JP5220650B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、複数台並列接続した電力変換器から誘導加熱負荷と共振コンデンサからなる負荷回路に高周波の交流電力を供給する電力変換装置に関し、特に複数台の電力変換器の出力電流バランスをとるための電流バランサ技術に関する。
図7に、背景技術を説明するための回路図を、図8にその動作波形図を示す。電力変換器を並列接続する場合に、出力に磁気結合リアクトルを用いる方法は、特許文献1〜3などで知られている。特許文献1と3は各変換器出力の同相同士を磁気結合した例、特許文献2は電力変換器自体の出力間と各電力変換器の異相間を磁気結合した例である。図7は、各変換器の同相間を磁気結合した場合の回路図で、直流電源1を直流入力とした電力変換器2と3を並列接続したものである。
電力変換器2は、直流コンデンサ2e、IGBT2a〜2dにより、また電力変換器3は、直流コンデンサ3e、IGBT3a〜3dにより、それぞれ構成された単相矩形波出力電圧形のフルブリッジインバータ回路である。その出力は、電力変換器2と3の出力電流をバランスさせるため各電力変換器のU相出力同士を磁気結合するリアクトル6とV相出力同士を磁気結合するリアクトル7を介して並列接続され、その出力には、共振コンデンサ11とインダクタンス成分12aと抵抗成分12bからなる誘導加熱負荷12が接続され、全体で共振回路を構成している。ここで、電力変換器2及び3のIGBTには図示しない制御回路から同一のゲート信号が入力される。
上述の構成における動作を図8に基づいて説明する。
電力変換器2及び3の出力電圧Vo1、Vo2の波形は矩形波であるが、その出力には共振回路が接続されているため、その共振曲線の共振点付近の出力周波数で運転しているとき、出力電流Io1、Io2は、正弦波に近い波形となる。電力変換器2と3の出力電圧Vo1、Vo2は、制御回路からの信号の遅延時間やスイッチング素子(IGBT)動作時間の相違により、立上りと立下りのタイミングにずれが生じる。
ここで、電力変換器3の出力電圧波形の立上りが電力変換器2の出力電圧波形の立上りに比べてΔtだけ早い場合を例に考察する。電力変換器2の出力電圧波形と電力変換器3の出力電圧波形の差電圧(Vo1−Vo2)は図示のようにパルス状の波形となり、この電圧により電力変換器2と3の間を電流(一般には横流と言う)が流れる(図では出力電圧の立上り時間を無視している)。この電流を抑制するため、一次巻線6aと二次巻線6bを備えたリアクトル6の一次巻線6aの巻き始め端子が電力変換器2のU相出力に、二次巻線6bの巻き終り端子が電力変換器3のU相出力に、一次巻線7aと二次巻線7bを備えたリアクトル7の一次巻線7aの巻き終り端子が電力変換器2のV相出力に、二次巻線7bの巻き始め端子が電力変換器3のV相出力に、各々接続される。また、リアクトル6の一次巻線6aの巻き終り端子と二次巻線6bの巻き始め端子、及びリアクトル7の一次巻線7aの巻き始め端子と二次巻線7bの巻き終り端子は、各々接続され、さらに、共振コンデンサ11と誘導負荷12の直列回路に接続される。
このような構成において、出力電圧の立上り時点では、直流電源1の正極(P)→IGBT3a→リアクトル6の二次巻線6b→リアクトル6の一次巻線6a→IGBT2b→直流電源1の負極(N)の第1の経路と、直流電源1の正極(P)→IGBT2c→リアクトル7の一次巻線7a→リアクトル6の二次巻線7b→IGBT3d→直流電源1の負極(N)の第2の経路で横流が流れる。従って、第1の経路の電流により、電力変換器3の出力電流Io2(U相)が増加し、電力変換器2の出力電流Io1(U相)が減少する。
また、第2の経路の電流により、電力変換器2の出力電流Io1(V相)が増加し、電力変換器3の出力電流Io2(V相)が減少する。電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2が同じであれば、リアクトル6及び7には磁束が発生せず、各巻線の電圧は零となる。しかし、電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2に異なる電流が流れると、その差分の電流により磁束が発生し、リアクトルとして動作する。
そのインダクタンスを仮に全てLとすると、リアクトル6、7の各巻線にはL×(Io1−Io2)/dtにより対抗する電圧が発生する。上記リアクトルは、図示しない配線インダクタンスの相違による基本波電流のアンバランスも抑制している。図8では、電力変換器2側に対し、電力変換器3側の配線インダクタンスが小の場合で、その相違による基本波の差電圧分が発生しており、リアクトルの一次巻線電圧VL12はIo1を増加させる極性に、二次巻線電圧VL22はIo2を減少させる極性になっている。(電力変換器2と3には、U、Vの出力があるが、図にはリアクトルの電圧は合計した電圧を記載している。)
特開昭59−201862号公報 特開昭63−52674号公報 特開平7−154973号公報
上述のような動作により、各変換器の出力電流をバランスさせるようにリアクトル動作するが、リアクトルのコアに発生する磁束は、上述の電圧を積分した値となり、コアに発生する磁束によっては、損失が過大となる。例えば、数十kHz〜で良く使用されるフェライトは、材質によって磁束の周波数の3乗に比例してコアに発生する損失が増加する。そのため、パルス状の電圧が発生した場合は、ほぼ矩形波状の磁束となり、高次の周波数成分を含んで、さらには、これにより高い周波数成分の振動が生じ、著しく損失が増大する。その結果、コアに接触している絶縁物の耐温度を超えるなどし、破壊する恐れがある。
また、損失を低減するため、コアの断面積を大とし磁束密度を小とする方法もある。しかし、磁束密度の3乗に比例してコアに発生する損失が増加すると考えると、断面積を2倍にすると、体積も2倍となるので損失は(1/2)3×2=1/4となり、大きな効果は得られない。その結果、高価なコアが大型化しコストが過大となる。
従って、解決しようとする課題は、電力変換器を複数台並列接続し、その出力に誘導加熱負荷と共振コンデンサからなる回路を接続した電力変換装置において、出力電流のバランサである電力変換器の出力同士を磁気結合するリアクトルのコアの発熱をコストを過大にすることなく低減することである。
上述の課題を解決するために、第1の発明においては複数台の電力変換器を並列接続し、誘導加熱負荷と共振コンデンサとを有する共振負荷に交流電力を供給する電力変換器の出力電流バランサにおいて、空芯リアクトルと、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、の直列接続回路を、それぞれの電力変換器の出力に接続する。
第2の発明においては、複数台の電力変換器を並列接続し、誘導加熱負荷と共振コンデンサとを有する共振負荷に交流電力を供給する電力変換器の出力電流バランサにおいて、空芯リアクトルと、前記電力変換器自体の出力同士を磁気結合するためのリアクトルと、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、の直列接続回路を、それぞれの電力変換器の出力に接続する。
第3の発明においては、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の同相出力間を磁気結合するリアクトルとする。
第4の発明においては、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の異相出力間を磁気結合するリアクトルとする。
第5の発明においては、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の同相出力間を磁気結合するリアクトルと各変換器の異相出力間を磁気結合するリアクトルとの組み合わせとする。
第6の発明においては、前記空芯リアクトルと、前記電力変換器自体の出力同士を磁気結合するリアクトルまたは前記電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、直列に、コンデンサを接続する。
第7の発明においては、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは二次巻線を有し、該二次巻線同士で磁気結合させる。
第8の発明においては、前記空芯リアクトルのインダクタンス値に対し、電力変換器出力同士を磁気結合するためのリアクトルのインダクタンス値を小とする。
本発明では、電力変換器同士の出力電流をバランスさせるために発生する電圧が、空芯のリアクトルと電力変換器の出力同士を磁気結合したリアクトルに分圧されるため、磁気結合したリアクトルに発生する電圧が小となり、その積分値の磁束も小となるため、コアの損失が低減する。また、上記2つのリアクトルのインダクタンス比により、コアに発生する磁束をより小とすることができる。この結果、高価なコアを大型化しコストを過大にすることなく、装置を構成することが可能となる。
本発明の第1の実施例を示す回路図である。 図1の各部の動作を示す動作波形図である。 本発明の第2の実施例を示す回路図である。 本発明の第3の実施例を示す回路図である。 本発明の第4の実施例を示す回路図である。 本発明の第5の実施例を示す回路図である。 従来の実施例を示す回路図である。 図7の各部の動作を示す動作波形図である。
本発明の要点は、複数台の電力変換器を並列接続し、誘導加熱負荷と共振コンデンサとを有する共振負荷に交流電力を供給する電力変換器の出力電流バランサにおいて、空芯リアクトルと、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、の直列接続回路を、それぞれの電力変換器の出力に接続する点である。
図1に、本発明の第1の実施例を示す回路図で、電力変換器2と3の出力の同相間に磁気結合を持たせた例である。直流電源1を直流入力とした電力変換器2と3を並列接続したものである。電力変換器2は、直流コンデンサ2e、IGBT2a〜2dにより、また電力変換器3は、直流コンデンサ3e、IGBT3a〜3dにより、それぞれ構成された単相矩形波出力電圧形のフルブリッジインバータ回路である。
その出力は、電力変換器2と3の出力電流をバランスさせるため、電力変換器2のU相出力には空芯リアクトル4aとリアクトル6の一次巻線6aの巻き始め端子を接続した直列回路が、電力変換器3のU相出力には空芯リアクトル5aとリアクトル6の二次巻線6bの巻き終り端子を接続した直列回路が、電力変換器2のV相出力には空芯リアクトル4bとリアクトル7の一次巻線7aの巻き終り端子を接続した直列回路が、電力変換器3のV相出力には空芯リアクトル5bとリアクトル7の二次巻線7bの巻き始め端子を接続した直列回路が、各々接続される。
また、リアクトル6の一次巻線6aの巻き終り端子と二次巻線6bの巻き始め端子、及びリアクトル7の一次巻線7aの巻き始め端子と二次巻線7bの巻き終り端子は、各々接続され、さらに、共振コンデンサ11と誘導負荷12の直列回路に接続される。ここで、電力変換器2及び3のIGBTには図示しない制御回路から同一のゲート信号が入力される。
上述の構成における動作を図2に基づいて説明する。
電力変換器2及び3の出力電圧Vo1、Vo2の波形は矩形波であるが、その出力には共振回路が接続されているため、その共振曲線の共振点付近の出力周波数で運転しているとき、出力電流Io1、Io2は、正弦波に近い波形となる。ここで、電力変換器2と3の出力電圧Vo1、Vo2は、制御回路からの信号の遅延時間やスイッチング素子(IGBT)動作時間の相違により、立上りと立下りのタイミングにずれが生じる。ここで、電力変換器3の出力電圧波形の立上りが電力変換器2の出力電圧波形の立上りに比べてΔtだけ早い場合を例に説明する。
電力変換器2の出力電圧波形と電力変換器3の出力電圧波形の差電圧(Vo1−Vo2)は図示のようにパルス状の波形となる。この差電圧により電力変換器2と3の間を電流(一般には横流と言う)が流れる(図では出力電圧の立上り時間を無視している)。
出力電圧の立上り時点では、直流電源1の正極(P)→IGBT3a→空芯リアクトル5a→リアクトル6の二次巻線6b→リアクトル6の一次巻線6a→空芯リアクトル4a→IGBT2b→直流電源1の負極(N)の第1の経路と、直流電源1の正極(P)→IGBT2c→空芯リアクトル4b→リアクトル7の一次巻線7a→リアクトル6の二次巻線7b→空芯リアクトル5b→IGBT3d→直流電源1の負極(N)の第2の経路で横流が流れる。
従って、第1の経路の電流により、電力変換器3の出力電流Io2(U相)が増加し、電力変換器2の出力電流Io1(U相)が減少する。また、第2の経路の電流により、電力変換器2の出力電流Io1(V相)が増加し、電力変換器3の出力電流Io2(V相)が減少する。電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2が同じであれば、リアクトル6及び7には磁束が発生せず、各巻線の電圧は零となる。しかし、電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2に異なる電流が流れると、その差分の電流により磁束が発生し、リアクトルとして動作する。
図1の例では、Io1とIo2は異なる電流となるため、磁気結合したリアクトル6及び7はリアクトルとして動作する。本願では、図2に示すように、パルス状の電圧は空芯のリアクトルと磁気結合したリアクトルとの直列回路に印加されるので分圧され、磁気結合したリアクトルに印加される電圧は、従来に比べて小さくなる。その結果、その積分の磁束も分散して発生し、磁気結合したリアクトルのコアの発熱も低減する。
また、上記2つのリアクトルのインダクタンス比により、磁気結合リアクトルのコアに発生する磁束をより小とすることができるので、空芯リアクトルのインダクタンス値に対し、電力変換器出力同士を磁気結合するためのリアクトルのインダクタンス値を小とすることにより大きな効果が得られる。
図2は、空芯のリアクトル4a、4bと5a、5b間にインダクタンス値の差があり、4a、4bに対し、5a、5bのインダクタンス値が小さい場合を示している。パルス状の波形と同様に基本波の電圧も空芯のリアクトルと磁気結合したリアクトルに分圧されるため、空芯のリアクトルに電圧降下を発生させるための差電流すなわちアンバランス電流が流れて、対抗電圧を発生する。対抗電圧VL11に対し、ややVL21が小となっているが、この基本波の差電圧分は、磁気結合したリアクトルの分圧分で、VL12にはIo1を増加させる極性、VL22はIo2を減少させる極性の電圧が発生している。
このように基本波のアンバランス電流が生じるが、その影響が問題ない場合に、パルス状の波形の電圧を分圧できることに本提案の有効性がある。分圧により、その積分の磁束も電圧の分圧比の3乗で低減できるためである。
(電力変換器2と3には、U、Vの出力があるが、図にはリアクトルの電圧は合計した電圧を記載している。)
尚、図1には電力変換器2台を並列接続した場合を示したが、3台以上でも同様である。
図3に、本発明の第2の実施例を示す。第1の実施例との違いは、電力変換器2と3の出力電流をバランスさせるため、電力変換器2のU相出力には空芯リアクトル4aとリアクトル8の一次巻線8aの巻き始め端子を接続した直列回路が、電力変換器3のU相出力には空芯リアクトル5aとリアクトル9の二次巻線9bの巻き終り端子を接続した直列回路が、電力変換器2のV相出力には空芯リアクトル4bとリアクトル9の一次巻線9aの巻き終り端子を接続した直列回路が、電力変換器3のV相出力には空芯リアクトル5bとリアクトル8の二次巻線8bの巻き始め端子を接続した直列回路が、各々接続される。
また、リアクトル8の一次巻線8aの巻き終り端子とリアクトル9の二次巻線9bの巻き始め端子、及びリアクトル9の一次巻線9aの巻き始め端子とリアクトル8の二次巻線8bの巻き終り端子が、各々接続され、さらに、共振コンデンサ11と誘導負荷12の直列回路に接続されている点である。即ち、電力変換器2と3の出力の異相間を磁気結合させている点が第1の実施例とは違う。
第1の実施例と同様に、電力変換器3の出力電圧波形の立上りが電力変換器2の出力電圧波形の立上りに比べてΔtだけ早い場合を例に説明する。
出力電圧の立上り時点では、直流電源1の正極(P)→IGBT3a→空芯リアクトル5a→リアクトル9の二次巻線9b→リアクトル8の一次巻線8a→空芯リアクトル4a→IGBT2b→直流電源1の負極(N)の第1の経路と、直流電源1の正極(P)→IGBT2c→空芯リアクトル4b→リアクトル9の一次巻線9a→リアクトル8の二次巻線8b→空芯リアクトル5b→IGBT3d→直流電源1の負極(N)の第2の経路で横流が流れる。従って、第1の経路の電流により、電力変換器3の出力電流Io2(U相)が増加し、電力変換器2の出力電流Io1(U相)が減少する。
また、第2の経路の電流により、電力変換器2の出力電流Io1(V相)が増加し、電力変換器3の出力電流Io2(V相)が減少する。電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2が同じであれば、リアクトル6及び7には磁束が発生せず、各巻線の電圧は零となる。しかし、電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2に異なる電流が流れると、その差分の電流により磁束が発生し、リアクトルとして動作する。図1の例では、Io1とIo2は異なる電流となるため、磁気結合したリアクトル8及び9はリアクトルとして動作する。
実施例2では、パルス状の電圧は空芯のリアクトルと磁気結合したリアクトルとの直列回路に印加されるので分圧され、磁気結合したリアクトルに印加される電圧は、従来に比べて小さくなる。その結果、その積分の磁束も分散して発生し、磁気結合したリアクトルのコアの発熱も低減する。また、上記2つのリアクトルのインダクタンス比により、磁気結合リアクトルのコアに発生する磁束をより小とすることができるので、空芯リアクトルのインダクタンス値に対し、電力変換器出力同士を磁気結合するためのリアクトルのインダクタンス値を小とするとより大きな効果が得られる。その他は第1の実施例と同様である。
図4に、本発明の第3の実施例を示す。第1の実施例及び第2の実施例と違いは、電力変換器2、3自体の出力に磁気結合リアクトル8、9が、電力変換器2のV相出力と電力変換器3のU相出力との間に磁気結合リアクトル10が、磁気結合リアクトル10の一次巻線10aと直列に空芯リアクトル4bが、磁気結合リアクトル10の二次巻線10bと直列に空芯リアクトル5aが、各々接続されている点である。
このような構成において、定常的な電流は各変換器の出力がバランスし、さらに変換器間の電流が磁気結合リアクトル10でバランスするので、電力変換器2、3の出力電流はバランスすることがわかる。
第1、第2の実施例と同様に、電力変換器3の出力電圧波形の立上りが電力変換器2の出力電圧波形の立上りに比べてΔtだけ早い場合を例に説明する。
出力電圧の立上り時点では、直流電源1の正極(P)→IGBT3a→空芯リアクトル5a→リアクトル9の一次巻線9a→リアクトル10の二次巻線10b→リアクトル8の一次巻線8a→IGBT2b→直流電源1の負極(N)の第1の経路と、直流電源1の正極(P)→IGBT2c→空芯リアクトル4b→リアクトル8の二次巻線8b→リアクトル10の一次巻線10a→リアクトル9の二次巻線9b→IGBT3d→直流電源1の負極(N)の第2の経路で横流が流れる。
従って、第1の経路の電流により、電力変換器3の出力電流Io2(U相)が増加し、電力変換器2の出力電流Io1(U相)が減少する。また、第2の経路の電流により、電力変換器2の出力電流Io1(V相)が増加し、電力変換器3の出力電流Io2(V相)が減少する。電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2が同じであれば、リアクトル10には磁束が発生せず、各巻線の電圧は零となる。
しかし、電力変換器2の出力電流Io1と電力変換器3の出力電流Io2に異なる電流が流れると、その差分の電流により磁束が発生し、リアクトルとして動作する。本実施例では、パルス状の電圧は空芯のリアクトル4b、5aと磁気結合したリアクトル10との直列回路に印加されるので分圧され、磁気結合したリアクトルに印加される電圧は、従来に比べて小さくなる。
その結果、その積分の磁束も分散して発生し、磁気結合したリアクトルのコアの発熱も低減する。尚、各変換器自体の出力同士を磁気結合させるリアクトル8、9は、電力変換器2、3の出力電圧波形の立上り、立下りがずれた期間Δtにおいては、各変換器の出力電流の増加分と減少分が同じであれば、リアクトルとしては機能しない。
図5に、本発明の第4の実施例を示す。第1の実施例との違いは、磁気結合用リアクトルと直列に各々コンデンサ13〜16が接続されている点である。各コンデンサの役割は電力変換器2及び3の出力の直流分を除去することである。電力変換器2、3の出力電圧波形の立上り、立下りがずれた期間Δtにおける動作は、第1の実施例と同様である。
また、実施例2、3においても同様に適用できる。
図6に、本発明の第5の実施例を示す。第1の実施例との違いは、磁気結合用リアクトル17〜20として、それぞれが二次巻線を備え、二次巻線同士を接続することにより、磁気結合を図っている点である。即ち、リアクトル17の二次巻線17bとリアクトル18の二次巻線18b、及びリアクトル19の二次巻線19bとリアクトル20の二次巻線20bが、各々接続され、磁気結合を図っている。電力変換器2、3の出力電圧波形の立上り、立下りがずれた期間Δtにおける動作は、第1の実施例と同様である。
また、実施例2〜4においても同様に適用できる。大型の装置で、各磁気結合リアクトルの一次巻線と二次巻線の巻数比を適切に設けることにより、配線構造が容易となるメリットがる。
尚、上記実施例には電力変換器が2台の場合を示したが、これ以上の並列数の場合でも同様に実現可能である。
本発明は、スイッチング電源、無停電電源装置、電動機駆動用電力変換器など、スイッチング動作で電力変換を行う装置への適用が可能である。
1・・・直流電源 2、3・・・電力変換器
2a〜2d、3a〜3d・・・IGBT 2e、3e・・・直流コンデンサ
4a、4b、5a、5b・・・空芯リアクトル 6〜10・・・リアクトル
17〜20・・・リアクトル
11・・・共振コンデンサ 12・・・誘導加熱負荷
13〜16・・・コンデンサ

Claims (8)

  1. 複数台の電力変換器を並列接続し、誘導加熱負荷と共振コンデンサとを有する共振負荷に交流電力を供給する電力変換器の出力電流バランサにおいて、
    空芯リアクトルと、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、の直列接続回路を、それぞれの電力変換器の出力に接続したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 複数台の電力変換器を並列接続し、誘導加熱負荷と共振コンデンサとを有する共振負荷に交流電力を供給する電力変換器の出力電流バランサにおいて、
    空芯リアクトルと、前記電力変換器自体の出力同士を磁気結合するためのリアクトルと、前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、の直列接続回路を、それぞれの電力変換器の出力に接続したことを特徴とする電力変換装置。
  3. 前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の同相出力間を磁気結合するリアクトルであることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の異相出力間を磁気結合するリアクトルであることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  5. 前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは、各変換器の同相出力間を磁気結合するリアクトルと各変換器の異相出力間を磁気結合するリアクトルとの組み合わせであることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  6. 前記空芯リアクトルと、前記電力変換器自体の出力同士を磁気結合するリアクトルまたは前記電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルと、直列に、コンデンサを接続することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記複数台の電力変換器出力同士間を磁気結合するためのリアクトルは二次巻線を有し、該二次巻線同士で磁気結合させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記空芯リアクトルのインダクタンス値に対し,電力変換器出力同士を磁気結合するためのリアクトルのインダクタンス値を小としたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力変換装置。

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