JP5222682B2 - 薬剤の撮像記憶装置 - Google Patents
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Description
このため、調剤ミスなどを低減することを目的として、様々な技術が提案されている。
この携帯端末機は、バーコード読取手段によりバーコード付き帳票から読取ったバーコードが示す複数の処方薬とその数量を、データ記憶部に記憶し且つ表示部に表示させる。さらに、患者別の各回の処方用に取揃えた薬品の容器に表示されたバーコードをバーコード読取手段で読取る毎に、そのバーコードが示す薬品情報と、データ記憶部に記憶している複数の処方薬の情報に基づいて、その薬品が処方薬であるか否かチェックする。
また、特許文献4には、業務をクリアな画像で撮影し、撮影した画像の敏速な検索を可能にし、必要な業務についての画像を容易に確認できる高いトレーサビリティを実現するカメラ監視システムの技術が開示されている。
すなわち、患者にとっては、渡された薬剤が正しいことが重要であり、薬剤のピッキング及び監査の段階において、ミスが無かったことをいくら説明されても、監査終了から薬剤を渡すまでの間に、ミスが発生する可能性がある以上、素直に納得することができないといった問題があった。
また、上記特許文献1、2の技術は、大掛かりな装置やシステムとなるために、たとえば、小規模な薬局においては、導入することが経済的に困難であるといった問題があった。
以下、本発明の薬剤の撮像記憶装置の第一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる薬剤の撮像記憶装置の概略正面図を示している。
また、図2は、本発明の第一実施形態にかかる薬剤の撮像記憶装置の概略平面図を示している。
図1及び図2において、薬剤の撮像記憶装置1は、カメラ2、サイドミラー3、情報処理装置4、及び、照明手段5を備えている。
なお、本実施形態では、薬剤として、錠剤の入っているPTP(Press Throug Package)シート10と、粉末剤の入っている分包袋11を示しているが、本発明における薬剤は、これらに限定されるものではなく、たとえば、目薬又は飲み薬などの容器に入った液状の薬剤でもよい。
カメラ2は、載置されたPTPシート10及び分包袋11の上方に設けられており、PTPシート10及び分包袋11の上面を撮像する。このカメラ2は、情報処理装置4と接続されており、撮像した画像データを情報処理装置4に送信する。
カメラ2の撮像エリア21は、載置台31とほぼ同じ範囲としてある。これにより、載置台31上に載置された薬剤を確実に撮像することができる。また、患者の顔などが撮像されることはないので、勝手に写真を撮ることによる不快感を、患者に与えることはない。
また、カメラ2は、図示してないが、載置台31に立設された一対の側板、及び、これらの側板に掛けられた梁(この梁にカメラ2が取り付けられる。)を用いた構造体、あるいは、複数の回動部及び棒状部材を用いたアーム機構などによって、取付け位置を調整可能に、取り付けられている。なお、カメラ2の取付け手段は、上記の構造に限定されるものではない。
さらに、カメラ2は、撮像した画像に、自動的に撮像した日付や時間などを表示する機能を有しているとよい。これにより、簡単に処方日、手渡し日などの記録を残すことができ、証拠性などを向上させることができる。
サイドミラー3は、PTPシート10及び分包袋11の側面を撮像するための側面撮像手段である。
一対のサイドミラー3は、細長い矩形状の鏡であり、PTPシート10及び分包袋11の側面を、カメラ2に対して映すように、ほぼ正方形状の載置台31の両端部に傾斜した状態で取り付けられている。すなわち、サイドミラー3は、載置台31の両端部に立設された支柱32を介して、傾斜角度を調整可能に取り付けられている。また、載置台31は、サイドミラー3の下方端部に対応する位置に、断面がほぼ直角三角形状の溝33が形成されている。したがって、サイドミラー3の下方端部が溝33内に入り込めるので、下側のPTPシート10及び分包袋11の側面を確実に撮像することができる。
このようにすると、カメラ2が、PTPシート10及び分包袋11の上面を撮像するとき、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10及び分包袋11の側面をも撮像することができ、製造原価などのコストダウンを図ることができる。
また、ほぼ正方形状の載置台31の対向する二辺の近傍に、サイドミラー3を配設してあるが、これに限定されるものではない。たとえば、残りの二辺の少なくとも一つの近傍にも、サイドミラー3を配設してもよい。あるいは、一辺の近傍にのみ、サイドミラー3を設けてもよい。
さらに、一対のサイドミラー3の傾斜角度を異ならせてもよい。このようにすると、異なる視点からPTPシート10及び分包袋11の側面を撮像することができるので、たとえば、重ねられたPTPシート10のシート数を確認しやすい状態で撮像することができる。
なお、側面用カメラは、通常、載置台31に固定されるが、これに限定されるものではなく、たとえば、移動手段を介して移動可能に取り付けてもよい。
情報処理装置4は、通常、コンピュータが用いられ、カメラ2及びサイドミラー3を用いて撮像された画像データと、薬剤に関する所定のデータとを記憶する。
ここで、画像データは、PTPシート10及び分包袋11の上面及び側面の画像を再生するためのデータであり、この再生された画像から、渡された薬剤の数量及び種類を確認することができる。また、薬剤に関する所定のデータとは、撮像の年月日時分、患者の氏名、生年月日及びID、薬剤の種類、使用方法及び数量、並びに、薬剤師の氏名などを含むものとする。
すなわち、情報処理装置4は、患者に渡される薬剤の画像データと薬剤に関する所定のデータとを、受渡し記録として記憶する。ここで、この受渡し記録は、たとえば、後日、検索する際、撮像の年月日時分、患者の氏名、生年月日及びID、又は、薬剤名などで、検索が可能となるように記憶されている。したがって、薬剤の受渡し後に、薬剤の数量及び種類が誤っていた旨のクレームを受けた際、記憶した画像データから再生された上記画像、及び、記憶した薬剤に関する所定のデータにより、その真偽を容易かつ迅速に確認することができる。
照明手段5は、長さがサイドミラー3とほぼ同じ矩形棒状の基部に、複数の白色LEDが並設された構造としてある。一対の照明手段5は、光が溝33の斜面とほぼ平行に照射されるように、溝33の側面に埋設されている。したがって、照明手段5の白色LEDが、直接的にカメラ2に撮像されることはない。また、溝33の斜面に、光の反射を抑制するための処理の施されたラバー(図示せず)を貼り付けたり、あるいは、つや消し塗料などを塗布してもよい。このようにすると、PTPシート10及び分包袋11の側面を、より鮮明に撮像することができる。
なお、本実施形態では、室内の照明を利用しているので、載置台31の上方に、上面用照明手段(図示せず)を設けていないが、たとえば、PTPシート10及び分包袋11の斜め上方に、上面用照明手段を設けてもよい。
なお、本実施形態の照明手段5は、上記のLEDを使用しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、一般的な電球や蛍光灯を用いてもよい。また、照明手段5の取付け位置、数量、集光手段(たとえば、レンズ又は反射鏡)、間接照明とするための手段又は照度調整手段などは、特に、限定されるものではない。
薬剤の撮像記憶装置1は、図1及び図2に示すように、載置台31上にPTPシート10及び分包袋11が、所定の方向を向いた状態で載置される。ここで、所定の方向とは、PTPシート10及び分包袋11の上面の画像と、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10及び分包袋11の側面の画像とから、薬剤の数量を求めることが可能となる方向をいう。
また、載置台31上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。すなわち、薬剤師は、一般的に、処方せんから、患者情報(たとえば、ID番号、氏名、生年月日)及び処方内容などを得て、薬剤のピッキング及び監査を行っている。したがって、薬剤師の監査に合格した薬剤は、患者に渡すことができる薬剤である。
続いて、カメラ2が撮像する。すなわち、カメラ2は、PTPシート10及び分包袋11の上面を直接的に撮像し、かつ、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10及び分包袋11の側面を撮像する。通常、この撮像は、情報処理装置4の操作手段(図示せず)へ、撮像開始を入力することにより行なわれ、カメラ2は、情報処理装置4からの撮像開始信号を入力すると、撮像し、撮像した画像データを情報処理装置4に出力する。
続いて、通常、撮像されたPTPシート10及び分包袋11は、直ちに薬袋(図示せず)に入れられ、患者に渡される。ここで、撮像されたPTPシート10及び分包袋11が、直ちに薬袋に入れられ、患者に渡されることは、重要である。その理由は、たとえ薬剤のピッキング及び監査が正しく行なわれたとしても、このことは、その後に、薬剤が患者に渡されるまでの間に、取り違え、又は、混入などといった人為的ミスが発生しないことを全く保証していないからである。これに対し、薬剤の撮像記憶装置1は、患者に渡される直前の薬剤の画像データを記憶することができるので、画像データの証拠性を大幅に向上させることができる。
図3において、情報処理装置4の表示手段には、再生された撮像エリア21の画像が表示されている。表示された画像には、PTPシート10及び分包袋11の上面、並びに、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10及び分包袋11の側面が映っている。この画像から、薬剤師は、PTPシート10の錠剤は、24錠(=10×2+4)であったこと、及び、PTPシート10の表面に印刷された商品名などの表示内容(図示せず)から、薬品名などを確認することができる。また、分包袋11は、6袋(=3×2)であったこと、及び、分包袋11の表面に印刷されたシリアル番号などの表示内容(図示せず)から、調剤記録と照合することによって、薬品名などを確認することができる。
また、薬剤の撮像記憶装置1は、単純な構造を有することなどによって、価格を廉価に抑えることができる。したがって、容易に導入することができる。
さらに、図示してないが、上記の水平な平面がなく、一対の溝33の斜面が連続的につながる形状としてもよい。このようにすると、載置台31のほぼ中央に載置されるPTPシート10及び分包袋11は、どちらかの方向に僅かに傾いた状態で載置される。したがって、たとえば、一対のサイドミラー3の傾斜角度が同じ場合であっても、必ず異なる視点からPTPシート10及び分包袋11の側面を撮像することができるので、たとえば、重ねられたPTPシート10のシート数を確認しやすい状態で撮像することができる。
図4は、本発明の第二実施形態にかかる薬剤の撮像記憶装置の正面方向の概略断面図を示している。
また、図5は、本発明の第二実施形態にかかる薬剤の撮像記憶装置の概略平面図を示している。
図4及び図5において、本実施形態の薬剤の撮像記憶装置1aは、第一実施形態の薬剤の撮像記憶装置1と比べると、薬剤の下面を撮像するための反対面用ミラー6を備えている点などが相違する。なお、薬剤の撮像記憶装置1aの他の構成は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図4及び図5において、図1及び図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
反対面用ミラー6は、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の下面を撮像するためのミラーである。
一対の反対面用ミラー6は、細長い矩形状の鏡であり、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の下面を、カメラ2に対して映すように、載置台31aの開口部33a内に傾斜した状態で取り付けられている。すなわち、反対面用ミラー6は、開口部33aの底面に立設された支柱32を介して、傾斜角度を調整可能に取り付けられている。また、反対面用ミラー6は、上方から見ると、サイドミラー3と並ぶように設けられている。
このようにすると、カメラ2が、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の上面を撮像するとき、反対面用ミラー6に映し出されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の下面をも撮像することができる。また、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の上面、下面及び側面が、左右方向に並んだ状態の画像を撮像することができるので、各薬剤の数量を容易に数えることができる。
また、載置板34は、細長い矩形状の透明な平板であり、通常、低反射ガラス又は無反射アクリル板などが用いられる。この載置板34は、上方から見ると、一対のサイドミラー3のほぼ中央に、サイドミラー3と並ぶように、両端が、対向する側壁の上部に支持されている。このようにすると、載置板34に載置されたPTPシート10及びPTPシート12の下面を、直接的に及び載置板34を介して、反対面用ミラー6に映し出すことができる。
なお、載置板34の形状及び大きさは、特に限定されるものではなく、たとえば、開口部33aの上部をほぼ覆う形状及び大きさとしてもよい。
なお、本実施形態では、室内の照明を利用しているので、載置台31aの上方に、上面用照明手段(図示せず)を設けていない。
薬剤の撮像記憶装置1aは、図4及び図5に示すように、載置板34上にPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12が、所定の方向を向いた状態で載置される。
また、載置板34上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。
続いて、通常、撮像されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12は、直ちに薬袋に入れられ、患者に渡される。ここで、撮像されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12が、直ちに薬袋に入れられ、患者に渡されることは、上述したように、重要である。
図6において、情報処理装置4の表示手段には、再生された撮像エリア21の画像が表示されている。表示された画像には、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の上面、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の側面、並びに、反対面用ミラー6に映し出されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の下面が映っている。この画像から、薬剤師は、PTPシート10の錠剤は、24錠(=10×2+4)であったこと、及び、PTPシート10の表面に印刷された商品名などの表示内容(図示せず)から、薬品名などを確認することができる。また、PTPシート12の錠剤は、10錠(=10×1)であったこと、及び、PTPシート12の下面にのみ印刷された商品名などの表示内容(図示せず)から、薬品名などを確認することができる。さらに、分包袋11は、6袋(=3×2)であったこと、及び、分包袋11の表面に印刷されたシリアル番号などの表示内容(図示せず)から、調剤記録と照合することによって、薬品名などを確認することができる。
なお、薬剤の撮像記憶装置1aのその他の動作は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
次に、本発明の応用例について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明の第一応用例にかかる薬剤の撮像記憶装置の正面方向の概略断面図を示している。
図7において、本応用例の薬剤の撮像記憶装置1bは、第二実施形態の薬剤の撮像記憶装置1aと比べると、反対面用ミラー6の代わりに、薬剤の下面を撮像する反対面用カメラ2bを備えている点などが相違する。なお、薬剤の撮像記憶装置1bの他の構成は、薬剤の撮像記憶装置1aとほぼ同様としてある。
したがって、図7において、図4と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
反対面用カメラ2bは、載置された分包袋11の下方に設けられており、分包袋11の下面を撮像する。すなわち、反対面用カメラ2bは、載置台31bの底部のほぼ中央に、取り付けられている。この反対面用カメラ2bは、図示してないが、情報処理装置4と接続されており、撮像した画像データを情報処理装置4に送信する。
反対面用カメラ2bの撮像エリアは、載置板34bとほぼ同じ範囲としてある。これにより、載置板34b上に載置された薬剤を確実に撮像することができる。
また、載置板34bは、開口部33bの上部をほぼ覆う形状の透明な平板であり、通常、低反射ガラス又は無反射アクリル板などが用いられる。この載置板34bは、両端が、対向する側壁の上部に支持されている。このようにすると、反対面用カメラ2bは、載置板34bに載置された分包袋11の下面を、載置板34bを介して撮像することができる。
なお、本応用例のその他の構成は、上述した薬剤の撮像記憶装置1aとほぼ同様としてある。
薬剤の撮像記憶装置1bは、図7に示すように、載置板34b上に、分包袋11が、所定の方向を向いた状態で、かつ、分包袋11どうしが重なることなく載置される。この分包袋11には、図示してないが、錠剤と粉末状の薬剤が密封されている。
なお、載置板34b上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。
このようにすると、上述したように、分包袋11に、錠剤と粉末状の薬剤が密封されている場合、錠剤の数量を確実に確認するための画像を撮ることができる。すなわち、たとえば、錠剤が粉末状の薬剤の下方にある場合、カメラ2から撮った画像には、錠剤が映らないが、反対面用カメラ2bから撮った画像に、錠剤が映る。これとは逆に、錠剤が粉末状の薬剤の上方にある場合、カメラ2から撮った画像に、錠剤が映る。したがって、薬剤の撮像記憶装置1bによれば、分包袋11に粉末状の薬剤とともに密封されている錠剤の数量を確実に確認することが可能な画像を撮像し、これらの画像データを記憶することができる。
また、このようにすると、分包袋11の破損の有無を確認するための画像を撮像することができる。
続いて、薬剤の撮像記憶装置1bは、カメラ2が、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の上面を直接的に撮像し、また、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の側面を撮像し、そして、撮像した画像データを情報処理装置4に出力する。次に、反対面用カメラ2bが、PTPシート10、分包袋11及びPTPシート12の下面を撮像し、撮像した画像データを情報処理装置4に出力する。なお、このとき、照明手段5bは、ほぼ上述したように、点灯及び消灯する。
なお、薬剤の撮像記憶装置1bのその他の動作は、薬剤の撮像記憶装置1aとほぼ同様としてある。
図8は、本発明の第二応用例にかかる薬剤の撮像記憶装置の概略平面図を示している。
図8において、本応用例の薬剤の撮像記憶装置1cは、第一実施形態の薬剤の撮像記憶装置1と比べると、カメラ2によって撮像される処方せん13を押えるクリップ35が、載置台31cに設けられている点などが相違する。なお、薬剤の撮像記憶装置1cの他の構成は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図8において、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
載置台31cは、処方せん13を載置するために、上記の載置台31より大きくしてあり、また、撮像エリア21cは、この載置台31cをほぼカバーするように、上記の撮像エリア21より大きくしてある。
また、載置台31cには、板ばねなどを有するクリップ35が設けられており、処方せん13が動かないように押えることができる。クリップ35を設ける位置、又は、処方せん13を載置する位置などは、特に限定されるものではない。
なお、本応用例のその他の構成は、上述した薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
薬剤の撮像記憶装置1cは、図8に示すように、まず、薬剤師によって、処方せん13が載置台31cに載置され、この処方せん13は、クリップ35によって押えられる。
続いて、載置台31c上に、PTPシート10及び分包袋11が、所定の方向を向いた状態で載置される。ここで、薬剤師は、患者に、分包袋11が6袋であること、及び、PTPシート10の錠剤が24錠であることなどを説明しながら、PTPシート10及び分包袋11を載置台31c上に載置する。このとき、薬剤師は、処方せん13により、分包袋11が6袋であること、及び、PTPシート10の錠剤が24錠であることなどを最終確認することができる。
なお、載置台31c上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。
この後、PTPシート10及び分包袋11などは、薬袋に収められ、患者に渡される。
なお、薬剤の撮像記憶装置1cのその他の動作は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
図9は、本発明の第三応用例にかかる薬剤の撮像記憶装置の概略平面図を示している。
図9において、本応用例の薬剤の撮像記憶装置1c´は、第一実施形態の薬剤の撮像記憶装置1と比べると、カメラ2によって撮像される表示パネル7と、説明用表示手段41とを備えている点などが相違する。なお、薬剤の撮像記憶装置1c´の他の構成は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図9において、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
表示パネル7は、液晶表示パネルであり、載置台31c´の上面に載置されている。この表示パネル7は、情報処理装置4と接続されており、上述した薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部が表示される。本応用例では、患者の氏名、撮像年月日時分、薬剤の種類、薬剤の数量、薬剤師の氏名などが、表示パネル7の縁部に表示される。また、表示パネル7の中央部には、PTPシート10及び分包袋11が載置される。このようにすると、カメラ2が撮像すると、表示パネル7に表示された薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部も撮像される。すなわち、渡されるPTPシート10及び分包袋11の付近に、PTPシート10及び分包袋11の数量などを表示することができるので、作業ミスを効果的に低減することができる。さらに、上述した苦情を訴える患者に対して、証拠性及び説得性に優れた画像データを記憶することができる。
なお、上記の液晶表示パネルは、バックライト(図示せず)を有しているが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、透過型又は半透過型などの液晶表示パネルを用いてもよい。
また、表示パネル7は、撮像年月日時分を表示パネル7の縁部に表示するが、さらに、カメラ2が、撮像した画像に、自動的に撮像した日付や時間などを表示するとよい。これにより、証拠性などを向上させることができる。
説明用表示手段41は、撮像される、あるいは、撮像された画像データの画像を表示し、患者に説明するための表示手段であり、通常、液晶表示手段などが用いられる。このようにすると、説明用表示手段41に映し出された画像を用いて、薬剤師が、患者に渡す薬剤について説明をすることができる。また、患者は、大きく見やすい画面で薬剤について説明を受けることができ、さらに、薬剤の数量などが十分に確認されかつ記録されていることを認識することができる。すなわち、薬剤師及び患者が納得した状態で、薬剤の受け渡しを行うことができる。
さらに、図示してないが、載置台31c´の四つの角部に、PTPシート10及び分包袋11の側面を照らすための照明手段を設けてもよい。
なお、本応用例のその他の構成は、上述した薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
薬剤の撮像記憶装置1c´は、図9に示すように、まず、薬剤師の操作によって、薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部を表示パネル7に表示する。
続いて、表示パネル7上に、PTPシート10及び分包袋11が、所定の方向を向いた状態で載置される。ここで、薬剤師は、患者に、分包袋11が6袋であること、及び、PTPシート10の錠剤が24錠であることなどを説明しながら、PTPシート10及び分包袋11を表示パネル7上に載置する。患者は、説明用表示手段41により、分包袋11が6袋であること、及び、PTPシート10の錠剤が24錠であることを確認し納得することができる。
なお、表示パネル7上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。
この後、PTPシート10及び分包袋11は、薬袋に収められ、患者に渡される。
なお、薬剤の撮像記憶装置1c´のその他の動作は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
また、説明用表示手段41に映し出された画像を用いて、薬剤師が、患者に渡す薬剤について説明をすることができる。これにより、患者は、大きく見やすい画面で薬剤について説明を受けることができ、さらに、薬剤の数量などが十分に確認されかつ記録されていることを認識することができる。すなわち、薬剤師及び患者が、互いに納得した状態で、薬剤の受け渡しを行うことができる。したがって、物忘れ又は勘違いなどによって、上述した苦情を訴える患者に対しては、画像データから再生された画像によって、その真偽を確認することができ、この説明によって、苦情を訴えた患者は、素直に納得することができる。さらに、不心得な考えにより、上述した苦情を訴えようとする患者を抑制することができる。
図10は、本発明の第四応用例にかかる薬剤の撮像記憶装置の正面方向の概略断面図を示している。
図10において、本応用例の薬剤の撮像記憶装置1´は、第一実施形態の薬剤の撮像記憶装置1と比べると、カメラ2がPTPシート10の下方に設けられている点などが相違する。なお、薬剤の撮像記憶装置1´の他の構成は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図10において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、カメラ2の撮像エリアは、開口部33´の上部エリアとほぼ同じ範囲としてある。
一対のサイドミラー3は、細長い矩形状の鏡であり、PTPシート10の側面を、カメラ2に対して映すように、載置台31´の両側壁に傾斜した状態で取り付けられている。すなわち、サイドミラー3は、載置台31´の両側壁に立設された鉤状の支柱32´を介して、傾斜角度を調整可能に取り付けられている。
このようにすると、カメラ2が、PTPシート10の下面を撮像するとき、サイドミラー3に映し出されたPTPシート10の側面をも撮像することができ、製造原価などのコストダウンを図ることができる。
また、載置板34´は、矩形状の透明な平板であり、通常、低反射ガラス又は無反射アクリル板などが用いられる。この載置板34´は、上方から見ると、一対のサイドミラー3のほぼ中央に、サイドミラー3と並ぶように、両端が、対向する側壁の上部に支持されている。このようにすると、載置板34´に載置されたPTPシート10の下面を、載置板34´を介して撮像することができる。
さらに、照明手段5bは、載置台31´の底部のほぼ中央に、取り付けられている。
また、本応用例のその他の構成は、上述した薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
薬剤の撮像記憶装置1´は、図10に示すように、まず、薬剤師によって、載置板34´上に、PTPシート10が、所定の方向を向いた状態で載置される。
なお、載置板34´上に載置された薬剤は、薬剤師の監査に合格した薬剤である。
この後、PTPシート10などは、薬袋に収められ、患者に渡される。
なお、薬剤の撮像記憶装置1´のその他の動作は、薬剤の撮像記憶装置1とほぼ同様としてある。
例えば、上述した薬剤の撮像記憶装置は、記憶した画像データの画像を印刷する印刷手段(図示せず)を備えてもよい。このようにすると、たとえば、印刷された薬剤の付近に、薬剤の使用方法などを印刷することができる。そして、この印刷紙を薬剤とともに、患者に渡すことにより、使用方法を誤るといった危険性を低減することができる。また、上述した苦情を訴えようとする患者は、苦情を訴える前に、自ら確認することができる。
2 カメラ
2b 反対面用カメラ
3 サイドミラー
4 情報処理装置
5、5a、5b 照明手段
6 反対面用ミラー
7 表示パネル
10 PTPシート
11 分包袋
12 PTPシート
13 処方せん
21、21c 撮像エリア
31、31a、31b、31c、31c´、31´ 載置台
32、32´ 支柱
33、33´ 溝
33a、33b、33´ 開口部
34、34b、34´ 載置板
35 クリップ
41 説明用表示手段
Claims (6)
- 薬剤の上面又は下面を撮像するカメラと、
前記カメラに前記薬剤の側面を撮像させるためのサイドミラーと、
前記薬剤の側面を照らす照明手段と、
前記カメラ及び前記側面撮像手段を用いて撮像された画像データと前記薬剤に関する所定のデータとを記憶する情報処理手段と、
を備えたことを特徴とする薬剤の撮像記憶装置。 - 前記照明手段を、前記サイドミラーの下部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の薬剤の撮像記憶装置。
- 前記カメラが前記薬剤の上面又は下面の一方を撮像する場合、前記カメラに前記薬剤の下面又は上面の他方を撮像させるための反対面用ミラーを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤の撮像記憶装置。
- 前記照明手段を、前記サイドミラーとほぼ同じ長さの棒状基部に、複数のLEDを並設して構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬剤の撮像記憶装置。
- 前記薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部が印刷された印刷物、又は、前記薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部が表示された表示手段が撮像され、前記画像データが、撮像された前記薬剤に関する所定のデータの少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬剤の撮像記憶装置。
- 前記画像データの画像を前記薬剤の受取人に表示するための説明用表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の薬剤の撮像記憶装置。
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