JP5210358B2 - 電池用外装フィルムおよびそれを用いた電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池用外装フィルムおよびそれを用いた電池に関し、特に、外装フィルムの印刷層の改良に関する。
電池の外面を覆う外装フィルムは、一般的に、熱収縮性樹脂フィルムからなる基材層、基材層の一方の面に形成された金属層、金属層を覆う接着層、基材層の他方の面に形成された印刷層、および印刷層を覆う保護層からなる。接着層は、外装フィルムを電池に密着させるために設けられる。金属層は、外装フィルムに金属光沢を付与するために設けられる。
印刷層には、製品のデザインや文字パターンが付与されている。印刷方式としては、一般的に、グラビア印刷やレタープレス印刷が採用されている。印刷仕上がりの品位は、網点(ドット)の数で決まる。網点数は、一般的に、170lpi(line per inch)程度に設定されている。
電池の外装フィルムには、一般的に、上記のデザインや文字パターンの他に、管理データが印刷されている。管理データは、使用推奨期限や製造年月日のような電池の出荷時期に応じて変わるため、外装フィルムの上に印刷する必要がある。保護層は管理データを印刷するインクの定着性が低いため、特許文献1では、印刷層の上に管理データを印刷することができるように、印刷層の一部に保護層で被覆されない領域を設けることが提案されている。
特開平9−199091号公報
しかし、電池を大量生産する場合、例えば、1分間あたり1千個程度の電池を生産する場合、電池が高速で搬送され、高速で組み立てられるため、電池同士の間、または電池と、治具、金型、もしくは搬送コンベアとの間の干渉または接触により大きな摩擦が生じる。特許文献1に記載の方法では、その大きな摩擦により管理データが表示された印刷が消える場合がある。
本発明は、熱収縮性樹脂フィルムからなる基材層、前記基材層の一方の面に形成された第1の印刷部および第2の印刷部、および前記第1の印刷部を覆う耐摩耗性の保護層を含む電池用外装フィルムであって、前記第2の印刷部は、網点数が15〜140lpiの網点で印刷された網点印刷部、および前記網点印刷部に重畳して印刷された管理データを表示する印刷部を有することを特徴とする。
本発明によれば、摩擦等により管理データの印刷が消え難い電池用の外装フィルムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る外装フィルムの概略縦断面図である。 本発明の実施例1に係る外装フィルムを装着した電池の概略斜視図である。
本発明は、基材層、前記基材層の一方の面に形成された印刷層、および前記印刷層を覆う、耐摩耗性の保護層を含む電池用外装フィルムに関する。
外装フィルムには、電池の製造年月日および推奨使用期限のような製品の出荷時期に応じて変わる管理データが印刷される。管理データは、電池が完成した時点で決まるデータである。よって、管理データは、完成した電池に外装フィルムを装着する直前に、外装フィルムに印刷される。
管理データは保護層の上に印刷され難いため、本発明では、印刷層の一部に、管理データを印刷する領域として印刷層で覆われない部分を設ける。しかし、従来のように網点数が170lpi程度の印刷層の上に管理データを表示する印刷部を設ける場合、その印刷部はある程度定着するが、電池製造時に高速で搬送される電池同士の衝突等のような大きな摩擦がその印刷部で生じると、管理データが消えてしまう場合がある。
そこで、本発明者らは、さらに、上記のような大きな摩擦に耐え得る管理データを表示する印刷部の定着性の改善を目的として様々な検討を行った。その結果、印刷層を第1の印刷部および第2の印刷部で構成し、第1の印刷部を保護層で覆い、第2の印刷部を、網点数が15〜140lpiの網点で印刷された網点印刷部とし、その網点印刷部に重畳して管理データを印刷すると、管理データを表示する印刷部の耐摩耗性が大幅に向上することを見出した。
印刷層の大部分は第1の印刷部で構成される。外装フィルムの美観性および印刷層の保護の観点から、管理データを印刷する領域のみを第2の印刷部とすればよい。
網点印刷部は、管理データを印刷した際、印刷した管理データが容易に視認できるような色調および階調に設定しておくことが望ましい。
本発明の電池は、電池本体および電池本体の外表面に装着された外装フィルムを含む。例えば、円筒型電池および角型電池の場合、円柱体または四角柱体の電池本体の両端面に正負極端子が設けられ、電池本体の側面に外装フィルムが巻きつけられる。
以下、本発明の一実施形態に係る外装フィルムを、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、外装フィルム7は、熱収縮性樹脂フィルムからなる基材層1、基材層1の一方の面に形成された第1の印刷部2aおよび第2の印刷部2b、ならびに第1の印刷部2aを覆う、耐摩耗性を有する保護層3を含む。印刷部2bは、保護層3で覆われない領域である。第2の印刷部2bは、網点数が15〜140lpi(lines per inch)
の網点で印刷された網点印刷部4、および網点印刷部4に重畳して印刷された管理データを表示する印刷部5を有する。上記の網点数は、1インチあたりにドットで描かれる線の数(スクリーン線数)、すなわち1インチあたりのドットの数を示す。第2の印刷部2bが占める領域は、例えば、3〜6mm×10〜19mmである。
網点印刷部4の網点数が15〜140lpiである場合、網点印刷部4は、適度に離散して形成され、かつ離散する網点印刷部4の間において、適度に基材層1が露出している。このため、網点印刷部4に重畳して印刷される管理データを表示する印刷部5は、第1の印刷部2aおよび保護層3と比べて定着性が良い基材層1の露出面に適度に付着する。また、管理データを表示する印刷部5は適度に離散して存在する網点印刷部4を覆うように付与される。このため、網点印刷部4のアンカー効果により管理データを表示する印刷部5は網点印刷部4に強固に保持される。
すなわち、網点印刷部4の網点数が15〜140lpiである場合、基材層の露出による管理データを表示する印刷部の定着性の改善効果と、網点印刷部4によるアンカー効果とが相乗的に得られる。従って、摩擦などにより管理データの印刷が消え難い。
また、電池の製造時において、電池の内容物および製造ラインで使用する油脂類等の汚れが電池に付着することがある。これを除去するためには、イソプロピルアルコールやエタノール等の速乾性の高い有機溶媒を、電池の汚染箇所に噴霧した後、ウエス等で拭き取る必要がある。この場合にも、本発明の外装フィルムは、優れた耐薬品性を有するため、外装フィルムに印刷した管理データが消えてしまうことがない。
網点印刷部4の網点数が140lpi超であると、基材層の露出面が過度に減少し、管理データを表示する印刷部が基材へ付着する面積が小さくなる。網点印刷部4の網点数が15lpi未満であると、網点印刷部のアンカー効果が過度に小さくなる。
上記の耐薬品性をさらに向上するには、網点印刷部4の網点数は、好ましくは85lpi以下、より好ましくは50lpi以下、さらに好ましくは20lpi以下である。
第1の印刷部2aには、製品の仕様に関する内容(製品に共通の情報)が印刷されている。第1の印刷部2aは、網点印刷でもよく、ベタ塗り印刷でもよい。色の濃淡を表現でき、優れた美観性が得られるため、第1の印刷部2aは、網点で印刷されるのが好ましい。美観性の観点から、第1の印刷部2aの網点数は170lpi程度が好ましい。
第1の印刷部2aおよび網点印刷部4の印刷に用いられるインクには、UVインク、オフ輪インク、枚葉インク、金属インクが用いられる。紫外線エネルギーにより硬化し、速乾性が高く、大量生産が可能であることから、UVインクが好ましい。
網点数を容易に制御することができるため、第1の印刷部2aおよび網点印刷部4で採用される印刷方式は、レタープレス印刷、フレキソ印刷が好ましい。
基材層への定着性の観点から、第1の印刷部2aおよび網点印刷部4の厚さは、0.5〜5.0μmが好ましい。
第1の印刷部および網点印刷部の基材層への密着性を高めるために、基材層と第1の印刷部および第2の印刷部との間に、さらにアンカーコート層を形成してもよい。管理データを表示する印刷部は、アンカーコート層の上に安定して定着させることができる。アンカーコート層の材料には、例えば、ポリエステル等の樹脂材料が用いられる。
第1の印刷部2aおよび網点印刷部4の両方が網点で印刷される場合、第1の印刷部2aの網点数Aと、網点印刷部4の網点数Bとの比:B/Aは、0.1〜0.8が好ましい。B/Aは0.8以下であると、第1の印刷部2aと網点印刷部4との間の階調差(濃淡差)が大きくなり、網点印刷部4を容易に視認することができる。しかし、B/Aが0.1未満であると、網点印刷部4の網点数が過度に小さくなり、アンカー効果が十分に得られない場合がある。
管理データを表示する印刷部の網点印刷部への定着性に優れているため、管理データを印刷するインクには、有機化合物錯体染料や金属染料を用いるとよい。耐薬品性の観点から、管理データを印刷するインクは、金属染料がより好ましい。
大量生産、および管理データの視認性の観点から、管理データの印刷方式は、インクジェット方式、転写方式、捺印方式が好ましい。
管理データを表示する印刷部の網点印刷部への定着性および管理データの視認性の観点から、管理データを表示する印刷部の厚さは、0.5〜50.0μmが好ましい。
基材層には、ポリエチレンテレフタレートおよびポリ塩化ビニルのような熱収縮性樹脂のフィルムが用いられる。外装フィルムを電池に装着する際、外装フィルムを熱収縮させることにより外装フィルムを電池に密着させることができる。
基材層の厚さは、例えば、25〜100μmである。外装フィルムの強度および基材の使用量低減の観点から、基材層の厚さは、25〜45μmが好ましい。
従来では、基材層を45μm以下に薄くすると、衝撃に対する抵抗(クッション性)が低下し、摩擦等により管理データの表示が著しく擦れる場合があった。これに対して、本発明では、管理データを表示する印刷部を外装フィルムに強固に保持させることができるため、基材層の厚さを45μm以下に薄くしても管理データが消えることがない。
管理データの視認性、および管理データを表示する印刷部の網点印刷部への定着性の観点から、管理データを表示する印刷部5の厚さ(網点印刷部4からの高さ寸法)は、0.5〜45.0μmが好ましい。
管理データの視認性の観点から、第2の印刷部2bの厚さ(網点印刷部4の厚さおよび管理データを表示する印刷部5の厚さの合計)が、第1の印刷部2aの厚さおよび保護層3の厚さの合計よりも大きいのが好ましい。すなわち、第1の印刷部2aおよび網点印刷部4の厚みが同じである場合、管理データを表示する印刷部5の厚さ(網点印刷部4からの高さ寸法)は、保護層3の厚さ(第1の印刷部2aからの高さ寸法)よりも大きいのが好ましい。管理データを表示する印刷部が保護層よりはみ出し、外部に晒される場合でも、外装フィルムに強固に保持される。管理データを印刷する領域が小さくても、小さい文字をはっきりと表記することが可能である。管理データを表示する印刷部の厚さを、保護層の厚さの20倍程度まで大きくしても、摩擦等により管理データが消えることがない。
保護層は、第1の印刷部の表示内容を視認可能なように透明な層である。保護層には、ニス、透明ラッカーが用いられる。これらの中でも、耐摩耗性および美観性の観点から、ニスを用いるのが好ましい。外装フィルムの美観性、第1の印刷部の視認性、および保護層の強度の観点から、保護層の厚さは、0.5〜5.0μmが好ましい。
基材層1の他方の面には、外装フィルムに金属光沢を付与する目的で金属層6aが形成されている。蒸着により薄い膜を容易に形成しやすい点から、金属層は、アルミニウム層からなるのが好ましい。外装フィルムの美観性の観点から、金属層の厚さは、0.1〜1.0μmが好ましい。
金属層6aの上には、外装フィルムを電池に密着させる目的で接着層6bが形成されている。接着層の材料には、アクリル樹脂系の粘着剤を用いるのが好ましい。外装フィルムと電池との間の密着性の観点から、接着層の厚さは、10〜25μmが好ましい。
水蒸気の透過を抑制するために、金属層と接着層との間に、さらに電気絶縁層を形成してもよい。電気絶縁層の材料には、例えば、ポリエチレン等の樹脂材料が用いられる。接着層の材料に感熱接着剤を用いる場合、感熱接着剤よりも軟化点の高い樹脂材料を用いるのが好ましい。電気絶縁層の厚さは、例えば、0.1〜0.7μmである。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
《実施例1》
(1)外装フィルムの作製
ポリエチレンテレフタレートを溶融し、厚さ100μmの膜状に成型した。この膜状成型物に250℃の熱風を供給しながら、膜状成型物を一軸延伸した。このようにして、ポリエチレンテレフタレートのフィルムからなる基材層1(長さ51.0mm、幅52.0mm、厚さ65μm)を得た。
基材層1の一方の面に、蒸着法にてアルミニウムの膜からなる金属層6a(厚さ0.05μm)を形成した。金属層6aの表面にブチルアクリレート―アクリル酸の共重合体(ブチルアクリレートとアクリル酸の重量比90:10)からなる粘着剤を塗工し、接着層6b(厚さ約20μm)を形成した。接着層6bの表面を、シリコンを塗布した隔離紙(図示しない)で覆った。隔離紙のシリコンを塗布した側の面を接着層6bに密着させた。
基材層1の他方の面に、ポリエステル樹脂からなるアンカーコート層(図示しない)(厚さ2μm弱)を形成した後、UVインク(東洋インキ製造(株)製、FDシリーズ)を用いてレタープレス印刷により第1の印刷部2aおよび網点印刷部4(厚さ2〜3μm)を形成した。この時、基材層1の隅角部における長さ4.0mmおよび幅15.0mmの所定領域を網点印刷部4とし、それ以外は第1の印刷部2aとした。網点印刷部4の網点数を136lpiとし、第1の印刷部2aの網点数を170lpiとした。
第1の印刷部2aの表面にニス(東洋インキ製造(株)製、FD−BT−OP)を塗布し、保護層3(厚さ3μm)を設けた。
(2)外装フィルムの電池への装着
網点印刷部4に、管理データ(製造年月日および推奨使用期限)を印刷した。管理データの印刷方式は、インクジェット方式とした。管理データの印刷用のインクには、キーエンス(株)製のMK−12を用いた。管理データを表示する印刷部5の厚さは2μmとした。
その後、外装フィルム7を、図2に示す単3形の円筒型電池8の側面に巻き付けた。この時、外装フィルム7から隔離紙を剥がし、網点印刷部4が図2に示す所定位置に配され、管理データを視認できるように、外装フィルム7の接着層6bを電池8の側面に貼り合わせた。そして、外装フィルム7に熱風を当てて、外装フィルム7を熱収縮させた。このとき、外装フィルム7の上端部は、電池8の上端面の周縁部を覆った。外装フィルム7の下端部は、電池8の下端面の周縁部を覆った。このようにして、外装フィルム7を電池8に装着した。
《実施例2》
網点印刷部4の網点数を85lpiとした以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《実施例3》
網点印刷部4の網点数を50lpiとした以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《実施例4》
網点印刷部4の網点数を20lpiとした以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《比較例1》
網点印刷部4の網点数を、第1の印刷部2aの網点数と同一の170lpiとした以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
実施例1〜4及び比較例1の電池について、以下の評価を行った。
[評価]
(1)耐摩耗性の評価方法
電池を1000個準備し、電池の製造ライン(搬送工程)にて、これらの電池を高速で搬送した。すなわち、1分間に電池を1000個搬送した。その後、目視にて、管理データの印刷が擦れて、管理データが読み取れない電池の個数をカウントした。
(2)耐薬品性の評価方法
当業者にとって、管理データの印刷が消える事象は摩擦だけとは限らない。電池の製造ラインの不慮のトラブルによって、電池の内容物や設備に用いる油脂類によって完成品の電池の外面が汚染される場合がある。この場合、速乾性の高いイソプロピルアルコール(IPA)やエタノール等の有機溶媒を完成品の電池の汚染箇所に噴霧してウエス等で拭き取ることが行われる(エタノールは、イソプロピルアルコールと比べて、洗浄能力が高い)。この際、外装フィルムに印刷した管理データが消えてしまう事象が発生する。
この事象を鑑み、イソプロピルアルコール(IPA)およびエタノールを、管理データを印刷した箇所に1滴垂らし、垂らしてから5秒経過後にウエスで拭き取った時の状態を観察した。
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 0005210358
耐摩耗性を評価した結果、網点印刷部4の網点数を、第1の印刷部2aの網点数と同一に設定した比較例1では、製造ラインで電池を搬送させた後、管理データが消えた電池の数は7個であった。第1の印刷部2aの網点数に対して網点印刷部4の網点数を少なくした本発明の実施例1〜4では、製造ラインで電池を搬送させた後、いずれの電池も管理データが消えずに表示されていた。
耐薬品性(IPA)を評価した結果、比較例1では、管理データを印刷した箇所にIPAを滴らし、ウエスで拭取ると管理データは完全に消えた。本発明の実施例1では、インクが滲んだ程度であり、管理データは残っていた。本発明の実施例2〜4では管理データは消えずに、はっきりと表示されていた。
耐薬品性(エタノール)を評価した結果、比較例1では、管理データを印刷した箇所にエタノールを滴らし、ウエスで拭取ると、管理データは完全に消えた。本発明の実施例1および2では、インクが滲んだ程度であり、管理データは残っていた。本発明の実施例3では、インクがかすかに消えた程度であり、管理データは読み取り可能に表示されていた。本発明の実施例4では、管理データは消えずに、はっきりと表示されていた。
本発明の実施例1〜4の外装フィルムは、耐摩耗性および耐薬品性に優れていることが認められた。
次に、基材層の厚さに関して検討した。
《実施例5》
基材層の厚さを45μmとした。基材層の厚さは、ポリエチレンテレフタレートの膜状成型物を一軸延伸する際に調整した。これ以外は、実施例2と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《実施例6》
基材層の厚さを25μmとした。基材層の厚さは、ポリエチレンテレフタレートの膜状成型物を一軸延伸する際に調整した。これ以外は、実施例2と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《比較例2》
基材層の厚さを45μmとした。基材層の厚さは、ポリエチレンテレフタレートの膜状成型物を一軸延伸する際に調整した。これ以外は、比較例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《比較例3》
基材層の厚さを25μmとした。基材層の厚さは、ポリエチレンテレフタレートの膜状成型物を一軸延伸する際に調整した。これ以外は、比較例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
実施例5および6ならびに比較例2および3の電池について、上記と同じ方法により外装フィルムの耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価結果を、実施例2および比較例1の評価結果とともに、表2に示す。
Figure 0005210358
本発明の実施例2、5、および6では、基材層の厚さに関係なく、優れた耐摩耗性が得られた。
比較例1〜3では、耐摩耗性が低下し、基材層の厚さが薄いほど、耐摩耗性の低下が顕在化した。特に、基材層の厚さが45μm未満である比較例3では、摩擦に対するクッション性が大に低下したため、耐摩耗性が著しく低下した。
次に、管理データを表示する印刷部の厚さ(網点印刷部からの高さ寸法)に関して検討した。
《実施例7》
管理データを表示する印刷部の厚さを4μmとした。印刷部の厚さは、管理データを印刷するインクの吐出量を変えることにより調整した。これ以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《実施例8》
管理データを表示する印刷部の厚さを10μmとした。これ以外は、実施例1と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《比較例4》
管理データを表示する印刷部の厚さを4μmに設定した。これ以外は、比較例2と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
《比較例5》
管理データを表示する印刷部の厚さを10μmとした。これ以外は、比較例2と同様の方法により外装フィルムを作製し、電池に装着した。
実施例7および8ならびに比較例4および5の電池について、上記と同じ方法により外装フィルムの耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価結果を、実施例2および比較例2の評価結果とともに、表3に示す。
Figure 0005210358
比較例2、4、および5では、耐摩耗性が低下した。特に、管理データを表示する印刷部の厚さが保護層の厚さ(3μm)より大きい、すなわち管理データを表示する印刷部が保護層より上方にはみ出している比較例4および5では、管理データを表示する印刷部が摩擦力を直接受けやすくなり、耐摩耗性は著しく低下した。
一方、本発明の実施例2、7、および8では、優れた耐摩耗性が得られた。管理データを表示する印刷部の外装フィルムへの保持性が向上したため、管理データを表示する印刷部5の厚さが保護層の厚さより大きい、すなわち管理データを表示する印刷部が保護層より上方にはみ出している実施例7および8においても、優れた耐摩耗性が得られた。
上記の実施例では、管理データの印刷方法としてインクジェット方式を用いたが、転写(捺印)方式等の他の印刷可能な方式を用いてもよい。また、第1の印刷部は、網点数で表現できない、ベタ塗り状態の層でもよい。
本発明の外装フィルムは、摩擦などにより管理データの印刷が消え難いという特性を有するため、電池用外装ラベルに好適に用いられる。
1 基材層
2a 第1の印刷部
2b 第2の印刷部
3 保護層
4 網点印刷部
5 管理データを表示する印刷部
6a 金属層
6b 接着層
7 外装フィルム
8 電池

Claims (10)

  1. 熱収縮性樹脂フィルムからなる基材層、前記基材層の一方の面に形成された第1の印刷部および第2の印刷部、ならびに前記第1の印刷部を覆う耐摩耗性の保護層を含む電池用外装フィルムであって、
    前記第2の印刷部は、網点数が15〜140lpiの網点で印刷された網点印刷部、および前記網点印刷部に重畳して印刷された管理データを表示する印刷部を有することを特徴とする電池用外装フィルム。
  2. 前記第1の印刷部は、前記第2の印刷部の前記網点印刷部よりも多い網点で印刷されている請求項1に記載の電池用外装フィルム。
  3. 前記第1の印刷部の網点数Aと、前記第2の印刷部の前記網点印刷部の網点数Bとの比:B/Aは、0.1〜0.8である請求項2に記載の電池用外装フィルム。
  4. 前記第2の印刷部の前記網点印刷部の網点数が、85lpi以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  5. 前記第2の印刷部の前記網点印刷部の網点数が、50lpi以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  6. 前記第2の印刷部の前記網点印刷部の網点数が、20lpi以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  7. 前記基材層の厚さが、25〜45μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  8. 前記第2の印刷部の厚さが、前記第1の印刷部の厚さおよび前記保護層の厚さの合計よりも大きい請求項1〜7のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  9. さらに、前記基材と前記第1印刷部および前記第2印刷部との間にアンカーコート層を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の電池用外装フィルム。
  10. 電池本体、および前記電池本体の外表面に装着された外装フィルムを含み、
    前記外装フィルムに、請求項1〜9のいずれか1項に記載の外装フィルムを用いた電池。
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