JP5217490B2 - 牽引車用ミラー装置 - Google Patents

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本発明は、トレーラー等の被牽引車を牽引する牽引車に取り付けられて、後方視界を確保するための牽引車用ミラー装置に関するものである。
従来から、牽引車の前後軸線と、牽引車に連結された被牽引車の前後軸線とのなす角度、すなわち被牽引車の屈曲角度に応じて、牽引車の後方確認を行うために取り付けられたサイドミラーを調整する牽引車用ミラー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−315578号公報
ところで、第一の曲がり角の直後に逆方向に屈曲する第二の曲がり角が連続するいわゆるクランクカーブでは、牽引車がこのクランクカーブを通過している途中に、牽引車の前後軸線と被牽引車の前後軸線とが一致する瞬間がある。
このとき、被牽引車の屈曲角度は生じておらず、従来の牽引車用ミラー装置では、ミラーを適正な状態に調整することが難しく、十分な後方視界を得ることができなくなるおそれがあった。
そこで、この発明は、牽引車の前後軸線と被牽引車の前後軸線とがなす角度に関わらず、良好な後方視界を維持することができる牽引車用ミラー装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、前記ミラー本体、前記牽引車の角速度と、前記被牽引車の角速度との和に基づいて調整する制御部を有することを最も主な特徴としている。
このように構成された本発明によると、牽引車の角速度及び被牽引車の角速度が生じれば、これらの角速度に応じてミラー本体を調整することができ、牽引車の前後軸線と被牽引車の前後軸線とがなす角度に関わらず、牽引車の後方視界を良好に維持することが可能となる。
本発明に係る牽引車用ミラー装置(以下、ミラー装置という)10の最良の実施の形態について図面に基づいて説明する。
このミラー装置10は、図1に示すように、牽引車1に取り付けられた一対のミラー本体11A,11Bと、牽引車1に設けられた牽引車角速度検出装置12と、台車(被牽引車)2に設けられた台車角速度検出装置13と、制御部14とを備えている。
なお、台車2は、牽引車1の後部に連結部2aを介して回動可能に連結されており、牽引車1によって牽引されることで移動するようになっている。
そして、一対のミラー本体11A,11Bは、ここでは、牽引車1の両ドア(両側部)1a,1bにそれぞれ取り付けられており、サイドドアミラーとなっている。
各ミラー本体11A,11Bは、それぞれ牽引車1に伸縮自在に固定されたミラーステー11aと、このミラーステー11aの先端部に回動可能に設けられたミラーハウジング11bと、このミラーハウジング11b内に嵌め込まれたミラー(図示せず)とを有している。
ミラーステー11aは、伸縮アクチュエータ11cを内蔵しており、制御部14からの制御信号が伸縮アクチュエータ11cに入力されることで伸縮するようになっている。
また、ミラーハウジング11bは、回動アクチュエータ11dを内蔵しており、制御部14からの制御信号が回動アクチュエータ11dに入力されることで回動するようになっている。なお、ミラーハウジング11bの回動方向は、車両前後方向及び車両上下方向である。
牽引車角速度検出装置12は、牽引車1の中心を通る前後軸線O上に配置され、牽引車1の角速度ωを検出するものである。この牽引車角速度検出装置12によって検出された牽引車1の角速度(以下、牽引車角速度という)ωは制御部14の後述する角速度算出部15に入力される。なお、「前後軸線O」とは、牽引車1の前後方向に沿って延びる軸線である。
ここで、この牽引車角速度ωは、牽引車1が右旋回したときに生じる右牽引車角速度ω と、牽引車1が左旋回したときに生じる左牽引車角速度ω とがある。
台車角速度検出装置13は、台車2の中心を通る前後軸線O上に配置され、台車2の角速度ωを検出するものである。この台車角速度検出装置13によって検出された台車2の角速度(以下、台車角速度という)ωは制御部14の後述する角速度算出部15に入力される。なお、「前後軸線O」とは、台車2の前後方向に沿って延びる軸線である。
ここで、この台車角速度ωは、台車2が右旋回したときに生じる右台車角速度ω と、台車2が左旋回したときに生じる左台車角速度ω とがある。
制御部14は、角速度算出部15と、調整量設定部16と、コントロール部17とを有している。
角速度算出部15は、牽引車1に設けられた設定スイッチ15aがON操作されると、牽引車角速度検出装置12によって検出された牽引車角速度ωと、台車角速度検出装置13によって検出された台車角速度ωとを合計し、牽引車角速度ωと台車角速度ω2との和である合計角速度ω12を算出する。この合計角速度ω12は、調整量設定部16に入力される。
ここで、この合計角速度ω12は、右牽引車角速度ω と右台車角速度ω とを合計した右合計角速度ω12 と、左牽引車角速度ω と左台車角速度ω とを合計した左合計角速度ω12 とがある。
なお、設定スイッチ15aは、ミラー装置10の後述するミラー調整処理モードの設定を行うものであり、牽引車1の車室内に設けられ、適宜ON/OFF操作可能となっている。
調整量設定部16は、あらかじめ合計角速度ω12とミラー本体11の調整量との対応関係を定めた、例えば図2に示すような特性図を記憶しており、この特性図と角速算出部15によって算出された合計角速度ω12とに基づいてミラー本体11の調整量を設定する。なお、この「調整量」とは、ここではミラーステー11aの伸長量である。設定された調整量は、コントロール部17に入力される。
コントロール部17は、調整量設定部16によって設定された調整量に基づいて、伸縮アクチュエータ11cに所定の制御信号を入力する。これにより、ミラーステー11aが伸縮し、適切な状態に調整される。
次に、この発明のミラー装置10のミラー調整処理を図3に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、この図3に示したミラー調整処理は、牽引車1に取り付けられた一対のミラー本体11A,11Bのうち、運転手側(車両右側)に位置したミラー本体(以下、右ミラーという)11Aを調整するものである。
この右ミラー11Aの調整は、右牽引車角速度ω 及び右台車角速度ω に基づいて行われる。
ステップ1では、設定スイッチ15aがON操作されたか否かを判定する。
ここで、設定スイッチ15aがON操作されない場合(ステップ1においてNOの場合)には、ミラー調整処理モードの設定が行われていないと判断してリターンに移行する。また、設定スイッチ15aがON操作された場合(ステップ1においてYESの場合)にはステップ2に移行する。
ステップ2では、牽引車角速度検出装置12によって右牽引車角速度ω を検出し、ステップ3へ移行する。
ステップ3では、右牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、牽引車1が右旋回を行っているか否かを判定する。
ここで、牽引車1が中立状態又は左旋回を行っていて、右牽引車角速度ω が生じていない場合(ステップ3においてYESの場合)にはステップ4に移行する。一方、牽引車1が右旋回を行っていて、右牽引車角速度ω が生じた場合(ステップ3においてNOの場合)にはステップ5に移行する。
ステップ4では、所定時間以前(例えば1秒前)における右牽引車角速度ω ´がゼロであるか否か、すなわち、所定時間以前に牽引車1が右旋回を行っていたか否かを判定する。
ここで、所定時間以前において牽引車1が中立状態又は左旋回を行っていて、右牽引車角速度ω ´が生じていなかった場合(ステップ4においてYESの場合)には、牽引車1の右旋回が終了したと判断し、ステップ5に移行する。
また、所定時間以前において牽引車1が右旋回を行っていて、右牽引車角速度ω ´が生じていた場合(ステップ4においてNOの場合)にはステップ6に移行する。
ステップ6では、牽引車1が右旋回を行った所定時間後に中立状態又は左旋回を行ったことから、牽引車1が再び右に大きく旋回する直前である可能性があるため、再度右牽引車角速度ω を検出し、ステップ7に移行する。
ステップ7では、再度検出した右牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、再び牽引車1が右旋回を行ったか否かを判定する。
ここで、牽引車1が中立状態又は左旋回を行っていて、右牽引車角速度ω ´が生じていない場合(ステップ7においてYESの場合)には、牽引車1の右旋回が終了したと判断し、ステップ5に移行する。
また、牽引車1が再び右旋回を行い、右牽引車角速度ω ´が生じた場合(ステップ7においてNOの場合)にはステップ8に移行する。
ステップ8では、牽引車1が右に大きく旋回したと判断し、右ミラー11Aのミラーステー11aの伸長量を最大に設定してステップ9に移行する。
ステップ9では、コントロール部17から伸縮アクチュエータ11cに、ミラーステー11aの伸長量を最大とする制御信号を入力し、右ミラー11Aのミラーステー11aを伸長させて、右ミラー11Aの状態を調整する。その後、ステップ10に移行する。
ステップ10では、もう一度、右牽引車角速度ω を検出し、ステップ11に移行する。
ステップ11では、再び検出された右牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、引き続き牽引車1が右旋回を行っているか否かを判定する。
ここで、牽引車1が右旋回を行っていて、右牽引車角速度ω が生じた場合(ステップ11においてNOの場合)には、牽引車1の右旋回が続いていると判断し、右ミラー11Aのミラーステー11aを最大伸長状態に維持するためにステップ8に戻る。
また、牽引車1が中立状態又は左旋回を行い、右牽引車角速度ω が生じない場合(ステップ11においてYESの場合)には、牽引車1の右旋回が終了したと判断してリターンに移行する。
一方、ステップ5では、台車角速度検出装置13によって右台車角速度ω を検出し、ステップ12に移行する。
ステップ12では、ステップ2において検出された右牽引車角速度ω と、ステップ5において検出された右台車角速度ω との和である右合計角速度ω12 を算出し、ステップ13に移行する。
ステップ13では、調整量設定部16にあらかじめ記憶された特性図(図2参照)と、ステップ12において算出された右合計角速度ω12 とから、右ミラー11Aのミラーステー11aの伸長量を設定し、ステップ14に移行する。
ステップ14では、コンロトール部17から伸縮アクチュエータ11cに、ミラーステー11aの伸長量をステップ13において設定された大きさとする所定の制御信号を入力し、右ミラー11Aのミラーステー11aを伸縮させて、この右ミラー11Aの状態を調整する。その後、リターンに移行する。
以上、牽引車1に取り付けられた右ミラー11Aを調整するミラー調整処理について説明したが、助手席側(車両左側)に位置したミラー本体(以下、左ミラーという)11Bを調整する場合には、牽引車1が左旋回したときに検出される左牽引車角速度ω と、台車2が左旋回したときに検出される左台車角速度ω とに基づいて行われる。
この左ミラー11Bを調整するための第二のミラー調整処理を図4に示すフローチャートに沿って説明する。
ステップ101では、設定スイッチ15aがON操作されたか否かを判定する。
ここで、設定スイッチ15aがON操作されない場合(ステップ101においてNOの場合)には、第二のミラー調整処理モードの設定が行われていないと判断してリターンに移行する。また、設定スイッチ15aがON操作された場合(ステップ101においてYESの場合)にはステップ102に移行する。
ステップ102では、牽引車角速度検出装置12によって左牽引車角速度ω を検出し、ステップ103へ移行する。
ステップ103では、左牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、牽引車1が左旋回を行っているか否かを判定する。
ここで、牽引車1が中立状態又は右旋回を行っていて、左牽引車角速度ω が生じていない場合(ステップ103においてYESの場合)にはステップ104に移行する。一方、牽引車1が左旋回を行っていて、左牽引車角速度ω が生じた場合(ステップ103においてNOの場合)にはステップ105に移行する。
ステップ104では、所定時間以前(例えば1秒前)における左牽引車角速度ω ´がゼロであるか否か、すなわち、所定時間以前に牽引車1が左旋回を行っていたか否かを判定する。
ここで、所定時間以前において牽引車1が中立状態又は左旋回を行っていて、左牽引車角速度ω ´が生じていなかった場合(ステップ104においてYESの場合)には、牽引車1の左旋回が終了したと判断してステップ105に移行する。
また、所定時間以前において牽引車1が左旋回を行っていて、左牽引車角速度ω ´が生じていた場合(ステップ104においてNOの場合)にはステップ106に移行する。
ステップ106では、牽引車1が左旋回を行った所定時間後に中立状態又は右旋回を行ったことから、牽引車1が再び右に大きく旋回する直前である可能性があるため、再度左牽引車角速度ω を検出し、ステップ107に移行する。
ステップ107では、再度検出した左牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、再び牽引車1が左旋回を行ったか否かを判定する。
ここで、牽引車1が中立状態又は右旋回を行っていて、左牽引車角速度ω が生じていない場合(ステップ107においてYES)の場合には、牽引車1の左旋回が終了したと判断し、ステップ105に移行する。
また、牽引車1が再び左旋回を行い、左牽引車角速度ω が生じた場合(ステップ107においてNOの場合)にはステップ108に移行する。
ステップ108では、牽引車1が左に大きく旋回したと判断し、左ミラー11Bのミラーステー11aの伸長量を最大に設定してステップ109に移行する。
ステップ109では、コントロール部17から伸縮アクチュエータ11cに、ミラーステー11aの伸長量を最大とする制御信号を入力し、左ミラー11Bのミラーステー11aを伸長させて、左ミラー11Bの状態を調整する。その後、ステップ110に移行する。
ステップ110では、もう一度、左牽引車角速度ω を検出し、ステップ111に移行する。
ステップ111では、再び検出された左牽引車角速度ω がゼロであるか否か、すなわち、引き続き牽引車1が左旋回を行っているか否かを判定する。
ここで、牽引車1が左旋回を行っていて、左牽引車角速度ω が生じた場合(ステップ111においてNOの場合)には、牽引車1の左旋回が続いていると判断し、左ミラー11Bのミラーステー11aを最大伸長状態に維持するためにステップ108に戻る。
また、牽引車1が中立状態又は左旋回を行い、左牽引車角速度ω が生じない場合(ステップ111においてYESの場合)には、牽引車1の左旋回が終了したと判断してリターンに移行する。
一方、ステップ105では、台車角速度検出装置13によって左台車角速度ω を検出し、ステップ112に移行する。
ステップ112では、ステップ102において検出された左牽引車角速度ω と、ステップ105において検出された左台車角速度ω との和である左合計角速度ω12 を算出し、ステップ113に移行する。
ステップ113では、調整量設定部16にあらかじめ記憶された特性図(図2参照)と、ステップ112において算出された左合計角速度ω12 とから、左ミラー11Bのミラーステー11aの伸長量を設定し、ステップ114に移行する。
ステップ114では、コンロトール部17から伸縮アクチュエータ11cに、ミラーステー11aの伸長量をステップ113において設定された大きさとする所定の制御信号を入力し、左ミラー11Bのミラーステー11aを伸縮させて、この左ミラー11Bの状態を調整する。その後、リターンに移行する。
続いて、牽引車1及び台車2が旋回する際の互いの旋回状態と、そのときの一対のミラー本体11A,11Bの調整状態とを説明する。
図5の上段には、牽引車1及び台車2が、第一の曲がり角K1の直後に逆方向に屈曲する第二の曲がり角K2が連続するいわゆるクランクカーブKを通過する場合をシーン分けし、そのシーンごとに牽引車1及び台車2を上方から見たときの位置を模式的に示している。
また、図5の中段には、牽引車1の角速度ωの方向及び大きさの変化と、台車2の角速度ωの方向及び大きさの変化とをそれぞれグラフ化したものを示し、図5の下段には、右ミラー11Aの伸長量の変化と、左側ミラー11Bの伸長量の変化とをそれぞれグラフ化したものを示している。
シーン1は、牽引車1の前後軸線O(図1参照)と、台車2の前後軸線O(図1参照)とが一致した状態であり、クランクカーブKに進入する直前である。このとき、右ミラー11A及び左ミラー11Bは、それぞれ初期状態になっている。
そして、シーン1〜シーン2では、まず牽引車1が第一の曲がり角K1に進入し、右転舵されて右旋回することで右牽引車角速度ω が生じ、これに追従して台車2が第一の曲がり角K1に進入し、右旋回することで時間差をおいて右台車角速度ω が生じている。
このとき、右合計角速度ω12 に基づいて右ミラー11Aの伸長量が設定され、右ミラー11Aが初期状態から所定量伸長する。
シーン2〜シーン4では、牽引車1の右旋回速度が次第に低下して右牽引車角速度ω が次第に小さくなり、これに追従して時間差をおいて台車2の右旋回速度が次第に低下し、右台車角速度ω が次第に小さくなる。
これに伴い右合計角速度ω12 が変化するので、右ミラー11Aのミラーステー11aが変化する右合計角速度ω12 に基づいて伸縮される。
なお、シーン1〜シーン4では、牽引車1及び台車2は共に右旋回しているので、左牽引車角速度ω 及び左台車角速度ω は生じずゼロであり、左ミラー11Bは初期状態のまま保持される。
そして、シーン4では、牽引車1が第一の曲がり角K1を曲がりきって中立状態になり、右牽引車角速度ω がゼロとなる。
さらに、シーン4〜シーン6では、牽引車1は第二の曲がり角K2に進入し、左転舵されて左旋回するため左牽引車角速度ω が生じる。これに対し、台車2は第一の曲がり角K1を曲がりきっていないため、右旋回を続けるので右台車角速度ω が生じる。
ここで、牽引車1と台車2とが互いに反対方向に旋回するので、途中、牽引車1の前後軸線Oと台車2の前後軸線Oとが一致し、台車2の屈曲角度が生じない瞬間が発生する。
一方、このシーン4〜シーン6では、右ミラー11Aの調整を行うための右合計角速度ω12 と、左ミラー11Bの調整を行うための左合計角速度ω12 とは、それぞれ下記の式(1)、(2)により求められる。
ω12 =ω +ω =ゼロ+ω =ω ・・・(1)
ω12 =ω +ω =ω +ゼロ=ω ・・・(1)
このように、シーン4〜シーン6では右合計角速度ω12 と及び左合計角速度ω12 とがそれぞれ生じているので、右ミラー11A及び左ミラー11Bは共に所定の長さに伸長され、適切な状態に調整されることとなる。
すなわち、右ミラー11Aにより台車2の右旋回が確認できると共に、左ミラー11Bにより牽引車1の左巻き込み確認を行うことができる。これにより、牽引車の前後軸線Oと台車の前後軸線Oとのなす角度に関わらず、良好な後方視界を維持することが可能となる。
その後、シーン6では、台車2が第一の曲がり角K1を曲がりきって中立状態となり、右台車角速度ω がゼロとなる。
このとき、すでに右牽引車角速度ω がゼロであるため、右ミラー11Aの調整を行うための右合計角速度ω12 がゼロになり、右ミラー11Aは初期状態となる。
さらに、シーン6〜シーン7の間に、牽引車1が第二の曲がり角K2を曲がりきって中立状態となり、左牽引車角速度ω がゼロとなる。しかしながら、台車2は第二の曲がり角K2を曲がりきっていないため、左旋回を続けている。そのため、左ミラー11Bの調整を行うための左合計角速度ω12 が生じ、左ミラー11Bは所定の長さに伸長され続ける。
そして、シーン8では、台車2も第二の曲がり角K2を曲がりきり、牽引車1の前後軸線O(図1参照)と、台車2の前後軸線O(図1参照)とが一致する。すなわち、台車2が中立状態となり、左台車角速度ω もゼロとなるので、左合計角速度ω12 がゼロとなる。これにより、左ミラー11Bも初期状態となる。
一方、図6の上段には、牽引車1及び台車2が、第三の曲がり角K3の直後に同方向に屈曲する第四の曲がり角K4が連続するいわゆるU字状カーブUを通過する場合をシーン分けし、そのシーンごとに牽引車1及び台車2を上方から見たときの位置を模式的に示している。
また、図6の中段には、牽引車1の角速度ωの方向及び大きさの変化と、台車2の角速度ωの方向及び大きさの変化とをそれぞれグラフ化したものを示し、図6の下段には、右ミラー11Aの伸長量の変化と、左側ミラー11Bの伸長量の変化とをそれぞれグラフ化したものを示している。
シーン1は、牽引車1の前後軸線O(図1参照)と、台車2の前後軸線O(図1参照)とが一致した状態であり、U字状カーブUに進入する直前である。このとき、右ミラー11A及び左ミラー11Bは、それぞれ初期状態になっている。
そして、シーン1〜シーン2では、まず牽引車1が第三の曲がり角K3に進入し、左転舵されて左旋回することで左牽引車角速度ω が生じ、これに追従して台車2が第三の曲がり角K3に進入し左旋回することで時間差をおいて左台車角速度ω が生じている。
このとき、左合計角速度ω12 に基づいて左ミラー11Bの伸長量が設定され、左ミラー11Bが初期状態から所定量伸長する。
シーン2〜シーン4では、牽引車1の左旋回速度が次第に低下して左牽引車角速度ω が次第に小さくなり、これに追従して時間差をおいて台車2の左旋回速度が次第に低下し、右台車角速度ω が次第に小さくなる。
これに伴い左合計角速度ω12 が変化するので、左ミラー11Bのミラーステー11aが変化するこの左合計角速度ω12 に基づいて伸縮される。
なお、シーン1〜シーン4では、牽引車1及び台車2は共に左旋回しているので、右牽引車角速度ω 及び右台車角速度ω は生じておらず、右ミラー11Aは初期状態のまま保持される。
そして、シーン4では、牽引車1が第三の曲がり角K3を曲がりきって中立状態になり、左牽引車角速度ω がゼロとなる。
さらに、シーン4〜シーン8では、牽引車1は第四の曲がり角K4に進入する。ここで、この第四の曲がり角K4は、第三の曲がり角K3と同方向に屈曲しているため、牽引車1は再び左転舵され、左旋回する。これにより、再び左牽引車角速度ω が生じる。
このように、牽引車1の左牽引車角速度ω が生じた後、一旦ゼロになってから、再び同方向への角速度である左牽引車角速度ω が生じた場合には、牽引車1が左に大きく旋回すると判断して、調整量設定部16により左ミラー11Bのミラーステー11aの伸長量が最大に設定され、牽引車1の左牽引車角速度ω 及び台車2の左台車角速度ω に関わらず、左ミラー11Bが最大伸長される。
なお、シーン6では、台車2が第三の曲がり角K3を曲がりきって中立状態になり、左台車角速度ω がゼロとなるが、牽引車1の左旋回が続いているので左ミラー11Bは最大伸長されたままである。
そして、シーン8では、牽引車1は第四の曲がり角K4を曲がりきって中立状態になり、左牽引車角速度ω がゼロとなる。
これにより、牽引車1の左旋回が終了したと判断し、台車2の左台車角速度ω を検出して、左合計角速度ω12 を算出する。ここで、台車2は第四の曲がり角K4を曲がりきっていないため、左旋回を続けている。そのため、左ミラー11Bの調整を行うための左合計角速度ω12 が生じており、左ミラー11Bの伸長量は特性図(図2参照)に基づいて設定され、所定の長さになるように伸縮される。
そして、シーン9では、台車2も第四の曲がり角K4を曲がりきり、牽引車1の前後軸線O(図1参照)と、台車2の前後軸線O(図1参照)とが一致する。すなわち、台車2が中立状態なり、左台車角速度ω がゼロとなるので、左合計角速度ω12 もゼロとなる。これにより、左ミラー11Bも初期状態となる。
以上説明したように、牽引車1及び台車2がいわゆるクランクカーブKを通過する場合には、途中、牽引車1の前後軸線Oと台車2の前後軸線Oとのなす角度がゼロになる瞬間が発生する。
そこで、上述のミラー装置10では、牽引車角速度ω及び台車角速度ωに基づいて調整するようになっている。そのため、この前後軸線O,Oのなす角度に関わらず、右ミラー11A及び左ミラー11Bの調整をそれぞれ行うことができ、牽引車1の後方視界を良好に維持することが可能となる。
また、牽引車1及び台車2がいわゆるU字状カーブUを通過する場合には、途中、ミラー本体11A,11Bのうち、牽引車1が旋回する方向のものが最大伸長状態になればよい。
そのため、上述のミラー装置10では、ミラー本体11A,11Bは、牽引車1の両ドア1a,1bにミラーステー11aを介して離接動可能に取り付けられると共に、例えば牽引車1の左牽引車角速度ω が生じた後、この左牽引車角速度ω が一旦ゼロになってから、再び左牽引車角速度ω が発生した場合には、旋回方向側に取り付けられた左ミラー11Bが、牽引車1のドア1bから最も離間するように、すなわち最大伸長状態となるように調整される。
これにより、不必要にミラー本体11A,11Bが伸縮されることがなくなり、適切な後方視界を確保することが可能となる。
なお、上述の実施の形態では、牽引車1及び台車2が大きく左旋回する場合を説明しているが、大きく右旋回する場合には右ミラー11Aが最大伸長状態となるように調整される。
また、上述の実施の形態では、右ミラー11Aは、右牽引車角速度ω と右台車角速度ω との和である右合計角速度ω12 に基づいて調整される。また、左ミラー11Bは、左牽引車角速度ω と左台車角速度ω との和である左合計角速度ω12 に基づいて調整される。
これにより、ミラー本体11A,11Bは、それぞれ適正に調整することができ、牽引車1の後方視界をさらに良好な状態に維持することができる。
そして、上述の実施の形態では、ミラー本体11A,11Bの調整は、ミラーステー11aを伸縮させることにより行っている。
これにより、牽引車1から離れた位置から後方を確認することができ、台車2の内輪差をより目視しやすくすることができる。
なお、ミラー本体11A,11Bの調整は、回動アクチュエータ11dを制御して、ミラーハウジング11bを回動させることであってもよいし、ミラーステー11aの伸縮及びミラーハウジング11bの回動の双方であってもよい。
ここで、ミラーハウジング11bを回動させる調整の場合では、このミラーハウジング11b内に設けられたミラー(図示せず)の角度を変化させることができる。
以上、この発明にかかる実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施の形態に限らない。この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等はこの発明に含まれる。
例えば、上述の実施の形態では、ミラー本体11A,11Bが牽引車1の両ドア1a,1bに取り付けられたサイドドアミラーとなっているが、フロントピラーに取り付けらサイドミラーや、フェンダーに取り付けられたいわゆるフェンダーミラー等であってもよい。
本発明に係る牽引車用ミラー装置を備えた牽引車及びそれに連結された台車を示す模式図である。 本発明に係る牽引車用ミラー装置に使用される特性図の一例を示すグラフである。 ミラー調整処理を示すフローチャートである。 第二のミラー調整処理を示すフローチャートである。 牽引車及び台車がクランクカーブを通過する際の角速度とミラー伸長量とを示す説明図である。 牽引車及び台車がU字状カーブを通過する際の角速度とミラー伸長量とを示す説明図である。
符号の説明
1 牽引車
2 台車(被牽引車)
10 牽引車用ミラー装置
11A 右ミラー(ミラー本体)
11B 左ミラー(ミラー本体)
ω 牽引車角速度
ω 台車角速度

Claims (2)

  1. 牽引車に取り付けられたミラー本体を備え、前記牽引車に回動可能に連結された被牽引車が旋回する際に後方視界を確保する牽引車用ミラー装置であって、
    前記ミラー本体、前記牽引車の角速度と、前記被牽引車の角速度との和に基づいて調整する制御部を有する
    ことを特徴とする牽引車用ミラー装置。
  2. 前記ミラー本体は、前記牽引車の両側部にそれぞれ該牽引車に対して離接動可能に取り付けられ、
    前記制御部は、前記牽引車の角速度が生じた後、一旦ゼロになってから、再び同方向の角速度が発生した場合には、旋回方向側に取り付けられたミラー本体を前記牽引車から最も離間するように調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の牽引車用ミラー装置。
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