JP5227211B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に、ステアリングホイールを中立位置に戻す方向に作用させる戻し力成分を用いて操舵力を制御する電動パワーステアリング装置に関する。
操舵アシストを行う電動パワーステアリング装置は、車両が旋回した後に直進状態に戻ろうとするときに、車速と操舵角に応じた戻し力(操舵反力)によってステアリングホイールを中立位置に戻す舵角戻し制御を行い、運転者の操舵フィーリングを向上させている。例えば、車両のステアリング機構に駆動力を与える駆動源と、ステアリングホイールの操舵角を検出する舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、これらの検出手段によって検出された車速と操舵角に基づいて、車両のセルフアライメントトルクの過不足を補償するセルフアライメントトルク補償手段とを有し、このセルフアライメントトルク補償手段が、低速ではセルフアライメントトルクの補正ゲインを比較的大きく設定し、中高速では補正ゲインを略ゼロに設定することで、セルフアライメントトルクを適切に補正する電動パワーステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、車両が走行しているときの車輪戻り時において、車輪戻り時のモータの回転角と車輪戻り時からの走行距離との関係を示すマップに基づいて、車輪戻り時の操舵角φをリアルタイムに制御し、電動モータで発生したセルフアライメントトルクによって操舵輪を中立位置に戻す技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、車輪戻り時に自然なステアリング特性を実現することができるので、操舵フィーリングをさらに向上させることが可能となる。
特開2003−220964号公報 特開2005−271877号公報
しかしながら、前記特許文献1、2による舵角戻し制御は、操舵角センサが検出した操舵角に応じたステアリングホイールの戻し力電流によって電動モータを制御し、ステアリングホイール(操舵輪)を中立位置に戻す舵角戻し制御を行っている。そのため、操舵角センサの故障時には操舵角を検出することができないので、電動モータによる舵角戻し制御を行うことができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、操舵角センサが故障して操舵角を検出不能になっても、所定の戻し力電流を継続的に流して電動モータを制御しながら、ステアリングホイールを中立位置に戻す舵角戻し制御を行うことができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵角に応じてステアリングホイールを中立位置に戻す戻し力を制御する舵角戻し制御を実行する制御装置と、ステアリングホイールの操舵角の検出値を出力する操舵角センサと、モータ回転角の検出値を出力するレゾルバと、を備え、制御装置は、レゾルバが出力するモータ回転角の検出値に対応する変換操舵角を求める操舵角変換部と、操舵角センサが出力する操舵角の検出値と操舵角変換部が求めた変換操舵角とに基づいて舵角戻し制御を実行するための混合操舵角を算出する混合操舵角算出部とを備える構成を採っている。
そして、制御装置は、混合操舵角算出部が算出する混合操舵角に応じて舵角戻し制御を実行する。
このとき、混合操舵角算出部は、操舵角センサの信頼性レベルとレゾルバの信頼性レベルとに基づいて操舵角の検出値と変換操舵角の各重み付けを決定し、それぞれの重み付けに応じた混合比で混合操舵角を算出している。
なお、混合操舵角算出部は、操舵角センサの故障時におけるシステム必要性能とレゾルバの故障時におけるシステム必要性能とに基づいて操舵角の検出値と変換操舵角の各重み付けを決定し、それぞれの重み付けに応じた混合比で混合操舵角を算出することもできる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、制御装置は、操舵角センサが出力する操舵角の検出値と、レゾルバが検出するモータ回転角の検出値に対応する変換操舵角との2系統の並列冗長信号によって生成した混合操舵角によって舵角戻し制御を実行できる。したがって、1系統の信号(例えば、レゾルバが接続される系統)が故障停止しても、他系統の信号(例えば、操舵角センサが接続される系統)によって舵角戻し制御を継続することができる。これによって、舵角戻し制御の実行に対する信頼性が向上するとともに、レゾルバ又は操舵角センサの故障時における操舵フィーリングの低下を緩和することができる。
また、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、操舵角センサとレゾルバの信頼性レベルに応じた重み付けで操舵角の検出値と変換操舵角とを混合して、舵角戻し制御を行うための混合操舵角を生成したり、操舵角センサとレゾルバとのシステム必要性能の重要度に応じた重み付けで操舵角の検出値と変換操舵角とを混合して、舵角戻し制御を行うための混合操舵角を生成している。そのため、故障確率が高いセンサからの信号が故障停止しても、混合操舵角の信号レベルの落ち込みが小さいために、レゾルバ又は操舵角センサの故障時における操舵フィーリングの低下を緩和することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵角センサが出力する操舵角の検出値とレゾルバ(電動パワーステアリング装置のモータ角センサ)が出力するモータ回転角の検出値とに基づいて、ステアリングホイールの戻し力電流を算出し、この戻し力電流によって電動モータを制御して、ステアリングホイールを中立位置に戻すための舵角戻し制御を実行するように構成されている。これによって、操舵角センサとレゾルバの何れかが故障し、操舵角及びモータ回転角の何れか一方が検出不能になっても舵角戻し制御を継続的に行うことができるので、電動パワーステアリング装置の信頼性が一段と向上すると共に操舵フィーリングの低下を緩和することができる。
本実施形態に適用される電動パワーステアリング装置の概略的な構成図である。 図1に示すステアリング制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る混合操舵角による舵角戻し制御を実行するための構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る混合操舵角による舵角戻し制御の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(電動パワーステアリング装置)
まず、本実施形態に適用される電動パワーステアリング装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に適用される電動パワーステアリング装置の概略的な構成図である。図1において、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2にステアリングシャフト3を介して一体的に回転可能に連結されたピニオン4と、このピニオン4に噛合して車幅方向に往復動可能に設けられたラック軸5とを有するラック・アンド・ピニオン機構を備えている。そして、ラック軸5の両端がタイロッド6を介して操舵輪としての左右の前輪7のナックルアーム8に連結されて、ステアリングホイール2の回転操作に応じて左右の前輪7が転舵されるようになっている。さらに、このようなステアリングホイール2の手動操舵力を軽減するための補助操舵力を発生する電動モータ9がラック軸5に同軸的に設けられている。
また、ステアリングシャフト3には、ステアリングホイール2の操舵角を検出してその検出値(操舵角センサの検出値)を出力する操舵角センサ11が設けられ、ピニオン4の近傍には、ピニオン4に作用する手動操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12が設けられている。さらに、車体の適所には、車速を検出する車速センサ13が設けられている。また、電動モータ9には、モータ回転角を検出してその検出値(レゾルバの検出値)を出力するレゾルバ14が設けられている。
これらの操舵角センサ11、操舵トルクセンサ12、車速センサ13、及びレゾルバ14の各出力信号は、ステアリング制御装置(EPS−ECU)21に入力される。このステアリング制御装置21は、電動パワーステアリング装置1の動作を統括的に制御(ステアリング制御)する制御装置であり、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、各センサ11〜14の出力信号に基づき、電動モータ9を駆動制御するための目標制御量(目標電流)を決定し、この目標電流が電動モータ9の駆動回路22に入力される。また、駆動回路22は、FETのブリッジ回路等から構成されており、ステアリング制御装置21が決定した目標電流を電動モータ9に通電し、これにより、電動モータ9の出力トルクが制御され、ステアリング操作における補助操舵力が制御される。
(ステアリング制御装置)
次に、電動パワーステアリング装置1の全体的な制御を行うステアリング制御装置(EPS−ECU)21について説明する。図2は図1に示すステアリング制御装置21の概略構成を示すブロック図である。
図2において、ステアリング制御装置21は、ベース電流算出部31と、イナーシャ補償電流算出部32と、ダンパ補償電流算出部33と、戻し力電流算出部34と、加算器35,37と、減算器36と、モータ回転速度算出部41と、操舵角変換部42と、混合操舵角算出部43とを主として有し、各センサ11〜14の出力信号に基づいて算出する電動モータ9の目標電流Itを駆動回路22に対して入力する。
ベース電流算出部31は、ステアリング制御を行うための目標電流Itの元になるベース電流Iaを算出する機能を有し、操舵トルクセンサ12から出力される操舵トルクの検出値および車速センサ13から出力される車速の検出値に基づき、周知の方法を用いてベース電流Iaを算出する。このベース電流Iaは、加算器35、減算器36、及び加算器37に順に入力されて所定の値に補正され、駆動回路22へ入力される。
イナーシャ補償電流算出部32は、電動モータ9およびステアリングシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流Ibを算出する機能を有し、操舵トルクセンサ12から出力される操舵トルクの検出値の時間微分値を算出し、当該操舵トルクの時間微分値および車速センサ13から出力される車速の検出値に基づき、周知の方法を用いてイナーシャ補償電流Ibを算出する。このイナーシャ補償電流Ibは加算器35に入力されてベース電流Iaの補正に用いられる。
ダンパ補償電流算出部33は、電動モータ9の回転を制限するためのダンパ補償電流Icを算出する機能を有し、後記するモータ回転速度算出部41で算出されたモータ回転速度(即ち、レゾルバ14から出力されるモータ回転角の検出値の微分値)および車速センサ13から出力される車速の検出値に基づき、周知の方法を用いてダンパ補償電流Icを算出する。このダンパ補償電流Icは、減算器36に入力されてベース電流Iaの補正に用いられる。
モータ回転速度算出部41は、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいてモータの回転速度を算出する。
操舵角変換部42は、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいて変換操舵角を算出する。
混合操舵角算出部43は、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に対応して操舵角変換部42が算出する変換操舵角と操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値を用いて混合操舵角を算出する。
戻し力電流算出部34は、イナーシャ補償電流Ibおよびダンパ補償電流Icにより補償されたベース電流Iaに対し、ステアリングホイール2を中立位置に戻す方向に作用する戻し力を生じるための補正量として戻し力電流Idを算出する機能を有する。
戻し力電流算出部34は、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいて操舵角変換部42が算出する変換操舵角と操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値とに基づいて、混合操舵角算出部43が算出する混合操舵角に応じて発生すべき戻し力に対応する戻し力電流Idを算出する。この戻し力電流Idは、加算器37に入力されてベース電流Iaの補正に用いられる。
すなわち、戻し力電流算出部34は、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値と、操舵角変換部42が算出する変換操舵角との並列冗長信号である混合操舵角によって戻し力電流Idを算出している。そして、戻し力電流算出部34が出力した戻し力電流Idは加算器37で、ベース電流算出部31が算出したベース電流Iaに加算され、ベース電流Iaを補正する。
したがって、ベース電流算出部31から出力されたベース電流Iaは、イナーシャ補償電流算出部32から出力されるイナーシャ補償電流Ibと、ダンパ補償電流算出部33から出力されるダンパ補償電流Icと、戻し力電流算出部34から出力される戻し力電流Idとによって補正されて目標電流Itとなって駆動回路22へ出力され、電動モータ9が制御される。
(混合操舵角による舵角戻し制御)
次に、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の特徴である、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値とレゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値との並列冗長信号に基づいて生成される混合操舵角に応じて舵角戻し制御を実行する方法について詳細に説明する。
本実施形態の電動パワーステアリング装置が実行する、混合操舵角に応じた舵角戻し制御は、図2のレゾルバ14、操舵角センサ11、ステアリング制御装置21、操舵角変換部42、混合操舵角算出部43、及び戻し力電流算出部34によって実現される。従って、これらの要素に絞って混合操舵角に応じた舵角戻し制御の方法を説明する。
図3は、本実施形態に係る混合操舵角による舵角戻し制御を実行するための構成を示すブロック図である。すなわち、図3は、図2におけるレゾルバ14、操舵角変換部42、操舵角センサ11、及び混合操舵角算出部43の要素部分を抽出したものである。なお、操舵角変換部42はモータ回転角算出部42aと変換操舵角算出部42bとによって構成されている。
図3において、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値はスイッチ51を経由して混合操舵角算出部43へ入力される。また、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値はレゾルバ情報として、操舵角変換部42のモータ回転角算出部42aへ入力される。そして、モータ回転角算出部42aは、入力されたレゾルバ情報に基づいてモータ回転角を算出する。さらに、操舵角変換部42の変換操舵角算出部42bは、モータ回転角算出部42aが算出したモータ回転角から変換操舵角を求める。すなわち、操舵角変換部42は、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値(レゾルバ情報)に基づいて変換操舵角を求め、この変換操舵角を、スイッチ52を経由して混合操舵角算出部43へ入力する。
このとき、操舵角変換部42の変換操舵角算出部42bは、モータ回転角算出部42aから入力されるモータ回転角に対して所定の操舵角変換係数Kを掛けて変換操舵角を求める。この操舵角変換係数Kは、例えば車速に基づいて決定される値であり、低速走行時においては操舵角変換係数Kを小さくし、高速走行時においては操舵角変換係数Kを大きくするというように、車速によって可変する値である。
従って、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいてモータ回転角算出部42aが算出するモータ回転角が同じ値であっても、車速によって操舵角変換係数Kが異なるので、変換操舵角算出部42bによって求められる変換操舵角の値は車速によって異なる。言い換えると、モータ回転角算出部42aが算出するモータ回転角が同じ値であっても、低速走行時においては操舵角変換係数Kを小さくして変換操舵角を小さくし、高速走行時においては操舵角変換係数Kを大きくして変換操舵角を大きくしている。
このようにして、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいて操舵角変換部42が求める変換操舵角は、スイッチ52を経由して混合操舵角算出部43へ入力される。
これによって、混合操舵角算出部43は、操舵角センサ11から、第1の信号系統を伝達して入力される操舵角の検出値と、操舵角変換部42から、第2の信号系統を伝達して入力される変換操舵角との並列冗長信号を入力して、操舵角の検出値と変換操舵角にそれぞれ重み付けをして両者を混合して混合操舵角を生成し、この混合操舵角を戻し力電流算出部34(図2参照)へ出力する。そして、戻し力電流算出部34は、混合操舵角に対応した戻し力電流Idを算出し、この戻し力電流Idによってベース電流Iaが補正された目標電流Itが駆動回路22(図2参照)へ出力されて電動モータ9(図2参照)が制御され、ステアリング制御装置21(図2参照)は、舵角戻し制御を実行できる。
ここで、混合操舵角算出部43は、第1の信号系統から入力される操舵角の検出値と第2の信号系統から入力される変換操舵角との混合比(MIX−RTO)を1から0まで任意に変えて混合操舵角を生成している。混合操舵角算出部43で決定される混合比は、操舵角センサ11の信頼性レベル(MTBF:Mean Time Between Failure:平均故障間隔)とレゾルバ14のMTBF、及びそれぞれのセンサの故障時のシステム必要性能に応じて、固定値又は可変値として設定することが望ましい。
例えば、操舵角センサ11は部品点数が比較的少ないのでMTBFが10時間であり、レゾルバ14は部品点数が比較的多いのでMTBFが2×10時間であるとしたときは、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値の重み付けを0.8、レゾルバ14が出力するモータ回転角の検出値に基づいた変換操舵角の重み付けを0.2とするような混合比で混合操舵角を生成することができる。
また、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値は、舵角戻し制御にとってはシステム必要性能が高く、操舵角変換部42が算出する変換操舵角は、電動パワーステアリング装置1(図1参照)の補助操舵力をダンパ補償するためにはシステム必要性能が高いが、舵角戻し制御にとってはシステム必要性能がそれ程高くないとしたときには、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値の重み付けを0.7、操舵角変換部42が算出する変換操舵角の重み付けを0.3とするような混合比で混合操舵角を生成することができる。なお、それぞれのセンサにおけるMTBFの比較による混合比と、システム必要性能の比較による混合比とを併用して、適切な混合比を決定して混合操舵角を算出することもできる。
次に、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値と操舵角変換部42が算出する変換操舵角との並列冗長システムについて説明する。電動パワーステアリング装置1(図1参照)の正常運転時においては、スイッチ51およびスイッチ52は共にONになっていて、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値が混合操舵角算出部43へ入力されて、重み付け0.7が掛けられ、操舵角変換部42が算出する変換操舵角が混合操舵角算出部43へ入力されて、重み付け0.3が掛けられる。これによって、混合操舵角算出部43は、操舵角と変換操舵角を0.7対0.3の混合比でレベル1の混合操舵角を生成して舵角戻し制御を行っている。
例えば、レゾルバ14が故障すると、ステアリング制御装置21(図2参照)は、レゾルバ故障信号を発生してスイッチ52をOFFに切り換える。その瞬間、操舵角変換部42が算出する変換操舵角の信号がゼロになるので、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値のみが混合操舵角算出部43へ入力され、重み付け0.7が掛けられる。これによって、混合操舵角算出部43から出力される混合操舵角はレベル1からレベル0.7に急変する。
つまり、第1の信号系統と第2の信号系統を並列に備える並列冗長システムにおいて、舵角戻し制御中に第2の信号系統(レゾルバ14が接続される信号系統)の信号が故障・停止したときには、混合操舵角がレベル1からレベル0.7に急激に低下するが、操舵角センサ11が接続される第1の信号系統を伝達する操舵角の検出値の信号が故障・停止して、混合操舵角がレベル1からレベル0に急変したときに比べれば、信号系統の故障時における舵角戻り時の操舵フィーリングはかなり改善される。
また、第1の信号系統と第2の信号系統が並列に備わる並列冗長運転中において、操舵角センサ11が故障すると、ステアリング制御装置21(図2参照)は、操舵角センサ故障信号を発生してスイッチ51をOFFに切り換える。その瞬間、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値の信号がゼロになるので、操舵角変換部42が算出する変換操舵角の信号のみが混合操舵角算出部43へ入力され、重み付け0.3が掛けられる。これによって、混合操舵角算出部43から出力される混合操舵角はレベル1からレベル0.3に急変する。この場合は、混合操舵角がレベル1からレベル0.3に急激に低下するが、操舵角センサ11が接続される第1の信号系統を伝達する操舵角の検出値の信号が故障・停止して、混合操舵角がレベル1からレベル0に急変したときに比べれば、舵角戻し制御における舵角の張り付きは改善される。
このようなことから、2つのセンサの並列冗長システムにおいて、信頼性の高いセンサの混合比率(重み付け)を高くしたり、舵角戻し制御のシステムにとって、より必要なセンサの混合比率(重み付け)を高くすることにより、信頼性の比較的低いセンサや舵角戻し制御のシステムにとって必要度が比較的低いセンサが故障したときには、舵角戻し力の急激な変動を回避できるので、操舵フィーリングをそれほど低下させるおそれはない。また、信頼性の比較的高いセンサや舵角戻し制御のシステムにとって必要度が比較的高いセンサが故障したときには、舵角戻し時の舵角の張り付きを防止することができる。
なお、ステアリング制御装置21は、例えばレゾルバ14から入力されるモータ回転角の検出値が一定値に固定されて変化しなくなったことで、レゾルバ14が故障したと判定できる。同様に、ステアリング制御装置21は、例えば操舵角センサ11から入力される操舵角の検出値が一定値に固定されて変化しなくなったことで、操舵角センサ11が故障したと判定できる。
図4は、本実施形態に係る混合操舵角による舵角戻し制御の流れを示すフローチャートである。適宜図1〜図3を参照しながら図4に示す舵角戻し制御の流れを説明する。まず、ステアリング制御装置21は、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値と、レゾルバ14が出力するレゾルバ情報を取得する(ステップS1)。次に、操舵角変換部42のモータ回転角算出部42aが、レゾルバ情報からモータ回転角を算出する(ステップS2)。
そして、操舵角変換部42の変換操舵角算出部42bが、算出されたモータ回転角に操舵角変換係数Kを掛けて変換操舵角を算出する(ステップS3)。
さらに、変換操舵角算出部42bが算出する変換操舵角と、操舵角センサ11が出力する操舵角の検出値に基づいて、混合操舵角算出部43は、変換操舵角×混合比+操舵角の検出値×(1−混合比)を算出して混合操舵角を算出する(ステップS4)。そして、この混合操舵角によってステアリングホイール2(図1参照)の戻し力電流Idが算出される。すなわち、ステアリング制御装置21は、混合操舵角に応じて舵角戻し制御を実行する。
以上、本実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイールの戻し時の信頼性が向上すると共に操舵フィーリングも改善されるので、大衆車などに有効に利用することができる。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
7 前輪
9 電動モータ
11 操舵角センサ
12 操舵トルクセンサ
13 車速センサ
14 レゾルバ
21 ステアリング制御装置(制御装置)
22 駆動回路
31 ベース電流算出部
32 イナーシャ補償電流算出部
33 ダンパ補償電流算出部
34 戻し力電流算出部
41 モータ回転速度算出部
42 操舵角変換部
42a モータ回転角算出部
42b 変換操舵角算出部
43 混合操舵角算出部
51,52 スイッチ

Claims (3)

  1. 操舵角に応じてステアリングホイールを中立位置に戻す戻し力を制御する舵角戻し制御を実行する制御装置と、
    前記ステアリングホイールの操舵角の検出値を出力する操舵角センサと、
    電動モータのモータ回転角の検出値を出力するレゾルバと、を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記レゾルバが出力した前記検出値に対応する変換操舵角を求める操舵角変換部と、
    前記操舵角センサが出力した前記検出値と、前記操舵角変換部が求めた前記変換操舵角とに基づいて混合操舵角を算出する混合操舵角算出部と、を含んで構成され、
    前記混合操舵角算出部が算出する前記混合操舵角に応じて前記舵角戻し制御を実行することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記混合操舵角算出部は、前記操舵角センサの信頼性レベルと前記レゾルバの信頼性レベルとに基づいて、前記操舵角センサが出力した前記検出値と前記変換操舵角の各重み付けを決定し、それぞれの重み付けに応じた混合比で前記混合操舵角を算出することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記混合操舵角算出部は、前記操舵角センサの故障時におけるシステム必要性能と前記レゾルバの故障時におけるシステム必要性能とに基づいて、前記操舵角センサが出力した前記検出値と前記変換操舵角の各重み付けを決定し、それぞれの重み付けに応じた混合比で前記混合操舵角を算出することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
JP2009026705A 2009-02-06 2009-02-06 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP5227211B2 (ja)

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