JP5215577B2 - 照明機能付き外壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅における照明機能付き外壁構造に関するものである。
家屋の外壁に照明器具を取り付けることは従来から広く行なわれているが、夜間に周囲を明るく照らすことを目的とした照明であるのが一般的であり、照明によって外壁を装飾することは行なわれていない。例えば特許文献1には、ベランダなどを支持するために家屋の外壁に垂直な板状体を設けるにあたって、この板状体に照明器具を取り付けることができるという記載があるが、この場合も周囲を明るく照らすだけで、照明によって外壁を装飾するようにしたものではない。
外壁を照明で装飾するものとしては、屋外にスポットライトなどの照明器具を設置し、夜間にこの照明器具の光を外壁に向けて照射することによって、外壁をライトアップするようにしたものがある。
特開平09−067853号公報
しかし、外壁をライトアップしても、外壁自体は昼間に見る外観と同じであるため、照明で装飾する効果は低く、また、屋外にライトアップ用の照明器具を設置する必要があるため、大掛かりな設備が必要であって、設備コストや照明器具設置用のスペースなどの点で、一般の住宅では実現性も低いものである。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、大掛かりな設備を必要とすることなく、光による装飾効果を高く得ることができる照明機能付き外壁構造を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る照明器具付き外壁構造は、表面に凹凸模様6を有する外装材1を張って形成される外壁面に、外壁を構成する壁装飾部材9を取り付け、壁装飾部材9と外装材1との間に光源4を設けると共に、壁装飾部材9の周囲に、光源4からの光が出る隙間5を壁装飾部材9と外装材1の表面の凹凸模様6の凹部との間によって部分的形成し、夜間など暗い環境のときに、壁装飾部材9と外装材1との間の隙間から部分的に漏れ出た光によって外装材1の表面の一部を照らすことにより光の陰影を生じさせて外壁を装飾して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、壁装飾部材と外装材1との間の隙間5から漏れ出る光によって、この光自体で壁面を装飾することができるものであり、ライトアップ用の照明器具などの設備を屋外に設置するような必要なく、光による装飾効果を高く得ることができるものである。
この発明によれば、外装材1に形成される凹凸模様6を利用して光源4からの光を漏れ出るようにすることができるものであり、しかも不規則な凹凸模様6によって、光の漏れかたも不規則にすることができ、光による装飾効果をより高く得ることができるものである。
本発明の請求項2に係る照明器具付き外壁構造は、表面に凹凸模様6を有する外装材1を張って形成される外壁面に、外壁を構成する壁装飾部材9を取り付け、壁装飾部材9と外装材1との間に光源4を設けると共に、壁装飾部材9に光源4からの光が出る孔8を穿孔して設け、この孔8に透明樹脂25を充填するとともに壁装飾部材9の外面に施した塗装と同じ塗装を当該透明樹脂25の表面に施し、昼間では孔8の存在を目立たなくするととともに、夜間など暗い環境のときに、孔8を通して光を壁装飾部材9の表面に漏れ出させて外壁を装飾して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、壁装飾部材9に穿孔した孔8から漏れ出る光によって、この光自体で壁面を装飾することができるものであり、ライトアップ用の照明器具などの設備を屋外に設置するような必要なく、光による装飾効果を高く得ることができるものである。
また請求項の発明は、請求項1又は2において、人体を感知して光源4の点灯を制御する人体感知センサーを備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、人体感知センサーが人の接近を感知することによって、光源4を自動的に点灯することができ、照明による装飾が必要なときだけ光源4を点灯させて電気エネルギーの消費を低減することができると共に、暗い地面を照明することによる安全機能や、侵入者を知らせる防犯機能を付与することもできるものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、光源4が、虫が忌避する波長の光を発光するものであることを特徴とするものである。
この発明によれば、光源4を点灯した際に蛾などの虫が寄ってくることを防ぐことができるものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、壁装飾部材は、無機粉粒体と、熱可塑性樹脂と、エラストマーとを配合した成形材料を加熱溶融して成形することによって作製されたものであることを特徴とするものである。
この発明によれば、窯業系無機質建材の廃材やプラスチック製品の廃材を大量に再利用して、高い曲げ強度を維持しつつ衝撃強度に優れた壁装飾部材を作製することができるものである。
本発明によれば、壁装飾部材と外装材1との間の隙間5から漏れ出る光や、あるいは壁装飾部材9に穿孔した孔8から漏れ出る光によって、この光自体で壁面を装飾することができるものであり、ライトアップ用の照明器具などの設備を屋外に設置するような必要なく、光による装飾効果を高く得ることができるものである。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
家屋の外壁2は、セメントなどの窯業系材料で作製される外装材1を複数枚、張り並べて形成されるものであり、そして本発明において壁取付部材3は、家屋の外壁2に取り付けられる外装材1以外の部材の全般をいうものである。以下、この壁取付部材3として、外壁2を装飾するために外装材1の外側に取り付けて使用される壁装飾部材9を用いた実施の形態を説明する。
図2は壁装飾部材9として、外壁2の出隅コーナーに取り付けられる壁コーナー装飾部材を示すものである。この壁装飾部材9は水平断面L字形に形成されるものであり、上端に係合凸部15が、下端に係合凹部16がそれぞれ設けてある。壁装飾部材9は少ない材料で厚みを表現するために、図2(b)に示すようにその背面を肉盗みして周囲を除いて凹所17が形成されるようにしてある。そしてこの凹所17内に光源4が取り付けてある。この光源4としては電気により発光するものが用いられるものであり、特に限定されるものではないが、発光の際にあまり高温にならず、好みの色で発光させることができるものが好ましく、例えばLEDや、光ファイバーなどを用いることができる。壁装飾部材9の背面側に雨水が浸入するおそれがある場合には、光源4は防水構造に形成しておくのが好ましい。光源4は凹所17内に一箇所あるいは複数個所に取り付けられるものである。
図1(a)は外壁2の出隅コーナー部を示すものであり、柱などの壁下構造材19の屋外側に縦胴縁などの外装材受け部材20が取り付けてある。そして外装材1を外装材受け部材20の外面に配設すると共に外装材1から釘やビス等の固着具21を外装材受け部材20に打入することによって、外装材1を固定するようにしてある。このように外装材1を複数枚上下左右に接続した状態で張り並べて固定することによって、外壁2が形成されるものである。そしてこの外壁2の出隅コーナー部において、壁コーナー装飾部材として形成される壁装飾部材9を、コーナーの両側の外装材1にまたがるように配置し、壁装飾部材9を外装材1の外側に重ねて、壁装飾部材9の係合凸部15からビスや釘等を外装材1を通して外装材受け部材20に打入することによって、壁装飾部材9を外装材1の外側に取り付けることができるものである。壁コーナー装飾部材として形成される壁装飾部材9は、外壁2の出隅コーナー部に沿って上下に複数枚取り付けられるが、上下の壁装飾部材9の接続は、係合凸部15と係合凹部16の係合によって行なうことができる。
このように外壁2に壁装飾部材9を取り付けるにあたって、壁装飾部材9に設けたLEDなどの光源4に電気配線を施すようにしてある。電気配線の電源としては、屋内の100V電源を利用したり、太陽電池を利用したりすることができ、任意である。
ここで、外装材1の表面には、レンガや石を目地溝を介して積み上げた外観を表現するためや、その他、外装材1の表面に変化を与えて装飾するために、一般に凹凸模様6が形成されている。従って、上記のように外装材1の外面に壁装飾部材9を重ねて取り付けるにあたって、図1(b)に示すように、壁装飾部材9の背面の周囲は凹凸模様6の凸部22の表面に密接するが、凹凸模様6の凹部7と壁装飾部材9の背面の周囲との間には隙間5が形成されているものである。
上記のように外装材1の外側に壁装飾部材9を取り付けて形成される外壁構造にあって、夜間など暗い環境のときに、壁装飾部材9の背面に取り付けた光源4を点灯させると、光源4からの光は、壁装飾部材9の外縁から隙間5を通して漏れ出ることになり、またこの漏れ出る光で壁装飾部材9の周囲の外装材1の表面が照らされる。このように、光は壁装飾部材9と外装材1の間から漏れ出るために、外壁2の一部から淡い光が出ているような雰囲気になり、しかも壁装飾部材9と外装材1の間の小さな隙間5から漏れ出る光で外壁2の一部のみが照らされるので、屋外に設置した照明器具の光を照射してライトアップする場合のように外壁2の全体が照らされるようなことがなく、光によって幻想的な雰囲気を外壁2に与えることができるものであり、光による装飾効果を高く得ることができるものである。
特に、外装材1の凹凸模様6の凹部7で壁装飾部材9との間に隙間5が形成されている場合、この隙間5は壁装飾部材9の周囲に部分的に形成されるため、光源4からの光は壁装飾部材9の周囲から均一に漏れ出るのではなく、壁装飾部材9の周囲から部分的に漏れ出ることになり、また外装材1の凹凸模様6が漏れ出る光で照射されると光の陰影が生じることになり、一層幻想的な雰囲気を外壁2に与えることがきて、光による装飾効果をより高く得ることができるものである。
尚、上記の実施の形態では、外装材1の凹凸模様6の凹部7で壁装飾部材9との間に隙間5が形成されるようにしたが、外装材1と壁装飾部材9の間に部分的にスペーサを設けてスペーサ間に隙間5が形成されるようにしてもよい。また上記の実施の形態では、光源4を壁装飾部材9の背面側に予め取り付けるようにしたが、壁装飾部材9を外壁2に取り付ける施工の際に光源4を組み込むようにしてもよく、この場合、光源4は外壁2の側に取り付けるようにしてもよい。
ここで、光源4の電源として屋内電源を用いた場合、屋内からスイッチで光源4の点灯をON・OFF操作するようにすることができ、タイマーで夜間の所定時間の間だけONさせるようにすることもできる。また光源4の電源として太陽電池を用いた場合、光センサーを組み合わせて暗くなってから自動的に点灯させるようにすることができ、太陽電池の容量に合わせて夜遅くまで点灯しないように点灯時間を制御するようにすることもできる。
また、光源4の点灯は人体感知センサーによって行なうこともできる。人体感知センサーとしては、例えば人体が発する赤外線を感知して、人体の接近を検知する方式のものを用いることができるものであり、このような赤外線をキャッチする方式であれば、暗闇でも人体の接近を検知することができる。この人体感知センサーは、例えば、光源4の近くの軒下や外壁などに設けることができるものである。そして人体感知センサーは制御器を介して光源4に電気的に接続してあり、人が近づいたことを人体感知センサーが感知すると、光源4を自動的に点灯させることができるようにしてある。このとき、タイマー設定などによって、人体感知センサーは夜間のみ作動するようにしておいてもよい。
このように人が近づいたことを人体感知センサーが感知したときに光源4が点灯するようにすれば、光源4の照明で装飾された外壁を見る人がいないときには、光源4を消しておき、人が近づいたときにのみ光源4を点灯して、外壁を装飾するようにすることができるものであり、光源4の無駄な点灯をなくして電気エネルギーの消費を低減することができるものである。またこのように人の接近を感知して光源4を点灯させるようにすると、光源4による照明で地面などを照らすことができるものであり、夜間の歩行の安全性を確保することができ、安全機能を付与することができるものである。また、外部の不審者が家屋に接近したときにも、人体感知センサーが感知して光源4を点灯させるので、侵入者を知らせる防犯機能を付与することもできるものである。このとき、光源4が点滅するようにしておくことによって、注意を喚起して防犯機能をより高めることができるものである。
また、夜間に光源4を点灯すると、蛾などの夜行性の虫が寄り付くことが多い。そこで光源4として、虫が忌避する波長の光を発光するものを用いることによって、このような虫の寄り付きを防ぐことができる。虫が好む光の波長は365nm付近といわれているが、逆に虫が忌避して好まない光の波長は400〜600nmといわれている。そこで、光源4として虫が忌避するこの400〜600nmの波長の光を照射するものを用いることによって、不愉快な虫が寄り付くことを防ぐことができるものである。省電力・長寿命のLEDの場合、電球色のものは波長400〜800nm、緑色のものは波長450〜850nm、白色のものは波長400〜750nmであるので、これらから光源4として使用するものを選択することができる。
図3(a)は本発明の他の実施の形態を示すものであり、壁装飾部材9として上記と同じ壁コーナー装飾部材を用いるようにしてある。そしてこの壁装飾部材9には複数個所において表裏に貫通する孔8が穿設してある。この孔8には透明コーキングなどの透明樹脂25を充填して水が浸入しないようにしてあり、透明樹脂25を充填した孔8の背面側には、凹所17内においてLEDなどの光源4が取り付けてある。このように孔8に透明樹脂25を充填して、壁装飾部材9の外面に施した塗装と同じ塗装を透明樹脂25の表面に施しておくことによって、孔8の存在が目立つことがなくなり、昼間でも違和感がなくなるものである。その他の構成は図1,2のものと同じである。
このものにあって、夜間など暗い環境のときに、壁装飾部材9の背面に取り付けた光源4を点灯させると、光源4からの光は孔8を通して壁装飾部材9の表面に漏れ出るものであり、壁装飾部材9に設けた孔8の配置に従った複数個所から光が漏れ出るので、光が外壁2の一部において点在している外観となり、光によって幻想的な雰囲気を外壁2に与えることができ、光による装飾効果を高く得ることができるものである。特に、壁装飾部材9に多数設ける孔8の大きさを変えたり、孔8の配置を工夫したりすることによって、一層幻想的な雰囲気を外壁2に与えることがき、光による装飾効果をより高く得ることができるものである。
尚、壁装飾部材9に設ける孔8を、図3(b)に示すように、屋外側へ向けて下り傾斜する方向で斜めに貫通させて設けるようにすると、光源4からの光は孔8から斜め下方へ漏れ出ることになり、ダウンライトのような演出をすることも可能になるものである。この場合には、孔8から雨水が浸入し難くなるので、孔8を透明樹脂25で埋めることは不要になる。
上記の各実施の形態では、壁装飾部材9として壁コーナー装飾部材を用いるようにしたが、その他、胴差し部や窓の開口部の縁に取り付ける開口飾り部材、壁面にワンポイント的に取り付ける壁飾りなど、外装材1の外側に取り付けて外壁2を装飾するための部材であれば何でも用いることができるものである。
また上記のような壁装飾部材9を本発明の壁取付部材3として使用する他、壁取付部材3としては、土台水切りや見切り縁など、外装材1を壁面に施工する際に用いられる施工部材を使用することもできる。このように壁取付部材3として施工部材を使用する場合、施工部材は一般に外装材1の内側(屋内側)に取り付けられるので、この場合には光源4は外装材1の内側に設けるものである。そして光源4の光を隙間5から漏れ出るようにする場合には、外装材1の内側と壁取付部材3の外側の間に隙間5が形成されるようにするものであり、光源4の光を孔8から漏れ出るようにする場合には、外装材1に孔8を設けるようにするものである。
ここで、上記の壁装飾部材9など壁取付部材3を製造する材料は特に限定されるものではないが、無機粉粒体と、熱可塑性樹脂と、エラストマーとを配合した成形材料を加熱溶融して成形することによって壁装飾部材を製造するのが好ましい。このことにより、窯業系無機質建材の廃材やプラスチック製品の廃材を大量に再利用して、高い曲げ強度を維持しつつ衝撃強度に優れた壁装飾部材9を作製することができるものである。
上記の無機粉粒体としては、無機質材料を粉砕したものを用いることができるものであり、例えば繊維セメント板など、窯業系無機質建材の廃材を粉砕したものを使用することができる。窯業系無機質建材の廃材は、製造段階から、建築物解体段階に至るまで発生し、累積発生量は大量となる。このような窯業系無機質建材の廃材を粉砕して原料として使用すれば、廃材の有効利用が可能になって、環境保護を有効に達成することができるものである。無機粉粒体は上記のような窯業系無機質建材の廃材を粉砕したものの他に、フライアッシュ、ペーパースラッジ灰、焼却灰、その溶融スラグなどの焼却灰を用いることもできる。これらの産業廃棄物にあっても、大量の有効再利用が可能になるものである。またこれらはもともと粉粒状であるため、粉砕を行なうことが不要であり、製造コストを低く抑えることができるものである。無機粉粒体の粒径は特に制限されるものではないが、平均粒径が0.01〜7mmの範囲のものを用いるのが好ましい。
また上記の熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂の成形品からなるプラスチック製品の廃材を用いることができるものである。プラスチック製品の廃材も窯業系無機質建材と同様に発生量は大量であるので、プラスチック製品を原料として使用すれば、廃材の有効利用が可能になるものである。プラスチック製品を構成する熱可塑性樹脂としては特に制限されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレンなど任意のものを用いることができる。
そして上記の無機粉粒体と熱可塑性樹脂とを配合し、混合・混練することによって成形材料を得ることができるが、更にエラストマーを配合して、成形材料を調製するものである。エラストマーとしては特に限定されるものではなく、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の適宜のものを用いることができる。成形材料中の無機粉粒体と熱可塑性樹脂とエラストマーの配合量は特に限定されるものではなく、各材料の特性をバランス良く発揮させるために適宜の割合で配合する。また、成形材料にはこれらの三成分の他に、必要に応じて着色剤等の微量成分を配合しても良いのはいうまでもない。
また、成形材料中に配合される熱可塑性樹脂及びエラストマーとしては、その一部又は全部として、エラストマーが添加された熱可塑性樹脂の成形品を用いることもでき、このときこのような成形品からなるプラスチック製品の廃材を用いることができる。このようなプラスチック製品も例えば自動車のバンパー等として広く用いられているため、その廃材も窯業系無機質建材と同様に発生量は大量であるので、プラスチック製品を原料として使用すれば、エラストマーの供給源としても廃材の有効利用が可能になるものである。
このように、無機粉粒体と熱可塑性樹脂とエラストマーを配合し、これを熱可塑性樹脂の溶融温度付近に加熱しながら強制的に混合・混練することによって、成形材料を得ることができるものであり、そしてこの溶融状態にある成形材料を型に充填してプレス成形し、冷却固化させた後に脱型することによって、壁装飾部材9を製造することができるものである。
このようにして製造される壁装飾部材9は、熱可塑性樹脂をバインダーとして無機粉粒体を結合させたものであり、無機粉粒体と熱可塑性樹脂が壁装飾部材9中の大部分を占めるので、無機粉粒体として窯業系無機質建材の廃材を用いる場合、また熱可塑性樹脂としてプラスチック製品の廃材を用いる場合、これらの廃材を大量に有効再利用することが可能になるものである。また熱可塑性樹脂をバインダーとしているために、高い曲げ強度を得ることができるものである。しかもエラストマーを配合しているために耐衝撃性を向上することができ、曲げ強度に加えて衝撃強度が高い壁装飾部材9を得ることができるものである。
上記成形材料中の各成分の配合量は適宜調整されるものであるが、特に無機紛粒体の含有量が50〜85質量%の範囲となるようにすることが好ましい。このとき成形材料を無機紛粒体と、エラストマーが添加された熱可塑性樹脂のプラスチック製品とで調製する場合には、成形材料中のプラスチック製品の配合量が50〜15質量%の範囲となる。このように無機紛粒体の含有量を85質量%以下とすると成形材料を溶融した場合の流動性が良好なものとなり、この成形材料を上記のように成形する際にショートの発生を抑制することができ、また曲げ強度や衝撃強度を更に向上することができると共に、比重を低減することもできるものである。また、特に前記含有量が65質量%未満であれば、成形材料の流動性を更に良好なものとすることができ、複雑な形状を有するプラスチック製品を製造する場合であってもショート等の不良発生率を低減することができる。また、無機紛粒体の含有量を50質量%以上とすることで、成形材料の粘着性を低減することができて成形材料を混練機等から型へ移す際の混練機等への付着が生じにくくなり作業性が向上するものであり、さらに線膨張率を低減することができて熱寸法安定性が向上するものである。
上記のような樹脂と無機物との混合物からなる成形材料を成形した成形品の線膨張率を測定するにあたっては、JIS K7179「プラスチックの熱機械分析による線膨張率試験方法」に準拠して行なうのが一般的である。そしてこの試験方法では、試験片として長さ10mm、直径又は一辺の長さが約5mmの円柱状又は角柱状のものを作製し、3個の試験片について熱機械分析(TMA)を行なうことになる。しかし、樹脂と無機物との混合物からなる成形材料を成形する場合、得られた成形品中において樹脂と無機物は均一ではなく、10mm×5mm×5mm程度の小さな寸法の試験片では、成形品からサンプリングする箇所によって測定結果が大きくばらつくおそれがある。また3個の試験片では、この大きなばらつきを解析することはできない。このように上記のJISによる試験法では、成形品から試験片をサンプリングする箇所によるばらつきで、線膨張率測定データに信頼性が欠けるという問題がある。
そこで本発明者は、次のような線膨張率測定法を開発した。まず、線膨張率測定用の試験片として、長さが100〜300mm、厚さが長さの1/10〜1/50(=2〜30mm)、幅が厚さの1〜4倍(=2〜120mm)のものを用いる。試験片がこのサイズのものであれば、樹脂と無機物が均一でない成形品から試験片をサンプリングするにあたって、試験片の全体での樹脂と無機物のばらつきと、成形品の全体での樹脂と無機物のばらつきとの間に大きな差はなくなり、この試験片について測定した線膨張率は、成形品の全体の線膨張率と近いものになる。例えば長さが200mmの試験片について測定した線膨張率は、上記のJISの10mmサイズの試験片の20個分の平均値に相当する。
そして、まず、加熱前の常温での試験片の長辺の長さを測定する。この寸法測定はダイヤルゲージやノギス等を用いて行なうことができるが、測定速さ、サンプルサイズの自由度、温度の影響を受け難いことから30cm程度が計測可能なデジタルノギスを用いるのが望ましい。成形品を成形した型の寸法が既知であれば、成形収縮を測定することもできる。
次に、試験片を加熱する。加熱は、脱水、脱気、アニーリング(熱処理)も兼ねることができるように乾燥機で行なうのが好ましい。また大きな乾燥機を用いて、一回に30個程度の試験片を同時に加熱することできるようにするのが好ましい。このように乾燥機に30個程度の試験片を収容しておいても、一個の試験片を素早くとりだして、すぐに扉を閉じるようにすれば、乾燥機内の温度は変わらず、試験片内の温度分布も生じない。また仮に乾燥機内に温度分布が生じていても、後述のように各試験片の温度を直接測定するので問題はない。
このように試験片を加熱した後に、乾燥機から取り出し、試験片の温度を測定する。温度測定は接触式あるいは非接触式の任意の温度測定計で行なうことができるが、加熱後の板温と寸法の測定は、なるべく同時に素早く行なう必要があるので、板温測定は試験片全体を素早く測定できる非接触式の温度測定計を用いるのが好ましい。このような非接触式温度測定計としては、例えば、温度に応じた波長分布の電磁波(赤外線)を放射する熱放射を利用した赤外温度計を用いることができる。
そしてこの温度測定と同時に、あるいはその直後に、試験片の長辺の寸法を測定する。このとき、試験片に反りや変形が生じていると、実際の長さより短い寸法に測定されるので、治具を用いて矯正しながら寸法測定を行なうのが好ましい。治具を用いる場合は、治具を試験片と同じ程度の温度に加温して使用するようにし、寸法測定後に直ちに試験片の温度測定を行なうようにするのが好ましい。
上記のようにして、試験片の加熱前の常温での試験片の寸法及び加熱後の試験片の寸法を測定することによって、次の式から線膨張率を算出することができる。
線膨張率=[(加熱後の寸法−加熱前の寸法)/加熱前の寸法]/(加熱温度−加熱前の温度)
また、このように加熱した試験片を常温にまで冷却し、再度試験片の長辺の寸法を測定することによって、加熱によって試験片に作用するアニーリング効果を確認することもできる。
次に、上記の試験法の具体例を説明する。
まず、セメント系外装材の廃材を粒径4mm以下になるまでハンマーミルで粉砕し、無機粉粒体を調製し、またポリプロピレン樹脂からなる製品の廃材を裁断して、リサイクルPPを調製した。次にこのリサイクルPPと無機粉粒体を表1の比率で配合し、ニーダーに投入して加熱しつつ混練した。ニーダー内でPPが完全に溶融するまで温度を上昇させながら混練を続け、無機粉粒体と均一に混合されたのを確認した後、この混練した成形材料を型内に注入してプレスした。PPの溶融温度よりも低い温度まで冷却した後、脱型することによって、長さ200mm、幅200mm、厚さ5mmの成形品を得た。
(実施例1〜3)
この成形品から表1のサイズの試験片を切り出し、常温での試験片の温度を赤外温度計で測定すると共に長辺の寸法をデジタルノギスで測定した。
次に、この試験片を100℃の乾燥機に1時間入れ、乾燥機から取り出した直後の試験片の温度を赤外温度計で測定すると共に長辺の寸法をデジタルノギスで測定した。このときの、加熱前の常温での試験片の温度と寸法、加熱後の試験片の温度と寸法から、試験片の線膨張率を求め、アニーリング処理なしの線膨張率とした。
次にこの加熱した試験片を室温で半日程度おき、常温にまで冷却した後、再度試験片の温度を赤外温度計で測定すると共に長辺の寸法をデジタルノギスで測定した。このときの、加熱後の試験片の温度と寸法、常温に冷却した後の試験片の温度と寸法から、試験片の線膨張率を求め、アニーリング処理後の線膨張率とした。
(比較例1)
上記の成形品から表1のサイズの試験片を切り出した。後は、この試験片を用いて上記の実施例1〜3と同様にして線膨張率を測定した。
(比較例2)
上記の成形品から表1のサイズの試験片を切り出した。そしてこの試験片を用い、JIS K7179「プラスチックの熱機械分析による線膨張率試験方法」に準拠して、線膨張率を熱機械分析により測定した。
上記のようにして測定したアニーリング処理なしの線膨張率を表1に示す。尚、表1において、線膨張率は5個の試験片の平均値であり、線膨張率の最大値、最小値、標準偏差、ばらつき(R)についても示した。
Figure 0005215577
表1にみられるように、各実施例のものは標準偏差、Rが小さいことが確認される。また実施例2,3及び比較例1にみられるように、試験片が短くなるに従って、標準偏差やRが大きくなり、ばらつきが大きくなるものであった。
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は水平断面図、(b)は(a)のイ−イ線断面図である。 同上に用いられる壁装飾部材の一例を示すものであり、(a)は表面側の斜視図、(b)は背面側の斜視図である。 本発明の他の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は水平断面図、(b)は一部の縦断面図である。
符号の説明
1 外装材
2 外壁
3 壁取付部材
4 光源
5 隙間
6 凹凸模様
7 凹部
8 孔
9 壁装飾部材

Claims (5)

  1. 表面に凹凸模様を有する外装材を張って形成される外壁面に、外壁を構成する壁装飾部材を取り付け、壁装飾部材と外装材との間に光源を設けると共に、壁装飾部材の周囲に、光源からの光が出る隙間を壁装飾部材の背面と外装材の表面の凹凸模様の凹部との間によって部分的に形成し、夜間など暗い環境のときに、壁装飾部材と外装材との間の隙間から部分的に漏れ出た光によって外装材の表面の一部を照らすことにより光の陰影を生じさせて外壁を装飾して成ることを特徴とする照明機能付き外壁構造。
  2. 表面に凹凸模様を有する外装材を張って形成される外壁面に、外壁を構成する壁装飾部材を取り付け、壁装飾部材と外装材との間に光源を設けると共に、壁装飾部材に光源からの光が出る孔を穿孔して設け、この孔に透明樹脂を充填するとともに壁装飾部材の外面に施した塗装と同じ塗装を当該透明樹脂の表面に施し、昼間では孔の存在を目立たなくするととともに、夜間など暗い環境のときに、孔を通して光を壁装飾部材の表面に漏れ出させて外壁を装飾して成ることを特徴とする照明機能付き外壁構造。
  3. 人体を感知して光源の点灯を制御する人体感知センサーを備えて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明機能付き外壁構造。
  4. 光源が、虫が忌避する波長の光を発光するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の照明機能付き外壁構造。
  5. 壁装飾部材は、無機粉粒体と、熱可塑性樹脂と、エラストマーとを配合した成形材料を加熱溶融して成形することによって作製されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明機能付き外壁構造。
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