JP5207373B2 - 簡易ゼータ電位測定装置及びゼータ電位測定法 - Google Patents

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Description

本発明は、簡易ゼータ電位測定装置及びゼータ電位測定法に関する。
固体におけるその表面・界面の分析は、種々の機能の評価、利用などの観点から重要性が増大しつつある。溶液中における固体表面の評価法は限られており、ゼータ電位(ζ電
位: zeta potential)測定が最も一般的に利用されている。ゼータ電位は実用的な観点か
らは界面電気現象の中で最も重要なもので、電気泳動、電気浸透、流動電位など、すべての界面電気現象に関係し、分散の安定性にも支配的な影響を与える。
ゼータ電位は、溶液中の分散粒子やコロイド粒子のような表面の帯電状態を表す値であり、溶液中での分散、凝集の指標として利用されている。水中の固体についてみてみると、固体が水の中を動くとき、固体表面には一般に水分子が強く結合しているため、表面から少し水中に入り込んだ面でずれが起こると考えられる。このすべり面における電位を「ゼータ電位」(ζ電位)といっている。ゼータ電位は二つの相が相対的に動くときに初めて現れる電位なので、「界面動電位」(electrokinetic potential)とも呼ばれている。
ゼータ電位については、臼井準之助、「電気泳動と界面電位−1」、金属、Vol. 70 (2000) No. 11, pp.993-998(非特許文献1)及び臼井準之助、「電気泳動と界面電位−2」
、金属、Vol. 70 (2000) No. 12, pp.1093-1098(非特許文献2)を参照できる。
ゼータ電位は、界面の性質を評価する物理量として、特にコロイドの分散・凝集性、相互作用、表面改質を評価する上での指標となり、塗料、インクなどの製造分野、洗浄の評価や界面活性剤製造の分野、染色や吸着などが関与する、紙、パルプ、繊維工業などの分野、上下水道、洗浄水などの水質管理、浮遊選鉱、バイオ産業、食品産業など様々な産業で利用されている。
ゼータ電位測定法としては、電気泳動法、電気浸透法、流動電位法、流動電流法、沈降電位法、超音波電位法又は超音波振動電位(ultrasonic vibration potential; UVP)法、
動電音響(electrokinetic sonic amplitude; ESA)法などが挙げられる。電気泳動法は、
溶液内に一定の直流電場をかけ、その電場内を泳動する粒子の速度を測定するものである。泳動する粒子は、通常、光学顕微鏡や限外顕微鏡で観察することが行われるが、最近では、新しい電気泳動移動度の測定技術が開発されてきており、例えば、ドップラー効果を利用する方法や回転回折格子法などを利用するものが市販されているが、いずれも高価な装置である。
また、特開平5-312757号公報(特許文献1)に開示のものは、板材料などの固相面と液体との間の固-液界面に発生するゼータ電位を測定するにあたり、試料である板材料などを
そのまま、粉砕などすることなく、測定にかけることを目的としたものであり、接着性を有する両面テープを透明状泳動セルと実製品との間に入れ測定液シール性を保たせておき、透明状泳動セルを実製品との平面で泳動槽を形成させてゼータ電位を測定するものである。すなわち、測定対象試料は固体であって、液体ではない。
特開平5-312757号公報 臼井準之助、「電気泳動と界面電位−1」、金属、Vol. 70 (2000) No. 11, pp.993-998 臼井準之助、「電気泳動と界面電位−2」、金属、Vol. 70 (2000) No. 12, pp.1093-1098
界面科学の発展に伴い、ゼータ電位の利用は重要性を増しており、ゼータ電位測定はその必要性が高まっている。しかしながら、市販のゼータ電位計はかなり高価であり、手軽に測定するというわけにいかないのが実情である。
本発明では、一般に普及している顕微鏡を使用し、比較的簡単に且つ安価に、微粒子のゼータ電位を測定すること、そして、精度よく、各種の微粒子のゼータ電位を、簡便に測定することを可能にする安価な装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、安価な密閉系電気泳動セルを用いて、普及している一般的な顕微鏡でもって、手軽に且つ精度よく、簡単な操作で、ゼータ電位を測定できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、次なるものを提供している。
〔1〕直流電場を印加するための電極を備えているほぼ円柱状の栓部材と、該栓部材を着脱自在に受容する円筒状開口槽部分と該開口槽部の開口に連通している扁平直方体状の電気泳動槽用キャビティを中央部に有しており且つ該開口槽部と一体のものとされている直方体形状の平板状ガラス電気泳動セルより構成され、該開口槽部分は該電気泳動槽用キャビティの両端側部に二つ配置されていることを特徴とする顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置。
〔2〕扁平直方体形の中空箱型セルであり、該セルの底面は顕微鏡観察用試料ステージ上載置に適した平面長方形底面を有しており、且つ、該セルの上面は顕微鏡対物レンズ側であり当該底面と同形の長方形平面を有し、透光性部材で構成されており、該セルは中央部に観察用試料を収容するための中空部を有しており、該中空部に連通しており且つ測定用液体試料を受容する浴槽を有し、当該浴槽は当該セルの長軸に沿ってその各端部側の上面に二つ設けられており、該浴槽の上方開口部には、直流電場を印加するための電極を備えている栓部材が着脱可能に装着されていることを特徴とする上記〔1〕記載の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置。
〔3〕該円筒状開口槽部分は、試料受容槽として働くと共に電極栓受容口としての働きを有するもので、
該電気泳動槽用キャビティは、(a)合成石英製スライドグラスを使用し、該スライドグラスの中央部分の長方形を切り取ることにより、四角い枠部からなる部材である中間部構成部材を作製し、次に、(b)合成石英製スライドグラスを使用し、該スライドの長軸に沿った軸の両端のそれぞれから内側の位置で且つ短軸に沿った軸の中央部にその中心が位置する円形の孔を二つ切り取って、スライドの長方形の短い辺の近くに二つの孔を有している部材を得、そして、当該孔部の所に、円筒状の合成石英製パイプを、互いの円の中心点が一致するように取り付けて、該円筒状開口槽部分を形成した上側部構成部材を作製し、次に、(c)合成石英製スライドグラスを底部構成部材として使用し、
該底部構成部材上に、上記作製の中間部構成部材を重ねて貼り合わせ、さらに、その上に、上記作製の上側部構成部材を重ねて貼り合わせることで形成されるものであり、
該電気泳動セルは、該電気泳動用キャビティに連なる該円筒状開口槽部分を二つ持っているように構成されており、
該栓部材は、パラジウム電極を備えたフッ素系樹脂製の栓であり且つそれが二つ備わっているものである
ことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一に記載の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置を利用して、顕微鏡で粒子観察を行うことを特徴とするゼータ電位測定法。
〔5〕顕微鏡を通して得られる画像に関し、動画処理、二値化処理、及び/又は、画像合成処理を行うことを包含していることを特徴とする上記〔4〕記載のゼータ電位測定法。
本発明の装置を使用すれば、一般に普及している顕微鏡を用いて、比較的簡単にかつ安価に、微粒子のゼータ電位測定を行うことができる。本発明の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置は、簡単な構造で且つ安価であるし、既存の光学顕微鏡を使用して微粒子のゼー
タ電位測定を可能にする。本発明の技術により、普及している一般的な顕微鏡を用いて、手軽に、精度よく、ゼータ電位を測定することができる。
本発明のその他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の記載より当業者にとっては明白であろう。しかしながら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであり、説明のためにのみ示されているものであることを理解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をなすことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分からの知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で引用されている全ての特許文献及び参考文献は、説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきものである。
本発明は、簡易ゼータ電位測定装置及びゼータ電位測定法を提供している。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置は、極めてシンプルな構造であり、その取り扱いが容易であるとともに安価に製造可能であり、確実なゼータ電位測定を可能にする。
本発明は、電気泳動セル及び電極の形状を工夫して、市販の顕微鏡を用いることにより比較的簡単に、且つ、安価に各種微粒子のゼータ電位測定を行うことを可能にする。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置は、通常の光学顕微鏡観察用試料ステージ上載置に適した形状を有しており、直流電場を印加するための電極を備えているほぼ円柱状の栓部材と、該栓部材を着脱自在に受容する円筒状開口槽部分と該開口槽部の開口に連通している扁平直方体状の電気泳動槽用キャビティを中央部に有しており且つ該開口槽部と一体のものとされている直方体形状の平板状ガラス電気泳動セルより構成され、該開口槽部分は該電気泳動槽用キャビティの両端側部に二つ配置されていることを特徴とする。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置の典型的な形態のものは、扁平直方体形の中空箱型セルであり、該セルの底面は顕微鏡観察用試料ステージ上載置に適した平面長方形底面を有しており、且つ、該セルの上面は顕微鏡対物レンズ側であり当該底面と同形の長方形平面を有し、透光性部材で構成されており、該セルは中央部に観察用試料を収容するための中空部を有しており、該中空部に連通しており且つ測定用液体試料を受容する浴槽を有し、当該浴槽は当該セルの長軸に沿ってその各端部側の上面に二つ設けられており、該浴槽の上方開口部には、直流電場を印加するための電極を備えている栓部材が着脱可能に装着されていることを特徴とする。
顕微鏡対物レンズ側の上面を構成する部材及び顕微鏡観察用試料ステージ上載置に適した平面長方形底面を構成する部材は、好適に、スライドグラス又はそれと同等の品質のガラス板材であってよい。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置は、それを用いたゼータ電位測定法において、例えば、解析ソフトウエア、顕微鏡用CCDカメラ、そして直流安定化電源と組み合わされて利用
できるシステムとされていてよい。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置においては、その扁平直方体形の中空箱型セルの本体部は、次のように作成することが可能である。すなわち、顕微鏡用スライドグラスを3枚用意し、1枚の中心部を長方形に切り抜いて、液体試料を受容可能な中空部を取り囲む枠型材を与えるようにする。こうして得られた枠型の部材(中間部構成部材)を、上下よりサンドイッチするように他の2枚のスライドグラスを重ね合わせて張り合わせる。上記上側に配置するスライドグラス(上側部構成部材)は、予め、次のような加工を施しておく。すなわち、上記枠部材の内側の切り抜き部の両端部(長軸に沿った端部)に孔部が接して且つ該孔部が該切り抜き部に相当する側に位置するように上側スライドグラスに丸く切り抜いて孔部を形成し、該穿設された孔部に適合する大きさであり且つ中空円筒形の部材を取り付ける。当該中空円筒形の部材はガラス管を切断したものを使用できる。当該中空円筒形の部材に関し、適宜、そのカット面はそれを磨いておくことができる。上側スライドグラスに取り付けられた中空円筒形の部材は、液体試料を受容する液槽として機能するし
、栓部材を受容して封止することが可能となるようにされている。下に配置する構成部材たる顕微鏡用スライドグラス(底部構成部材)は市販のものをそのまま使用可能である。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置を構成するのに使用される顕微鏡用スライドグラスとしては、例えば、長さ76 mm×幅26 mm×厚さ0.9〜1.2 mmのものが挙げられる。該スライ
ドグラスの厚さは、様々であり、例えば、0.8〜1.0 mm、1.0〜1.2 mm、1.2〜1.5 mm、1.3
mmなどであってもよい。また、大型スライドガラスでは、そのサイズは、例えば、長さ76 mm×幅52 mmであるものが挙げられる。典型的な顕微鏡用スライドグラスは、長さ76 mm×幅26 mm×厚さ0.9〜1.2 mmのものである。
次に、図1には、本発明の簡易ゼータ電位測定装置、すなわち電気泳動セル及び電極栓を示す。典型的なサイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ0.9〜1.5 mmのスライドグラスを使用して本簡易ゼータ電位測定装置を作製する手法を図1を参照して説明する。
まず、中間部構成部材(12)は、そのスライドの中央部分(18): 長さ70 mm×幅20 mmのサイズの長方形を切り取ることにより、四角い枠形状の部材として得られる。かくして、3 mmの幅の四角い枠部からなる部材が与えられる。
次に、上側部構成部材(11)は、そのスライドの長軸に沿った各両端の近くであって、短軸の中央部にその中心が来るようにして円形の孔(16, 17)を切り取ることにより、スライドの長方形の長い辺に沿ってその両側近く、すなわち、スライドの長方形の短い辺の近くに二つの孔を有している部材が与えられる。該孔部は、一般的には円形であり、例えば、右側の円形の孔は、スライドの長方形の右側の短い辺から、その孔が3 mmだけ左側に離れて配置されるように設けられ、一方、左側の円形の孔は、スライドの長方形の左側の短い辺から、その孔が3 mmだけ右側に離れて配置されるように設けられる。該円形の孔の中心は、直径9 mmの穴が開けられている場合、右側の穴ではスライドの長方形の右側の短い辺から左側7.5 mmの所で、スライドの長方形の長い辺である上下の辺から13 mmの所にあり
、一方、左側の穴ではスライドの長方形の左側の短い辺から右側7.5 mmの所で、スライドの長方形の長い辺である上下の辺から13 mmの所にある。
そして、本上側部構成部材用の二つの孔(16, 17)を有している部材には、設けられた孔部の穴の直径の大きさと同じサイズの内径を有するガラス管から切り出して作製された円筒状のパイプ(枝管)(14, 15):内径9 mm、外径14 mm、管の厚さ2.5 mm、管の長さ10 mm
を、当該上側部構成部材用の二つの孔を有している部材の孔部の所に、互いの円の中心点(円柱の軸)が一致するように取り付ける。かくして、該円筒状のパイプは、当該上側部構成部材用の二つの孔を有している部材と一体となり、試料を受容すると共に電極を備えた栓(19, 19')を取り付けることを可能にする液体受容槽(14, 15)を形成していることにな
る。
本簡易ゼータ電位測定装置を構成するのに使用する底部構成部材(13)は、典型的なサイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ0.9〜1.5 mmのスライドグラスをそのまま使用でき、その上に、上記のようにして形成された中間部構成部材(12)を重ねて貼り合わせ、こうして得られたものの上に、上記のようにして形成された上側部構成部材(11)を重ねて貼り合わせることで、本発明の装置が得られる。かくして、電気泳動槽用キャビティ(電気泳動セル)の容積サイズとして、セル長さ70 mm×セル幅20 mm×セル深さ0.9〜1.5 mmである扁平直
方体形状の中空箱型の電気泳動セルが顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置の構成体として得られる。
顕微鏡用スライドグラス及び円筒状のパイプ材の素材としては、合成石英ガラス、天然溶融石英ガラスなどが挙げられる。本簡易ゼータ電位測定装置を構成するのに使用する部材は、高純度合成石英を使用した製品であってよい。
上記のようにして製造された本簡易ゼータ電位測定装置は、密閉系電気泳動セルであり
、電極と一体化した栓(19)を使用して測定に使用されるので、本発明の簡易ゼータ電位測定装置は当該電極を備えた栓部材を含んだものと解してもよい。該栓の材質は、フッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとその他のモノマーとの共重合体などであり、具体的には、テフロン(登録商標)の名称で米国デュポン社により入手できるものであってよい。該電極としては、当該分野で知られたものから選択して使用してよく、例えば、白金電極、金電極、銀電極、ニッケル電極、パラジウム電極、カーボン電極などが挙げられる。好適な電極としては、パラジウム電極が挙げられる。
水に接する固体表面は、水中からイオンを吸着したり、あるいは表面自身の解離反応により、その表面は電荷を帯びることとなる、すなわち、界面では電荷分離の現象が起こり、水中に存在する、該表面電荷と反対符号のイオン(対イオン)は、表面電荷に引きつけられて表面に集まるが、同時にイオン自身の熱運動によって、水相内部へ拡散しようとする結果、固-液界面には拡散的な構造を持った電気二重層、すなわち、拡散電気二重層が
形成される。水などの液体に対して接触した相が相対的に運動しているとき、接触相の表面からある厚さの層にある液体は粘性のために接触相とともに運動する。この層の表面(滑り面)と界面から十分に離れた液体の部分との電位差を界面動電電位といい、記号ζで表すことが一般的であることから、ゼータ電位と呼ばれる。
プラスあるいはマイナスの表面電荷を帯びた粒子に電場を印加すると、粒子は陰極あるいは陽極の方へ電気泳動する。(a)粒子径が電気二重層の厚さに比較して十分に大きな場
合で、電解質濃度が比較的高く、粒子径が大きな場合では、スモルコフスキー(Smoluchowski)の式(1)が成り立つ。
Figure 0005207373
ここで、v:電気泳動速度、E:電場の強さ、u:電気泳動移動度(単位電場あたりの電気泳動速度)、η:液体の粘度(溶液の粘性率)、ε0:真空の誘電率、εr:溶液の比誘電率、ζ:
ゼータ電位である。
一方、(b)粒子径が電気二重層の厚さよりずっと小さい場合で、希薄水溶液中の非常に
小さな粒子の場合では、ヒュッケル(Huckel)の式(2)が成り立つ。
Figure 0005207373
上記(a)と(b)の中間の場合では、ヘンリー(Henry)の補正係数が使用される。
電気泳動速度の測定は次のようにして行うことができる。
適当な濃度の微粒子懸濁液(ススペンション)を、本簡易ゼータ電位測定装置、すなわち、セルに採取し、電場をかけて粒子の電気泳動速度を、セル深さ(h)に沿って測ると、
図2のような放物線分布が得られる。セルの中心軸から上下両側へ、式(3)で表されるhs
だけ離れたレベルS1あるいはS2における速度が、粒子の電気泳動速度vである。
Figure 0005207373
ここで、K=W/h、W:セル幅、h:セル深さである。
このhsにおけるレベルS1及びS2を定常レベルという。Kの大きなセルならば、
Figure 0005207373
が定常レベルとなる。
求められた電気泳動速度vを電位勾配(電場の強さ)Eで割れば、電気泳動移動度uが求め
られる(式(1)参照)。よって、ζ電位が計算できる。電位勾配Eは、セルを流れる電流i
と、セルの断面積Sから、次式(5):
Figure 0005207373
によって計算される。ここで、λは液の比導電率である。比導電率の測定は、次のようにして行われる。電解質溶液の電気抵抗Rは、R=L/λS=A/λで表される。ここで、Lは、測定セル電極間の距離で、Sは、セルの断面積である。導電率既知の水溶液の電気抵抗を測定
することにより、セル定数子A=L/Sは決めることができて、λを決めることができる。
電気泳動法でゼータ電位を測定するには、溶液内に一定の直流電場をかけ、その電場内を泳動する粒子の速度を測定する。泳動する粒子を顕微鏡下で観察するには、光学顕微鏡や限外顕微鏡で粒子の泳動を直接観察してもよいが、ビデオカメラなどを顕微鏡に装着し、取得した画像ファイルを、画像処理ソフトを使用して解析することでもよい。目視で測定する場合、背景に升目を配置するなどして観察を容易にする工夫をすることもできる。ビデオカメラなどを使用して画像を取得する場合には、画像処理システムと連携させることができる。画像取得用カメラとしては、当該分野で知れらたものから適宜選択して使用できるが、例えば、CCDカメラ、ハイビジョンカメラなどを使用できる。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置を使用したゼータ電位測定技術では、CCDカメラ、ハ
イビジョンカメラなどの入力装置より得られたデータ(電子データを含む)をパーソナルコンビューター及び画像処理ソフトウェアなどと組合せたシステムとしてあってよいし、通常は、好適である。パーソナルコンビューターは、測定データを格納可能な外部記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ、CD-R, DVD, MOドライブなど)を装備していてよ
いし、プリンター、ディスプレーなどの出力装置を備えるものであることができる。
ゼータ電位測定は、解析ソフトを含めた処理ソフトで、便利且つ簡単に行われるようにされていることが好適である。画像解析により、ゼータ電位を自動的に算出できるようにしたり、測定粒子数を指定して、自動的に測定を実施したり、軌跡を追尾可能にしたり、粒径測定したり、凝集粒子や個々の粒子測定をすることもできるようにしてよい。
自動測定では、個々の粒子を自動的に認識し、泳動している粒子を時間又は個数を指定して測定できるようにしてあってよく、また、手動測定では、例えば、スタートとゴールラインを設定し、粒子がライン上を通過していく時にマウスをクリックして手動で数値を蓄積したり、モニター上でラインが移動して、粒子の泳動に合わせたところでデータをとるなどであってよい。
本発明の一つの態様では、一般的な光学顕微鏡を介して画像は、図3〜5に示されたフローチャートに従って取得され且つ処理される。
図3は、顕微鏡の接眼レンズ側に配置された受光部を備えた画像処理装置での、画像の取得プロセスをフローチャートで示したものである。出発(start)ノードから進んでいき
、観察対象粒子の移動の様子を経時的に写している動画ファイルがロードすることが選択され(ブロック51)、ロードされた動画ファイルに与えられるファイル名が設定され(ブロック52)、最大保存ファイル数が設定され(ブロック53)、画像取り込み間隔が設定される(ブロック54)と、当該設定に従い、最大保存ファイル数になるまで保存処理が遂行され、取り込み間隔がチェックされ、設定されている取り込み間隔毎に保存されていく(ブロック55)。もし保存ファイルの数が設定した最大保存ファイル数に至らなければ、決められた画像取り込み間隔分動画を進める(ブロック57)。次に、動画の再生時間をチェックする(ブロック58)。もし動画の再生時間を超えていないならば、ブロック55の前に戻って、動画から表示中の画像を取り込み、保存する(ブロック55)。ブロック56では、もし保存ファイルの数が設定した最大保存ファイル数に達していれば、処理を終了する。ブロック58でも、動画の再生時間を超えているなら、処理を終了する。
図4は、取得した画像データを二値化処理するプロセスをフローチャートで示したものである。出発(start)ノードから進んでいき、まず、画像をロードすることが選択され(
ブロック71)、画像の中の粒子の色が設定され(ブロック72)、次に機能するブロック73では、画像の一つのピクセルの色が、RGB平均値で白に近いか否かを決定する。もし当該
ピクセルの色が、RGB平均値で白に近いものである場合は、そのピクセルの色を白にする
(ブロック74)。もし当該ピクセルの色が、RGB平均値で白に近いものでない場合は、そ
のピクセルの色を粒子色にする(ブロック75)。プログラムの流れは、76に進み、次のピクセルへ移動する。かくして全てのピクセルの判定が終わったか否か判別し、もし全てのピクセルの判定が終わったなら、処理を終了する。一方、もし全てのピクセルの判定が未だ終わってない場合は、ブロック73の前に戻って73の判定処理以降のプロセスを繰り返す。
図5は、画像を合成処理するプロセスをフローチャートで示したものである。出発(start)ノードから進んでいき、画像を2枚以上の任意の枚数をロードする(ブロック91)。
ブロック91に進んで、複数の画像の同じ位置のピクセルの色を平均し、合成画像を描く処理を実行する(ブロック92)。次に機能するブロック93では、全てのピクセルの処理が終わったか否かを判定し、もし全てのピクセルの処理が終わっているなら、プロセスを終了する。もし全てのピクセルの処理が終わっていない場合には、ブロック92の前に戻って92の処理以降のプロセスを繰り返す。
本発明の装置は、顕微鏡用プレパラートと同一規格の部材を使用して密閉系電気泳動セルを構成したものとすることができる。本発明の測定系は、顕微鏡用スライドグラスと同一又は同等の規格の部材を加工して作成した密閉系電気泳動セルと、該セルの試料受容槽にフィットする
本発明の装置を使用すれば、顕微鏡で観察可能なミクロン前後の大きさの粒子については、市販のゼータ電位計と遜色ない精度でゼータ電位を測定できる。現在、市販のゼータ電位計は500万円〜1500万円程度と高価であって、また、各県の産業技術センター等にも
ほとんど導入されておらず、手軽にゼータ電位測定ができるわけではない。これに対し、本発明の装置は、ガラスセルとテフロン(登録商標)栓及びパラジウム電極の組み合わせからなる非常に単純な装置であり、非常に安価である。
市販のゼータ電位計は非常に高価であり、それ以外の手法では測定系を自作する必要がある。また、自作した装置は、開放系であるため、対流等の外乱の影響を受けやすい。本発明の微粒子のゼータ電位を簡便に安価に測定する装置と方法により、市販のゼータ電位計と比較して非常に安価に測定を行うことが可能となり、また、古典的な手法と比較しても、普及している一般的な顕微鏡を用いて、手軽に、精度よくゼータ電位を測定することができる。
本発明の技術で、塗料、インクなどの分散・吸着性を調べたり、界面活性剤と汚れとの
関係を調べて洗浄能を評価したり、紙、パルプ、繊維などの分野で染色性や吸着性を調べたり、上水道・下水道の水質管理に使用したり、鉱物粒子の性状評価をするなど浮遊選鉱技術で応用したり、生体細胞とミセルの関係などの生体現象の研究などに利用できて、有用である。本発明の装置及びそれを使用してのゼータ電位測定法では、粒子の泳動を目視しながら測定することが可能で、例えば、0.02μm〜500μmの粒子サイズ、より好適には
、0.1μm〜100μmの粒子サイズを測定対象とすることが可能である。
本発明の技術で、簡単にゼータ電位測定を行い、医薬、化粧品、香料、食品分野、さらにはナノバイオなどで、エマルションの分散・凝集制御、タンパク質の機能性、リポソーム・ベシクルの分散・凝集制御、界面活性剤の機能性、ミセルの解析などに利用できる。さらに、半導体分野では、シリコンウエハー表面への異物の付着メカニズムの解明、研磨剤や添加剤とウエハー表面との相互作用の研究に使用でき、セラミックス・色材工業分野では、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどのセラミックスや無機ゾルの表面改質、分散、凝集制御、カーボンブラック、有機顔料などの顔料の分散・凝集制御、スラリー状サンプル、カラーフィルター、浮遊選鉱物の捕集材吸着の研究などにも利用できる。また、高分子・化学工業の分野では、塗料、接着剤といったエマルションの分散・凝集制御、ラテックスの表面改質、ポリスチレンスルホネート、ポリカルボン酸などの電解質高分子の機能性の研究、機能性ナノ粒子などの微粒子の分散・凝集制御など、紙・パルプなどの製紙工程制御、パルプ添加剤の研究などに使用できる。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。本発明では、本明細書の思想に基づく様々な実施形態が可能であることは理解されるべきである。
全ての実施例は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用いて実施したもの、又は実施することのできるものであり、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。
〔簡易ゼータ電位測定装置の構築〕
サイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ1.0 mmのスライドグラスの一枚とサイズ:長さ76 mm
×幅26 mm×厚さ1.5 mmのスライドグラスを使用して本発明の簡易ゼータ電位測定装置を
構成する電気泳動セルを作製する。なお、図1を参照できる。
まず、サイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ1.0 mmの合成石英製スライドグラスを使用し
て中間部構成部材(12)を作製する。該スライドの中央部分(18): 長さ70 mm×幅20 mmのサイズの長方形を切り取ることにより、四角い枠形状の部材が得られる。かくして、3 mmの幅の四角い枠部からなる部材が与えられる。
次に、サイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ1.5 mmの合成石英製スライドグラスを使用し
て上側部構成部材(11)を作製する。該スライドの長軸に沿った軸の両端のそれぞれから内側8 mmの位置で且つ短軸に沿った軸の中央部にその中心が位置する直径9 mmの円形の孔(16, 17)を切り取ることにより、スライドの長方形の長い辺に沿ってその両側近く、すなわち、スライドの長方形の短い辺の近くに二つの孔を有している部材を得る。当該孔は、スライドの長方形の右側の短い辺から、その孔が3 mmだけ左側に離れて配置されるように設けられ、一方、左側の円形の孔は、スライドの長方形の左側の短い辺から、その孔が3 mmだけ右側に離れて配置されるように設けられる。該円形の孔の中心は、直径9 mmの穴が開けられ、よって、右側の穴ではスライドの長方形の右側の短い辺から左側7.5 mmの所で、スライドの長方形の長い辺である上下の辺から13 mmの所にあり、一方、左側の穴ではス
ライドの長方形の左側の短い辺から右側7.5 mmの所で、スライドの長方形の長い辺である上下の辺から13 mmの所にある。次に、当該孔部の所に、内径9 mm、外径14 mm、管の厚さ2.5 mm、管の長さ10 mmの円筒状の合成石英製パイプを、互いの円の中心点(円柱の軸)が
一致するように取り付けて、枝管、すなわち、試料受容槽(電極栓受容口)を形成する。
試料受容槽は、スライドグラスより作製された上側部構成部材に二つ設置される。それぞれ、陽極側と陰極側として使用できる。
ついで、サイズ:長さ76 mm×幅26 mm×厚さ1.5 mmの合成石英製スライドグラスを底部
構成部材(13)として使用し、その上に、上記のようにして形成された中間部構成部材(12)を重ねて貼り合わせ、さらに、その上に、上記のようにして形成された上側部構成部材(11)を重ねて貼り合わせることで、電気泳動用キャビティとそれに連なる試料受容槽(電極栓受容口)を持っている電気泳動セルが得られる。かくして、電気泳動槽用キャビティ(電気泳動セル)の容積サイズは、セル長さ70 mm×セル幅20 mm×セル深さ1.0 mmである扁平直方体形状の中空箱型の電気泳動セルが顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置の構成体として得られる。
パラジウム電極を備えたテフロン(登録商標)製の栓を二つ使用して、本簡易ゼータ電位測定装置が構成される。上記のようにして製造された本簡易ゼータ電位測定装置は、密閉系電気泳動セルであり、電極と一体化した栓(19)を使用して測定に使用される。
本発明の技術を利用すれば、安価に、且つ、手軽に、そして、精度よく、ゼータ電位の測定を行うことが可能であり、材料・環境・食品・医療・エレクトロニックスなどの幅広い分野で、溶液中の微粒子の界面電位であるゼータ電位を測定できるので、コロイドや界面化学の研究・解析、エマルションの分散・凝集制御、水質管理、環境改善、品質制御などに応用できる。本発明の装置及び方法は、塗料、インクなどの製造分野、洗浄の評価や界面活性剤製造の分野、染色や吸着などが関与する、紙、パルプ、繊維工業などの分野、上下水道、洗浄水などの水質管理、浮遊選鉱、バイオ産業、食品産業など様々な産業で利用される。
本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従ってそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものである。
本発明の簡易ゼータ電位測定装置、すなわち電気泳動セル及び電極栓を示す。A:該セルを上方より見た外観である。ゼータ電位測定にもっぱら使用する領域を、有効部として示してある。B:該セルを下方より見た外観である。ゼータ電位測定にもっぱら使用する領域を、有効部として示してある。C:該セルを長軸に沿った側面より見た外観で、電極栓(19)が試料受容槽に設置されている状態のものである。該セルの中程の矢印は、顕微鏡での観察方向を示す。D:該セルを長軸に沿った側面より見た外観と、二つの電極栓を横方向より見た外観が示してあり、電極栓と該セルの試料受容槽との関係が把握できるように示されているものである。E: 該セルを短軸に沿った側面より見た外観である。その上方には電極栓を横方向より見た外観が示してあり、電極栓と該セルの試料受容槽との関係が把握できるように示されているものである。Aは、電気泳動セルを上方より見た外観で、bは、電気泳動セルを下方より見た外観であるが、同時に、底部構成部材(13)も表示するものである。a-bの間の11は、セルの上側構成部材を示し、12は、セルの中間部構成部材を示す。 簡易ゼータ電位測定装置の電気泳動測定セルの深さと測定対象粒子の電気泳動速度との関係を示す。 顕微鏡を通して、例えば、CCDカメラで得られる画像(動画を含む)の取得・解析を行うためのデータ処理(動画処理)を示した流れ図である。 取得した画像データを二値化してデータ加工を行うための処理の流れを示す流れ図である。 画像データを加工して、画像合成処理を行う流れ図であり、ゼータ電位測定に便利なように処理するものである。

Claims (3)

  1. 直流電場を印加するための電極を備えているほぼ円柱状の栓部材と、該栓部材を着脱自在に受容する円筒状開口槽部分と該開口槽部の開口に連通している扁平直方体状の電気泳動槽用キャビティを中央部に有しており且つ該開口槽部と一体のものとされている直方体形状の平板状ガラス電気泳動セルより構成され、該開口槽部分は該電気泳動槽用キャビティの両端側部に二つ配置されていることを特徴とする顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置。
  2. 該円筒状開口槽部分は、試料受容槽として働くと共に電極栓受容口としての働きを有するもので、
    該電気泳動槽用キャビティは、(a)合成石英製スライドグラスを使用し、該スライドグラスの中央部分の長方形を切り取ることにより、四角い枠部からなる部材である中間部構成部材を作製し、次に、(b)合成石英製スライドグラスを使用し、該スライドの長軸に沿った軸の両端のそれぞれから内側の位置で且つ短軸に沿った軸の中央部にその中心が位置する円形の孔を二つ切り取って、スライドの長方形の短い辺の近くに二つの孔を有している部材を得、そして、当該孔部の所に、円筒状の合成石英製パイプを、互いの円の中心点が一致するように取り付けて、該円筒状開口槽部分を形成した上側部構成部材を作製し、次に、(c)合成石英製スライドグラスを底部構成部材として使用し、
    該底部構成部材上に、上記作製の中間部構成部材を重ねて貼り合わせ、さらに、その上に、上記作製の上側部構成部材を重ねて貼り合わせることで形成されるものであり、
    該電気泳動セルは、該電気泳動用キャビティに連なる該円筒状開口槽部分を二つ持っているように構成されており
    該栓部材はパラジウム電極を備えたフッ素系樹脂製の栓であり且つそれが二つ備わっているものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の顕微鏡観察用のゼータ電位測定装置を利用して、顕微鏡で粒子観察を行うことを特徴とするゼータ電位測定法。
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