JP5205229B2 - 多管式熱交換器の管取付け方法、及び、多管式熱交換器の管取付け装置 - Google Patents

多管式熱交換器の管取付け方法、及び、多管式熱交換器の管取付け装置 Download PDF

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Description

本発明は、多管式熱交換器の伝熱管を管板に取り付ける管取付け方法及び管取付け装置に関する。より詳しくは、本発明は、多管式熱交換器の複数の伝熱管を一度に内径側から拡管成形して管板に取り付けることにより、拡管の作業効率を飛躍的に向上させることが可能な管取付け方法及び管取付け装置に関する。
多管式熱交換器はいわゆるシェルアンドチューブ熱交換器と呼ばれ、ターボ式冷凍機、スクリュー式冷凍機、吸収式冷凍機といった冷凍機、及び、空調用熱源発生器の凝縮器、蒸発器等といった各種産業用熱交換器、及び、ボイラのチューブバンドル等のように、様々な分野で利用されている。
この多管式熱交換器は多数の伝熱管が群をなして管板に取り付けられる構造となっている。多管式熱交換器の管板には所定のピッチの孔が多数加工され、この孔の内径は伝熱管の外径より所定の値だけ僅かに大きくなっている。伝熱管と管板との接合は、特許文献1及び特許文献2に記載されているように行われる。まず、伝熱管を管板の孔に挿入し、挿入した伝熱管の内部にローラ等の工具を挿入して、伝熱管をその内部から押し広げて、管板に密着させるのである。
しかしながら、上記の特許文献1及び特許文献2による拡管技術では、作業者が手作業により1本ごとに工具(エキスパンダー)を挿入して拡管を行うため、作業効率が極めて悪いという問題点がある。特に熱交換容量の大きな熱交換器においては、管群を構成する伝熱管の本数が数十〜数百本になることがある。このような場合、作業者は1本ずつ拡管工具を挿入し、拡管を行い、拡管が終了した伝熱管について逐一マーキングするという作業が必要となる。このため、拡管作業は極めて労力がかかるものであった。
また、上述したシェルアンドチューブタイプの熱交換器ではないが、熱交換器の伝熱管の拡管方法として、特許文献3に記載されているように、電磁力を用いた拡管方法も試みられている。この特許文献3に記載されている技術を、図10を用いて説明する。この拡管方法では、最大外径がdmmである半球又はテーパー状の先端部904と、前記先端部904に接続された中間部903とから構成され、中間部903の外周面が絶縁体902により覆われている電極を、加工対象の金属管901に挿入する。そして、先端部904の位置と同一の位置における金属管901の外周面を割型905で規制し、出力電源906の一方の端子を中間部903に、他方を金属管901に接続して直流電流を通電する。ここで、先端部904の最大外径dと金属管901の最小内径Dとの関係が|D−d|≦0.1mmである。出力電源906から電流を流すと、導線907aを介して矢印908aの方向に電流が流れる。そして、電流が中間部903内を矢印908a方向に流れ、その電流は電極の先端部904から金属管901へと流れる。その後、この金属管901内を電流方向908bの矢印に従って電流は流れ、導線907bを介して出力電源906へと戻る。このように電極の中間部903と金属管901とに流れる電流は互いに逆方向であるため、中間部903及び金属管901は各電流による磁界の影響を受け、互いに反発し合う斥力が作用し、前記金属管901が拡管される。そして、電極の先端部904の最大外径dと拡管される金属管901の最小内径Dとの関係が|D−d|≦0.1mmを満たすことにより、エネルギーの損失が低減できると共に、座屈等の成形欠陥が防止できる。
特開2007−229766号公報 特開平11−51285号公報 特開平08−174102号公報
この特許文献3に記載された拡管技術は、特許文献1及び特許文献2に記載されている技術と比較して、1本当たりの拡管時間を短縮する点では優れている。しかしながら、多管式熱交換器の伝熱管の内径は8〜30mm程度であり、必然的に電磁成形コイルの径は極めて小さくせざるを得ない。このため、多管式熱交換器の拡管のために電磁成形コイルを製造するとしても、その製造自体が困難となるか、又は、電磁成形コイルの物理的強度が極めて低くなる可能性がある。その結果、この従来技術は、多管式熱交換器の量産化の要請に応えられない。
上述したように、作業効率が高く、労力を要せずに多管式熱交換器を量産できる多管式熱交換器の管取付け方法及び管取付け装置は、未だ開発されておらず、その実現が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、作業効率が高く、多管式熱交換器を量産できる多管式熱交換器の管取付け方法及び管取付け装置を提供することを目的とする。
本発明に係る多管式熱交換器の管取付け方法は、
多管式熱交換器の複数個の伝熱管を管板に同時に取り付ける管取付け方法であって、
前記管板に設けた複数個の孔に前記複数個の伝熱管を挿入し、
絶縁被覆された導体素線を渦巻き状に巻回して形成された平板状コイルを、その平面が前記伝熱管の管軸に対して垂直になるように配置し、
前記平板状コイルに通電して前記伝熱管の管軸方向に磁場を形成し、
前記伝熱管に生じた誘導磁場によるローレンツ力により前記伝熱管を拡管して前記管板に取り付けることを特徴とする。
この場合において、前記平板状コイルは、前記渦巻き状の導体素線の少なくとも前記伝熱管側の平面が絶縁物で被覆されて保護膜が形成されていることが好ましい。
また、前記平板状コイルは、前記保護膜の上に、前記伝熱管の管軸に挿入される非磁性かつ高導電性の突起が形成されており、この突起により、前記平板状コイルから発生する磁場を前記伝熱管の管端部に集中させることも可能である。
また、本発明に係る多管式熱交換器の管取付け装置は、
多管式熱交換器の複数個の伝熱管を管板に同時に取り付ける管取付け装置であって、
絶縁被覆された導体素線を渦巻き状に巻回して形成され、その平面が前記伝熱管の管軸に対して垂直になるように配置された平板状コイルと、
前記平板状コイルに通電する電源と、
を有し、前記平板状コイルに通電して前記伝熱管の管軸方向に磁場を形成し、前記伝熱管に生じた誘導磁場によるローレンツ力により前記伝熱管を拡管して前記管板に取り付けることを特徴とする。
この場合において、前記平板状コイルは、前記渦巻き状の導体素線の少なくとも前記伝熱管側の平面が絶縁物で被覆されて保護膜が形成されていることが好ましい。
また、前記平板状コイルは、前記保護膜の上に、前記伝熱管の管軸に挿入される非磁性かつ高導電性の突起が形成されていることも可能である。
本発明によれば、拡管による管板への伝熱管の取付けを複数の伝熱管について同時に行うことができ、さらにはマーキング作業を行う必要がないため、作業効率が高く、多管式熱交換器を量産できる。
(第1実施形態)
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、一例として本発明が適用される多段式熱交換器900を示す模式図であり、図2(a)は、本発明の第1実施形態の平板状コイル100を示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B線による断面で示された斜視図であり、図3は、本発明の第1実施形態の管取付け装置を示す模式図であり、図4は、本発明の第1実施形態の管取付け方法において、平板状コイル100を管端部の近傍に配置する工程を説明する概略図である。
図1に示されるように、多管式熱交換器900は、略円筒状の胴部610と、胴部610内部に配置される複数本の伝熱管600とを備える。胴部610の両端部付近には、夫々、管板700が相互に平行に配置され、伝熱管600の両端部が管板700に形成されている孔に挿入され固着されている。胴部610の図面右側端部には、冷却水の入口ノズル620及び出口ノズル630が形成されている。胴部610の図面上側端部には、ガス導入管640及びガス導出管650が形成されている。
伝熱管600の大きさは、例えば、外径が12.7〜30mm、肉厚が0.6〜2.0mmであるが、必要な伝熱量及び設計条件等により種々の大きさのものが適用され、このような大きさに限定されることはない。伝熱管600の材質は、非磁性体かつ高導電性であれば適用可能であり、例えばリン脱酸銅及びOFC(無酸素銅、Oxygen−Free−Copper)のような純銅又はキュプロニッケル及びアルミブラスのような銅合金並びにJIS3003等のアルミニウム合金等が用いられ、熱交換器の使用環境(温度、冷媒)及び伝熱性能により適宜選択される。また、伝熱管600は、表面が平坦な平滑管又はフィン加工若しくはコルゲート加工を施した所謂加工管であっても適宜使用できる。
管板700の厚さは例えば10〜50mmであるが、使用圧力等によって種々の厚さが適用され、このような値に限定されることはない。管板700の材質は、熱交換器のボディ(シェル)を構成する材料と同じ種類の鋼材又はステンレス等が用いられる。
そして、上述の構成の多管式熱交換器900は、ガス導入管640から内燃機関等から排出される高温ガス(気体)を導入させる一方、入口ノズル620から冷却媒体(液体)を導入させ、伝熱管600を介して高温ガスと冷却媒体との熱交換を行なう。冷却媒体と熱交換をした気体はガス導出管650から導出され、一方、高温ガスと熱交換をした液体は出口ノズル630から導出される。
次に、本発明の実施形態で使用される平板状コイル100について説明する。断面が正方形(又は矩形)の導体素線300は絶縁体400によって被覆されており、この導体素線300が平板状かつ渦巻き状に巻回されて、絶縁物質500の上に載置される。コイル状の導体素線300の表面は凹凸がないように巻回されている。そして、絶縁物質500の上に載置されたコイル状の導体素線300が絶縁物200に埋設されて、平板状コイル100が構成されている。絶縁物200、絶縁体400及び絶縁物質500は、例えば、ガラス繊維にエポキシ樹脂等を含浸させた繊維強化樹脂である。絶縁物質500は平板状コイル100の伝熱管側平面を被覆する保護膜である。
絶縁体400に被覆された導体素線300間は隙間がないように密接しているので、絶縁物200の樹脂が導体素線300間に入り込みにくい。また、コイル状に巻回された導体素線300は、絶縁物質500の上に載置され、かつ、絶縁物200に埋設されているから、胴体素線300の周辺部が補強され、後述するように平板状コイル100へ誘導電流Iを通電して巻回した導体素線300が大きく膨張したとしても、平板状コイル100の破損が発生しにくい。
次に、本実施形態に係る管取付け装置990について、図3を参照して説明する。管取付け装置990は、上述の如く絶縁被膜された導体素線300を渦巻き状に巻回して形成され、その平面が伝熱管600の管軸に対して垂直になるように配置された平板状コイル100と、平板状コイル100に通電する電源140とを有する。但し、図3は、便宜上、平板状コイル100の平面が伝熱管600の管軸に平行に図示されているが、実際は図4に示すように平板状コイル100の平面が伝熱管600の管軸に対して垂直になるように配置される。電源140は、コンデンサ110と、放電スイッチ120と、電流計130とを有する。平板状コイル100にて巻回されている導体素線300は、電流を供給するコンデンサ110に接続されている。コンデンサ110には電流計130が接続されている。
次に、上述の管取付け装置990を使用する伝熱管600の拡管方法について説明する。図5は、管端部に発生する誘導電流Iにより、管端部を拡管する方向に電磁気力Fが生じる様子を説明する説明図であり、図6(a)は、伝熱管600が拡管される前の状態を説明する説明図であり、図6(b)は、複数の伝熱管600が同時に拡管された後の様子を説明する説明図であり、図7は、本発明の第2実施形態の管取付け方法において、磁束集中部である突起800を設けた平板状コイル100の模式図であり、図8は、突起800の円筒部に沿って磁束Bが集中する状態を説明する説明図であり、図9は、突起800を設けた平板状コイル100を使用して拡管する状態の全体図であり、図10は、従来の拡管方法を説明する説明図である。
先ず、伝熱管600を管板700に形成されている孔に挿入する。そして、配置部150により、図4及び図6(a)に示すように平板状コイル100を伝熱管600の端部に接近させ、その平面が管軸に対して垂直になるように配置する。その後、電源140により、放電スイッチ120をオン状態にして、コンデンサ110に高電圧で蓄えられた電荷を瞬時に平板状コイル100に放電する。平板状コイル100は、図5に示すように、コンデンサ110に高電圧で蓄えられた電荷が瞬時に放電されることで、所定方向(図5では反時計回りの方向)に導体素線300に瞬発的な放電電流iが流れる。この放電電流iによって右ネジの法則に従い磁束Bで示すように平板状コイル100の周囲に極めて短時間で強力な磁場が形成される。そうすると、レンツの法則に従い、伝熱管600の端部に、磁束Bの磁場を打ち消すように、誘導磁場(磁束Bで示す。)が発生し、伝熱管600の端部に前記所定方向とは逆の方向に(図5では時計回りの方向)誘導電流Iが発生する。そして、管端に表れた誘導電流Iと磁束Bとの相互作用によって、伝熱管600の端部が広がる向き(半径方向外側)に瞬発的な電磁気力F(フレミングの左手の法則に従ったローレンツ力)が作用する。
この瞬発的な電磁気力Fにより、図6(b)に示すように、複数の伝熱管600が夫々同時に拡管され、管端が管板700に固定される。そのため、拡管による管板700への伝熱管600の取付け作業を複数の伝熱管600について同時に行うことができ、しかもマーキング作業を行う必要もなくなるため作業効率を飛躍的に高めることができる。なお、伝熱管600が管板700に固着する部分には、適宜接着材を塗布しておくこともでき、これにより多管式熱交換器900の内部の気密性をより高く保つことができる。
ここで、平板状コイル100は、伝熱管600全体を覆う一枚の平板状コイルとしても良いし、伝熱管600の群を複数のセクション(エリア)に分け、該セクションをカバーする面積の平板状コイル100としても良い。また、電磁気力Fの付与は1回に限らず複数回付与(リストライク)しても構わない。
また、導体素線300は、その内部に冷媒通流孔を有する中空状の導体であってもよい。冷媒通流孔に冷媒を供給することにより、電磁成形時の平板状コイル100の過剰発熱を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7に示すように、平板状コイル100の伝熱管600側の平面を被覆する保護膜としての絶縁物質500上に、非磁性体かつ高導電性の突起(磁束集中部)800が形成されている。この突起800は、伝熱管600の管端内に挿入される位置に配置されている。突起800の形状は特に限定されるものではないが、例えば略円錐台形状である。平板状コイル100の伝熱管600側には、例えば鋼又はステンレス等で形成される磁束集中突起保持板560が設けられる。磁束集中突起保持板560には、伝熱管600側に向かって径細になるすり鉢状の穴部561が設けられる。そして、すり鉢状の穴部561に、略円錐台形形状の突起800が収まる。略円錐台形形状の突起800には段差部801が設けられる。段差部801は、伝熱管600の端部601と当接する。管板700に設けられた伝熱管600が挿入される孔は、平板状コイル100の位置する側に、広がり部701が設けられる。管板700の端部と、磁束集中突起保持板560の端部と、平板状コイル100の端部とは面位置で揃えられており、これらは把持板550でクランプされている。突起800は、導電性を良好に担保するために例えば銅製又は銅合金製である。
次に、この第2実施形態の動作について説明する。図8に磁束Bで示すように、誘導磁場は、突起800の外周面と伝熱管600の内周面との間に画成された間隙に集中し、高い磁束密度からなる磁場が発生する。このため、伝熱管600の端部に発生する誘導電流Iと磁束Bとの相互作用による電磁気力Fは大きくなり、特定箇所又は特定エリアの伝熱管600の端部を集中して拡管することが可能となる。
そして、本実施形態では、高い磁束密度からなる磁場が発生するため、伝熱管600が拡管される力が大きくかかる。そのため、図9に示すように、伝熱管600の夫々の端側から平板状コイル100で挟み込むようにして伝熱管600を拡管して、夫々の端側からかかる力を相殺する。
また、本実施形態では、図7に矢印Aで示されるように、突起800が伝熱管600の方向へ飛び出す力が大きくなる。しかしながら、略円錐台形形状の突起800の段差部801が、伝熱管600の端部601に当接しているから、突起800が飛び出すことを防止する。更に、略円錐台形形状の突起800の側面802が、すり鉢状の穴部561の側面562に当接するから、突起800が飛び出すことを防止する。
更に、本実施形態では、高い磁束密度からなる磁場が発生するため、伝熱管600の拡管が強い力でなされ、そのため拡管に伴って、管板700に設けられた伝熱管600の挿入される孔付近が破損する可能性がある。しかし、本実施形態では、広がり部701が拡管作用に対する逃げスペースとなり、伝熱管600の挿入される孔付近の破壊を未然に防止する。
なお、突起800の形状は円柱形状でもよい。また、突起800の外周面と伝熱管600の内周面との間に画成された間隙dが狭小であればある程、高い磁束密度からなる磁束Bが発生する。従って、この間隙dは狭小であることが好ましく、特に限定されることはないが、例えば0.5〜1mmである。
以下、上述した本発明の第1実施形態に対応する実施例を記載する。ガラステープ等の絶縁体に予め樹脂が含浸された帯状のプリプレグ(絶縁体400)を使用し、このプリプレグによって導体素線300を被覆し、この導体素線300をコイル状に巻回した。この巻回した導体素線300を板状のプリプレグ(絶縁物質500)の上に載置させ、さらに巻回した導体素線300の上をプリプレグ(絶縁物200)で被覆して、オーブンによって加熱することにより樹脂同士を固着させ、これにより平板状コイル100を形成した。
伝熱管600は、外径が19mmで、肉厚が1.0mmのJIS H3300C1220導管(調質 1/2H)を使用した。ピッチ(=伝熱管600と伝熱管600との中心間距離)は、23.75mmとして、伝熱管600は千鳥状に10本配置した。多管式熱交換器900の胴部610は500mm胴体(SUS304)であった。管板(SUS304)には直径が20mmの孔が設けられており、この孔には面取り加工を施してあり、伝熱管600と管板700との固着部には接着材を塗布した後に拡管工程を行うようにした。
拡管工程では、平板状コイル100を伝熱管600の端部に近接させ、管軸と平板状コイル100の面とが略垂直となるように設置した。そして、衝撃電流発生装置に高電圧で蓄荷電されている電気エネルギーを30kJ(600μF、10kV)にて、平板状コイル100に瞬時に投入し、極めて短時間の強力な磁場を伝熱管600の管端に形成することにより、伝熱管600の径方向に拡管(フレア)変形させて、管板700に押圧して成形した。
その後は、一定時間静置し、続いて多管式熱交換器900の内部にR407C(HFC32−HFC125−HFC134a)非共沸混合冷媒を注入し、リークの有無を確認した。その結果、以上のように拡管形成された多管式熱交換器900はリークがなく、伝熱管600の端部と管板700とは密着固定されたものであることが実証された。
多管式熱交換器を説明する概略図である。 (a)は平板状コイルの模式図であり、(b)は図2(a)におけるB−B線での断面図である。 管取付け装置の概略を説明する説明図である。 平板状コイルを管端部の近傍に配置する工程を説明する概略図である。 管端部に発生する誘導電流により、管端部を拡管する方向にローレンツ力が生じる様子を説明する説明図である。 (a)は伝熱管が拡管される前の状態であり、(b)は複数の伝熱管について同時に拡管された後の様子を説明する説明図である。 磁束集中部を設けた平板状コイルの模式図である。 磁束集中部に沿って磁束が集中する状態を説明する説明図である。 磁束集中部を設けた平板状コイルで両側から拡管する状態を説明する説明図である。 従来の拡管方法を説明する説明図である。
符号の説明
100:平板状コイル
110:コンデンサ
120:放電スイッチ
130:電流計
140:電源
150:配置部
200:絶縁物
300:導体素線
400:絶縁体
500:絶縁物質
550:把持板
560:磁束集中突起保持板
600:伝熱管
610:胴部
620:入口ノズル
630:出口ノズル
640:ガス導入管
650:ガス導出管
700:管板
800:突起
900:多管式熱交換器
990:管取付け装置

Claims (6)

  1. 多管式熱交換器の複数個の伝熱管を管板に同時に取り付ける管取付け方法であって、
    前記管板に設けた複数個の孔に前記複数個の伝熱管を挿入し、
    絶縁被覆された導体素線を渦巻き状に巻回して形成された平板状コイルを、その平面が前記伝熱管の管軸に対して垂直になるように配置し、
    前記平板状コイルに通電して前記伝熱管の管軸方向に磁場を形成し、
    前記伝熱管に生じた誘導磁場によるローレンツ力により前記伝熱管を拡管して前記管板に取り付けることを特徴とする多管式熱交換器の管取付け方法。
  2. 前記平板状コイルは、前記渦巻き状の導体素線の少なくとも前記伝熱管側の平面が絶縁物で被覆されて保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の多管式熱交換器の管取付け方法。
  3. 前記平板状コイルは、前記保護膜の上に、前記伝熱管の管軸に挿入される非磁性かつ高導電性の突起が形成されており、この突起により、前記平板状コイルから発生する磁場を前記伝熱管の管端部に集中させることを特徴とする請求項2に記載の多管式熱交換器の管取付け方法。
  4. 多管式熱交換器の複数個の伝熱管を管板に同時に取り付ける管取付け装置であって、
    絶縁被覆された導体素線を渦巻き状に巻回して形成され、その平面が前記伝熱管の管軸に対して垂直になるように配置された平板状コイルと、
    前記平板状コイルに通電する電源と、
    を有し、前記平板状コイルに通電して前記伝熱管の管軸方向に磁場を形成し、前記伝熱管に生じた誘導磁場によるローレンツ力により前記伝熱管を拡管して前記管板に取り付けることを特徴とする多管式熱交換器の管取付け装置。
  5. 前記平板状コイルは、前記渦巻き状の導体素線の少なくとも前記伝熱管側の平面が絶縁物で被覆されて保護膜が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の多管式熱交換器の管取付け装置。
  6. 前記平板状コイルは、前記保護膜の上に、前記伝熱管の管軸に挿入される非磁性かつ高導電性の突起が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の多管式熱交換器の管取付け装置。
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