JP5218245B2 - 熱源ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、利用側熱交換器を備える利用ユニットに接続される空気調和機の熱源ユニットに関する。
空気調和機において一方が凝縮器、他方が蒸発器として機能する2つの熱交換器を接続する配管(液冷媒連絡配管)には、凝縮器で凝縮された高圧の液冷媒が流れている。空気調和機の運転を停止すると、空気調和機内での冷媒循環が停止するので、前記液冷媒連絡配管内に液冷媒が封入される。このとき、封入された前記液冷媒の温度は、当該液冷媒連絡配管の熱伝導によって、外気温と等しくなるまで徐々に上昇する。この温度上昇にともない、前記液冷媒連絡配管内で前記液冷媒は膨張するので、当該液冷媒連絡配管内の当該液冷媒の圧力が上昇する。
前記液冷媒連絡配管の耐圧値は、前記の圧力上昇を見越して設計されているが、例えば既設の冷媒配管を流用して熱源ユニットを更新する場合には、当該液冷媒連絡配管の敷設時の設計耐圧値の上限に近い圧力が当該液冷媒連絡配管に加わることがある(熱源ユニットの更新方法については例えば特許文献1を参照)。熱源ユニットを更新する場合、例えばHCFC系冷媒であるR22からHFC系冷媒であるR410Aへの変更というように作動冷媒の変更を伴うことがあり、当該作動冷媒の凝縮圧力が高くなるためである。
特開2006−308222号公報
しかしながら、当初の設計耐圧値の上限に近い圧力が前記液冷媒連絡配管に加わることは好ましいことではないので、これを回避することが望ましい。本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、前記液冷媒連絡配管に加わる圧力を、当該配管の敷設時の想定範囲内に納めることを目的とする。
本発明に係る空気調和機の熱源ユニットは、利用側熱交換器を備える利用ユニットに、前記利用側熱交換器の一端側に接続され液冷媒が流れる液冷媒連絡配管と、前記利用側熱交換器の他端側に接続されガス冷媒が流れるガス冷媒連絡配管との少なくとも2本の配管を介して接続される空気調和機の熱源ユニットであって、
圧縮機と、
圧縮機の運転を制御する制御部と、
熱源側熱交換器と、
前記熱源側熱交換器と前記液冷媒連絡配管とを接続する熱源ユニット内液冷媒配管と、
前記圧縮機の吸入側配管または吐出側配管と前記ガス冷媒連絡配管とを接続する熱源ユニット内ガス冷媒配管と、
前記熱源ユニット内液冷媒配管と前記吸入側配管とを接続するバイパス配管と、
前記バイパス配管に設けられ、前記制御部が前記圧縮機を運転状態から停止状態に移行させる場合に、前記熱源ユニット内液冷媒配管の内部の液冷媒の圧力が予め定められた基準圧力値を超えたときには、当該液冷媒を前記吸入側配管へと導く第1液冷媒逃がし機構と、
冷媒を貯留する冷媒調整器と、前記熱源ユニット内液冷媒配管から分岐され、前記冷媒調整器に接続される液冷媒分岐配管と、前記冷媒調整器と前記吸入側配管とに接続される配管である吸入側接続配管とを有して構成される第2液冷媒逃がし機構と、
前記液冷媒分岐配管に設けられた第1の開閉機構と、
前記吸入側接続配管に設けられた第2の開閉機構とを備え、
前記制御部は、
前記第1および第2の開閉機構の開閉をさらに制御し、
前記圧縮機を運転状態から停止状態に移行させる場合に、
前記第2の開閉機構を開状態、かつ前記第1の開閉機構を閉状態とする第1制御と、
前記第1制御に続いて、前記第1の開閉機構を開状態、かつ前記第2の開閉機構を閉状態とする第2制御とを行うものである。
この構成によれば、前記圧縮機を運転状態から停止状態に移行させる際、すなわち空気調和を停止させる際に、前記液冷媒連絡配管内に封入された前記液冷媒が昇温によって膨張し、その圧力が前記基準圧力値を超えた場合には、当該液冷媒が前記吸入側配管へと導かれる。したがって、前記基準圧力値を前記液冷媒連絡配管の敷設時の想定範囲の上限値以下に設定すれば、空気調和の停止後に前記液冷媒連絡配管内部の液冷媒が熱膨張することで増加する前記液冷媒連絡配管に加わる圧力を、前記液冷媒連絡配管の敷設時の想定範囲内に押さえることができる。
また、この構成によれば、前記液冷媒連絡配管内に封入された前記液冷媒が昇温によって膨張した場合に、当該液冷媒は前記冷媒調整器に導かれる。低圧ガス冷媒が通過する前記吸入側配管に前記吸入側接続配管が接続されているため、前記冷媒調整器内部の圧力は、高圧ガス冷媒が吐出される前記吐出側配管内部の圧力と原理上は等しい前記液冷媒連絡配管内部の圧力よりも低くなり、当該液冷媒連絡配管内部の圧力と当該冷媒調整器内部の圧力との圧力差によって、当該液冷媒連絡配管内に封入されている液冷媒が、当該液冷媒連絡配管と連通する前記熱源ユニット内液冷媒配管から前記液冷媒分岐配管で接続される前記冷媒調整器へと吸引されるからである。そのため、前記圧力調整弁の作動頻度を低下させて、前記液冷媒が前記吸入側配管に導かれることが抑制できる。したがって、空気調和機の再開時に前記圧縮機が液圧縮状態となる可能性を低くすることができる。
また、この構成によれば、前記制御部は、前記圧縮機を運転状態から停止状態に移行させる場合に、前記第1制御と前記第2制御とを行うので、第1制御において前記冷媒調整器内部の減圧度が高められた後に、第2制御において、前記液冷媒連絡配管内に封入されている前記液冷媒が前記冷媒調整器内に導かれる。したがって、冷凍サイクルの実行中に前記液冷媒が前記冷媒調整器へと逃げることで当該冷凍サイクルの効率が低下することが防止され、しかも、前記液冷媒連絡配管内に封入された昇温によって膨張する可能性がある前記液冷媒を、圧縮機を停止させる際に、事前に前記冷媒調整器へと確実に逃がすことができる。
上記構成において、前記第1液冷媒逃がし機構として前記基準圧力値を超える圧力で開状態となる圧力調整弁を用いることができる。これにより、前記第1液冷媒逃がし機構を低コストかつ簡便に配設することができる。
上記構成において、冷媒を貯留する冷媒調整器と、前記熱源ユニット内液冷媒配管から分岐され、前記冷媒調整器に接続される液冷媒分岐配管と、前記冷媒調整器と前記吸入側配管とに接続される配管である吸入側接続配管と、を有して構成される第2液冷媒逃がし機構をさらに備えることが好ましい。
上記構成において、前記吐出側配管から分岐され前記冷媒調整器に接続される配管である吐出側分岐配管と、前記冷媒調整器と前記吸入側配管とに接続される第2の配管である液冷媒戻し配管と、前記液冷媒戻し配管に設けられた開度調節可能な電動弁と、をさらに備え、前記制御部は、前記圧縮機を運転状態としている場合に、前記電動弁の開度を調節して前記冷媒調整器内に貯留された前記冷媒の前記吸入側配管への還流量を調節するようにしてもよい。
この構成によれば、前記空気調和機の運転再開時に、冷媒調整器内に貯留された前記液冷媒を、前記圧縮機を液圧縮状態とすることなく必要量だけ冷媒回路内に戻すことができる。
上記構成において、外気温を測定する外気温測定部をさらに備え、前記制御部は、外気温の増加に応じて、前記第1制御の継続時間を延長し、外気温の減少に応じて、前記第1制御の継続時間を短縮することが好ましい。
この構成によれば、前記制御部は、外気温の増加に応じて前記第1制御の継続時間を延長し、外気温の減少に応じて前記第1制御の継続時間を短縮するので、第1制御の継続時間を、前記液冷媒連絡配管内に封入された液冷媒の体積に応じた値にすることができる。
上記構成において、外気温を測定する外気温測定部に換えて、前記熱源ユニット内液冷媒配管内部の圧力を測定する圧力測定部を設け、前記制御部は、前記熱源ユニット内液冷媒配管内部の圧力の増加に応じて前記第1制御の継続時間を延長し、前記熱源ユニット内液冷媒配管内部の圧力の減少に応じて前記第1制御の継続時間を短縮するようにしても、第1制御の継続時間を、前記液冷媒連絡配管内に封入された液冷媒の体積に応じた値にすることができる。
上記構成において、前記液冷媒連絡配管の配管長をユーザが入力する入力部をさらに備え、前記制御部は、前記配管長が長くなるほど前記第1制御の継続時間を長くすることが望ましい。この構成によれば、前記液冷媒連絡配管内に封入されている前記液冷媒を前記冷媒調整器へと逃がす量を最適化することができる。前記配管長が長くなるほど、前記液冷媒連絡配管内に封入される液冷媒の量が増加するところ、前記配管長が長くなるほど前記第1制御の継続時間を長くすることで前記冷媒調整器の減圧度が高くなり、回収される前記液冷媒量が増加するからである。
本発明に係る空気調和機の熱源ユニットによれば、空気調和を停止させる際に、前記液冷媒連絡配管内に封入された前記液冷媒が昇温によって膨張し、その圧力が前記基準圧力値を超えた場合には、当該液冷媒が当該液冷媒連絡配管から逃がされる。そのため、前記基準圧力値を適切な値とすることで、前記液冷媒連絡配管の設計耐圧値に左右されずに、熱源ユニットを導入することができる。
本発明の一実施形態に係る熱源ユニットを示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る熱源ユニットの制御系及び主要機構の概略構成を示す機能ブロック図である。 第1制御および第2制御の詳細を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る第1制御および第2制御の詳細を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る熱源ユニットを示す概略構成図である。 図5に示す熱源ユニットの制御系及び主要機構の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る熱源ユニットの制御系及び主要機構の概略構成を示す機能ブロック図である。 図7に示す熱源ユニットにおける第1制御および第2制御の詳細を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る空気調和機の熱源ユニットについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る熱源ユニット1の概略構成図である。図2は、本発明の一実施形態に係る熱源ユニットの制御系及び主要機構の概略構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係る熱源ユニット1は、例えば、既設の冷媒回路を構成する冷媒配管を既設冷媒配管として流用しつつ、前記既設の冷媒回路の熱源ユニットを更新するためのいわゆる更新用熱源ユニットである。ここで、熱源ユニット1に更新する前の作動冷媒は例えばHCFC系冷媒であるR22であり、熱源ユニット1に更新後の作動冷媒は、本実施形態ではHFC系冷媒であるR410Aである。更新後の作動冷媒は、オゾン破壊係数の低い冷媒としなければならないからである。
熱源ユニット1は、利用側熱交換器を備える図略の利用ユニットに、前記利用側熱交換器の一端側に接続され液冷媒が流れる液冷媒連絡配管2と、前記利用側熱交換器の他端側に接続されガス冷媒が流れるガス冷媒連絡配管3とを介して接続される。
図1に示すように、熱源ユニット1は、圧縮機100、熱源側熱交換器200、第1電動弁220、熱源ユニット内液冷媒配管20、熱源ユニット内ガス冷媒配管30、過冷却冷媒配管40、バイパス配管50、圧力調整弁51(第1液冷媒逃がし機構)、第2液冷媒逃がし機構60、液冷媒戻し機構70、混合器80、およびコントローラ10を備える。
圧縮機100は、例えば、駆動周波数の変更によりその容量を調整可能に駆動されるインバータ制御方式のスクロール圧縮機である。圧縮機100は、低圧のガス冷媒を臨界圧力以上になるまで圧縮する。
コントローラ10は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)等からなり、図2に示すように制御部11、記憶部12、および計時部13を具備するように機能する。制御部11は、後述の各センサの測定値に基づいて、圧縮機100の駆動周波数や、後述の各電磁弁の開閉および後述の各電動弁の開度等を制御することで、熱源ユニット1が接続された冷媒回路における冷凍サイクルを制御する。記憶部12は、熱源ユニット1の制御プログラム等を予め記憶するとともに、前記各センサが測定した測定値等を適宜記憶する。計時部13は、一定周期でクロック信号を発生させるクロック発信器を備え、このクロック信号を制御部11に出力する。
再び図1を参照して、圧縮機100には、圧縮後の高圧ガス冷媒を吐出する吐出側に吐出側配管110が、蒸発器で蒸発後の低圧ガス冷媒を吸入する吸入側に吸入側配管120が、それぞれ接続されている。吐出側配管110は、一端が圧縮機100の吐出側に接続され、他端が四路切換弁230の第1のポートに接続されている。吸入側配管120は、一端が四路切換弁230の第2のポートに接続され、後述する四路切換弁83の第1のポートと第2のポートとを介して、他端が圧縮機100の吸入側に接続されている。
四路切換弁230は、その第3のポートが熱源ユニット内ガス冷媒配管30と接続され、その第4のポートが熱源側熱交換器200と配管接続されている。四路切換弁230は、第1のポートと第4のポートが連通し、かつ、第2のポートと第3のポートが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートが連通し、かつ、第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。四路切換弁230の切換動作によって、前記冷媒回路における冷媒の循環方向が反転する。
圧縮機100の吐出側配管110には、吐出温度センサ111および吐出圧力センサ112が設けられている。吐出温度センサ111は、圧縮機100による圧縮後の高圧ガス冷媒の温度を検出する。吐出圧力センサ112は、圧縮機100による圧縮後の高圧ガス冷媒の圧力を検出する。
圧縮機100の吸入側配管120には、吸入温度センサ121および吸入圧力センサ122が設けられている。吸入温度センサ121は、圧縮機100に吸入される低圧ガス冷媒の温度を検出する。吸入圧力センサ122は、圧縮機100に吸入される低圧ガス冷媒の圧力を検出する。
熱源側熱交換器200は、例えばクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。熱源側熱交換器200の中間パスには、熱源側熱交換器温度センサ22が設けられている。熱源ユニット1は、熱源側熱交換器200に向けて外気を吹き付けるファン210を備える。熱源側熱交換器200に吹き付けられた前記外気と熱源側熱交換器200を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。ファン210は、ファンモータ2101によって回転駆動される。ファン210によって発生する気流の下流となる位置には、外気温を測定するための外気温センサ211(外気温測定部)が設けられている。
第1電動弁220は、熱源ユニット内液冷媒配管20に設けられた開度調節自在な電動弁である。第1電動弁220は、熱源側熱交換器200が凝縮器として機能する場合(四路切換弁230が図1に実線で示す状態)は、圧縮機100から吐出され熱源側熱交換器200に流入する高圧ガス冷媒の流量を調節し、熱源側熱交換器200が蒸発器として機能する場合(四路切換弁230が図1に破線で示す状態)は、前記利用側熱交換器で凝縮後の高圧の液冷媒を絞り膨張させ、熱源側熱交換器200へと流入させる。熱源側熱交換器温度センサ22の検知温度に基づいて、熱源側熱交換器200における冷媒の飽和圧力が換算され、当該飽和圧力が所定の圧力となるように、制御部11は、第1電動弁220の開度、圧縮機100の駆動周波数、およびファンモータ2101の回転数を決定する。
熱源ユニット内液冷媒配管20は、熱源側熱交換器200と液冷媒連絡配管2とを接続する冷媒配管である。熱源ユニット内液冷媒配管20の液冷媒連絡配管2と接続される側の接続口には、閉鎖弁21が設けられている。熱源ユニット内液冷媒配管20の第1電動弁220と閉鎖弁21との間に位置する部位には、過冷却熱交換器42が設けられている。過冷却熱交換器42は、例えばプレート式熱交換器であり、後述の過冷却冷媒配管40を流れる冷媒と熱源ユニット内液冷媒配管20を流れる液冷媒とを熱交換させる。
熱源ユニット内ガス冷媒配管30は、ガス冷媒連絡配管3を、四路切換弁230を介して吸入側配管120または吐出側配管110と接続する冷媒配管である。熱源ユニット内ガス冷媒配管30のガス冷媒連絡配管3と接続される側の接続口には、閉鎖弁31が設けられている。閉鎖弁21および閉鎖弁31は、熱源ユニット1を現地に搬入し、前記既設の冷媒回路に熱源ユニット1を接続するまでは、熱源ユニット1内部の冷媒が漏れ出さないよう閉鎖されている。
過冷却冷媒配管40は、熱源ユニット内液冷媒配管20の第1電動弁220と閉鎖弁21との間に位置する部位から分岐され、過冷却熱交換器42を通過して吸入側配管120へと接続される冷媒配管である。過冷却冷媒配管40は、過冷却冷媒配管40内を流れる冷媒の流向において、過冷却熱交換器42の上流となる位置に第2電動弁41を備える。第2電動弁41は、熱源ユニット内液冷媒配管20から分岐された液冷媒を絞り膨張させる。当該絞り膨張により温度が低下した前記液冷媒は、過冷却熱交換器42へと流入する。熱源ユニット内液冷媒配管20を流れる液冷媒は、過冷却冷媒配管40を流れる液冷媒と過冷却熱交換器42で熱交換することで冷却され、過冷却状態となる。熱源ユニット内液冷媒配管20を流れる液冷媒を過冷却状態とすることで、冷凍サイクルの効率が向上する。
混合器80は、本実施形態において、吸入側配管120から分岐された導入配管81と、導入配管81が分岐された位置よりも下流側の位置で吸入側配管120から分岐された導出配管82とによって、吸入側配管120に接続されている。すなわち、混合器80は、吸入側配管120の一部をバイパスするように設けられ、吸入側配管120を流れる低圧のガス状態の冷媒が内部を通過する。
混合器80は、前記冷媒回路に残留する更新前の作動冷媒(R22)および更新前の冷凍機油(以下、残留冷凍機油)に含まれる酸成分を、酸捕捉剤と混合して無害化するために設けられている。空気調和機の熱源ユニットの更新工事において流用される既設冷媒配管内には、更新前の空気調和機の運転中に作動冷媒や冷凍機油の劣化等により発生した酸成分や、更新工事の作業中に外部からの侵入した水分に由来する酸成分が、更新前の空気調和機において使用された冷凍機油に混入した状態で残留している。このような酸成分は、更新後の空気調和機において、更新後に冷媒回路内に封入された作動冷媒や冷凍機油を劣化させ、冷凍サイクルの効率の低下や圧縮機100等の空気調和機を構成する機器の劣化をもたらす。したがって、熱源ユニット1への更新後に通常の空調運転に先だって行われる試運転の際に、当該酸成分を無害化する必要がある。
導入配管81は、その一端が、吸入側配管120に設けられた四路切換弁83の第3のポートと接続されることで、吸入側配管120から分岐されている。導入配管81の他端側は、混合器80上部から混合器80内に挿入されている。混合器80に挿入される導入配管81の端部は、混合器80の上部空間に位置する。吸入側配管120から導入配管81を通じて混合器80内に導入される作動冷媒は、混合器80の頂部近傍から導入されることになる。
導出配管82は、導入配管81と同様に、その一端が混合器80上部から混合器80内に挿入され、混合器80に挿入される導入配管81の端部は、混合器80の頂部近傍まで延びている。混合器80から導出配管82を通じて吸入側配管120に戻される作動冷媒は、混合器80の上部空間から導出されることになる。導出配管82には、混合器80から導出された作動冷媒が混合器80へ逆流することを防止するために、逆止弁821が設けられている。
四路切換弁83は、その第1のポートと第2のポートとが吸入側配管120に接続されて、吸入側配管120に設けられている。四路切換弁83の第3のポートは、導入配管81と接続されている。四路切換弁83は、第1のポートと第2のポートが連通し、かつ、第3のポートと第4のポートが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートが連通し、かつ、第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。四路切換弁83は、熱源ユニット1への更新後に通常の空調運転に先だって行われる試運転時のみ、図1に破線で示す状態とされ、このとき吸入側配管120を流れる低圧のガス状態の冷媒は、吸入側配管120の一部をバイパスして、混合器80へと導かれる。一方、通常の空調運転には、四路切換弁83は、図1に実線で示す状態とされ、このとき吸入側配管120を流れる低圧のガス状態の冷媒は、混合器80へとバイパスされることなく圧縮機100の吸入部へと導かれる。
なお、四路切換弁83の第4のポートは、吸入側配管120と配管接続されている。四路切換弁83の第4のポートは、封止することも可能であるが、その場合、四路切換弁83内部の図略のスライド弁に液冷媒が溜まり、当該液冷媒が導入配管81へ溢れ出て混合器80へ到達し、混合器80内の冷凍機油を希釈するおそれがある。四路切換弁83の第4のポートを吸入側配管120と配管接続することで、そのような事態を防止できる。
四路切換弁83の4つのポートは、全て低圧のガス冷媒が流れる配管へと接続されている。第1のポートは高圧ガス冷媒吐出される吐出側配管110と接続され、残りの3つのポートの内の2つは必ず低圧ガス冷媒が流れる配管と接続される四路切換弁230とは異なり、四路切換弁83は、切り換え対象となる配管の、高圧側のガス冷媒の圧力と低圧側のガス冷媒の圧力との差圧を利用した前記スライド弁の駆動を行うことができない。したがって、四路切換弁83の前記スライド弁を駆動して、四路切換弁83による切り換え動作を可能とするためには、当該スライド弁の駆動を担う四路切換弁83のパイロット部に、高圧ガス冷媒を導入する必要がある。
そのため、圧縮機100が吐出する吐出高圧ガス冷媒を吐出側配管110から吸入側配管120へとバイパスさせるホットガスバイパス配管85から、高圧パイロット配管831をさらに分岐させて前記パイロット部に接続することで、高圧ガス冷媒を前記パイロット部に導入している。ホットガスバイパス配管85は、高圧パイロット配管831が分岐される分岐部の上流に、電磁弁851を備える。電磁弁851が開放されることで、高圧ガス冷媒が前記パイロット部に導入される。なお、ホットガスバイパス配管85の吸入側配管120への接続部853は、冷媒の循環にともなう騒音を低減するために、複数本の配管(本実施形態では3本)に分岐されて接続されている。
前記パイロット部にはさらに、低圧パイロット配管832が接続されている。低圧パイロット配管832は、前記パイロット部と吸入側配管120を接続する配管である。高圧パイロット配管831から導入される高圧ガス冷媒と、低圧パイロット配管832から導入される低圧ガス冷媒との差圧によって、四路切換弁83の前記スライド弁を駆動することが可能となる。なお、当該差圧を効率よく確保するため、ホットガスバイパス配管85は、高圧パイロット配管831が分岐される分岐部の下流に、キャピラリチューブ852を備える。キャピラリチューブ852によって接続部853へと流れる冷媒には圧損が生じるため、ホットガスバイパス配管85内を流れる冷媒は、効率よく低圧パイロット配管832へと導かれる。また、図1に示すように、本実施形態において、ホットガスバイパス配管85の吸入側配管120への接続部を、ホットガスバイパス配管85の吸入側配管120への接続部853よりも下流側に設けているのも、前記差圧を効率よく確保するためである。
混合器80には、その内部に溜まった冷凍機油を吸入側配管120に戻すための油導出配管88が接続されている。油導出配管88は、一端が混合器80の底部に接続され、他端は吸入側配管120に合流している。そのため、混合器80の下部に貯留された冷凍機油は、油導出配管88を通じて吸入側配管120に戻されることになる。油導出配管88には、混合器80内に溜まった冷凍機油を吸入側配管120に戻す流れを遮断することが可能な電磁弁881が設けられている。
酸成分の無害化工程について以下に説明する。圧縮機100には、熱源ユニット1を設置場所に運搬する前から、冷凍機油としてのエーテル油又はエステル油が所定量だけ封入されている。当該冷凍機油には、前記の酸成分を無害化する酸捕捉剤が添加されている。試運転時に、更新後の作動冷媒(R410A)は、酸成分を含む残留冷凍機油を冷媒配管の内壁面から剥ぎ取りながら前記冷媒回路を循環し、酸成分を含む残留冷凍機油とともに混合器80内に導入される。このとき、圧縮機100に封入された酸捕捉剤を含む冷凍機油も、混合器80内に導入される。混合器80内に導入される低圧ガス状態の前記作動冷媒は、混合器191内において、酸成分を含む残留冷凍機油および酸捕捉剤を含む冷凍機油と気液分離されて、導出配管82を通じて吸入側配管120に戻される。
一方、酸成分を含む残留冷凍機油と酸捕捉剤を含む冷凍機油とは、混合器80の下部に溜まることになる。そのため、当該酸成分と当該酸捕捉剤とが混合され、当該酸成分は無害化される。この無害化の後、電磁弁881が開放されて、混合器80内の冷凍機油は冷媒回路へと戻され、不要となった混合器80は、熱源ユニット1から取り外される。
前記の酸成分の無害化工程において、四路切換弁83を切り換えて混合器80に低圧ガス冷媒を導く構成とすることで、以下の理由によりコストダウンが可能となる。四路切換弁83ではなく吸入側配管120に設けた分岐部から導入配管81を分岐する場合、この分岐部近傍かつ下流側となる吸入側配管120の部位と導入配管81の部位とに、それぞれ大流量に対応した電磁弁が必要となる(例えば特許文献1参照。特許文献1の図2に図示された導入管側開閉弁192aおよび吸入管側開閉弁130aに相当)。この構成の場合、大流量に対応した電磁弁を2つ必要とするため、高コストとなる。一方、本実施形態では四路切換弁83を1つ必要とするのみなので、コストダウンが可能となるのである。
バイパス配管50は、熱源ユニット内液冷媒配管20から分岐され(本実施形態では過冷却熱交換器42と第1電動弁220との間)、過冷却冷媒配管40の過冷却熱交換器42と第2電動弁41との間に位置する部位に接続される冷媒配管である。本実施形態では、バイパス配管50の熱源ユニット内液冷媒配管20からの分岐部は、過冷却冷媒配管40と共通とされている。過冷却冷媒配管40は吸入側配管120へと接続されているので、バイパス配管50は、熱源ユニット内液冷媒配管20内部の液冷媒を吸入側配管120へバイパスさせる配管となる。本実施形態では、バイパス配管50の終端を、吸入側配管120ではなく、過冷却冷媒配管40の過冷却熱交換器42と第2電動弁41との間となる位置に接続することで、過冷却熱交換器42を、バイパス配管50へと逃がされた前記液冷媒を貯留するバッファとして機能させている。
バイパス配管50には、圧力調整弁51が設けられている。圧力調整弁51は、予め定められた基準圧力値を超える圧力で開状態となる弁である。当該基準圧力値は、本実施形態では、3.3Mpaとされている。
制御部11が圧縮機100の運転を停止させると、冷媒回路内での冷媒循環が停止するので、液冷媒連絡配管2内に液冷媒が封入される。このとき、封入された前記液冷媒の温度は、液冷媒連絡配管2の熱伝導によって外気温と等しくなるまで徐々に上昇する。この温度上昇にともない、液冷媒連絡配管2内で前記液冷媒は膨張し、その圧力が上昇する。
作動冷媒がR22であることを前提に、前記の圧力上昇時に液冷媒連絡配管2にかかる圧力が3.3MPa程度となることを想定して、液冷媒連絡配管2は敷設されている。しかしながら、R410Aの臨界圧力はR22よりも大きいため、前記の圧力上昇時に液冷媒連絡配管2にかかる圧力は、4Mpa程度になることがあり、液冷媒連絡配管2にかかる圧力が液冷媒連絡配管2の耐圧上限値に近づいてしまう。そのため、液冷媒連絡配管2内の液冷媒の圧力が敷設当初の想定値である約3.3Mpaを超えた場合には、当該液冷媒を液冷媒連絡配管2から逃がす液冷媒逃がし機構を設けることが望ましい。
弁作動する基準圧力値が3.3Mpaである圧力調整弁51をバイパス配管50に設けることで、圧力調整弁51が前記液冷媒逃がし機構として機能する。そのため、前記の圧力上昇時に液冷媒連絡配管2にかかる圧力を、液冷媒連絡配管2の敷設時の想定範囲内に押さえることができる。
しかも、圧力調整弁51を用いることで、前記液冷媒逃がし機構を簡便かつ低コストで配設することができる。例えば、液冷媒連絡配管2内の圧力をモニタリングして第2電動弁41の開度を制御することで前記液冷媒逃がし機構とする場合、(1)空気調和の停止中に当該圧力を継続してモニタリングする必要があるため消費電力が増大する、(2)第2電動弁41の開度制御等の複雑な制御が必要となりコストアップに繋がる、等のデメリットがある。一方、前記液冷媒逃がし機構に圧力調整弁51を用いる場合、圧力調整弁51は、基準圧力値(本実施形態では3.3Mpa)で自動的に弁作動するから、前記の圧力のモニタリングおよび制御は一切不要である。したがって、圧力調整弁51を用いることで、前記液冷媒逃がし機構を簡便かつ低コストで配設することができるのである。
第2液冷媒逃がし機構60は、液冷媒連絡配管2内の液冷媒を液冷媒連絡配管2から逃がす、圧力調整弁51とは異なる液冷媒逃がし機構である。第2液冷媒逃がし機構60は、冷媒調整器61と、液冷媒分岐配管62と、吸入側接続配管63と、を有して構成されている。
冷媒調整器61は、冷媒を貯留するタンクである。熱源ユニット1への更新後に冷媒回路に充填される作動冷媒(例えばR410A)を冷媒調整器61に予め充填しておくことで、熱源ユニット更新時に冷媒を充填する際のボンベ作業が不要となる。液冷媒分岐配管62は、熱源ユニット内液冷媒配管20から分岐され、冷媒調整器61に接続される冷媒配管である。冷媒調整器61に接続される液冷媒分岐配管62の一端は、冷媒調整器61内に貯留されている液冷媒の液面よりも上方となる位置に開口されている。吸入側接続配管63は、冷媒調整器61と吸入側配管120とに接続される冷媒配管である。冷媒調整器61に接続される吸入側接続配管63の一端は、冷媒調整器61内に貯留されている液冷媒の液面よりも上方となる位置に開口されている。
圧縮機100の停止後に、液冷媒連絡配管2内に封入された前記液冷媒が昇温して膨張した場合に、当該液冷媒の圧力が圧力調整弁51の前記基準圧力値である3.3Mpa未満であっても、当該液冷媒は冷媒調整器61に導かれる。なぜならば、低圧ガス冷媒が通過する吸入側配管120に吸入側接続配管63が接続されているので、冷媒調整器61内部の圧力は、高圧ガス冷媒が吐出される吐出側配管110内部の圧力と原理上は等しい液冷媒連絡配管2内部の圧力よりも低くなり、液冷媒連絡配管2内部の圧力と冷媒調整器61内部の圧力との圧力差によって、液冷媒連絡配管2内に封入されている液冷媒は、液冷媒連絡配管2と連通する熱源ユニット内液冷媒配管20から冷媒調整器61へと吸引されるためである。そのため、圧力調整弁51の作動頻度を低下させて、前記液冷媒が吸入側配管120に導かれることが抑制できる。したがって、空気調和の再開時に圧縮機100が液圧縮状態となる可能性を低くすることができる。
液冷媒分岐配管62は、第1電磁弁621を備える。吸入側接続配管63は、第2電磁弁631を備える。制御部11は、圧縮機100を運転状態から停止状態に移行させる場合に、第1電磁弁621および第2電磁弁631の開閉を制御する。この制御については後に詳しく説明する。
液冷媒戻し機構70は、圧縮機100の運転が再開され冷媒回路において冷媒循環が再開された場合に、冷媒循環の停止時に液冷媒連絡配管2から逃がされ冷媒調整器61に貯留された冷媒を、吸入側配管120へと還流させる機構である。液冷媒排出機構70は、吐出側分岐配管72と、液冷媒戻し配管73と、第3電磁弁721と、第3電動弁731とを備える。
吐出側分岐配管72は、吐出側配管110から分岐され冷媒調整器61に接続される冷媒配管である。冷媒調整器61に接続される吐出側分岐配管72の一端は、冷媒調整器61内に貯留されている液冷媒の液面よりも上方となる位置に開口されている。なお、本実施形態では、吐出側分岐配管72および液冷媒分岐配管62は、冷媒調整器61に接続される前に互いに接続され、1本の配管にまとめられて冷媒調整器61へと接続されている。吐出側分岐配管72には、液冷媒分岐配管62への接続部の上流となる位置に第3電磁弁721が設けられている。
液冷媒戻し配管73は、吸入側接続配管63とは別に、冷媒調整器61と吸入側配管120とを接続する第2の冷媒配管である。冷媒調整器61に接続される液冷媒戻し配管73の一端は、冷媒調整器61内に貯留されている液冷媒の液面よりも下方となる位置に開口されている。液冷媒戻し配管73には、第3電動弁731が設けられている。なお、本実施形態では、液冷媒戻し配管73および吸入側接続配管63は、第3電動弁731および第2電磁弁621の下流に位置する吸入側配管120側で互いに接続され、1本の配管にまとめられて吸入側配管120へと接続されている。
圧縮機100の運転時に、制御部11が第3電磁弁721を開状態とすると、圧縮機100から吐出された高圧ガス冷媒が冷媒調整器61に導かれ、冷媒調整器61に貯留されている液冷媒が加圧される。加圧された当該液冷媒は、冷媒調整器61から液冷媒戻し配管73へと押し出され、第3電動弁731の開度に応じた量が吸入側配管120へと還流される。圧縮機100の液圧縮を防止するため、制御部11は、吐出温度センサ111が測定した吐出ガス温度に基づいて圧縮機100の吸入部の湿り度(冷媒中の液冷媒の割合)を算出し、当該湿り度が予め定められた値を超えないよう第3電動弁731の開度を制御する。
熱源ユニット1は、液冷媒戻し機構70を備えるので、圧縮機100の運転再開時および冷媒不足時に、冷媒調整器61内に貯留された前記液冷媒を、圧縮機100を液圧縮状態とすることなく素早く冷媒回路内に戻すことができる。
図3は、制御部11による第1電磁弁621および第2電磁弁631の開閉制御を示すフローチャートである。空気調和を停止するために、熱源ユニット1が接続された空気調和機の運転リモコンをユーザがオフにすると(ステップS1)、制御部11は、記憶部12に予め記憶された予め定められた時間を設定時間とするタイマをスタートする(ステップS2)。このタイマのカウントは計時部13が発生するクロック信号に基づいて行われる。このとき制御部11はさらに、圧縮機100を運転状態から停止状態に移行させるために、圧縮機100を駆動するモータへの給電を停止させるとともに(ステップS3)、第1電磁弁621を閉状態、かつ第2電磁弁631を開状態とする第1制御を開始する(ステップS4)。
この第1制御において、冷媒調整器61は吸入側配管120とのみ導通される。制御部11が圧縮機100を駆動するためのモータへの給電を停止させても、圧縮機100の回転はすぐには停止せず、冷媒回路中で冷媒は循環しているので、吸入側配管120内部は低圧となり、吸入側配管120と導通された冷媒調整器61内部は減圧される。
前記設定時間が経過すると(ステップS5でYES)、制御部11は、第1制御を終了し、第1電磁弁621を開状態、かつ第2電磁弁631を閉状態とする第2制御を開始する(ステップS6)。この第2制御において、冷媒調整器61は液冷媒連絡配管2と連通する熱源ユニット内液冷媒配管20とのみ導通される。第1制御において冷媒調整器61内部は減圧されているので、液冷媒連絡配管2内に封入されている液冷媒は、液冷媒連絡配管2内部の圧力と冷媒調整器61内部の圧力との圧力差によって、冷媒調整器61へと吸引され、液冷媒連絡配管2から逃がされる。前記液冷媒が液冷媒連絡配管2から逃がされる量は、冷媒調整器61内部の減圧度によって決まり、当該減圧度は、第1制御の継続時間によって決まる。そのため、前記設定時間は、逃がすべき液冷媒量が最大となるとき、すなわち、液冷媒連絡配管2の配管長が最大であり、かつ、予想される外気温が最高となるときを想定して設定される。
なお、空気調和の停止中に冷媒調整器61へ過剰に冷媒が逃がされると、空気調和の再開時に冷凍サイクルの効率が低下するので、本実施形態においては、前記第2制御の時間も予め定められた時間とされ、制御部11は、当該第2制御の終了後に第1電磁弁621および第2電磁弁631をいずれも閉状態とする。
このように、制御部11は、圧縮機100を運転状態から停止状態に移行させる場合に、前記第1制御と前記第2制御とを行う。それにより、第1制御において冷媒調整器61内部の減圧度が高められた後に、第2制御において、液冷媒連絡配管内2に封入されている前記液冷媒が冷媒調整器61内に導かれる。したがって、冷凍サイクルの実行中に前記液冷媒が冷媒調整器61へと逃げることで当該冷凍サイクルの効率が低下することが防止され、しかも、液冷媒連絡配管2内に封入された昇温によって膨張する可能性がある前記液冷媒を、圧縮機100を停止させる際に、事前に冷媒調整器61へと確実に逃がすことができる。
以上、本発明の実施形態に係る熱源ユニット1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることもできる。
(1)上記実施形態では、第1制御の継続時間を固定としているが、外気温センサ211が測定した外気温に応じて、制御部11が前記第1制御の継続時間を変更するようにしてもよい。すなわち、制御部11は、外気温の増加に応じて、前記第1制御の継続時間を延長し、外気温の減少に応じて、前記第1制御の継続時間を短縮するようにしてもよい。この場合の制御部11による第1電磁弁621および第2電磁弁631の開閉制御を示すフローチャートを、図4に示す。空気調和を停止するために、熱源ユニット1が接続された空気調和機の運転リモコンをユーザがオフにすると(ステップS1)、制御部11は、外気温センサ211が測定した外気温に応じて、記憶部12に予め記憶された前記設定時間を補正する(ステップS01)。そして制御部11は、補正後の前記設定時間を設定時間としてタイマをスタートする(ステップS2)。タイマスタート後の動作は図3と同様である。
(2)図5および図6に示す熱源ユニット1Aのように、熱源ユニット内液冷媒配管20内部の液冷媒の圧力を測定する液圧センサ23(圧力測定部)を熱源ユニット内液冷媒配管20に設け、液圧センサ23が測定した圧力に応じて、制御部11が前記第1制御の継続時間を変更するようにしてもよい。すなわち、制御部11は、前記液冷媒の圧力の増加に応じて、前記第1制御の継続時間を延長し、前記液冷媒の圧力の減少に応じて、前記第1制御の継続時間を短縮するようにしてもよい。この場合の制御部11による第1電磁弁621および第2電磁弁631の開閉制御は、前記設定時間の補正の方法が異なることを除いては、図4に示す変形実施形態(1)の場合と同様である。
(3)図7に示す熱源ユニット1Bのように、液冷媒連絡配管2の配管長をユーザが入力する入力部14をさらに備え、制御部11は、前記配管長が長くなるほど前記第1制御の継続時間を長くするようにしてもよい。この場合の制御部11による第1電磁弁621および第2電磁弁631の開閉制御を示すフローチャートを、図8に示す。液冷媒連絡配管2の配管長をユーザが入力部14に入力すると(ステップS101)、制御部11は、当該配管長に応じた第1制御の継続時間を設定する(ステップS102)。熱源ユニット1が接続された空気調和機の運転リモコンをユーザがオフにした以降の動作は、図3と同様である。
(4)上記実施形態は、冷房運転と暖房運転とを切替える2管式の空気調和機に用いられる熱源ユニットであるが、冷房運転と暖房運転とを同時に行うことが可能な、いわゆる冷暖フリータイプの3管式の空気調和機に用いられる熱源ユニットにも、本発明を適用することができる。
1、1A、1B 熱源ユニット
10 コントローラ
11 制御部
12 記憶部
13 計時部
14 入力部
20 熱源ユニット内液冷媒配管
23 液圧センサ(圧力測定部)
30 熱源ユニット内ガス冷媒配管
50 バイパス配管
51 圧力調整弁(第1液冷媒逃がし機構)
60 第2液冷媒逃がし機構
61 冷媒調整器
62 液冷媒分岐配管
621 第1電磁弁(第1の開閉機構)
63 吸入側接続配管
631 第2電磁弁(第2の開閉機構)
70 液冷媒排出機構
72 吐出側分岐配管
73 液冷媒戻し配管
731 第3電動弁(液冷媒戻し配管に設けられた開度調節可能な電動弁)
100 圧縮機
110 吐出側配管
120 吸入側配管
200 熱源側熱交換器
211 外気温センサ(外気温測定部)
2 液冷媒連絡配管
3 ガス冷媒連絡配管

Claims (6)

  1. 利用側熱交換器を備える利用ユニットに、前記利用側熱交換器の一端側に接続され液冷媒が流れる液冷媒連絡配管(2)と、前記利用側熱交換器の他端側に接続されガス冷媒が流れるガス冷媒連絡配管(3)との少なくとも2本の配管を介して接続される空気調和機の熱源ユニットであって、
    圧縮機(100)と、
    圧縮機(100)の運転を制御する制御部(11)と、
    熱源側熱交換器(200)と、
    前記熱源側熱交換器(200)と前記液冷媒連絡配管(2)とを接続する熱源ユニット内液冷媒配管(20)と、
    前記圧縮機(100)の吸入側配管(120)または吐出側配管(110)と前記ガス冷媒連絡配管(3)とを接続する熱源ユニット内ガス冷媒配管(30)と、
    前記熱源ユニット内液冷媒配管(20)と前記吸入側配管(120)とを接続するバイパス配管(50)と、
    前記バイパス配管(50)に設けられ、前記制御部(11)が前記圧縮機(100)を運転状態から停止状態に移行させる場合に、前記熱源ユニット内液冷媒配管(20)の内部の液冷媒の圧力が予め定められた基準圧力値を超えたときには、当該液冷媒を前記吸入側配管(120)へと導く第1液冷媒逃がし機構(51)と、
    冷媒を貯留する冷媒調整器(61)と、前記熱源ユニット内液冷媒配管(20)から分岐され、前記冷媒調整器(61)に接続される液冷媒分岐配管(62)と、前記冷媒調整器(61)と前記吸入側配管(120)とに接続される配管である吸入側接続配管(63)とを有して構成される第2液冷媒逃がし機構(60)と、
    前記液冷媒分岐配管(62)に設けられた第1の開閉機構(621)と、
    前記吸入側接続配管(63)に設けられた第2の開閉機構(631)とを備え、
    前記制御部(11)は、
    前記第1および第2の開閉機構(621、631)の開閉をさらに制御し、
    前記圧縮機(100)を運転状態から停止状態に移行させる場合に、
    前記第2の開閉機構(631)を開状態、かつ前記第1の開閉機構(621)を閉状態とする第1制御と、
    前記第1制御に続いて、前記第1の開閉機構(621)を開状態、かつ前記第2の開閉機構(631)を閉状態とする第2制御とを行う熱源ユニット。
  2. 前記第1液冷媒逃がし機構は、前記基準圧力値を超える圧力で開状態となる圧力調整弁(51)である請求項1に記載の熱源ユニット。
  3. 前記吐出側配管(110)から分岐され前記冷媒調整器(61)に接続される配管である吐出側分岐配管(72)と、
    前記冷媒調整器(61)と前記吸入側配管(120)とに接続される第2の配管である液冷媒戻し配管(73)と、
    前記液冷媒戻し配管(73)に設けられた開度調節可能な電動弁(731)と、をさらに備え、
    前記制御部(11)は、前記圧縮機(100)を運転状態としている場合に、前記電動弁(731)の開度を調節して前記冷媒調整器(61)内に貯留された前記冷媒の前記吸入側配管(120)への還流量を調節する請求項1又は請求項2に記載の熱源ユニット。
  4. 外気温を測定する外気温測定部(211)をさらに備え、
    前記制御部(11)は、
    外気温の増加に応じて、前記第1制御の継続時間を延長し、
    外気温の減少に応じて、前記第1制御の継続時間を短縮する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱源ユニット。
  5. 前記熱源ユニット内液冷媒配管(20)内部の圧力を測定する圧力測定部(23)をさらに備え、
    前記制御部(11)は、
    前記熱源ユニット内液冷媒配管(20)内部の圧力の増加に応じて、前記第1制御の継続時間を延長し、
    前記熱源ユニット内液冷媒配管内部(20)の圧力の減少に応じて、前記第1制御の継続時間を短縮する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱源ユニット。
  6. 前記液冷媒連絡配管(2)の配管長をユーザが入力する入力部(14)をさらに備え、
    前記制御部(11)は、
    前記配管長が長くなるほど前記第1制御の継続時間を長くする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱源ユニット。
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