JP5219489B2 - 光学用ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる光学用成形品 - Google Patents
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3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
テルペン化合物としては、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、カンフェン、トリシクレン、サビネン、パラメンタジエン類、カレン類等が挙げられる。これらの化合物の中で、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、α−テルピネンが本発明では特に好ましく用いられる。
リン系酸化防止剤(C)としては、下記一般式1、一般式2および一般式3で表わされる化合物のうち1種または2種からなるものが挙げられる。
一般式1
一般式4
使用した配合成分は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAと塩化カルボニルから合成されたポリカーボネート樹脂
住友ダウ社製SD1080(粘度平均分子量:15000)
(以下「PC」と略記する。)
2.水添テルペンフェノール樹脂:
以下に示す合成例2の方法で試作したものを使用した。
(以下「水添テルペン」と略記する。)
3.水添されていないテルペンフェノール樹脂:
以下に示す合成例1の方法で試作したものを使用した。
(以下「テルペン」と略記する。)
(テルペンフェノール樹脂の合成)
温度計、撹拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内容積2リットルの4つ口フラスコを使用して、トルエン564g(約6モル相当)、触媒として塩化アルミニウム15gを仕込んだのち、75℃の温度に保持しながら攪拌し、α−ピネン(ヤスハラケミカル(株)製α−ピネン、純度95%)136g(約1モル相当)とフェノール(関東化学(株)製フェノール、純度99%)470g(約5モル相当)を2時間かけて滴下し、その後、4時間撹拌し反応させた。
次いで、該混合液を水洗し、触媒を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄したのち、5mmHgの減圧条件下、250℃でトルエン等を蒸留により留去し、淡黄色樹脂状物のテルペンフェノール樹脂587gを得た。
(水添テルペンフェノール樹脂の合成)
合成例1で得られたテルペンフェノール樹脂を100g、シクロヘキサンを400ml、および粉末状の5%パラジウム担持アルミナ触媒2.0gを仕込み、次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス10kg/cm2の圧力をかけながら導入した。そして攪拌しながら加熱し250℃となったところで、水素の圧力を200kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を200kg/cm2に保ちながら14時間反応させ、本発明の水添テルペンフェノール樹脂100gを得た。
なお、上記水添テルペンフェノール樹脂の色相は、APHA値20、臭素価20であった。
クラリアントジャパン社製P−EPQ
(以下「P系AO1」と略記する。)
アデカ社製アデカスタブPEP−36
(以下「P系AO2」と略記する。)
住友化学社製P−168
(以下「P系AO3」と略記する。)
5.フェノール系酸化防止剤:
チバスペシャルティケミカルズ社製イルガノックス1076
(以下「Ph系AO」と略記する。)
6.蛍光増白剤
クラリアントジャパン社製HOSTALUX KSN
得られた各種ペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼所製J−100SAII)を用いて280℃、射出圧力1200Kg/cm2にて色度、透過率および曇価率測定用試験片(90x50x2mm)を作成した。
色度の測定は、村上色彩研究所製スペクトロフォトメーターCMS35−SPを用い、D65光源、視野角10°で行った。色度測定をn=10で行った際のxおよびyの値の最大値と最小値の差が0.0005以下を合格とした。結果を表1および表2に示した。
光線透過率及び曇価率の測定は、村上色彩研究所製ヘーズメーターHM−150を用いて行った。全光線透過率Ttが90.4%以上で、かつ曇価率Hが0.7%以下を合格とした。結果を表1および表2に示した。尚、曇価率は全光線透過率Tt及び拡散透過率Tdによって次式の通り定義されるものである。
曇価率H(%)=(拡散透過率Td/全光線透過率Tt)×100
得られた各種ペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(ファナック社製ロボショット2000i)を用いて340℃、金型温度100℃において、幅40mm、長さ60mm、厚み0.4mm、厚肉部0.6mmの傾斜面にピッチ150μm、深さ5μmのプリズム形状の凹凸パターンを有する導光板を作成した。
得られた各種導光板を、暗室内でプリズム面を下に配置し、かつ厚肉端部に冷陰極管を配置してエッジ式のフロントライト方式の面光源体を構成し、凹凸パターン非形成面側の上方25cmの位置に輝度計(トプコン社製トプコンBM−7)を設置し、試験片中央の輝度を測定した。輝度が、1600cd・m2以上を合格とした。結果を表1および2に示した。
比較例2は、水添テルペンの配合量が規定量よりも多い場合で、色相安定性が劣っていた。
比較例3は、水添されていないテルペン樹脂を用いた例で、光線透過率、曇価率および輝度が劣っていた。
比較例4は、リン系酸化防止剤の配合量が規定よりも少ない場合で、色相安定性が劣っていた。
比較例5は、リン系酸化防止剤の配合量が規定よりも多い場合で、光線透過率および曇価率が劣っていた。
比較例6は、蛍光増白剤の配合量が規定量よりも多い場合で、色相安定性が劣っていた。
比較例7は、フェノール系酸化防止剤の配合量が規定よりも少ない場合で、色相安定性が劣っていた。
Claims (9)
- ポリカーボネート樹脂(A)90〜99.95重量%および水添テルペンフェノール樹脂(B)0.05〜10重量%からなる樹脂成分100重量部、リン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)0.02〜2重量部および蛍光増白剤(E)0〜0.1重量部からなることを特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 水添テルペンフェノール樹脂(B)の組成比が、前記樹脂成分中の0.5〜8重量%であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- リン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)の配合量が、前記樹脂成分100重量部あたり、0.05〜0.2重量部であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 蛍光増白剤(E)の配合量が、前記樹脂成分100重量部あたり、0.00005〜0.01重量部であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 蛍光増白剤(E)が、380nm以下の波長にエネルギーの吸収ピークを有し、380nm〜600nmの波長で放射する事を特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる光学用成形品。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる導光板。
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