JP5207867B2 - 試料評価装置及び試料評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ケルビンフォース顕微鏡(KFM:Kelvin Probe Force Microscopy)等の走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscopy)を用いて、例えば積層セラミックデバイス等の試料を評価する試料評価装置及びその評価方法に関するものである。
従来、積層セラミックコンデンサ等の試料の評価方法としては、例えば走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscopy)や集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置等を用いて、二次電子や二次イオンなどを検出し、それらの検出量や検出強度によるコントラストによって、試料表面の電位分布を画像化して、試料の材料評価及び故障解析を行うという報告がある。
しかしながら、走査型電子顕微鏡及び集束イオンビーム装置は、ともに真空環境下における測定であるため、測定前の準備に時間及び手間が掛かってしまう。また、電子線及びイオン注入による電荷の影響が電位分布に悪影響を及ぼしてしまうため、直接電位分布を観察することは難しい。
また、試料表面の電位分布を測定するものとして、例えば特許文献1に示すように、ケルビンフォース顕微鏡がある。このケルビンフォース顕微鏡によれば、真空環境下での測定を要しないので、測定前の準備に時間及び手間が掛からない。また、試料表面の電位分布を直接観察することができる。
しかしながら、試料表面の電位分布を測定することができても、当該試料の動作時又は異なる状態の電位分布を測定しなければ、試料の材料評価、構造評価及び故障解析を行うことができない場合がある。
特開2004−226237号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、積層セラミックデバイス等の試料の非動作状態及び動作状態等の異なる状態における表面電位を測定することにより、試料の材料評価、構造評価及び故障解析を確実に行うことをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る試料評価装置は、試料が載置される試料ステージと、前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、前記試料及び前記探針間の接触電位差を測定するために前記試料及び前記探針間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部と、前記電位差測定用電圧印加部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に第2の電圧として互いに異なる複数の電圧を印加する試料用電圧印加部と、前記試料用電圧印加部により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較可能に出力する出力部と、を具備し、前記試料用電圧印加部が、前記複数の電圧を、小さい電圧から大きい電圧に向けて、段階的に前記試料に印加することを特徴とする。
ここで、「測定結果を出力する」とは、試料表面及び探針間の電位差(具体的には、探針に対する試料表面の接触電位差)の値を出力すること、走査領域内において得られた全部又は一部の電位差の値を出力すること、走査領域内において得られた全部又は一部の電位差をグラフ表示すること、及び走査領域内において得られた全部又は一部の電位差を表面電位像として出力することを含む。なお、グラフ表示とは、2次元グラフ表示及び3次元グラフ表示である。
また、「比較可能に出力する」とは、互いに異なる試料状態毎の測定結果を視覚的に比較できる態様で出力することをいい、例えば、各測定結果を同一画面上に表示すること、各測定結果をプリンタ等により印字することの他、各測定結果の比較結果を表示することを含む。
さらに、「互いに異なる試料状態」とは、例えば、試料用電圧印加部による電圧印加をしない電圧非印加状態、及び試料用電圧印加部により第2の電圧が印加された電圧印加状態であり、例えば0.0V、1.0V、1.5V又は2.0V、・・・のうち少なくとも2つの試料状態をいう。
このようなものであれば、電圧印加状態の表面電位及び電圧非印加状態の表面電位など、互いに異なる状態における表面電位を測定することができるだけでなく、それらの測定結果を比較可能に出力することができるので、試料の材料評価、構造評価及び故障解析を確実に行うことができるようになる。また、異なる状態の測定結果を比較することにより、試料各部の電位を定量的に評価することができる。
例えば、試料が、電圧が印加されることにより動作する積層セラミックコンデンサ等のセラミックデバイスの場合には、電圧印加状態、つまり積層セラミックデバイスの動作状態における表面電位を測定することができ、積層セラミックデバイスの動作時における材料評価、構造評価及び故障解析を的確に行うことができる。具体的には、積層セラミックコンデンサの場合には、誘導体及び内部電極の積層構造に起因する漏れ電流、クラックによる漏れ電流、内部電極層の局所的な電荷集中などを解析することができる。そして、この解析結果に基づいて、積層セラミックコンデンサの製造プロセスを改善することができる。
前記出力部が、前記試料用電圧印加部による電圧印加をしない電圧非印加状態の測定結果と、前記試料用電圧印加部による電圧印加を行う電圧印加状態の測定結果とを比較可能に出力するものであることが望ましい。
比較結果を出力して、オペレータの判断を容易にするとともに、誤判断を防止するためには、前記各測定結果を比較する結果比較部を備え、前記出力部が、前記結果比較部の比較結果を出力するものであるであることが望ましい。
互いに異なる試料状態毎の測定結果を取得するためには、各試料状態毎に、同じ走査を行う必要があるが、試料ステージ上に載置された試料が、走査過程において試料ステージ上でずれて(ドリフトして)しまうことや、例えば探針を支持する部材が熱により伸縮して生じる熱ドリフト等により、各測定の測定範囲(走査範囲)が同一とならない場合が生じる。このとき、単純に電位差測定部により得られた測定結果同士を比較するだけでは、誤った評価をする可能性がある。この問題を解決して、確実な評価を可能にするためには、前記各測定結果を取得する際の測定領域同士の誤差を算出し、当該誤差に基づいて、前記各測定結果の少なくとも1つを補正する結果補正部を備えていることが望ましい。
補正の具体的な実施の態様としては、前記変位検出部からの検出信号に基づいて、前記試料ステージをフィードバック制御することにより、前記試料の表面形状を測定する表面形状測定部を備え、前記結果補正部が、前記各測定結果を取得する際に、前記表面形状測定部により得られた表面形状から、それらの測定領域同士の誤差を算出するものであることが望ましい。
また、本発明に係る試料評価方法は、試料が載置される試料ステージと、前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、前記試料及び前記探針間の接触電位差を測定するために前記試料及び前記探針間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部と、前記電位差測定用電圧印加部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に第2の電圧として互いに異なる複数の電圧を印加する試料用電圧印加部と、を備えた試料評価装置を用いた試料評価方法であって、前記試料電圧印加部により、前記複数の電圧を、小さい電圧から大きい電圧に向けて、段階的に前記試料に印加して、前記試料用電圧印加部の電圧印加により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較することを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、積層セラミックデバイス等の試料の非動作状態及び動作状態等の異なる状態における表面電位を測定することにより、試料の材料評価、構造評価及び故障解析を確実に行うことができる。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本実施形態に係る試料評価装置100の構成を模式的に示す図である。
本実施形態に係る試料評価装置100は、試料である積層セラミックコンデンサWの積層構造の特性評価を行うものであり、原子間力顕微鏡のモードの1つである走査型ケルビンフォース顕微鏡(KFM)を用いて、積層セラミックコンデンサWの表面電位分布(表面電位像)及び表面形状像(表面凹凸像)を同時かつそれぞれ独立して測定可能なものである。
本実施形態では、積層セラミックコンデンサWを試料として評価するにあたり、積層セラミックコンデンサWを積層方向に沿って切断し、その切断面の表面電位像及び表面形状像を測定する。
<装置構成>
具体的にこのものは、図1に示すように、試料ステージ1と、カンチレバー2と、変位検出部3と、カンチレバー加振部4と、合成電圧印加部5と、電位差測定部6と、表面形状測定部7、試料用電圧印加部8と、出力部9とを具備する。
以下、各部について説明する。
試料ステージ1は、積層セラミックコンデンサWの切断面が上方を向くように載置されるものである。また、試料ステージ1の下面には、試料ステージ1をXY走査するためのXYスキャナ11と、試料ステージ1をZ駆動するためのZスキャナ12とが設けられている。XYスキャナ11は、XY走査回路101により制御され、Zスキャナ12は、後述するZ駆動回路により制御される。これら、XYスキャナ11及びZスキャナ12はそれぞれピエゾアクチュエータ(PZTスキャナ)から構成される。なお、XYスキャナ11及びZスキャナ12は一体のピエゾアクチュエータから構成しても良い。
カンチレバー2は、導電性のものであり、導電性探針(プローブ)21を先端に有し、当該探針21が試料ステージ1上の試料Wの表面に対向して近接配置されるものである。カンチレバー2の基端部には、カンチレバー2を所定の周波数で振動させるためのカンチレバー加振部4が設けられている。このカンチレバー加振部4は、圧電素子41と、カンチレバー用交流電源42とからなる。圧電素子41には、カンチレバー用交流電源42により、交流電圧V・sinωtが印加されて、カンチレバー2の基端部にカンチレバー2の共振周波数ωの振動を与える。これにより、カンチレバー2は、共振周波数(固有振動数)ωで振動する。
変位検出部3は、カンチレバー2の先端部上面にレーザ光を照射する光源31と、カンチレバー2からの反射光を検出して、カンチレバー2の位置を検出するための光検出器32とを備えている。光源31としては、レーザダイオードを用いることができ、光検出器32としては、例えば4分割フォトディテクタを用いることができる。このように、カンチレバー2の非共振周波数ωの振動は、光源31および光検出器32を用いた光てこ法によって検出される。
合成電圧印加部5は、試料W及び探針21間の電位差を測定するために試料W及び探針21間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部であり、試料W及び探針21間にカンチレバー2の共振周波数ωとは異なる周波数ωの交流電圧VAC・sinωt及び直流オフセット電圧VDCからなる第1の電圧としての合成電圧(VDC+VAC・sinωt)を印加するものである。このため、合成電圧印加部5は、交流電源51及び直流電源52からなる。なお、なお、この合成電圧(第1の電圧)は、KFMにおける接触電位差VCPDの測定原理上必要な電圧である。
交流電源51は、カンチレバー2の非共振周波数(カンチレバー2の固有振動数とは異なる周波数)ωの交流電圧VAC・sinωtを、試料ステージ1を介して試料Wに印加する。直流電源52は、直流オフセット電圧VDCを、試料ステージ1を介して試料Wに印加する。そうすると、試料Wには、交流電圧VAC・sinωtと直流オフセット電圧VDCとが重畳された合成電圧が印加される。これにより、カンチレバー2の導電性探針21と試料Wの表面との間に静電引力が発生し、この静電引力によりカンチレバー2に非共振周波数ωの振動が生ずる。なお、交流電源51により印加される交流電圧VAC・sinωtの周波数ωは、カンチレバー2の共振周波数ωの1/2以下としている。
電位差測定部6は、試料W及び探針21間に合成電圧(VDC+VAC・sinωt)を印加して得られる試料W及び探針21間の電位差を測定するものである。具体的に電位差測定部6は、変位検出部3からの検出信号に基づいて、直流オフセット電圧VDCをフィードバック制御することにより、試料W表面と探針21との間の電位差を測定するものである。具体的に、電位差測定部6は、ω成分位相検波回路61と、電圧制御回路62と、表面電位像生成部63と、からなる。
ω成分位相検波回路61は、光検出器32の出力信号を受けて、交流電源からの交流電圧VAC・sinωtを参照信号として、光検出器32の出力信号を位相検波して増幅するロックインアンプである。このω成分位相検波回路61により、カンチレバー2の振動のω成分の振幅Aωが分離増幅される。
電圧制御回路62は、ω成分位相検波回路61の出力信号を受けて、振幅Aωがゼロ(Aω=0)となるように、直流電源52の直流オフセット電圧VDCを制御する。このとき、電圧制御回路62の直流オフセット電圧VDCに対する制御信号(制御量)が、試料Wの表面電位Vの測定結果として、表面電位像生成部63に出力される。この表面電位Vは、探針21に対する試料W表面の接触電位差(CPD)VCPDである。
表面電位像生成部63は、電圧制御回路62から直流オフセット電圧VDCに対する制御信号を受け付けて、当該制御信号から接触電位差VCPDを算出するとともに、XY走査回路101からXY走査制御信号を受け付けて、走査範囲(測定範囲)における表面電位像を生成する。そして、その表面電位像データを出力部9に出力する。
表面形状測定部7は、変位検出部3からの検出信号に基づいて、試料ステージ1をフィードバック制御することにより、前記試料Wの表面形状を測定するものである。具体的に、表面形状測定部7は、ω成分位相検波回路71と、Z駆動回路72と、表面形状像生成部73と、からなる。
ω成分位相検波回路71は、光検出器32の出力信号を受けて、カンチレバー用交流電源42からの交流電圧V・sinωtを参照信号として、光検出器32の出力信号を位相検波して増幅するロックインアンプである。このωr成分位相検波回路71によりカンチレバー2の振動のω成分の振幅Aωが分離増幅される。
Z駆動回路72は、ω成分位相検波回路71の出力信号を受け付けて、振幅Aωの変動が一定(ΔAω=一定)となるように、Zスキャナ12を制御するサーボ回路である。これにより、カンチレバー2の導電性探針21と試料W表面との間の距離を制御する。また、Z駆動回路72のZスキャナ12に対する制御信号(制御量)が、試料Wの表面形状の測定結果とし、表面形状像生成部73に出力される。
表面形状像生成部73は、Z駆動回路72からZスキャナ12に対する制御信号を受け付けるとともに、XY走査回路101からXY走査制御信号を受け付けて、走査範囲(測定範囲)における表面形状像を生成する。そして、その表面形状像データを出力部9に出力する。
出力部9は、表面電位像生成部63から表面電位像データ及び表面形状像データを取得して、表面電位像データ及び表面形状像データに含まれる測定結果をディスプレイ102上に表示するものである。
具体的に、出力部9は、表面電位像データに含まれる測定結果に関して言うと、探針21に対する試料W表面の接触電位差VCPDの値、走査範囲内において得られた全部又は一部の電位差のグラフ、又は走査範囲内において得られた全部又は一部の電位差の表面電位像をディスプレイ102上に表示する(図2参照)。また、出力部9は、前記表面電位像の取得時と同時に取得された表面形状像をディスプレイ102上に表示する(図3参照)。
試料用電圧印加部8は、電位差測定部6における接触電位差VCPDの測定とは独立して、つまり、合成電圧印加部5の交流電源51及び直流電源52とは独立して、試料ステージ1上の試料Wに第2の電圧としての直流電圧を印加するものである。試料用電圧印加部8は、試料Wに印加する電圧を変更可能な可変電源である。なお、この直流電圧(第2の電圧)は、KFMにおける接触電位差VCPDの測定原理上必要の無い電圧であり、セラミックコンデンサWの状態を変化させるためのものである。
具体的には、試料用電圧印加部8は、積層セラミックコンデンサWの外部電極に電気的に接続され、当該積層セラミックコンデンサWを動作状態にする直流電圧を印加するものであり、例えば0.5V、1.0V、1.5V、及び2.0Vの電圧を段階的に測定毎に印加する。これにより、積層セラミックコンデンサWが電荷を蓄えた状態での測定を行うことができる。この試料用電圧印加部8は、図示しない制御部により制御されている。なお、試料用電圧印加部8は、積層セラミックコンデンサWに交流電圧を印加するものであっても良い。
しかして、本実施形態の出力部9は、試料用電圧印加部8により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較可能に出力するものである。
本実施形態の出力部9は、試料用電圧印加部8による電圧印加をしない電圧非印加状態の測定結果と、試料用電圧印加部8による電圧印加を行う電圧印加状態の測定結果とを比較可能に出力するものである。具体的に出力部9は、図4に示すように、走査範囲(図2中太線上)に対応する各部の接触電位差VCPDを2次元グラフ上に表示し、電圧非印加状態(0.0V)と、複数の電圧印加状態(0.5V、1.0V、1.5V、2.0V印加時)との測定結果を同一グラフ上に表示する。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態に係る試料評価装置100によれば、積層セラミックコンデンサWの電圧印加状態、つまり積層セラミックデバイスの動作状態の表面電位と、積層セラミックコンデンサWの電圧非印加状態の表面電位とを測定することができる。また、それらの測定結果を比較可能にディスプレイ102上に表示しているので、積層セラミックコンデンサWの動作時における構造評価、材料評価及び故障解析を的確に行うことができ、積層セラミックコンデンサWの故障原因を確実に分析することができるようになる。また、異なる状態の測定結果を比較することにより、積層セラミックコンデンサWの各部の電位を定量的に評価することができる。
具体的には、具体的には、積層セラミックコンデンサWの場合には、誘導体及び内部電極の積層構造に起因する漏れ電流、クラックによる漏れ電流、内部電極層の局所的な電荷集中などを解析することができる。そして、この解析結果に基づいて、積層セラミックコンデンサWの製造プロセスを改善することができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。以下の説明において前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付すこととする。
例えば、図5に示すように、試料用電圧印加部8の電圧印加により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較する結果比較部64を備えるものであっても良い。この場合、出力部9は、結果比較部64の比較結果をディスプレイ102上に表示する。結果比較部64による比較手法としては、例えば、各測定結果の中から基準となる測定結果を決定して、その測定結果と残りの測定結果との差分を取ることが考えられる。例えば、電圧非印加状態の測定結果を基準結果として、複数の電圧印加状態の測定結果から基準結果を差し引くことが考えられる。図6は、結果比較部64により電圧印加状態の各測定結果から電圧非印加状態の測定結果を差し引いた場合の比較結果を示している。これにより、自動的に各測定結果を比較することができる上に、試料W表面の各部の電位値を算出することができ、異なる電圧を印加した場合の各部における電位変化を測定することができる。これにより、試料W表面の電位分布を定量的に評価することができる。
また、各測定結果を取得する際の測定領域同士の誤差を算出し、当該誤差に基づいて、前記各測定結果の少なくとも1つを補正する結果補正部を備えるものでも良い。具体的には、結果補正部は、各測定結果を取得する際に、表面形状測定部により得られた表面形状像同士をパターンマッチングすることにより、それらの測定領域同士の誤差を算出し、その誤差に基づいて、各測定結果の少なくとも1つを補正するものである。これにより、走査過程における試料ステージ上での試料Wのずれ(ドリフト)や探針の熱ドリフトを補正することができ、確実な評価を可能にすることができる。なお、電位差測定部により得られた表面電位像同士をパターンマッチングすることにより、それら測定領域同士の誤差を算出し、その誤差に基づいて、表面形状像を補正するようにしても良い。つまり、表面電位像に表れるエッジを合わせることによって表面形状像を補正するようにしても良い。これならば、表面形状像において凹凸が表れにくい一方で、表面電位像においてエッジが明瞭に表れる試料において、各測定結果における表面電位像のドリフト誤差を補正することができる。
前記実施形態の出力部の表示態様としては、二次元グラフ表示の他に、例えば、電圧印加状態の表面電位像と電圧非印加状態の表面電位像とを同一画面上において例えば上下に並べて表示すること、或いは、各表面電位像を重ね合わせて表示すること等がある。また、電圧印加状態の電位差の数値と電圧非印加状態の電位差の数値とを表示するようにしても良い。
さらに、試料としては、積層セラミックコンデンサの他に、単板セラミックコンデンサ、半導体セラミックコンデンサ等のセラミックコンデンサの評価にも好適に用いることができる。さらに、セラミックデバイスとして、セラミックコンデンサの他、インダクタ、バリスタ、サーミスタ等の積層セラミック部品の評価にも好適に用いることができる。その他、セラミックコンデンサの他に、電圧印加時と電圧非印加時との少なくとも2つの状態により試料の故障解析、構造評価、材料評価を行うことができる試料であれば如何なるものであっても良い。
また、前記実施形態では、1つの探針(プローブ)を有するものであったが、複数の探針(マルチプローブ)を有するものであっても良い。このとき、全ての探針を走査させて電位差を測定する通常の使用方法の他に、マルチプローブの探針を用いて試料に第2の電圧を印加して、残りの探針で測定を行うこともできる。例えば試料がFET(電界効果トランジスタ)の場合には、ドレイン、ゲート及びソースそれぞれに探針を接触させて第2の電圧を印加し、残りの探針により走査して電位差を測定する。
さらに、試料が載置される試料ステージと、前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、前記試料及び前記探針間に作用する物理量を測定する物理量測定部と、前記物理量測定部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に電圧を印加して、前記試料を異なる試料状態にするための試料用電圧印加部と、を具備するものであっても良い。具体的には、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査型磁気力顕微鏡(MFM)、走査型SQUID顕微鏡、走査型ホール素子顕微鏡(SHPM)、走査型マクスウェル応力顕微鏡(SMM)、静電気力顕微鏡(EFM)、走査型圧電応答顕微鏡(PFM)、走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)が挙げられる。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本実施形態に係る試料評価装置の構成を示す模式図。 表面形状像を示す図。 表面電位像を示す図。 比較可能な表示を示す図。 変形実施形態に係る試料評価装置の構成を示す模式図。 差分を取った場合の比較結果を示す図。
符号の説明
100・・・試料評価装置
W ・・・試料
1 ・・・試料ステージ
21 ・・・探針
2 ・・・カンチレバー
3 ・・・変位検出部
4 ・・・カンチレバー加振部
5 ・・・合成電圧印加部(電位差測定用電圧印加部)
6 ・・・電位差測定部
7 ・・・表面形状測定部
8 ・・・試料用電圧印加部
9 ・・・出力部
64 ・・・結果比較部

Claims (7)

  1. 試料が載置される試料ステージと、
    前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、
    前記試料及び前記探針間の接触電位差を測定するために前記試料及び前記探針間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部と、
    前記電位差測定用電圧印加部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に第2の電圧として互いに異なる複数の電圧を印加する試料用電圧印加部と、
    前記試料用電圧印加部により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較可能に出力する出力部と、を具備し、
    前記試料用電圧印加部が、前記複数の電圧を、小さい電圧から大きい電圧に向けて、段階的に前記試料に印加する試料評価装置。
  2. 試料が載置される試料ステージと、
    前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、
    前記試料及び前記探針間の接触電位差を測定するために前記試料及び前記探針間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部と、
    前記電位差測定用電圧印加部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に第2の電圧として互いに異なる複数の電圧を印加する試料用電圧印加部と、
    前記試料用電圧印加部により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較する結果比較部と、
    前記結果比較部の比較結果を出力する出力部と、を具備し、
    前記試料用電圧印加部が、前記複数の電圧を、小さい電圧から大きい電圧に向けて、段階的に前記試料に印加する試料評価装置。
  3. 前記出力部が、前記試料用電圧印加部による電圧印加をしない電圧非印加状態の測定結果と、前記試料用電圧印加部による電圧印加を行う電圧印加状態の測定結果とを比較可能に出力するものである請求項1又は2記載の試料評価装置。
  4. 前記各測定結果を取得する際の測定領域同士の誤差を算出し、当該誤差に基づいて、前記各測定結果の少なくとも1つを補正する結果補正部を備えている請求項1、2又は3記載の試料評価装置。
  5. 前記探針を複数有する請求項1、2、3又は4記載の試料評価装置。
  6. 前記試料用電圧印加部が、前記複数の探針のうち少なくとも1つを用いて前記第2の電圧を印加するものであり、
    前記電位差測定用電圧印加部が、前記複数の探針のうち残りの探針を用いて前記第1の電圧を印加するものである請求項5記載の試料評価装置。
  7. 試料が載置される試料ステージと、前記試料ステージに載置された試料に対向して設けられる探針と、前記試料及び前記探針間の接触電位差を測定するために前記試料及び前記探針間に第1の電圧を印加する電位差測定用電圧印加部と、前記電位差測定用電圧印加部とは独立して、前記試料ステージ上の試料に第2の電圧として互いに異なる複数の電圧を印加する試料用電圧印加部と、を備えた試料評価装置を用いた試料評価方法であって、
    前記試料電圧印加部により、前記複数の電圧を、小さい電圧から大きい電圧に向けて、段階的に前記試料に印加して、
    前記試料用電圧印加部の電圧印加により得られる互いに異なる試料状態毎の測定結果を比較する試料評価方法。
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