JP5224988B2 - オーバードライブ駆動回路、表示装置用ドライバic、表示装置、及び、オーバードライブ駆動方法 - Google Patents

オーバードライブ駆動回路、表示装置用ドライバic、表示装置、及び、オーバードライブ駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、表示信号をオーバードライブ駆動する技術に関する。
通常、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)等の携帯端末の表示部に動画や静止画の画像を表示するには、テレビやパソコンのモニター等とは異なり画像を表示する領域が非常に小さく制限されるので、この画像の表示データを駆動するために必要となる複数の回路で構成された専用のドライバIC(Integrated Circuit)が用いられている。
このドライバICに係る従来の回路構成及び動作処理について説明する前に、表示装置や携帯端末に対するドライバICの相対的な位置関係について説明する。図13は、表示領域を中軸とする携帯端末の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。表示領域を中心とした場合、この携帯端末7000は、主に、画像を表示する表示装置5000と、画像の元となる表示データや表示するタイミング等を設定する設定コマンドを表示装置5000に送信するCPU(Central Processing Unit)6000とを備えた構成となる。
ドライバIC1000は、CPU6000から送信された表示データと設定コマンドを受け取り、この設定コマンドに設定された形式に従って、表示データを信号線駆動回路146から信号線Sに出力する。そして、走査線駆動回路3000から出力される駆動信号により信号線Sと走査線Gとの交差部に形成されたスイッチ素子SWがオンに制御された場合に、信号線Sに出力された表示データはスイッチ素子SWを介して表示電極2100に流れ、表示電極2100と表示電極2100に対向配置された対向電極2200との間に挟持されている液晶層2300における液晶分子の配向が制御される。これにより、表示部2000に平行配置されたバックライト(図示せず)から出力される入射光の明るさが調整され、カラーフィルター(図示せず)を介して表示データに応じたカラー表示が可能となる。
次に、図13を用いて説明したドライバICについて説明する。図14は、モバイル用途に用いられる従来のドライバICの機能ブロックを概略的に示すブロック図である。図14に示すドライバIC1000は、表示データインタフェース110と、表示データ変換回路120と、タイミング発生回路130と、液晶ドライバ回路140と、シリアルインタフェース150と、インデックスレジスタ160と、階調電圧発生回路170と、液晶電源発生回路180とを備えた構成である。そして、液晶ドライバ回路140は、シフトレジスタ141と、ラッチ回路142と、レベルシフタ143と、デコーダ回路144と、出力アンプ145と、信号線駆動回路146とで構成されている。なお、ドライバIC1000は、図14に示す各回路以外にも複数の他の回路を備えていることは言うまでも無いが、それら他の回路に関する説明はここでは省略する。
ドライバIC1000は、CPU6000から送信された表示データを表示データインタフェース110で受け取り、表示データ変換回路120を介して液晶ドライバ回路140に表示信号として入力すると共に、CPU6000から送信された設定コマンドをシリアルインタフェース150で受け取って、インデックスレジスタ160を介して液晶ドライバ回路140に入力する。
液晶ドライバ回路140は、入力された24ビット(1色あたり8ビット×3色(赤色,緑色,青色(以降、「RGB」と称する場合もある)))の表示信号を、1ライン毎にラッチ回路142でラッチし、レベルシフタ143,デコーダ回路144,出力アンプ145を通して信号線駆動回路146から出力する。
図15は、モバイル用途に用いられる従来のドライバIC(他の一例)の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。図15に示すドライバIC1000については、図14に示したドライバIC1000と基本的には同様の構成を備えるものであるが、CPU6000(図示せず)から送信された表示信号(前述の「表示データ」に相当)を一端内蔵しておく表示信号用RAM301を具備する点において相違している。また、CPU6000からの表示信号と共に送信される内蔵RAMアドレス情報であって、表示信号の書き込み先を示した内蔵RAMアドレス情報に基づいて、その表示信号を表示信号用RAM301へ書き込むX−アドレスカウンタ用のデコーダ302,入出力ゲート回路303,Y−アドレスカウンタ用のデコーダ304を更に備えている点においても相違している。
すなわち、図15に示すドライバIC1000は、MPUインタフェース制御回路を介して送信された表示信号を内蔵RAMアドレス情報に従って表示信号用RAM301に一端書き込み、発振器で発信された所定の発信周波数に従って、表示信号用RAM301から読み出した表示信号をラッチ回路142,レベルシフタ143,デコーダ回路144を通して所望の表示信号レベルに変換した後に、出力回路から表示部2000(図示せず)に出力する処理を行うものである。
しかしながら、このようなドライバIC1000を用いて画像を表示部2000に表示する場合には、応答速度が遅い理由に起因する残像現象が発生する。既に前述にて概要を説明したように、表示装置5000は、RGBの各画素に対して表示したい階調に応じたある値の電圧をかけて液晶分子の配向を変えることで、バックライトの透過量を制御し色を表現している。この液晶分子の配向を変えるのに時間を要する場合には、表示部2000での表示が画像の変化に追いつかず、画像を見ている利用者には残像が生じることになる。
そこで、表示装置5000の応答速度を改善するには、特許文献1に開示されているように、オーバードライブ駆動を用いることが一般的である。このオーバードライブ駆動とは、液晶分子の配向を変えるのにかかる時間を短縮するために、波形の立ち上がり時に液晶分子にかける電圧を一時的に高いレベルにする方法である。これにより、一時的に配向の変化のスピードを上げて、応答時間を短縮することが可能となる。そして、オーバードライブ駆動は、通常、1フレーム前の画像と現在のフレームの画像との電圧レベル等を比較し、その比較の結果に応じて、一時的にかける電圧のレベルを変更する方法が用いられている。
しかしながら、前フレームの画像を用いる場合には、その画像を格納しておく1フレーム分のフレームメモリーを必要とするため、ドライバIC1000や表示装置5000の回路規模が大きくなるという問題があった。この回路規模の拡大を効果的に防止するため、液晶の表示特性に着目し、フレームメモリーのビット数を小さくしてハードウェア規模の削減を図る技術が特許文献2に開示されている。
特許第3167351号公報 特開平9−81083号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術は、表示信号の1フレームを全て格納可能なメモリーの大きさに対して約1/3の大きさを削減したメモリーを用いてオーバードライブ駆動を行う技術であるため、非常に小さい回路規模が要求されるモバイル用途には適合せず、結果として、モバイル機器に表示される画像へのオーバードライブ駆動の実現が困難であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、モバイル機器の表示部に高画質な画像を表示可能とするオーバードライブ駆動回路、表示装置用ドライバIC、表示装置、及び、オーバードライブ駆動方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載のオーバードライブ駆動回路は、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1の符号を記憶しておく第1の符号記憶手段と、前記1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2の符号を記憶しておく第2の符号記憶手段と、送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすか否かを判定するレベル判定手段と、前記表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすと判定される場合に、前記第1の符号に基づいて、送信された前記表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たしていなかった信号レベルから前記駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを判定する推移判定手段と、前記表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、前記第2の符号に応じて、送信された前記表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を選択する駆動信号選択手段と、を有することを要旨とする。
本発明にあっては、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1の符号と、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2の符号とを記憶しておき、送信された表示信号の信号レベルが該駆動基準を満たすか否かを判定し、表示信号の信号レベルが該駆動基準を満たすと判定される場合に、第1の符号に基づいて、送信された表示信号の信号レベルが前述の駆動基準を満たしていなかった信号レベルから該駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを判定し、表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、第2の符号に応じて、送信された表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を選択するため、2種類の符号のみを用いた回路規模の非常に小さいオーバードライブ駆動回路を提供することができる。即ち、オーバードライブ駆動を行う際に必要とするメモリー量を、1フレーム分のフレームメモリー若しくはその1/3のメモリーから、第1の符号及び第2の符号の2ビットまで低減することが可能となる。従い、回路規模の小さいオーバードライブ駆動回路を用いることで、モバイル機器の表示部に高画質な画像を表示することが実現可能となる。
請求項2に記載のオーバードライブ駆動回路は、1フレームに対して前記推移判定手段により前記表示信号の信号レベルが変化したと判定される割合を検出し、当該割合に応じて前記駆動信号の大きさを調整する駆動信号調整手段を更に有することを要旨とする。
本発明にあっては、1フレームに対して推移判定手段により表示信号の信号レベルが変化したと判定される割合を検出し、該割合に応じて駆動信号の大きさを調整するため、表示される画面の変化に応じてより適切にオーバードライブ駆動を行うオーバードライブ駆動回路を提供することができる。即ち、割合の大小により、表示される画像が動画であるか静止画であるかを判断できるため、画像の種類に応じてより適切なオーバードライブ駆動を行うことが可能となる。例えば、割合が小さい場合には、静止画時の受信エラーや水平同期外れなどのノイズ信号と判断できるため、ノイズ信号を抑制するように駆動信号の大きさを調整することで、モバイル機器の表示部に更に高画質な画像を表示することが実現可能となる。
請求項3に記載のオーバードライブ駆動回路は、前記駆動信号選択手段が、前記第2の符号が前記所定の基準よりも高いことを示す場合に、送信された前記表示信号に基づいて表示される画像をより暗くするようにオーバードライブ駆動する駆動信号を選択し、前記第2の符号が前記所定の基準よりも低いことを示す場合に、送信された前記表示信号に基づいて表示される画像をより明るくするようにオーバードライブ駆動する駆動信号を選択することを要旨とする。
請求項4に記載の表示装置用ドライバICは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のオーバードライブ駆動回路を有することを要旨とする。
請求項5に記載の表示装置用ドライバICは、前記駆動基準を任意に設定可能な設定端子を更に有することを要旨とする。
本発明にあっては、表示装置用ドライバICが、前述の駆動基準を任意に設定可能な設定端子を更に有するため、ホスト側からのソフトウェア制御に依存しない自動モードで動作可能な表示装置用ドライバICを提供することができる。
請求項6に記載の表示装置用ドライバICは、前記駆動信号の大きさを任意に設定可能な設定端子を更に有することを要旨とする。
本発明にあっては、表示装置用ドライバICが、前述の駆動信号の大きさを任意に設定可能な設定端子を更に有するため、ホスト側からのソフトウェア制御に依存しない自動モードで動作可能な表示装置用ドライバICを提供することができる。
請求項7に記載の表示装置用ドライバICは、赤色,緑色,青色のそれぞれに対応する複数の前記オーバードライブ駆動回路を有することを要旨とする。
請求項8に記載の表示装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のオーバードライブ駆動回路を有することを要旨とする。
請求項9に記載のオーバードライブ駆動方法は、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1の符号を第1の符号記憶手段に記憶しておくステップと、前記1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2の符号を第2の符号記憶手段に記憶しておくステップと、送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすか否かを判定するステップと、前記表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすと判定される場合に、前記第1の符号に基づいて、送信された前記表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たしていなかった信号レベルから前記駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを判定するステップと、前記表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、前記第2の符号に応じて、送信された前記表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を選択するステップと、を有することを要旨とする。
請求項10に記載の表示装置用ドライバICは、表示信号が新たに送信された場合に、書き込まれている前の表示信号が読み出され、当該新たな表示信号が書き込まれる表示信号用記憶手段と、前記新たな表示信号の信号レベルが前記前の表示信号の信号レベルと異なる場合に当該新たな表示信号に対してオーバードライブ駆動を行うと判定し、オーバードライブ駆動を行う場合に当該新たな表示信号の信号レベルを増加又は減少のいずれの方向にオーバードライブ駆動するかを決定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を1ビットのインデックス信号として記憶するインデックス信号用記憶手段と、前記判定手段の決定結果を1ビットのレベル信号として記憶するレベル信号用記憶手段と、所定のタイミングで前記表示信号用記憶手段と前記インデックス信号用記憶手段と前記レベル信号用記憶手段とから夫々読み出された前記新たな表示信号と前記インデックス信号と前記レベル信号とを夫々入力し、当該インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、当該新たな表示信号を当該レベル信号で示された方向にオーバードライブ駆動するオーバードライブ駆動手段と、を有することを要旨とする。
請求項11に記載の表示装置用ドライバICは、前記判定手段が、互いに重複しない範囲値であってオーバードライブ駆動を行う対象範囲を示す第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を保持しておき、前記新たな表示信号の信号レベルが当該第1の対象範囲値であって、且つ前記新たな表示信号の信号レベルが当該第2の対象範囲値である場合に、前記新たな表示信号に対してオーバードライブ駆動を行うと判定することを要旨とする。
請求項12に記載の表示装置用ドライバICは、前記新たな表示信号は前記表示信号用記憶手段から行毎に読み出されるものであって、前記インデックス信号は当該新たな表示信号の最初の行が読み出された後にオーバードライブ駆動を行わないようにリセットされることを要旨とする。
請求項13に記載の表示装置用ドライバICは、増加用オーバードライブ値と減少用オーバードライブ値とを可変可能に格納しておくオーバードライブ値格納手段を更に有し、前記オーバードライブ駆動回路は、前記インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合であって、前記レベル信号が前記増加する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、前記オーバードライブ値格納手段に格納されている前記増加用オーバードライブ値でオーバードライブ駆動を行い、前記インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合であって、前記レベル信号が前記減少する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、前記オーバードライブ値格納手段に格納されている前記減少用オーバードライブ値でオーバードライブ駆動を行うことを要旨とする。
請求項14に記載の表示装置用ドライバICは、前記オーバードライブ駆動回路が、赤色,緑色,青色に夫々対応する複数のオーバードライブ駆動回路であって、前記オーバードライブ値格納手段は当該複数のオーバードライブ駆動回路に対して1つであることを要旨とする。
請求項15に記載の表示装置用ドライバICは、前記判定手段で保持しておく前記第1の対象範囲値及び前記第2の対象範囲値が、所定の制御信号に基づいて可変可能であることを要旨とする。
請求項16に記載の表示装置用ドライバICは、前記第1の対象範囲値及び前記第2の対象範囲値は、バックライトコントロールによるバックライト輝度の変動に対応していることを要旨とする。
本発明によれば、モバイル機器の表示部に高画質な画像を表示可能とするオーバードライブ駆動回路、表示装置用ドライバIC、表示装置、及び、オーバードライブ駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態に係るオーバードライブ駆動回路の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。このオーバードライブ駆動回路100は、表示装置用ドライバIC(以降、単に「ドライバIC」と称する)1000の内部に形成されており、図2に示すように、表示データインタフェース110を介してCPU(図示せず)から送信された表示データを表示信号として受け取り、シリアルインタフェース150を介して送信される設定コマンドに含まれるレジスタ制御信号と、タイミング発生回路130から送信されるタイミング信号とに基づいて、後述する所定の処理を行った後に、液晶ドライバ回路140に出力するようになっている。以降、図1に戻り、オーバードライブ駆動回路100の回路構成及び動作処理について説明する。
最初に、オーバードライブ駆動回路100の回路構成について説明する。このオーバードライブ駆動回路100は、第1符号記憶部10と、第2符号記憶部11と、レベル判定部12と、推移判定部13と、駆動信号選択部14と、駆動信号調整部15と、加算部16とを備えた構成である。
第1符号記憶部10には、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準(以降、単に「駆動基準」と称する場合もある)を満たしていたか否かを示す第1符号が記憶されている。なお、本実施の形態で説明する信号レベルや駆動基準とは、表示信号の電圧で表示される色の階調レベルを意味するものとする。当然ながら、色の階調以外の場合であっても、表示信号の電圧の高低を判別可能とする基準であればどのような基準を用いても良い。また、第1符号記憶部は、“0”又は“1”で表現される1ビットで構成されており、例えば、駆動基準を満たしていた場合には“1”が記憶されており、駆動基準を満たしていなかった場合には“0”が記憶されている。
第2符号記憶部11には、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2符号が記憶されている。この所定の基準とは、オーバードライブ駆動を行う駆動基準の一部を流用しても良いし、任意に設定されるものであってもよい。また、第2符号記憶部11も、第1符号記憶部10と同様に“0”又は“1”で表現される1ビットで構成されており、例えば、所定の基準よりも高い場合には“1”が記憶されており、所定の基準よりも低い場合には“0”が記憶されている。
また、オーバードライブ駆動回路100は、送信された表示信号に対してオーバードライブ駆動を行うための複数の駆動信号を有する駆動信号源17を備えている。本実施の形態では、オーバードライブ駆動を行う必要がない場合にオーバードライブ駆動をしない零駆動信号17aと、表示される画像をより暗くするようにオーバードライブ駆動する負駆動信号17bと、表示される画像をより明るくするようにオーバードライブ駆動する正駆動信号17cとを備えるものとする。
次に、このような回路構成を有するオーバードライブ駆動回路100の動作処理について説明する。まず、レベル判定部12は、CPU(図示せず)から送信された表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしているか否かを判定する(ステップS10)。
そして、この表示信号の信号レベルが駆動基準を満たすと判定される場合に、推移判定部13は、第1符号記憶部10に記憶されている第1符号を参照し、送信された表示信号の信号レベルが、駆動基準を満たしていなかった信号レベルからオーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たす信号レベルに変化したものであるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS10での判定の結果、表示信号の信号レベルが駆動基準を満たしていないと判定される場合や、表示信号の信号レベルが駆動基準を満たしていたとしても、ステップS11での判定の結果、表示信号の信号レベルが変化していないと判定される場合には、オーバードライブ駆動を行う必要がないので、駆動信号選択部は14、零駆動信号17aを選択する。一方、ステップS11での判定の結果、表示信号の信号レベルが変化したものと判定される場合には、送信された表示信号に対してオーバードライブ駆動を行う必要があるので、駆動信号選択部14は、第2符号記憶部11に記憶されている第2符号を参照し、この第2符号に対応するように、負駆動信号17b又は正駆動信号17cのいずれかの駆動信号を選択する(ステップS12)。
例えば、第2符号が“0”の場合には正駆動信号17cを選択し、第2符号が“1”の場合には負駆動信号17bを選択するようにしてもよい。第2符号がどのような場合に、どちらの駆動信号を選択させるかについては、液晶に電圧がかかっていない状態で表示装置の表示部に表示される画面の色(通常、ノーマリーホワイトモードやノーマリーブラックモードと称されている)等の違いにより、適宜設定すればよい。
最後に、加算部16は、送信された表示信号に選択された駆動信号を加算する(ステップS13)。
従って、送信された表示信号に対して、より明るく又はより暗くするようにオーバードライブ駆動を行うことで、液晶分子にかける電圧を一時的に高く又は低くすることができ、応答速度を改善した表示が可能となる。また、第1符号及び第2符号の2ビットのみを用いてオーバードライブ駆動を行うので、回路規模の小さいモバイル機器等の表示部に高画質な画像を表示することが実現可能となる。
更に、駆動信号調整部15は、1フレームに対して、ステップS11の処理により表示信号の信号レベルが変化したと判定される割合を検出し、この割合に応じて駆動信号源の負駆動信号17b及び正駆動信号17cのそれぞれの大きさを調整する。即ち、送信された表示信号が含まれる1フレームにおいて、この1フレームを構成する全ての表示信号の総数に対して、信号レベルが変化したと判定される表示信号の総数の割合を検出することで、この割合の大小により、表示される画像が動画であるか静止画であるかを判断できる。例えば、その割合が大きい場合には動画であると判断でき、画像の変化により適切に対応するため、負駆動信号17b及び正駆動信号17cを更に大きくするように調整し、その割合が小さい場合には静止画であると判断でき、負駆動信号17b及び正駆動信号17cを更に小さくなるように調整する。また、動画の場合には調整量を更に大きくし、静止画の場合には調整量を0(零)とするように、いずれか一方の駆動信号を調整することも可能である。
そして、オーバードライブ駆動回路100は、オーバードライブ駆動後の表示信号を図2に示す液晶ドライバ回路140に送信する。液晶ドライバ回路140は、この表示信号を1ライン毎にラッチ回路142でラッチし、レベルシフタ143,デコーダ回路144,出力アンプ145を通して信号線駆動回路146から各信号線Sに出力する。
また、ドライバIC1000は、図3に示すように、表示データ変換回路120とオーバードライブ駆動回路100との間に、RGB用24ビットの表示信号を各色8ビットの表示信号に分割する信号分割回路を設け、赤色(R),緑色(G),青色(B)のそれぞれに対応するように複数のオーバードライブ駆動回路100a〜100cを有することも可能である。
最後に、このようなオーバードライブ駆動回路100やドライバIC1000を表示装置5000に適用可能であることは言うまでもない。
以下、このような回路構成及び処理動作を有するオーバードライブ駆動回路100,ドライバIC1000,表示装置5000の一実施例について更に説明を続ける。
図4は、第1の実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。上位側比較器32と下位側比較器33と第1のAND回路34とは、図1に示すレベル判定部12に相当し、第2のAND回路35と反転回路37とは、図1に示す推移判定部13に相当する。また、第1のメモリ36は、図1に示す第1符号記憶部10に相当し、第2のメモリ39は、図1に示す第2符号記憶部11に相当する。更に、駆動信号選択回路38は、図1に示す駆動信号選択部14に相当する。その他については、図1を用いて説明した各部と同様である。なお、実施例1及び後述する実施例2,実施例3は、一色8ビットの表示信号を例に説明をするものであり、液晶パネルはノーマリーホワイトモードであるものとする。
送信された8ビットの表示信号は、上位側比較器32のマイナス端子に入力されると共に、下位側比較器33のプラス端子に入力される。また、上位側比較器32のプラス端子には、レジスタ制御信号が送信されるタイミングに基づいて、上位側レジスタ30に格納されている上位側駆動基準値(レベル235)が入力され、下位側比較器33のマイナス端子には、レジスタ制御信号が送信されるタイミングに基づいて、下位側レジスタ31に格納されている下位側駆動基準値(レベル210)が入力される。なお、上位側レジスタ30及び下位側レジスタ31にそれぞれ格納されている上位側駆動基準値及び下位側駆動基準値は、図2で示すシリアルインタフェース150を通じてホスト側のCPUから送信されるレジスタ制御信号により制御されるので、ホスト側での調整により、上位側レジスタ30及び下位側レジスタ31に格納される各駆動基準値の大きさをそれぞれ変更することが可能となっている。
上位側比較器32は、表示信号の表示レベルと上位側駆動基準値とを比較し、表示信号の表示レベルがレベル235以下の場合に、“1”の符号を有する信号を出力し、表示信号の表示レベルがレベル235より高い場合に、“0”の符号を有する信号を出力する。同様に、下位側比較器33は、表示信号の表示レベルと下位側駆動基準値とを比較し、表示信号の表示レベルがレベル210以上の場合に、“1”の符号を有する信号を出力し、表示信号の表示レベルがレベル210より低い場合に、“0”の符号を有する信号を出力する。
そして、第1のAND回路34は、上位側比較器32及び下位側比較器33からそれぞれ出力された2つの信号を入力し、一般的にAND回路の有する特性に応じた符号の信号を出力する。即ち、両比較器から出力された2つの信号の符号が“1”の場合に“1”の符号を有するインデックスシグナル(Index Signal:以降、「IS信号」と称する)を出力し、それ以外の場合に“0”の符号を有するIS信号を出力する。
一般に、液晶は、特許文献1に開示されているように、液晶に印加する電界を0(零)にするような場合、即ち、液晶分子の粘性などの物性によって配向が変化する場合に応答速度が遅くなる。つまり、ノーマリホワイトの場合には白表示側、ノーマリブラックの場合には黒表示側の表示レベルの場合に応答速度が遅くなる。故に、図4に示す第1のAND回路34は、レベル210(透過率70%程度)以上〜レベル235(透過率90%程度)以下の範囲をノーマリーホワイトモードにおけるオーバードライブ駆動を行う駆動基準とし、送信された表示信号がこの駆動基準の範囲に含まれるか否かを判定するものとなっている。
そして、第1のAND回路34から出力されたIS信号は、第2のAND回路35に入力されると共に第1のメモリ36に蓄積される。また、タイミング信号に基づいて第1のメモリ36に蓄積されていた1フレーム前の表示信号に対する符号がインデックスシグナル(以降、「DLIS信号」と称する)として出力され、反転回路で反転された後に、第2のAND回路35に入力される。
第2のAND回路35は、第1のAND回路34から出力されたIS信号と第1のメモリ36から出力されたDLIS信号の反転値とを入力し、入力される2つの信号の符号が“1”の場合に、“1”の符号を有するオーバードライブON信号(以降、「ODON信号」と称する)を出力し、それ以外の場合は、“0”の符号を有するODON信号を出力する。即ち、“1”の符号を有するODON信号を出力する場合とは、入力される信号が共に“1”の場合なので第1のメモリに蓄積されていた符号が“0”であり、従って1フレーム前の表示信号の表示レベルは駆動基準を満たしていなかったため、送信された表示信号はオーバードライブ駆動を行う駆動基準に変化してきたものを意味している。
その後、ODON信号は駆動信号選択回路38に入力され、駆動信号選択回路38は、ODON信号の符号が“1”の場合に、負駆動信号17b又は正駆動信号17cを選択するように第1のスイッチを制御し、ODON信号の符号が“0”の場合には、オーバードライブ駆動を行う必要がないので、ゼロ信号を出力する零駆動信号17aを選択するように第1のスイッチを制御する。
以上の処理動作により、1ビットのメモリを用いてオーバードライブ駆動を行うか否かについての判定が可能となるが、このままでは表示信号をより明るく又はより暗くするかについての判別ができない。オーバードライブ駆動回路100は、前述したように第2のメモリ39を用いることで、この判別を行うことを可能としている。
下位側比較器33で比較された結果の符号は、第1のAND回路34に送信されると共に、第2のメモリ39に蓄積される。そして、タイミング信号に基づいて第2のメモリ39に蓄積されていた1フレーム前の表示信号に対して下位側比較器33から出力された符号が補助信号(以降、「DeLVL信号」と称する)として出力され、このDeLVL信号は、後段の駆動信号選択回路38に入力される。
そして、駆動信号選択回路38は、DeLVL信号の符号が“0”の場合に、表示信号が暗いレベル(レベル210より低いレベル)から駆動基準(レベル210以上〜レベル235以下)に変化してきたと判断できるので、表示信号をより明るく表示するために正駆動信号17cを選択するように第2のスイッチを制御し、DeLVL信号の符号が“1”の場合には、表示信号が明るいレベル(レベル235より高いレベル)から駆動基準(レベル210以上〜レベル235以下)に変化してきたと判断できるので、表示信号をより暗く表示するために負駆動信号17bを選択するように第2のスイッチを制御する。
そして、駆動信号選択回路38により選択された駆動信号は、オーバードライブ駆動信号(以降、「ODIS信号」と称する場合もある)として加算部16に入力され、送信された表示信号とODIS信号とを加算し、オーバードライブ駆動後の表示信号としてオーバードライブ駆動回路100から出力される。
以上の動作処理に基づいて、各回路や各メモリから出力される各信号の符号パターンと、その符号パターンに応じて選択される駆動信号との場合分けを図5に示す。
従って、本実施例で説明したオーバードライブ駆動回路100は、送信された表示信号が、応答速度が遅くなる特定の駆動基準に属する場合に、2ビットの小さいメモリを用いてオーバードライブ駆動を行うことが可能となり、応答速度を改善した表示が可能となる。なお、このようなオーバードライブ駆動回路は、RGBの各色毎に処理を行うことが最も望ましいことは言うまでもない。
また、上位側レジスタ30及び/又は下位側レジスタ31にそれぞれ格納される各駆動基準値を変更することで、オーバードライブ駆動を行う駆動基準の範囲を可変可能とすることは言うまでもない。例えば、ノーマリーブラックモードの場合には、上位側レジスタ30に格納される上位側駆動基準値をレベル125(透過率20%程度)とし、下位側レジスタ31に格納される下位側駆動基準値をレベル85(透過率1%程度)とすることで、他の回路等に変更を加えることなく、駆動基準をレベル85以上〜レベル125に変更することも可能である。参考までに、このノーマリーブラックモードの場合に、各回路や各メモリから出力される各信号の符号パターンと、その符号パターンに応じて選択される駆動信号との場合分けを図6に示す。
図7は、第2の実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。このオーバードライブ駆動回路100の回路構成は、実施例1で説明したオーバードライブ駆動回路100の回路構成に、図1に示す駆動信号調整部15に相当する駆動信号調整回路40を更に加えた構成である。本実施例では、この駆動信号調整回路40の回路構成及び処理動作について説明し、実施例1と重複する回路の説明はここでは省略する。なお、実施例1で説明した第2のAND回路35は“0”又は“1”の符号を有するODON信号を出力する機能を備えるものであったが、本実施例の第2のAND回路35は、第2のAND回路35に入力される2つの信号の符号が“1”の場合、即ち、送信された表示信号がオーバードライブ駆動を行う駆動基準に変化してきたものであると判定された場合にODON信号を出力し、それ以外の場合には何も出力しない処理を行うものとする。
駆動信号調整回路40は、第2のAND回路35から出力されるODON信号を入力すると共にレジスタ制御信号も入力し、1フレーム中にどの程度オーバードライブが必要な領域があるのかについて検出し、その領域の大小に応じたオーバードライブ量調整信号(以降、「ADJ信号」と称する)を生成して出力する。このADJ信号により、負駆動信号17bのオーバードライブ値(−Coeff.)及び正駆動信号17cのオーバードライブ値(+Coeff.)をそれぞれ可変することができる。従って、この駆動信号調整回路40を有するオーバードライブ駆動回路100は、負駆動信号17b及び正駆動信号17cの大きさを変化することを可能とするので、連続して画面が大きく変化している動画表示の場合には、送信された表示信号を実施例1で説明したよりも大きくオーバードライブ駆動し、画面の変化量が少ない静止画の場合には、実施例1で説明したよりも小さくオーバードライブ駆動することが可能となる。
図8は、本実施例に係る駆動信号調整回路の回路構成を示す構成図である。第1累積加算器50は、第2のAND回路35から出力されたODON信号を累積的に加算する。駆動信号調整回路40は1フレーム中においてオーバードライブ駆動を必要とする表示信号の領域を検出するので、第1累積加算器50で累積加算された累積値は、1フレームの最初でクリアされ、その後、ODON信号を1フレームの間累積加算する。例えば、表示画面が480×640画素の場合である場合、全画素でODON信号が出力された場合には1フレーム中の累積加算結果は307200となり、半画面分の画素でODON信号が出力された場合には153600となる。即ち、第1累積加算器50に累積された累積値が、1フレーム中でオーバードライブが必要な画素数を示しており、この累積値が大きければ表示信号は動画のようなダイナミックな信号であり、小さければ静止画の時の受信エラーや水平同期外れなどのノイズ状信号であると判断することができる。
そして、第1累積加算器50で累積加算された累積値は、第1ラッチ回路51により1フレームに1回ラッチされ、比較器52のプラス端子に入力される。比較器52は、基準レジスタ53に格納された所定の基準値をマイナス端子から入力し、累積値と基準値とを比較する。ここで、この所定の基準値は、図2で示すシリアルインタフェース150を通じてホスト側のCPUから送信されるレジスタ制御信号により制御されるので、ホスト側での調整により、基準レジスタに格納される基準値の大きさを変更することが可能となっている。例えば、i−チャネルなどの場合には画面の一部しかスクロールしないが、常に表示画像の書き換えが行われているので、基準値を小さく設定する。一方、テレビ受信の場合には、1ラインの同期外れやワンセグ信号の受信ブロックエラーなどのようなノイズ状表示があるため、基準値を高く設定しておく。
比較器52での比較の結果、累積値が基準値よりも大きい場合には動画と判定し、オーバードライブ量を上げるように「+1」を出力する。一方、累積値が基準値よりも小さい場合には静止画と判定し、オーバードライブ量を下げるように「−1」を出力する。従って、i−チャネルなどのように画面の一部しか書き変わらない場合であっても、1フレーム全体に対する累積値を用いるため、動画と判定することが可能となり、テレビ表示の場合には、パンニングやシーンチェンジのようにダイナミックに画面が変化する時に動画と判定することが可能となる。
比較器52から出力された値は、第2累積加算器55で累積的に加算される。第1累積加算器50から比較器52までは2つのフレーム間での画面変化を判定するものであるが、第2累積加算器55以降は、複数のフレーム間における画面変化の連続性に着目している。即ち、比較器52から出力される値が頻繁に切り替わったときオーバードライブ駆動の有無も頻繁に切り替わり、そのような表示信号に対してオーバードライブ駆動処理による急激な変化は視覚的に不自然さを感じるようになるため、切り替わり時の変化を緩和するために第2累積加算器55で累積加算された累積値を用いる。この処理について、図8に示す構成図と図9及び図10に記載された表とを用いて説明する。
図9は、駆動信号調整回路から出力されるADJ信号の第一例を示す表である。第一例を示す表では、調整レジスタ57に格納された調整値が4つのレベルに区分されており、第2累積加算器55から出力された累積値が「+1」の場合の調整値は「0.25」であり、累積値が「+2」の場合の調整値は「0.50」であり、累積値が「+3」の場合の調整値は「0.75」であり、累積値が「+4」の場合の調整値は「1.00」となるように設定されている。なお、累積値が「0」の場合の調整値は「0.00」とすることを基準としている。また、第2累積加算器55と調整レジスタ57との間には、オーバーフローやアンダーフローが発生しないようにリミッタ回路56が設けられており、第一例を示す表におけるリミット値は「+4」に設定されている。
フレーム番号がnから(n+5)までの画像は、比較器52からの出力が「+1」なので動画であると判断することができる。その場合に、第2累積加算器55の累積値は、上限を「+4」として、「+1」→「+2」→「+3」→「+4」と次第に大きくなり、その推移に対応するように「0.25」→「0.50」→「0.75」→「1.00」と次第に大きいADJ信号が出力されることになる。フレーム番号がn+6の場合、比較器52からの出力が「−1」なので、動画から静止画に変化したと判断することができる。この場合、第2ラッチ回路54を介して入力される「−1」により、第2累積加算器55に累積されていた累積値がクリアされて0(零)となる。第2累積加算器55に入力される値が「−1」の場合には累積値が常に0(零)となるので、フレーム番号がn+6からn+10までの画像に対する第2累積加算器55の累積値は全て0(零)となっている。累積値が0(零)なので、「0.00」のADJ信号が出力されることになる。
図10は、駆動信号調整回路から出力されるADJ信号の第二例を示す表である。第二例を示す表では、調整レジスタ57に格納された調整値が2つのレベルに区分されており、第2累積加算器55から出力された累積値が「+1」の場合の調整値は「0.50」であり、累積値が「+2」の場合の調整値は「1.00」となるように設定されている。なお、第一例を示す表の場合と同様に、累積値が「0」の場合の調整値は「0.00」とすることを基準としている。また、第二例を示す表におけるリミット値は「+2」に設定されている。
フレーム番号がnから(n+5)までの画像は、比較器52からの出力が「+1」なので動画であると判断することができる。その場合に、第2累積加算器55の累積値は、上限を「+2」として、「+1」→「+2」と変化し、その推移に対応するように「0.50」→「1.00」と次第に大きいADJ信号が出力されることになる。フレーム番号がn+6の場合、比較器52からの出力が「−1」なので、動画から静止画に変化したと判断することができる。この場合、第2ラッチ回路54を介して入力される「−1」により、第2累積加算器55に累積されていた値がクリアされて0(零)となる。第2累積加算器55に入力される値が「−1」の場合には累積値が常に0(零)となるので、フレーム番号がn+6からn+10までの画像に対する累積値は全て0(零)となっている。累積値が0(零)なので、「0.00」のADJ信号が出力されることになる。
なお、調整レジスタ57に格納される調整値は、基準レジスタ53に格納された基準値と同様に、ホスト側のCPUから送信されるレジスタ制御信号により制御されるので、ホスト側での調整により、調整レジスタ57に格納される調整値の大きさを変更することが可能となっている。
また、例えば、正駆動信号17cが予め備えている「正」としての所定の大きさを0に設定しておくことで、「0.00」のADJ信号が出力された場合に、実施例1で説明した零駆動信号が選択された場合と同様に、オーバードライブ駆動を停止することも可能である。その他、調整値を「1.00」に固定することで、オーバードライブ量を常に一定(第一例の表及び第二例の表における最大値)とすることも可能である。
なお、このような駆動信号調整回路を有するオーバードライブ駆動回路100は、RGBの各色毎に処理を行うことが最も望ましいことは言うまでもない。
従って、本実施例で説明したオーバードライブ駆動回路100は、実施例1で説明した効果に加えて、動画などのダイナミックな画面とそうでない画面とで、動画と静止画との切り替えを行うことが可能となり、表示する画像に適応した更に高画質な画像を表示することができる。
実施例1で説明したように、上位側レジスタ30及び下位側レジスタ31に格納されている上位側駆動基準値及び下位側駆動基準値は、レジスタ制御信号により制御されるようになっているので、ホスト側からのソフトウェア制御に依存することになる。しかしながら、本実施例で説明するドライバICは、各駆動基準値を任意に設定可能な設定端子を備えているので、ホスト側から送信された画像を独自に制御可能な自動モードで動作することが可能となる。
図11は、第3の実施例に係るドライバICの回路構成を示す構成図である。このドライバIC1000は、図2に示すドライバIC1000の有するシリアルインタフェース150及びインデックスレジスタ160に代えて、駆動基準や駆動信号の大きさを任意に設定可能な設定端子210を備えた構成である。図11に示すドライバIC1000は、電源が投入された後、スタンバイ端子に印加されるオン/スタンバイ信号の入力により、予め決められたシーケンスに従いタイミング発生回路130及び液晶電源発生回路180が動作することで、表示のオン/オフを行うようになっている。表示を行う際のタイミング設定や、液晶駆動電源の電圧や液晶電源発生回路180の内部に形成された昇圧回路動作の設定や、オーバードライブ駆動する際のオーバードライブ量の設定等を、ドライバIC1000の設定端子210から行うことが可能となる。
図12は、本実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。このオーバードライブ駆動回路は、図4に示すオーバードライブ駆動回路と同様の構成であるが、上位側レジスタ30及び下位側レジスタ31がない点において異なっている。上位側比較器32及び下位側比較器33は、設定端子210から入力された設定値を用いて比較を行い、第1のAND回路34は、その比較の結果に基づいて、オーバードライブ駆動の駆動基準を満たしているか否かを判定する。また、同様に、負駆動信号17bの大きさ(−Coeff.)及び正駆動信号17cの大きさ(+Coeff.)についても、設定端子210から入力された設定値を用いて設定することが可能となる。
なお、設定端子210から入力される設定値は、駆動基準や駆動信号そのものの値でも良いが、予め上位側比較器32及び下位側比較器33や、負駆動信号17b及び正駆動信号17cに数種類の値を内蔵しておき、その中から所望の値を選択するような選択値であってもよい。選択値を用いる場合には、ドライバIC内の配線数を削減することが可能となる。
また、本実施例では、図2に示すドライバIC1000の有するシリアルインタフェース150及びインデックスレジスタ160に代えて、設定端子210を備えた構成を用いて説明したが、このシリアルインタフェース150及びインデックスレジスタ160を有するドライバIC1000に更に設定端子210を備え、いずれかを選択させる選択回路により、従来のようにホスト側の設定コマンドを用いるモードと本実施例で説明した自動モードとを選択可能とする構成であっても同様の効果が得られることは言うまでもない。
更に、本実施例で説明したオーバードライブ駆動回路100は、実施例1で説明した回路構成と同様の構成であったが、実施例2で説明した駆動信号調整回路40を有するオーバードライブ駆動回路100に用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、上位側レジスタ30及び/又は下位側レジスタ31に格納される各駆動基準や、負駆動信号17bの大きさ及び/又は正駆動信号17cの大きさのみではなく、実施例2で説明した基準レジスタ53に格納される基準値や、調整レジスタ57に格納される調整値を任意に設定する複数の設定端子210を有する構成であってもよい。
本実施の形態によれば、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1符号を第1符号記憶部10に記憶しておき、また、1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2符号を第2符号記憶部11に記憶しておき、送信された表示信号の信号レベルが該駆動基準を満たすか否かをレベル判定部12で判定し、表示信号の信号レベルが該駆動基準を満たすと判定される場合に、第1符号に基づいて、送信された表示信号の信号レベルが前述の駆動基準を満たしていなかった信号レベルから該駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを推移判定部13で判定し、表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、第2符号に応じて、送信された表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を駆動信号選択部14で選択するので、2種類の符号のみを用いた回路規模の非常に小さいオーバードライブ駆動回路を提供することができる。即ち、オーバードライブ駆動を行う際に必要とするメモリー量を、1フレーム分のフレームメモリー若しくはその1/3のメモリーから、第1符号及び第2符号の2ビットまで低減することが可能となる。従い、回路規模の小さいオーバードライブ駆動回路100を用いることで、モバイル機器の表示部に高画質な画像を表示することが実現可能となる。
本実施の形態によれば、1フレームに対して推移判定部13により表示信号の信号レベルが変化したと判定される割合を検出し、該割合に応じて駆動信号の大きさを調整する駆動信号調整部15を更に有するため、表示される画面の変化に応じてより適切にオーバードライブ駆動を行うオーバードライブ駆動回路100を提供することができる。即ち、割合の大小により、表示される画像が動画であるか静止画であるかを判断できるため、画像の種類に応じてより適切なオーバードライブ駆動を行うことが可能となる。例えば、割合が小さい場合には、静止画時の受信エラーや水平同期外れなどのノイズ信号と判断できるので、ノイズ信号を抑制するように駆動信号の大きさを調整することで、モバイル機器の表示部に更に高画質な画像を表示することが実現可能となる。
本実施の形態によれば、ドライバIC100が、前述の駆動基準を任意に設定可能な設定端子210を更に有するので、ホスト側からのソフトウェア制御に依存しない自動モードで動作可能なドライバIC1000を提供することができる。
本実施の形態によれば、ドライバIC100が、前述の駆動信号の大きさを任意に設定可能な設定端子210を更に有するので、ホスト側からのソフトウェア制御に依存しない自動モードで動作可能なドライバIC1000を提供することができる。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。
<表示装置用ドライバICの構成について>
図16は、第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICの機能ブロックを示すブロック図である。この表示装置用ドライバIC(以降、単に「ドライバIC」と称する)1000は、表示信号用RAM301と、X−アドレスカウンタ用のデコーダ302と、入出力ゲート回路303と、Y−アドレスカウンタ用のデコーダ304と、判定回路305と、インデックス用RAM306と、レベル信号用RAM307と、オーバードライブ駆動回路100とを備えている。なお、図16に示すように、このドライバIC1000には上記以外にも複数の他の回路(例えば、MPUインタフェース制御回路,ラッチ回路等)を備えているが、それら他の回路に関する説明はここでは省略する。
表示信号用RAM301は、CPU6000から送信された表示信号を記憶可能な表示信号用記憶手段である。R(赤)G(緑)B(青)のいずれか一色あたりに対応する新たな表示信号NEWVが送信された場合に、既に書き込まれている前の表示信号LASTVが読み出され、送信された新たな表示信号NEWVが書き込まれる機能を備えている。なお、本実施の形態で説明する表示信号用RAMは、R(赤)に対応する表示信号を記憶するものとする。
判定回路305は、新たな表示信号NEWVの信号レベルが前の表示信号LASTVの信号レベルと異なる場合に、新たな表示信号NEWVに対してオーバードライブ駆動を行うと判定する機能を備えている。また、オーバードライブ駆動を行う場合に、新たな表示信号NEWVの信号レベルを増加又は減少のいずれの方向にオーバードライブ駆動するかを決定する機能も備えている。
インデックス信号用RAM306は、判定回路305の判定結果を一色あたり1ビットのインデックス信号ISとして記憶する機能を備えている。
レベル信号用RAM307は、判定回路305の決定結果を一色あたり1ビットのレベル信号LVLとして記憶する機能を備えている。
オーバードライブ駆動回路100は、所定のタイミングで表示信号用RAM301とインデックス信号用RAM306とレベル信号用RAM307とから夫々読み出された新たな表示信号NEWVとインデックス信号ISとレベル信号LVLとを夫々入力し、インデックス信号ISがオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、新たな表示信号NEWVをレベル信号LVLで示された方向にオーバードライブ駆動する機能を備えている。
なお、本実施の形態で説明する表示信号用RAM301とインデックス信号用RAM306とレベル信号用RAM307とはRAM(Random Access Memory)で構成されるものであるが、情報の書き込み及び読み出しが可能であればどのような記憶手段であってもよく、例えば、書き込み及び読み出しを行う方法がRAMとは異なるEPROM等を代用することも可能である。
<表示装置用ドライバICの処理について:ノーマリーホワイトの場合>
以下、液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合における表示装置用ドライバIC1000の処理の流れについて、図16乃至図20を用いて具体的に説明する。
まず、CPU6000(図示せず)から送信された表示信号NEWVは、MPUインタフェース制御回路を介して判定回路305に入力される。また、表示信号NEWVと共にCPU6000から送信された内蔵RAMアドレス情報であって、表示信号用RAM301に対する表示信号の書き込み先を示す内蔵RAMアドレス情報は、MPUインタフェース制御回路を介してデコーダ302及びデコーダ304に入力される。なお、本実施の形態で説明する表示信号とは、R(赤)に対応する表示信号であるものとする。
次に、判定回路305は、デコーダ302から出力された内蔵RAMアドレス情報を入力した場合に、図17に示すように、表示信号用RAM301に対して読出信号RD_ADRSを与え、表示信号用RAM301に既に書き込まれている前の表示信号LASTVを読み出す。
一方、判定回路305の判定部315は、新たな表示信号NEWVに対してオーバードライブ駆動の対象範囲を示す第1の対象範囲値と、前の表示信号LASTVに対してオーバードライブ駆動の対象範囲を示す第2の対象範囲値とを事前に保持しておき、MPUインタフェース制御回路からの新たな表示信号NEWVと表示信号用RAM301から読み出された前の表示信号LASTVとを入力した場合に、保持されている第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値と新たな表示信号NEWV及び前の表示信号LASTVとを用いてオーバードライブ駆動を行うか否かを判定し、その判定結果をインデックス信号ISとして出力する。更に、オーバードライブ駆動を行う場合には、新たな表示信号NEWVに対して増加又は減少のいずれの方向にオーバードライブ駆動するかを決定し、その決定結果をレベル信号LVLとして出力する。
具体的には、図18に示すような入出力関係でインデックス信号IS及びレベル信号LVLが出力されることになる。IS=1とはオーバードライブ駆動を行うことを意味し、IS=0とはオーバードライブ駆動を行わないことを意味している。また、LVL=1とは新たな表示信号を+強調(より白表示側)する方向にオーバードライブ駆動を行うことを意味し、LVL=0とは新たな表示信号を−強調(より黒表示側)する方向にオーバードライブ駆動を行うことを意味している。
一般に、液晶は、印加する電界をゼロにするような場合、すなわち液晶分子の粘性などの物性によって動作が行われる場合に応答速度が遅くなることが知られている。つまり、ノーマリーホワイトの液晶パネルであれば白表示側の信号レベルの場合に応答速度が遅くなる。そこで、図18に示すように、新たな表示信号NEWVが白側の信号レベルである場合(NEWV=210〜235)にオーバードライブ駆動を行うように設定(IS=1)する。
また、IS=1の場合において、前の表示信号LASTVの信号レベルが新たな表示信号NEWVの信号レベルよりも低い場合(LASTV=0〜209)、言い換えれば、黒表示側から白表示側に変化しようとする場合には、より白表示側にオーバードライブ駆動させることを示すLVL=1を設定し、一方、前の表示信号LASTVの信号レベルが新たな表示信号NEWVの信号レベルよりも高い場合(LASTV=236〜255)、言い換えれば、白表示側から黒表示側に変化しようとする場合には、より黒表示側にオーバードライブ駆動させることを示すLVL=0を設定しておく。
すなわち、判定回路305の判定部315は、前述した第1の対象範囲値として210〜235を設定し、第2の対象範囲値として0〜209,236〜255を設定しておき、新たな表示信号NEWVの信号レベルが210〜235の場合であって、且つ前の表示信号LATSVの信号レベルが0〜209の場合に、インデックス信号IS=1,レベル信号LVL=1を出力し、一方、新たな表示信号NEWVの表示信号レベルが210〜235の場合であって、且つ前の表示信号LATSVの表示信号レベルが236〜255の場合に、インデックス信号IS=1,レベル信号LVL=0を出力する処理を行う。
その後、判定回路305は、新たな表示信号NEWVを、表示信号用RAM301から前の表示信号LASTVを読み出すタイミングと競合しないように、所定の時間遅延させる遅延部325cを通過させ、同時間遅延させる遅延部325dを通過させた書込信号WR_ADRSを用いて、新たな表示信号NEWVを表示信号用RAM301に書き込む。なお、この書込信号WR_ADRSは、デコーダ302から出力された内蔵RAMアドレス情報で示された表示信号の書き込み先に基づいて、新たな表示信号NEWVを表示信号用RAM301に書き込みを行う。
また、判定回路305は、判定部315から出力されたインデックス信号ISを、遅延部325cと同時間遅延させる遅延部325aを経由させた後にインデックス信号RAM306に書き込むと共に、レベル信号LVLを、同時間遅延させる遅延部325bを経由させた後にレベル信号用RAM307に夫々書き込む。
そして、インデックス信号用RAM306は、判定回路305から出力されたインデックス信号ISを一色あたり1ビットのインデックス信号ISとして記憶し、レベル信号用RAM307は、判定回路305から出力されたレベル信号LVLを一色あたり1ビットのレベル信号LVLとして記憶する。また、表示信号用RAM301は、判定回路305から出力された新たな表示信号NEWVを記憶する。
その後、タイミング発生回路130で生成されたデコーダ302からのアドレス信号(行毎に読み出しアドレス信号)に基づいて、表示信号用RAM301に記憶されている新たな表示信号NEWVが行毎に読み出されると共に、インデックス信号用RAM306及びレベル信号用RAM307に夫々記憶されているインデックス信号IS及びレベル信号LVLも同じタイミングで夫々読み出され、オーバードライブ駆動回路100に送出される。なお、インデックス信号ISは、新たな表示信号NEWVの最初の行が読み出された後にリセット(IS=0)される。以降、行(ライン)毎に各RAMから夫々送出されたインデックス信号をL_ISとし、レベル信号をL_LVLとし、新たな表示信号をL_VIDEOとする。
続いて、オーバードライブ駆動回路100は、送出されたインデックス信号L_ISとレベル信号L_LVLと表示信号L_VIDEOとを夫々入力し、インデックス信号L_IS及びレベル信号L_LVLに基づいて、表示信号L_VIDEOに対してオーバードライブ駆動を行う。
具体的には、オーバードライブ駆動回路100は、例えば図19に示すように1列分の8ビットの表示信号を各ビット毎に夫々入力可能な論理回路で構成されており、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=1の場合には、より白くオーバードライブ(+強調)するよう、表示信号L_VIDEOの全てのビットが“1”となるように変換する。また、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=0の場合には、より黒くオーバードライブ(−強調)するよう、表示信号L_VIDEOの上位から2番目のビットが“0”となるように変換する。
これにより、図20に示すように、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=1の場合には、最も白い表示を行う255の信号レベルに変換し、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=0の場合には、表示信号L_VIDEOから64(=上位から2番目のビット値(2))減少した信号レベルに変換してオーバードライブ駆動を実現する。
RAM内蔵ドライバICの場合、通常、表示信号用RAM301からの読み出しは行毎に行われるため、オーバードライブ駆動回路100は全ての列に相当する数量を備える必要があるが、図19に示すように本実施の形態に係るオーバードライブ駆動回路は加算器(加算回路)などの複雑な回路を必要としないため、小規模な回路でオーバードライブ駆動を実現することが可能となる。
最後に、オーバードライブ駆動処理された表示信号は、図16に示すレベルシフタ143,デコーダ回路144を通って所望の表示レベルへの変換が行われた後に、出力回路から表示部2000にオーバードライブ表示信号として出力される。なお、オーバードライブ表示信号は、インデックス信号ISが行毎に読み出された後にリセットされるため、次回の読み出しの場合にはオーバードライブ駆動は行われることはない。つまり、表示信号用RAM301に表示信号が書き込まれた直後にのみ、すなわち新たな表示信号に変化があった場合のみオーバードライブ処理が行われることになる。
<表示装置用ドライバICの処理について:ノーマリーブラックの場合>
以下、液晶表示パネルがノーマリーブラックの場合における表示装置用ドライバIC1000の処理の流れについて、図16,図17,図21乃至図23を用いて具体的に説明する。
まず、CPU6000(図示せず)から送信された表示信号NEWVは、MPUインタフェース制御回路を介して判定回路305に入力される。また、表示信号NEWVと共にCPU6000から送信された内蔵RAMアドレス情報であって、表示信号用RAM301に対する表示信号の書き込み先を示す内蔵RAMアドレス情報は、MPUインタフェース制御回路を介してデコーダ302及びデコーダ304に入力される。なお、本実施の形態で説明する表示信号とは、R(赤)に対応する表示信号であるものとする。
次に、判定回路305は、デコーダ302から出力された内蔵RAMアドレス情報を入力した場合に、図17に示すように、表示信号用RAM301に対して読出信号RD_ADRSを与え、表示信号用RAM301に既に書き込まれている前の表示信号LASTVを読み出す。
一方、判定回路305の判定部315は、新たな表示信号NEWVに対してオーバードライブ駆動の対象範囲を示す第1の対象範囲値と、前の表示信号LASTVに対してオーバードライブ駆動の対象範囲を示す第2の対象範囲値とを事前に保持しておき、MPUインタフェース制御回路からの新たな表示信号NEWVと表示信号用RAM301から読み出された前の表示信号LASTVとを入力した場合に、保持されている第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値と新たな表示信号NEWV及び前の表示信号LASTVとを用いてオーバードライブ駆動を行うか否かを判定し、その判定結果をインデックス信号ISとして出力する。更に、オーバードライブ駆動を行う場合には、新たな表示信号NEWVに対して増加又は減少のいずれの方向にオーバードライブ駆動するかを決定し、その決定結果をレベル信号LVLとして出力する。
具体的には、図21に示すような入出力関係でインデックス信号IS及びレベル信号LVLが出力されることになる。IS=1とはオーバードライブ駆動を行うことを意味し、IS=0とはオーバードライブ駆動を行わないことを意味している。また、LVL=1とは新たな表示信号を+強調(より白表示側)する方向にオーバードライブ駆動を行うことを意味し、LVL=0とは新たな表示信号を−強調(より黒表示側)する方向にオーバードライブ駆動を行うことを意味している。
前述したように、一般に、液晶は、印加する電界をゼロにするような場合、すなわち液晶分子の粘性などの物性によって動作が行われる場合に応答速度が遅くなることが知られている。つまり、ノーマリーブラックの液晶パネルであれば黒表示側の信号レベルの場合に応答速度が遅くなる。そこで、図21に示すように、新たな表示信号NEWVが黒側の信号レベルである場合(NEWV=85〜125)にオーバードライブ駆動を行うように設定(IS=1)する。
また、IS=1の場合において、前の表示信号LASTVの信号レベルが新たな表示信号NEWVの信号レベルよりも低い場合(LASTV=0〜84)、言い換えれば、黒表示側から白表示側に変化しようとする場合には、より白表示側にオーバードライブ駆動させることを示すLVL=1を設定し、一方、前の表示信号LASTVの信号レベルが新たな表示信号NEWVの信号レベルよりも高い場合(LASTV=126〜255)、言い換えれば、白表示側から黒表示側に変化しようとする場合には、より黒表示側にオーバードライブ駆動させることを示すLVL=0を設定しておく。
すなわち、判定回路305の判定部315は、前述した第1の対象範囲値として85〜125を設定し、第2の対象範囲値として0〜84,126〜255を設定しておき、新たな表示信号NEWVの信号レベルが85〜125の場合であって、且つ前の表示信号LATSVの信号レベルが0〜84の場合に、インデックス信号IS=1,レベル信号LVL=1を出力し、一方、新たな表示信号NEWVの表示信号レベルが85〜125の場合であって、且つ前の表示信号LATSVの表示信号レベルが126〜255の場合に、インデックス信号IS=1,レベル信号LVL=0を出力する処理を行う。
その後、判定回路305は、新たな表示信号NEWVを、表示信号用RAM301から前の表示信号LASTVを読み出すタイミングと競合しないように、所定の時間遅延させる遅延部325cを通過させ、同時間遅延させる遅延部325dを通過させた書込信号WR_ADRSを用いて、新たな表示信号NEWVを表示信号用RAM301に書き込む。なお、この書込信号WR_ADRSは、デコーダ302から出力された内蔵RAMアドレス情報で示された表示信号の書き込み先に基づいて、新たな表示信号NEWVを表示信号用RAM301に書き込みを行う。
また、判定回路305は、判定部315から出力されたインデックス信号ISを、遅延部325cと同時間遅延させる遅延部325aを経由させた後にインデックス信号RAM306に書き込むと共に、レベル信号LVLを、同時間遅延させる遅延部325bを経由させた後にレベル信号用RAM307に夫々書き込む。
そして、インデックス信号用RAM306は、判定回路305から出力されたインデックス信号ISを一色あたり1ビットのインデックス信号ISとして記憶し、レベル信号用RAM307は、判定回路305から出力されたレベル信号LVLを一色あたり1ビットのレベル信号LVLとして記憶する。また、表示信号用RAM301は、判定回路305から出力された新たな表示信号NEWVを記憶する。
その後、タイミング発生回路130で生成されたデコーダ304からのアドレス信号(行毎の読み出しアドレス信号)に基づいて、表示信号用RAM301に記憶されている新たな表示信号NEWVが行毎に読み出されると共に、インデックス信号用RAM306及びレベル信号用RAM307に夫々記憶されているインデックス信号IS及びレベル信号LVLも同じタイミングで夫々読み出され、オーバードライブ駆動回路100に送出される。なお、インデックス信号ISは、新たな表示信号NEWVの最初の行が読み出された後にリセット(IS=0)される。以降、行(ライン)毎に各RAMから夫々送出されたインデックス信号をL_ISとし、レベル信号をL_LVLとし、新たな表示信号をL_VIDEOとする。
続いて、オーバードライブ駆動回路100は、送出されたインデックス信号L_ISとレベル信号L_LVLと表示信号L_VIDEOとを夫々入力し、インデックス信号L_IS及びレベル信号L_LVLに基づいて、表示信号L_VIDEOに対してオーバードライブ駆動を行う。
具体的には、オーバードライブ駆動回路100は、例えば図22に示すように1列分の8ビットの表示信号を各ビット毎に夫々入力可能な論理回路で構成されており、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=1の場合には、より白くオーバードライブ(+強調)するよう、表示信号L_VIDEOの最上位ビットが“1”,上位から2番目のビットが“0”となるように変換する(この変換は、上位から2番目のビットに対して1ビット分を追加(=2)することと同義)。また、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=0の場合には、より黒くオーバードライブ(−強調)するよう、表示信号L_VIDEOの全ビットが“0”となるように変換する。なお、+強調の場合であっても、−強調の場合であっても上位から2番目のビットを“0”とする点について共通であるため、上位2ビット目を常時“0”にするよう変換するようにしてもよい。
これにより、図23に示すように、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=1の場合には、表示信号L_VIDEOから64(=上位から2番目のビット値(2))追加した信号レベルに変換し、インデックス信号L_IS=1,レベル信号L_LVL=0の場合には、最も黒い表示を行う0の信号レベルに変換してオーバードライブ駆動を実現する。
RAM内蔵ドライバICの場合、通常、表示信号用RAM301からの読み出しは行毎に行われるため、オーバードライブ駆動回路100は全ての列に相当する数量を備える必要があるが、図22に示すように、本実施の形態に係るオーバードライブ駆動回路は加算器(加算回路)などの複雑な回路を必要としないため、小規模な回路でオーバードライブ駆動を実現することが可能となる。
最後に、オーバードライブ駆動処理された表示信号は、図16に示すレベルシフタ143,デコーダ回路144を通って所望の表示レベルへの変換が行われた後に、出力回路から表示部2000にオーバードライブ表示信号として出力される。なお、オーバードライブ表示信号は、インデックス信号ISが行毎に読み出された後にリセットされるため、次回の読み出しの場合にはオーバードライブ駆動は行われることはない。つまり、表示信号用RAM301に表示信号が書き込まれた直後にのみ、すなわち新たな表示信号に変化があった場合のみオーバードライブ処理が行われることになる。
本実施の形態によれば、RAM内蔵ドライバICの場合であっても、RGB一色の画素あたり2ビットという少容量のオーバードライブ情報メモリーの追加によって、表示信号が変化したときにのみオーバードライブを行うことが可能となるとともに、加算器などの複雑な回路を用いることなく、小規模な回路でオーバードライブ駆動回路が構成可能となり、モバイル用途に適したコンパクトなオーバードライブ駆動回路を実現でき、モバイル機器向けの液晶表示装置の高画質化を図ることが可能となる。
〔変形例1〕
次に、第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICを構成するオーバードライブ駆動回路100の変形例について説明する。
図24は、変形例1に係るオーバードライブ駆動回路の機能ブロックを示すブロック図である。このオーバードライブ駆動回路は、R(赤),G(緑),B(青)の夫々に対応する表示信号L_VIDEO(R)〜表示信号L_VIDEO(B)を夫々オーバードライブ駆動する3つのオーバードライブ駆動回路(R)100a〜オーバードライブ駆動回路(B)100cと、オーバードライブ駆動する際に用いるオーバードライブ値を格納しておくオーバードライブ値格納レジスタ101とを備えた構成である。
オーバードライブ値格納レジスタ101には、表示信号用RAM301から送出された新たな表示信号L_VIDEOの信号レベルを増加する方向にオーバードライブ駆動する際に用いる増加用(+強調用)オーバードライブ値ODPと、表示信号の信号レベルを減少する方向にオーバードライブ駆動する際に用いる減少用(−強調用)オーバードライブ値ODNとが格納されている。また、+強調用オーバードライブ値ODP及び−強調用オーバードライブ値ODNは、コマンドレジスタ(図示せず)やCPU6000(図示せず)から送信されたオーバードライブ強度制御信号により書き換えることが可能である。さらに、オーバードライブ駆動時に色ずれ等の劣化が生じないようにするため、各オーバードライブ値をRGBで同一にすることが望ましい。すなわち、3つのオーバードライブ駆動回路(R)100a〜オーバードライブ駆動回路(B)100cに対して一つのオーバードライブ値格納レジスタは101が形成されている。なお、オーバードライブ値格納レジスタ101は、オーバードライブ駆動回路の内部に形成される場合であっても、外部に形成されている場合であっても得られる効果は同じである。
図25は、オーバードライブ駆動回路(R)の回路構成を示す回路構成図である。図25に示すように、オーバードライブ値格納レジスタ101は、+強調用オーバードライブ値格納レジスタと−強調用オーバードライブ値格納レジスタとの正負一組のレジスタで構成されている。
オーバードライブ駆動回路(R)100aは、表示信号用RAM301とインデックス信号用RAM306とレベル信号用RAM307とから夫々送出された新たな表示信号L_NEWVとインデックス信号L_ISとレベル信号L_LVLとを夫々入力し、インデックス信号L_IS及びレベル信号L_LVLに基づいて、+強調用オーバードライブ値若しくは−強調用オーバードライブ値のいずれかを選択するか、又は、オーバードライブ駆動をすることなく新たな表示信号L_NEWVをそのまま出力する。以下、液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合とノーマリーブラックの場合とに分けて具体的に説明する。
<液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合>
最初に、液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合であって、図18に示した入出力関係で判定処理される場合について説明する。インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_IS=1)であって、レベル信号L_LVLが増加する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_LVL=1)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、より白くなるように+強調用オーバードライブ値を用いてオーバードライブ駆動を行う。例えば、図26に示すように、+強調オーバードライブ値に“11111111”が格納されている場合には、この“11111111”がオーバードライブ駆動後の表示信号として出力される。
また、インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_IS=1)であって、レベル信号L_LVLが減少する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_LVL=0)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、より黒くなるように−強調用オーバードライブ値を用いてオーバードライブ駆動を行う。同様に、図26に示すように、−強調用オーバードライブ値に“10010110”が格納されている場合には、この“10010110”がオーバードライブ駆動後の表示信号として出力される。
一方、インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行わないことを示す場合(L_IS=0)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、図26に示すように、表示信号用RAM301から送出された新たな表示信号L_NEWVをそのまま出力する。
前述したように、液晶は液晶分子の粘性等の物性によって動作する場合に応答速度が遅くなるが、粘度は温度の影響を受け易く、温度が高い場合には応答速度が速く温度が低い場合には応答速度が遅くなる。従って、温度が低い時にはオーバードライブ値を大きく、温度が高い場合にはオーバードライブ値を小さくすることにより、きめ細かく高画質な制御が可能となる。また、表示画像を視聴しているユーザーが切れの良いシャープな画像を好む場合にはオーバードライブ値を大きく、ソフトな画質を好む場合にはオーバードライブ値を小さくすることにより、ユーザの好みに合致した画質、すなわちユーザー満足度の高い画像表示を行うことが可能となる。図27は、図26で示したオーバードライブ値をよりも小さくオーバードライブ値を変化させた場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例である。なお、オーバードライブ値を変化させた場合であっても、図25に示したオーバードライブ駆動回路の構成は変化しないため、CPU6000(図示せず)からのソフトウェア制御によってきめ細かくオーバードライブ量を設定することが可能となっている。
<液晶表示パネルがノーマリーブラックの場合>
続いて、液晶表示パネルがノーマリーブラックの場合であって、図21に示した入出力関係で判定処理される場合について説明する。インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_IS=1)であって、レベル信号L_LVLが増加する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_LVL=1)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、より白くなるように+強調用オーバードライブ値を用いてオーバードライブ駆動を行う。例えば、図28に示すように、+強調オーバードライブ値に“10110000”が格納されている場合には、この“10110000”がオーバードライブ駆動後の表示信号として出力される。
また、インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_IS=1)であって、レベル信号L_LVLが減少する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合(L_LVL=0)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、より黒くなるように−強調用オーバードライブ値を用いてオーバードライブ駆動を行う。同様に、図28に示すように、−強調用オーバードライブ値に“00000000”が格納されている場合には、この“00000000”がオーバードライブ駆動後の表示信号として出力される。
一方、インデックス信号L_ISがオーバードライブ駆動を行わないことを示す場合(L_IS=0)には、オーバードライブ駆動回路(R)100aは、図28に示すように、表示信号用RAM301から送出された新たな表示信号L_NEWVをそのまま出力する。
なお、液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合の説明と同様に、例えば図29に示すように、図28で示したオーバードライブ値をよりも小さくオーバードライブ値を変化させた場合には、ユーザの好みに合致した画質、すなわちユーザー満足度の高い画像表示を行うことが可能となる。
ここで、図30に、表示信号の階調レベル(信号レベル)と透過率との関係性の一例を示す。図30に示すように、階調レベルが大きいすなわち白側の一階調あたりの透過率の変化に比べて、階調レベルが小さいすなわち黒側の一階調あたりの透過率の変化が小さいことが把握できる。これは、黒側では白側に比べてオーバードライブ駆動する際の強調する階調幅を大きくしなければ視覚的なオーバードライブ駆動の効果が得られないことを意味している。そこで、オーバードライブ駆動をするに際し、下位側のビットよりも上位側のビットを変換してオーバードライブ駆動の可変量を多少荒くすることにより、オーバードライブ駆動をより効果的なものとすることが可能となる。例えば、図31に示すように、オーバードライブ駆動する下位の4ビット用に一定の信号“0”を入力し、上位4ビットのみ変換するようなオーバードライブ駆動回路とすることができる。これにより、オーバードライブ駆動回路を構成する各論理回路のうち下位4ビットに相当する論理回路を削減し、オーバードライブ値格納レジスタ101に格納される+強調用オーバードライブ値及び−強調用オーバードライブ値を8ビットから4ビットへと半分に削減するため、回路規模を小さくすることが可能となる。
なお、液晶表示パネルがノーマリーホワイトの場合であってもノーマリーブラックの場合であっても、オーバードライブ駆動を実現する回路としては、+強調分又は−強調分のみを新たな表示信号L_VIDEOに加算する構成も考えられるが、その場合には加算回路が必要となるため、オーバードライブ回路の回路規模が大きくなるという問題がある。図32に示すA1〜A4の4ビットとB1〜B4の4ビットとの加算回路の場合には、図25や図31で示した回路構成よりも回路規模が大幅に大きくなっている。つまり、加算回路を使用しないオーバードライブ駆動回路の方が回路規模を小さく出来るため、モバイル用途として望ましいと言える。
本変形例1によれば、RAM内蔵ドライバICの場合であっても、RGB一色の画素あたり2ビットという少容量のオーバードライブ情報メモリーの追加によって、表示信号が変化したときにのみオーバードライブを行うことが可能となるとともに、加算器などの複雑な回路を用いることなく、小規模な回路でオーバードライブ駆動回路が構成可能となり、さらにソフトウェアの設定によりきめ細かく高画質な制御が可能となるため、モバイル用途に適したコンパクトなオーバードライブ駆動回路を実現でき、モバイル機器向けの液晶表示装置の高画質化を図ることが可能となる。
〔変形例2〕
次に、第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICを構成する判定回路130の変形例について説明する。
図33は、変形例2に係る判定回路及び各RAMの構成を概略的に示す構成図である。この判定回路305は、CPU6000(図示せず)から送信された制御信号VARIに基づいて、前述した第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を可変する機能を備えている。
前述したように、液晶は液晶分子の粘性等の物性によって動作が行われる場合に応答速度が遅くなるが、粘度の温度の影響を受け易く、温度が高い場合には応答速度が速く温度が低い場合には応答速度が遅くなる。従って、温度が低い場合には液晶に多少の電圧が印加される場合でも応答速度が遅くなる。つまり、送信された新たな表示信号が、例えば図18で示したようなオーバードライブ駆動を行う第1の対象範囲値(210〜235)よりも低い信号レベル、すなわち多少黒方向に寄った信号レベルでも応答速度が遅くなる。そこで、環境等に起因して液晶温度が変化した場合であっても適切にオーバードライブ駆動を実現するため、本変形例における判定回路305は、CPUやMPUからの制御信号に応じて第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を可変可能としている。
図34は、液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、液晶の温度が低くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。図18に示す場合に比べて、オーバードライブ駆動を開始する信号レベルが低く設定されている。すなわち、例えば、第1の対象範囲値として設定されていた「210〜235」の値が、「180〜235」に可変されている。
図35は、液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、液晶の温度が高くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。図18に示す場合に比べて、オーバードライブ駆動を開始する信号レベルが高く設定されている。すなわち、例えば、第1の対象範囲値として設定されていた「210〜235」の値が、「220〜235」に可変されている。
同様に、図36は、液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、液晶の温度が低くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図であり、図37は、液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、液晶の温度が高くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。
本変形例2によれば、RAM内蔵ドライバICの場合であっても、RGB一色の画素あたり2ビットという少容量のオーバードライブ情報メモリーの追加によって、表示信号が変化したときにのみオーバードライブを行うことが可能となるとともに、温度等が変化した場合でもCPUやMPUからのソフトウェアの設定によりきめ細かく高画質な制御が可能となるため、モバイル用途に適したコンパクトなオーバードライブ駆動回路を実現でき、モバイル機器向けの液晶表示装置の高画質化を図ることが可能となり、ユーザ満足度の高い液晶表示装置が実現可能となる。
〔変形例3〕
最後に、第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICを構成する判定回路130の変形例について説明する。
図38は、変形例3に係る判定回路及び各RAMの構成を概略的に示す構成図である。この判定回路305は、変形例2と同様に、コマンドレジスタやCPU6000(図示せず)から送信された書き換え制御信号VARIに基づいて、前述した第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を可変する機能を備えている。また、判定回路305は、以下に説明するバックライトコントロールによるバックライト輝度の変動に応じて、第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を可変する機能を備えている。
携帯電話等のモバイル用途のように持ち運びしながら使用する機器は、それら機器の電源に用いるバッテリーの使用時間を長くするために、バックライトコントロールと称される手法を用いることがある。バックライトコントロールとは、表示する画像が全体的に暗い画像、すなわち全画面に渡って低域の階調しか使用されていない画像の場合には、バックライトに供給するバックライト電流を低減してバックライト輝度を低下して表示を行う方法である。つまり、バックライトコントロールによれば、表示される画像が通常画像の場合にバックライト輝度を通常とし、暗い画像の場合にバックライト輝度を低下させて表示を行うことにより、バックライトで消費する電流を低減して低消費電力化を実現し、携帯電話等の携帯機器のバッテリーの使用時間を長くすることができる。
しかし、バックライト電流を低減して表示を行った場合には、画面の明るさが低くなるため表示される画像の視認性も低下してしまう。そのため、バックライト電流を低減した場合に生じる視認性の低下を防止するため、表示信号に基づいて表示される画像の階調特性を可変することを行う。
図39は、バックライトコントロールによりバックライト輝度が可変した場合の3種類の画面における階調(表示信号の信号レベル)と透過率との関係を示す図である。図39に示すように、例えば通常画面から暗い画面(2)に階調特性が変化した場合にはその応答特性も変化することになる。ここで、縦軸の透過率は液晶に印加される電圧によって決定されるため、通常画面でオーバードライブ駆動を行っていた階調レベルの範囲で暗い画面のオーバードライブ駆動を行っても、オーバードライブ駆動を行う透過率(液晶に印加する電圧と同義)は通常画面の場合と異なるため、通常画面と暗い画面(2)とで同等のオーバードライブ駆動特性を得ることができない。そこで、暗い画面(2)の階調特性を考慮して、通常画面の場合のオーバードライブ駆動特性に近づけるようにオーバードライブ駆動を行う階調範囲を可変する。
図40は、液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、通常画面における入出力関係を示す図である。黒側の階調範囲(信号レベル)である85〜125の場合に、オーバードライブ駆動を行うように設定されている。図41は、図40に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。
図42は、液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、通常画面から暗い画面(2)に変化した後の入出力関係を示す図である。黒側の信号レベルである34〜68の場合に、オーバードライブ駆動を行うように設定されている。図43は、図42に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。
図40乃至図43に示すように、通常画面の場合には、第1の対象範囲値を85〜125とすると共に、第2の対象範囲値を0〜84,126〜255とし、通常画面から暗い画面(2)に変化した場合には、第1の対象範囲値を34〜68に可変すると共に、第2の対象範囲値を0〜33,69〜255に可変することにより、表示する画像の明るさが変化した場合であっても安定した表示を行うことができる。なお、バックライトコントロールは、通常、暗い画面のとき、つまりバックライト電流を低減して表示画面を暗くする場合に行われるため、暗い側で応答速度が遅くなるノーマリーブラックの液晶の場合に適応させることができる。無論、ノーマリーブラックの場合のみでなく、ノーマリーホワイトの場合であっても同様に適応することができる。
図44は、液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、通常画面における入出力関係を示す図である。白側の階調範囲(信号レベル)である210〜235の場合に、オーバードライブ駆動を行うように設定されている。図45は、図44に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。
図46は、液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、通常画面から暗い画面(2)に変化した後の入出力関係を示す図である。黒側の信号レベルである200〜220の場合に、オーバードライブ駆動を行うように設定されている。図47は、図46に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。
図44乃至図47に示すように、通常画面の場合には、第1の対象範囲値を210〜235とすると共に、第2の対象範囲値を0〜209,236〜255とし、通常画面から暗い画面(2)に変化した場合には、第1の対象範囲値を200〜220に可変すると共に、第2の対象範囲値を0〜199,221〜255に可変することにより、表示する画像の明るさが変化した場合であっても安定した表示を行うことができる。
すなわち、ノーマリーブラック、ノーマリーホワイトなどの表示モードに関係なく、液晶材料が変更された場合であっても、各オーバードライブ駆動する範囲値を夫々変化させることにより、液晶表示装置用ドライバICの設計を変更することなく安定したオーバードライブ駆動特性を得ることができる。
本変形例3によれば、RAM内蔵ドライバICの場合であっても、RGB一色の画素あたり2ビットという少容量のオーバードライブ情報メモリーの追加によって、表示信号が変化したときにのみオーバードライブを行うことが可能となるとともに、画像の階調特性が変化した場合でもCPUやMPUからのソフトウェアの設定によりきめ細かいオーバードライブ駆動範囲値やオーバードライブ駆動量の制御が可能となるため、モバイル用途に適したコンパクトなオーバードライブ駆動回路を実現でき、モバイル機器向けの液晶表示装置の高画質化を図ることが可能となり、ユーザ満足度の高い液晶表示装置が実現可能となるとともに、液晶材料が変わった場合でも同一の液晶表示装置用ドライバICで対応可能であるという汎用性の高いICを実現することが可能となる。
本実施の形態に係るオーバードライブ駆動回路の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。 本実施の形態に係るドライバICの機能ブロックを概略的に示すブロック図である。 複数のオーバードライブ駆動回路が形成されたドライバICの構成を示す構成図である。 第1の実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。 ノーマリーホワイトモードの場合において、オーバードライブ駆動回路を構成する各回路や各メモリから出力される各信号の符号パターンと、その符号パターンに応じて選択される駆動信号との場合分けを示す表である。 ノーマリーブラックモードの場合において、オーバードライブ駆動回路を構成する各回路や各メモリから出力される各信号の符号パターンと、その符号パターンに応じて選択される駆動信号との場合分けを示す表である。 第2の実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。 第2の実施例に係る駆動信号調整回路の回路構成を示す構成図である。 駆動信号調整回路から出力されるADJ信号の第一例を示す表である。 駆動信号調整回路から出力されるADJ信号の第二例を示す表である。 第3の実施例に係るドライバICの回路構成を示す構成図である。 第3の実施例に係るオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す構成図である。 表示領域を中軸とする携帯端末の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。 モバイル用途に用いられる従来のドライバICの機能ブロックを概略的に示すブロック図である。 モバイル用途に用いられる従来のドライバIC(他の一例)の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICの機能ブロックを示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る表示装置用ドライバICを構成する判定回路及び各RAMの構成を概略的に示す構成図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合における判定部での入出力関係を示す入出力関係図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合におけるオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す回路構成図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合における判定部での入出力関係を示す入出力関係図である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合におけるオーバードライブ駆動回路の回路構成を示す回路構成図である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例である。 変形例1に係るオーバードライブ駆動回路の機能ブロックを示すブロック図である。 オーバードライブ駆動回路(R)の回路構成を示す回路構成図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例(変形例1)である。 図26で示したオーバードライブ値よりも小さくオーバードライブ値を変化させた場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例(変形例1)である。 図28で示したオーバードライブ値よりも小さくオーバードライブ値を変化させた場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の一例である。 表示信号の階調レベルと透過率との関係性を示す一例である。 オーバードライブ駆動回路(R)の他の回路構成を示す回路構成図である。 4ビットと4ビットとの加算回路の回路構成の一例を示す回路構成図である。 変形例2に係る判定回路及び各RAMの構成を概略的示す構成図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、液晶の温度が低くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、液晶の温度が高くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、液晶の温度が低くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、液晶の温度が高くなった際に対応可能に調整された入出力関係を示す図である。 変形例3に係る判定回路及び各RAMの構成を概略的に示す構成図である。 バックライトコントロールによりバックライト輝度が可変した場合の3種類の画面における階調と透過率との関係を示す図である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、通常画面における入出力関係を示す図である。 図40に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。 液晶の表示モードがノーマリーブラックの場合に、通常画面から暗い画面(2)に変化した後の入出力関係を示す図である。 図42に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、通常画面における入出力関係を示す図である。 図44に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。 液晶の表示モードがノーマリーホワイトの場合に、通常画面から暗い画面(2)に変化した後の入出力関係を示す図である。 図46に示す入出力関係の場合におけるオーバードライブ駆動回路の入出力値の例である。
符号の説明
10…第1符号記憶部
11…第2符号記憶部
12…レベル判定部
13…推移判定部
14…駆動信号選択部
15…駆動信号調整部
16…加算部
17…駆動信号源
17a…零駆動信号
17b…負駆動信号
17c…正駆動信号
30…上位側レジスタ
31…下位側レジスタ
32…上位側比較器
33…下位側比較器
34…第1のAND回路
35…第2のAND回路
36…第1のメモリ
37…反転回路
38…駆動信号選択回路
39…第2のメモリ
40…駆動信号調整回路
50…第1累積加算器
51…第1ラッチ回路
52…比較器
53…基準レジスタ
54…第2ラッチ回路
55…第2累積加算器
56…リミッタ回路
57…調整レジスタ
100,100a〜100c…オーバードライブ駆動回路
101…オーバードライブ値格納レジスタ
110…表示データインタフェース
120…表示データ変換回路
130…タイミング発生回路
140…液晶ドライバ回路
141…シフトレジスタ
142…ラッチ回路
143…レベルシフタ
144…デコーダ回路
145…出力アンプ
146…信号線駆動回路
150…シリアルインタフェース
160…インデックスレジスタ
170…階調電圧発生回路
180…液晶電源発生回路
210…設定端子
301…表示信号用RAM
302…デコーダ
303…入出力ゲート回路
304…デコーダ
305…判定回路
306…インデックス信号用RAM
307…レベル信号用RAM
315…判定部
325a〜325d…遅延部
1000…ドライバIC
2000…表示部
2100…表示電極
2200…対向電極
2300…液晶層
3000…走査線駆動回路
5000…表示装置
6000…CPU
7000…携帯端末
S10〜S13…ステップ

Claims (15)

  1. 送信された表示信号の1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1の符号を記憶しておく第1の符号記憶手段と、
    前記1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2の符号を記憶しておく第2の符号記憶手段と、
    前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすか否かを判定するレベル判定手段と、
    前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすと判定される場合に、前記第1の符号に基づいて、前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たしていなかった信号レベルから前記駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを判定する推移判定手段と、
    前記送信された表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、前記第2の符号に応じて、前記送信された表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を選択する駆動信号選択手段と、
    を有することを特徴とするオーバードライブ駆動回路。
  2. 1フレームに対して前記推移判定手段により前記送信された表示信号の信号レベルが変化したと判定される割合を検出し、当該割合に応じて前記駆動信号の大きさを調整する駆動信号調整手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載のオーバードライブ駆動回路。
  3. 前記駆動信号選択手段は、
    前記第2の符号が前記所定の基準よりも高いことを示す場合に、前記送信された表示信号に基づいて表示される画像をより暗くするようにオーバードライブ駆動する駆動信号を選択し、
    前記第2の符号が前記所定の基準よりも低いことを示す場合に、前記送信された表示信号に基づいて表示される画像をより明るくするようにオーバードライブ駆動する駆動信号を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載のオーバードライブ駆動回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のオーバードライブ駆動回路を有することを特徴とする表示装置用ドライバIC。
  5. 前記駆動基準を任意に設定可能な設定端子を更に有することを特徴とする請求項4に記載の表示装置用ドライバIC。
  6. 前記駆動信号の大きさを任意に設定可能な設定端子を更に有することを特徴とする請求項4又は5に記載の表示装置用ドライバIC。
  7. 赤色,緑色,青色のそれぞれに対応する複数の前記オーバードライブ駆動回路を有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の表示装置用ドライバIC。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のオーバードライブ駆動回路を有することを特徴とする表示装置。
  9. 送信された表示信号の1フレーム前の表示信号の信号レベルが、オーバードライブ駆動を行う駆動基準を満たしていたか否かを示す第1の符号を第1の符号記憶手段に記憶しておくステップと、
    前記1フレーム前の表示信号の信号レベルが、所定の基準よりも高いか低いかを示す第2の符号を第2の符号記憶手段に記憶しておくステップと、
    前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすか否かを判定するステップと、
    前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たすと判定される場合に、前記第1の符号に基づいて、前記送信された表示信号の信号レベルが前記駆動基準を満たしていなかった信号レベルから前記駆動基準を満たす信号レベルに変化したか否かを判定するステップと、
    前記送信された表示信号の信号レベルが変化したと判定される場合に、前記第2の符号に応じて、前記送信された表示信号をオーバードライブ駆動する駆動信号を選択するステップと、
    を有することを特徴とするオーバードライブ駆動方法。
  10. 表示信号が新たに送信された場合に、書き込まれている前の表示信号が読み出され、当該新たな表示信号が書き込まれる表示信号用記憶手段と、
    前記新たな表示信号の信号レベルが前記前の表示信号の信号レベルと異なる場合に当該新たな表示信号に対してオーバードライブ駆動を行うと判定し、オーバードライブ駆動を行う場合に当該新たな表示信号の信号レベルを増加又は減少のいずれの方向にオーバードライブ駆動するかを決定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果を1ビットのインデックス信号として記憶するインデックス信号用記憶手段と、
    前記判定手段の決定結果を1ビットのレベル信号として記憶するレベル信号用記憶手段と、
    所定のタイミングで前記表示信号用記憶手段と前記インデックス信号用記憶手段と前記レベル信号用記憶手段とから夫々読み出された前記新たな表示信号と前記インデックス信号と前記レベル信号とを夫々入力し、当該インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、当該新たな表示信号を当該レベル信号で示された方向にオーバードライブ駆動するオーバードライブ駆動手段と、を有し、
    前記判定手段は、
    互いに重複しない範囲値であってオーバードライブ駆動を行う対象範囲を示す第1の対象範囲値及び第2の対象範囲値を保持しておき、前記新たな表示信号の信号レベルが当該第1の対象範囲値であって、且つ前記前の表示信号の信号レベルが当該第2の対象範囲値である場合に、前記新たな表示信号に対してオーバードライブ駆動を行うと判定することを特徴とする表示装置用ドライバIC。
  11. 前記新たな表示信号は前記表示信号用記憶手段から行毎に読み出されるものであって、前記インデックス信号は当該新たな表示信号の最初の行が読み出された後にオーバードライブ駆動を行わないようにリセットされることを特徴とする請求項10に記載の表示装置用ドライバIC。
  12. 増加用オーバードライブ値と減少用オーバードライブ値とを可変可能に格納しておくオーバードライブ値格納手段を更に有し、
    前記オーバードライブ駆動手段は、
    前記インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合であって、前記レベル信号が前記増加する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、前記オーバードライブ値格納手段に格納されている前記増加用オーバードライブ値でオーバードライブ駆動を行い、
    前記インデックス信号がオーバードライブ駆動を行うことを示す場合であって、前記レベル信号が前記減少する方向にオーバードライブ駆動を行うことを示す場合に、前記オーバードライブ値格納手段に格納されている前記減少用オーバードライブ値でオーバードライブ駆動を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の表示装置用ドライバIC。
  13. 前記オーバードライブ駆動手段は、
    赤色,緑色,青色に夫々対応する複数のオーバードライブ駆動回路であって、前記オーバードライブ値格納手段は当該複数のオーバードライブ駆動回路に対して1つであることを特徴とする請求項12に記載の表示装置用ドライバIC。
  14. 前記判定手段で保持しておく前記第1の対象範囲値及び前記第2の対象範囲値は、所定の制御信号に基づいて可変可能であることを特徴とする請求項10に記載の表示装置用ドライバIC。
  15. 前記第1の対象範囲値及び前記第2の対象範囲値は、バックライトコントロールによるバックライト輝度の変動に対応していることを特徴とする請求項10に記載の表示装置用ドライバIC。
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