JP5213256B2 - 地盤監視装置および地盤監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、土砂崩れあるいは海岸や河岸での地盤崩落や地盤のひび割れ等の地盤異常を監視するための地盤監視装置および地盤監視方法の技術分野に属するものである。
一般に、海岸や河岸では波や流水によって地盤浸食を受ける等の地盤異常が発生することがあり、このような地盤異常によって発生する災害を未然に防止することが望まれている。ところでこのような災害発生を回避するためには、地盤異常の進捗状況を監視する必要があるが、これを人手に頼ることは効率が悪いだけでなく、場所によっては監視できないような危険箇所があったりするという問題がある。
そこで、光ケーブルをボーリング孔に装填し、浸食によって光ケーブルが破断したり、折曲したりすることの検知をして浸食状態を監視するようにしたものが知られている(特許文献1)。
ところで前記光ケーブルを用いて地盤の浸食を監視しようとする場合に、該監視しようとする地盤の性状について多種多様のものが有るのが実情で、ある地盤では地盤浸食により光ケーブルが破断ないしは光伝送をしないほどの折曲が発生することにより地盤浸食の検知はできるが、性状の異なる別の地盤においてはこのような破断ないしは折曲が発生するという保証はなく、このため監視しようとする地盤の性状に合わせて、地盤浸食があった場合に確実に破断ないしは折曲する光ケーブルをいちいち作成しなければならないことになって検知精度の信頼性に劣るという問題がある。
そこで本発明の発明者は、ステンレス製の外筒に複数の開口を開設し、該開口に対応して光検知センサーを設けた地盤監視具を提供した(特許文献2)。このものは、該地盤監視具を地盤浸食等の惧れがある箇所に埋設しておき、そして地盤浸食等が進んで外光が光検知センサーによって検知されたか否かの判別をするようにして地盤浸食の監視をするものである。
特開平11−336041号公報 特開2008−129849号公報
ところが前記提供したもので地盤監視をするものは、異常発生が先端であるか否か、異常検知発生位置が複数連続しているか等で判断しており、それなりの予測はできるが、このものでは、異常判別の基準となる光検知センサーの検知値は、予め設定される一つの閾値を越えたか否かによるものであるため、この閾値を高く設定したときには外光が充分に入る状態になったものしか検知できないことになって検知精度が低下する。これに対し、閾値を低く設定したときには外光が充分に入らない状態での検知はできるが、光検知センサーは、それぞれ固有のノイズを出力するため、ノイズが高い光検知センサーが組み込まれた場合に、このノイズを異常発生と認識することになって精度の高い異常判断ができなくなり、このため閾値を、ノイズに影響されない一点に設定しなければならず、そうすると検知漏れが発生し、高い精度の異常判別ができないという問題があり、ここに本発明が解決せんとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、地盤の監視箇所に穿設したボーリング孔に挿入セットされて地盤の異常を監視するための地盤監視具と、該地盤監視具からの監視結果に基づいて地盤異常の判別をする地盤異常判別手段とを備え、地盤監視具には、光が取り込まれる開口部を有する総数p個の光検知センサーが一連状に設けられており、該光検知センサーが検知する光量によって地盤異常判別手段が地盤異常の有無を判別するにあたり、地盤異常判別手段は、前記p個の光検知センサーのうち、(1)任意のn個目の光検知センサー(Xn)(n:1〜pまでの自然数)が検知する単独光量値(An)が予め設定される第一閾値以上の場合、(2)前記単独光量値(An)とm個目の光検知センサー(Xm)(m:n以外の1からpまでの自然数)が検知する光量値(Am)との差を示す差光量値(An−Am)が予め設定される第二閾値以上の場合、(3)前記単独光量値(An)と差光量値(An−Am)との和を示す和光量値(An+(An−Am))が予め設定される第三閾値以上の場合、の少なくとも一つの場合に、n個目の光検知センサー(Xn)部位に異常があると判別し、地盤異常が発生したと判別するように設定されると共に、前記第二閾値を、第一閾値よりも小さな値に設定し、第三閾値を、第一閾値よりも大きく、且つ、第一閾値と第二閾値の和よりも小さな値に設定して、単独光量値だけでは判別できない異常を差光量値あるいは和光量値で判別するように構成したことを特徴とする地盤監視装置である。
請求項2の発明は、第一、第二、第三閾値を、昼間と夜間とで異なる値に設定すると共に、昼間用第二、第三閾値は、昼間用第一閾値の0.65倍、1.50倍にそれぞれ設定され、夜間用第二、第三閾値は、夜間用第一閾値の0.59倍、1.47倍にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1記載の地盤監視装置である。
請求項3の発明は、地盤監視具には各光検知センサーに対して発光する発光具が設けられ、地盤異常判別手段には、前記発光具を発光させたとき光検知センサーが光検知をしたか否かを監視して該光検知センサー自体の異常の有無を判別するセンサー異常判別手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の地盤監視装置である。
請求項4の発明は、地盤の監視箇所に穿設したボーリング孔に挿入セットされて地盤の異常を監視するための地盤監視具と、該地盤監視具からの監視結果に基づいて地盤異常の判別をする地盤異常判別手段とを備え、地盤監視具には、光が取り込まれる開口部を有する総数p個の光検知センサーが複数一連状に設けられており、該光検知センサーが検知する光量によって地盤異常判別手段が地盤異常の有無を判別するにあたり、地盤異常判別手段は、前記複数の光検知センサーのうち、(1)一つの光検知センサーが検知する単独光量値(A)が予め設定される第一閾値以上の場合、(2)前記単独光量値(A)と他の光検知センサーが検知する光量値(B)との差を示す差光量値(A−B)が予め設定される第二閾値以上の場合、(3)前記単独光量値(A)と差光量値(A−B)との和を示す和光量値(A+(A−B))が予め設定される第三閾値以上の場合、の少なくとも一つの場合に、n個目の光検知センサーXn部位に異常があると判別し、地盤異常が発生したと判別すると共に、前記第二閾値を、第一閾値よりも小さな値に設定し、第三閾値を、第一閾値よりも大きく、且つ、第一閾値と第二閾値の和よりも小さな値に設定して、単独光量値だけでは判別できない異常を差光量値あるいは和光量値で判別するようにしたことを特徴とする地盤監視方法である。
請求項1の発明とすることにより、個々の光検知センサー部位で地盤に異常が発生したときに、個々の光検知センサー固有のノイズに影響されることなく地盤異常判別を精度よく行う地盤監視装置を提供することができる。
請求項2の発明とすることにより、異常発生を精度良く検知することができる。
請求項3の発明とすることにより、光検知センサーの故障や部品取替え時期の到来を判別でき、光検知センサーによる光検知が正しくおこなわれる地盤監視装置とすることができる。
請求項4の発明とすることにより、個々の光検知センサー部位で地盤に異常が発生したときに、個々の光検知センサー固有のノイズに影響されることなく地盤異常判別を精度よく行う地盤監視方法を提供することができる。
地盤監視具を地盤にセットした状態を示す全体断面図である。 地盤監視具の一部を省略した正面断面図である。 地盤監視具を示すものであって、(A)は開口部位の拡大側面断面図、(B)は開口部位の拡大正面断面図である。 地盤の異常を判別するシステム全体を示すフローチャートである。 光検知センサーの作動異常検査タスクを示すフローチャートである。 昼間用異常検知タスクを示すフローチャートである。 光検知センサーの番号付けの説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1、2に示す1は地盤の監視具であって、該監視具1は、監視箇所に施工したボーリング孔Zに挿入セットされるものであって長尺状をした不透光の筒体2を用いて構成されるが、該筒体2には所定の間隔(例えば15cm間隔や25cm間隔等)を存して開口(窓)3が開設され、該各開口3に対応して監視室4が箱状に形成されているが、該監視室4は、開口部分が透光性であって外光を入室可能に形成され、筒体2内部分は不透光になっていて筒体2内への漏光はないようになっており、これによって各監視室4は外光に対して独立している。尚、本実施の形態にあっては、図3に示すように、開口3を透光性部材3aで閉鎖して筒体2内に土砂等の浸入を防止している。
前記各監視室4には光検知センサー5と発光ダイオード6とが隣接して配設されているが、光検知センサー5は受光素子で構成され、このようなものとしてフォトトランジスタやフォトダイオード、硫化カドニウム(CdS)が例示される。また発光ダイオード6は光検知センサー5が正常に作動しているか否かの診断をするものである。
そして前記各監視室4は筒体2内に配した支持体7に支持され、連結部材8によって互いに連結されている。支持体7にはリード線9が設けられており、そしてリード線9に各光検知センサー5および発光ダイオード6が電気的に接続されるが、各光検知センサー5は独立した接続(並列接続)になっていてそれぞれの光検知信号を独立して伝送できるようになっているが、発光ダイオード6は並列接続、直列接続のどちらでもよい。
前記リード線9は筒体2から引き出され、監視箇所近傍に設けた送受信具10に光ケーブル11を介して接続されている。送受信具10は太陽電池12を電源として起動するものであり、管理施設Yに設けた制御部13からの制御信号に基づいて必要な指令の入出力をするようになっている。
前記制御部13はマイクロコンピューターを備えて構成され、表示用のディスプレイ、入力用のキーボードおよびプリンターが接続されている。そして制御部13には、光検知センサー5からの光検知信号の有無に基づき、地盤異常があったか否かの判別をするためのソフトウエア、所定時間ごとに発光ダイオード6に対して発光指令を出力するためのソフトウエア等、地盤異常診断をするためのソフトウエアが格納されている。
光検知センサー5によって検知された光量値のデータは、リード線9、光ケーブル11を介して送受信具10に伝送され、ここから制御部13に送信されることになるが、制御部13では、該受信した光検知センサー5からの光量値データを分析して地盤異常の発生の有無を判別する。
図4は、地盤異常を判別するための地盤異常判別手段であるシステム全体のメインルーチンのフローチャートであって、制御部13で実行される。まず電源投入によりシステムを起動させ、しかる後、必要な情報が読み込まれて初期設定がなされる(S1)。
ステップ2(S2)において、発光ダイオード6の発光による光検知センサー5の作動異常検査タスクが開始される。つまり、図5に示すように、ステップ11(S11)によって各光検知センサー5にそれぞれ隣接して配設された発光ダイオード6が発光し、ステップ12(S12)によって光検知センサー5が検知した発光ダイオードの発光光量値を、閾値(比較値)として予め設定された光量値の範囲内か否かを判別する。予め設定された光量値の範囲内で検知した場合は、発光ダイオード6および光検知センサー5が正常作動していると判別し、予め設定された光量値の範囲外で検知した場合は、ステップ13(S13)に進んで故障発生を出力する。この場合、光検知センサー5から伝送された光量値が設定光量値を上回っていた場合は、光検知センサー5の異常かもしくは後述する地盤異常が予測され、下回っていた場合は、光検知センサー5の異常かもしくは発光ダイオード6の異常が予測される。そして、この光検知センサー5から送信された光量値データは、あくまでテスト用に露光された発光ダイオード6からの光量を検知したものであるので、この光量値が地盤の異常発生によるものと誤って判別されて警報等が発せられることのないように設定されている。
そして、このサブルーチンが終了すると、メインルーチンに戻って、ステップ3(S3)によって実行時間が昼間か夜間かを判別する。そして、昼間と判別されれば、ステップ4(S4)によって、サブルーチンである昼間用異常検知タスクが開始され、夜間と判別されれば、ステップ5(S5)によって、同じくサブルーチンである夜間用異常検知タスクが開始される。各タスクが実行終了すると再び光検知センサー5の作動異常検査タスクに戻る。
ステップ4(S4)で実行される昼間用異常検知タスクでは、図6に示すように、筒体2に複数配設される個々の光検知センサー5によって検知された光量値に基づいて地盤発生の有無を検知する。この場合において、制御部13は、各光検知センサー5の配置を識別することができ、図7に示すように、例えば筒体2の先端に配設される光検知センサーから順にX1、X2、X3、・・・、Xn、・・・、Xm、・・・、Xpと番号当て(番号付け)をし、各光検知センサーから伝送される光量測定値(光量データ)は、この番号によって識別されることになる。ここで、nは検知対象となる光検知センサー、mは比較対象となる光検知センサー、pは光検知センサーの総数を表している。n、mはともにpを超えない任意の自然数であって、nとmとは、必ず異なる数となる。また、検知される光の測定値に幅がありすぎる場合は、例えば測定値をログ対数に変換して比較し易い光量値(相対値)とする等の設定をすることができる。また、微弱光或いはノイズを判別の対象としないよう検知可能光量の最低量を設定することができる。
まず、ステップ21(S21)において、光検知センサー5を構成する任意の光検知センサーXnの検知した光量値Anが読み込まれる。ここで光検知センサーXnは、異常な光量を検知していないかどうかの検査対象となる光検知センサーである。まず最初に検知対象となる光検知センサーXnをX1とする(n=1)。そして、ステップ22(S22)において、このX1によって測定されたX1の単独光量値AnであるA1を読み込む。次にステップ23(S23)において、この単独光量値A1が地盤崩落等何らかの異常を示す値であるか否かの判別をする。本実施の形態では、個々の光検知センサーXnにおいて異常値であると判別される閾値(比較値)を例えば2000としており、光量値Anが2000より等しいか大きくなった場合(An≧2000)には光量値Anは異常であると判別する。
尚、本発明の実施の形態で設定されるこの2000という閾値、後述する1300、3000という閾値は、全て光検知センサーの感度や該光検知センサーが埋設される地質、地形、周辺環境、季節、天候、暦等によって変化するものであって固定化されたものではなく、前述のシステム全体の初期設定の段階によって適宜変更するよう設定することができるとともに、諸条件が入力されることにより閾値が自動的に変更されるようプログラミングしておくことも可能である。
ステップ23(S23)において光量値A1が2000と等しいか大きい値であった場合(A1≧2000)は、異常値であると判別され、ステップ24(S24)に進んで地盤異常を出力する。光量値A1が2000より小さい値であった場合(A1<2000)は、異常を示す値ではないと判別されて次のステップ25(S25)に進む。ここでは、nが1であった場合(n=1)は、mには2を投入(m=2)し、nが1ではなかった場合(n≠1)は、mには1を投入する。この場合、前述のようにnが1であるからmには2が投入されて、ステップ26(S26)に進み、ステップ26で、mが光検知センサーの総数pを超える数である場合は、昼間用異常検知タスクが終了して、メインルーチンに戻り、総数pと等しいかpを超えない数であった場合は、ステップ27(S27)に進む。
そして、ステップ27で光検知センサーX2によって測定された光量値A2が読み込まれて、ステップ28(S28)で、前述の光検知センサーXnの光量値An(この場合A1)から光検知センサーXmの光量値Am(この場合A2)を引いた差を求め、このAnとAmとの差である差光量値(A1−A2)が閾値(この場合1300と設定)と比較して等しいか大きい場合(A1−A2≧1300)には、差光量値(An−Am)は異常であると判別されてステップ29(S29)に進み、地盤異常を出力する。差光量値が閾値と比較して小さい場合(A1−A2<1300)には、異常を示す値ではないと判別されてステップ30(S30)に進む。
ステップ30においては、前述の単独光量値(An、この場合A1)と差光量値(An−Am、この場合A1−A2)との和である和光量値(An+(An−Am):この場合ではA1+(A1−A2))を求めて閾値(この場合3000と設定)と比較して等しいか大きい場合(A1+(A1−A2))≧3000)には、和光量値(An+(An−Am))は異常値であると判別されてステップ31(S31)に進み、地盤異常を出力する。和光量値が閾値と比較して小さい場合(A1+(A1−A2))<3000)には、異常を示す値ではないと判別されてステップ32(S32)に進む。
ステップ32においてmを光検知センサーの総個数pと比較し、mが総個数pより小さい数である場合(m<p)、ステップ33(S33)に進む。ステップ33では、mに1を加える。そしてステップ34(S34)でnとmを比較し、nとmが同数であった場合(n=m)は、再びステップ33に戻ってmに1を加える。そして、nとmとが異なる数となった場合は、ステップ26(S26)に戻る。このようにすることで、光検知センサーX1を検知対象としその単独光量値A1を、光検知センサーX3、X4、・・・Xpの光量値A3、A4・・・Apと順次比較判別していくことになる。そして、ステップ32においてmがpと等しい場合(m=p)は、ステップ35(S35)に進む。
ステップ35では、nを光検知センサーの総個数pと比較し、nが総個数pより小さい数である場合(n<p)、ステップ36(S36)に進む。ステップ36では、nに1を加え、このようにすることにより、検知対象とする光検知センサーXnを、X2、X3・・・Xpと順次変更させて異常判別が実行される。そして、ステップ35においてnとpとが等しい場合(n=p)は、昼間用異常検知タスクは終了し、メインルーチンに戻る。
このようにして、検査対象である光検知センサーXnの光量値Anを他の光検知センサーXmによって検知される光量値Amと順次比較していき、設定された閾値と等しいか大きい場合には、異常であると判別される。そして、光検知センサーXnに対してすべての他の光検知センサーとの比較が終了したら、今度は、光検知センサーXn+1を検査対象として同じように判別していき、全ての光検知センサーXnが検査対象となって、すべてのXn以外の光検知センサーXmと比較する。
尚、本実施の形態においては、検査対象は地盤監視装置に設けられたすべての光検知センサーとしたが、必ずしも全ての光検知センサーを検査対象にしなくてもよく、現場状況に応じて検査対象となる光検知センサーは任意に設定が可能である。
そして、ステップ24、ステップ29、ステップ31の何れかのステップにおいて地盤異常が出力された場合には、警報が発せられるとともに、他の予め設定された外部への情報出力がなされる。
昼間用異常検知タスクが終了したら、メインルーチンのステップ2に戻って作動異常検査タスクが開始され、その後に実行時間による昼夜の判別をし(S3)、昼間であると判別された場合は前述の昼間用異常検知タスクが再び開始(S4)し、夜間であると判別された場合は、夜間用異常検知タスクが開始(S5)する。
夜間用異常検知タスクは、昼間用異常検知タスクと同じであるため、説明を省略する。但し、設定される閾値は、夜間であって太陽光がない分だけ光検知センサー5によって検知される光量は著しく減少する。このため、閾値を昼間のものよりも低い値にして、月明かりや星明りであっても異常判別が可能なように設定する。例えば、光検知センサーXnから送信される光量値Anが異常値であると判別される閾値(比較値)を1700と設定し、差光量値(An−Bn)と比較する閾値を1000と設定し、和光量値(An+(An−Am))と比較す閾値を2500と設定する等して夜間における予測される検知光量値に設定するが、この閾値は状況に応じて任意に変更可能である。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、監視対象地盤に穿設したボーリング孔Zに監視具1を挿入セットした状態で、例えば地盤浸食を受けて地盤崩落Aしたりする等の地盤異常をした場合には、地盤崩落Aが進むにつれて開口3が露出して外光がここから入り込み、該開口3に設けた光検知センサー5が地盤崩落に起因する光量検知をすると、該光量データが制御部13に送信され、地盤異常を判別するためのシステムによって地盤異常が発生したか否かの判別がなされることになる。
ここで、異常値を上回る光量を検知した光検知センサーがあった場合、この光検知が、地盤異常に基づくものであるかあるいはセンサーの異常等どこかの故障に基づくものであるかの判別を、光検知したセンサーと他のセンサーとの光量差を比較することによっておこなうため、より正確な地盤異常の監視をすることができる。
まず、第一の判別として、本発明のいずれかの光検知センサーXnの単独光量値(An)が異常値を示すほどの光量を検知した場合は(本実施の形態においては昼間において2000)、他の光検知センサーが検知した光量と比較するまでもなく、異常発生と判別する。
そして、第二の判別として、たとえ光検知センサーXnの単独光量値(An)が異常値でなかったとしても、該単独光量値(An)と他の任意の光検知センサーが検知する光量値(Am)との光量差を求め、この差光量値(An−Am)が異常値と示すほどの光量差であった場合は(本実施の形態においては昼間において1300)、光検知センサーXnの部分だけが崩落や地割れ等によって外部から一部あるいは僅かながら外光が浸入している小さな異常状況であると推測でき、これを地盤異常が発生したと判別する。
さらに、第三の判別として、光検知センサーXnの単独光量値(An)が異常を示すほどの値ではなく、かつ、単独光量値(An)と他の任意の光検知センサーが検知する光量値(Am)との光量差である差光量値(An−Am)も異常値を示すほどの値でなかったとしても、単独光量値(An)と差光量値(An−Am)との和を示す和光量値(An+(An−Am))が、異常値を示すほどの和光量値であった場合は(本実施の形態においては昼間において3000)、やはり異常と判別すべき一定の光量が地盤監視具の何れかの場所において検知されている。これは検査対象となる光検知センサーXnについて、単独光量値Anおよび差光量値An−Amの何れも異常値ではないが、それなりの大きさを持っている結果、これらを加算することで、さらに小さいと考えられるが、異常の可能性があると推測でき、そこでこれを地盤異常が発生したと判別する。
このように任意の光検知センサーの単独光量値を用いての判別に加えて、該単独光量値と他の光検知センサーが検知した光量値との差光量値、和光量値を演算し、これらに基づいて地盤異常が発生したか否かの判別を行うことになるから、より正確な異常判別ができることになる。
また、光検知センサー3が正常に機能しているか否かの自己診断は、該光検知センサー5に対向して設けられた発光ダイオード6を発光させることによって、該発光を光検知センサー5に検知させ、この検知した光量のデータが制御部13に送信されることで正常と判別し、受けていない場合、つまり前記送信がない場合に故障等の異常発生と判別することによって実行することができ、さらなる信頼性の高い地盤監視装置とすることができる。
しかも、前記地盤監視をするにあたり、外光の強度は、月の満ち欠けや月暦による変化、太陽の天空位置による変化、また季節による光量変化等によって常に変化するため、これら自然の変化による光量情報を予め制御部13に入力しておいて、これらの情報に基づいて検知感度および異常値判別のための閾値を調節するように構成することができる。この場合、昼間情報を夜間情報に優先させるようにして検知感度が高すぎて検知異常になってしまうことを回避するように構成してもよい。
さらに、気象情報により検知感度を調節するようにしても良い。このような気象情報は、例えば気象衛星が撮影する気象情報を入力し、撮影画面によって予想される天候状況によって検知感度および異常値判別のための閾値を調節するように設定することができる。
このような地盤監視装置および地盤監視方法を提供することによって、地盤異常をより正確に検知することができ、これによって自然災害に起因する事故等の未然の防止に貢献することができる。
本発明は、土砂崩れあるいは海岸や河岸での地盤崩落や地盤のひび割れ等の地盤異常を監視するための地盤監視装置および地盤監視方法の技術分野に利用可能である。
1 地盤監視具
2 筒体
3 開口
4 監視室
5 光検知センサー

Claims (4)

  1. 地盤の監視箇所に穿設したボーリング孔に挿入セットされて地盤の異常を監視するための地盤監視具と、該地盤監視具からの監視結果に基づいて地盤異常の判別をする地盤異常判別手段とを備え、
    地盤監視具には、光が取り込まれる開口部を有する総数p個の光検知センサーが一連状に設けられており、該光検知センサーが検知する光量によって地盤異常判別手段が地盤異常の有無を判別するにあたり、
    地盤異常判別手段は、前記p個の光検知センサーのうち、
    (1)任意のn個目の光検知センサー(Xn)(n:1〜pまでの自然数)が検知する単独光量値(An)が予め設定される第一閾値以上の場合
    (2)前記単独光量値(An)とm個目の光検知センサー(Xm)(m:n以外の1からpまでの自然数)が検知する光量値(Am)との差を示す差光量値(An−Am)が予め設定される第二閾値以上の場合、
    (3)前記単独光量値(An)と差光量値(An−Am)との和を示す和光量値(An+(An−Am))が予め設定される第三閾値以上の場合、
    の少なくとも一つの場合に、n個目の光検知センサー(Xn)部位に異常があると判別し、地盤異常が発生したと判別するように設定されると共に、
    前記第二閾値を、第一閾値よりも小さな値に設定し、第三閾値を、第一閾値よりも大きく、且つ、第一閾値と第二閾値の和よりも小さな値に設定して、単独光量値だけでは判別できない異常を差光量値あるいは和光量値で判別するように構成したことを特徴とする地盤監視装置。
  2. 第一、第二、第三閾値を、昼間と夜間とで異なる値に設定すると共に、昼間用第二、第三閾値は、昼間用第一閾値の0.65倍、1.50倍にそれぞれ設定され、夜間用第二、第三閾値は、夜間用第一閾値の0.59倍、1.47倍にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1記載の地盤監視装置。
  3. 地盤監視具には各光検知センサーに対して発光する発光具が設けられ、地盤異常判別手段には、前記発光具を発光させたとき光検知センサーが光検知をしたか否かを監視して該光検知センサー自体の異常の有無を判別するセンサー異常判別手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の地盤監視装置。
  4. 地盤の監視箇所に穿設したボーリング孔に挿入セットされて地盤の異常を監視するための地盤監視具と、該地盤監視具からの監視結果に基づいて地盤異常の判別をする地盤異常判別手段とを備え、
    地盤監視具には、光が取り込まれる開口部を有する総数p個の光検知センサーが複数一連状に設けられており、該光検知センサーが検知する光量によって地盤異常判別手段が地盤異常の有無を判別するにあたり、
    地盤異常判別手段は、
    前記複数の光検知センサーのうち、
    (1)一つの光検知センサーが検知する単独光量値(A)が予め設定される第一閾値以上の場合
    (2)前記単独光量値(A)と他の光検知センサーが検知する光量値(B)との差を示す差光量値(A−B)が予め設定される第二閾値以上の場合、
    (3)前記単独光量値(A)と差光量値(A−B)との和を示す和光量値(A+(A−B))が予め設定される第三閾値以上の場合、
    の少なくとも一つの場合に、n個目の光検知センサーXn部位に異常があると判別し、地盤異常が発生したと判別すると共に、
    前記第二閾値を、第一閾値よりも小さな値に設定し、第三閾値を、第一閾値よりも大きく、且つ、第一閾値と第二閾値の和よりも小さな値に設定して、単独光量値だけでは判別できない異常を差光量値あるいは和光量値で判別するようにしたことを特徴とする地盤監視方法。
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