JP5199626B2 - 供給源又は輸入ｌｎｇから複数の分配可能な製品を製造する方法とシステム - Google Patents

Description

本発明は、概して商業用に天然ガスを形成し分配するのに加えていろいろの用途で用いる輸入等級の液化天然ガス（ＬＮＧ）の処理に関する。より詳細には、本発明は、エンジン燃料等級ＬＮＧを形成し、及び／又は、商業的に高圧で分配可能なガスを製造するための、処理に関する。

液化天然ガス（ＬＮＧ）は、現地の天然ガスが不十分な地域に燃料を供給するために、概して船によって運搬される。該ＬＮＧは、ひとたび船から降ろされると、大きな貯蔵タンクに貯蔵され、それから、気体状態にて分配パイプラインに注入される前にポンプで送り出され加熱される。該天然ガスの主要最終用途は、燃料としてであるが、正確な化学成分はさほど重要でない。

しかしながら、ＬＮＧには自動車の燃料としての異なる用途があり、そこにおいて該ＬＮＧは、液体の形で車両にて運ばれ、温ガスに変換後、エンジン内で燃焼される。エンジンは、原料のままのＬＮＧ内に頻繁に発見される多くの成分を許容できない、というのはそれが過早点火を引き起こすからである。エタンのような、多くの成分が高濃度にあることは、自動車の燃料として使用されることを妨げる。

望ましくない成分を除くことによって、ＬＮＧ（加熱等級）をＬＮＧ（車両燃料等級）に処理することは可能である。この件に関しては、米国特許６，９８６，２６６を参照されたい。変換方法の一つの特徴は、冷却することが要求されるということである。これは、資本コストと操業コストの両方を上昇させる。

大規模のＬＮＧ受入れ及び発送ターミナルは、既に利用可能なＬＮＧ冷却法及び加圧法を使用する貴重な機会を提供する。本発明は、その流れの一部をより純粋なＬＮＧ（車両等級）に変換するのに必要な冷却を提供するために、ポンプで送り出される（パイプラインに注入される）ＬＮＧの冷却法を使用することを含む。

本発明は、又、供給源の冷却されたＬＮＧを処理するために以下の要素が備えられる、システム或いは方法の提供に関する：
ａ）冷却されたＬＮＧが通る熱交換器／凝縮器と
ｂ）加熱等級ＬＮＧ製品を製造するために、ＬＮＧを熱交換器／凝縮器から受け取る気化器と
ｃ）その幾分かは蒸留塔に戻される車両等級ＬＮＧを製造するために、熱交換器／凝縮器内で凝縮された蒸留液を製造する蒸留塔とを備え
ｄ）蒸留塔は冷却されたＬＮＧの投入を受け取り、そして、
ｅ）蒸留塔はそれを通して製造されたＣ２＋が送られる下部出口を有する。

本システムは、加熱等級ＬＮＧの発送から分配までの冷却を使用して、輸入されたＬＮＧから車両等級ＬＮＧを製造する簡素な方法を提供する。
更なる目的は、以下を含む：
１）蒸留塔の下部から製品を受け取り、同塔の下部に製品を戻す、2次ヒーター気化器を提供すること；
２）ＬＮＧ製品をパイプライン・グリッドに送ること；凝縮された車両等級ＬＮＧを蒸留塔と貯蔵庫又は輸送施設の、両方に送ること；及び、Ｃ２＋製品を蒸留塔の底から貯蔵庫又は輸送施設へ送ること；
３）その幾分かは蒸留塔に戻される車両等級ＬＮＧを製造するために、熱交換器／凝縮器内で凝縮された蒸留塔でつくられた蒸留液との熱交換のために、熱交換器／凝縮器に行くように、供給源ＬＮＧの第一部分をポンプで加圧すること；そして、
４）蒸留のために蒸留塔に行くように、供給源ＬＮＧの第二部分をポンプで加圧すること。

本発明のこれらの及び他の目的と利点並びに具体的な実施例の詳細は、以下の詳しい説明と図からより十分に理解されるであろう。

好適な実施例の詳細な説明

本発明の好ましい配列である図１において、船又は輸送船舶から１０にて供給される加熱等級資源ＬＮＧは、輸入ＬＮＧとして１１に貯蔵される。車両エンジン等級ＬＮＧは、１１に貯蔵されたＬＮＧから送られ、１２において例えば１３の貯蔵庫から商業用に供給されるのが望ましい。車両等級ＬＮＧを受け取る商業用輸送車両は、１４にて示されている。

２０にて貯蔵庫１１から供給される、冷却された加熱等級ＬＮＧは、１５にて主要送り出しポンプによって送られ１６にて熱交換器／凝縮器１７へ送給され、そこから同ＬＮＧは１８にて気化器１９へ流れて行く。同ポンプは同ＬＮＧを通常５０から１００気圧であるパイプラインの圧力に上げ；同気化器は、冷たいＬＮＧを加熱するために作動し、通常摂氏１０度から２０度の温度に温め、気体に変える。この気化されたＬＮＧは、その後、ＨＧＬＮＧ（加熱等級ＬＮＧ）として２１にて商業用パイプライン４１に送られる。

本方法は、前記ＬＮＧの流れ２０内の「低温」を使用して、同ＬＮＧを車両等級（通常９９％メタン）に純化させるように作動する蒸留塔２６に冷却を供給するものである。二次ポンプ４０は、低温ＬＮＧの流れ２０aを受け取り、例えば約７絶対バール（bara)におけるように塔の中間点４１’に送る。該塔の圧力は、約４絶対バールからメタンの臨界点まで広範囲にわたって変化し得る。
交換器１７の一方側を通って流れる液化ＬＮＧは、わずかに加熱される（通常１１５から１２０絶対温度）。他方側は、塔２６からの純メタンに近いガスの流れを大気圧より高い圧力（通常７から１４気圧）で凝縮することを含む。凝縮されたメタンのほとんどは、２８にて（重力又はポンプによる流れによって）蒸留塔２６の上部に還流用として送られる。

この凝縮されたメタンの残部は、２３にてＶＧＬＮＧ（車両等級ＬＮＧ）貯蔵庫１３に送られ、そこから同ＬＮＧは、１２にて制御可能に輸送車両１４に送られ、車両用の燃料補給所に分配される。

蒸留塔２６は、下方出口４４を有し、そこを通ってＣ２＋のような残油製品が４５にてＣ２＋貯蔵庫４６に、そして５８に送られるが、そこにおいてＣ２＋は、エタン及び、より重い炭化水素成分を含有する、液化炭化水素の流れを構成する。

Ｃ２＋製品は、ほとんど純粋なエタン及びＣ３＋残油炭化水素に精製され得る。その代替の装置として、Ｃ２＋の流れは、５１にてＨＧＬＮＧの流れと混合するため５０にて送られ、気化器１９で処理され、パイプラインに送られる。

第二加熱気化器５６も図示されているが、これは塔２６の下部から流れ５７を介して（Ｃ２＋のような）製品を受け取り、より軽い製品（残留メタンのような）及び残油を５７にて同塔の５８に戻すものである。

従って、本発明は、輸入される冷却されたＬＮＧから三つの分配可能な製品（ＨＧＬＮＧ、ＶＧＬＮＧ、Ｃ２＋）を製造するための、より簡素な、効果的な方法を提供するものである。

図１は、本発明の好ましい配列を示す図表である。

符号の説明

１１： 受入れタンク
１５： 主要送り出しポンプ
１７： 凝縮器／熱交換器
１９： 主要送り出し気化器
２６： 蒸留塔
４０： 2次ポンプ
４１： パイプライン・グリッド
４６： Ｃ２＋貯蔵庫
５６： 2次ヒーター気化器

Claims (8)

1. 供給源の冷却されたＬＮＧを処理するための方法であって、次の要素を設けることを含む方法；
   ａ）冷却されたＬＮＧが通過する熱交換器／凝縮器と；
   ｂ）加熱等級ＬＮＧ製品を製造するために該熱交換器／凝縮器からＬＮＧを受け取る気化器と；
   ｃ）車両等級ＬＮＧを製造するために同熱交換器／凝縮器内で凝縮された蒸留液を製造する該蒸留塔とを有し、該蒸留塔は純メタンに近いガスを凝縮器に送る上方の出口を有し、該凝縮器から該車両等級ＬＮＧが貯蔵庫に送られ、また、該凝縮器から凝縮液が蒸留塔に戻され、該蒸留塔底部から製造されて送られたＣ２＋を加熱等級ＬＮＧと混合させ、さらに、これをパイプラインに送るべく気化器に流すために加熱等級ＬＮＧとの混合点を有し；
   ｄ）同蒸留塔が前記供給源からの冷却されたＬＮＧの投入口を有すること；
   ｅ）同蒸留塔が製造されたＣ２＋が送り出される下部出口を有すること；および、
   ｆ）該蒸留塔の投入口は上記下部出口上方の塔の中間領域に位置すること。
2. 請求項１の方法であって、蒸留塔の下部から製品を受け取り、同塔の下部に製品を戻す、２次ヒーター気化器を有する方法。
3. 請求項１の方法であって、前記Ｃ２＋の製品がエタンとより重い炭化水素から成る、方法。
4. 請求項１の方法であって、
   ー前記ＬＮＧ製品がパイプライン・グリッドに送られ、
   ー前記塔に戻らなかった前記車両等級ＬＮＧが運搬装置に送られ、
   ー前記Ｃ２＋の製品がもう一つの運搬装置に送られる、方法。
5. 請求項１の方法であって、その幾分かは蒸留塔に戻される車両等級ＬＮＧを製造するために、熱交換器／凝縮器内で凝縮された、前記蒸留液との熱交換のために供給源ＬＮＧの第一部分が前記熱交換器／凝縮器を通るように、ポンプで加圧することを含む、方法。
6. 請求項５の方法であって、供給源ＬＮＧの第二部分が前記蒸留塔に行くように、ポンプで加圧することと、冷却されたＬＮＧの投入を受け入れること、を含む方法。
7. 請求項１の方法であって、前記供給源ＬＮＧが輸送船舶により冷却されたＬＮＧとして輸入される、方法。
8. 請求項１の方法であって、前記蒸留塔に送られる供給源の冷却されたＬＮＧのほぼ全てが該蒸留塔に約７バールで投入口に入る、方法。

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