JP5226244B2 - 医用ガイドシステム - Google Patents

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本発明は、人体の臓器及び器官の少なくとも一方の解剖学的な位置情報を有する参照画像データ中において医用器具の位置を示し、医用器具のガイドを行う医用ガイドシステムに関する。
従来より、内視鏡、超音波内視鏡、細径超音波プローブ等に代表されるような、消化管、胆膵管、血管などの体腔内へ挿入して、診断、治療、手術等に用いる医用器具が周知である。内視鏡には、気管支鏡、消化管内視鏡、腹腔鏡等が含まれる。
このような医用器具を生体に対して用い検査や手術を行う際に、術者は、予め生体内の各器官、各組織の既知の解剖学的な位置関係を念頭に置きながら、現在観察している解剖学上の位置を推定して、診断や手術を行う。
このような診断や手術を支援するために、検査時や手術時に観察している位置を案内するガイド画像を、事前に取得したCT画像やMRI画像をもとに合成して表示する技術が提案されている。
このような医用ガイド装置として、例えば特開2005−312770号公報には、超音波内視鏡の先端位置を検出して、超音波内視鏡の解剖学的な位置に対応したガイド画像を解剖学的画像データに基づき構築し表示する医用ガイド装置が記載されている。
また、特開2006−149481号公報及び特開2007−37790号公報には、3次元ガイド画像作成手段を備え、立体的な3次元ガイド画像を表示することで、超音波断層像による観察位置がより分かり易く確認できる超音波診断装置が開示されている。
特開2005−312770号公報 特開2006−149481号公報 特開2007−37790号公報
特開2005−312770号公報、特開2006−149481号公報及び特開2007−37790号公報に開示されている超音波診断装置では、ガイド画像のもとになる生体断面の解剖学的な画像データである複数の断層像データが予め記憶されている。この断層像データは例えば3次元MRI装置やX線3次元ヘリカルCT装置等で取得した画像(以降、単にMRI画像やCT画像とする)が使用される。
一般に、MRI画像やCT画像を取得するときの被検者の体位は仰臥位である。一方、医用器具である内視鏡や超音波内視鏡により検査や手術を行う場合には、被検者の体位は左側臥位であることが多い。
仰臥位と、左側臥位とでは、体に対する重力の方向が異なるために、体腔内における臓器や血管の位置関係が変化してしまうことになる。したがって、被検者を仰臥位にして撮影されたCT画像やMRI画像に基づき作成されたガイド画像は、内視鏡検査により得られる内視鏡画像や超音波画像とは体腔内における臓器位置が異なることになってしまう。
また、上述した例に限らず、腹腔鏡や体外式の超音波診断装置を用いる場合にも、体位が仰臥位でない場合には、上述したような事情は同様に生じる。
さらに、例えば気管支内視鏡のチャンネルに処置具等を挿入して、内視鏡を挿入することができない細い気管支中で組織採取をする場合には、内視鏡画像による観察を行うことができないために、上述したガイド画像のみを観察しながら、処置具の先端位置を組織採取場所まで到達させる必要がある。従って、このような場合には、ガイド画像に高い精度が要求されるために、上述したような、実際の処置具の位置とガイド画像の位置とにずれが生じることは、望ましくない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検者の体位によることなく、ガイド画像上の医用器具の位置を実際の医用器具の位置に高い精度で一致させることができる医用ガイドシステムを提供することを目的としている。
本発明に係る医用ガイドシステムは、医用器具の位置及び配向を検出する検出手段と、前記医用器具を被検者に対して使用する以前に取得された、人体の臓器及び器官の少なくとも一方の解剖学的な位置情報を有する参照画像データを記憶する記憶手段と、前記検出手段により検出された前記医用器具の位置及び配向に基づき、前記参照画像データ中における前記医用機器の位置及び配向をリアルタイムに示すガイド画像を作成するガイド画像作成手段と、を具備する医用ガイドシステムであって、前記参照画像データは、前記医用器具を使用する際の前記被検者の体位と同じ体位において取得されたものであること特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、検出手段により位置および方位を検出する医用器具が超音波内視鏡であって、医用ガイドシステムは該超音波内視鏡の操作の支援を行うガイド画像を生成するものとして、説明を行う。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は医用ガイドシステムの構成を示すブロック図、図2は受信コイルの構成を示す図である。図3は、姿勢検出プレートの構成を示す斜視図である。図4は、マーカスティックの構成を示す斜視図である。図5は参照画像データの概要を示す図である。図6は、仰臥位における断層像の一例を示した図である。図7は、左側臥位における断層像の一例を示した図である。図8は、ボクセル空間の概要を示す図である。図9は、超音波断層像マーカを示す図である。図10は、超音波断層像マーカと抽出データとの合成データの様子を示す図である。図11は、医用ガイドシステムの動作を示すフローチャートである。図12は、送信アンテナ上に定義した直交座標軸O−xyzを示す図である。図13は、3次元ガイド画像作成・表示処理の詳細を示すフローチャートである。図14は、表示画面に超音波断層像と3次元ガイド画像とを並べて表示している様子を示す図である。
本実施形態の医用ガイドシステム1は、超音波内視鏡2と、超音波観測装置3と、位置配向算出装置4と、ガイド画像作成装置5と、キーボード6と、マウス7と、表示装置8と、光学観察装置10と、を備えてなり、医用器具としての超音波内視鏡2の体腔内への挿入を支援するためのガイドを行うシステムである。
超音波内視鏡2は超音波観測装置、光学観察装置、及び位置配向算出装置に接続されている。超音波内視鏡2は、体腔内に挿入する挿入部11と、術者が超音波内視鏡2を把持して操作を行う操作部12と、超音波内視鏡2を各機器に接続する図示しない接続コネクタとを具備して構成されている。超音波内視鏡2の挿入部11の先端に設けられたステンレス等の硬質な物質で構成された硬性部には、撮像装置13と、超音波振動子21と、受信コイル22が配設されている。
撮像装置13は、体腔内を光学的に観察するための光学観察像を取得するための撮像素子、撮像素子の駆動回路、対物レンズ、及び照明装置等からなり、光学観察装置10に電気的に接続されている。
超音波振動子21は、本実施形態においては、いわゆる電子ラジアル走査型の超音波振動子アレイであり、挿入部11の挿入軸に直交する面上において超音波ビームを放射方向に走査しながら送受することにより、超音波断層像を得るために必要な超音波信号を取得するものである。なお、以下において、超音波振動子21が走査を行う面を、走査面と称するものとする。また、硬性部に固定した正規直交基底(各方向の単位ベクトル)V、V12、V3を図1のように定義する。つまり、Vは硬性部の挿入軸方向と平行、すなわち走査面の法線方向ベクトルとし、超音波振動子21の所定の走査方向を12時方向とした場合に、12時方向に向くベクトルをV12、3時方向に向くベクトルをV3とする。
超音波振動子21は、超音波観測装置3に電気的に接続されている。超音波観測装置3は、超音波振動子21が送信する超音波ビームの強度、角度、フォーカス等を制御すると共に、超音波振動子21により取得された超音波信号から走査面における超音波断層像データを生成し、出力する装置である。
受信コイル22は、超音波振動子に対する位置関係が固定された状態で挿入部11の硬性部に配設されており、位置配向算出装置4に電気的に接続されている。図2に概略的に示すように、各単位ベクトルV、V12、V3をそれぞれ巻線軸とした3個のコイルを一体にしたものである。なお、ベクトルについては太字のイタリック体で表記するのが一般的であるが、本実施形態においては通常の英数字を用いて標記するものとする。
位置検出手段である位置配向算出装置4は、上述したように超音波内視鏡2の挿入部11の先端部に配設された受信コイル22と電気的に接続されているとともに、送信アンテナ41、マーカスティック42及び姿勢検出プレート43に電気的に接続されている。また、位置配向算出装置4は、ガイド画像作成装置5の3次元ガイド画像作成回路54に電気的に接続されている。
送信アンテナ41は、図示しない複数個の磁場発生用コイルを具備して構成されており、位置配向算出装置4からの出力に応じて交番磁場を発生する装置である。超音波内視鏡2の挿入部11の先端部に配設された受信コイル22は、送信アンテナ41により発生された交番磁場を検出し、位置電気信号に変換して位置配向算出装置4へ出力する。
また、詳しくは後述するが、マーカスティック42及び姿勢検出プレート43は、送信アンテナ41により発生された交番磁場を検出するためのコイルを具備して構成されおり、コイルが検出した交番磁場を位置電気信号に変換して位置配向算出装置4へ出力する。
位置配向算出装置4は、受信コイル22、マーカスティック42及び姿勢検出プレート43のそれぞれに配設されたコイルから出力される位置電気信号に基づいて、受信コイル22、マーカスティック42及び姿勢検出プレート43の、送信アンテナ41に対する位置及び配向を算出する構成を有するものである。
図3に示すように、姿勢検出プレート43は、巻線軸が単軸となっているコイルにより構成された3個のプレートコイル43a、43b、43cを具備して構成されている。なお、図3は、プレートコイル43a、43b、43cを透視した状態で示しているものである。
ここで、姿勢検出プレート43に固定されている直交座標系O”−x”y”z”を、図3に示すように定義するものとする。すなわち、3個のプレートコイル43a、43b、43cのうち、プレートコイル43a、43bは、それぞれの巻線軸がx”軸と平行となり、また、残りのプレートコイル43cは、巻線軸がy”軸と平行となるように、それぞれ姿勢検出プレート43内に固定されている。なお、以下において、姿勢検出プレート43の基準位置Lを、3個のプレートコイル43a、43b、43cの重心に定義するものとする。
姿勢検出プレート43は、図3における下面側が体表接触面43dとなっており、図示しない付属のベルトや負圧吸引等によって、体表接触面43dが被検者の体表に接するようにして固定することが可能に構成されている。
図4に示すように、マーカスティック42は、巻線軸が単軸となっているコイルにより構成されたマーカコイル42aを具備して構成されている。マーカコイル42aは、巻線軸がマーカスティック42の長軸方向と一致するように、該マーカスティック42に対して固定されている。なお、マーカスティック42の基準位置Mを、マーカスティック42の先端に定義するものとする。
ガイド画像作成装置5は、制御手段である制御部51と、記憶手段である参照画像記憶部52と、抽出手段である抽出回路53と、標本点位置補正手段、ガイド画像作成手段を兼ねた3次元ガイド画像作成回路54と、ボリュームメモリ57と、混合回路55と、表示回路56と、を具備して構成されている。
制御部51は、演算装置、記憶装置、入出力装置等を具備して構成され、ガイド画像作成装置5の動作を制御するものであり、ガイド画像作成装置5内の各部や各回路と図示しない信号線を介して電気的に接続されている。また、本実施形態においては、制御部51は、超音波観測装置3及び位置配向算出手段4の動作の制御も行うものである。
制御部51には、体位情報取得手段であるマウス7及びキーボード6が接続されており、制御部51は、マウス7及びキーボード6を介して入力される術者からの指示に基づいて、医用ガイドシステム1の動作を制御するものである。本実施形態においては、キーボード6には、術者が被検者の体位を入力するための体位選択キー6aが配設されている。
なお、指示部としてのマウス7及びキーボード6は、入力装置の一例として挙げたものであり、本実施形態に限られるものではない。マウス7及びキーボード6は、例えばトラックボール、タッチパネル、ロータリースイッチ等であってもよい。
参照画像記憶部52は、大容量のデータを保存することができる例えばハードディスク
ドライブ、テープドライブ等の記録媒体を具備して構成されている。参照画像記憶部52は、人体の解剖学的な3次元の画像情報である参照画像データ60を記憶するものである。
図5に示すように、参照画像データ60は、X線CT装置、MRI装置、超音波診断装置等により取得された、人体の断層像(スライスデータ)の集合により構成される。断層像は、人体の体軸に略直交する断面における画像データであり、例えばMDCT装置等により体軸方向に1mm間隔で取得された後に、各画素に対して、対応する器官別に色情報及び属性情報が付加されたものである。この複数の断層像を体軸方向に積層することにより、人体の解剖学的な3次元の画像データが構成される。
例えば、図5に示すように、ある断層像60aにおいては、大動脈に対応する画素の集合に対しては赤色の色情報と大動脈の属性情報が付加されており、膵臓に対応する画素の集合に対しては水色の色情報と膵臓の属性情報が付加されている。
本実施形態においては、断層像の厚み方向、すなわち人体の体軸に平行な方向をz’軸として定義し、該z’軸は、頭部から脚部方向へ向かう方向を正の方向とする。また、参照画像データを構成する各断層像は一辺が所定の長さを有する正方形の画像データであり、断層像の各辺は水平及び鉛直となるように設定されているものとする。
ここで、参照画像データ60において、所定の一つの断層像60aを脚部の方向から見て左下隅となる点を原点O’とし、断層像の横方向、すなわち水平方向をx’軸とし、断層像の縦方向、すなわち鉛直方向をy’軸として定義する。すなわち、3次元の画像情報である参照画像データ60において、固定された直交座標系O’−x’y’z’を定義する。
また、本実施形態の参照画像記憶部52は、人体を異なる複数の体位とした状態でそれぞれ取得された、複数の体位別の参照画像データ60を記憶するものである。本実施形態においては、体位を仰臥位としてMDCT装置により取得された仰臥位参照画像データ61と、体位を左側臥位としてMDCT装置により取得された左側臥位参照画像データ62と、が参照画像記憶部52に記憶されている。
また、複数の異なる体位における参照画像データには、各々を取得した際の人体の体位を表す属性情報である体位情報が付加されている。なお、体位情報は、参照画像データ内の例えば先頭部分に直接格納されるものであってもよいし、参照画像データとは別に参照画像記憶部52に記憶された制御リスト内において、個々の参照画像データと紐付けされて記述されるものであってもよい。
図6及び図7に、仰臥位参照画像データ61と、左側臥位参照画像データ62の例を示す。図6及び図7は、仰臥位参照画像データ61及び左側臥位参照画像データ62の、人体の体軸方向における位置が同位置、すなわちz’軸座標が同一の断層像を、脚部側から見たものを示している。図6及び図7において、矢印G方向が、仰臥位参照画像データ61及び左側臥位参照画像データ62をそれぞれ取得した際の重力方向、すなわち鉛直下向きである。
なお、図6及び図7においては、大動脈71、下大静脈72、門脈73、膵臓74、胆嚢75のみを抽出して示している。図6及び図7に示すように、人体が仰臥位である場合(図6)と左側臥位である場合(図7)とにおいて、器官の位置を比較すると体位により器官の位置が異なっていることがわかる。これは体位が異なることにより、各器官へ働く重力の方向が異なるからである。具体的には、仰臥位で撮像された仰臥位参照画像データ61に対して、左側臥位で撮像された左側臥位参照画像データ62における各器官は、重力の影響により脚部側から見て時計回り方向に回転するように変位する。
ボリュームメモリ57は、大容量のデータを格納可能に構成されたメモリである。このボリュームメモリ57が備える記憶領域の少なくとも一部には、ボクセル空間が割り当てられている。ボクセル空間は、図8に概略的に示すように、参照画像データ60に設定した直交座標軸O’−x’y’z’に対応するアドレスを持つメモリセル(以下、ボクセル)から構成されている。
抽出回路53は、参照画像記憶部52に記憶された複数の参照画像データ60のうちの、制御部51によって指定された所定の参照画像データ60から、ガイド画像を作成するための関心器官のデータを抽出し、ボリュームメモリ57のボクセル空間に抽出データとして書き出すものである。
3次元ガイド画像作成回路54は、詳しくは後述するが、参照画像データ60上における所定の特徴点P’と、該特徴点P’に解剖学的に対応する被検者の体表もしくは体腔表面上における標本点Pとの相関関係の情報と、受信コイル22、マーカスティック42及び姿勢検出プレート43の送信アンテナ41に対する位置及び配向の情報と、に基づいて、図7に示すような超音波断層像マーカ81を生成し、該超音波断層像マーカ81をボリュームメモリ57のボクセル空間に書き出すものである。ここで、超音波断層像マーカ81とは、超音波内視鏡2の挿入部11の先端部に配設された、超音波振動子21のラジアル走査により得られる超音波断層像の位置と配向を示すための指標である。
図7に示すように、本実施形態においては、超音波断層像マーカ81は、ボクセル空間上において矩形の平面形状を有するものであり、この平面がボクセル空間上における超音波振動子21の走査面に対応するものである。また、超音波断層像マーカ81には、超音波振動子21の走査の12時方向を示す12時方向マーカξが付される。
抽出回路53により関心器官の抽出データが書き出されたボクセル空間に、超音波断層像マーカ81が書き出されることにより、合成データが生成される。合成データは、図10に示すように、関心器官と、超音波断層像の位置と配向を示す超音波断層像マーカとがが重畳されたものである。図10には、膵臓74、大動脈71、十二指腸76、上腸間膜静脈77、が関心器官として術者により指定された場合を示している。
また、3次元ガイド画像作成回路54は、ボリュームメモリ57内のボクセル空間から合成データを読み出し、該合成データに対して陰面消去、陰影付加、視線変換に伴う座標変換等の公知の3次元画像処理を施し、3次元ガイド画像データを作成する構成を有する。
混合回路55は、超音波観測装置3から出力された超音波断層像データと、3次元ガイド画像作成回路54から出力された3次元ガイド画像データとを合成した混合データを生成するものである。
表示回路56は、混合回路55から出力された混合データをビデオ信号に変換し、表示装置8に出力するものである。また、表示回路56は、光学観察装置10から出力された光学像データをビデオ信号に変換し、表示装置8へ出力する構成も有する。
表示装置8は、ブラウン管モニタ、液晶モニタ等の画像表示部を具備し、該画像表示部にビデオ信号に基づいた画像を表示する構成を有するものである。
次に、上述した構成を有する本実施形態の医用ガイドシステム1の動作について説明する。図11は、医用ガイドシステムの動作を示すフローチャートである。
なお、以下においては、被検者の体位が左側臥位である状態において、被検者の体腔内に超音波内視鏡2の挿入部11を挿入して診断を行うものとし、診断を行う際の関心器官として膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸を抽出してガイド画像に表示する場合を例に挙げて説明する。
まず、制御部51は、被検者の診断時の体位情報を取得する(ステップS01)。ここで、制御部51は、体位の選択を術者に促す表示を表示装置8を介して行い、術者が、表示装置8上の選択肢から体位情報取得手段であるキーボード6の体位選択キー6aを操作することにより、体位情報が制御部51に入力される。本実施形態では、術者が、被検者の体位が左側臥位であることを、体位選択キー6aを介して、体位情報として制御部51に入力する。
次に、制御部51は、診断を行う際の関心器官の種類を示す関心器官情報を取得する(ステップS02)。ここで、制御部51は、術者に人体の各器官の選択を促す表示を表示装置8に提示し、術者が、表示装置8に表示された各器官の選択肢から、一つ又は複数の関心器官をキーボード6又はマウス7を操作することにより指定することにより、関心器官情報が制御部51に入力される。本実施形態では、上述のように関心器官として膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸が指定される。
なお、ステップS02における、表示装置8に表示される関心器官の選択画面は、人体の断層像が2次元画像又は3次元画像により表示されるものであって、術者が該断層像中から関心器官を視覚的に選択するものであってもよいし、人体の各器官がリストとして羅列されて表示されるものであって、術者が該リストから選択を行うものであってもよい。
次に、抽出回路53は、参照画像記憶部52に記憶された複数の異なる体位における参照画像データ60のうちから、入力された体位情報に対応する参照画像データを読み出す(ステップS03)。本実施形態においては、体位情報が左側臥位であることから、抽出回路53は、体位情報と同一の体位において取得された左側臥位参照画像データ62を画像記憶部52から読み出す。
次に、抽出回路53は、読み出した左側臥位参照画像データ62から、入力された関心器官情報に対応する画素を抽出し、ボリュームメモリ57のボクセル空間に抽出データとして書き出す(ステップS04)。すなわち、抽出回路53は、抽出データを各々の画素の直交座標軸O’−x’y’z’上の座標に対応したアドレスを持つボクセルへ書き出す。ここで、抽出回路53は、抽出したの各画素に対応するボクセルには、その画素の色情報を、また、抽出した画素の間に対応するボクセルにはその画素を補間したデータを、それ以外のボクセルには0(透明)を割り当てる。こうして抽出回路53は、ボリューム空間の全てのボクセルにデータを割り当てたボリュームデータを構築する。
本実施形態では、関心器官として指定された、膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸にそれぞれ対応するボクセルに、水色、赤、紫、黄の色情報が割り当てられる。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、術者による指示入力により、または自動的な算出により、ボリュームデータにおける体表上又は体腔内の複数の特徴点を設定し、それぞれの特徴点の直交座標軸O’−x’y’z’上の座標を取得する(ステップS05)。
本実施形態においては、ボリュームデータにおける体表上の4点の特徴点として、骨格上の特徴のある箇所である、剣状突起(xiphoid process)P1’、骨盤(pelvis)の左側の左上前腸骨棘(left anterior superior iliac spine)P2’、骨盤の右側の右上前腸骨棘(right anterior superior iliac spine)P3’、左右の上前腸骨棘の中間で脊椎上の腰椎椎体棘突起(spinous process of vertebral body)P4’が設定されるものとする。これらの4点の特徴点P1’〜P4’は、ボリュームデータに上おける点であり、4点の特徴点P1’〜P4’の直交座標軸O’−x’y’z’上の座標が、3次元ガイド画像作成回路54によって取得される。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、被検者の体表上又は体腔内における、上記ステップS05において設定した複数の特徴点にそれぞれ解剖学的に対応した、複数の標本点の実空間上における座標を取得する(ステップS06)。具体的には、被検者に装着された姿勢検出プレート43の基準位置L、及び術者がマーカスティック42の基準位置Mで被検者の体表上の点を指示することにより、3次元ガイド画像作成回路54は、実空間上に固定された状態で定義される直交座標軸O−xyz上の標本点の座標を位置配向算出装置4により算出し取得する。
本実施形態においては、ステップS05において設定した特徴点に対応して、標本点を被検者の骨格上の特徴のある箇所である、剣状突起P1、左上前腸骨棘P2、右上前腸骨棘P3、腰椎椎体棘突起P4の直交座標軸O−xyz上の座標を取得するものである。
姿勢検出プレート43は、被検者の体表上において基準位置Lが剣状突起P1の位置に重なるようにして、被検者の体表に対して固定される。
図12に示すように、送信アンテナ41上に実空間上の座標の原点Oを定義する。位置配向算出装置4は、送信アンテナ41により交番磁場を発生させ、交番磁場に応じて3つのプレートコイル43a〜43cから出力される位置電気信号に基づいて、姿勢検出プレート43の直交座標軸O−xyz上における配向と基準位置Lの位置を算出する。これにより、標本点である剣状突起P1の直交座標軸O−xyz上の座標が、3次元ガイド画像作成回路54により取得される。なお、実空間上の座標の原点Oは、受信コイル41上でなくともよく、受信コイル41に対して位置関係が固定された点であれば良い。
また、位置配向算出装置4は、送信アンテナ41により交番磁場を発生させ、交番磁場に応じてマーカコイル42aから出力される位置電気信号に基づいて、マーカスティック42の基準位置Mの直交座標軸O−xyz上における座標を算出する。この動作を、術者が、左上前腸骨棘P2、右上前腸骨棘P3、腰椎椎体棘突起P4にそれぞれマーカスティック42の基準位置Mを接触させた状態において行うことによって、標本点である左上前腸骨棘P2、右上前腸骨棘P3、腰椎椎体棘突起P4の直交座標軸O−xyz上の座標が、3次元ガイド画像作成回路54により取得される。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、直交座標軸O−xyz上における4点の標本点P1〜P4の座標のデータと、直交座標軸O−xyz上における姿勢検出プレート43の座標及び配向のデータと、及びボクセル空間すなわち直交座標軸O’−x’y’z’上におけるボリュームデータの4点の特徴点P1’〜P4’の座標データとから、直交座標軸O−xyz上において表現された実空間における位置及び配向を、直交座標軸O’−x’y’z’上において表現されたボクセル空間における位置及び配向に写像する変換式を算出する(ステップS07)。
以上に説明した、医用ガイドシステム1におけるステップS01〜S07の処理は、超音波内視鏡2の挿入の支援を行うためのガイド画像を作成し表示するための初期設定として実施されるものである。
次に、医用ガイドシステム1は、詳しくは図13のフローチャートを参照して説明するガイド画像作成表示処理を実施する(ステップS08)。ガイド画像作成表示処理について、以下に説明する。
まず、制御部51は、術者からの指示に応じて超音波観測装置3を制御し、超音波内視鏡2の超音波振動子21によるラジアル走査を開始する(ステップS81)。このラジアル走査に応じて、混合回路55には、超音波観測装置3から超音波断層像データが逐次入力される。
超音波振動子22が1回のラジアル走査をして、超音波観測装置3が超音波断層像デー
タを作成し、超音波断層像データが超音波観測装置3から混合回路55に入力される都度
に、制御部51は、3次元ガイド画像作成回路54に指令を出す。3次元ガイド画像作
成回路54は、この指令を受けると、位置配向算出装置4から位置配向データを取得する(ステップS82)。
ステップS55において、1回のラジアル走査ごとに取得される位置配向データは、受信コイル22の直交座標軸O−xyz上における座標及び配向のデータと、姿勢検出プレート43の直交座標軸O−xyz上における座標及び配向のデータである。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、姿勢検出プレート43の座標及び配向のデータの変化から、被検者の体位の変化により移動する標本点P0〜P4の位置を補正する(ステップS83)。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、超音波断層像マーカ81を生成する(ステップS84)。具体的には、まず、3次元ガイド画像作成回路54は、受信コイル22の直交座標軸O−xyz上における座標及び配向のデータに基づいて、直交座標軸O−xyz上におけるラジアル走査面の位置及び配向を算出する。すなわち、標本点P0〜P4とラジアル走査面との関係が求められる。そして、この標本点P0〜P4とラジアル走査面との関係を、図11のステップS07において算出した変換式により直交座標軸O’−x’y’z’上において表現されたボクセル空間へ写像することにより、直交座標軸O’−x’y’z’上におけるラジアル走査面の位置及び配向を表す超音波断層像マーカ81が生成される。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、超音波断層像マーカ81をボリュームメモリ57のボクセル空間の対応するボクセルに書き出す(ステップS85)。ここで、ボクセル空間には、既に抽出回路53により抽出データが書き込まれているため、該抽出データと超音波断層像マーカ81とは合成され、図10に示したような合成データが生成される。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、ボリュームメモリ57のボクセル空間から合成データを読み出す。このとき、3次元ガイド画像作成回路54は、読み出した直後に、ボクセル空間から超音波断層像マーカ81を消去する(ステップS86)。
次に、3次元ガイド画像作成回路54は、合成データに基づいて、陰面消去、陰影付加、視線変換に伴う座標変換等の公知の3次元画像処理を加え、3次元ガイド画像データを作成する。その後、3次元ガイド画像作成回路54は、3次元ガイド画像データを混合回路55へ出力する(ステップS87)。
次に、混合回路55は、超音波観測装置3から入力される超音波断層像データと、3次元ガイド画像作成回路63から入力される3次元ガイド画像データと、を並べて、混合データとして表示回路56へ出力する。表示回路56は、混合データをビデオ信号に変換し、表示装置8へ出力する。表示装置8は、図14に示すように、超音波断層像82と、3次元ガイド画像83と、を並べて表示する(ステップS88)。3次元ガイド画像83上で表現される各器官は、左側臥位参照画像データ62で器官別に色分けされた元々の色を用いて表示される。
制御部51は、ステップS82からステップS88の処理を行っている間に、術者がラジアル走査の終了を指示しているか否かを確認している(ステップS89)。ここで、術者がラジアル走査の終了を指示していない場合には、上記ステップS82へ戻って、上述した処理を繰り返し行う。
一方、術者がラジアル走査の終了を指示した場合には、制御部51は、上記処理を終了させて、ラジアル走査の制御オフを指令するための走査制御信号を超音波観測装置3へ出力し、超音波振動子22によるラジアル走査を終了する。
以上に説明したように、図13のフローチャートに示すガイド画像作成表示処理においては、ステップS82からステップS88の処理を繰り返し実行することにより、超音波振動子22が1回のラジアル走査をして超音波観測装置3が超音波断層像データを作成し、超音波断層像データが超音波観測装置3から混合回路55に入力する都度に、新たな3次元ガイド画像83が作成され、新たな超音波断層像82とともに表示装置8の表示画面にリアルタイムに更新されつつ表示される。
すなわち、術者の超音波内視鏡2の用手的な操作に伴うラジアル走査面の移動とともに、3次元ガイド画像83の超音波断層像マーカ81が例えば図14の白抜き矢印84に示すように抽出データに対して移動して行く。
これにより、本実施形態に係る医用ガイドシステム1を用いることで、術者は、超音波内視鏡2を操作しながら、超音波断層像で現在観察しているのが、解剖学的に被検者のどの位置であるのかを、例えば器官別に色分けされた3次元ガイド画像により認識することができるのである。
以上のような構成を有する本実施形態の医用ガイドシステム1は、予め取得された参照画像データ60上において、医用器具である超音波内視鏡2に位置及び配向をリアルタイムに表示するガイド画像を作成する構成を有するものであって、特に参照画像データは、超音波内視鏡2を使用する際の被検者の体位である左側臥位において取得された左側臥位参照画像データ62が用いられるものである。
したがって、本実施形態によれば、医用器具である超音波内視鏡2を使用している被検者の臓器及び器官への重力の方向と、参照画像データを取得した人体の臓器及び器官への重力の方向とが一致する。このため、本実施形態においては、参照画像データにおける臓器及び器官の解剖学的な位置と、被検者の臓器及び器官の解剖学的な位置とが精度よく一致させることが可能となり、被検者の体位によることなく、ガイド画像上の医用器具の位置を実際の医用器具の位置に高い精度で一致させることができるのである。
また、本実施形態の医用ガイドシステム1においては、記憶手段である参照画像記憶部52に、異なる体位において取得された複数の体位別参照画像データとしての仰臥位参照画像データ61と左側臥位参照画像データ62が記憶されている。そして、術者が体位情報取得手段であるキーボード6の体位選択キー6aを操作することにより、被検者の体位を示す体位情報が取得され、該体位情報と略同一の体位で取得された体位別参照画像データが、ガイド画像を作成する際の参照画像データとして用いられる。
本実施形態のこのような構成によれば、医用器具を使用する場合に、被検者の体位に複数の選択肢が存在する場合であっても、それぞれの体位の場合において被検者の臓器及び器官への重力の方向と、参照画像データを取得した人体の臓器及び器官への重力の方向とを位置させることができる。よって、被検者の体位によることなく参照画像データにおける臓器及び器官の解剖学的な位置と、被検者の臓器及び器官の解剖学的な位置とが精度よく一致させることが可能となり、ガイド画像上の医用器具の位置を実際の医用器具の位置に高い精度で一致させることができるのである。
なお、本実施形態においては、被検者の体位を示す体位情報は、キーボードを介して術者により入力されるものであるが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、被検者に装着された姿勢検出プレート43の、直交座標軸O−xyz上における座標及び配向のデータから、被検者の体位を算出し体位情報を自動的に取得する構成であってもよい。
また、本実施形態においては、超音波内視鏡2の先端部に受信コイル22を配設したものであるが、構成はこれに限られるものではない。例えば、鉗子チャンネルを備えた超音波内視鏡と、該鉗子チャンネルに挿通可能であり先端部に受信コイルを具備した位置検出プローブとによって構成されるものであってもよい。
また、本実施形態では、検出手段として送信アンテナと受信コイルとを用い、磁場で位置と配向とを検出するものであるが、磁場の送受を逆とした構成であってもよい。また、位置及び配向の検出手段は、磁場の検出によるものではなく、加速度の検出や他の手段で構成されるものであってもよい。
また、本実施形態では、超音波内視鏡の走査方式を電子ラジアル走査方式として説明しているが、走査方式は機械式であってもいし、また走査方向はコンベックス走査等であってもよい。
また、本実施形態では、参照画像データ、ガイド画像において、器官別に色分けするように構成されているものであるが、色分けの態様に限らず、輝度、明度、彩度等、他の態様により器官を区別する様態であってもよい。
また、本実施形態では、3次元ガイド画像を作成したが、ガイド画像は2次元であっても良い。
また、本実施形態では、参照画像データとして仰臥位と左側臥位について説明したが、腹臥位等の他の体位の参照画像データであってもよいことは言うまでもない。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態は、第1の実施形態に対して、一部の構成及び動作のみが異なる。よって、以下ではこの相違点のみを説明するものとし、また、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
本実施形態においては、参照画像記憶部52に、第1の実施形態で説明した複数の体位別の参照画像データのみではなく、人体の身体的特徴応じて取得された複数の特徴別参照画像データ161が記憶されている。
ここで、人体の身体的特徴とは、体格、身長、性別、年齢、既往歴、手術歴等のうちの少なくとも一つのことを指し、複数の特徴別参照画像データ161は、これらの身体的特徴の情報が付加された状態で参照画像記憶部52に記憶されている。複数の特徴別参照画像データ161は、体格、身長、性別、年齢、既往歴、手術歴等のそれぞれの身体的特徴の条件に応じて予め取得されるものである。
なお、これらの身体的特徴のデータと特徴別参照画像データ161とは別個のデータとして参照画像記憶部52に記憶され、図示しないデータベースにより、身体的特徴と複数の特徴別参照画像データ161が紐付けられる形態であってもよい。
また、身体的特徴取得手段であるキーボード6には、術者が被検者の体位を入力するための体位選択キー6aに加え、さらに被検者の身体的特徴を入力するための身体的特徴選択キー6bが配設されている。
抽出回路53は、参照画像記憶部52に記憶された複数の参照画像データのうちから、キーボードを介して入力された被検者の体位情報と略同一の体位であって、かつ被検者の身体的特徴情報に一致もしくは最も近い身体的特徴を有する人物の参照画像データを抽出して抽出データを作成する。
上述のように構成された本実施形態の医用ガイドシステムの動作は、図16のフローチャートに示すように第1の実施形態とほぼ同じであるが、ステップS101の体位情報取得処理の後にステップS102の身体的特徴取得手段が追加されるものである。
ステップS102においては、術者が、キーボード6の身体的特徴選択キー6bを介して、被検者の身体的特徴を入力する。
そして、ステップS103の参照画像データ読み出し処理において、抽出回路53は、参照画像記憶部52に記憶された複数の参照画像データのうちから、被検者の体位情報と略同一の体位であって、かつ被検者の身体的特徴情報に一致もしくは最も近い身体的特徴を有する人物の参照画像データを選択し読み出す。
ステップS104以降の動作は、第1の実施形態の図11に示したフローチャートのステップS04以降と同様であるため、説明を省略するものとする。
以上のような構成を有する本実施形態の医用ガイドシステムは、記憶手段である参照画像記憶部52に、異なる体位、及び異なる身体的特徴ごとに予め取得された複数の特徴別参照画像データ161が記憶されている。そして、術者が体位情報取得手段及び身体的特徴選択手段であるキーボード6を操作することにより、被検者の体位を示す体位情報と、被検者の身体的特徴を示す身体的特徴情報が取得される。この該体位情報と略同一の体位で取得され、かつ身体的特徴データに一致もしくは最も近い身体的特徴を有する人物の参照画像データが、ガイド画像を作成する際の参照画像データとして用いられる。
本実施形態のこのような構成によれば、第1の実施形態の効果に加えて、被検者により近い身体的特徴を有する人物から取得した参照画像データを用いてガイド画像を作成することが可能となる。人体の体内器官の大きさや形状は、体格、身長、性別、年齢、既往歴、手術歴等の身体的特徴に応じて大きく異なるものであるが、本実施形態によれば、これらの身体的特徴の差異に起因する、参照画像データと被検者との臓器及び器官の解剖学的な位置及び形状の不一致を解消することが可能となる。したがって、本実施形態の医用ガイドシステムによれば、ガイド画像上の医用器具の位置を実際の医用器具の位置にさらに高い精度で一致させることができるのである。
なお、本実施形態においては、術者がキーボード6を介して被検者の身体的特徴情報を入力する構成としているものであるが、被検者の身体的特徴情報の取得方法は、この形態に限られるものではない。例えば、術者がマーカスティック42により指示する複数の体表上の標本点間の距離から、被検者の身長や体格を自動的に算出するものであってもよい。
また、被検者の身体的特徴情報は、被検者ごとに固有のID、例えばカルテ番号等に関連付けられて管理されており、術者が該カルテ番号をキーボード6を介して入力することにより、そのカルテ番号に対応する被検者の身体的特徴情報が読み込まれ、取得されるものであってもよい。
また、本実施形態においては、身体的特徴として体格、身長、性別、年齢、既往歴、手術歴を用いた参照画像データの抽出の例を挙げたが、他の身体的特徴を用いたものであってもよいことは言うまでもない。
上述した実施形態に基づいて、以下の構成を提案することができる。すなわち、
(付記1)
被検者に超音波を送受して得られる超音波信号により超音波画像を生成して超音波断層像データを出力する超音波断層像生成手段と、
該超音波画像の位置及び配向を示す位置情報を検出して位置情報データを出力する位置検出手段と、
人体の解剖学的な画像データとして予め取得された参照画像データを保持する参照画像データ保持手段と、
前記位置検出手段により検出された位置もしくは配向に基づき、前記参照画像データから前記超音波走査手段で取得された前記超音波断層像の解剖学的なガイド画像を作成するガイド画像作成手段と、
を設けた超音波診断装置において、
前記ガイド画像は、前記被検者に超音波を送受する際の体位と同じ体位で取得した参照画像データに基づいて作成されたことを特徴とする。
(付記2)
付記1に記載の参照画像データは左側臥位で取得したことを特徴とする。
(付記3)
付記1に記載の超音波診断装置において、
人体の身体的特徴に応じて、あらかじめ取得した複数種の参照画像データを保持する参照画像データ保持手段と、
前記被検者の体位や身体的特徴に近い参照画像データを選択する選択手段と、
前記選択された参照画像データに基づいてガイド画像を作成するガイド画像作成手段を設けたことを特徴とする。
(付記4)
付記3に記載の超音波診断装置において、前記身体的特徴は体格、身長、性別、年齢、既往歴、手術歴であることを特徴とする。
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う医用ガイド装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば気管支内視鏡や腹腔鏡等の内視鏡による診断や手術、さらには体外式の超音波診断装置にも本発明を適用することが可能である。
第1の実施形態の医用ガイドシステムの構成を示す図である。 受信コイルの構成を示す図である。 姿勢検出プレートの構成を示す斜視図である。 マーカスティックの構成を示す斜視図である。 参照画像データの概要を示す図である。 仰臥位における断層像の一例を示した図である。 左側臥位における断層像の一例を示した図である。 ボクセル空間の概要を示す図である。 超音波断層像マーカを示す図である。 超音波断層像マーカと抽出データとの合成データの様子を示す図である。 医用ガイドシステムの動作を示すフローチャートである。 送信アンテナ上に定義した直交座標軸O−xyzを示す図である。 3次元ガイド画像作成・表示処理の詳細を示すフローチャートである。 表示画面に超音波断層像と3次元ガイド画像とを並べて表示している様子を示す図である。 第2の実施形態の医用ガイドシステムの構成を示す図である。 医用ガイドシステムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 医用ガイドシステム、 2 超音波内視鏡、 3 超音波観測装置、 4 位置配向算出装置、 5 ガイド画像作成装置、 6 キーボード、 6a 体位選択キー、 7 マウス、 8 表示装置、 10 光学観察装置、 11 挿入部、 21 超音波振動子、 22 受信コイル、 41 送信アンテナ、 42 マーカスティック、 43 姿勢検出プレート、 51 制御部、 52 参照画像記憶部、 53 抽出回路、 54 3次元ガイド画像作成回路、 55 混合回路、 56 表示回路、 57 ボリュームメモリ、 61 仰臥位用参照画像データ、 62 左側臥位用参照画像データ

Claims (3)

  1. 医用器具の位置及び配向を検出する検出手段と、
    前記医用器具を被検者に対して使用する以前に取得された、人体の臓器及び器官の少なくとも一方の解剖学的な位置情報を有する参照画像データを記憶する記憶手段と、
    前記検出手段により検出された前記医用器具の位置及び配向に基づき、前記参照画像データ中における前記医用機器の位置及び配向をリアルタイムに示すガイド画像を作成するガイド画像作成手段と、
    を具備する医用ガイドシステムであって、
    前記参照画像データは、前記医用器具を使用する際の前記被検者の体位と同じ体位において取得されたものであること特徴とする医用ガイドシステム。
  2. 前記医用器具を使用する際の被検者の体位を示す体位情報を取得する体位情報取得手段を具備し、
    前記記憶手段は、複数の異なる体位において取得され、人体の臓器及び器官の少なくとも一方の解剖学的な位置情報を有する複数の体位別参照画像データを記憶し、
    前記ガイド画像作成手段は、前記複数の体位別参照画像データから、前記体位情報が示す体位と同一の体位において取得された前記体位別参照画像データを用いて前記ガイド画像を作成することを特徴とする請求項1に記載の医用ガイドシステム。
  3. 前記被検者の身体的特徴を取得する身体的特徴取得手段を具備し、
    前記記憶手段は、人体の身体的特徴に応じて予め取得され、人体の臓器及び器官の少なくとも一方の解剖学的な位置情報を有する複数の特徴別参照画像データを記憶し、
    前記ガイド画像作成手段は、前記複数の参照画像データから、前記被検者の前記身体的特徴に最も近い条件で取得された前記特徴別参照画像データを用いて前記ガイド画像を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用ガイドシステム。
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