JP5203039B2 - 排気弁 - Google Patents

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Description

本発明は、配管に水を送り込むときに開弁して配管内の空気を排気し、排気が終われば閉弁し、また配管系の圧力が低下して真空状態となったときに開弁して外部空気を導入することにより真空状態を破壊する排気弁に関する。
従来の排気弁として、特開2004−138083に示されたものがある。これは、ケーシングで下部に流入口が開口し上部に流出口が開口した弁室を形成し、弁室と流出口の間に弁座を形成し、弁室内にフロートを自由状態で配し、フロートが弁座に着座した閉弁時にフロートを受止める保持部を弁座と一体に形成して流出口に設けたものである。この排気弁は、先ず配管に水を送り込むときにはフロートが弁座から離座して降下した開弁状態であり、流入口から弁室内に流入してくる配管内の空気をフロートの周囲を通して流出口に排気する。そして排気が終わって配管内の水が流入口から弁室内に流入してくるとフロートが浮上して弁座に着座し閉弁する。また配管系の圧力が低下して真空状態となったときにはフロートが弁座から離座して降下し、流出口から弁室内に流入してくる外部空気をフロートの周囲を通して流入口から配管内に導入することにより真空状態を破壊する。
上記従来の排気弁は、フロートが弁座に着座した閉弁時にフロートを受止める保持部を弁座と一体に形成して流出口に設けたものであるので、閉弁時にウォーターハンマー等による衝撃を受けても、フロートが保持部に受止められて流出口に食い込むような変形が防止されるものである。しかしながら、上記従来の排気弁は、保持部を弁座と一体に形成したものであるので、フロートが弁座に着座した閉弁時にフロートが保持部に当接するように弁座と保持部を形成することが困難であり、保持部が弁座よりもフロート側に位置しているとフロートが弁座に着座することができず、弁座が保持部よりもフロート側に位置しているフロートが弁座に着座した閉弁時に保持部がフロートを受止めることができないという問題点があった。
特開2004−138083
解決しようとする課題は、フロートが弁座に着座した閉弁時に保持部がフロートを確実に受止めることができる排気弁を提供することである。
本発明の排気弁は、ケーシングで下部に流入口が開口し上部に流出口が開口した弁室を形成し、弁室と流出口の間に弁座を形成し、弁室内にフロートを自由状態で配し、フロートが弁座に着座した閉弁時にフロートを受止める保持部を流出口に設けたものにおいて、保持部を弁座とは別体に形成し、保持部をフロート側に前進せしめるバネを設け、保持部に前進を制限する上肩部を設け、フロートがその浮上により保持部の下面に当接して保持部を後退せしめてフロートが弁座に着座し閉弁することを特徴とする。
本発明による排気弁は、保持部を弁座とは別体に形成し、保持部をフロート側に前進せしめるバネを設け、保持部に前進を制限する上肩部を設け、フロートがその浮上により保持部の下面に当接して保持部を後退せしめてフロートが弁座に着座し閉弁するものであるので、フロートが弁座に着座した閉弁時に保持部がフロートを確実に受止めることができるという優れた効果を生じる。
本発明の排気弁は、保持部を弁座とは別体に形成し、保持部をフロート側に前進せしめるバネを設け、保持部に前進を制限する上肩部を設け、フロートがその浮上により保持部の下面に当接して保持部を後退せしめてフロートが弁座に着座し閉弁するものである。そのため、フロートの浮上によりフロートが保持部に当接した状態で弁座に着座し閉弁する。そのため、フロートが弁座に着座した閉弁時に保持部がフロートを確実に受止めることができる。
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1と図2参照)。本体1に蓋2をボルトで締結して内部に弁室3を有するケーシングを形成する。本体1の下部に流入口4を形成し、蓋2に流出口5を形成し、流出口5の弁室3側開口端に弁座6を形成する。
本体1は弁室3の内壁に内側に突出した複数のリブ9を一体に有し、リブ9の内側に有底のほぼ円筒形状のフロート受け10をスナップリング8で固定する。フロート受け10の底部は内外を連通する小さな開口面積の通孔11を有する。フロート受け10内に球形のフロート12を自由状態で配置する。
流出口5に図2に示すように十字状の保持部13を設ける。保持部13は弁座6を形成する蓋2とは別体に形成する。保持部13は蓋2に固定したスナップリンク14と保持部13の下肩部15の間に配置したコイルバネ16により下方のフロート12側に付勢して前進せしめ、保持部13の上肩部17により前進を制限する。保持部13はそのフロート12側の下面をフロート12の外表面に一致する部分球面状に形成する。フロート12はその浮上により保持部13の下面に当接して保持部13を後退せしめ、二点鎖線で示すように保持部13に当接した状態で弁座6に着座し閉弁する。そのため、フロート12が弁座6に着座した閉弁時に保持部13がフロート12を確実に受止めることができる。
上記実施例の排気弁の動作は下記の通りである。先ず配管に水を送り込むときにはフロート12は弁座6から離座して降下しフロート受け10の底壁に載った開弁状態である。これにより、流入口4から弁室3内に流入してくる配管内の空気をフロート12の周囲を通して流出口5に排気する。そして排気が終わって配管内の水が流入口4から弁室3内に流入してくるとフロート12が浮上し、保持部13の下面に当接してコイルバネ16の付勢力に抗して保持部13を後退せしめ、保持部13に当接した状態で弁座6に着座し閉弁する。これにより、水の漏出を防止する。このとき、フロート12は保持部13で受止められるのでウォーターハンマー等による衝撃を受けても変形しない。また配管系の圧力が低下して真空状態となったときにはフロート12が弁座6から離座して降下し開弁する。これにより、流出口5から弁室3内に流入してくる外部空気をフロート12の周囲を通して流入口4から配管内に導入することにより真空状態を破壊する。
本発明の実施例の排気弁の断面図。 図1のA−A断面図。
符号の説明
1 本体
2 蓋
3 弁室
4 流入口
5 流出口
6 弁座
8 スナップリング
9 リブ
10 フロート受け
11 通孔
12 フロート
13 保持部
14 スナップリング
15 下肩部
16 コイルバネ
17 上肩部

Claims (1)

  1. ケーシングで下部に流入口が開口し上部に流出口が開口した弁室を形成し、弁室と流出口の間に弁座を形成し、弁室内にフロートを自由状態で配し、フロートが弁座に着座した閉弁時にフロートを受止める保持部を流出口に設けたものにおいて、保持部を弁座とは別体に形成し、保持部をフロート側に前進せしめるバネを設け、保持部に前進を制限する上肩部を設け、フロートがその浮上により保持部の下面に当接して保持部を後退せしめてフロートが弁座に着座し閉弁することを特徴とする排気弁。
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