JP5203303B2 - ねじれ角検出方法及びねじれ角検出装置 - Google Patents

ねじれ角検出方法及びねじれ角検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、ばね、リング、レール等に用いられ、異形断面を有する長尺部材のねじれ角検出方法及びねじれ角検出装置に関するものである。
例えば、弁ばね用オイルテンパー線(OT線)には、その断面形状が真円形であるものの他、応力分散やばね高さを低減させる目的で、断面形状が真円形以外のものに設計された異形断面線(MA線)がある。MA線は、オイルテンパー処理(OT処理)中にねじれが発生することがある。ここで、ねじれとは、所定位置における線材の断面と、この位置とは異なる他の位置における線材の断面とを比較したときに、所定位置における断面に対して、他の位置における断面が傾いた状態をいう。ねじれ角が大きい場合や、線材の箇所によってねじれ度合いが相違するような場合(ばらつきが大きい場合)は、その後の成形品への寸法精度がばらつく等して、成形品の品質に大きく影響する。このため、成形品の品質向上や、歩留率の改善を目的に、ねじればらつきの低減や、ねじれ方向の管理の要求が増えており、線材のねじれ角、及びねじれ方向を予め正確に計測、管理する必要がある。
そこで、MA線のねじれ角を検出する装置が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載の装置は、MA線の一端部を固定して、MA線の他端部をV字溝を有する支持台に載置して、その端面を表示する。そして、この一端部の端面に対する傾きを検出することにより、MA線の他端部が、一端部に対してどの程度傾いているかを検出することができる。この場合、MA線の両端末を、例えば2mずつ切断し、これらのねじれ角を検出することにより、MA線の両端末にどの程度ねじれが発生しているかを検出していた。
また、インラインで全長のねじればらつきの監視を行う方法もある。これは、MA線を一定の方向から投影して、その投影線径の変化を検出するものである。すなわち、MA線は長径(最大径)と短径(最小径)とを有しており、MA線が傾くと、投影線径が変化する。この投影線径の変化の有無を検出することで、ねじれのばらつきの有無を監視していた。
特開平1−223306号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の装置では、MA線の両端末のねじれ角の測定だけでは、両端末以外の部位については測定することができず、MA線の全長にわたって、ねじれのばらつきを把握することができない。また、特許文献1の方法では、MA線の他端部と、支持台のV字溝との間に隙間が生じることにより誤差を誘発し、信頼性が劣り、線径等の条件が変化することにより測定精度が変化する。このため、特許文献1のものでは精度管理が十分でない問題がある。
また、MA線を一定の方向から投影して、その投影線径の変化を検出する方法では、インラインでの監視において、本来最も必要であるねじれの角度と方向を数値として実測することができず、あくまでも監視に留まっている。このため、製造時の段取り作業の調整に困難が生じるとともに、監視時の管理基準の不透明さを招いている。
このように、線材の全長にわたるねじれ方向、及びねじれ角の両方を正確に測定する技術は確立されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みて、異形断面を有する長尺部材のねじれ方向、及びねじれ角をインラインで高精度に測定することができるねじれ検出方法、及びねじれ検出装置を提供する。
本発明のねじれ検出方法は、異形断面形状を有する長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を検出するねじれ検出方法において、周方向に沿って所定角度で離間した少なくとも二つ以上の位置からの長尺部材の夫々の投影線径を、少なくとも一つの軸方向任意位置において測定して、夫々の投影線径を測定する測定工程と、前記測定工程において測定した夫々の投影線径の実測値を、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなす断面モデルにおいて、周方向に沿って前記所定角度で離間した少なくとも二つ以上の夫々の位置からの投影線径から算出される断面モデルの投影線径と回転角度との相関関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求める割出工程とを備えたものである。ここで、異形断面形状とは真円形以外の形状を有するもので、長径、短径を有するものをいい、楕円、卵形、三角 形、多角形の他、ランダムな形状のものであってもよい。また、投影線径とは、ある方向から長尺部材を平行投影したときの線径(ある方向における長尺部材の 接線から、これに平行な接線までの幅寸法)をいう。
本発明のねじれ検出方法によれば、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなす断面モデルにおいて、長尺部材が相対的に回転する(ねじれる)と、投影線径は変化する。この変化を、周方向に沿って所定角度で離間した方向から、この所定角度を維持しつつ測定し、異なる方向からの投影線径の相関関係を予め求める。そして、断面モデルと同一の断面形状を有する長尺部材について、周方向に沿って所定角度で離間した位置からの夫々の投影線径を、少なくとも一つの軸方向任意位置において測定することにより、夫々の投影線径の変位を測定して、夫々の測定値の変位を前記相関関係と比較する。これにより、異形断面を有する長尺部材のねじれ角、及びねじれ方向を具体的な数値にて求めることができる。
前記長尺部材の軸方向と直交する第1の方向から前記長尺部材を平行投影した線径である第1の投影線径を、投影方向に対する長尺部材の位置を周方向に沿って相対的に変位させつつ周方向全周にわたって求め、前記長尺部材の軸方向と直交し、かつ前記第1の方向と一定角度をなす第2の方向から前記長尺部材を平行投影した線径である第2の投影線径を、投影方向に対する長尺部材の位置を周方向に沿って相対的に変位させつつ周方向全周にわたって求め、長尺部材の周方向位置における第1の投影線径と、これに対応する位置における第2の投影線径との対応関係を全周にわたって求め、この対応関係を、前記長尺部材の断面モデルにおける前記相関関係とすることができる。
前記所定角度は、前記長尺部材の断面モデルの前記相関関係を求める際に、この相関関係が閉ループを形成するような角度とすることができる。
前記割出工程は、測定した前記第1の投影線径と第2の投影線径との関係において、前記閉ループ上の移動距離、及び移動方向を検出することにより、長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を割り出すものにできる。
前記夫々の投影線径を、前記長尺部材の全長または特定範囲に対して連続的に測定することができる。これにより、長尺部材の全長、または特定範囲についてねじれ角及びねじれ方向とを求めることができる。
前記長尺部材を、ばね成形用の線材とすることができる。これにより、ばね線材における基準(規格)に対するねじれのばらつきの合否を判定することができる。
本発明のねじれ検出装置は、異形断面形状を有する長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を検出するねじれ検出装置において、周方向に沿って所定角度で離間した位置からの長尺部材の夫々の投影線径を、少なくとも一つの軸方向任意位置において測定して、夫々の投影線径の変位を測定する第1線径測定手段及び第2線径測定手段と、前記第1線径測定手段及び第2線径測定手段により測定した夫々の投影線径の実測値の変位を、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなす断面モデルにおける、周方向に沿って前記所定角度で離間した少なくとも二つ以上の位置からの夫々の投影線径から算出される断面モデルの投影線径と回転角度との相関関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求める割出手段とを備え、前記長尺部材の軸方向と直交する方向のねじれ角及びねじれ方向を検出することができる。
本発明のねじれ検出方法は、異形断面を有する長尺部材のねじれ角、及びねじれ方向を具体的な数値にて求めることができるため、長尺部材のねじれ角、及びねじれ方向をインラインで高精度に測定することができる。
長尺部材の周方向位置における第1の投影線径と、これに対応する位置における第2の投影線径との対応関係を全周にわたって求めることができるため、所定角度でずれた夫々の投影線径の相関関係を正確に求めることができる。これにより、一層高精度に長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求めることができる。
前記所定角度は、前記長尺部材の断面モデルの前記相関関係を求める際に、この相関関係が閉ループを形成するような角度とすると、ねじれ角とねじれ方向とを確実に求めることができる。
前記閉ループ上の移動距離、及び移動方向を検出することにより、長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を割り出すと、ねじれ角及びねじれ方向を数値化することができて、正確にねじれ角とねじれ方向とを測定することができる。
前記夫々の投影線径を、前記長尺部材の全長または特定範囲に対して連続的に測定すると、長尺部材の全長にわたってねじれ角及びねじれ方向とを求めることができ、ねじれのばらつきを把握することができる。これにより、特定の箇所のねじれを検出することができ、高精度に長尺部材のねじれを検出することができる。
前記長尺部材を、ばね成形用の線材とすると、ばね成形において、基準(規格)に対するねじれのばらつきの合否を判定することができ、ばね成形したときに、ばねの高さのばらつきを抑えることができ、高品質なばねを安定して製造することができる。
本発明のねじれ検出装置は、異形断面を有する長尺部材のねじれ角、及びねじれ方向を具体的な数値にて求めることができるため、ねじれ角、及びねじれ方向を高精度に測定することができる。
本発明のねじれ測定装置の正面図である。 本発明のねじれ測定装置の側面図である。 本発明のねじれ測定装置の測定部の正面図である。 本発明のねじれ測定方法の投影線径の変化を示す図、及びグラフ図であり、(a)は第1の投影線径、(b)は第2の投影線径である。 本発明のねじれ測定方法の第1の投影線径及び第1の投影線径と45°をなす第2の投影線径とを合成したグラフ図である。 本発明のねじれ測定方法の第1の投影線径及び第1の投影線径と45°をなす第2の投影線径との相関関係を示すグラフ図である。 本発明のねじれ測定方法の第1の投影線径及び第1の投影線径と90°をなす第2の投影線径とを合成したグラフ図である。 本発明のねじれ測定方法の第1の投影線径及び第1の投影線径と90°をなす第2の投影線径との相関関係を示すグラフ図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
本発明のねじれ検出方法は、例えば、ばね、リング、レール等に用いられる長尺の異形断面形状を有する部材のねじれ角、及びねじれ方向を検出するものである。異形断面形状とは真円形以外の形状を有するもので、長径、短径を有するものをいい、楕円、卵形、三角形、多角形の他、ランダムな形状のものであってもよい。
本発明に係るねじれ検出装置は、図1及び図2に示すように、フレーム1と、被測定物である長尺部材Lの投影線径を測定する測定部2と、この測定部2を長尺部材Lの軸方向に沿って走行させる一対のリニアガイド3a、3bと、長尺部材Lをエアチャックにより固定するエアチャック部4と、長尺部材Lを回転させるサーボモータ5と、図示省略の割出手段とから構成されている。ここで、投影線径とは、ある方向から長尺部材Lを平行投影したときに求まる線径(ある方向における長尺部材の接線から、これに平行な接線までの幅寸法)をいう。
測定部2は、図3に示すように、ステージ10と、第1線径測定手段11と、第2線径測定手段12とから構成されている。ステージ10は、その外周が矩形の平板体であり、1箇所のスリット17が設けられている。そして、ステージ10の略中央部には、スリット17から連設される円形の穴部18が設けられている。この穴部18に長尺部材Lが挿通されることになる。
第1線径測定手段11は、一対の投光器13と受光器14とから構成されている。投光器13は、ステージ10の1つの角部に配設されて例えばLED光を発光するものであり、これと対角線上の角部に受光器14が配設され、投光器13から発光された光を受光する。これにより、投光器13から発光される光の一部は長尺部材Lにて遮られ、その遮られた線径である投影線径を測定することができる。第2線径測定手段12は、一対の投光器15と受光器16とから構成されており、ステージ10の1つの角部に投光器15が配設され、投光器15の対角線上の角部に受光器16が配設される。そして、第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とのなす角を、45°としている。すなわち、投光器13及び受光器14を結ぶ直線と、投光器15及び受光器16を結ぶ直線とのなす角を45°としている。これにより、第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とで、長尺部材Lに対して周方向に沿って所定角度(本実施形態では45°)でずれた位置からの長尺部材Lの夫々の投影線径を測定することができる。
割出手段は、例えばパーソナルコンピュータにて構成されており、第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とで測定した夫々の投影線径の実測値の変位を、長尺部材Lの断面モデルにおける、周方向に所定角度でずれた夫々の投影線径から算出される相関関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求めるものである。断面モデルとは、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなすものをいう。
本発明に係るねじれ検出方法を説明する。本実施形態では長尺部材Lとして、卵形の異形断面形状を有するものであり、長径が約4.5mm、短径が約3.7mmのばね素材(オイルテンパー線)を使用する。
まず、この長尺部材を、本発明のねじれ検出装置にセットする。具体的には、長尺部材Lの少なくとも一端部が固定されていればよく、断面モデルである長尺部材Lの一端部をエアチャック部4に固定する。他端部は、本実施形態では固定しないフリーの状態としているが、固定されていてもよい。ここで、断面モデルとは、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなすものをいい、本実施形態では、測定対象である長尺部材Lをそのまま断面モデルとしている。この場合、測定部2のステージ10の穴部18内に、長尺部材Lを挿通する。また、エアチャック部4に固定される長尺部材Lの向きを図4(a)のAに示す向きとし、このときのねじれ角を0°とする。その後、サーボモータ5を駆動させることにより、長尺部材を1回転させ、第1線径測定手段11及び第2線径測定手段12の投影方向に対する長尺部材Lの位置を周方向に沿って相対的に変位させる。
これにより、第1線径測定手段11によって、長尺部材Lの軸方向と直交する第1の方向から長尺部材Lを平行投影した影(線径)の長さである第1の投影線径の変化を、長尺部材Lの周方向全周にわたって求める。この場合、第1の投影線径の変化は、図4(a)に示すように周期的に変化する。
また、第2線径測定手段12によって、長尺部材Lの軸方向と直交する第2の方向(つまり、第1の方向から周方向に45°ずれた位置)から長尺部材Lを平行投影した影(線径)の長さである第2の投影線径の変化を、長尺部材Lの周方向全周にわたって求める。この場合、第2の投影線径の変化は、図4(b)に示すように周期的に変化する。
第1の投影線径の変化と、第2の投影線径の変化とを合成したグラフを図5に示す。このように、周方向に沿ってずれた第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とで夫々投影線径を求めることで、長尺部材Lの同一の回転角度において、2方向から所定角度(本実施形態では45°)を持たせて投影線径を測定でき、常に第1投影線径と第2投影線径との2つのデータが得られる。そして、第1の投影線径と、第2の投影線径との対応関係を全周にわたって求め、この対応関係を、長尺部材Lの断面モデルにおける第1の投影線径と、これに対応する位置における第2の投影線径との相関関係とする。すなわち、図6に示すように、第1の投影線径を横軸とし、第2の投影線径を縦軸として夫々の投影線径の値を座標上にプロットしたものを相関関係とする。第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とのなす角が45°となる場合、相関関係は閉ループを形成するものとなる。
卵形の異形断面形状を有する長尺部材Lにおいて、長尺部材Lが半回転(180°)することにつき、相関関係の閉ループは1周(A→B→C→D→A)することになり、長尺部材Lが1回転(360°)することにつき、相関関係の閉ループは2周(A→B→C→D→E→F→G→H→A)することになる。このように、長尺部材Lの回転に応じて、第1の投影線径と第2の投影線径との関係は、この閉ループ上を移動することになる。すなわち、測定した前記第1の投影線径と第2の投影線径との関係において、前記閉ループ上の移動距離、及び移動方向を検出することにより、長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を割り出すことができる。
次に、測定部2を長尺部材Lに沿って、長尺部材Lの一端部(チャック部)から他端部まで走査させる。これにより、第1の投影線径と第2の投影線径との夫々投影線径を、一つの軸方向任意位置において、前記長尺部材の全長に対して連続的に測定して、夫々の投影線径の変位を測定する。
そして、割出手段は、測定した夫々の投影線径の実測値の変位を、長尺部材Lの断面モデルにおける相関関係と比較して、実測した長尺部材Lのねじれ角及びねじれ方向を求める。具体的には、長尺部材Lの一端部においては、ねじれ角は0°であり、この場合は図6のAの位置を示す。そして、例えば、測定した第1の投影線径と第2の投影線径との変位が、Aから時計回りに移動して、Cにまで到達したとき、長尺部材Lは正の方向に90°ねじれていることがわかる。また、Cから反時計回りにB、A、Dを経由して再びCにまで到達したとき、負の方向に180°ねじれていることがわかる。このように、実測した第1の投影線径と第2の投影線径との変位から、相関関係のスタート位置とエンド位置を割り出すことによって、長尺部材Lのねじれ角がわかる。また、相関関係において、時計回りであるか、反時計回りであるかを検出することによって、ねじれ方向がわかる。
ところで、第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とのなす角を90°とした場合、周方向に沿って90°ずれた位置から長尺部材Lの夫々の投影線径を測定することもできる。
この場合、第1線径測定手段11によって測定される第1の投影線径の変化と、第2線径測定手段12によって測定される第2の投影線径の変化とを合成したグラフは、図7のようになる。そして、第1の投影線径と第2の投影線径との対応関係を全周にわたって求めた相関関係は図8に示すものとなる。第1線径測定手段11と第2線径測定手段12が90°となる場合、相関関係は1本の弧を描くものとなり、閉ループを形成しない。このように、異形断面形状が卵形である場合は、第1線径測定手段11と第2線径測定手段12とが0°、90°、180°、270°であると、第1の投影線径の変位と第2の投影線径の変位とが打ち消しあって、閉ループを形成しない。
この場合、ねじれ角が0°のとき、第1の投影線径と第2の投影線径との対応関係は、図8のAの位置となる。そして、Cに到達した後は、CからEに移動する。このように、この弧を往復移動するため、ねじれ方向を検出することができない。これにより、相関関係は、閉ループを形成するような角度とすることが望ましい。
本発明では、異形断面を有する長尺部材Lのねじれ角、及びねじれ方向を具体的な数値にて求めることができるため、長尺部材Lのねじれ角、及びねじれ方向をインラインで高精度に測定することができる。
長尺部材Lの周方向位置における第1の投影線径と、これに対応する位置における第2の投影線径との対応関係を、全周にわたって求めることができるため、所定角度でずれた夫々の投影線径の相関関係を正確に求めることができる。これにより、一層高精度に長尺部材Lのねじれ角及びねじれ方向を求めることができる。
前記所定角度は、前記長尺部材Lの断面モデルの前記相関関係を求める際に、この相関関係が閉ループを形成するような角度とすると、ねじれ角とねじれ方向とを確実に求めることができる。
前記閉ループ上の移動距離、及び移動方向を検出することにより、長尺部材Lのねじれ角及びねじれ方向を割り出すと、ねじれ角及びねじれ方向を数値化することができて、正確にねじれ角とねじれ方向とを測定することができる。
前記夫々の投影線径を、前記長尺部材Lの全長または特定範囲に対して連続的に測定すると、長尺部材Lの全長にわたってねじれ角及びねじれ方向を求めることができ、ねじれのばらつきを把握することができる。これにより、特定の箇所のねじれを検出することができ、高精度に長尺部材Lのねじれを検出することができる。
前記長尺部材Lを、ばね成形用の線材とすると、ばね成形において、基準(規格)に対するねじれのばらつきの合否を判定することができ、ばね成形したときに、ばねの高さのばらつきを抑えることができ、高品質なばねを安定して製造することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、異形断面形状としては、卵形に限らず、楕円形、三角形、多角形、平行四辺形等の真円形以外の種々の形状とすることができる。また、第1線径測定手段と、第2線径測定手段とのなす角は、相関関係が閉ループを形成するような角度であれば、種々の角度とすることができる。長尺部材Lとしても、ばね線材に限らず、リング、レール等に用いられるものでもよく、要は、ねじれが発生する長尺部材全てに適用することができる。第1線径測定手段及び第2線径測定手段は、光を投影するものを用いたが、投影線径を測定できるものであれば、これ以外の手段(例えば、接触式等種々の測定手段)にて投影線径を求めても良い。また、相関関係を求める際も、光を投影する以外の測定手段を用いても良い。また、前記実施形態では、測定を周方向に沿って離間した2つの位置から、長尺部材Lの2次元の相関関係を求めたが、周方向に沿って離間した3つの位置から、長尺部材Lの3次元の相関関係を求めることができる。また、相関関係が2次元であっても、長尺部材Lの実際の測定は、3つ以上の位置から測定することもできる。この場合、高精度に長尺部材Lのねじれ角及びねじれ方向を求めることができる。前記実施形態では、実測対象である長尺部材Lを断面モデルとして相関関係を作成したが、コンピュータで長尺部材Lと同一の断面を有する断面モデルを描き、コンピュータに描かれた断面モデルから相関関係を作成してもよい。
11 第1線径測定手段
12 第2線径測定手段
L 長尺部材

Claims (7)

  1. 異形断面形状を有する長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を検出するねじれ検出方法において、
    周方向に沿って所定角度で離間した少なくとも二つ以上の位置からの長尺部材の夫々の投影線径を、少なくとも一つの軸方向任意位置において測定して、夫々の投影線径を測定する測定工程と、
    前記測定工程において測定した夫々の投影線径の実測値を、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなす断面モデルにおいて、周方向に沿って前記所定角度で離間した少なくとも二つ以上の夫々の位置からの投影線径から算出される断面モデルの投影線径と回転角度との相関関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求める割出工程とを備えたことを特徴とするねじれ検出方法。
  2. 前記長尺部材の断面モデルの軸方向と直交する第1の方向から前記長尺部材を平行投影した線径である第1の投影線径を、投影方向に対する長尺部材の位置を周方向に沿って相対的に変位させつつ周方向全周にわたって求めることにより、前記断面モデルの第1の投影線径と回転角度との相関関係を取得し
    前記長尺部材の断面モデルの軸方向と直交し、かつ前記第1の方向と前記所定角度をなす第2の方向から前記長尺部材を平行投影した線径である第2の投影線径を、投影方向に対する長尺部材の位置を周方向に沿って相対的に変位させつつ周方向全周にわたって求めることにより、前記断面モデルの第2の投影線径と回転角度との相関関係を取得し
    前記第1及び第2の投影線径と回転角度との相関関係から、第1の投影線径と、これに対応する回転角度における第2の投影線径との対応関係を全周にわたって求め、
    前記割出工程において、前記測定工程で測定した夫々の投影線径の実測値を前記対応関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求めることを特徴とする請求項1のねじれ検出方法。
  3. 前記所定角度は、前記長尺部材の断面モデルの前記相関関係を求める際に、この相関関係が閉ループを形成するような角度とすることを特徴とする請求項1又は請求項2のねじれ検出方法。
  4. 前記割出工程は、測定した前記第1の投影線径と第2の投影線径との相関関係の前記閉ループ上の移動距離、及び移動方向を検出することにより、長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を割り出すことを特徴とする請求項3のねじれ角検出方法。
  5. 前記夫々の投影線径を、前記長尺部材の全長または特定範囲に対して連続的に測定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項のねじれ角検出方法。
  6. 前記長尺部材を、ばね成形用の線材としたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項のねじれ角検出方法。
  7. 異形断面形状を有する長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を検出するねじれ検出装置において、
    周方向に沿って所定角度で離間した位置からの長尺部材の夫々の投影線径を、少なくとも一つの軸方向任意位置において測定して、夫々の投影線径の変位を測定する第1線径測定手段及び第2線径測定手段と、
    前記第1線径測定手段及び第2線径測定手段により測定した夫々の投影線径の実測値の変位を、測定対象となる長尺部材の断面形状と同一の断面形状をなす断面モデルにおける、周方向に沿って前記所定角度で離間した少なくとも二つ以上の位置からの夫々の投影線径から算出される断面モデルの投影線径と回転角度との相関関係と比較して、実測した長尺部材のねじれ角及びねじれ方向を求める割出手段とを備え、
    前記長尺部材の軸方向と直交する方向のねじれ角及びねじれ方向を検出することを特徴とするねじれ検出装置。
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