JP5213686B2 - 膜の製造方法および多孔性膜の製造方法 - Google Patents

膜の製造方法および多孔性膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜の製造方法および多孔性膜の製造方法に関する。
単粒子の膜の製造方法として、Langmuir−Blodgett法(以下、LB法と略す)が知られている。LB法とは、まず粒子を液面上に浮かべ、液面圧縮手段によって粒子を圧縮して単粒子膜を形成し、液面上の単粒子膜を基板に堆積させることによって膜を得る方法である。
Langmuir,14,6501(1998)
しかしながら、従来のLB法によって膜を形成しようとすると、膜に点欠陥、クラック等が生じてしまうという問題があった。これは、液面で単粒子膜が形成される際に粒子同士が隣接していると、粒子同士の相互作用が大きくなるため、凝集やクラスター形成を生じ、基板に堆積した後もその凝集した部分が残ってしまうからである。
そのため、点欠陥、クラック等の発生を抑制できる膜の製造方法が求められていた。
第一の本発明は、
第一の粒子を有する第一の分散液の液面に、該第一の粒子よりも粒子径の大きな第二の粒子の単粒子膜を形成する膜形成工程と、
前記第一の粒子とともに前記単粒子膜を基板上に堆積させる転写工程とを有すること、
を特徴とする膜の製造方法である。
第二の本発明は、第一の本発明により膜を製造する工程と、
前記基板上に堆積した前記単粒子膜を除去する除去工程とを有すること、
を特徴とする多孔性膜の製造方法である。
本発明によれば、点欠陥、クラック等の発生が抑制された膜、あるいは多孔性膜を形成させることが出来る。
以下、本発明に係る実施形態について説明する。
第一の本発明は、
(1)第一の粒子を有する第一の分散液の液面に、該第一の粒子よりも粒子径の大きな第二の粒子の単粒子膜を形成する膜形成工程と、
(2)前記第一の粒子とともに前記単粒子膜を基板上に堆積させる転写工程と、
を有することを特徴とする膜の製造方法である。
以下、各工程について、図1を用いて説明する。
(1)の工程について
(1)の工程では、図1(a)に示すように、第一の粒子101を有する第一の分散液103の液面に、該第一の粒子101よりも粒子径の大きな第二の粒子104の単粒子膜107を形成する。
第一の分散液103は、第一の粒子101が分散した分散液である。第一の分散液103は、第一の粒子101が分散していれば、第一の粒子101が分散する溶媒102は一種類の溶媒であっても良く、複数種類の溶媒の混合液であっても良い。
ここで、第一の分散液103の液面に形成される単粒子膜を構成する第二の粒子104は、第一の粒子101の粒子径よりも大きな粒子径を有する。
また、第一の粒子101の重量平均流体力学粒子径(Dhw1)と第二の粒子104の重量平均流体力学粒子径(Dhw2)とが下記の式1を満たすことが好ましい。
(Dhw2)/(Dhw1)>10 ・・・ (式1)
これは、第一の粒子101が第二の粒子104の粒子間に位置しやすくなり、第二の粒子104と第一の粒子101とが相互作用することで、第二の粒子同士の凝集やクラスター形成が抑制され、配列性の高い単粒子膜を形成することができるため好ましい。ここで、重量平均流体力学粒子径は第一の溶媒に分散した粒子を、動的光散乱法により測定することができる。
また、第二の粒子の重量平均流体力学粒子径(Dhw2)と第二の粒子の重量平均乾燥粒子径(Ddw2)との関係が下記の式2を満たすことが好ましい。
(Dhw2)/(Ddw2)<1.2 ・・・(式2)
これは、第二の粒子104が第一の分散液103の液面上にある状態から、後述の転写工程において、基板上にある状態におかれたときの収縮の度合いが小さい方が、基板上に配列性の高い単粒子膜を形成させることができるからである。重量平均乾燥粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)によって粒子を撮影して得られる粒子の写真からノギスを用いて粒子径を計測する、という作業を1000個の粒子について行い、各々の粒子径を下記式に代入して算出することができる。なお、粒子径を測定する粒子の数は1000個に限られない。
[重量平均乾燥粒子径]=ΣfiDi / fiDi
ただし、fiは粒子径がDiである粒子の個数、iは1から1000の整数、Σはiを1から1000まで変化させたときの和である。
また、第二の粒子104の重量平均乾燥粒子径(Ddw2)と第二の粒子104の数平均乾燥粒子径(Ddn2)とが下記の式3を満たすことが好ましい。
(Ddw2)/(Ddn2)<1.2 ・・・ (式3)
この関係を満たす場合、第二の粒子は均一に近く、単粒子膜の配列の乱れ、クラック、欠陥が生じにくく、本発明を好ましく実施することが出来る。ここで、数平均乾燥粒子径は、前述の重量平均乾燥粒子径と同様に、1000個の粒子について粒子径を測定し、各々の粒子径を下記の式に代入することで算出できる。なお、粒子径を測定する粒子の数は1000個に限られない。
[数平均乾燥粒子径]= ΣfiDi / fi
ただし、fiは粒子径がDiである粒子の個数、iは1から1000の整数、Σはiを1から1000まで変化させたときの和である。
さらに、第二の粒子104は、平均アスペクト比(粒子の長径/粒子の短径)を1.0から1.5の範囲、より好ましくは1.0から1.2の範囲として、真球性を高めたものとすることが好ましい。これは、真球性が高ければ高いほど、膜形成工程において配列性の高い単粒子膜を形成させることができるからである。
以上の条件を満たす第一の粒子あるいは第二の粒子として、ポリスチレンやポリメチルメタクリレート等に代表される有機高分子微粒子や、金属、あるいは金属酸化物等に代表される無機微粒子が好ましく用いられる。ただし、本発明を実施可能であれば、第一の粒子あるいは第二の粒子はこれらに限定されない。
なお、(1)の工程は、例えば、図2の(A)のように、パウダー状等の第二の粒子104を直接第一の分散液103の液面に展開する方法や、図2の(B)のように、第一の粒子101と第一の溶媒108とを有する分散液(a)109の液面に、第二の粒子104と第二の溶媒105とを有する分散液(b)106を展開する方法などにより行うことができる。なお、後者の場合の方が、第二の粒子104同士の凝集等が起こりづらいため好ましい。
後者の方法を用いる場合、第二の溶媒105は揮発性を有するもしくは第二の溶媒105が第一の溶媒108に対して溶解性を有することが好ましい。
第二の溶媒105が揮発性を有する場合、第二の溶媒105が第一の分散液103の液面に残りにくくなり、このような場合、第二の溶媒105と、第二の粒子104あるいは第一の粒子101との相互作用による単粒子膜の形成の阻害を抑制できる。なお、このような場合、第一の分散液の溶媒102と第一の溶媒108は結果的に同じものとなる。また、第二の溶媒が揮発性を有していても、第一の分散液の液面に展開する量が多い場合、揮発しない場合などは、揮発に時間がかかることがあるため、第二の溶媒は揮発する程度の適切な量に調節しておくことが好ましい。
第二の溶媒105が第一の溶媒108に対して溶解性を有する場合、第二の溶媒105が第一の溶媒108に溶解することにより、第二の溶媒105と、第二の粒子104あるいは第一の粒子101との相互作用による単粒子膜の形成の阻害を抑制できる。具体的には、第一の溶媒に対する第二の溶媒の溶解性は、常温(20℃)で3質量%以上であることが好ましい。
また、分散液(b)106が分散液(a)103の液面に存在しやすくするために、第一の溶媒108の比重を前記第二の溶媒105の比重よりも大きくする、第一の溶媒108の表面張力を第二の溶媒105の表面張力よりも大きくする、もしくは比重および表面張力のいずれにおいても第一の溶媒108よりも第二の溶媒105を大きくすることが好ましい。
以上より、水、あるいは水溶液は、揮発性、溶解性、比重、表面張力の大小関係等の観点から、第二の溶媒105の選択の自由度が高くなるため、第一の溶媒108として特に好ましい。第一の溶媒108として水あるいは水溶液を用いた場合、第二の溶媒105として、例えばハロゲン化炭化水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル等)、エステル類(例、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール等)もしくはこれらの混合溶媒などの組み合わせた溶媒を用いることができる。なお、第一の溶媒、第二の溶媒はここで挙げたものに限られない。
また、第二の粒子104を直接第一の分散液103の液面に配置した際に、第二の粒子の間隔が広くなってしまった場合には、液面に残った第二の粒子104を、バリア等の液面圧縮手段等によって圧縮する方法や、第一の分散液103に対流を起こして第二の粒子104同士の距離を近づける方法などにより第二の粒子104の距離を近づけて単粒子膜107を形成することもできる。
ここで、単粒子膜とは、粒子が単層で並ぶことによって形成された膜のことである。したがって、単粒子膜107を構成する第二の粒子104同士は直接接していなくてもよい。ただし、隣合う第二の粒子間の距離(以下ピッチ間距離と表現する)に関し、ピッチ間距離の平均値とその標準偏差から表される変動係数(下記の式4)の値が10%以下であることが好ましい。
変動係数(%)=100×ピッチ間距離の標準偏差/ピッチ間距離の平均値 ・・・ (式4)
より好ましい変動係数の値は5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。変動係数の値が10%より小さい場合、単粒子膜107を構成する第二の粒子104の配列のばらつきが小さく、例えば光学材料として単粒子膜を適用した場合にその光学特性が大きく損なわれないため好ましい。また、第二の粒子104同士の相互作用を弱め、第二の粒子104同士の凝集やクラスター形成を抑制させるために、第二の粒子104の粒子間には第一の粒子101が存在することが好ましい。そのため、第一の分散液103における第一の粒子101の濃度は、第二の粒子104の粒子間に第一の粒子101が存在するような適切な濃度に設定しておくことが好ましい。なお、第一の粒子101は、第二の粒子104同士の凝集やクラスターを抑制する程度の数だけ存在していればよく、充填されていなくてもよい。ここでいう充填とは、第二の粒子104の粒子間に隙間がないように第一の粒子101が存在することである。
次に、(2)の工程について説明する。
(2)の工程では、図1(b)、(c)に示すように、(1)の膜形成工程で形成された第二の粒子104の単粒子膜107を、基板110の上に第一の粒子101とともに移し取る。その結果、基板110上には、第二の粒子104の単粒子膜の粒子間に第一の粒子101を有する膜111が形成される(図1(d))。
ここで、「第一の粒子とともに移し取る」とは、単粒子膜を構成する第二の粒子の粒子間に第一の粒子が存在するように移し取ることを意味する。
第二の粒子104の単粒子膜107および第一の粒子101を移し取る方法としては、図1(b)のように、すくい取る方法、液面の単粒子膜107を圧縮しながら第一の分散液から基板110を引き上げる方法、液面の単粒子膜に基板を押し当てて移し取る方法などが挙げられる。なお、本発明の目的を達成可能ならば上記以外の方法でもよい。
また、基板110としては、シリコン等のウェハに限らず、ポリスチレンフィルム等の撥水性の基板等を用いることができる。
なお、Langmuir−Blodgett膜(LB膜)製膜装置を使用することにより、(1)および(2)の工程を行うことができるため、LB膜製膜装置を用いることが好ましい。LB膜製膜装置は、図3の模式図に示すように、サブフェーズ203、液面圧縮手段としてのバリア201、表面張力計202などから構成される。まず、分散液(a)を満たしたサブフェーズの展開面204に分散液(b)を展開する。次に、バリア201を矢印方向に圧縮すると、ある時点で表面張力計202によって計測される表面張力変化に不連続点が観察されることから、単粒子膜の形成の有無を判断することが出来る。形成された単粒子膜は、LB膜製膜装置に設置した基板110を、バリア201を圧縮しながら引き上げることによって、基板110上に堆積させることができる。
なお、本発明に係る膜の製造方法は、(1)および(2)に加えて他の工程を含んでもよい。例えば、(3)の工程として、基板上に形成された膜を乾燥する乾燥工程を設けてもよい。
以上の工程により、点欠陥、クラック等の発生が抑制された単粒子膜を作製することができる。
次に第二の本発明について説明する。
第二の本発明は、第一の本発明により膜を製造する工程と、
前記基板上に堆積した前記単粒子膜を除去する除去工程と、を有することを特徴とする多孔性膜の製造方法である。
具体的には、前述の膜製造方法によって得られた膜111(図1(d))から、エッチング等の手段によって第二の粒子で構成される単粒子膜を選択除去することで図1(e)に示すような多孔性膜112を得る、という手法である。
ここで、第一の粒子101と第二の粒子104は互いに異なる化学組成であることが好ましい。これは、化学組成が異なれば、耐溶媒性やエッチングレート等の化学耐性に差が生じるため、第二の粒子104を選択的に除去しやすくなるからである。なお、ここでいう化学組成が異なるとは、例えば、第一の粒子101と第二の粒子104のいずれか一方が無機化合物からなり、他方が有機化合物からなる場合等が挙げられる。この場合、それぞれの化学耐性に顕著な差が生じるため、第二の粒子を選択除去しやすい。
なお、第二の粒子を選択除去するための方法は、エッチングに限らず、第一の粒子と第二の粒子の化学組成の組み合わせに応じて、最適な方法を選択することが出来る。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
水中における重量平均流体力学粒子径(Dhw)5nmのシリカ粒子1を、7vol%となるように蒸留水中に分散させ、シリカ粒子1の水分散液を調製する。9gのスチレンと0.005gのpスチレンスルホン酸ナトリウム、0.9gのNイソプロピルアクリルアミド、100gの蒸留水を4つ口フラスコに秤量して混合液とし、混合液に対して30分間の窒素バブリングを行う。
次に、混合液を70℃に昇温し、0.03gの過硫酸カリウムを添加することで重合を開始する。12時間の重合反応を行った後、混合液を遠心分離によって精製し、SN粒子(スチレン/pスチレンスルホン酸ナトリウム/Nイソプロピルアクリルアミド共重合粒子)を得る。DLS−8000(大塚電子製)にてSN粒子の水中における重量平均流体力学粒子径(Dhw)を評価したところ、214nmであることを確認できる。また、SN粒子について、(Ddw)/(Ddn)は1.02、(Dhw)/(Ddw)は1.02であることをTEMによる観察により確認できる。次に、SN粒子を18mg/mlの濃度になるようにエタノール中に分散させて、SN粒子のエタノール分散液を調製する。
膜の製造には、前述のLangmuir−Blodgett膜(LB膜)製膜装置を用いる。サブフェーズであるシリカ粒子1の水分散液の液面に、SN粒子のエタノール分散液を展開して30分間静置する。次に、10mm/minでバリアを圧縮し、表面張力変化に不連続点が観察されたら、SN粒子の単粒子膜が形成されていると判断できる。前記不連続点にてバリア圧縮を停止し、30分間静置し、10mm/minでバリアを再度圧縮しながら、SN粒子の単粒子膜とシリカ粒子1の一部をウェハ上に10mm/minにて堆積させ、自然乾燥させて膜1を得る。膜1を光学顕微鏡、及びSEM(Scanning Electron Microscope)にて評価し、点欠陥、クラック等は観察されないことを確認できる。
さらに、膜1を120℃で10分間、オゾン処理することによって、膜1からSN粒子のみが選択除去された多孔性膜1を得ることができる。多孔性膜1を光学顕微鏡、及びSEMにて評価すると、点欠陥、クラック等は観察されないことを確認できる。
(実施例2)
3gのメチルメタクリレートと0.5gのドデシル硫酸ナトリウム、50gの蒸留水を4つ口フラスコに秤量して混合液とし、超音波ホモジナイザーで処理してマイクロエマルションを調製する。このマイクロエマルションに対して30分間の窒素バブリングを行う。次に、マイクロエマルションを70℃に昇温し、0.03gの過硫酸カリウムを添加することで重合を開始する。12時間の重合反応し、マイクロエマルションを遠心分離によって精製し、PMMA粒子(ポリメチルメタクリレート粒子)を得る。DLS8000(大塚電子製)にてPMMA粒子の水中における重量平均流体力学粒子径を評価すると、14nmの単分散粒子であることを確認できる。PMMA粒子を10vol%になるように蒸留水に分散させて、PMMA粒子の水分散液を調製する。
次に、重量平均流体力学粒子径(Dhw)が202nmのシリカ粒子2をシランカップリング剤で疎水化し、次いで、24mg/mlとなるようにトルエン中に分散させ、シリカ粒子2のトルエン分散液を調製する。ここでシリカ粒子2の(Ddw)/(Ddn)は1.1、(Dhw2)/(Ddw2)は1.02であることをTEMによる観察で確認できる。
膜製造には、Langmuir−Blodgett膜(LB膜)製膜装置を用いる。サブフェーズであるPMMA粒子の水分散液の液面に、シリカ粒子2のトルエン分散液を展開して30分間静置する。次に、10mm/minでバリアを圧縮し、表面張力変化に不連続点が観察されたら、この不連続点でシリカ粒子2の単粒子膜が形成されていると判断できる。前記不連続点にてバリア圧縮を停止し、30分間静置し、10mm/minでバリアを再度圧縮しながら、シリカ粒子2の単粒子膜とPMMA粒子の水分散液の一部をポリスチレンフィルム上に10mm/minにて堆積させ、自然乾燥させて膜2を得る。膜2を光学顕微鏡、及びSEMにて評価すると、点欠陥、クラック等は観察されないことを確認できる。
さらに、膜2をフッ酸処理することによって、膜2からシリカ粒子2のみが選択除去された多孔性膜2を得る。多孔性膜2を光学顕微鏡、及びSEMにて評価すると、点欠陥、クラック等は観察されないことを確認できる。
(比較例1)
まず、蒸留水の液面に、実施例1と同一の、SN粒子のエタノール分散液を展開して30分間静置する。次に、10mm/minでバリアを圧縮し、表面張力変化に不連続点が観察されたら、この不連続点でSN粒子の単粒子膜が形成されたと判断できる。前記不連続点にてバリア圧縮を停止し、30分間静置した後、10mm/minでバリアを再度圧縮しながら、SN粒子の単粒子膜をウェハ上に10mm/minにて堆積させ、自然乾燥させて膜3を得る。膜3を光学顕微鏡、及びSEMにて評価すると、多数の点欠陥やクラック等が観察されることを確認できる。
(比較例2)
水中における重量平均流体力学粒子径(Dhw)5nmのシリカ粒子1を、7vol%となるように蒸留水中に分散させ、シリカ粒子1の水分散液を調製する。3gのNイソプロピルアクリルアミド、0.05gのメチレンビスアクリルアミド、100gの蒸留水を4つ口フラスコに秤量して混合液とし、混合液に対して30分間の窒素バブリングを行う。
次に、混合液を70℃に昇温し、0.03gの過硫酸カリウムを添加することで重合を開始する。12時間の重合反応を行った後、混合液を遠心分離によって精製し、PN粒子(ポリNイソプロピルアクリルアミド粒子)を得る。DLS8000(大塚電子製)にてPN粒子の水中における重量平均流体力学粒子径(Dhw)を評価すると、560nmであることを確認できる。また、TEMによる観察によって、PN粒子において(Ddw)/(Ddn)は1.02、(Dhw)/(Ddw)は2.13であることを確認できる。PN粒子を18mg/mlの濃度になるようにエタノール中に分散させて、PN粒子のエタノール分散液を調製する。
膜の製造には、前述のLangmuir−Blodgett膜(LB膜)製膜装置を用いる。サブフェーズであるシリカ粒子1の水分散液の液面に、PN粒子のエタノール分散液を展開して30分間静置する。次に、10mm/minでバリアを圧縮し、表面張力変化に不連続点が観察されたら、PN粒子の単粒子膜が形成されていると判断できる。前記不連続点にてバリア圧縮を停止し、30分間静置し、10mm/minでバリアを再度圧縮しながら、PN粒子の単粒子膜とシリカ粒子1の一部をウェハ上に10mm/minにて堆積させ、自然乾燥させて膜4を得る。膜4を光学顕微鏡、及びSEM(Scanning Electron Microscope)にて評価すると、クラック等が観察されることを確認できる。
本発明に係る膜製造方法及び多孔性膜製造方法によって得られる膜および多孔性膜は、例えばフォトニック結晶やガラス表面の低反射処理膜などの光学材料や、パターン描画のためのエッチングマスク等に利用することが出来る。
本発明に係る膜の製造方法及び多孔性膜の製造方法の形成メカニズムの一例を説明するための図である。 本発明に係る膜形成工程を説明するための模式図である。 LB膜製膜装置の一例を表す模式図である。
符号の説明
101 第一の粒子
102 第一の粒子が分散する溶媒
103 第一の分散液
104 第二の粒子
105 第二の溶媒
106 第二の分散液
107 単粒子膜
108 第一の溶媒
109 第一の分散液
110 基板
111 膜
112 多孔性膜
201 バリア
202 表面張力計
203 サブフェーズ
204 展開面

Claims (6)

  1. 第一の粒子が分散した第一の分散液の液面に、該第一の粒子よりも重量平均流体力学粒子径の大きな第二の粒子の単粒子膜を形成する膜形成工程と、
    前記第一の粒子とともに前記単粒子膜を基板上に堆積させる転写工程と、
    を有することを特徴とする膜の製造方法。
  2. 前記膜形成工程が、
    前記第一の粒子第一の分散用液体に分散した分散液(a)の液面に、
    前記第二の粒子が、揮発性を有する第二の分散用液体に分散した分散液(b)を展開する工程であることを特徴とする請求項1に記載の膜の製造方法。
  3. 前記膜形成工程が、
    前記第一の粒子第一の分散用液体に分散した分散液(a)の液面に、
    前記第二の粒子が、前記第一の分散用液体に対して溶解性を有する第二の分散用液体に分散した分散液(b)を展開する工程であることを特徴とする請求項1に記載の膜の製造方法。
  4. 前記第一の粒子の重量平均流体力学粒子径(Dhw1)と前記第二の粒子の重量平均流体力学粒子径(Dhw2)との関係が下記の式1を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜の製造方法。
    (Dhw2)/(Dhw1)>10 ・・・ (式1)
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の膜の製造方法により膜を製造する工程と、
    前記膜が有する前記単粒子膜を除去する除去工程と、
    を有することを特徴とする多孔性膜の製造方法。
  6. 前記第一の粒子および前記第二の粒子のうちの、一方が無機化合物からなり、他方が有機化合物からなることを特徴とする請求項に記載の多孔性膜の製造方法。
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