JP5224562B1 - 隠ぺい力判断用の貼着型積層シート、およびその貼着型積層シートを用いた塗膜の隠ぺい力および膜厚の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】「紙基材層(1)/感圧接着剤層(2)/セパレータ(3)」からなる積層構成を有する積層シート(4)であって、その紙基材層(1)の表面側には白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を1条ないし複数条形成してある。個々の帯状の領域(5)を囲む辺にはハーフカット線(6)を設けてあり、その帯状の領域(5)を横断する方向にはその領域(5)内の紙基材層(1)を小分けするためのミシン目(71)からなる小分け補助手段(7)を設けてある。この隠ぺい力判断用の貼着型積層シートを用いて、塗膜の隠ぺい力と塗膜の膜厚とを評価する。
【選択図】図1
Description
対象物に対して上塗り塗装、補修用の塗装あるいは新たな塗装を行うときには、所期の隠ぺい力が得られるかどうかを知ると共に、その隠ぺい力が得られるときの塗膜の厚みを知ることが必要となる。
隠ぺい率試験の結果は書面で報告するのが通常であり、その報告書には必要に応じて試験済みの隠ぺい率試験紙が添付される。
隠ぺい率試験紙の寸法は種々様々であるが、一例をあげると、縦幅が170〜180mm程度(必要事項の記載欄や記入欄を含めると250mm程度)で横幅が140〜150mm程度である。
(ア)隠ぺい率試験紙を用いて試験結果を出すには、「必要枚数の試験紙に対する塗装→塗装後の乾燥→隠ぺい率を求めるための測定」の手順を踏まなければならないため、多大の時間と手間を要すること。
(イ)隠ぺい率試験紙による場合、煩雑な重量法やウエットフィルムに塗装した場合に規定のコントラスト比が得られるかどうかという膜厚法により塗膜厚を求めなければならないため、塗膜厚の測定にもかなりの手間を要すること。
(ウ)隠ぺい率試験紙は試験室内で使用するものであるため、その試験結果を実際の塗装作業の現場で利用するまでには、時間的かつ距離的な不利があること。
(エ)上記のような事情から、隠ぺい率試験紙を用いての試験による結果を塗装現場に生かす方法は、手間の点でもコストの点でもかなりの負担になること。
(オ)隠ぺい率試験紙は、もともと現場における塗装対象物に貼り付ける使い方をするものではなく、また塗装対象物に貼り付けるようには工夫されていないので、隠ぺい率試験紙を用いての試験結果が現場では間接的に利用されるにとどまること。
(カ)鋳物のような非平面の製品に塗装を行うケースにおいては、平面に対して塗装を行う隠ぺい率試験紙による試験データは、現場では間接的な意味合いでの利用にとどまること。
本出願人の出願にかかる特公昭49−31155号公報(特許第765746号)(特許文献1)の発明は、アート紙上に白黒に塗り分けた試験紙片の塗料塗布面の表面に、熱硬化性天然樹脂を必須成分としかつ油溶性の黒色染料を添加した熱硬化性ワニスを塗布し、これを加熱して不融かつ不溶性の透明被膜を形成した隠ぺい率試験紙にかかるものである。
この特許文献1の隠ぺい率試験紙は、上記のような特別の構成を有するため、一般の隠ぺい率試験紙に比しすぐれているものということができる。
従って、この特許文献1は、隠ぺい率試験紙を理解する上においても参考になる文献であるということができる。
特開2011−149851号公報(特許文献2)の請求項1には、ラベル本体(表面には作業記録記入欄が形成され、裏面に再剥離を可能とする第1粘着剤層が形成されたもの)とカバーシールとを備えた「脆弱な堆積膜厚の確認ラベル」が示されている。
この確認ラベルは、より詳しくは、
・ラベル本体の表面にはグラデーションパターン欄が形成され、
・該グラデーションパターン欄は明度差変化によって形成される濃淡勾配をもち、
・前記グラデーションパターン欄の濃淡勾配の勾配位置を段階的に表示する基準表示部を前記グラデーションパターン欄に複数個設け、
・前記基準表示部の段階を表示する識別符号を前記基準表示部に付したこと、
を特徴とするものである。
すなわち、上記の積層構成を有する「ラベル本体」の表面に、「グラデーションパターン欄」と「基準表示部」と「識別符号」との3者を形成させることが、この特許文献2の発明のポイントとなる工夫点である。
その段落0016には、「前記ラベル本体は、薄く柔軟性のある部材、例えば、紙、金属箔、樹脂フィルムにより形成され、」との記載がある。ただし、実施例においては、その実施例1において「柔軟性のあるフィルム材」を用いた例があげられているのみである。
その請求項5には、「前記基準表示部が、直線、円周、ドット、図形、記号等のマークを用いて形成され、」とある。
その段落0028には、「(探傷試験用のラベルとしてばかりでなく、)・・・圧縮ガス利用による塗料のスプレーや静電気による粉体塗料塗布作業の塗布膜厚さ目安ゲージ・・・等として利用できる。」との記載がある。
その段落0010、0026、0044には、「堆積膜厚または塗膜厚さをリアルタイムで確認できる」旨の記載もある。そのような確認が可能になるのは、ラベル本体の表面に「グラデーションパターン欄と基準表示部と識別符号」とを設けているからである。
その図6や図10〜13にはラベルを各所に貼り付けた例が示されており、また図6にはラベルを対象物に貼り付けた状態でスプレー塗装することも示されている。
上述の特許文献1に記載の隠ぺい率試験紙は、隠ぺい率試験紙として好適なものであり、現在においても広く普及しているものであるが、本発明はこの特許文献1の隠ぺい率試験紙とは発想ないし技術思想の異なる「隠ぺい力判断用の貼着型積層シート」を提供するものである。
上述の特許文献2には、「ラベル本体/第1粘着剤層/セパレータ」の積層構成が示されているが、ポイントとなる工夫点は、すでに述べたように、積層構成を有する「ラベル本体」の表面に、「グラデーションパターン欄」と「基準表示部」と「識別符号」との3者を形成させることにある。
また、特許文献2においては、ラベル本体はそのようなグラデーションパターン欄を設けるため相応の面積を有していることになるが(最小でもハガキ大かそれ以上であると思われる)、そのようなラベル本体を「小分けしたもの」を対象物に貼り付ける思想は全く有していない。そのような小分けは、グラデーションパターン欄を設けることの意義を無にしてしまうからである。
特許文献2の確認ラベルにおいては、グラデーションパターン欄をフルに利用することが不可欠であることは明らかである。
上記のように、特許文献1の隠ぺい率試験紙は、以前から現在に至るまで使用されている隠ぺい率試験紙のうち好ましいものの代表例である。
一方、特許文献2において提案されている確認ラベルは、ラベル本体の表面にグラデーションパターン欄を設けることに技術的な思想が存するものである。
対象物(O)に塗装を行うときの塗膜の隠ぺい力を判断するための積層シート(4)であること、
前記の積層シート(4)は、「紙基材層(1)/感圧接着剤層(2)/セパレータ(3)」からなる基本の積層構成を有すること、
前記の紙基材層(1)の表面側には、白色の帯状パターン(W)と黒色の帯状パターン(B)とがそれらの長辺同士で隣接した白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を1条ないし複数条形成してあること、
また、前記の積層シート(4)の紙基材層(1)には、前記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を囲む2つの長辺(5L),(5L)と2つの短辺(5S),(5S)に沿って、ハーフカット線(6)を設けてあること、
さらに、前記の紙基材層(1)には、前記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を横断する方向に、その帯状の領域(5)内の紙基材層(1)を小片状に小分けするためのミシン目(71)からなる小分け補助手段(7)を設けてあること、
を特徴とするものである。
上記の貼着型積層シートから小分けした小片(P)を対象物(O)の必要部位に貼着すること、
ついで、その貼着した小片(P)の部位を含む対象物(O)の表面に対して所期の隠ぺい力が得られるように塗装を行うこと、
さらに、塗装後の塗膜の膜厚を膜厚計で測定すること、
を特徴とするものである。
そして、現場での対象物への塗装に際しては、上記のようにして求めておいた知見(所期の隠ぺい率が得られる膜厚についての塗装条件)を再現することに努めていたが、試験室と現場とでは、温度、湿度、風の有無、塗装を行う人の個人差などにより塗装条件が食い違うことがあるため、その正確な再現は必ずしも容易ではなかった。
本発明は、特別の構成を有する「隠ぺい力判断用の貼着型積層シート」およびその貼着型積層シートを用いた「塗膜の隠ぺい力と膜厚の評価方法」を案出することにより、上記の目的を達成したものである。
しかも、本発明の隠ぺい力判断用の貼着型積層シートは、簡易・簡便で使い勝手が良いのみならず、塗装を行ったときの塗膜の形成と塗膜の隠ぺい力の度合いの判断時期とが乖離しないため、塗装現場において大きな威力を発揮する。
また、塗装の結果が目視できるので、ユーザー側の担当者に対しても説得性がある。
△:膜厚を測ってから隠ぺい力を決めるものである。
△:試験紙の面積が大きく、従ってコストも高い。
△:平面部分しか測ることができない(稜や隅や湾曲面などの非平面部分は測ることができない)。膜厚を測る器具としてはアプリケーター、ドクター、バーコーターなどの膜厚測定器具を用いるところ、これらは全て平面に適用することを前提としているため、この点からも平面しか測ることができない。
△:隠ぺい率、隠ぺい力を測るのに時間がかかる。
△:垂直の被塗物に塗装するときには、塗料の固形分濃度によっては、自然流下や自重により、塗膜の厚みが上部側が薄く下部側が厚くなる傾向がある。
○:塗装時の塗膜の隠ぺい力を目視で知った上で、その膜厚を測るものであり、上記の従来法とは正反対の使い方をするものである。
○:1枚の貼着型積層シート(試験紙)から小片を小分けして対象物に貼り付ける使い方をするものであり、1枚のシートから多数枚の小片がとれるため、上記の従来品に比しコストがたとえば数10分の1というように格段に小になる。
○:そして、対象物(被塗物)に貼り付けるときの貼着型積層シート(試験紙)の大きさ(寸法)については、小片1個分から小片n個分の大きさまで任意に小分けすることができるので、その場の状況に応じて自在に対処することができる。
○:小片を対象物に貼り付けた状態で、塗装物の膜厚を短時間で測ることができる。
○:小片貼り付け型であるため、対象物(被塗物)のあらゆる部位に適用できる。たとえば、2つの面が直角、鈍角または鋭角に形成されているときの稜線または窪み線を挟む2面間の部位、凸の湾曲面の外面、凹の湾曲部の内面、細いパイプの外面をはじめ、対象物の非平面部分にも貼着できる、
○:JIS規格と同じ試験紙であるから、直ちにJIS規格通りの答えを出すことができる。
○:ディッピング塗装や粉体塗装を含め、ありとあらゆる塗装に使用できる。
○:特別の測定器具は必要がなく、膜厚計のみで測定できる。
○:粉体塗装などの高温(たとえば250℃)に耐えるものも容易に作製できる。
本発明の隠ぺい力判断用の貼着型積層シートは、対象物(O)に塗装を行うときの塗膜の隠ぺい力を判断するための積層シート(4)からなる。
対象物(O)は、構築物やそれに付属するものの壁面、床面、天井面、配管などに限られず、たとえば鋳物製品などの製造物であってもよい。また、それらの構造物や製造物に塗装を行うに先立って予備的に試験を行うためのテストパネルであってもよい。
アート紙は、A1コート紙の場合、上質紙などの原紙の片面または両面に片面につき1平方メートル当りたとえば20g前後の白色顔料系のコーティング層を設けたものである。両面コーティング品の場合、白色度はたとえば82〜84%程度、坪量は1平方メートル当りたとえば80〜210g程度(厚みで0.08〜0.19mm程度)であることが多い。
アート紙の品種には、通常のA1コート紙のほか、A0コート紙(スーパーアート)や超A0コート紙などもある。
なお、紙基材の層に代えてフィルム基材の層を用いることは、本発明の目的には適当ではない。
このときの剥離剤としては、長鎖アルキル基やフッ素やケイ素を含む低エネルギー表面を有する物質が用いられるが、安定した剥離力が得られるシリコーン系の剥離剤が特に重要である。
基材は、紙でもよく、プラスチックスシートでもよいが、紙基材を用いることが多い。
上記の紙基材層(1)の表面側には、白色の帯状パターン(W)と黒色の帯状パターン(B)とがそれらの長辺同士で隣接した白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)が1条ないし複数条形成される。
上記の積層シート(4)の紙基材層(1)には、上記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を囲む2つの長辺(5L),(5L)と2つの短辺(5S),(5S)に沿って、ハーフカット線(6)が設けられる。(ただし、長辺(5L)や短辺(5S)の事実上全長がハーフカットされ、名目的に繋ぎ部が残されているような場合については、これを本発明の範囲外とするものではない。)
ここでハーフカット線(6)とは、積層シート(4)を構成する「紙基材層(1)/感圧接着剤層(2)/セパレータ(3)」の各層のうち、セパレータ(3)を切断分離してしまうようなことがない切断線のことである。
さらに、上記の紙基材層(1)には、上記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を横断する方向に、その帯状の領域(5)内の紙基材層(1)を小片状に小分けするための小分け補助手段(7)が設けられる。このときの横断方向は、長辺(5L)に対して直角方向になるようにするが、場合によってはやや斜め方向であってもよい。
この小分け補助手段(7)は、具体的にはミシン目(71)からなる。なお、このミシン目(71)に加えて目盛り(72)を付設することもできる。
小分け補助手段(7)がミシン目(71)のみであるときは、2つのミシン目(71)で挟まれた領域の紙基材層(1)の端を手の指で摘まんで、それらのミシン目(71)を引き裂く方向にめくる操作を行うことにより小片化する。この場合、ミシン目(71)に沿って定規(または定規に類するもの)を当てながらめくる操作を行うことが好ましい。
小分け補助手段(7)としての目盛り(72)を付設したときは、両側の相対応する目盛り(72),(72)間に定規(または定規に類するもの)を当てながら上記のめくり操作をすることが好ましい。
今、上記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)の長辺側の幅を180mm、短辺側の幅を30mm(白色の帯状パターン(W)の幅は15mm、黒色の帯状パターン(B)の幅は15mm)とし、上記の隣接するミシン目(71),(71)間の幅を10mmとする。
・小片化を2ピッチ単位で行うと、1条の帯状の領域(5)につき180/20=9枚、1枚の貼着型積層シートでは9×3=27枚の小片が取れる。
・小片化を3ピッチ単位で行うと、1条の帯状の領域(5)につき180/30=6枚、1枚の貼着型積層シートでは6×3=18枚の小片が取れる。
・小片化を9ピッチ単位で行うと、1条の帯状の領域(5)につき180/90=2枚、1枚の貼着型積層シートでは2×3=6枚の小片が取れる。
・1条の帯状の領域(5)につき、めくり取りのピッチ数を変えることも自在であり、このときには異なる大きさの小片を取得することができる。
・小分けせずに、1条の帯状の領域(5)の全体(18ピッチ全体)をめくり取ることもできる。
小片化できることは、対象物(O)がたとえば鋳物のような物体であっても、しわ寄りや部分剥離を生ずることなく貼り付けることができることをも意味する。
上記の貼着型積層シートから小分けした小片(P)を対象物(O)の必要部位に貼着し(小片(P)としたときには、その部位の感圧接着剤層(2)はセパレータ(3)側には残らず、紙基材層(1)の裏面側に付き従う)、ついでその貼着した小片(P)の部位を含む対象物(O)の表面に対して所期の隠ぺい率が得られるように塗装を行い、さらに塗装後の塗膜の膜厚を膜厚計で測定することにより、塗膜の隠ぺい力および膜厚を容易かつ正確に評価することができる。
膜厚計には、種々の原理に基く各種のものがあるので、接触式のものか非接触式のものか、対象物(被塗物)が磁性体か非磁性体か、ドライ膜を測定対象とするかウエット膜を測定対象とするか、などを考慮して、適切なものを選択する。
図1は、本発明の隠ぺい力判断用の貼着型積層シートにおける積層シート(4)の一例を示した平面図である。
図2は、図1の積層シート(4)のX−X切断端面図(模式図)である。
紙基材層(1)としては、原紙である上質紙の両面に白色のコーティング層を設けたスーパーアート紙を用いている。
感圧接着剤層(2)の感圧接着剤としては、エマルジョン型の架橋型のアクリル系粘着剤を用いている。
セパレータ(3)としては、シリコーン系の剥離処理剤をコーティングして剥離加工した剥離紙を用いている。
ついで、それぞれの黒色の帯状パターン(B)の左隣に、それと同幅の帯状のスペース(このスペースが白色の帯状パターン(W)となる)をあけた状態で、図1のようにハーフカット線(6)を設けた。
これにより、白色の帯状パターン(W)と黒色の帯状パターン(B)とがそれらの長辺同士で隣接しかつそれらの4周がハーフカット線(6)で囲まれた白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)が3個形成された。隣接するそれぞれの帯状の領域(5),(5)間の隙間の幅は10mmである。
次に、白黒隣接パターン(W/B)からなる3個の帯状の領域(5)を横断するように、その帯状の領域(5)内の紙基材層(1)を小片状に小分けするためのミシン目(71)(小分け補助手段(7)の態様の1つ)を10mm間隔で設けた。1つの小片の寸法は、縦幅が10mm、横幅が15mm×2=30mmとなるので、その1単位を剥がして1単位の面積の小片(P)として用いることもでき、そのn単位を同時に剥がしてn単位の小片(P)として用いることもできる。なお、小片(P)とするときには、ミシン目(71)に沿って定規を当てながら剥離操作を行うことが好ましい。
この実施例1においては、小分け補助手段(7)としてミシン目(71)を設けているが、そのミシン目(71)に加えて目盛り(72)も付設してある。
図3〜4は、実施例で得た種々の大きさの小片(P)を、複雑な表面形状を有する対象物(O)の例としてのレターオープナー(商品名:「コクヨS&T レターオープナー DN−100」)の各所に貼り付けた状態を示したものであり、図3は対象物(O)の前方側から見た場合、図4は対象物(O)の後方側から見た場合を示してある。
小片(P)の大きさは、図1の最小単位を1単位とするとき、1単位、2単位、3単位および5単位の大きさのものを用いている。
なお、図3においては、貼り付けた小片(P)のうちのいくつかについては、故意に部分的に剥がして浮かした状態としてある。
そして、それら各所の小片(P)を含むように塗装を行うことにより、隠ぺい力の評価を円滑に行うことができた。
よって、本発明は、ありとあらゆる塗装現場において有効に役立てることができる。また、現場での適用に先立ち試験室において試験するためのテストパネルに適用する場合にも、有効に役立てることができる。
(2)…感圧接着剤層、
(3)…セパレータ、
(4)…積層シート、
(5)…帯状の領域、
(5L)…長辺、
(5S)…短辺、
(6)…ハーフカット線、
(W/B)…白黒塗り分けパターン、
(W)…白色の帯状パターン、
(B)…黒色の帯状パターン、
(7)…小分け補助手段、
(71)…ミシン目、
(72)…目盛り、
(P)…小片
Claims (2)
- 対象物(O)に塗装を行うときの塗膜の隠ぺい力を判断するための積層シート(4)であること、
前記の積層シート(4)は、「紙基材層(1)/感圧接着剤層(2)/セパレータ(3)」からなる基本の積層構成を有すること、
前記の紙基材層(1)の表面側には、白色の帯状パターン(W)と黒色の帯状パターン(B)とがそれらの長辺同士で隣接した白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を1条ないし複数条形成してあること、
また、前記の積層シート(4)の紙基材層(1)には、前記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を囲む2つの長辺(5L),(5L)と2つの短辺(5S),(5S)に沿って、ハーフカット線(6)を設けてあること、
さらに、前記の紙基材層(1)には、前記の白黒隣接パターン(W/B)からなる帯状の領域(5)を横断する方向に、その帯状の領域(5)内の紙基材層(1)を小片状に小分けするためのミシン目(71)からなる小分け補助手段(7)を設けてあること、
を特徴とする隠ぺい力判断用の貼着型積層シート。 - 請求項1の貼着型積層シートから小分けした小片(P)を対象物(O)の必要部位に貼着すること、
ついで、その貼着した小片(P)の部位を含む対象物(O)の表面に対して所期の隠ぺい力が得られるように塗装を行うこと、
さらに、塗装後の塗膜の膜厚を膜厚計で測定すること、
を特徴とする貼着型積層シートを用いた塗膜の隠ぺい力および膜厚の評価方法。
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