JP5203150B2 - キー入力装置、及びキー入力装置を備えた携帯通信端末 - Google Patents

キー入力装置、及びキー入力装置を備えた携帯通信端末 Download PDF

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Description

本発明は、複数のキースイッチを備えたキー入力装置に関し、特に、三つ以上のキースイッチが同時にオンされた際の制御に関する。
携帯電話機等の携帯通信端末のキー入力装置として、キースキャンラインとキーセンスラインとから成るキーマトリクス構造を有するキー入力装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
一般的なキーマトリクス構造について、図16を参照しながら説明する。
図16は、携帯電話機に備わるキー入力装置1の構造を示している。
図16に示すように、キー入力装置1は、5本のキースキャンライン(キースキャン0〜4)と5本のキーセンスライン(キーセンス0〜4)とから構成されるキーマトリクス構造を有しており、携帯電話機(図示しない)の複数のキー夫々(例えば、テンキーや十字キー、TALKキー等)に対応したキースイッチがキースキャンライン及びキーセンスラインに結線されている。
図17は、キーマトリクス回路上での各キーの割り当てを示している。
キーマトリクス回路は、入出力ポートを有するキースキャン回路11と繋がっており、出力ポートには各キースキャンラインが、入力ポートには各キーセンスラインが接続されている。
抵抗R0〜R4から成るキーセンスプルアップ回路12がキーセンスラインに接続されていて、各キーセンスラインには常にハイレベルの信号が出力されている状態にあり、キースキャン回路11が各キースキャンラインに順次ローレベルのキースキャン信号を出力することで、各キースイッチの開閉状態を検出する。
例えば、キースキャンライン0にキースキャン信号を出力したときに、「TALK」キーが押下されていて当該キーに対応するキースイッチが閉じていた場合は、キーセンスライン2とキースキャンライン0とが導通してキーセンスライン2がローレベルに変化することが検出され、「TALK」キーの押下が検出される。
なお、キー入力装置の出力制御に関する他の先行技術文献としては、以下の特許文献2に示すものがある。
特開平5−189116号公報 特公平5−11326号公報
ところで、近年、ユーザがキー入力装置にキー入力を行って、ゲーム等のアプリケーションをプレイすることのできる携帯電話機が開発されている。
この種の携帯電話機では、上下左右キーから成る、各方向を指示する十字キーと、数字キーと記号キー(「*」キー及び「#」キー)とから成るテンキーとが、ゲームをプレイするためのキーに割り当てられていることが一般的である。
ゲームのプレイ時において、ユーザは、例えばテンキーの「1」キー、「2」キー、及び「4」キーを押すといった、通常の電話機能を使用するときでは想定されないような複雑な同時押しを行うことがある。
ところが、上述したような従来のキーマトリクス構造を有するキー入力装置では、このようなテンキーの押下による3重押し以上のキー同時押しに対応できないことがある。
図17及び18を参照しながら説明する。
図中では、上下左右キーをそれぞれ、「↑」「↓」「←」「→」と表記しており、以降、上下左右キーをそれぞれ「↑」「↓」「←」「→」キーと表記する。
「1」キーと「2」キーと「4」キーとが同時に押された場合、キースキャン回路11でキースキャンライン1をスキャンしたときに、キーセンスライン2及びキーセンスライン3がキースキャンライン1と導通することで「1」キー及び「2」キーが押下されていることが検出される。
次に、キースキャンライン2をスキャンしたときに、キーセンスライン2がキースキャンライン2と導通することで「4」キーが押下されていることが検出されるが、同時に、図18中の太線が示すように、「1」キー、「2」キー、及び「4」キーのそれぞれのキースイッチが閉じていることにより、キーセンスライン3がキースキャンライン2と導通してしまう。
これにより、押されていない「5」キーが押下されているとキースキャン回路11に誤検出されてしまう。「1」キーと「2」キーと「4」キーと「5」キーとが押下されたものとして、キースキャン回路11が押下されたキーを示す情報を出力すると、その情報に基づいてユーザの意図しない処理が行われてしまう。その結果、ユーザがキー入力装置を使って正しくゲームをプレイできない、という事態が発生し得る。
キー入力装置の誤検出を解決するためには、例えば、各キースイッチに逆流防止用の整流回路(ダイオード)を設置することが考えられる。しかし、複数のダイオードを設置するのにはコストがかかってしまい、また、設置するスペース分キーマトリクス回路が大きくなるため携帯電話機の小型化を阻害してしまうため避けたい。
本発明は、整流回路を用いることなく、ユーザにより押下されていないキーの誤検出に基づいてユーザの意図しない処理が実行されることを防止することができるキー入力装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態であるキー入力装置は、行信号線及び列信号線がマトリクス状に配線され、行信号線と列信号線との交差部分のうち複数の部分にキースイッチが設置されてなるキーマトリクス回路と、前記キーマトリクス回路から、各行信号線と各列信号線との導通に関する第1検出情報を受信する受信部と、前記第1検出情報に基づいて、二以上の列信号線と導通している行信号線が複数存在し、かつ、二以上の行信号線と導通している列信号線が複数存在するかを判定する判定部と、二以上の列信号線と導通している行信号線の数及び二以上の行信号線と導通している列信号線の数の少なくとも一方が二未満の場合には、前記第1検出情報に基づいてユーザによりオンされたキースイッチに応じた情報を出力し、二以上の列信号線と導通している行信号線が複数存在し、かつ、二以上の行信号線と導通している列信号線が複数存在する場合、前記第1検出情報に基づく出力を抑止する出力制御部とを備える。
ここで、マトリクス状とは、一方向に並ぶ複数の信号線と、当該一方向と交差する方向に並ぶ複数の信号線とから成る格子状をいい、一方向に並ぶ信号線を行信号線、一方向と交差する方向に並ぶ信号線を列信号線と呼ぶ。行信号線と列信号線は、一方がキースキャンラインで、他方がキーセンスラインである。
なお、行信号線と列信号線との交差部分は、電気的に接続されているわけではなく、行信号線と列信号線とは、キースイッチを介して接続される。
上記の構成により、二以上の列信号線と導通している行信号線が複数存在し、かつ、二以上の行信号線と導通している列信号線が複数存在する場合、すなわち、押下されていないキースイッチに関する導通を誤検出している可能性がある場合には、第1検出情報に基づく出力を抑止するので、押下されていないキースイッチに応じた情報が出力されることはない。したがって、キー入力装置の誤検出により、ユーザの意図しない処理が実行されることを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施態様である携帯電話機10について説明する。
1.携帯電話機10の構成
1.1.携帯電話機10の機能ブロック
図1は、携帯電話機10の構成を示すブロック図である。
携帯電話機10は、アンテナ100と接続された無線通信部200、キー入力装置300、ROM(Read Only Memory)400、及び制御部500を含んで構成される。
無線通信部200は、アンテナ100を介して受信する受信信号の復調処理や、アンテナ100を介して送出する送信信号の変調処理など、無線通信処理を司る回路である。
キー入力装置300は、各方向を指示する十字キーやテンキー等の複数のキーから成り、ユーザの入力操作を受付ける機能を有する。キー入力装置300の詳細は後述する。
ROM400は、携帯電話機10の各種機能を実行するためのプログラムが記憶されているメモリである。ROM400に記憶されている主なプログラムとしては、電話の発着信を実行するための電話機能プログラム410、電子メールの送受信を実行するためのメール機能プログラム420、及び所定のゲームを実行するためのゲームプログラム430等が該当する。
制御部500は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)であり、ROM400に記憶されている各プログラムを実行することで携帯電話機10の各種機能を実行するものである。例えば、電話の発着信時には、電話機能プログラム410を実行し、キー入力装置300からダイアル入力の受付け、受付けたダイアル先への発呼のための信号や音声信号の無線通信部200への送出といった処理を実行する。
電子メール送受信時には、メール機能プログラム420を実行し、キー入力装置300からメールアドレス入力の受付け、文字データの無線通信部200への送出といった処理を実行する。
ゲーム実行時には、ゲームプログラム430を実行し、ゲームを構成するキャラクタ等のグラフィックス描画や、キー入力装置300から十字キー及びテンキーの操作入力の受付け、受付けた操作入力に基づくキャラクタ移動のためのグラフィック処理といった処理を実行する。
なお、携帯電話機10には、画面表示用の表示部や、音声入力用のマイク、音声出力用のスピーカといったデバイスが他にも備わっていることが一般的であるが、これらのデバイスは本実施の形態とは関連性がないため詳述しない。これらのデバイスの構成は従来の携帯電話機の構成と同様でよい。
1.2.キー入力装置300の構成
1.2.1.キー入力装置300のハードウェア構成
続いて、キー入力装置300の構成について詳しく説明する。
図2は、キー入力装置300の構成を示すブロック図である。
キー入力装置300は、キースキャン回路310、キーセンスプルアップ回路320、及びキーマトリクス回路330を有する。
キーマトリクス回路330は、5本のキースキャンライン(キースキャン0〜4)と4本のキーセンスライン(キーセンス0〜3)とから構成されるキーマトリクス構造を有しており、キー入力装置300の複数のキー夫々に対応したキースイッチがキースキャンライン及びキーセンスラインに接続されている。
なお、本実施の形態におけるキースキャンライン及びキーセンスラインはそれぞれ、本発明の行信号線及び列信号線に相当する。
図3は、キー入力装置300での各キーの割り当てを示している。本図においてバツ印は、キースキャンライン2とキーセンスライン3との交差部分、キースキャンライン3とキーセンスラインとの交差部分、並びにキースキャンライン4とキーセンスライン0及び1との交差部分には、キースイッチが設置されていないことを示す。
図2及び図3において、上下左右をそれぞれ、「↑」「↓」「←」「→」と表記しており、以降、本明細書において上下左右キーをそれぞれ「↑」「↓」「←」「→」キーと表記することがある。また、上下左右(「↑」「↓」「←」「→」)キーを総称して十字キーと呼び、数字キー(「0」〜「9」)を総称してテンキーと呼ぶ。
図2及び図3に示すように、キーマトリクス回路330上において、「1」キーのキースイッチは、キースキャンライン0とキーセンスライン0とに接続されている。
「2」キーのキースイッチは、キースキャンライン0とキーセンスライン1とに接続されている。
「3」キーのキースイッチは、キースキャンライン0とキーセンスライン2とに接続されている。
「0」キーのキースイッチは、キースキャンライン0とキーセンスライン3とに接続されている。
「4」キーのキースイッチは、キースキャンライン1とキーセンスライン0とに接続されている。
「5」キーのキースイッチは、キースキャンライン1とキーセンスライン1とに接続されている。
「6」キーのキースイッチは、キースキャンライン1とキーセンスライン2とに接続されている。
「9」キーのキースイッチは、キースキャンライン1とキーセンスライン3とに接続されている。
「7」キーのキースイッチは、キースキャンライン2とキーセンスライン0とに接続されている。
「8」キーのキースイッチは、キースキャンライン2とキーセンスライン1とに接続されている。
「OK」キーのキースイッチは、キースキャンライン2とキーセンスライン2とに接続されている。
「Talk」キーのキースイッチは、キースキャンライン3とキーセンスライン0とに接続されている。
「↓」キーのキースイッチは、キースキャンライン3とキーセンスライン2とに接続されている。
「↑」キーのキースイッチは、キースキャンライン3とキーセンスライン3とに接続されている。
「←」キーのキースイッチは、キースキャンライン4とキーセンスライン2とに接続されている。
「→」キーのキースイッチは、キースキャンライン4とキーセンスライン3とに接続されている。
また、キースキャン回路310の出力ポートには各キースキャンラインが、入力ポートには各キーセンスラインが接続されている。
抵抗R0〜R4から成るキーセンスプルアップ回路320は、キーセンスラインに接続されていて、各キーセンスラインには常にハイレベルの信号が出力されている状態にある。
ここで、キースキャン回路310がキー(キースイッチ)の押下を検出する仕組みについて説明する。
キースキャン回路310は、時分割で各キースキャンラインに順次ローレベルのキースキャン信号を出力する。
キー群のうちいずれかが押下されていると、押下されたキーに対応するキースイッチの接点が閉じ、キースイッチを介して当該キースイッチと接続されているキースキャンラインとキーセンスラインとが導通し、キーセンスライン側がローレベルとなる。
キースキャン回路310は、このキーセンスラインの電圧レベル変化を検知してキースイッチの開閉状態を検出する。
例えば、キースキャン回路310がキースキャンライン1をスキャンしたときに、「9」キーが押下されていると、キーセンスライン3のみがローレベルとなり、残りのキーセンスライン(キーセンスライン0〜2)はハイレベルのままである。この電圧レベル変化でキースキャン回路310は、「9」キー押下を検出する。
1.2.2.キースキャン回路310の機能構成
続いて、キースキャン回路310の機能について説明する。図4は、キースキャン回路310の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、キースキャン回路310は、受信部311、生成部312、テーブル保持部313、カウント部314、判定部315、及び出力制御部316を含む。各部311〜316は、具体的には、コンピュータプログラムによって記述され実現される。
以下、キースキャン回路310の機能について、詳細に説明する。
受信部311は、キーマトリクス回路330から入力される、各キースキャンラインと各キーセンスラインとの導通に関する検出情報(第1検出情報)を受信し、受信した検出情報を生成部312に送信する。
ここで、検出情報について説明する。図5は、検出情報の一例として「1」キー、「2」キー、及び「4」キーが同時に押下された場合の検出情報を示している。
図5(a)は、図3と同様であり、キー入力装置300での各キーの割り当てを示している。図中の丸で囲まれた数値は、同時に押下されたキーを示している。すなわち、「1」キー、「2」キー、及び「4」キーが同時に押下されていることを示している。
図5(b)は、各キースキャンラインと各キーセンスラインとの導通に関する検出情報を示しており、図中の“1”は、キースキャン回路310が電圧レベル変化を検知した(入力信号を受け付けた)キー、言い換えると、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通したキーを示しており、それ以外、すなわち、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していないキーは“0”で示している。
図5(b)に示すように、「1」キー、「2」キー、及び「4」キーが同時に押下されたため、検出情報において「1」キー、「2」キー、及び「4」キーに対応する部分は“1”になっている。さらに、「1」キー、「2」キー、及び「4」キーが同時に押下されると、「1」キー、「2」キー、及び「4」キーのそれぞれのキースイッチが閉じていることにより、キーセンスライン1がキースキャンライン1と導通してしまう。その結果、「5」キーに関してもキースキャン回路310は電圧レベル変化を検知してしまい、「5」キーも押下されたものと誤検出してしまうため、「5」キーに対応する部分も“1”になっている。
図4に戻って、生成部312は、テーブル保持部313に保持されている未設置キーテーブルを参照して、受信部311から入力される検出情報に基づいて検出情報の一部をマスクした検出情報(第2検出情報)を生成する。ここで、検出情報をマスクするとは、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報を、導通していないことを示す情報に書き換えることをいい、図5(b)を例に挙げると“1”を“0”に書き換えることである。生成部312は、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち未設置キーテーブルに示されるキーに対応する情報を、受信部311から入力される、検出情報が含む場合に、当該情報を導通していないことを示す情報に書き換えた第2検出情報を生成する。生成部312は、このようにして生成した検出情報をカウント部314に送信する。
テーブル保持部313は、キースキャンラインとキーセンスラインとの交差部分にキースイッチが設置されていないキーを示す未設置キーテーブルを記憶している。
カウント部314は、生成部312から入力される検出情報のキースキャンライン毎に当該キースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数をカウントし、検出情報のキーセンスライン毎に当該キーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数をカウントする。さらに、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数、及び二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数をカウントし、判定部315に送信する。
判定部315は、カウント部314から入力される、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数が2以上で、かつ、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数が2以上であるかを判定し、判定結果を出力制御部316に送信する。
出力制御部316は、判定部315から入力される判定結果に基づいて制御部500への出力を制御する。
2.キースキャン回路310の動作
続いて、キースキャン回路310の動作について説明する。図6は、キースキャン回路310の動作を模式的に示す図である。
図6(a)は、図3と同様であり、キー割り当ての一例を示している。キースキャン回路310は、図6(a)に示すキー割り当てがなされたキーマトリクス回路330から検出情報を受信すると、図6(b)に示すように、未設置キーに対応する部分をマスクした検出情報を生成する。そして、図6(c)に示すように、キースキャンライン毎に当該キースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数をカウントする。例えば、キースキャン0ではa1、b1、c1、及びd1の和(s1)を算出する。他のキースキャンラインについても同様である。
また、キーセンスライン毎に当該キーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数をカウントする。例えば、キーセンス0ではa1、a2、a3、及びa4の和(sa)を算出する。他のキーセンスラインについても同様である。ここで、図中のa1〜a4、b1〜b3、c1〜c5、及びd1〜d5はそれぞれ、対応するキーの入力信号を示しており、s1〜s5は各キースキャンラインにおける入力信号の和を示しており、sa〜sdは各キーセンスラインにおける入力信号の和を示している。
さらに、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンライン数(X)、及び二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスライン数(Y)をカウントし、X及びYの値に基づいて出力制御を行う。
以下、キースキャン回路310の動作の一例を、フローチャートを用いて詳細に説明する。図7は、キースキャン回路310の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、キースキャン回路310は、キーマトリクス回路330から検出情報を受信すると(ステップS101でYes)、導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を、受信した検出情報が含んでいるか否かを判定する(ステップS102)。
導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を検出情報が含む場合には(ステップS102でYes)、当該情報を導通していないことを示す情報に書き換えた検出情報を生成する(ステップS103)。
導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を検出情報が含まない場合には(ステップS102でNo)、ステップS103を経ずに、ステップS104以降の処理を行う。
次に、検出情報のキースキャンライン毎に当該キースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数をカウントし(ステップS104)、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンライン数をカウントし、その値をXに代入する(ステップS105)。
また、検出情報のキーセンスライン毎に当該キーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数をカウントし(ステップS106)、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスライン数をカウントし、その値をYに代入する(ステップS107)。
そしてXが2以上で、かつ、Yが2以上であるかを判定する(ステップS108)。このような判定を行う理由について説明する。3つのキーを同時に押下した際に、当該3つのキーが検出されるのに加え、押下されていないキーも誤検出される場合というのが、当該3つのキーのうち二つのキーが同一キースキャンライン上であり、かつ、当該二つのうち一方が残りの一つと同一キーセンスライン上である場合であり、その場合には、Xが2以上で、かつ、Yが2以上となる。ただし、矩形を形成するような4つのキーが同時に押下された場合にも、誤検出は起こらずに、上述の3つのキーが押下された場合と同様の検出情報を受け付ける。つまり、3重押しで一つが誤検出された場合と、実際に4つのキーが押下された場合とを区別することができない。
したがって、Xが2以上で、かつ、Yが2以上である場合、すなわち、押下されていないキースイッチに関する導通を誤検出している可能性がある場合には(ステップS108でYes)、検出情報に基づく出力を抑止することで、キーの誤検出に基づいてユーザの意図しない処理が実行されることを防止する。
X及びYの少なくとも一方が2未満である場合には(ステップS108でNo)、検出情報に基づいてユーザによりオンされたキーに応じた情報を制御部500に出力する。この際、導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を、受信した検出情報が含む場合には、マスク後の検出情報に基づいて出力が行われる。
3.携帯電話機10の動作の具体例
3.1.検出情報に基づく出力が抑止される場合
検出情報に基づく出力が抑止される場合の具体例について説明する。図8は、「1」キー、「2」キー、「4」キーが同時に押下された場合の動作を模式的に示す図である。
図8(a)は、図5(a)と同様であり、「1」キー、「2」キー、「4」キーが同時に押下されていることを示している。
図8(b)は、図5(b)と同様であり、検出情報において「1」キー、「2」キー、「4」キーに対応する部分に加え、誤検出により、「5」キーに対応する部分も“1”になっていることを示している。
「1」キー、「2」キー、「4」キーが同時に押下された場合、図8(c)に示すように、キースキャンライン0において各キーセンスラインと導通している数は、2となる。キースキャンライン1においても各キーセンスラインと導通している数は、2となる。キースキャンライン2、3、及び4において各キーセンスラインと導通している数は、0となる。
また、キーセンスライン0において各キースキャンラインと導通している数は、2となる。キーセンスライン1においても各キースキャンラインと導通している数は、2となる。キーセンスライン2、及び3において各キースキャンラインと導通している数は、0となる。
したがって、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数は2となり、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数は2となるので、検出情報に基づく出力は抑止される。
3.2.ユーザによりオンされたキーに応じた情報が出力される場合
ユーザによりオンされたキーに応じた情報が出力される場合の具体例について説明する。図9は、「1」キー、「2」キー、「6」キー、「Talk」キーが同時に押下された場合の動作を模式的に示す図である。
図9(a)は、「1」キー、「2」キー、「6」キー、「Talk」キーが同時に押下されていることを示している。
図9(b)は、検出情報において「1」キー、「2」キー、「6」キー、「Talk」キーに対応する部分に加え、誤検出により、キースイッチが設置されていないキーに対応する部分(図中の点線の丸印)も“1”になっていることを示している。
「1」キー、「2」キー、「6」キー、「Talk」キーが同時に押下された場合、図9(c)に示すように、点線の丸印で示される部分は、未設置キーテーブルに基づいてマスクされるため、当該部分を“0”に書き換えた検出情報が生成される。
その結果、図9(d)に示すように、キースキャンライン0において各キーセンスラインと導通している数は、2となり、キースキャンライン1、3において各キーセンスラインと導通している数は、1となり、キースキャンライン2、4において各キーセンスラインと導通している数は、0となる。
また、キーセンスライン0において各キースキャンラインと導通している数は、2となり、キーセンスライン1、2において各キースキャンラインと導通している数は、1となり、キーセンスライン3において各キースキャンラインと導通している数は、0となる。
したがって、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数は1となり、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数は1となるので、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインの数が二以上で、かつ、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインの数が二以上である、という条件は満たさない。よって、検出情報に基づく出力が抑止されることなく、ユーザにより押下された「1」キー、「2」キー、「6」キー、「Talk」キーに応じた情報が制御部500に出力される。
以上のように本実施の形態によれば、二以上のキーセンスラインと導通しているキースキャンラインが二以上存在し、かつ、二以上のキースキャンラインと導通しているキーセンスラインが二以上存在する場合には、必ず誤検出があるというわけではないが、誤検出の可能性があることから、検出情報に基づく出力を抑止するので、押下されていないキースイッチに応じた情報が出力されることはない。したがって、キー入力装置300の誤検出により、ユーザの意図しない処理が実行されることを防止することができる。
また、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち未設置キーテーブルに示されるキーに対応する情報を検出情報が含む場合には、当該情報をマスクした検出情報を生成し、生成した検出情報に基づいて出力制御を行うことにより、キーの3重押しを正しく検出する頻度を高めることができる。
さらに、キー入力装置300は、追加回路を備えることはなく、ハードウェア的に従来のキー入力装置と同等であるので、携帯電話機の小型化に貢献することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、キーの3重押しがなされた場合に、押下されていないキーの誤検出に基づく処理が行われないことの保障を、より簡潔な制御で実現する。
本実施の形態のキースキャン回路310dでは、カウント部314dは、生成部312から入力される検出情報において、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通している数をカウントし、判定部315dに送信する。
判定部315dは、カウント部314dから入力される、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通している数が4つ以上かを判定し、判定結果を出力制御部316dに送信する。
出力制御部316dは、判定部315dから入力される判定結果に基づいて制御部500への出力を制御する。
他の機能部は、実施の形態1と同様である。
以下、本実施の形態のキースキャン回路310dの動作の一例を、フローチャートを用いて詳細に説明する。図10は、キースキャン回路310dの動作の一例を示すフローチャートである。
本図のステップS201〜203は、図7のステップS101〜103と同様であるので説明を省略する。ステップS204において、キースキャン回路330は、検出情報(受信した検出情報が未設置キーに対応する部分において導通を示す情報を含む場合には、マスク後の検出情報)において、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通している数をカウントする。
導通している数が4つ以上ある否かを判定する(ステップS205)。導通している数が4つ以上ある場合には、誤検出が発生している可能性があるからである。
したがって、導通している数が4つ以上ある場合には(ステップS205でYes)、受信した検出情報に基づく出力を抑止する。
導通している数が4つ未満である場合には(ステップS205でNo)、検出情報に基づいてユーザによりオンされたキースイッチに応じた情報を出力する(ステップS206)。この際、導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を、受信した検出情報が含む場合には、実施の形態1と同様、マスク後の検出情報に基づいて出力が行われる。
以上のように本実施の形態によれば、検出情報において導通している数をカウントし、導通している数が4つ以上か否かにより出力制御を行うという、簡易な制御で、3重押しがなされた場合に押下されていないキーの誤検出に基づく処理が行われないことを保障することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を、受信した第1検出情報が含む場合に、当該情報を導通していないことを示す情報に書き換えた第2検出情報を生成したが、本実施の形態では、さらに、導通を示す情報のうち特殊キーに対応付けられたキーに対応する情報を第2検出情報が含む場合に、当該情報を導通していないことを示す情報に書き換えた検出情報(第3検出情報)を生成することで、特殊キーに対応付けられたキーをマスクする。ここで、特殊キーには、コントロールキー(以下、「Ctrl」キーと示す)、オルトキー(以下、「ALT」キーと示す)、シフトキー(以下、「SHIFT」キーと示す)等が該当する。
図11は、本実施の形態におけるキースキャン回路310aの構成を示す機能ブロック図である。本図に示すように、テーブル保持部313aは、未設置キーテーブルに加えて、特殊キー毎に当該特殊キーに対応するマスクキーテーブルを保持している。マスクキーテーブルは、特殊キーと、当該特殊キーに対応する入力信号が検出された場合にマスクすべきキーとを対応付けたものである。マスクすべきキーは、例えば、対応付けられた特殊キーとの同時押下が想定されていないキーである。
生成部312aは、テーブル保持部313aに保持されている未設置キーテーブルを参照して、受信部311から入力される検出情報に基づいて検出情報の一部をマスクした検出情報(第2検出情報)を生成する。
生成部312aは、さらに、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうちマスクキーテーブルに示される特殊キーに対応する情報を、生成した検出情報が含む場合に、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち当該特殊キーに対応付けられたマスクすべきキーに対応する情報を当該検出情報が含んでいれば、当該情報を導通していないことを示す情報に書き換えた検出情報(第3検出情報)を生成する。
生成部312aは、このようにして生成した検出情報をカウント部314に送信する。
他の機能部は、実施の形態1と同様である。
続いて、キー入力装置300aの例としてのキーボードでかな入力する場合を例に挙げて、本実施の形態の詳細を説明する。図12は、検出情報においてマスクすべき部分を示す図である。図12(a)は、キーボードの一部を示す図である。図12(b)は、図12(a)に対応しており、キーボードの各キーの割り当てを示している。また、検出情報においてキースイッチが設置されていないキーに対応する部分については、実施の形態1で説明したように、マスクされることを示している(図中のバツ印)。
図12(c)は、図12(a)に対応しており、キーボードの各キーの割り当てを示している。また、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち「SHIFT」キーに対応する情報を検出情報が含む場合に、マスクすべきキーをバツ印で示している。図12(c)に示すように、「SHIFT」キーが押下されている場合には、「つ」キーや「い」キーについては受け付けるが、「た」キーや「て」キー等については受け付けない。これは、「SHIFT」キーと、「つ」キーまたは「い」キーとが押下された場合には、「っ」や「ぃ」といった文字入力処理が制御部500によって行われるが、例えば「SHIFT」キーと「た」キーとが押下された場合には、これらの入力による処理は何ら行われないからである。
図12(d)は、図12(a)に対応しており、キーボードの各キーの割り当てを示している。また、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち「Ctrl」キーに対応する情報を検出情報が含む場合に、マスクすべきキーをバツ印で示している。
このように、特殊キー毎にマスクすべきキーが対応付けられている。
次に、特殊キーに対応付けられたキーをマスクした検出情報を生成する例として、「SHIFT」キーを含む複数のキーが押下された場合について説明する。図13は、「SHIFT」キー、「て」キー、「い」キーが同時に押下された場合の動作を模式的に示す図である。図13(a)は、キー入力装置300aでの各キーの割り当てを示している。図中の丸で囲まれた数値は、同時に押下されたキーを示している。すなわち、「SHIFT」キー、「て」キー、「い」キーが同時に押下されていることを示している。
図13(b)に示すように、「SHIFT」キー、「て」キー、「い」キーが同時に押下されたため、検出情報において「SHIFT」キー、「て」キー、「い」キーに対応する部分は“1”になっている。ただし、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち「SHIFT」キーに対応する情報を検出情報が含む場合には、図12(b)のバツ印で示した部分がマスクされた検出情報が生成される。したがって、図13(c)に示すように、「て」キーに対応する部分がマスクされた検出情報が生成されることになる。
以上のように本実施の形態によれば、例えば、「SHIFT」キーを含む複数のキーを押下する際、「SHIFT」キーとの同時押下が想定されていない「て」キーが誤って押下された場合や誤検出された場合であっても、「て」キーに対応する部分がマスクされた検出情報が生成され、当該生成情報に基づいて出力制御が行われるので、使い勝手を向上させることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、キーマトリクス回路における、特殊キーに対応するキースイッチ及び数字キーに対応するキースイッチの設置位置の改良に関する。
例えば、ゲーム等のアプリケーションを利用する際に、3つの数字キーを同時に押下する場合が考えられる。そこで、本実施の形態では、各数字キーに対応するキースイッチを、どの3つの数字キーを同時に押下したとしても誤検出が発生しないように、キーマトリクス回路330bにおいて設置する。
具体的には、3つのキーを同時に押下した際に誤検出が発生するのは、当該3つのキーのうち二つが同一のキースキャンライン(キーセンスライン)に設置せれており、かつ、残りの一つが何れか二つの一方と同一のキーセンスライン(キースキャンライン)に設置されている場合である。
したがって、各数字キーに対応するキースイッチのうちどの三つのキースイッチにおいても、そのうちの何れか二つを同一のキースキャンラインまたは同一のキーセンスラインに設置せず、かつ、残りの一つを前記何れか二つの一方と同一のキースキャンライン及び他方と同一のキーセンスラインとなる位置以外となるよう設置する。
また、複数押しでの使用が想定される特殊キーに対応するキースイッチについても同様に、「CTRL」キー、「ALT」キー、「SHIFT」キーに対応するキースイッチのうち何れか二つを同一のキースキャンラインまたは同一のキーセンスラインに設置せず、かつ、残りの一つを前記何れか二つの一方と同一のキースキャンライン及び他方と同一のキーセンスラインとなる位置以外となるように設置する。
図14は、キーマトリクス回路330bにおける、特殊キーに対応するキースイッチ及び数字キーに対応するキースイッチの設置の一例を示す図である。
図14に示すように、キーマトリクス回路330上において、「1」キーのキースイッチは、キースキャンライン0とキーセンスライン0とに接続されている。
「2」キーのキースイッチは、キースキャンライン1とキーセンスライン0とに接続されている。
「3」キーのキースイッチは、キースキャンライン2とキーセンスライン0とに接続されている。
「4」キーのキースイッチは、キースキャンライン3とキーセンスライン0とに接続されている。
「5」キーのキースイッチは、キースキャンライン4とキーセンスライン0とに接続されている。
「6」キーのキースイッチは、キースキャンライン5とキーセンスライン0とに接続されている。
「7」キーのキースイッチは、キースキャンライン6とキーセンスライン0とに接続されている。
「8」キーのキースイッチは、キースキャンライン7とキーセンスライン1とに接続されている。
「9」キーのキースイッチは、キースキャンライン7とキーセンスライン2とに接続されている。
「0」キーのキースイッチは、キースキャンライン7とキーセンスライン3とに接続されている。
「CTRL」キーのキースイッチは、キースキャンライン4とキーセンスライン2とに接続されている。
「SHIFT」キーのキースイッチは、キースキャンライン5とキーセンスライン3とに接続されている。
「ALT」キーのキースイッチは、キースキャンライン6とキーセンスライン4とに接続されている。
「↓」キーのキースイッチは、キースキャンライン6とキーセンスライン7とに接続されている。
「↑」キーのキースイッチは、キースキャンライン6とキーセンスライン6とに接続されている。
「←」キーのキースイッチは、キースキャンライン7とキーセンスライン6とに接続されている。
「→」キーのキースイッチは、キースキャンライン7とキーセンスライン7とに接続されている。
また、空白部分には、どのようなキーを割り当ててもよく、斜線部分には、特殊キー及び数字キーと同時に押下されることが想定されていないキーを割り当てる必要があるが、キーを割り当てない方がより望ましい。
以上のように本実施の形態によれば、3つの数字キーが同時に押下された際の誤検出を防止することができる。また、特殊キーを含む3つのキーが同時に押下された際の誤検出も防止することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態は、二つのキースイッチが共通する一のキーキャップに覆われている場合の当該二つのキースイッチの設置位置の改良に関する。
一般的に、キー入出力装置の例としてのキーボードにおいては、キースイッチはテンキー、十字キー、及びアルファベットキー等を示すキーキャップに覆われており、各キーキャップの真ん中に対応する位置にキースイッチが設置される。そのようなキーボードにおいて、キーを押下してもその検出がなされない場合がある。例えば「SPACE」キーは、他のキーよりもキーキャップの部分が長いため、キーキャップの端が押下された場合には、キースイッチの接点が閉じず、その検出がなされない場合があり得る。
そこで、本実施の形態では、「SPACE」キーに対して二つのキースイッチを設置する。これにより、キーキャップの端が押下された場合であっても、その検出が可能になる。「SPACE」キーに対して二つのキースイッチを設置する場合の設置位置について図15を用いて説明する。
図15は、キーキャップとキースイッチとの関係及び「SPACE」キーに対応する二つのキースイッチの設置位置を示す図である。
図15(a)に示すように、「SPACE」キーを示すキーキャップに対しては、二つのキースイッチ(キースイッチsw1とキースイッチsw2)が設置される。
図15(b)は、キーマトリクス回路330cにおいてキースイッチsw1とキースイッチsw2とを、同一のキースキャンラインまたは同一のキーセンスラインに設置しない場合のキー割り当てを示している。具体的には、キースイッチsw1は、キースキャンライン3とキーセンスライン1とに接続されている。また、キースイッチsw2は、キースキャンライン2とキーセンスライン2とに接続されている。斜線部分は、「SPACE」キーと同時に押下されるべきキーを配置してはいけない部分を示している。斜線で示した部分の何れかに対応するキーと、「SPACE」キーとが同時に押下されると、キースキャン回路310cは、斜線で示した部分の何れかに対応するキーの入力信号の他、「SPACE1」及び「SPACE2」に対応する入力信号を共に受け付けてしまい、その結果、誤検出が発生するためである。
図15(c)は、キーマトリクス回路330cにおいてキースイッチsw1とキースイッチsw2とを、同一のキースキャンライン(キースキャンライン3)に設置する場合のキー割り当てを示している。斜線部分は、「SPACE」キーと同時に押下されるべきキーを配置してはいけない部分を示している。
図15(b)と図15(c)とを比較すると、図15(b)の方が、斜線部分が少ないのがわかる。
したがって、「SPACE」キーに対して二つのキースイッチを設置する場合には、図15(b)のように設置する。これにより、「SPACE」キーと同時に押下されるべきキーに対応するキースイッチの配置の制約が緩和され、キーマトリクス回路330cにおいてキースイッチの配置を効率的に行うことができる。
<補足>
以上、本発明に係るキー入力装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られないことは勿論である。
(1)上記実施の形態では、本発明における行信号線をキースキャンラインとし、列信号線をキーセンスラインとしたが、これに限定されるものではない。
行と列とは互いに交差する関係を示しているに過ぎず、例えば、列信号線をキーセンスラインとし、行信号線をキースキャンラインとしてもよい。
(2)上記実施の形態では、未設置キーテーブルは、キースキャンラインとキーセンスラインとの交差部分にキースイッチが設置されていないキーを示すとしたが、キースイッチは設置されているが、操作キーとして割り当てられていないキーを示すものとしてもよい。
(3)上記実施の形態では、本発明のキー入力装置を備えた携帯通信端末として携帯電話機を例に挙げたが、これに限定されるものではない。
例えば、PDA(Personal Digital Assistant)やラップトップPC(Personal Computer)といった機器にも、本発明のキー入力装置は実装可能である。
(4)上記実施の形態では、例えば、図5(b)に示すように、各キースキャンラインと各キーセンスラインとの導通に関する検出情報を第1検出情報としたが、各キースキャンラインと各キーセンスラインとの導通に関する検出情報の各々(例えば、キースキャンライン0とキーセンスライン0との導通に関する検出情報)を第1検出情報としてもよく、その際、第1検出情報のうち未設置キーに対応する第1検出情報をマスクするとしてもよい。
(5)上記実施の形態1では、図7のステップS102で、導通を示す情報のうち未設置キーに対応する情報を受信した検出情報が含んでいるか否かを判定したが、このような判定は行わず、受信した検出情報に基づいて、未設置キーに対応する情報を導通していないことを示す情報に書き換えた検出情報を生成するとしてもよい。
(6)上記実施の形態2では、キー入力装置300dは、検出情報において導通している数をカウントし、導通している数が4つ以上か否かにより出力制御を行ったが、キー入力装置300dにおいて、実施の形態5で示した、共通する一のキーキャップに覆われている二つのキースイッチが存在する場合には、当該二つのキースイッチに対応するキーを含む3つのキーを同時に押下した場合、キースキャン回路310dは、4つの入力信号を検知してしまう場合があり得る。その結果、導通している数は4となり、検出情報に基づく出力が抑止されてしまう。
そこで、キースキャン回路310dにおけるテーブル保持部313dは、共通する一のキーキャップに覆われている二つのキースイッチを示すテーブルをさらに保持し、カウント部314dは、キースキャンラインとキーセンスラインとが導通していることを示す情報のうち当該二つのキースイッチに対応する情報を検出情報が含む場合には、当該二つのキースイッチに関して導通している数は一つであるとしてカウントしてもよい。
これにより、当該二つのキースイッチに対応するキーを含む3つのキーが同時に押下された場合であっても、正確に出力制御を行うことができる。
また、テーブル保持部313dは、所定の検出情報パターンを保持しているとしてもよく、その際、所定の検出情報パターンにおいて、共通する一のキーキャップに覆われている二つのキースイッチは、導通していることを示す情報であるとしてもよい。カウント部314dは、入力される検出情報と記憶されている検出情報パターンとを比較し、それらが一致する場合には、導通していることを示す情報をカウントする際に、導通していることを示す情報の一つを無効とすることで、正確に出力制御を行うことができる。
(7)上記実施の形態3では、生成部312aは、第2検出情報を生成し、さらに、第3検出情報を生成するとしたが、第1検出情報に基づいて、未設置キーテーブルに示されるキーに対応する部分と特殊キーに対応付けられたマスクすべきキーに対応する部分とをマスクした検出情報(第4検出情報)を生成するとしてもよい。
(8)上記実施の形態3では、テーブル保持部313aは、マスクキーテーブルを保持しているとしたが、アプリケーションからマスクすべきキーを示す情報を受け付けて、自動的にマスクキーテーブルを書き換えるとしてもよい。
(9)上記実施の形態3では、特殊キーには、「Ctrl」キー、「ALT」キー、「SHIFT」キーが該当するとしたが、これに限らない。複数のキーとの同時押しが想定されるキーであればよい。
(10)上記実施の形態5において、キースキャン回路310cは、動作モードとして、テストモードとアプリケーションモードとを含むとしてもよい。
携帯電話機の出荷段階においては、キースキャン回路310cはテストモードで動作し、「SPACE」キーに対応する二つのキースイッチの入力信号を別々に扱う。
このように、各キースイッチに対応する信号を別々に扱うことで、各キースイッチが正常であることを確認することができる。
また、出荷後にユーザの使用に供される段階では、キースキャン回路310cはアプリケーションモードで動作し、「SPACE」キーに対応する二つのキースイッチのうち何れの入力信号でも、「SPACE」キーが押下されたとものとして扱う。
上記実施の形態及び上記補足をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明は、キーマトリクス構造を有するキー入力装置に広く適用可能である。
携帯電話機10の構成を示すブロック図である。 キー入力装置300の構成を示すブロック図である。 キー入力装置300での各キーの割り当てを示す図である。 実施の形態1におけるキースキャン回路310の構成を示す機能ブロック図である。 「1」キー、「2」キー、及び「4」キーが同時に押下された場合の検出情報を示す図である。 キースキャン回路310の動作を模式的に示す図である。 キースキャン回路310の動作の一例を示すフローチャートである。 検出情報に基づく出力が抑止される場合の動作を模式的に示す図である。 ユーザによりオンされたキーを示す情報が出力される場合の動作を模式的に示す図である。 キースキャン回路310dの動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3におけるキースキャン回路310aの構成を示す機能ブロック図である。 検出情報においてマスクすべき部分を示す図である。 「SHIFT」キー、「て」キー、「い」キーが同時に押下された場合の動作を模式的に示す図である。 キーマトリクス回路330bにおける、特殊キーに対応するキースイッチ及び数字キーに対応するキースイッチの設置の一例を示す図である。 キーキャップとキースイッチとの関係及び「SPACE」キーに対応する二つのキースイッチの設置位置を示す図である。 従来のキー入力装置の構成を示す図である。 従来の各キーの割り当てを示す図である。 従来のキーマトリクス回路の電流経路を示す概念図である。
符号の説明
10 携帯電話機
100 アンテナ
200 無線通信部
300 キー入力装置
310 キースキャン回路
311 受信部
312 生成部
313 テーブル保持部
314 カウント部
315 判定部
316 出力制御部
320 キーセンスプルアップ回路
330 キーマトリクス回路
400 ROM
500 制御部

Claims (6)

  1. 行信号線及び列信号線がマトリクス状に配線され、行信号線と列信号線との交差部分のうち複数の部分にキースイッチが設置されてなるキーマトリクス回路と、
    前記キーマトリクス回路から、各行信号線と各列信号線との導通に関する第1検出情報を受信する受信部と、
    前記第1検出情報に基づいて、二以上の列信号線と導通している行信号線が複数存在し、かつ、二以上の行信号線と導通している列信号線が複数存在するかを判定する判定部と、
    二以上の列信号線と導通している行信号線の数及び二以上の行信号線と導通している列信号線の数の少なくとも一方が二未満の場合には、前記第1検出情報に基づいてユーザによりオンされたキースイッチに応じた情報を出力し、二以上の列信号線と導通している行信号線が複数存在し、かつ、二以上の行信号線と導通している列信号線が複数存在する場合、前記第1検出情報に基づく出力を抑止する出力制御部とを備え、
    前記キーマトリクス回路は、キースイッチが設置されていない、行信号線と列信号線との交差部分を含み、
    キースイッチが設置されていない交差部分を示すキースイッチ未設置情報を記憶している記憶部と、
    行信号線と列信号線とが導通していることを示す情報のうち前記キースイッチ未設置情報に対応する情報を前記第1検出情報が含む場合に、当該情報を行信号線と列信号線とが導通していないことを示す情報に書き換えたものである第2検出情報を生成する生成部と、
    をさらに有し、
    前記判定部による判定は、前記第1検出情報に基づいて生成された前記第2検出情報に基づいて行われる
    ことを特徴とするキー入力装置。
  2. 前記記憶部は、さらに、前記複数のキースイッチのうち第1キースイッチと第2キースイッチとを対応付けて記憶しており、
    前記生成部は、行信号線と列信号線とが導通していることを示す情報のうち前記第1キースイッチに対応する情報を前記第2検出情報が含む場合に、行信号線と列信号線とが導通していることを示す情報のうち前記第2キースイッチに対応する情報を前記第2検出情報が含んでいれば、当該情報を行信号線と列信号線とが導通していないことを示す情報に書き換えたものである第3検出情報を生成し、
    前記判定部による判定は、前記第2検出情報に基づいて生成された前記第3検出情報に基づいて行われる
    請求項1記載のキー入力装置。
  3. 前記複数のキースイッチの夫々に対応するキーからなるキー群を含み、
    前記キー群は、コントロールキー、オルトキー、及びシフトキーを含み、
    これらコントロールキー、オルトキー、及びシフトキーに対応するキースイッチのうち何れか二つを同一の行信号線または同一の列信号線に設置せず、かつ、残りの一つを前記何れか二つの一方と同一の行信号線及び他方と同一の列信号線となる位置以外に設置する
    請求項1記載のキー入力装置。
  4. 前記複数のキースイッチの夫々に対応するキーからなるキー群を含み、
    前記キー群は、0から9までの数字キーを含み、
    0から9までの数字キーに対応するキースイッチのうちどの三つのキースイッチにおいても、そのうちの何れか二つを同一の行信号線または同一の列信号線に設置せず、かつ、残りの一つを前記何れか二つの一方と同一の行信号線及び他方と同一の列信号線となる位置以外に設置する
    請求項1記載のキー入力装置。
  5. 前記複数のキースイッチの夫々は、キーキャップに覆われており、
    前記複数のキースイッチのうち何れか二つのキースイッチは、共通する一のキーキャップに覆われており、当該二つのキースイッチを同一の行信号線に設置せず、かつ、同一の列信号線に設置しない
    請求項1記載のキー入力装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のキー入力装置を備え、前記キー入力装置に設置されたキースイッチがテンキー及び十字キーを示すキーキャップに覆われている携帯通信端末。
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