分吸脱装置3のデシカント流路3Bを経由した後に室外へ排出される流路構成とされる。この給気流路Sと排気流路Eとは交互に切り替えて運転されるようになっている。
〔デシカント換気システムDSの構成〕
先ず、図1、図2に基づいて、デシカント換気システムDSの構成について詳述する。
前記水分吸脱装置3は、金属材料や非金属材料など各種工業材料のうち熱伝導性を有し、空気や水分を透過しない材料によって構成された伝熱シート2を介して、給気流路Sに形成されたデシカント流路3Aと排気流路Eに形成されたデシカント流路3Bとが隣接配置されるとともに、前記伝熱シート2のデシカント流路3A側の面側に除湿材1Aが配設され、デシカント流路3B側の面側に除湿材1Bが配設された構造となっている。
前記各デシカント流路3A、3Bは、除湿材1A、1Bの水分吸脱着効率や熱伝導などの点から、給気流路Sに形成された複数のデシカント流路3A、3A…と、排気流路Eに形成された複数のデシカント流路3B、3B…とが、伝熱シート2を介して交互に交差するように複数形成される構成とされていることが好ましい。この際、各デシカント流路3A、3Bの入口および出口には、それぞれ流通空気を一体化するための空気ヘッダー8A、8Bを備えるようにする。
前記除湿材1には、従来より公知のシリカゲル、ゼオライト、高分子除湿材などを使用することができる。特に本発明では、これら各種除湿材の内、図3に示されるように、35℃等温吸着線図において、相対湿度約60%以上の湿度領域での最大吸湿量が相対湿度約30%以下の湿度領域での最大吸湿量の2倍以上のものとすることが望ましい。このような物性値を有する除湿材としては、特定量のカリウム塩型カルボシキル基を含有し、かつ架橋構造を有する有機高分子の吸放湿性重合体から構成される高分子除湿材、例えば特開2005−21840号公報に開示されるものを使用することができる。これによって、流通する空気の十分な除湿および加湿が可能になり、水分吸脱装置部3を小型化することも可能となる。
前記伝熱シート2において給気流路S側の面側および排気流路E側の面側の両面に、粉粒状にしたシリカゲル等の除湿材が接着剤等により層状に固定されるか、あるいは除湿材をバインダーと混合した後に塗布するか、または粉粒状にしたシリカゲル等の除湿材と、通気性を確保するために例えば中空状に形成した充填物との混合物が、前記伝熱シート2の配設位置に隣接する各流路に前記伝熱シートと接するように充填されるとともに、その出入口を前記除湿材および充填物の外形寸法より小さな開口を有する通気性の膜または網により塞がれることによって配設されている。このようにして伝熱シート2の両面に配設された除湿材は、一方の面側に配設された除湿材によって流通空気の除湿がなされると同時に、他方の面側に配設された除湿材によって流通空気の加湿がなされるようになっている。伝熱シート2の一方の面側に配設された除湿材の吸湿熱(除湿材の水分吸着に伴う温度上昇)は、伝熱シート2を熱伝導して他方の面側の除湿材を加熱して、この除湿材の水分脱着作用を促進させている。
前記伝熱シート2は、前述のように一方の面側に配設された除湿材の吸着熱を他方の面側の除湿材に効率よく伝導させるため、鉄鋼材料や非鉄鋼材料の金属材料または非金属材料など各種工業材料のうち熱伝導性に優れたもの、好ましくは、熱伝導率170kcal/mh℃以上である材料を使用する。また、一方の流路を流通する流通空気やそれに含まれる水分が他方の流路に流入するのを防止するため、前記伝熱シート2は、空気や水分を透過しない材料を使用する。
一方、前記蓄熱装置4A、4Bは、それぞれ蓄熱性能に優れたペブル状の顕熱蓄熱体5A、5Bが内蔵され、流通空気との温度交換がなされるようになっている。
〔デシカント換気システムDSの運転状態〕
次に、デシカント換気システムDSの運転状態について、夏季(高温多湿)、梅雨時(中間温度であるが多湿)、冬季(低温低湿)の気候条件に分けて詳述する。
(夏季の場合)
図4は夏季の運転状態における流路構成と、各部の空気の温度(℃)、相対湿度(%RH)および空気中の水分量(g/kg)の概略値を示した図である。
夏季の場合、外気6は、温度約33℃、相対湿度約60%RH(以下、それぞれの単位のみの表記とする)の高温多湿な状態を想定する。この外気6に対して、デシカント換気システムDSを通過後室内に供給される空気が、約26℃、約60%RHとなるようなデシカント換気システムDSを運用し、室内空気7は、室内に備えられる他の空調設備等により約26℃、約50%RHに保たれているものとする。
先ず、給気流路Sにおいては、図4に示されるように、外気6(約33℃、約60%RH)が水分吸脱装置3のデシカント流路3A、3A…に導かれ、内蔵する除湿材1A、1A…と接触して除湿された後(約38℃、約30%RH)、蓄熱装置4Aへ送られる。蓄熱装置4Aに導入された流通空気は、ペブル状蓄熱体5Aと接触し、流下するにしたがい低温化(保持する顕熱を蓄熱体5Aに与える)し、最終的に目的温度である26℃程度まで冷却された後(約26℃、約60%RH)に室内へ供給される。
次に、排気流路Eにおいては、室内空気7(約26℃、約50%RH)が蓄熱装置4Bに導かれ、ペブル状蓄熱体5Bと接触して、流下するにしたがい高温化(蓄熱体5Bから顕熱を奪う)した後(約38℃、約25%RH)、水分吸脱装置3へ送られる。水分吸脱装置3のデシカント流路3B、3B…に導入された流通空気は、内蔵する除湿材1B、1B…から水分を乾燥(再生)した後(約39℃、約40%RH)、外部へ排出される。
ここで、給気流路Sにおける除湿材1Aの水分吸着に伴って上昇した温度は、前記除湿材1Aに接触する伝熱シート2を介して、排気流路Eにおける除湿材1Bに熱伝導される。これによって、排気流路Eにおける除湿材1Bは、温度上昇して、吸着した水分の乾燥(再生)が促進されるようになる。
上述の給気流路Sと排気流路Eの流路構成による運転に伴って、給気流路Sに配設された除湿材1Aには多量の水分が吸着されるとともに、蓄熱体5Aは高温化する。その後、流路を相互に切り替えて運転することによって、給気流路Sに配設された除湿材1Aおよび蓄熱体5Aの再生が可能となる。流路が切り替わることによって、これまでの給気流路Sが排気流路Eとなり、これまでの排気流路Eが給気流路Sとなるとともに、給気流路Sで流通空気の除湿を行っていた除湿材1Aおよび流通空気の冷却を行っていた蓄熱体5Aは、それぞれ流通空気に水分および熱を脱着する除湿材1B、蓄熱体5Bとして作用するようになる。
この流路の切り替えは、給気流路Sまたは排気流路Eにおける流通空気の温度および湿度を測定する測定装置と、これら測定値に基づき、前記給気流路Sと排気流路Eとの流通経路を切り替える制御手段とによって構成される流路制御手段(図示せず)によって行われる。なお、前記測定装置は、流路の制御性、装置の取付け、メンテナンスの容易性などの点から、排気流路Eの空気流路下流に設置することが好ましい。
なお、前記流路の切り替えは、例えば各流路に配設された給気、排気のためのファン(図示せず)の正逆回転を切り替えることによって行われるようにすることができる。
(梅雨時の場合)
図5は梅雨時の運転状態における流路構成と、各部の空気の温度(℃)、相対湿度(%RH)および空気中の水分量(g/kg)の概略値を示した図である。
梅雨時の場合、外気6は、26℃、70%RHの中温多湿な状態を想定し、この外気6に対して、デシカント換気システムDSを通過後室内に供給される空気が、26℃、55%RHとなるようなデシカント換気システムDSを運用し、室内空気7は、室内に備えられる他の空調設備等により約26℃、約50%RHに保たれているものとする。
梅雨時の運転状態は、前述の夏季の運転状態とほぼ同様となっている。
(冬季の場合)
図6は冬季運転状態における流路構成と、各部の空気の温度(℃)、相対湿度(%RH)および空気中の水分量(g/kg)の概略値を示した図である。
冬季の場合、外気6は、0℃、40%RHの低温低湿な状態を想定し、この外気6に対して、デシカント換気システムDSを通過後室内に供給される空気が、22℃、23%RHとなるようなデシカント換気システムDSを運用し、室内空気7は、室内に備えられる他の空調設備等により約22℃、約40%RHに保たれているものとする。
先ず、給気流路Sにおいては、図6に示されるように、外気6(約0℃、約40%RH)が水分吸脱装置3のデシカント流路3A、3A…に導かれ、内蔵する除湿材1A、1A…から水分を脱着した後(約18℃、約30%RH)、蓄熱装置4Aへ送られる。蓄熱装置4Aに導入された流通空気は、ペブル状蓄熱体5Aと接触し、流下するにしたがい高温化(蓄熱体5Aから顕熱を奪う)した後(約22℃、約23%RH)に室内へ供給される。
次に、排気流路Eにおいては、室内空気7(約22℃、約40%RH)が蓄熱装置4Bに導かれ、ペブル状蓄熱体5Bと接触して、流下するにしたがい低温化(保持する顕熱を蓄熱体5Bに与える)した後(約18℃、約52%RH)、水分吸脱装置3へ送られる。水分吸脱装置3のデシカント流路3B、3B…に導入された流通空気は、内蔵する除湿材1B、1B…と接触して除湿された後(約15℃、約40%RH)、外部へ排出される。
上述の給気流路Sと排気流路Eとの運転によって、多量の水分を吸着した除湿材1B、および高温化した蓄熱体5Bは、その後、前記流路制御手段によって、流路を交互に切り替えて運転することによって再生される。
本発明に係るデシカント換気システムDSの構成概要図である。 水分吸脱装置3の流路構成を表した一部透過概略図である。 除湿材の35℃における等温吸着線図の例を示した図である。 夏季の運転時における流路構成と、各部の温度と湿度、空気中の水分量の状態を示した図である。 梅雨時の運転時における流路構成と、各部の温度と湿度、空気中の水分量の状態を示した図である。 冬季の運転時における流路構成と、各部の温度と湿度、空気中の水分量の状態を示した図である。
1A、1B・・・除湿材、2・・・伝熱シート、3・・・水分吸脱装置、4A、4B・・・蓄熱装置、5A、5B…蓄熱体、6・・・外気、7・・・室内空気、8A、8B・・・空気ヘッダー、DS…デシカント換気システム

Claims (6)

  1. 外気を室内へ供給する給気流路と、室内空気を室外へ排出する排気流路とを有するデシカント換気システムにおいて、
    熱伝導率:170kcal/mh℃以上の熱伝導性を有し空気や水分を透過しない伝熱シートを介して前記給気流路と排気流路とが隣接配置されるとともに、前記伝熱シートの両面にそれぞれ流通空気と接触可能に、35℃等温吸着線表示において、相対湿度60%時の吸着量が相対湿度30%時の吸着量の2倍以上である除湿材が配設された水分吸脱装置部を備え、前記水分吸脱装置部において前記伝熱シートの一方の面側で流通空気の除湿がなされると同時に、他方の面側で流通空気の加湿がなされ、前記伝熱シートの一方の面側に配設された除湿材の吸湿熱が前記伝熱シートを熱伝導して他方の面側の除湿材を加熱して、この除湿材の水分脱着作用を促進させる構成とし、
    前記給気流路と排気流路との流通経路を交互に切り替えて運転することを特徴とするデシカント換気システム。
  2. 前記給気流路においては前記水分吸脱装置部を経由した後に、前記排気流路においては前記水分吸脱装置部に導入する前に、それぞれ蓄熱体を内蔵し流通空気の冷却又は加熱を行う蓄熱装置部を備えることを特徴とする請求項1記載のデシカント換気システム。
  3. 前記水分吸脱装置部は、給気流路と排気流路とが前記伝熱シートを介して互いに直交するように構成されていることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システム。
  4. 前記水分吸脱装置部は、前記給気流路と排気流路とが交互に複数形成されるとともに、各流路の入口、出口にそれぞれ流通空気を一体化するための空気ヘッダーを備えたことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システム。
  5. 前記除湿材は、粉粒状とし前記伝熱シートの両面に固定されるか、粉粒状とし通気性を確保するための充填物との混合物とした後、前記伝熱シート配設位置に隣接する各流路に、前記伝熱シートと接するように充填される構成としたことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システム。
  6. 前記給気流路または排気流路における流通空気の温度及び湿度を測定する測定装置と、これら測定値に基づき前記給気流路と排気流路との流通経路を切り替える制御手段とを備えることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のデシカント換気システム。
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