JP5202900B2 - 加速度・角速度センサ - Google Patents

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Description

本発明は、加速度および角速度を検出する加速度・角速度センサに関する。
近年の自動車、携帯端末、アミューズメント分野、ロボティクス分野などでは加速度や角速度といった物理量を検出することへの要望が高まっている。特に、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる3次元座標系における各座標軸の成分ごとに、加速度や角速度といった物理量を検出可能であって、サイズの小さなセンサの必要性が高まっている。
この要求を満足するものとして、特許文献1には、振動子が加速度によって変位したことを検出し、角速度が加わった場合には振動子がコリオリ力により変位したことを検出することによって、±X方向、±Y方向、±Z方向の合計6方向における加速度および角速度を検出する装置が開示されている。また、特許文献2には、振動子がコリオリ力により変位したことを検出することによって、合計6方向における角速度を検出する多軸角速度センサが開示されている。
特開2005−31096号公報 特開2006−23320号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されている装置やセンサにおいては、合計6方向の各々で、ピエゾ起電力を検出する電極の構造および励振電極が異なっている。そのため、角速度、加速度を検出する場合、X方向、Y方向については構造が対称であるため、同一の加速度、角速度が印加された場合、等しい圧電起電力が生じるが、Z方向の構造は、X、Y方向とは異なる。したがって、X、Y、Z各軸に同一の加速度、角速度が印加された場合、X、Y軸方向とZ軸方向とは出力特性が異なる(出力起電力の方向依存性)。
また、同じ加速度、角速度が印加された場合、出力起電力は、加速度、角速度が小さいときは、X、Y、Z各軸とも印加された加速度、角速度に比例するが、加速度、角速度が大きくなった場合、前記センサーの構造変化(しなり)は、追従できなくなるため、加速度、角速度が小さい場合の印加された加速度、角速度に比例する出力起電力とは異なることになる。つまり、X、Y軸方向とZ軸方向では、構造が異なることにより、出力起電力の直線性の方向依存性が生じる。
よって、加速度および角速度の検出感度、および、出力の直線性の方向依存性が大きいという問題があった。
本発明の目的は、円筒形または角筒形のスペーサの中に剛体を配置し、前記スペーサの内壁と剛体との間に働く、圧力、ねじれを検出するもので、X、Y方向とZ方向とは構造が対称で、出力特性を同じとすることで、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することが可能な加速度・角速度センサを提供することである。
本発明は、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出する加速度・角速度センサであって、水平面内に配置され、上面に第1の電極を有し、下面に第2の電極を有する第1のピエゾフィルムと、前記第1のピエゾフィルムから下方に離間された水平面内に配置され、上面に第3の電極を有し、下面に第4の電極を有する第2のピエゾフィルムと、前記第1のピエゾフィルムと前記第2のピエゾフィルムとの間に配置され、水平方向および垂直方向に変位可能な剛体と、を有するセンサ体と、前記第1の電極と前記第2の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、前記第1の電極と前記第2の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、前記第3の電極と前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、前記第3の電極と前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、をそれぞれ検出する検出手段と、前記検出手段が検出した各ピエゾ起電力に基づいて、加速度および角速度を算出する加速度・角速度算出手段と、を有し、前記第2の電極および前記第3の電極が、前記剛体に対向する中央小電極と、該中央小電極の水平方向前方に位置する前側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向後方に位置する後側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向左方に位置する左側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向右方に位置する右側周囲小電極とを含むように、複数の周囲小電極に分割されており、前記検出手段は、前記第1の電極と、前記第2の電極側の任意の周囲小電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第1のピエゾ起電力として検出し、前記第1の電極と、前記第2の電極側の任意の周囲小電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第2のピエゾ起電力として検出し、前記第3の電極側の任意の周囲小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第3のピエゾ起電力として検出し、前記第3の電極側の任意の周囲小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第4のピエゾ起電力として検出し、前記第1の電極と、前記第2の電極側の前記中央小電極との間が、変位された前記剛体で圧縮または伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第5のピエゾ起電力として検出し、前記第3の電極側の前記中央小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮または伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第6のピエゾ起電力として検出し、前記加速度・角速度算出手段は、前記第1乃至第4のピエゾ起電力に基づいて水平方向の加速度を算出し、前記第5乃至第6のピエゾ起電力に基づいて垂直方向の加速度を算出する。
上記構成において、センサ体は、水平方向および垂直方向に対称性を有する構造にしているので、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出した場合に、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することができる。
また、この態様においては、前記第1の電極と前記第2の電極の中央小電極との間に任意の極性の電圧を印加するとともに、前記第3の電極の中央小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧を印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を垂直方向に振動させる垂直振動手段と、前記第1の電極と前記第2の電極の前側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の前側周囲小電極と前記第4の電極との間に任意の極性の電圧をそれぞれ印加するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極の後側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の後側周囲小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧をそれぞれ印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を水平方向前方から水平方向後方にかけての前後方向に振動させる前後振動手段と、前記第1の電極と前記第2の電極の左側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の左側周囲小電極と前記第4の電極との間に任意の極性の電圧をそれぞれ印加するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極の右側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の右側周囲小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧をそれぞれ印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を水平方向左方から水平方向右方にかけての左右方向に振動させる左右振動手段と、を更に有し、前記加速度・角速度算出手段は、前記剛体が振動している状態において前記検出手段が検出した各ピエゾ起電力に基づいて、加速度に起因して生じる外力と角速度に起因して生じるコリオリ力との合成力を算出する合成力算出手段と、前記合成力を前記外力と前記コリオリ力とに分離する分離手段と、前記外力に基づいて加速度を算出する加速度算出手段と、前記コリオリ力に基づいて角速度を算出する角速度算出手段と、を有している。
なお、前記第1のピエゾフィルムおよび前記第2のピエゾフィルムが、ポリフッ化ビニリデンで形成されていることが好ましい。
また、前記第1のピエゾフィルムと前記第2のピエゾフィルムとの間であって、前記剛体の周りの隙間には、ゲル状物質が充填されていることが好ましい。
ゲル状物質としては、ウレタン系、エチレン系、スチレン系、およびシリコン系のゲルエラストマー、シリコンゴム系のシーリング材を挙げることができる。
本発明によると、センサ体が水平方向および垂直方向に対称性を有する電極構造にしているため、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出した場合に、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することができる。
また、複数のピエゾ起電力に基づいて、加速度や角速度が算出されるから、加速された方向や回転された方向が精度良く検出されるとともに、加速度や角速度の算出精度が向上できる。よって、加速度や角速度を精度良く求めることができる。
参考形態]
参考形態を図1,図2に基づいて以下に説明する。
(加速度・角速度センサの構成)
図1(a)、(b)に示すように、参考形態における加速度・角速度センサは、センサ体1を有している。センサ体1は、円筒形のスペーサ106を有し、この内部に、第1の電極101、第1のピエゾフィルム102、第2の電極103、シリコーンシーラントからなるゲル材104、ステンレスからなる球状の剛体105、第3の電極107、第2のピエゾフィルム108、第4の電極109を、上から下に亙ってこの順番で有している。
第1のピエゾフィルム102は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)で形成されており、図1(a)に示すように、上面に第1の電極101が、下面に第2の電極103が、それぞれインクジェット印刷法によって印刷されて、水平面内に配置されている。この第1のピエゾフィルム102は、高電界印加で分極処理されることによって、ピエゾ性を備えている。第2のピエゾフィルム108も同様に、PVDFで形成されており、図1(a)に示すように、上面に第3の電極107が、下面に第4の電極109が、それぞれインクジェット印刷法によって印刷されて、第1のピエゾフィルム102から下方に離間された水平面内に配置されている。この第2のピエゾフィルム108も同様に、高電界印加で分極処理されることによって、ピエゾ性を備えている。このように、PVDFを用いることにより、好適なピエゾ効果を示すピエゾフィルムを形成することができる。
第1のピエゾフィルム102と第2のピエゾフィルム108との間には、球形の剛体105が埋め込まれて、水平方向および垂直方向に変位可能な状態で、スペーサ106のほぼ中心に位置されている。このように、剛体105が球形をしているから、剛体105を水平方向および垂直方向に効率良く変位させることができる。
第1のピエゾフィルム102と第2のピエゾフィルム108との間であって、剛体105の周りの隙間には、ゲル状物質としてのゲル材104が充填されている。このゲル材104は、剛体105の変位を妨げないようなやわらかい性質を有しており、剛体105を、スペーサ106のほぼ中心に位置させる役割を果たしている。これにより、第1のピエゾフィルム102と第2のピエゾフィルム108との間のほぼ中心に剛体105を位置させることができる。ここで、スペーサ106と剛体105との間で位置ずれが起こりにくくするために、スペーサ106と剛体105との間の隙間はできるだけ小さいことが好ましい。
なお、図1(a)に示すように、第2の電極103と第3の電極107とは、剛体105の形状に沿った球面を有している。この球面によって、第1のピエゾフィルム102と第2のピエゾフィルム108との間のほぼ中心に剛体105を位置させることができる。
第1の電極101、第2の電極103、第3の電極107、および、第4の電極109は、上方から見て同じ形状にされている。図2(a)は第1の電極101の形状、図2(b)は第2の電極103の形状、図2(c)は第3の電極107の形状、図2(d)は第4の電極109の形状をそれぞれ示している。
図2(a)に示すように、第1の電極101は、剛体105に対向する中央小電極A15と、この中央小電極A15の周囲に位置し、円環を4分割した形状の4つの周囲小電極A11,A12,A13,A14とに分割されている。図2(b)〜(d)に示すように、第2の電極103、第3の電極107、および、第4の電極109についても同様に、5つの小電極に分割されている。
(センサ体1の製造方法)
このようなセンサ体1は、以下の手順で作成される。まず、PVDFで形成された第2のピエゾフィルム108が用意され、この表面に第3の電極107が、この裏面に第4の電極109が、インクジェット印刷法によってそれぞれ印刷される。そして、この第2のピエゾフィルム108に分極処理が施されることによって、第2のピエゾフィルム108にピエゾ性が持たされる。
また、光硬化形成樹脂法によって、円筒形のスペーサ106が3次元的に形成される。そして、第2のピエゾフィルム108に形成された電極のうち、スペーサ106に接する部分がエッチングにより除去されて、第2のピエゾフィルム108がスペーサ106の底面に貼り合わされる。その後、剛体105およびゲル材104がスペーサ106内に詰め込まれる。
また、第2のピエゾフィルム108と同様にして、表面に第1の電極101、裏面に第2の電極103がそれぞれ印刷され、ピエゾ性を有した第1のピエゾフィルム102が作成される。この第1のピエゾフィルム102が、剛体105およびゲル材104が詰め込まれたスペーサ106の上面に貼り合わされて、センサ体1が完成される。
(水平方向の加速度の算出)
スペーサ106内において、剛体105が水平方向に移動(変位)すると、第1の電極101を構成する5つの小電極A11〜A15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極と、第2の電極103を構成する5つの小電極B11〜B15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極との間が、剛体105により圧縮される。これにより、互いに接近された2つの周囲小電極間の第1のピエゾフィルム102から、第1のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ106内において、剛体105が水平方向に移動(変位)すると、第1の電極101を構成する5つの小電極A11〜A15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極と、第2の電極103を構成する5つの小電極B11〜B15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極との間が、剛体105により伸長される。これにより、互いに離間された2つの小電極間の第1のピエゾフィルム102から、第2のピエゾ起電力が生じる。
同様に、スペーサ106内において、剛体105が水平方向に移動(変位)すると、第3の電極107を構成する5つの小電極C11〜C15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極と、第4の電極109を構成する5つの小電極D11〜D15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極との間が、剛体105により圧縮される。これにより、互いに接近された2つの小電極間の第2のピエゾフィルム108から、第3のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ106内において、剛体105が水平方向に移動(変位)すると、第3の電極107を構成する5つの小電極C11〜C15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極と、第4の電極109を構成する5つの小電極D11〜D15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極との間が、剛体105により伸長される。これにより、互いに離間された2つの小電極間の第2のピエゾフィルム108から、第4のピエゾ起電力が生じる。
例えば、図1(a)に示す、剛体105が+X方向(紙面手前方向)に加速された場合、剛体105は慣性力によって元の位置に留まろうとするために、−X方向(紙面奥方向)に変位する。この場合、図2に示す周囲小電極A11と周囲小電極B11との間、および、周囲小電極A12と周囲小電極B12との間が圧縮されて、周囲小電極A11と周囲小電極B11との間の第1のピエゾフィルム102、および、周囲小電極A12と周囲小電極B12との間の第1のピエゾフィルム102から、それぞれ第1のピエゾ起電力が生じる。また、周囲小電極A13と周囲小電極B13との間、および、周囲小電極A14と周囲小電極B14との間が伸長されて、周囲小電極A13と周囲小電極B13との間の第1のピエゾフィルム102、および、周囲小電極A14と周囲小電極B14との間の第1のピエゾフィルム102から、それぞれ第2のピエゾ起電力が生じる。
また、この場合、図2に示す周囲小電極C11と周囲小電極D11との間、および、周囲小電極C12と周囲小電極D12との間が圧縮されて、周囲小電極C11と周囲小電極D11との間の第2のピエゾフィルム108、および、周囲小電極C12と周囲小電極D12との間の第2のピエゾフィルム108から、それぞれ第3のピエゾ起電力が生じる。また、周囲小電極C13と周囲小電極D13との間、および、周囲小電極C14と周囲小電極D14との間が伸長されて、周囲小電極C13と周囲小電極D13との間の第2のピエゾフィルム108、および、周囲小電極C14と周囲小電極D14との間の第2のピエゾフィルム108から、それぞれ第4のピエゾ起電力が生じる。
ここで、第1の起電力および第3の起電力の極性が正である場合、第2の起電力および第4の起電力の極性は負である。
以上のように発生した各ピエゾ起電力は、検出手段としての検出装置(例えば電圧計、図示せず)により検出される。加速度・角速度算出手段としての算出装置(例えば、マイクロコンピュータにより構成される、図示せず)は、例えば、第1のピエゾ起電力と第2のピエゾ起電力との絶対値を算出するとともに、第3のピエゾ起電力と第4のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、加速度に起因して生じる外力fに比例した形として検出される。加速度に起因して生じる外力fは、f=m・aで表される。mは剛体105の重さ、aは剛体105の加速度である。したがって、各ピエゾ起電力が検出されると、算出装置によって外力fが算出され、水平方向の加速度が算出される。
なお、−X方向(紙面奥方向)や、±Y方向(紙面左右方向)に加速度が加わった場合には、センサ体1の水平方向の構造の対称性から、第1乃至第4のピエゾ起電力が検出装置によって同様に検出される。これにより、算出装置によって、水平方向の加速度が算出される。
(垂直方向の加速度の算出)
また、スペーサ106内において、剛体105が垂直方向に移動(変位)すると、第1の電極101を構成する中央小電極A15と、第2の電極103を構成する中央小電極B15との間が、剛体105により圧縮または伸長される。これにより、互いに接近または離間された中央小電極A15と中央小電極B15との間の第1のピエゾフィルム102から、第5のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ106内において、剛体105が垂直方向に移動(変位)すると、第3の電極107を構成する中央小電極C15と、第4の電極109を構成する中央小電極D15との間が、剛体105により圧縮または伸長される。これにより、互いに接近または離間された中央小電極C15と中央小電極D15との間の第2のピエゾフィルム108から、第6のピエゾ起電力が生じる。ここで、第5の起電力の極性と第6の起電力の極性とは逆である。
例えば、図1(a)に示す−Z方向(紙面下方向)に加速度が加わった場合、剛体105は慣性力によって元の位置に留まろうとするために、+Z方向(紙面上方向)に変位する。この場合、図2に示す中央小電極A15と中央小電極B15との間が圧縮されて、中央小電極A15と中央小電極B15との間の第1のピエゾフィルム102から第5のピエゾ起電力が生じる。また、中央小電極C15と中央小電極D15との間が伸長されて、中央小電極C15と中央小電極D15との間の第2のピエゾフィルム108から第6のピエゾ起電力が生じる。
以上のように生じた各ピエゾ起電力は、検出装置により検出される。算出装置は、例えば、第5のピエゾ起電力と第6のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、前記のように加速度に起因して生じる外力fに比例した形として検出される。各ピエゾ起電力が検出されると、算出装置によって外力fが算出され、垂直方向の加速度が算出される。
(角速度の算出)
また、スペーサ106内において、剛体105が回転すると、第1の電極101を構成する5つの小電極A11〜A15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極と、この小電極に対向しない第2の電極103側の小電極であって、第2の電極103を構成する5つの小電極B11〜B15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極との間が、剛体105により圧縮される。これにより、互いに接近された2つの小電極間の第1のピエゾフィルム102から、第7のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ106内において、剛体105が回転すると、第1の電極101を構成する5つの小電極A11〜A15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極と、この小電極に対向しない第2の電極103側の小電極であって、第2の電極103を構成する5つの小電極B11〜B15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極との間が、剛体105により伸長される。これにより、互いに離間された2つの小電極間の第1のピエゾフィルム102から、第8のピエゾ起電力が生じる。
同様に、スペーサ106内において、剛体105が回転すると、第3の電極107を構成する5つの小電極C11〜C15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極と、この小電極に対向しない第4の電極109側の小電極であって、第4の電極109を構成する5つの小電極D11〜D15のうち、剛体105が変位した方向に位置する小電極との間が、剛体105により圧縮される。これにより、互いに接近された2つの小電極間の第2のピエゾフィルム108から、第9のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ106内において、剛体105が回転すると、第3の電極107を構成する5つの小電極C11〜C15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極と、この小電極に対向しない第4の電極109側の小電極であって、第4の電極109を構成する5つの小電極D11〜D15のうち、剛体105が変位した方向と反対の方向に位置する小電極との間が、剛体105により伸長される。これにより、互いに離間された2つの小電極間の第2のピエゾフィルム108から、第10のピエゾ起電力が生じる。
例えば、図1(a)に示す剛体105がZ軸方向(垂直方向)からX軸方向(紙面に直交する方向)に回転した場合、周囲小電極A11と周囲小電極B13との間、および、周囲小電極A14と周囲小電極B12との間が圧縮されて、周囲小電極A11と周囲小電極B13との間の第1のピエゾフィルム102、および、周囲小電極A14と周囲小電極B12との間の第1のピエゾフィルム102から、それぞれ第7のピエゾ起電力が生じる。また、周囲小電極A11と周囲小電極B12との間、および、周囲小電極A14と周囲小電極B13との間が伸長されて、周囲小電極A11と周囲小電極B12との間の第1のピエゾフィルム102、および、周囲小電極A14と周囲小電極B13との間の第1のピエゾフィルム102から、それぞれ第8のピエゾ起電力が生じる。
また、この場合、周囲小電極C13と周囲小電極D11との間、および、周囲小電極C12と周囲小電極D14との間が伸長されて、周囲小電極C13と周囲小電極D11との間の第2のピエゾフィルム108、および、周囲小電極C12と周囲小電極D14との間の第2のピエゾフィルム108から、それぞれ第9のピエゾ起電力が生じる。また、周囲小電極C12と周囲小電極D11との間、および、周囲小電極C11と周囲小電極D14との間が圧縮されて、周囲小電極C12と周囲小電極D11との間の第2のピエゾフィルム108、および、周囲小電極C11と周囲小電極D14との間の第2のピエゾフィルム108から、それぞれ第10のピエゾ起電力が生じる。
ここで、第7のピエゾ起電力および第9のピエゾ起電力の極性が正である場合、第8のピエゾ起電力および第10のピエゾ起電力の極性は負である。
以上のように生じた各ピエゾ起電力は、検出装置により検出される。算出装置は、例えば、第7のピエゾ起電力と第8のピエゾ起電力との絶対値を算出するとともに、第9のピエゾ起電力と第10のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、角速度に起因して生じるコリオリ力Fに比例した形として検出される。コリオリ力Fは、F=2m・V・ωで表される。mは剛体105の重さ、Vは剛体105の瞬時の速度、ωは剛体105の瞬時の角速度である。したがって、各ピエゾ起電力が検出されると、算出装置によってコリオリ力Fが算出され、さらに、瞬時の速度Vを推定することにより、角速度が算出される。
このように、変位された剛体105により電極間が圧縮または伸長されることによって、2つのピエゾフィルム102,108にそれぞれ生じた各ピエゾ起電力に基づいて、加速度および角速度が算出される。そして、センサ体1が水平方向および垂直方向に対称性を有する構造にされているから、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出した場合に、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することができる。
また、複数のピエゾ起電力に基づいて、加速度や角速度が算出されるから、加速された方向や回転された方向が精度良く検出されるとともに、加速度や角速度の算出精度が向上される。よって、加速度や角速度を精度良く求めることができる。
(加速度・角速度センサの動作)
センサ体1に加速度に起因して生じる外力fや、角速度に起因して生じるコリオリ力Fが作用すると、前記したように剛体105が加速され各種のピエゾ起電力が検出される。
各種のピエゾ起電力が検出装置により検出されると、前記したように、これらに比例する外力fやコリオリ力Fが算出装置により算出される。これにより、算出装置によって、加速度や角速度が算出される。
なお、本参考形態では、剛体105の形状は球形であるが、他の形、例えば、碁石形状としても良い。また、典型的な剛体105の直径は、0.5mm〜1.0mmである。
の実施の形態]
次に、本発明のの実施の形態を図3乃至図12に基づいて以下に説明する。
図3はの実施の形態における加速度・角速度センサの断面図である。図3に示すように、の実施の形態における加速度・角速度センサは、センサ体11を有している。センサ体11は、角筒形のスペーサ306を有し、この内部に、第1の電極301、第1のピエゾフィルム302、第2の電極303、ゲル材304、立方体状の剛体305、第3の電極307、第2のピエゾフィルム308、第4の電極309を、上から下に亙ってこの順番で有している。
第1の電極301は、第1のピエゾフィルム302の上面に貼り付けられている。第2の電極303は、第1のピエゾフィルム302の下面に貼り付けられている。また、第3の電極307は、第2のピエゾフィルム308の上面に貼り付けられている。第4の電極309は、第2のピエゾフィルム308の下面に貼り付けられている。なお、第1のピエゾフィルム302および第2のピエゾフィルム308は、参考形態と同様に、PVDFで形成されている。また、ゲル材304は、参考形態のゲル材104と同様の役割を果たしている。
図4は、センサ体11を上方より見た斜視図である。図4は、第2の電極303、剛体305、第3の電極307のみを表示している。第2の電極303は、後側周囲小電極E11、左側周囲小電極E21、右側周囲小電極E31、前側周囲小電極E41、中央小電極E51を含む9個の小電極に分割されている。また、第3の電極307も同様に、後側周囲小電極E12、左側周囲小電極E22、右側周囲小電極E32、前側周囲小電極E42、中央小電極E52を含む9個の小電極に分割されている。そして、剛体305は、中央小電極E51と中央小電極E52との間に配置されている。
(水平方向の加速度の算出)
スペーサ306内において、剛体305が水平方向に移動すると、第2の電極303を構成する9つの小電極のうち、剛体305が移動した方向に位置する小電極と、第1の電極301との間が、剛体305により圧縮される。これにより、互いに接近された小電極と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム302から、第1のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ306内において、剛体305が水平方向に移動すると、第2の電極303を構成する9つの小電極のうち、剛体305が移動した方向と反対の方向に位置する小電極と、第1の電極301との間が、剛体305により伸長される。これにより、互いに離間された小電極と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム302から、第2のピエゾ起電力が生じる。
同様に、スペーサ306内において、剛体305が水平方向に移動すると、第3の電極307を構成する9つの小電極のうち、剛体305が移動した方向に位置する小電極と、第4の電極309との間が、剛体305により圧縮される。これにより、互いに接近された小電極と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から、第3のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ306内において、剛体305が水平方向に移動すると、第3の電極307を構成する9つの小電極のうち、剛体305が移動した方向と反対の方向に位置する小電極と、第4の電極309との間が、剛体305により伸長される。これにより、互いに離間された小電極と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から、第4のピエゾ起電力が生じる。
例えば、図4に示すように、剛体305に+Y方向(紙面右方向)の加速度が加わった場合、剛体305は慣性力によって、−Y方向(紙面左方向)に変位する。この場合、図4に示す左側周囲小電極E21と第1の電極301との間が圧縮されて、左側周囲小電極E21と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム302から第1のピエゾ起電力が生じる。また、右側周囲小電極E31と第1の電極301との間が伸長されて、右側周囲小電極E31と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム302から第2のピエゾ起電力が生じる。
また、この場合、図4に示す左側周囲小電極E22と第4の電極309との間が圧縮されて、左側周囲小電極E22と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム108から第3のピエゾ起電力が生じる。また、右側周囲小電極E32と第4の電極309との間が伸長されて、右側周囲小電極E32と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム108から第4のピエゾ起電力が生じる。
ここで、第1の起電力および第3の起電力の極性が正である場合、第2の起電力および第4の起電力の極性は負である。
以上のように生じた各ピエゾ起電力は、検出装置(例えば、電圧計、図示せず)により検出される。算出装置(例えば、マイクロコンピュータにより構成される、図示せず)は、例えば、第1のピエゾ起電力と第2のピエゾ起電力との絶対値を算出するとともに、第3のピエゾ起電力と第4のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、前記のように加速度に起因して生じる外力fに比例した形として検出される。各ピエゾ起電力が検出されると、算出装置によって外力fが算出され、水平方向の加速度が算出される。
なお、±X方向(紙面に直交する方向)や、−Y方向(紙面左方向)に加速度が加わった場合には、センサ体11の水平方向の構造の対称性から、第1乃至第4のピエゾ起電力が検出装置により同様に検出される。これにより、算出装置によって、水平方向の加速度が算出される。
(垂直方向の加速度の算出)
また、スペーサ306内において、剛体305が垂直方向に移動すると、中央小電極E51と、第1の電極301との間が、剛体305により圧縮または伸長される。これにより、互いに接近または離間された中央小電極E51と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム102から、第5のピエゾ起電力が生じる。
また、スペーサ306内において、剛体305が垂直方向に移動すると、中央小電極E52と、第4の電極109との間が、剛体305により圧縮または伸長される。これにより、互いに接近または離間された中央小電極E52と第4の電極109との間の第2のピエゾフィルム108から、第6のピエゾ起電力が生じる。ここで、第5の起電力の極性と第6の起電力の極性とは逆である。
例えば、剛体305に−Z方向(紙面下方向)の加速度が加わった場合、剛体305は慣性力によって元の位置に留まろうとするために、+Z方向(紙面上方向)に移動する。この場合、図4に示す中央小電極E51と第1の電極301との間が圧縮されて、中央小電極E51と第1の電極301との間の第1のピエゾフィルム302から第5のピエゾ起電力が生じる。また、中央小電極E52と第4の電極109との間が伸長されて、中央小電極E52と第4の電極109との間の第2のピエゾフィルム108から第6のピエゾ起電力が生じる。
以上のように生じた各ピエゾ起電力は、検出装置により検出される。算出装置は、例えば、第5のピエゾ起電力と第6のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、前記のように加速度に起因して生じる外力fに比例した形として検出される。各ピエゾ起電力が検出されると、算出装置によって外力fが算出され、垂直方向の加速度が算出される。
このように、変位した剛体305により電極間が圧縮または伸長されることによって、2つのピエゾフィルム302,308にそれぞれ生じた各ピエゾ起電力に基づいて、加速度が算出される。そして、センサ体が水平方向および垂直方向に対称性を有する構造にされているから、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度を検出した場合に、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することができる。
また、複数のピエゾ起電力に基づいて、加速度が算出されるから、加速された方向が精度良く検出されるとともに、加速度の算出精度が向上される。よって、加速度を精度良く求めることができる。
(加速度および角速度の算出)
また、垂直振動手段、前後振動手段、および、左右振動手段としての図示しない電圧印加装置により、第1の電極301と第2の電極303との間、第3の電極307と第4の電極309との間にそれぞれ電圧を印加することによって、剛体305をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のいずれかに振動させることが可能である。
例えば、図5に示すように、左側周囲小電極E21と左側周囲小電極E22との間を広げ、右側周囲小電極E31と右側周囲小電極E32との間を狭めるように、第1の電極301と左側周囲小電極E21との間、第4の電極309と左側周囲小電極E22との間、第1の電極301と右側周囲小電極E31との間、第4の電極309と右側周囲小電極E32との間にそれぞれ電圧を印加することによって、剛体305を−Y方向(紙面左方向)へ変位させることが可能である。そして、印加した電圧の極性を交互に変える(励振)ことによって、Y軸方向(紙面左右方向)に沿った振動Uを剛体305に生じさせることが可能である。
Y軸方向に沿った振動Uを剛体305に生じさせている状態で、図5に示すように、Z軸を中心とした回転が加わると、剛体305にコリオリ力が働き、剛体305が−X方向(紙面奥方向)に変位する。この変位は後側周囲小電極E11と後側周囲小電極E12との間を広げ、前側周囲小電極E41と前側周囲小電極E42との間を狭める。
この場合、図5に示す後側周囲小電極E11と第1の電極301との間が圧縮されて、第1の電極301と後側周囲小電極E11との間の第1のピエゾフィルム302から第1のピエゾ起電力が生じる。また、前側周囲小電極E41と第1の電極301との間が伸長されて、第1の電極301と前側周囲小電極E41との間の第1のピエゾフィルム302から第2のピエゾ起電力が生じる。
また、この場合、図5に示す後側周囲小電極E12と第4の電極309との間が圧縮されて、後側周囲小電極E12と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から第3のピエゾ起電力が生じる。また、前側周囲小電極E42と第4の電極309との間が伸長されて、前側周囲小電極E42と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から第4のピエゾ起電力が生じる。
また、例えば、図6に示すように、第1の電極301と中央小電極E51との間、および、中央小電極E52と第4の電極309との間にそれぞれ電圧を印加し、印加した電圧の極性を交互に変える(励振)ことによって、Z軸方向(紙面上下方向)に沿った振動Uを剛体305に生じさせることが可能である。
Z軸方向に沿った振動Uを剛体305に生じさせている状態で、図6に示すように、Y軸を中心とした回転が加わると、剛体305にコリオリ力が働き、剛体305が+X方向(紙面手前方向)に変位する。この変位は前側周囲小電極E41と前側周囲小電極E42との間を広げ、後側周囲小電極E11と後側周囲小電極E12との間を狭める。
この場合、図6に示す前側周囲小電極E41と第1の電極301との間が圧縮されて、第1の電極301と前側周囲小電極E41との間の第1のピエゾフィルム302から第1のピエゾ起電力が生じる。また、後側周囲小電極E11と第1の電極301との間が伸長されて、第1の電極301と後側周囲小電極E11との間の第1のピエゾフィルム302から第2のピエゾ起電力が生じる。
また、この場合、図6に示す前側周囲小電極E42と第4の電極309との間が圧縮されて、前側周囲小電極E42と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から第3のピエゾ起電力が生じる。また、後側周囲小電極E12と第4の電極309との間が伸長されて、後側周囲小電極E12と第4の電極309との間の第2のピエゾフィルム308から第4のピエゾ起電力が生じる。
以上のように生じた各ピエゾ起電力は、検出装置により検出される。算出装置は、例えば、第1のピエゾ起電力と第2のピエゾ起電力との絶対値を算出するとともに、第3のピエゾ起電力と第4のピエゾ起電力との絶対値を算出する。
ここで、各ピエゾ起電力は、加速度に起因して生じる外力fと、角速度に起因して生じるコリオリ力Fとの合成力f+Fに比例した形として検出される。合成力算出手段として機能する算出装置は、合成力f+Fを算出する。そして、分離手段として機能する算出装置は、以下の手順によって、合成力f+Fを外力fとコリオリ力Fとに分離する。
まず、図7に示すような合成力f+Fの検出信号について、変極点P1〜P9を抽出する。そして、図8に示すように、各変極点P1〜P9の時間軸t上の位置を示す区画線Q1〜Q9を定義し、隣接する各区画線の中間位置を通る参照線Q12〜Q89を定義する。そして、図9に示すように、各参照線上に、その両側にある変極点の信号値の平均値をもった参照点mをプロットする。たとえば、参照点m1は、変極点P1の信号値と変極点P2の信号値との平均値をもった参照線Q12上の点ということになる。
このように、参照点m1〜m8が得られたら、図10に示すように、これらを順に結んだ信号波形を求める。こうして得られた信号波形は、もとの合成力f+Fのうちのバイアス成分に対応するものになり、従って、加速度aに基づく外力fに対応するものになる。
バイアス成分が求まれば、これをもとの合成力から差し引くことにより、振幅成分に対応する信号波形を得ることができて、図11に示すようなコリオリ力Fに対応した信号波形を得ることができる。なお、角速度ωの大きさは、コリオリ力Fに対応した信号波形の包絡線Eを抽出することにより得られる。また、角速度ωの向きは、得られたコリオリ力Fと図12に示す剛体305に与えた振動Uとの位相差により得ることができる。
加速度に起因して生じる外力fは、f=m・aで表される。mは剛体305の重さ、aは剛体305の加速度である。したがって、外力fが求まると、加速度算出手段として機能する算出装置によって、加速度が算出される。また、コリオリ力Fは、F=2m・V・ωで表される。mは剛体305の重さ、Vは剛体305の瞬時の速度、ωは剛体305の瞬時の角速度である。したがって、コリオリ力Fが求まると、角速度算出手段として機能する算出装置によって、角速度が算出される。
なお、瞬間の速度Vは、剛体305の振動状態から推定することができる。つまり、剛体305を振動させている電圧の振幅、周波数、そして瞬時瞬時における位相から、瞬間速度Vを推定することが可能である。
このように、変位した剛体305により電極間が圧縮または伸長されることによって、2つのピエゾフィルム302,308にそれぞれ生じた各ピエゾ起電力に基づいて、加速度および角速度が算出される。そして、センサ体11が水平方向および垂直方向に対称性を有する構造にしているから、3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出した場合に、検出感度および出力の直線性の方向依存性を改善することができる。
また、剛体305が振動している状態において検出された各ピエゾ起電力に基づいて、合成力f+Fが算出され、これが外力fとコリオリ力Fとに分離されて、加速度および角速度が算出される。これにより、加速度および角速度を精度良く求めることができる。
なお、X軸を中心とした回転が加わった場合の角速度の検出については、センサ体11の水平方向の構造の対称性から同様に、Z軸方向に沿った振動を剛体305に生じさせている状態で、第1乃至第4のピエゾ起電力を求めればよい。
(加速度・角速度センサの動作)
センサ体11に加速度に起因して生じる外力fが作用すると、前記したように剛体305に加速度が加わり各種のピエゾ起電力が検出される。
また、任意の軸方向に振動中のセンサ体11に、角速度に起因して生じるコリオリ力Fが作用すると、前記したように剛体305が変位して各種のピエゾ起電力が検出される。
このように、剛体305が振動している状態において検出された各ピエゾ起電力に基づいて、合成力f+Fが算出され、これが外力fとコリオリ力Fとに分離されて、加速度および角速度が算出される。これにより、加速度および角速度を精度良く求めることができる。
(本実施の形態の変形例)
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態において、ピエゾフィルムがPVDFで形成された構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、ピエゾフィルムがピエゾ効果を示すセラミックス材料で形成された構成にしてもよい。
また、の実施の形態において、ピエゾフィルムのピエゾ効果によって剛体305が振動する構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、ピエゾフィルムの代わりに誘電体が用いられて、静電駆動により剛体305が振動し、静電容量の変化が検出される構成にしてもよい。
また、本実施の形態において、ピエゾフィルムから出力されるピエゾ起電力が用いられる構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、ピエゾフィルムのピエゾ抵抗の変化が用いられる構成にしても良い。
また、本実施の形態において、第1乃至第4のピエゾ起電力に基づいて、加速度や角速度が算出される構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、第1のピエゾ起電力のみに基づいて、加速度や角速度が算出される構成にしてもよい。また、第5乃至第6のピエゾ起電力に基づいて、加速度が算出される構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、第5のピエゾ起電力のみに基づいて、加速度が算出される構成にしてもよい。また、第1の実施の形態において、第7乃至第10のピエゾ起電力に基づいて、角速度が算出される構成にしているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、第7のピエゾ起電力のみに基づいて、角速度が算出される構成にしてもよい。
また、本実施の形態において、変位する剛体の数が1個の構成にされているが、この構成に限定されるものではなく、剛体の数が2個以上であってもよい。また、センサ体の数は1個に限定されるものではなく、左右方向、または、上下方向に複数のセンサ体が設けられた構成にしてもよい。この場合、検出感度や検出精度が向上される。
参考形態における加速度・角速度センサの構造概略図。 参考形態における加速度・角速度センサの電極配置図。 の実施の形態における加速度・角速度センサの構造概略図。 の実施の形態における加速度・角速度センサの説明図。 の実施の形態における加速度・角速度センサの説明図。 の実施の形態における加速度・角速度センサの説明図。 合成力の変極点を示す図。 合成力の参照線を示す図。 合成力の参照点を示す図。 外力を示す図。 コリオリ力を示す図。 剛体に与えた振動を示す図。
符号の説明
1 センサ体
11 センサ体
101 第1の電極
102 第1のピエゾフィルム
103 第2の電極
104 ゲル材
105 剛体
106 スペーサ
107 第3の電極
108 第2のピエゾフィルム
109 第4の電極
301 第1の電極
302 第1のピエゾフィルム
303 第2の電極
304 ゲル材
305 剛体
306 スペーサ
307 第3の電極
308 第2のピエゾフィルム
309 第4の電極
A11,A12,A13,A14 周囲小電極
B11,B12,B13,B14 周囲小電極
C11,C12,C13,C14 周囲小電極
D11,D12,D13,D14 周囲小電極
A15,B15,C15,D15 中央小電極
E11,E12 後側周囲小電極
E21,E22 左側周囲小電極
E31,E32 右側周囲小電極
E41,E42 前側周囲小電極
E51,E52 中央小電極

Claims (4)

  1. 3次元座標系における各座標軸の成分ごとに加速度および角速度を検出する加速度・角速度センサであって、
    水平面内に配置され、上面に第1の電極を有し、下面に第2の電極を有する第1のピエゾフィルムと、
    前記第1のピエゾフィルムから下方に離間された水平面内に配置され、上面に第3の電極を有し、下面に第4の電極を有する第2のピエゾフィルムと、
    前記第1のピエゾフィルムと前記第2のピエゾフィルムとの間に配置され、水平方向および垂直方向に変位可能な剛体と、
    を有するセンサ体と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、
    前記第3の電極と前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、
    前記第3の電極と前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力と、
    をそれぞれ検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した各ピエゾ起電力に基づいて、加速度および角速度を算出する加速度・角速度算出手段と、
    を有し、
    前記第2の電極および前記第3の電極が、前記剛体に対向する中央小電極と、該中央小電極の水平方向前方に位置する前側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向後方に位置する後側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向左方に位置する左側周囲小電極と、前記中央小電極の水平方向右方に位置する右側周囲小電極とを含むように、複数の周囲小電極に分割されており、
    前記検出手段は、
    前記第1の電極と、前記第2の電極側の任意の周囲小電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第1のピエゾ起電力として検出し、
    前記第1の電極と、前記第2の電極側の任意の周囲小電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第2のピエゾ起電力として検出し、
    前記第3の電極側の任意の周囲小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第3のピエゾ起電力として検出し、
    前記第3の電極側の任意の周囲小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第4のピエゾ起電力として検出し、
    前記第1の電極と、前記第2の電極側の前記中央小電極との間が、変位された前記剛体で圧縮または伸長されることによって、前記第1のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第5のピエゾ起電力として検出し、
    前記第3の電極側の前記中央小電極と、前記第4の電極との間が、変位された前記剛体で圧縮または伸長されることによって、前記第2のピエゾフィルムに生じたピエゾ起電力を第6のピエゾ起電力として検出し、
    前記加速度・角速度算出手段は、前記第1乃至第4のピエゾ起電力に基づいて水平方向の加速度を算出し、前記第5乃至第6のピエゾ起電力に基づいて垂直方向の加速度を算出することを特徴とする加速度・角速度センサ。
  2. 前記第1の電極と前記第2の電極の中央小電極との間に任意の極性の電圧を印加するとともに、前記第3の電極の中央小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧を印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を垂直方向に振動させる垂直振動手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の前側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の前側周囲小電極と前記第4の電極との間に任意の極性の電圧をそれぞれ印加するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極の後側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の後側周囲小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧をそれぞれ印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を水平方向前方から水平方向後方にかけての前後方向に振動させる前後振動手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の左側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の左側周囲小電極と前記第4の電極との間に任意の極性の電圧をそれぞれ印加するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極の右側周囲小電極との間、および、前記第3の電極の右側周囲小電極と前記第4の電極との間に前記任意の極性とは逆の極性の電圧をそれぞれ印加し、前記極性を交互に切り替えることによって、前記剛体を水平方向左方から水平方向右方にかけての左右方向に振動させる左右振動手段と、
    を更に有し、
    前記加速度・角速度算出手段は、
    前記剛体が振動している状態において前記検出手段が検出した各ピエゾ起電力に基づいて、加速度に起因して生じる外力と角速度に起因して生じるコリオリ力との合成力を算出する合成力算出手段と、
    前記合成力を前記外力と前記コリオリ力とに分離する分離手段と、
    前記外力に基づいて加速度を算出する加速度算出手段と、
    前記コリオリ力に基づいて角速度を算出する角速度算出手段と、
    を有していることを特徴とする請求項に記載の加速度・角速度センサ。
  3. 前記第1のピエゾフィルムおよび前記第2のピエゾフィルムが、ポリフッ化ビニリデンで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加速度・角速度センサ。
  4. 前記第1のピエゾフィルムと前記第2のピエゾフィルムとの間であって、前記剛体の周りの隙間には、ゲル状物質が充填されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の加速度・角速度センサ。
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