JP5223410B2 - 乾式ガスホルダの油脂タンクの油脂量モニタリング装置 - Google Patents
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Description
本発明は、製鉄所等で用いられる乾式ガスホルダの油脂タンクに関する
一般に、製鉄所においては、高炉やコークス炉で発生したガスを燃料として有効活用するために、高炉ガス等の可燃性ガスを乾式ガスホルダ等のガス貯蔵設備に貯蔵している。この乾式ガスホルダは、図５に示すように円柱状に形成されたガスホルダ本体１の内部に昇降ピストン２と呼ばれるドーム状の天井が収容されている。
この昇降ピストン２は、貯蔵ガス量に応じて昇降するようになっており、昇降ピストン２の外周部（図５のＡ部）は、図６の部分拡大図に示すようにガイドローラとシール装置を介してガスホルダ１の側壁４に押圧されている。そして、シール部（図６のＢ部）は、図７の拡大図に示すように、押付レバーでガスホルダ１の側壁４に押圧されたシールゴムによって内部ガスの漏洩を防止している。
シールゴム部はガスホルダ１の側壁４面上を摺動し易いようにシールゴムの間に油脂が補給されている。この油脂は、図２に示す昇降ピストン２の頂点に設置された油脂タンク３から、昇降ピストン２の外縁部に向けて放射線状に設置された配管によって各シールゴム部に供給されている。
シールゴム部はガスホルダ１の側壁４面上を常に摺動しており、油脂タンク３から供給される油脂が切れると損耗が激しくなりガス漏れの原因となる。従って油脂タンク３には常に油脂が補充されている必要があるので、点検員が昇降ピストン２の上に立ち入って油脂タンク３を点検する必要があった。点検員が毎回昇降ピストン２の上に立ち入ることは、ガス漏れ等の安全上の問題がある。
このような人による点検作業にかえて、特許文献１では、本願とはガスシールのシール方式が異なるが、ピストン２の周方向に沿って液体槽を設けてシールする方式で、ディスプレー式液面計をもちいてシール油の液位の変動を電気信号に変換して把握する方法が開示されている。
特公平６−１９２７５号公報
シールゴム方式によるガスシールでは油脂タンク３の点検に点検員が頻繁に立ち入る必要があり、ガス漏れ等の安全上の問題とデータ入手に手間暇が掛かること、特許文献１に記載された液体シール方式では、ガス漏れ対策上発信器等を防爆仕様としなければならないため、その対策に多大な費用を必要とした。
そこで、発明者等は鋭意検討を重ねた結果、高価な防爆仕様等を必要としない、乾式ガスホルダ１のピストン上にある油タンク３の油脂量をタンク外から安全かつ低コストに監視することができる油脂量モニタリング装置を提供するものである。
第一の発明は、ガスホルダ本体内を貯蔵ガス量に応じて昇降する昇降ピストンを有する乾式ガスホルダにおいて、前記昇降ピストン上に、前記ガスホルダ本体と前記昇降ピストンとの間のシール部に油脂を供給する油脂タンクが設置され、該油脂タンクの油脂量をタンク外の場所でモニタリングできることを特徴とする乾式ガスホルダの油脂量モニタリング装置である。
第二の発明は、前記モニタリング装置は、圧搾空気噴出管と圧搾空気供給管と圧搾空気の圧力変化を検出する圧力センサと検出された圧力を油脂容量に変換する演算装置と演算結果を表示する表示装置とからなることを特徴とする第一の発明に記載の乾式ガスホルダの油脂量モニタリング装置である。
本発明によれば、高価な防爆仕様等を必要としない、乾式ガスホルダ１の昇降ピストン２上にある油脂タンク３の油脂量をタンク外から安全かつ低コストに監視することができる油脂量モニタリング装置が得られる。
図を用いて本発明の一実施形態について説明する。尚、本実施の形態において、対象とする乾式ガスホルダー１は、図５にその外観を示すように、製鉄所において多数使用されている外形が円筒状に形成された乾式ガスホルダー１を例として述べる。勿論、本発明に掛かる油脂量モニタリング装置が設置される乾式ガスホルダー１の外形は円筒状に限定されるものではない。
そして、前記乾式ガスホルダー１の内部には、貯蔵ガス量に応じて昇降する昇降ピストン２がガイドローラとシール装置を介して乾式ガスホルダ１の側壁４に押圧されている。
前記昇降ピストン２の外周部（図５のＡ部）は、図６の部分拡大図に示すように、ガイドローラとシール装置を介してガスホルダ１の側壁４に押圧されており、そのシール部（図６のＢ部）は、図７の拡大図に示すように、押付レバーでガスホルダ１の側壁４に押圧されたシールゴムによって内部ガスの漏洩を防止している。
前記シールゴム部はガスホルダ１の側壁４面上を摺動し易いようにシールゴムの間に油脂が補給されており、この油脂は、図２に示す昇降ピストン２の頂点に設置された油脂タンク３から、昇降ピストン２の外縁部に向けて放射線状に設置された配管によって各シールゴム部に供給されている。
図２は、本発明の一実施形態に係る乾式ガスホルダ１の油脂量を監視するモニタリング装置の概略構成を示す図である。図２に示すように、本発明の一実施形態に係る乾式ガスホルダの油脂量モニタリング装置は、昇降ピストン２のシール部に供給する油脂を貯留した油脂タンク３と油脂タンク３内の油脂の容量を検出するパージ式油脂容量計１０とパージ式油脂容量計１０により検出されたパージガスの圧力変化を油脂タンクに貯留された油脂容量に演算する演算装置２０と演算結果を表示する表示装置３０とから構成されている。
パージ式油脂容量計１０は、図１に示すように乾式ガスホルダ１の昇降ピストン２のシール部に供給する油脂を貯留した油脂タンク３内に設けられた気泡噴出管１１と該気泡噴出管１１に圧縮空気や不活性ガスを供給するパージガス供給配管１２と、該パージガス供給配管１２から前記気泡噴出管１１に供給されるパージガスの圧力変化を電気的に検出する圧力センサ１３とを備えており、圧力センサ１３は、点検員が昇降ピストン２上に立ち入らなくていいように乾式ガスホルダ１の外に設けられている。また、圧力センサ１３は乾式ガスホルダ１の外に設けられているので、乾式ガスホルダ１の内部に電気機器を設置する必要がないので電気的ショートによるガス爆発の危険がないので高価な防爆式センサ仕様とする必要もない。
演算装置２０は、図４に示すように圧力センサ１３で検出されたパージガスの圧力変化は、圧力―油脂容量変換回路により油脂容量に変換される。
そして、この油脂容量レベルは、図３に示すように油脂レベルの時間変化として表示装置３０に表示される。図３でＡ点は油脂がタンクに満杯の状態で、油脂がシール部に徐徐に供給されると共に油脂容量レベルはＢ点に向かいＢ点に到達した時点で油脂タンク３に油脂が満杯にされる。この時点で油脂容量レベルはＣ点を表示し、シール部のゴムの摩耗が大きくなると油脂の消耗が激しくなりｍｉｎ．点であるＤ点への到達時間がＡ〜Ｂへの到達時間に比較して早くなるので、シール部のゴムの点検を行うこととなる。
またパージガスの圧力から油脂容量レベルを算出する際は圧力センサ１３を乾式ガスホルダ１本体の外に設置したので圧力損失が懸念されたが、図４に示すように問題のないレベルの線形性のデータが得られている。
以上、本発明により、乾式ガスホルダ１の内部に電気機器を設置することなく油脂タンク３の油脂容量を検出することができ、検出器も防爆仕様とする必要もないので、安全かつ低コストで油脂タンクの油脂容量をモニタリングできる。
１ 乾式ガスホルダ
２ 昇降ピストン
３ 油脂タンク
４ ガスホルダ測壁
１０ パージ式油脂容量計
１１ 気泡噴出管
１２ パージガス供給配管
１３ 圧力センサ
２０ 演算装置
３０ 表示装置
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Claims (1)
- ガスホルダ本体内を貯蔵ガス量に応じて昇降する昇降ピストンを有する乾式ガスホルダにおいて、前記昇降ピストンの外周部には、シールゴムによって貯蔵ガスの漏洩を防止するシール装置が、前記昇降ピストン上には、前記ガスホルダ本体と前記昇降ピストンとの間のシール部に油脂を供給する油脂タンクが設置され、該油脂タンクは、圧搾空気噴出管と圧搾空気供給管とを備え、前記油脂タンク外で、且つガスホルダ外の場所に、圧搾空気噴出管に供給される圧搾空気の圧力変化を検出する圧力センサと、検出された圧力を油脂量に変換する演算装置と、前記油脂タンクの油脂量の時間変化を表示する表示装置とを備え、前記油脂タンクの油脂量の時間変化をタンク外の場所でモニタリングできることを特徴とする乾式ガスホルダの油脂量モニタリング装置。
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| JP2008080814A JP5223410B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 乾式ガスホルダの油脂タンクの油脂量モニタリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2008080814A JP5223410B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 乾式ガスホルダの油脂タンクの油脂量モニタリング装置 |
Publications (2)
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