JP5220386B2 - 水性シーリングコンパウンド及びこれを用いて成る塩素系溶剤用缶 - Google Patents

水性シーリングコンパウンド及びこれを用いて成る塩素系溶剤用缶 Download PDF

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Description

本発明は、水性シーリングコンパウンドに関するものであり、より詳細には、耐溶剤性、金属密着性、巻締性に優れると共に、落下変形に耐え得る接着性及び密封性を有するシール材を形成可能な水性シーリングコンパウンドに関する。
金属製容器の開口端への蓋の巻締めに使用されるシーリングコンパウンドとして、ジエン系ゴム等の熱可塑性エラストマーを主体とするものが提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、従来の熱可塑性エラストマーを主体としたシーリングコンパウンドは、溶剤に溶解或いは膨潤してしまうことがあり、溶剤等を内容物とする大型缶への適用には十分満足するものではなかった。また一般に溶剤等を内容物とする大型缶においては、容器を構成する金属表面には被覆が施されていないため、上記ジエン系ゴム等の熱可塑性エラストマーを主体とするシーリングコンパウンドでは、金属基体と十分な密着性を得ることができず、落下により変形を生じた場合等には満足する密封性を得ることができなかった。
また耐溶剤性に優れたシーリングコンパウンドとして、ウレタン系シーリングコンパウンドも提案されているが(特許文献2等)、やはり大型缶における落下変形時の密封性の点で十分満足するものではなく、また所望の性質を発現させるためには200℃以上の高温加熱の必要があり、設備負担の問題等、未だ十分満足するものではなかった。
更にポリオレフィンを用いたシール材も提案されており、例えばエチレン・α−オレフィン共重合体から押出成形によりシール状成形物を作成し、これをキャップ内面側等に装着した後、樹脂の軟化温度以上に加熱して密着密封させるものである(特許文献3等)。しかしながら、エチレン・α−オレフィン共重合体はある程度の溶剤耐性は有するものの、塩素系の溶剤に対しては膨潤が大きく、シール材がはみ出すという問題があると共に、金属に対する密着性が悪いため、樹脂被覆が施されていない金属基体と十分な密着性を得ることができず、上述した落下変形にも耐えることができない。また予めシール状成形物を成形或いは蓋で直接溶融成形するものは、既存のライニング装置を利用することができず、別途成形加工装置が必要になるため、経済性の点で未だ十分満足するものではない。
更に、ポリエチレン又はポリプロピレンとEPDM等の熱可塑性エラストマーの混合物から成り、押出成形によりシール状成形物を作成するか、或いは蓋に直接シール状に成形するシール材も提案されているが(特許文献4及び5等)、上記ポリオレフィンを用いた樹脂シール材と同様に、金属に対する密着性に劣っているため、大型缶における落下変形に耐えるものではなかった。
またエチレンとα−オレフィン又はジエンとの共重合エラストマー、及び芳香族ビニルとジエンとの共重合水素添加樹脂に、酸変性ポリオレフィン又は高級脂肪酸塩を配合して成る水性分散型の接着剤組成物が提案されている(特許文献6及び7)。かかる接着剤組成物においては、酸変性ポリオレフィンとしてワックスタイプのものが用いられていると共に、上記共重合エラストマー自体も金属に対する密着力に乏しく、密着性の点で十分満足するものではなかった。
酸変性ポリオレフィンを含む水分散型接着剤組成物も知られており、例えば酸変性ポリオレフィンに、ポリウレタンとの組成物、及びフェノール樹脂とα,βエチレン性不飽和カルボン酸共重合樹脂を併用する組成物が提案されているが(特許文献8及び9)、これらは何れも接着性を引き出すために高温での加熱硬化が必要であり、設備負担が大きいと共に、接着性や塩素系溶剤に対する耐性の点で充分満足するものではなかった。
またエチレン性不飽和カルボン酸とブタジエン共重合ゴムと酸変性ポリオレフィンから成る金属缶用水性接着剤も提案されているが(特許文献10)、エチレン性不飽和カルボン酸とブタジエン共重合ゴムは芳香族系や塩素系溶剤には膨潤崩壊してしまう欠点があり、接着性の点でも満足するものではなかった。
すなわち上記刊行物で実際に用いられている酸変性ポリオレフィンはアンモニア中和型の分散体で、かつメルトフローレートが300g/10分である。かかる樹脂自体の凝集力はそれほど強くなく、消防法で規定される18L缶の最低板厚である0.32mmでは落下変形のみならず100kPaの規格に耐えるものではないため、板厚を厚くする必要があり、コスト負担が大となる。
特開平8−217921号公報 特開平9−279112号公報 特開平9−24964号公報 特開2005−193965号公報 特開2005−193966号公報 特開2000−345097号公報 特開2006−282723号公報 特公昭54−38556号公報 特公昭58−49583号公報 特開平5−86343号公報
従って本発明の目的は、上述した問題を生じることがなく、既存のライニング装置による塗工が可能であると共に、金属に対する濡れ性が良好であり、且つ低温短時間での接着が可能な水性シーリングコンパウンドを提供することである。
本発明の他の目的は、塩素系溶剤にも耐性を有する耐溶剤性、金属密着性、巻締性に優れると共に、18リットル缶等の大型缶に適用した場合、板厚0.32mmにおいても落下変形にも耐え得る密封性を有するシール材を形成可能な水性シーリングコンパウンドを提供することである。
本発明によれば、1価金属イオンで中和して成る酸変性ポリオレフィンを主成分とし且つ全固形分の3重量%以上の量で含有して成る水性シーリングコンパウンドであって、前記酸変性ポリオレフィンが、30g/10分以下のメルトフローレート(以下、「MFR」ということがある)及び0.9乃至1.0g/cmの密度を有することを特徴とする金属缶用水性シーリングコンパウンドが提供される。
本発明の金属缶用水性シーリングコンパウンドにおいては、
1.酸変性ポリオレフィンが、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーであって、金属種がナトリウムであること、
2.酸変性ポリオレフィンがエマルジョンの形態であること、
3.酸変性ポリオレフィンが、引っ張り強度が150kg/cm以上であること、
4.酸変性ポリオレフィン100重量部に対して、10乃至120重量部のエチレン系エラストマー及び/又は二トリル系エラストマーを配合して成ること、
5.酸変性ポリオレフィンの水性分散体100重量部に対して、0.5乃至10重量部の界面活性剤を配合して成ること、
が好適である。
本発明によればまた、上記金属缶用水性シーリングコンパウンドを塗布乾燥して成る塗膜が形成された金属缶用蓋を缶胴に巻き締めた後に、前記ポリオレフィンの溶融温度以上に加熱することにより密封されて成ることを特徴とする塩素系溶剤用缶が提供される。
本発明の水性シーリングコンパウンドは、既存のライニング装置及び乾燥設備によりシール材を形成可能な低温製膜性、乾燥性、濡れ性等が確保されており、しかも塩素系溶剤にも対応可能な耐溶剤性を有している。
また一般に溶剤等の危険物に用いる缶、缶蓋は内面無塗装のものが用いられているが、本発明の水性シーリングコンパウンドにおいては、金属基体への接着性にも優れている。
しかも本発明のシーリングコンパウンドにおいては、金属缶の巻き締め部に用いた場合に、加熱溶融時の樹脂のはみ出しや、冷却後の巻き締め部の空隙の発生が有効に防止されており、従来のシーリングコンパウンドでは実現できなかった板厚0.32mmでの18リットル缶等の大型缶における1.2mの落下耐性を有する接着性及び密封性を有していると共に、内圧100kPaでの充分な持続密封性を有する金属缶の製造が可能となった。
本発明の水性シーリングコンパウンドにおいては、1価金属イオンで中和して成る酸変性ポリオレフィンを主成分とし且つ全固形分の35重量%以上の量で含有して成り、酸変性ポリオレフィンが、30g/10分以下のメルトフローレート(MFR:JIS K7210準拠)及び0.9乃至1.0g/cmの密度を有することが重要な特徴である。
酸変性ポリオレフィンは、一般にオレフィンやアルミ基材への密着が良いことから、塗工材として種々の水分散方法が開示されているが、本発明においては、1価金属イオンで中和されて成る酸変性ポリオレフィンで、しかもメルトフローレート及び密度が上記範囲にあることものを使用することにより、樹脂の凝集力が向上されて、ティンフリースチール(TFS)やブリキに対する接着性を顕著に向上でき、これをシーリング剤として用いることにより、板厚の薄い18L缶等大型金属缶においても巻き締め部の落下衝撃に耐えることを見出した。
本発明においては、1価金属イオンで中和された酸変性ポリオレフィンの190℃の温度におけるメルトフローレート(MFR)が30g/10分以下、特に0.1乃至20g/10分の範囲にあること、及び密度が0.9乃至1.0g/cm、特に0.92乃至0.98g/cmの範囲にあることが重要であり、これにより18リットル以上の大型缶とした場合にも接着性及び密封性を保持できる皮膜凝集力を確保することが可能となる。
すなわち後述する実施例の結果から明らかなように、1価金属で中和されていない酸変性ポリオレフィンを用いて成るシーリングコンパウンドは、水性分散液にすることができず(比較例4)、またMFRが上記範囲よりも大きい酸変性ポリオレフィンを用いて成るシーリングコンパウンド(比較例2及び3)や密度が上記範囲にないシーリングコンパウンド(比較例6)では、満足する接着性及び密封性を得ることができず、塩素系溶剤に対する耐性試験、落下変形試験、耐内圧試験のいずれにおいても満足する結果が得られていない。特にMFRが上記範囲よりも大きいほど、樹脂の溶融粘度が小さく流れやすくなることに加えて、樹脂の熱膨張による膨張圧のため巻き締め後の加熱溶融時に樹脂が巻き締め部の外に押し出される一方、加熱処理後冷却されると樹脂が収縮し巻き締め内部に空隙が生じ、密封性を損なうなどの弊害が出る。
これに対して、本発明の水性シーリングコンパウンドは、塩素系溶剤に対する耐性試験、落下変形試験、耐内圧試験のいずれにおいても優れた結果が得られており、優れた耐溶剤性、接着性及び密封性が得られていることが明らかである。
(酸変性ポリオレフィン)
本発明の水性シーリングコンパウンドの主成分と成る酸変性オレフィンにおけるオレフィン単位としてはエチレン、プロピレンを挙げることができ、特にエチレンを好適に用いることができる。
また他のオレフィンとして、ブテン−1、ペンテン−1、へキセン−1、ネオヘキセン−1、オクテン−1等を25モル%以下の量で共重合成分とすることができる。共重合成分が25モル%を超えると、皮膜凝集力が弱くなるので好ましくない。
上記オレフィン単位から成るポリオレフィンを変性する酸成分としては、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸を挙げることができる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、これに限定されないが、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等を挙げることができ、特にアクリル酸を好適に用いることができる。
酸成分の変性は、グラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合のいずれの形態でもよいが、水分散性の点からランダム共重合が特に好ましい。
酸成分は、2〜25モル%の範囲でポリオレフィンに共重合されていることが好適である。2モル%以下では水分散性が困難となると共に、金属に対する接着性が劣るようになる。その一方25モル%以上では溶剤耐性、特に塩素系の溶剤に対する耐性が弱くなるので、好ましくない。
本発明においては、酸変性ポリオレフィンにおける酸成分のカルボキシル基は、全カルボキシル基量の30モル%以上が金属塩になっていることが重要である。これにより酸変性ポリオレフィンの水分散性を改良することが可能となるからである。
本発明において、酸変性ポリオレフィンのカルボキシル基を中和して成る金属としてはナトリウム、カリウム、リチウム等の1価アルカリ金属であることが水分散性の点で重要であるが、金属塩の一部をアミン塩又は/及びアルカリ土類金属塩とすることもできる。この場合、全カルボキシル基量の30モル%以下にとどめることが重要であり、これより多いとアミン塩の場合凝集力が低下し、接着力が低下し、またアルカリ土類金属の場合水分散安定性が劣るようになる。
アミンとしてはアンモニア、アルキルアミン、モルホリン、イミダゾール、アルカノールアミン等を挙げることができ、アルカリ土類金属としてはカルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛等を挙げることができる。
また本発明においては、樹脂に適度な柔軟性を付与する目的で、アクリル酸エステル、酢酸ビニル等を酸変性ポリオレフィンの共重合成分として使用することもできる。
本発明に好適に使用できる、1価金属イオンで中和された酸変性ポリオレフィンの水分散体としては、これに限定されないが、市販のアイオノマー樹脂の水分散体をそのまま用いることもできるし、或いはアイオノマー樹脂や、エチレン−アクリル酸又はエチレン−アクリル酸エステルを事前に金属塩にしたものを水分散させるか、非エステルではそのままアルカリ金属水溶液に分散させる方法により、水分散体を調製することができるが、これに限定されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。
尚、アイオノマー樹脂の水分散体としては、例えば三井化学(株)製 ケミパール(登録商標)等、アイオノマー樹脂としては、例えば三井・デュポンポリケミカル(株)製 ハイミラン(登録商標)、デュポン(株)製 サーリンA(登録商標)等、エチレン−アクリル酸、エチレン−アクリル酸エステルとしては三井・デュポンポリケミカル(株)製 ニュクレル(登録商標)やエルバロイ(登録商標)等を入手することができるが、これに限定されず、他社の同様な樹脂ならいずれも使用できる。
本発明においては、1価イオンで中和された酸変性ポリオレフィンは、水分散体の総固形分の主成分、すなわち最も含有量が多く且つ総固形分に対して35重量%以上、特に50重量%以上の量で含有していることが重要である。酸変性ポリオレフィンの含有量が35重量%より少ないとシーリングコンパウンド皮膜の接着力が弱くなったり、溶剤耐性が劣るようになる。
本発明に用いる1価イオンで中和された酸変性ポリオレフィンは、所望の凝集力を得るために、引っ張り強度が150kg/cm以上であることが好ましい。
また本発明に用いる1価イオンで中和された酸変性ポリオレフィンは、低温製膜性の観点から、軟化温度が100℃以下
好ましくは80℃以下であることが好適である。
(配合可能なその他成分)
本発明の水性シーリングコンパウンドにおいては、上述した1価金属イオンで中和された酸変性ポリオレフィンを主成分として、全固形分の35重量%以上の量で含有する限り、他の樹脂成分を含有させることもできる。
他の樹脂成分としては、ポリオレフィン系エラストマーを挙げることができ、例えば、エチレンと、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、へキセン−1、ネオヘキセン−1等のα−オレフィン及び/又はイソプレン、ブタジエン、ジシクロペンタジエン、ペンタジエン−1,4、ジビニルベンゼン、メチリデンノルボネン、エチリデンノルボネン等の共役ジエン、とからなる共重合体を挙げることができる。これらは単独でも、複数組み合わせで使用してもよい。
また他の樹脂成分としては、オレフィンとα,βエチレン性不飽和酸の水分散体を挙げることができ、例えば、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−(メタ)アクリル酸、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル等の、オレフィンとα,βエチレン性不飽和酸等のエマルジョン重合により得られる水分散体を挙げることができる。またエチレン−(メタ)アクリル酸ではアミン中和の水分散体も使用できる
更に他の樹脂成分としては、ブタジエン−マレイン酸等のジエン系モノマーと不飽和酸の共重合エラストマー類、SBR等の芳香族ビニルと共役ジエンの共重合エラストマー類、NBR等のニトリルを含むエラストマー類、及びこれらのエラストマー類の酸変性体、或いはネオプレン、ブチルラバー、天然ゴム等を挙げることができる。
これら樹脂成分の中で、特に好ましい成分としてエチレン−プロピレン−ブタジエン三元共重合エラストマー(EPDM)、およびニトリル−ブタジエン共重合エラストマー(NBR)が挙げられる。NBRは酸変性であっても非変性であってもよい。
これらは、膨潤はするものの種々エラストマー類の中では比較的耐溶剤性のよいものであり、本発明の酸変性ポリエチレンエマルジョンに配合することにより、乾燥皮膜のヒビワレを抑制し均一な皮膜を作成できる。酸変性ポリオレフィン100重量部に対して10乃至120重量部の量で配合することが好ましい。これより少ないとヒビワレを抑制できず、またこれより多いと金属基体に対する接着性が弱くなる。
更にまた、従来水性塗料に一般的に使用される樹脂成分、例えばエポキシアクリル、アルキッド、ポリエステル、ナイロン、ウレタン等の水分散体も配合することができる。これらはラテックス、エマルジョン、ソープフリーエマルジョン、或いは水溶液の形態で入手でき、酸変性オレフィン分散体の製膜性、被塗面への濡れ性向上、皮膜柔軟性付与、増粘等の粘度調整の目的で使用することもできる。
(その他添加剤)
本発明の水性シーリングコンパウンドにおいては、従来よりシーリングコンパウンドに用いられていた従来公知の種々の添加剤、例えば界面活性剤、粘度調整剤、粘着付与剤、充填剤等を従来公知の処方に従って配合することができる。
界面活性剤は、水分散安定、濡れ性を向上するために使用することが望ましい。市販の界面活性剤を使用することができるが、特にノニオン系或いはアニオン系の界面活性剤を用いることが好適であり、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体100重量部に対して0.5乃至10重量部の量で配合することが好ましい。
粘度調製剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸又はナトリウム塩、ポリビニルエーテル、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、カラヤガム、活性白土、ベントナイト等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらグリコールの共重合樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等を挙げることができ、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体100重量部に対して0.1乃至8重量部の量で配合することが好ましい。
粘着付与剤としては、ロジン、水添ロジン、ロジンエステル等のロジン系樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂変性、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂等を挙げることができる。
充填剤としては、従来からシーリングコンパウンドに使用されている充填剤はいずれも使用できるが、全固形分中40重量%以下の量で配合することが必要である。上記範囲よりも多いと皮膜が硬くなりすぎ皮膜凝集力及び密着力が低下するので好ましくない。
充填剤としては、コロイダルシリカ、無水珪酸、含水珪酸、合成珪酸等のシリカ充填剤、軟質乃至重質炭酸カルシウム、活性化炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、珪酸アルミ、タルク、ドロマイト、硫酸アルミナ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、合成亜鉛、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、マイカ、カーボンブラック ポリマー架橋微粒子等を挙げることができる。
これらの中で水酸化アルミニウムや珪酸アルミニウム等のアルミニウム化合物が分散性等の観点から特に好ましい充填剤である。
本発明の水性シーリングコンパウンドは、1価金属により中和された酸変性ポリオレフィンの水性分散体に、上述した他の成分を配合することにより調製することができる。
また本発明の水性シーリングコンパウンドはライニング装置により缶端(缶蓋)に塗布乾燥させて、塗膜を形成した後、缶端(缶蓋)を缶胴に巻き締め、シーリングコンパウンドに用いられたポリオレフィンの溶融温度以上(ポリエチレンの場合では130℃以上)に、巻締め部を加熱することにより接着性及び密封性に優れた巻締め部を形成することができる。
尚、本発明のシーリングコンパウンドは、低温製膜性に優れていることから、50乃至100℃で1乃至10分の範囲で乾燥することにより塗膜形成を行うことができる。また巻締め後の加熱方法は、高周波加熱、オーブン等従来公知の方法により行うことができる。
(評価方法)
1.メルトフローレート(MFR)測定
ポリテトラフルオロエチレン加工された板上に塗布乾燥し水分を除去した後、JIS−K7210の公知の方法に従って、190℃、試験荷重2.16kgfの条件で測定した。
2.酸含有量測定
赤外線吸収スペクトルから求めた。
3.樹脂の引っ張り強度
ホットプレスにて180℃に加熱溶融し厚み1mmのフィルムを作成し、テンシロンを用いて、20℃の雰囲気温度にて300mm/分の速度で行った。
4.接着力
ティンフリースチール(TFS)(東洋鋼鈑(株)製板厚0.32mm)に塗布、80℃で10分乾燥し塗布厚み約70μmの酸変性ポリエチレンの塗装板を作成した。
この塗装板から長さ50mm、巾10mmの試片を切り出し、同一寸法の無塗装TFS板と重ね合わせ、ホットプレスにて170℃−秒加熱し接着させた。この接着試片の接着力をTピール法により測定する。
5.落下試験
実施例で作成された天地巻き締め18L缶に天面口部より水を満中となるように充填し、キャップを装着固定した。この充填缶について下記の条件で落下試験を行った。
[水平落下]
缶胴の一平面を落下面に対して水平にし、1.2mの高さから落下させ、5分放置後缶に穴をあけ大気圧に戻して、漏洩の有無を調べた。
[対角落下]
缶胴の対角面を落下面に対して水平にし、1.2mの高さから落下させ、5分放置後缶に穴をあけ大気圧に戻して、漏洩の有無を調べた。
[評価] ○:漏洩見られず良好
△:僅か滲みが見られる程度
×:水の滲み出しが、または漏出が明瞭に見られる
6.耐内圧試験
実施例で作成された天地巻き締め18L缶に水圧試験機により、100kPaの水圧をかけ、5分間放置後内圧減少の有無(リーク)を調べた。
[評価] ○:リークは見られない
△:内圧減少みられるも僅かな程度
×:明瞭にリーク
7.クロロホルム浸漬試験
TFS板に作成した皮膜を所定温度にて乾燥後、クロロホルムに2時間浸漬し、膨潤状態(膨れ)及びスパチュラのヘリで密着程度を観察した。
[評価] ○:変化なし。密着良好
△:わずかに膨れ傾向見られるも、密着は維持している
×:かなり膨れ、密着も弱いかまたは自然に剥離する。
8.樹脂はみ出し試験
実施例で作成された天地巻き締め缶の高周波加熱時における巻き締め部よりのシーリング剤のはみ出し状態を観察した
[評価] ○:はみ出しは見られない
△:缶外面部に数箇所僅かにはみ出しの見られる程度
×:缶内外面全周にはみ出しが見られる
9.製膜性
TFS板に作成した皮膜を所定温度にて乾燥後、皮膜のヒビワレ状態を観察した。
[評価] ○:ヒビワレなく良好
△:数箇所にヒビワレが見られる。
×:全面にヒビワレが見られる
(使用樹脂)
[樹脂例1]
エチレン−アクリル酸のナトリウム型アイオノマーの水分散体(三井化学(株)製ケミパールS300)を用いた。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表1に示す。
[樹脂例2〜6]
エチレン−アクリル酸のナトリウム型アイオノマーの水分散体として、三井化学(株)製ケミパールS100、S650、S200、S120、SA100を用いた。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表1に示す。
尚、SA100はエチルアクリレートを一部共重合させたアイオノマー樹脂である。
[樹脂例7〜10]
ナトリウム型アイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製 ハイミラン1555,1707,1605,1856)を用いた。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表2に示す。
[樹脂例11]
酸含量5重量%、MFRが33g/10分、密度0.93のエチレン−アクリル酸共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製ニュクレルAN42115C)を、アクリル酸と等モル量の水酸化ナトリウム水溶液の入った耐圧容器に入れ、160℃で60分加熱撹拌し、固形分32%の乳白色のカルボン酸ナトリウム型アイオノマー樹脂とした水分散体を調製した。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表3に示す
[樹脂例12]
酸含量10重量%、MFRが35g/10分、密度0.93のエチレン−アクリル酸共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製ニュクレルN1035)を用いて、水酸化ナトリウムに変えて水酸化カリウムを用いる以外は樹脂例11の場合と同様にして水分散体を調製した。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表3に示す
[樹脂例13〜15]
樹脂例11と同様にして、ナトリウム型アイオノマー(三井化学(株)製ニュクレルN0933HC,AN4221C,N035C)から成る水分散体を作成した。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表3に示す
[樹脂例16]
酸含有量20重量%、MFRが8g/10分、密度0.94のエチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製 エルバロイ1820ac)を耐圧容器に入れ、ベンゼン、アクリル酸エステルの1.2倍モル量の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を入れ130℃の温度で溶解し、同温度に保ち撹拌しながら約2時間反応させた後、酢酸にて所定量の中和を行い沈殿した樹脂を取出した。この樹脂のMFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表3に示す
[樹脂例17]
アンモニア中和によるエチレン−アクリル酸共重合樹脂(三井化学(株)製 ケミパールS75N)を用いた。MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表4に示す。
[樹脂例18]
アクリル酸含量10重量%、MFR500g/10分、密度0.93のエチレン−アクリル酸共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製 ニュクレルN1050)を出発原料として樹脂例11と同様にナトリウム型アイオノマー樹脂の水分散体を作成し、MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を測定した。結果を表4に示す。
[樹脂例19、20]
樹脂例18と同様にして、ナトリウム型アイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製 ニュクレルN110H)、及びマレイン酸変性(グラフト)オレフィン系樹脂(三井化学(株)製 アドマーNS101)についての水性分散体を作製し、MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を測定した。結果を表4に併せて示す。
[樹脂例21、22]
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(三井化学(株)製 ケミパールV100;酢ビ含量25重量%)、及びエチレン−αオレフィン系熱可塑性エラストマー(三井化学(株)製 ケミパールA100)の水分散体について、MFR、密度、酸含量、軟化温度、引っ張り強度を表4に示す。
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(実施例1)
樹脂例1の水分散体(固形分35%)100部に対してアニオン界面活性剤(花王(株)製ニューレックスR)を2部、メチルセルロース(信越(株)製SH1500)を0.3部添加したシーリングコンパウンドを調製し、前記方法により接着力測定及びクロロホルム浸漬試験を行った。塗布乾燥皮膜には散発的なヒビワレが見られるものの、以下の実用特性には特に影響を及ぼすほどではなかった。
このシーリングコンパウンドを、TFS製(板厚0.32mm)の18L缶の口部を設けた天板、及び地板の溝部にライニングマシンにて乾燥重量が700mgとなるように塗布し、80℃−10分乾燥した。次いで所定の方法で18L缶の缶胴に巻き締めた後、高周波加熱により天地巻き締め部をピーク温度が170℃となるように加熱処理を行い天地巻き締め18L缶を作成し、落下試験及び耐内圧試験を行った。落下試験の結果は、缶は著しく変形したが漏洩は見られなかった。また耐内圧試験の結果は、水圧100kPaの内圧を5分間かけリークの状態を調べたが、リークはなく気密性を維持していた。
結果を表5に示す。
(実施例2〜3)
樹脂例2〜3の水分散体を使用して、実施例1と同様にシーリングコンパウンド、及び18L缶を作成し、同様の方法で評価を行った。結果を表5に示す。
(実施例4〜6)
樹脂例4〜6の水分散体を使用して、各々100重量部に対してアニオン界面活性剤(花王(株)製ニューレックスR)を2部、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合エマルジョン(固形分50%;住友精化EP120)25重量部を加えシーリングコンパウンドを作成した。このシーリングコンパウンドを用いて実施例1と同様にして溶剤耐性、接着力を評価、及び18L缶を作成し、落下耐性、耐内圧などの評価を行った。結果を表5に示す。
これらシーリングコンパウンドの乾燥皮膜には特にヒビワレ等は見られず良好な製膜性を示し、実用特性等も満足するものであった。
(実施例7)
樹脂例7を出発原料として、所定量の水とともに耐圧容器に入れ、145℃に加熱しながら約100分攪拌し固形分27%の水分散体を作成した。この水分散体を用いて実施例1と同様にしてシーリングコンパウンド、及び18L缶を作成し、同様の方法で評価を行った。結果を表5に示す
(実施例8〜10)
樹脂例8〜10の水分散体を使用して、実施例7と同様にして水分散体を作成し、次いで実施例4におけるEPDMの代わりにNBR(LX531B;ゼオン固形分58%)を用いる以外は実施例4と同様にしてシーリングコンパウンド、及び18L缶を作成し、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表5に示す。
(実施例11〜15)
樹脂例11〜15の水分散体を用いて、実施例4におけるEPDMの代わりにNBR(JSR:0910)を用いる以外は実施例4と同様にしてシーリングコンパウンド、及び18L缶を作成し、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表5に示す。
(実施例16)
樹脂例16で作成したアイオノマー樹脂を用いて、実施例7と同様にシーリングコンパウンド及び18L缶を作成し、評価を行った。結果を表5に示す。
(比較例1)
樹脂例17の水分散体を用いて、実施例1と同様にシーリングコンパウンドを作成し、評価を行った。
接着強度、クロロホルム耐性を調べたところ、接着力は22kg/cmと比較的良好な強度を示した。またクロロホルム耐性もやや膨潤傾向を示すが剥離しづらく、特に問題は見られない状態であった。
一方、18L缶の作成に際し、実施例1と同様にして作成したところ(乾燥塗布量700mg)、天地巻き締を作成した後、高周波加熱により加熱処理を行ったところ溶融樹脂のはみ出しが生じてしまった。
乾燥塗布重量を400mgに下げて作成したところ、溶融樹脂のはみ出しは見られなかったが、耐内圧試験でスローリークが生じ、気密性を維持することはできなかった。
結果を表6に示す。
(比較例2、3)
比較例1と同様にして樹脂例18、19を用いてシーリングコンパウンド及び18L缶を作成し、評価したところ、接着力は弱く、またクロロホルム浸漬でも膨潤とともに、樹脂例18においては剥離しやすく密着力がとぼしくなる傾向を示し、耐性に乏しい結果となった。
また巻き締め後の高周波加熱においても比較例1と同様の結果であり商品価値は認められなかった。
結果を表6に示す。
(比較例4)
樹脂例20のマレイン酸変性オレフィン系樹脂(アドマーNS101)の粉体を、ホットプレスにて170℃の温度でTFS上に厚みおよそ70μmの皮膜を作成して接着試片を作成し、接着力を測定したところ約11kg/cmと接着力はそれほど強いものではなかった。クロロホルム耐性は良好であった。
この粉状樹脂を18L缶の天地蓋に700mg量均一に入れ、150℃で加熱溶融させた。この蓋を缶に巻き締め、加熱処理後、落下耐性、耐内圧性を調べた。
対角落下において変形部からの漏洩がみられ、商品とするにはやや問題があった。
結果を表6に示す。
(比較例5,6)
樹脂例21、22の樹脂の水分散体を用いて、実施例1と同様にしてシーリングコンパウンド及び18L缶を作成し、評価した。いずれも耐性に乏しく缶体での評価も悪かった。
結果を表6に示す。
(実施例17)
実施例1のシーリングコンパウンド100重量部にSYNTHOMER6617(三洋貿易;NBR 固形分48%)を40重量部混合してシーリングコンパウンドを調製した。このシーリングコンパウンドを用いて、実施例1と同様にして18L缶を作成し、同様の方法で評価した。結果を表7に示す。
(実施例18〜22)
表7に記載した組成のシーリングコンパウンドを作成し、実施例1と同様にして18L缶を作成し、同様の方法で評価した。結果を表7に示す。
(比較例7〜10)
表8に記載した組成のシーリングコンパウンドについて、実施例17と同様にして評価を行った。結果を表に併せて示す。本発明の酸変性ポリオレフィンの量が35重量%より少ない場合にはいずれも接着力が乏しかったり、巻き締め後の加熱時に樹脂が巻き締め部から流れ出てきたりするため、18L缶としての商品価値のないものであった。
(比較例11)
アクリル酸変性NBR(酸;10重量%)のラテックス100部と、MFRが300g/10分のアンモニア中和型アクリル酸変性ポリエチレンエマルジョン(酸;20重量%)100部の混合物を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。この皮膜は引っ張り強度が弱く、クロロホルム耐性もそれほどよくはなかった。18L缶を作成したが巻き締め内部より樹脂のはみ出しが見られた。水平落下では漏洩は見られなかったものの対角落下では漏洩が見られ、また耐内圧も0.32mm板厚の蓋で100kPaでリークが生じた。缶蓋への塗布量を乾燥重量で400mgに減らして缶体を作成したところ、巻き締め内部よりの樹脂ハミだしは見られなかったが、落下耐性、耐内圧性とも不良であった。
(比較例12)
金属缶用ウレタン系接着剤である市販のキャニーボンド(東亜合成)を用いて、18L缶に使用する板厚0.32mmの天地蓋に所定量塗布し80℃−10分予備乾燥した後巻き締めた。この缶の巻き締め部を高周波加熱によりピーク温度が200℃となるように加熱処理しウレタンの硬化と接着を行った。
この缶の落下試験では漏洩が生じ、また耐内圧も100kPaでもリークが生じた。またウレタン皮膜はこの条件では硬化が不十分であり低温短時間接着が困難であり、商品価値は見られなかった。
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Claims (7)

  1. 1価金属イオンで中和して成る酸変性ポリオレフィンを主成分とし且つ全固形分の35重量%以上の量で含有して成る水性シーリングコンパウンドであって、前記酸変性ポリオレフィンが30g/10分以下のメルトフローレート及び0.9乃至1.0g/cmの密度を有することを特徴とする金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  2. 前記酸変性ポリオレフィンが、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーであって、金属種がナトリウムである請求項1記載の金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  3. 前記酸変性ポリオレフィンがエマルジョンの形態である請求項1又は2記載の金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  4. 前記酸変性ポリオレフィンが、引っ張り強度が150Kg/cm以上である請求項1乃至3の何れかに記載の金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  5. 前記酸変性ポリオレフィン100重量部に対して、10乃至120重量部のエチレン系エラストマー及び/又は二トリル系エラストマーを配合して成る請求項1乃至4の何れかに記載の金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  6. 前記酸変性ポリオレフィンの水性分散体100重量部に対して、0.5乃至10重量部の界面活性剤を配合して成る請求項1乃至5の何れかに記載の金属缶用水性シーリングコンパウンド。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の金属缶用水性シーリングコンパウンドを塗布乾燥して成る塗膜が形成された金属缶用蓋を缶胴に巻き締めた後に、前記ポリオレフィンの溶融温度以上に加熱することにより密封されて成ることを特徴とする塩素系溶剤用缶。
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