JP5200260B2 - 殺虫殺卵組成物及び殺虫殺卵方法 - Google Patents

殺虫殺卵組成物及び殺虫殺卵方法 Download PDF

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Description

本発明は、殺虫殺卵組成物及び殺虫殺卵方法に関する。
殺菌剤や、ダニ、アブラムシ等の農作物害虫に対するトリグリセライド殺虫組成物としては各種のものが知られている。例えば、特許文献1には、燐脂質と食用油からなる殺菌組成物が開示されている。また、特許文献2〜4には、動植物油脂と界面活性剤とからなる殺ダニ剤が開示されている。しかし、これらの組成物がダニの卵に対して効果を有することについては記載されていない。
特許文献5には不飽和脂肪酸トリグリセライドが記載され、ヤシ油、パーム核油、C12とC14の脂肪酸からなるトリグリセライド(混合比:4:1〜1:4)、C12とC18−1の脂肪酸からなるトリグリセライド(混合比:4:1〜1:4)、C12とC14とC18−1との脂肪酸からなるトリグリセライド(混合比:1〜4:1〜4:1〜4)、C10とC18−1からなるトリグリセライド(組成比は4:1〜1:4)、トリオレートとDO−100(ジグリセリンオレート)あるいはDL−100(ジグリセリンラウレート)を特定の助剤と組み合わせることで高い殺虫、殺卵効果を有することが述べられている。しかし、ヤシ油、パーム核油を除くグリセライドは合成により製造するためコストが高く、実用性が低い。
近年適用範囲が広く、薬剤抵抗性が生じず、農作物に安全でかつ自然環境に負担のかからない薬剤が要望されてきている。
特開昭53−47532号 特開昭56−92207号 特開昭56−138105号 特開昭56−140911号 特開2005−29489号
従って、本発明は、農作物害虫に対する殺虫性だけでなく、殺卵性をも備えた殺虫殺卵組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、農作物害虫の殺虫殺卵方法を提供することである。
本発明は、特定の脂肪酸組成を有する油脂が、農作物害虫の成虫、幼虫、卵に対して優れた殺虫殺卵作用を有するという発見に基づいて完成されたものであり、下記の殺虫殺卵組成物及び殺虫殺卵方法を提供するものである。
1.下記成分を含有する殺虫殺卵組成物。
(a)構成脂肪酸としてオレイン酸を50%以上含むトリグリセライドを50〜97.9質量部、
(b)カチオン系界面活性剤を0.1〜20質量部、及び
(c)グリセリン誘導体を2〜30質量部。
2.カチオン系界面活性剤が、アミン、アミン塩及び第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1記載の殺虫殺卵組成物。
3.カチオン系界面活性剤が、脂肪族のアミン、アミン塩及び第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1記載の殺虫殺卵組成物。
4.カチオン系界面活性剤が、ラウリルジヒドロキシエチルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘキサデシルヒドロキシエチルアミン、ラウリルアミンアセテート、ヘキサデシルポリ(15)ヒドロキシエチルアミン、ラウリルジメチルベンザルコニウムクロリド、オレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、及びオクタデシルジメチルベンザルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1記載の殺虫殺卵組成物。
5.成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対し
(d)植物油を39質量部以下
を含有する上記1〜4のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物。
6.水で100〜1000倍に希釈した上記1〜5のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物。
7.上記1〜6のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物を、有効成分(a)、(b)及び(c)の合計量が、0.2kg/10aから8kg/10aの範囲となるように作物に散布することを特徴とする殺虫殺卵方法。
8.0.5kg/10aから3kg/10aの範囲となるように作物に散布することを特徴とする上記7記載の殺虫殺卵方法。
本発明の殺虫殺卵組成物は、食品として利用されるトリグリセライドを主成分として用いているため、人体や自然環境に負荷がなく、薬剤抵抗性発現の恐れがなく、かつ他剤に抵抗性を示している農作物害虫にも殺虫効果及び殺卵効果を示す。本発明の殺虫殺卵組成物は、低濃度でも、優れた殺虫効果及び殺卵効果を示す。
本発明の組成物の成分(a)のトリグリセライドは、構成脂肪酸としてオレイン酸を50質量%以上、好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上含有するものである。このようなトリグリセライドの具体例としては、オリーブ油(オレイン酸含有量60〜80質量%)、エクストラバージンオリーブ油(60〜80質量%)、つばき油(約85質量%)、アーモンド種子油(60〜70質量%)、アボガド油(64〜94質量%)、茶油(約88質量%)、べにばな油(高オレイン酸種)(70〜80質量%)、ひまわり油(高オレイン酸種)(75〜80質量%)、および他の高オレイン酸植物油などが挙げられる。ひまわり油(高オレイン酸種)、べにばな油(高オレイン酸種)、エクストラバージンオリーブ油がより好ましい。
本発明の組成物中の成分(a)の割合は、成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して、50〜97.9質量部、好ましくは70〜97.9質量部、さらに好ましくは80〜97.9質量部である。本発明の殺虫殺卵組成物においてトリグリセライドの含有量が50〜97.9質量部であると、殺虫殺卵効果が発現しやすいため好ましい。
本発明の組成物には成分(b)及び(c)を含む助剤が使用される。
助剤成分(b)はカチオン系界面活性剤である。カチオン系界面活性剤としては、アミン、アミン塩及び第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。具体例としては、ラウリルジヒドロキシエチルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘキサデシルヒドロキシエチルアミン、ラウリルアミンアセテート、ヘキサデシルポリ(15)ヒドロキシエチルアミン、ラウリルジメチルベンザルコニウムクロリド、オレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、及びオクタデシルジメチルベンザルコニウムが挙げられる。好ましくは、ラウリルジヒドロキシエチルアミン、オレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、及びオクタデシルジメチルベンザルコニウムが挙げられる。
本発明の殺虫殺卵組成物における助剤成分(b)の含有量は、成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部であり、更に好ましくは0.5〜5質量部である。
本発明の殺虫殺卵組成物はさらに助剤成分(c)のグリセリン誘導体を含有することが好ましい。成分(c)のグリセリン誘導体の具体例としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。さらに具体的には、グリセリンモノアルキル脂肪酸エステル、グリセリンジアルキル脂肪酸エステル、ポリグリセリンモノアルキル脂肪酸エステル、ポリグリセリンポリアルキル脂肪酸エステルが挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましく、ジグリセリン脂肪酸エステルが更に好ましい。これらのエステルの構成脂肪酸としては炭素原子数12〜18の脂肪酸、例えば、オレイン酸、ラウリン酸等が好ましい。
本発明の殺虫殺卵組成物における助剤成分(c)の含有量は、成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して、2〜30質量部であり、好ましくは2〜20質量部であり、更に好ましくは2〜10質量部である。
本発明の殺虫殺卵組成物には、任意成分(d)として成分(a)以外の植物油を含有することができる。当該植物油としては、ゴマ油、べにばな油、大豆油、とうもろこし油、ひまわり油、綿実油等が例示でき、べにばな油、大豆油、とうもろこし油、ひまわり油、綿実油が好ましく、より好ましくは大豆油、綿実油である。
本発明の殺虫殺卵組成物における成分(d)の含有量は、成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して、39質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。成分(d)として成分(a)以外の植物油を使用することにより、殺卵効果のスペクトラムを広げることができる。そのためには5質量部以上使用することが好ましい。
本発明の殺虫殺卵組成物は、好ましくは100〜1000倍、さらに好ましくは200〜500倍に水で希釈し、有効成分の合計量が、好ましくは0.1〜1.0質量%、さらに好ましくは0.2〜0.5質量%程度となるようにして散布することが好ましい。
本発明の殺虫殺卵組成物は、有効成分(a)、(b)及び(c)の合計量が、好ましくは0.2kg/10aから8kg/10a、さらに好ましくは0.5kg/10aから3kg/10aの範囲で作物に散布することが望ましい。
本発明の殺虫殺卵組成物の散布時期は害虫の種類によっても異なるが、通常は、産卵の発生初期から終期まで散布できる。より早い時期の散布が効果的であるが、本発明の組成物は殺卵性が高いので産卵を確認した後に散布しても有効である。
本発明の殺虫殺卵組成物は、あらゆる農作物害虫に対し殺虫の効果があり、且つ農作物害虫の卵に対し殺卵効果がある。対象害虫としては例えば、以下のものが挙げられる。
りん翅目類:ヨトウムシ(Mamestra brassicae)、アワヨトウ(Leucania separata)、コナガ(Plutella maculipennis)
ハダニ類:ミカンハダニ(Panonychus citri)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)
フシダニ類:ミカンサビダニ(Aculus pelekassi)、トマトサビダニ(Aculops lycopersici)
ホコリダニ類:チャノホコリダニ(Brevipalpus obovatus)
コナダニ類:ホウレンソウケナガコナダニ(Tyrophagus similes)
アブラムシ類:ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)
半翅目類:オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorus)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)
カイガラムシ類:イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、ツノロウムシ(Ceroplastes pseudoceriferus)
<実施例>
以下、実施例、比較例及び試験例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例で使用した殺虫殺卵組成物の助剤成分(b)及び(c)(以下両者を含む助剤を「助剤B」という)は、次のとおりである。
助剤B1
助剤B1は、ジグリセリンモノオレートとラウリルジヒドロキシエチルアミンとを9:1の割合で混合したものである。なお、ジグリセリンモノオレートとしては、リケマールDO−100(理研ビタミン株式会社の商品名)が例示できる。ラウリルジヒドロキシエチルアミンとしては、ソルポール7643(東邦化学工業株式会社の商品名)が例示できる。
助剤B2
助剤B2は、ジグリセリンモノオレートとオレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリドとを3:1の割合で混合したものである。なお、ジグリセリンモノオレートとしては、リケマールDO−100(理研ビタミン株式会社の商品名)が例示できる。オレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリドとしては、ソルポールEX−49(東邦化学工業株式会社の商品名)が例示できる。
助剤B3
助剤B3は、ジグリセリンモノオレートとオクタデシルジメチルベンザルコニウムとを3:1の割合で混合したものである。なお、ジグリセリンモノオレートとしては、リケマールDO−100(理研ビタミン株式会社の商品名)が例示できる。オクタデシルジメチルベンザルコニウムとしては、ソルポールEX−48(東邦化学工業株式会社の商品名)が例示できる。
助剤B4
助剤B4は、アクターM−1+リケマールB205+リケマールO−71−D(理研ビタミン製)を1:1:1の割合で混合したもの。
助剤B5
助剤B5は、ダイズ油+ソルポール355H+AG−7520を1:1:1の割合で混合したもの。
アクターM-1:トリカプリリン(70質量%)/トリカプリン(30質量%)
リケマールB205:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
リケマールO-71-D: ジグリセリンオレート(モノオレートからヘキサオレートまでの単独又は混合物)
ソルポール355H:(ソルポールT-20、ソルポールT-26、ソルポールEX-15及びアルキルベンゼンの混合物)
ソルポールT-20 :ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(HLB13.3)
ソルポールT-26 :ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(HLB14.4)
ソルポールEX-15:アルキルアリルスルフォネートカルシウム
アルキルベンゼン
AG-7520:ポリグリセリンオレート(理研ビタミン社製)
ソルポール4105:植物油用乳化剤(混合物)
ソルポールは東邦化学工業株式会社の商品名、リケマール及びアクターは理研ビタミン社の商品名である。
実施例1
高オレイン酸種ひまわり油(オレイン酸約80%)と助剤B1とを80:20の割合で混合した製剤1。
実施例2
高オレイン酸種べにばな油(オレイン酸約80%)と助剤B2とを80:20の割合で混合した製剤2。
実施例3
エクストラバージンオリーブ油(オレイン酸約80%)と助剤B3とを80:20の割合で混合した製剤3。
実施例4
トリオレイン(オレイン酸100%)と助剤B3とを80:20の割合で混合して、製剤4とした。
比較例1
助剤B1のみを比較製剤1とした。
比較例2
綿実油(オレイン酸約20%)と助剤B2とを80:20の割合で混合して、比較製剤2とした。
比較例3
ヒマワリ油(オレイン酸約20%)と助剤B3とを80:20の割合で混合して、比較製剤3とした。
比較例4
高オレイン酸種紅花油(オレイン酸約80%)とソルポール4105(一般的な油脂乳化剤)とを95:5の割合で混合した比較製剤4。
比較例5
高オレイン酸種ひまわり油(オレイン酸80%)と助剤B4とを80:20の割合で混合した比較製剤5。
比較例6
エクストラバージンオリーブ油(オレイン酸約80%)と助剤B5とを80:20の割合で混合した比較製剤6。
試験例1:ナミハダニに対する効果
製剤1〜4および比較製剤1、4〜6について、ナミハダニの卵に対する防除効果を調べた。即ち、インゲン幼苗ポットに、別途ナミハダニを繁殖させたインゲンより切り出したナミハダニ増殖葉切片を放置し、3日間ナミハダニを産卵させた。3日後水にて300倍に希釈した供試薬液(濃度300mg/100ml)をスプレーガンにて散布した。その後インゲンポットをガラス温室にて育苗してナミハダニを飼育し、経日的に卵の孵化を調査し、殺卵率を算出した。さらに散布14日後に雌ナミハダニ成虫数より防除価を算出した。
殺卵率(%)=(1−孵化卵数/全卵数)×100
防除価(%)=100−補正密度指数(%)
補正密度指数(%)=(A1/A0)×(B0/B1)×100
0:処理前処理区の雌ナミハダニ成虫数
1:14日後処理区の雌ナミハダニ成虫数
0:処理前無処理区の雌ナミハダニ成虫数
1:14日後無処理区の雌ナミハダニ成虫数
試験例2 チャノホコリダニに対する効果
製剤1〜4および比較製剤1、4〜6について、ナスチャノホコリダニに対する防除効果を調べた。即ち、チャノホコリダニより加害され、生育不良になったナス苗(品種:千両2号、5〜6葉期、1区3本)に水にて300倍に希釈した供試薬液(濃度300mg/100ml)をスプレーガンにて散布した。その後ナス苗をガラス温室にて栽培し、新たに出てくる葉の被害程度を調査し、防除価を算出した。
ここで、被害程度を以下のようにランク付けし、下式により防除価を算出した。
被害なし:0、ごく軽度な被害:20、中程度の被害:70、重度の被害:100とし、それぞれの区の合計被害程度(3本の合計)をもとめた。
防除価(%) = (1−処理区の被害程度/無処理区の被害程度)×100
試験例3 トマトサビダニに対する防除効果
製剤1〜4および比較製剤1、4〜6について、トマトサビダニに対する防除効果を調べた。即ち、トマト(品種:桃太郎、8葉期、1区3本)苗にトマトサビダニを接種し、ガラス温室で栽培して発生を確認した後、水にて300倍に希釈した供試薬液(濃度300mg/100ml)をスプレーガンにて散布した。さらに栽培を続け、被害の拡大の有無の程度を調査し、下式によって防除価を求めた。
ここで被害の拡大の程度を以下のようにランク付けした。
被害の拡大なし:0,ごく軽度な拡大:20,中程度の拡大:70,重度の拡大:100とし、それぞれの区の合計拡大程度(3本の合計)をもとめた。
防除価(%) = (1−処理区の拡大程度/無処理区の拡大程度)×100
試験例1〜3の結果を表1に示す。
Figure 0005200260
試験例4 オンシツコナジラミに対する効果
卵に対する効果
キュウリ葉にオンシツコナジラミの成虫を放し、2日間産卵させた後に所定濃度に希釈した供試薬液を散布した。その後はガラス温室に保ち、14日後に生息しているオンシツコナジラミ幼虫数を計数した。
殺卵率(%)=孵化しなかった卵数/全卵数×100
幼虫に対する効果
3〜4令幼虫の生息しているキュウリ葉に所定濃度に希釈した供試薬液を散布した。その後はガラス温室に保ち、4日後に顕微鏡下でオンシツコナジラミ幼虫の生死を判定し、計数した。
殺幼虫率(%)=死んだ幼虫数/全幼虫数×100
試験例5 ワタアブラムシに対する効果
キュウリ本葉の裏側に生息しているワタアブラムシに所定濃度に希釈した供試薬液を散布した。その後はガラス温室に保ち、4日後にワタアブラムシの生死を判定し、計数した。
殺虫率(%)=死んだ幼虫数/全幼虫数×100
試験例6 クワコナカイガラムシに対する効果
カボチャで飼育したコワコナカイガラムシの卵をインゲン葉に付け、水にて300倍に希釈した供試薬液をスプレーガンにて散布した。その後は温室で栽培を続け、孵化の有無および程度を調べた。
また、孵化して幼虫となった後に水にて300倍に希釈した供試薬液をスプレーガンにて散布し、経時的に調査し、殺虫率を求めた
殺卵率(%)=孵化しなかった卵数/全卵数×100
殺虫率(%)=死んだ幼虫数/全幼虫数×100
各種製剤の害虫類に対する防除効果を表2に示す。
Figure 0005200260
試験例7 ナミハダニに対する効果
水にて800倍に希釈した供試薬液(濃度125mg/100ml)を使用した他は試験例1と同様にしてナミハダニに対する効果を調べた。結果を表3に示す。
Figure 0005200260
本発明の殺虫殺卵組成物は、食品、食品添加物を主原料としたものであり、人体や自然環境に負荷がなく、薬剤抵抗性発現の恐れがなく、かつ他剤に抵抗性を示している害虫にも使用することができる。またこれらは既存の方法に比べより低濃度にて使用することができる。更に殺卵効果が特に優れているため、多くの農作物害虫に対し既存剤に比較して一回散布あたりの防除効果をより高めることができる。

Claims (9)

  1. 下記成分を含有する殺虫殺卵組成物。
    (a)構成脂肪酸としてオレイン酸を50%以上含むトリグリセライドを50〜97.9質量部、
    (b)カチオン系界面活性剤を0.1〜20質量部、及び
    (c)モノグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種のグリセリン誘導体を2〜30質量部。
  2. カチオン系界面活性剤が、アミン、アミン塩及び第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の殺虫殺卵組成物。
  3. カチオン系界面活性剤が、脂肪族のアミン、アミン塩及び第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の殺虫殺卵組成物。
  4. カチオン系界面活性剤が、ラウリルジヒドロキシエチルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘキサデシルヒドロキシエチルアミン、ラウリルアミンアセテート、ヘキサデシルポリ(15)ヒドロキシエチルアミン、ラウリルジメチルベンザルコニウムクロリド、オレイルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、及びオクタデシルジメチルベンザルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の殺虫殺卵組成物。
  5. グリセリン誘導体が、グリセリンモノアルキル脂肪酸エステル、グリセリンジアルキル脂肪酸エステル、ポリグリセリンモノアルキル脂肪酸エステル及びポリグリセリンポリアルキル脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種である(前記エステルの構成脂肪酸の炭素原子数は12〜18である)、請求項1〜4のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物。
  6. 成分(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対し
    (d)植物油を39質量部以下
    を含有する請求項1〜のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物。
  7. 水で100〜1000倍に希釈した請求項1〜のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の殺虫殺卵組成物を、有効成分(a)、(b)及び(c)の合計量が、0.2kg/10aから8kg/10aの範囲となるように作物に散布することを特徴とする殺虫殺卵方法。
  9. 0.5kg/10aから3kg/10aの範囲となるように作物に散布することを特徴とする請求項記載の殺虫殺卵方法。
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