JP5223145B2 - 構築物の冷却・冷房方法 - Google Patents

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Description

本発明は水の気化熱を利用した高効率の省エネルギー・冷却・冷房方法に関する。
近年、化石燃料の利用過多に起因する地球温暖化や都市部のヒートアイランド現象などの解決が喫緊の課題となっており、一方では、自然共生による住環境の質の向上も求められている。従来より、これらの問題に取り組むべく様々な新エネルギー・省エネルギーシステムが提案されてきている。
構築物を直接除熱、すなわち積極的に熱量を奪う有効な方法の一つとして水の気化熱を利用したいわゆる打ち水が挙げられる。打ち水は旧来より至る所で習慣的になされており、冷却効果については経験的に高いことが実証されている。しかしながら、効率は必ずしも高いとは言えない。すなわち、打ち水を行う際に対象面が一見全面濡れているように見えても、実際には水の凝集力や水と対象面の間の斥力により対象面が水膜によって十分に濡れることが無く、気化面積が限定され十分な気化熱を奪うことが難しいためである。
そこで、近年、対象面の濡れ面積を向上させ水の気化熱による除熱効率を上げるべくさまざまな方法が提案されてきた。概して、対象面を親水化塗膜や光触媒でおおう方法と、水に界面活性剤などの添加剤を配合する方法に大別される。
特開2004−324043 特開2002−201727 特開平6−185131
前者の方法に関しては、光触媒機能を有する二酸化チタンなどの超親水化顔料を含む塗料の塗布(吹き付け)および焼き付けによる塗膜化、親水性フィルムや親水性ラミネートフィルムの貼り付け、二酸化チタンなどの物理的若しくは化学的蒸着による表面処理方法などが挙げられるが、いずれも材料費・施工費共に非常に高価である。また、これらの表面親水化処理方法による既存構築物への適用については建築資材の取り替え改修若しくは現場塗装・張付け・設置等の必要があり、且つ、大がかりな施工となるため施工に伴う構築物の利用制限や既存構築物の色彩や構造の変更などデザイン上の問題もある。加えて、表面処理層上への有機・無機被覆物の堆積、表面処理層の摩耗・浸食および経年劣化による機能発揮阻害については不可避であり、補修・再塗装などによって経済的に更に重い負担が生じるため本方法の普及は限定的と言わざるを得ない。
後者の方法に関しては、添加剤を含んだ水が系外に流出した際、環境汚染につながるという問題がある。従って、貯水槽を設けて水を系内で循環させるなどの必要がある。当然、これらの添加剤を配合した貯留水については植物などの生長阻害を生じたり、人体への悪影響を起こす懸念があるといった理由で他用途への二次利用は難しい。また、水の飛散なども考慮すると安全性の面で懸念は完全に払拭し切れない。更に、一時的に大量の雨が流入することや、光・微生物・その他の要因で添加剤が分解することによって添加剤濃度は経時的に低下するため、添加剤濃度を測定しながら定期的に添加剤を補充する必要がある。逆に、水の気化によって添加剤濃度が上昇した場合には水を追加する必要がある。加えて、添加剤の散水対象物への付着・汚染なども生じるなど、実用に耐えないものである。発明者らは、強力な磁場の間に水を流し、界面活性力を向上せしめる試みも行ったが、結果は測定の誤差範囲内に入る程度の効果しか得られなかった
発明者らは、これらの問題を解決すべく、新たな技術思想を永年試行してきた。鋭意研究の結果、対象面の物理・化学的性質を変えることなく、且つ、広範な対象に適用可能な方法で気化熱冷却能力を改善することに成功した。マイクロバブル・ナノバブルについては通常気泡と異なり、様々な機能が見出され、応用されているが、これまで対象面における濡れ性、界面活性力の改善についての報告は全くない。発明者らは何ら別途の濡れ性改善剤を加えることなく、また、対象面の特段の濡れ性改善のための化学的処理をすることなく濡れ性を向上し、気化面積を増大し、冷却効果を高め、且つ、飛来物の堆積による気化性能の大幅低下を招くことのない方法として、散布する水そのものの物性を改良する方法を検討し、気水混合物に着目し、マイクロバブル及びナノバブル領域、すなわち、気泡直径が概ね75μm、望ましくは50μm以下の微細気泡を含む気水混合物を用いることで、安定的に目的を達成できる冷却・冷房方法を発明するに至った。マイクロバブル、ナノバブルの研究は近年急速に進歩し、数分ないし数日間気水混合物状態が存在することも知られている。なお、本発明で述べる気水混合物とは気体が水に完全溶解して均一になった状態ではなく、微細気泡と水が比較的安定的に共存している状態を指す。元来、気水混合物は水の浄化、魚貝類などの病害防止・成育促進、植物の成育促進、気泡による洗浄、汚泥浮上処理、汚染物質の分解等に用いられてきたが、本発明の目的とする冷却・冷房による省エネルギーやヒートアイランド防止の分野において利用する発想については例がない。本発明の原理的メカニズムは明確ではないが、微細気泡、すなわち、マイクロバブル、ナノバブルは電荷を有し、且つ、気泡内は高圧・高エネルギー状態となり、微細気泡の近傍は帯電し、電気二重層を形成しており、水の表面張力に影響を与えると共に、対象面を成す物質を静電的な引力によって引きつけ、いわゆる対象面と気水混合物の親和性を向上せしめ、気水混合物と対象面の単位長さあたりの界面張力を低下せしめ、結果として接触角を低下させ、濡れ性を有意に向上させたものと考えられる。
上記目的を達成するため、請求の範囲1項記載の発明である構築物の冷却・冷房方法は、気化熱を利用する構築物の冷却・冷房方法において、給水源(2a)の水から生成された、直径75μm以下の微細気泡を発生時において300個/mL以上含む気水混合物(5,31)を散布することにより、給水源(2a)の水に比し、気水混合物(5,31)の濡れ性が向上することを利用して気化面積を増大させ、冷却効果を高めることを特徴とするものである。
請求の範囲2項記載の発明は、請求の範囲1項記載の構築物の冷却・冷房方法において、気水混合物(5,31)は、ガラス基板との接触角が15°以下であることを特徴とするものである。
また、請求の範囲3項記載の発明は、請求の範囲1項記載の構築物の冷却・冷房方法において、散布対象面に平均空孔径75μm乃至3mmの表面開口部を有する厚さ10mm以下の毛細管構造層を設けたことを特徴とするものである。
さらに、請求の範囲4項記載の発明は、請求の範囲3項記載の構築物の冷却・冷房方法において、毛細管構造層の表面に高低差1mm乃至300mmの凹凸を設けたことを特徴とするものである。
請求の範囲5項記載の発明は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法において、給水源(2a)から散水口(7,30,49)に至る経路に気水混合物(5,31)の生成部(29)を介設したことを特徴とするものである。
請求の範囲6項記載の発明は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法において、散水口(7,30,49)を気水混合物(5,31)の生成部(29)としたことを特徴とするものである。
請求の範囲7項記載の発明は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法において、貯水槽(14)を設け、この貯水槽(14)の一部で発生させた気水混合物(5,31)を用いることを特徴とするものである。
本発明において、対象面とは屋根面、壁面、路面、地面、法面、擁壁面、その他の面を指す。
また、気水混合物とは、気体が水中に完全に溶解したものではなく、水中に微細な気泡が分散したものを指す。気水混合物の安定、すなわち気水混合物の物性の安定を図るためには、分散気泡の大きさが大きく影響する。本発明を実用する場合、例えば、気水混合物生成部からノズルまたはスリット部により対象面に散水し、対象面を濡らした上でその気水混合物が気化し終えるまでの間、安定的に気水混合物として存在する必要がある。これらの時間は構築物自体やその表面の温度条件、大気温度・湿度、風速などによっても異なるが、概ね5分〜数時間以上が必要である。このためには、気水混合物中の気泡径は、概ね75μm以下、望ましくは50μm以下であることが必要となることが判明した。微細気泡の直径が75μmを越えると、気泡の縮小圧縮が起こりにくく、気泡が水中を浮上し、安定した気水混合物を得ることが難しい。また、気水混合物の物性は微細気泡濃度(個/mL)によっても大きく異なる。発明者らの研究によれば、本発明で用いる気水混合物の気泡濃度に関しては気泡が300個/mLあれば効果を発揮することが判明しているが、微細気泡の濃度はより高い方が望ましい。更に、省エネルギー、冷却効果および電力コストから考えると少なくとも1000個/mL以上であることが望ましい。微細気泡は帯電しているため、気泡の濃度が大きくなっても反発しあい、気泡同士が合体して大きい気泡となって浮上し、系外に去ることは無い。
気水混合物を対象面に搬送する方法としては、対象面上部よりの散水、上流部より下流部に向けての流下の他、対象面が毛細管構造を有した層状物の場合はその下層部または層中央からの給水を毛細管により表面まで移送する方法などがある。
散水とは、対象面全面へ即時、且つ、広範囲に気水混合物を供給することである。気水混合物の安定存在時間内に気水混合物を気化せしめることができる必要がある。気水混合物の安定存在時間から見て上面よりノズルまたはスリット構造によって散水する方法が最も効果的であることがわかった。
また、デザイン上やコスト上許される場合には、散水ムラを補い、且つ、散水の無駄を省くために対象面に毛細管構造層を用いることが有効である。この際、気水混合物の効果が維持できる時間内に、厚み方向および面方向への毛細管現象による移送および気化を完了する必要がある。発明者らの研究の結果、厚さが概ね0.2〜10mm、平均気孔径が75μm〜3mmの織布、不織布、連続気泡シート、多孔質薄層、有機・無機の粒状体または繊維材料をバインダで結合した複合材料などを用いることにより本方法は実現可能であることがわかった。微細気泡径上限が75μmであることから、平均空孔径が75μm以上ないと気泡により毛細管連続性が切断され、気水混合物の移送が困難となり、また、平均気孔径が3mm以上であると、10mm程度の垂直移送は困難となる。気化面積を増大させるには、毛細管構造層を有した対象面が更に高低差を有する凹凸を備えると良い。この凹凸は、気化面積を増大させるためには、少なくとも1mm程度の高低差があることが望ましく、また、あまり凹凸の高低差が深過ぎると風の通りが阻害されることから300mm程度迄が限界となる。これらの凹凸は、対象面自体の加工時や毛細管構造層の塗布時に上面より型材でプレス加工をしたり、毛細管構造層を吹き付けにより造る際の凹凸の利用、厚みに凹凸を有した毛細管構造シートを張り付けるなどの方法が用いられる。本方法は屋根面のほか、壁面、法面、擁壁面などでも有効である。
流下とは重力によって上流部より下流部へ水流を成して気水混合物を供給することである。しかしながら、例えば、波状瓦や波状金属屋根のように凹凸のある面には凹部に水流が集中してしまい、対象面全面を濡らすことができない。仮に対象面が平坦であったとしても水が上流より下流に達するまでに時間がかかり、且つ、対象面が太陽光や周囲の構造物の輻射熱、対象物の蓄熱などによって高温となるほど気水混合物の安定性は低下し、下流部では気水混合物は安定に存在し得ず、効果も期待できなくなる。(例えば、60℃で勾配3°の対象面で全面に薄く流下させた場合、5mを越した部分では既に気水混合物中の気泡は目視では確認できなかった。)従って、下流部や凸部を全面濡らすためには多くの水供給が必要となり、水の浪費になると共に、移送エネルギーの無駄を生じてしまう。従って、対象面が垂直または勾配の大きい場合に流下は用いられる。
また、毛細管構造シートが厚く毛細管現象で下層部または層中央部より気水混合物を供給する場合においても、気水混合物の安定存在時間内に気水混合物が毛細管構造物表面まで移送され気化することは困難を伴う。従って、毛細管構造シートの厚さについては100mmを越えないことが望ましい。
気水混合物の生成方法は大別してベンチュリ管方式、細孔方式、加圧溶解・キャビテーション方式、超音波方式、気液混合・剪断方式、超高速旋回方式などがあるが、本発明に用いる方法はいずれでも良い。これらの内、ベンチュリ管方式や細孔方式では微細な気泡分散をさせ、安定な気水混合物を経済的に得ることは現時点では実用的に難しい。一方、加圧溶解・キャビテーション方式、超音波方式では水中に溶存させた気体物質を気泡化する方法であり、微細な気泡分散を実現することができる。しかしながら、両方法とも溶存気体量しか気泡化できず、超音波方式の場合、波動衝撃により一旦生成した微細気泡が圧壊されることから濡れ性を向上させるに十分な気水混合物を生成させることは現状では難しい。また、加圧溶解・キャビテーション方式では溶存量を上げるために加圧エネルギーを要するという難点がある。また、気液混合・剪断方式によっても微細な気泡分散を実現することができる。更に、超高速旋回方式といわれる気液二層流体を超高速旋回流とすることで微細な気泡分散を実現することができる。いずれの方法を用いても、生成された気水混合物に関しては乳白色に懸濁している方がより多くの微細気泡を含んでおり、中には平均気泡径10〜15μm、数千個/mL以上の微細気泡を得られる気水混合物生成器があるので、こういったものを用いることが好ましい。
気水混合物生成部は給水源から散水口に至る各所に設置できる。すなわち、(1)給水源から散水口に至る経路上に設置される場合、(2)散水口部に設ける場合、(3)貯水槽を置く場合には貯水槽内に設ける場合に大別されるが、それぞれに特徴を有し、対象面の規模、構造、給水源の種類、貯水槽を置く場合には貯水槽と散水口間の距離、総合的な経済性などによって適宜選択される。
気水混合物生成部を給水源から散水口に至る経路に設置することにより気水混合物の散水口への移送時間を短縮することができる。また、給水源として水道水、地下水、工業用水などを直接用いる場合においてはなるべく散水口に近い部分に気水混合物生成部を設けることがよい。
本発明によれば簡易な設備により別途冷房は殆ど必要としないか、必要な場合でも僅かの別途冷房負荷しか要せず、大幅な省エネルギーが実現される。また、通常の打ち水に比しても明瞭な効果が示されており、且つ、新設・既設を問わず広範な対象面の冷却に適用できる画期的な方法といえる。更には、対象面の材質の違いにも広く適用でき、砂塵や付着物の影響も受けにくい。また、例えば路面のように対象面が摩耗していく場合においてもそのまま利用できる技術であり、省エネルギー、ヒートアイランド現象の緩和などに高い効果を発揮することができる。
本発明に関しては、建材の劣化が直接的に気化性能の低下に繋がらないため、経年的な性能低下も生じにくい。経済的にも負担が少なくなり本発明の普及効果が期待できる。
施工に関しては、構築物に供給水源、水の供給管、気水混合物生成部、散水ノズル・スリット、必要に応じて貯水槽と揚水ポンプなどを付加するだけでよい。更に、より効率を上げるためには、毛細管構造層を対象面に存在させることが有効である。
本発明を用いることにより、対象面の材料そのものを製造し、搬送し、設置、取り替える材工費は全く不要であり、材工コスト、工期およびデザイン上の制約・変更も不要または最小限にとどめられることは普及上大きい効果の一つといえる。また、設置後の対象面部材の清掃・塗り替え・設置のし直し、薬剤の注入などといったメンテナンスは殆ど必要がないため、実用上の効果もある。効率を一層向上させるため、毛細管構造層を設ける場合にもメンテナンスは殆ど必要としない。
本発明では、添加剤は全く要さないことから薬剤の注入などのメンテナンスは殆ど必要なく、環境や植物、人体にとっても好適な水を確保することもできる効果がある。従って、他用途への水の利用も可能である。
圧力容器型気水混合物生成装置の概略図である。 オープン型気水混合物生成装置の概略図である。 貯水槽型気水混合物生成装置の概略図である。 隔壁貯水槽型気水混合物生成装置の概略図である。 隔壁筒貯水槽型気水混合物生成装置の概略図である。 本発明を適用した構築物の全体斜視図である。 固体表面に水滴を滴下した際の水と固体の濡れ状態の概略図である。 ガラス板上における液滴滴下・乾燥後の液滴痕の輪郭図である。 塗装鋼板上における液滴滴下・乾燥後の液滴痕の輪郭図である。 気化冷却・冷房試験における実験棟の概略図である。
符号の説明
1 器体
2 給水管
2a 給水源
3 吸気管
3a 吸気口
4 気水混合物生成器
5 気水混合物
6 散水管
6a 散水管吸水部
7 散水口
8 対象面温度制御器
9 電磁弁
10 送水ポンプ
11 通気管
12 水位計
12a 水位センサー
12b 水位センサー
13 送水ポンプ
14 貯水槽
15 浄化用循環管
15a 浄化用循環管吸水部
16 空気ポンプ
17 空気フィルタ
18 循環管
18a 循環管吸水部
19 循環ポンプ
20 隔壁
21 隔壁筒
22 対象物
23 水
24 構築物
24a 屋根
25 貯水槽
26 揚水管
27 砂濾しフィルタ
28 揚水ポンプ
29 気水混合物生成部
30 散水口
31 気水混合物
32 雨樋
33 集水管
34 初流カット機構
35 沈砂槽
36 粗ゴミフィルタ
37 利水栓
38a 散水制御弁
38b 循環制御弁
39 オーバーフロー管
40 水栓
41 凍結破損防止弁
42 浄化用循環管
43 散水管
44 対象面温度制御器
45 壁
46 天井
47 屋根
48 床
49 散水口
50a−50e 界面活性剤配合水滴下・乾燥後の輪郭
51a−51e 気水混合物滴下・乾燥後の輪郭
52a−52e 水道水滴下・乾燥後の輪郭
53a−53e 界面活性剤配合水滴下・乾燥後の輪郭
54a−54e 気水混合物滴下・乾燥後の輪郭
55a−55e 水道水滴下・乾燥後の輪郭
以下、本発明実施の形態について説明する。給水源から散水口に至る経路に設置する気水混合物生成部の一例として、図1に圧力容器型気水混合物生成装置の概略図を示す。給水源2aから送水ポンプ10によって圧送された水は給水管2を通って気水混合物生成器4に送られる。一方、空気は空気ポンプ16によって吸気口3aより空気フィルタ17、吸気管3を通って気水混合物生成器4に送られる。気水混合物生成器4内にて水と空気が混合されて気水混合物5が生成される。生成した気水混合物5は気水混合物生成器4の直上に位置する散水管吸水部6aから散水管6を通って例えばノズルやスリットに代表される散水口7に送られる。この場合、気水混合物生成器4内における水圧は散水管吸水部6a、すなわち器体1内の水圧より充分大きく設定し、気水混合物5を生成するために必要な圧差を取ることができる場合に本方式は適用可能である。この際、微細気泡量を増加させるために、吸気管3に空気フィルタ17を用いて加圧空気を送ることで気水比率の増大と気水混合物5の送水量を増大させることができる。送水ポンプ10は対象面に設置された温度センサーと制御スイッチから成る対象面温度制御器8により、対象面の設定温度下限、上限に応じてon−off制御される。すなわち、上限設定温度まで対象面の温度が上昇すると送水ポンプ10が作動し、下限設定温度まで対象面の温度が下降すると送水ポンプ10が停止する。
別の例として、図2にオープン型気水混合物生成装置の概略図を示す。給水源2aから圧送された加圧水は電磁弁9を経由し給水管2を通って器体1内に送られる。器体1内の気水混合物5の液面水位は水位計12によって機械的または電気的に感知され、水位の下限、上限の設定に応じて電磁弁9を開閉させることにより制御される。すなわち、水位センサー12aまで水位が下がると電磁弁9を開いて水を供給し、水位センサー12bまで水位が上がると電磁弁9を閉じる。器体1の下部には循環管吸水部18aが設けてあり、器体1内の水は循環ポンプ19によって循環管18を通って気水混合物生成器4に送られる。一方、空気は吸気口3aより空気フィルタ17、吸気管3を通って気水混合物生成器4に送られる。気水混合物生成器4内にて水と空気が混合されて気水混合物5が生成される。生成した気水混合物5は気水混合物生成器4の直上に位置する散水管吸水部6aから送水ポンプ13により散水管6を通って散水口7へ送られる。器体1内の気水混合物5が尽きないようにするために、加圧水の流量は送水ポンプ13の流量より大きい必要がある。加圧水の流量が不足している場合には給水源2aに別途ポンプを設けて加圧するとよい。また、器体1の上部には通気管11を設け、器体1内が常圧となるようにされている。送水ポンプ13および循環ポンプ19は対象面に設置された温度センサーと制御スイッチから成る対象面温度制御器8により、対象面の設定温度下限、上限に応じてon−off制御される。すなわち、上限設定温度まで対象面の温度が上昇すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が作動し、下限設定温度まで対象面の温度が下降すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が停止する。本方式では少なくとも送水ポンプ13、循環ポンプ19の2つのポンプを要するが、必要最小出力のポンプを用いることができる。また、器体1を耐圧仕様にしなくてよいという利点もある。
気水混合物の生成は散水口で行うこともできる。この場合、複数の散水口それぞれに気水混合物生成機構を設ける必要があるため、コストが高くなる反面、(1)気水混合物発生から構築物の対象面での気水混合物の気化までの時間は短くなり、気水混合物の濡れ効果を持続し易くなる、(2)発生した気水混合物を移送するためのポンプの必要がなくなり、コストを下げられる、などの有利性がある。対象面の面積、構造などとの関係で最も経済的な方法が選択される。例えば、路面や大規模な工場の商業施設、擁壁面、法面などで気水混合物の移送距離が長い場合においては各散水口部またはその近傍で気水混合物の生成を行うことが望ましい。
貯水槽とは水道水、地下水、雨水などを貯留する槽のことである。貯水槽全体を気水混合物生成部とすることもできるが、貯水槽が大きい場合には常に槽全体の気水混合物の気相比率を安定的に保つために常時気水混合物生成部を稼動させておく必要があり、電力消費が過大となるために好ましくない。このため、貯水槽の一部に気水混合物生成部を設置し、その直上に散水口に至る配管の開口部を位置せしめて気水混合物を直ちに散水口に送ることが好ましい。より望ましくは、貯水槽の一部に平面、曲面または円筒状の隔壁を設け、その下部に気水混合物生成部を設け、その直上に散水口に至る配管端を位置せしめると良い。貯水槽の一部で生成された気水混合物は散水停止時などにおいて槽内を循環せしめて、槽内全体の気体溶解度を高めておくことで、散水時の気水混合物の生成をより迅速且つ効率的に行うことができる。
貯水槽内に設ける気水混合物生成部の一例として、図3に貯水槽型気水混合物生成装置の概略図を示す。浄化用循環管吸水部15aから取水された水は浄化用循環管15を通って循環ポンプ19を経て気水混合物生成器4へ送られる。水は気水混合物生成器4内で吸気口3aより空気フィルタ17、吸気管3を通じて供給された空気と混合されて気水混合物5となり、気水混合物生成器4の直上に設けられた散水管吸水部6aより散水管6を通り、送水ポンプ13を経て散水口7へ送られる。送水ポンプ13および循環ポンプ19は対象面に設置された温度センサーと制御スイッチから成る対象面温度制御器8により、対象面の設定温度下限、上限に応じてon−off制御される。すなわち、上限設定温度まで対象面の温度が上昇すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が作動し、下限設定温度まで対象面の温度が下降すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が停止する。一方、循環ポンプ19は別途電源ラインによりタイマー制御される。なお、浄化用循環管15は貯水槽14内の水を循環させ、散水管6に送られなかった気水混合物5の貯水槽14内への拡散を容易にするという作用を有する。これにより、貯水槽14内の気体溶解度は速やかに飽和状態に達する。このように貯水槽14内の気体溶解度を飽和させておくと、気水混合物生成器4において、より高濃度の気水混合物5を得ることができ、更に、貯水槽14内の溶存酸素量が高くなることによって貯水槽14内に好気性微生物が繁殖・活性化しやすい環境となり、一時的に混入した落葉や鳥の糞などの有機物の分解が促進されるため、水質維持の観点からも好ましい。また、貯水槽14内の気水混合物5の液面水位を水位計12によって機械的または電気的に感知し、水位の下限、上限の設定に応じて電磁弁9を開閉させて一時的に水道水を補給することにより、貯水槽14内の水が枯渇しない。すなわち、水位センサー12aまで水位が下がると電磁弁9を開いて水道水を供給し、水位センサー12bまで水位が上がると電磁弁9を閉じる。
貯水槽内における気水混合物をより効率的に利用するための一例として、図4に隔壁貯水槽型気水混合物生成装置の概略図を示す。貯水槽14の一部に隔壁20を有した気水混合物の発生域を設けた。隔壁20は非透水性、透水性のいずれでも良いが、透水性の場合発生した気水混合物5が徒に拡散しない程度の透水抵抗があれば良い。気水混合物生成器4に浄化用循環管給水部15a、浄化用循環管15、循環ポンプ19を通じて水を供給する。水は気水混合物生成器4内で吸気口3aより空気フィルタ17、吸気管3を通じて供給された空気と混合されて気水混合物5となり、気水混合物生成器4の直上に位置した散水管吸水部6aより散水管6、送水ポンプ13を経て散水口7に気水混合物5を移送する。送水ポンプ13および循環ポンプ19は対象面温度制御器8により、on−off制御される。すなわち、上限設定温度まで対象面の温度が上昇すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が作動し、下限設定温度まで対象面の温度が下降すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が停止する。一方、循環ポンプ19は別途電源ラインによりタイマー制御され、貯水槽14内の気体溶解度を飽和させておくとより良い。また、貯水槽14内の気水混合物5の液面水位を水位計12によって機械的または電気的に感知し、水位の下限、上限の設定に応じて電磁弁9を開閉させて一時的に水道水を補給することにより、貯水槽14内の水が枯渇しない。すなわち、水位センサー12aまで水位が下がると電磁弁9を開いて水道水を供給し、水位センサー12bまで水位が上がると電磁弁9を閉じる。
さらに、より効率的に気水混合物を利用するため底部のみが密閉された円筒形などの隔壁筒21を設けた一例を図5に示す。隔壁筒21内の下部に設けられた気水混合物生成器4に浄化用循環管給水部15a、浄化用循環管15、循環ポンプ19を通じて水を供給する。水は気水混合物生成器4内で吸気口3aより空気フィルタ17、吸気管3を通じて供給された空気と混合されて気水混合物5となり、気水混合物生成器4の直上に位置した散水管吸水部6aより散水管6、送水ポンプ13を経て散水口7に移送される。送水ポンプ13および循環ポンプ19は対象面温度制御器8により、on−off制御される。すなわち、上限設定温度まで対象面の温度が上昇すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が作動し、下限設定温度まで対象面の温度が下降すると送水ポンプ13、循環ポンプ19が停止する。一方、循環ポンプ19は別途電源ラインによりタイマー制御され、貯水槽14内の気体溶解度を飽和させておくとより良い。この場合においても隔壁筒21は非透水性、透水性のいずれでも良いが、発生した気水混合物5が徒に拡散しない程度の透水抵抗があればよい。また、貯水槽14内の気水混合物5の液面水位を水位計12によって機械的または電気的に感知し、水位の下限、上限の設定に応じて電磁弁9を開閉させて一時的に水道水を補給することにより、貯水槽14内の水が枯渇しない。すなわち、水位センサー12aまで水位が下がると電磁弁9を開いて水道水を供給し、水位センサー12bまで水位が上がると電磁弁9を閉じる。
給水源に関しては、水道水、地下水、工業用水、中水、貯留用水、雨水その他の貯留水などが利用可能である。水道水を用いる場合に関しては屋根温度や屋根勾配、湿度、風速、散水量および水滴径にもよるが、気化しきらなかった水の回収・再利用などを考えると、貯水槽を設けて水を循環することが望ましい。また、給水源に雨水を用いる場合、貯水槽は必須となる。いずれの場合においても、屋根などから貯水槽に集水することになる。また、貯水槽の容量以上に水が流入した場合には、オーバーフロー管によって側溝などに余剰水を排水する。
濡れ性に関する理論的な説明としては、対象物および水の界面張力・表面張力によって説明することができる。図7は固体表面に水滴を滴下した際の水と固体の濡れ状態の概略図である。すなわち、図7のような対象物22に少量の水23を滴下した際の対象物22と水23の濡れ状態に関しては、以下のYoungの式によって表される。
Figure 0005223145
γsは対象物22の単位長さあたりの表面張力(N/m)、γwは水23の単位長さあたりの表面張力(N/m)、γswは水23/対象物22の単位長さあたりの界面張力(N/m)、θは接触角(°)である。水23の形状はこれらの表面張力および界面張力の釣り合いによって決定されている。θの角度が小さいほど水23は対象物22表面上に薄く広く拡がり濡れ性が良好であることを意味する。従って、γswおよびγwを小さくすれば濡れ性が向上することになる。例えば、対象物22表面に親水化処理を施した場合、γwが小さくなって濡れ性が向上する。一方、水23に界面活性剤を配合した際にはγswとγwが小さくなって濡れ性が向上する。水23の代わりに気水混合物を滴下した場合、微細な気泡を取り込むことによって水23と空気との親和性が良くなるためにγwが小さくなるものと考えられる。しかしながら、実施例(図8、9)において後述するが気水混合物bは水道水cに比してガラス板(図8)および塗装亜鉛鋼板(図9)に滴下した際の親和性が良好であったため、γswも小さくなっているものと考えられる。更には、気水混合物の粘度低下効果も加わり、結果的に大きい濡れ効果が示されると考えられる。
図6は本発明を適用した構築物の全体斜視図である。構築物24には貯水槽25が併設してある。構築物24の屋根24aには下限、上限の2つの設定温度でon−off制御することのできる対象面温度制御器44が取り付けられており、屋根24aの温度が上限設定温度まで上昇すると散水制御弁38aが開いて揚水ポンプ28が作動し、気水混合物31が屋根24a面に散布され、屋根24a面の気化熱による冷却が進み、下限設定温度まで下がると散水制御弁38aが閉じて揚水ポンプ28が切れるようになっている。散水制御弁38はタイマー方式で制御しても良い。揚水管26の途中には砂濾しフィルタ27と気水混合物生成部29が設けられている。気水混合物生成部29で生成された気水混合物31は構築物24の屋根24aまで送水され、1個若しくは複数個の例えばノズルやスリットに代表される散水口30により短時間で広範囲に散水されて構築物24の屋根24a面に気水混合物31による水膜を形成する。散水された気水混合物31の一部は蒸発し、構築物24の屋根24aより気化熱を奪う。一方、蒸発しなかった水は雨樋32で回収され、集水管33の途中に設置された初流カット機構34、沈砂槽35、粗ゴミフィルタ36を経由して再び貯水槽25に回収される。本発明による冷却・冷房に際しては、水道水、地下水、中水などが利用可能であるが、大量の水を必要とするため、水道料金・揚水負荷などを考慮すると貯留・浄化された雨水の利用が最も望ましい。本例に関しては降雨の際に雨水を貯留する機能も備えている。多量の降雨などによって貯水量が貯水槽の容量を超過して流入した場合には、超過分の雨水はオーバーフロー管39によって系外に流出される。また、渇水などによって貯水槽25の水が不足した場合には水栓40を開くことによって一時的に水道水や工業用水などを利用することも可能である。貯水槽25に貯留した水に関しては循環制御弁38bをタイマー制御で開いて定期的に循環することにより水質を保つことができる。また、利水栓37を開くことによって雑用中水として貯留水を有効利用することもできる。冬期においては凍結による配管破損の可能性が考えられるため、凍結破損防止弁41を開いておくと良い。屋根24aのみでなく、壁面や構築物24の周辺にも気水混合物31を散水することにより、一層の省エネルギー効果が期待できる。
以下に、実施例を示すことによって本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
表1に各材質の基板(ガラス板、塗装亜鉛鋼板)に5μLの各種液滴(界面活性剤配合水、気水混合物、水道水)を滴下した際の基板と液滴の接触角(株式会社協和界面科学製接触角計「商品名:CA−Sミクロ2型接触角計」により測定)を示す。表1中の数値は繰り返し数5で測定した際の平均値、括弧内の数値は最大値と最小値の差を示す。ガラス板に関してはソーダライムガラス製の汎用規格品(組成を表2に示す)で、厚さ1mm、100mm角のものを用いた。塗装亜鉛鋼板に関しては株式会社淀川製鋼所製金属折板屋根「商品名:ヨドルーフ88(登録商標)(厚さ0.5mm、青色)」の平面部を10cm角に切断したものを用いた。界面活性剤配合水については、花王株式会社製台所用洗剤「商品名:ファミリーフレッシュ(登録商標)」を水道水に0.1mg/Lの割合で配合、攪拌して作成した。気水混合物については、空気/水道水の体積比が1/10の空気/水道水を有限会社バブルタンク製微細気泡発生装置「商品名:BT−50」に10L/minで通過させることによって作成した。表1を見ると、いずれの基板においても気水混合物の接触角は水道水のそれよりも有意に小さく、且つ界面活性剤配合水とほぼ同等であった。
Figure 0005223145
Figure 0005223145
図8にガラス板上に2μLの界面活性剤配合水(50a、50b、50c、50d、50e)、気水混合物(51a、51b、51c、51d、51e)、および水道水(52a、52b、52c、52d、52e)を繰り返し数5で滴下し、液滴を室温28℃、相対湿度70%、無風状態にて乾燥後に基板上に残った液滴痕の輪郭図を示す。気水混合物および界面活性剤配合水は実施例1と同様に作成した。気水混合物および界面活性剤配合水に関しては、水道水に比して液滴接触面が広く、且つ均一に濡れていることがわかる。また、図9にガラス板上に実施例1と同様の調整を行った2μLの界面活性剤配合水(53a、53b、53c、53d、53e)、気水混合物(54a、54b、54c、54d、54e)、および水道水(55a、55b、55c、55d、55e)を繰り返し数5で滴下し、液滴を室温28℃、相対湿度70%、無風状態にて乾燥後に基板上に残った液滴痕の輪郭図を示す。気水混合物および界面活性剤配合水に関しては、水道水に比して液滴接触面が広く濡れていることがわかる。従って、気水混合物は有機・無機のいずれの基材に対しても濡れ性に優れていることがわかった。
図10は気化冷却・冷房試験における実験棟の概略図である。また、図10に示す実験棟(木造平屋建て、厚さ10mmの合板製壁45と厚さ2mmの合板製天井46と平均厚さ30mmのセメント瓦屋根47および厚さ50mmのコンクリート製床48を有し、単層ガラス窓部および単層ガラスドア部の壁面に占める割合が12.5%)の屋根頂部6カ所より例えばノズルやスリットに代表される散水口49(株式会社カクダイ製スプレーノズル「商品名:ミニスプレイ5796」)を用いて各種水(実施例1と同様の調整を行ったもの)を散水(1L/m2・hを9時から16時まで散水、室外最高気温37℃)した際の室内最高温度(床面より1100mm高の室内中央部で測定)を表3に示す。気水混合物において最も優れた気化による冷却・冷房効果を確認することができた。
Figure 0005223145
以上説明したように、本発明は水の気化熱を利用して構築物から積極的に熱量を奪う方法に関するものであり、特に、一般家庭や企業等において建物の内部を外部より冷却あるいは冷房する場合や、ヒートアイランド対策として路面を冷却する場合などに利用可能である。

Claims (7)

  1. 気化熱を利用する構築物の冷却・冷房方法において、給水源(2a)の水から生成された、直径75μm以下の微細気泡を発生時において300個/mL以上含む気水混合物(5,31)を散布することにより、前記給水源(2a)の水に比し、前記気水混合物(5,31)の濡れ性が向上することを利用して気化面積を増大させ、冷却効果を高めることを特徴とする構築物の冷却・冷房方法。
  2. 前記気水混合物(5,31)は、ガラス基板との接触角が15°以下であることを特徴とする請求の範囲1項記載の構築物の冷却・冷房方法。
  3. 前記散布対象面に平均空孔径75μm乃至3mmの表面開口部を有する厚さ10mm以下の毛細管構造層を設けたことを特徴とする請求の範囲1項記載の構築物の冷却・冷房方法。
  4. 前記毛細管構造層の表面に高低差1mm乃至300mmの凹凸を設けたことを特徴とする請求の範囲3項記載の構築物の冷却・冷房方法。
  5. 給水源(2a)から散水口(7,30,49)に至る経路に前記気水混合物(5,31)の生成部(29)を介設したことを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法。
  6. 前記散水口(7,30,49)を前記気水混合物(5,31)の生成部(29)としたことを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法。
  7. 貯水槽(14)を設け、この貯水槽(14)の一部で発生させた前記気水混合物(5,31)を用いることを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の構築物の冷却・冷房方法。
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