JP5197478B2 - ハイブリッド建設機械 - Google Patents
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Description
上記特願2008−143410号にかかわる発明(以下「従来の建設機械」という)を示したのが図3である。そして、この図3において、操作弁を中立位置に保っているとき、言い換えると操作弁に接続したアクチュエータを非作業状態にしているときの回生エネルギーを利用して発電するシステムを説明する。
なお、上記回生エネルギーを利用するシステム以外の部分の構成は、この発明の実施形態と同じなので、実施形態の説明の欄において詳細に説明する。
上記第1メインポンプMP1は第1回路系統S1に接続し、第2メインポンプMP2は第2回路系統S2に接続している。
上記中立流路7であって、第1走行モータ用操作弁6の下流側にはパイロット圧を生成するための絞り9を設けている。この絞り9はそこを流れる流量が多ければ、その上流側に高いパイロット圧を生成し、その流量が少なければ低いパイロット圧を生成するものである。
上記中立流路18であって、操作弁17の下流側には絞り20を設けているが、この絞り20は、第1回路系統S1の絞り9と全く同様に機能するものである。
ただし、操作弁2〜6,14〜17の操作量によっては、ポンプ吐出量の一部がアクチュエータに導かれ、一部が中立流路7,18からタンクTに導かれることになるので、絞り9,20は、中立流路7,18に流れる流量に応じたパイロット圧を生成する。言い換えると、絞り9,20は、操作弁2〜6,14〜17の操作量に応じたパイロット圧を生成することになる。
上記のようにしたパイロット圧切換電磁弁10,21は、そのソレノイドが非励磁のとき、スプリングのばね力の作用で図示の全開位置を保ち、ソレノイドが励磁したとき、上記スプリングのばね力に抗して閉位置に切り換わる。
上記レギュレータ12,23は、パイロット流路11,22のパイロット圧と逆比例して第1,2メインポンプMP1,MP2の傾転角を制御し、その1回転当たりの押し除け容積を制御する。したがって、操作弁2〜6,14〜17をフルストロークして中立流路7,18の流れがなくなって、パイロット圧がゼロになれば、第1,2メインポンプMP1,MP2の傾転角が最大になり、その1回転当たりの押し除け容積が最大になる。
また、上記開閉弁58,59は、ソレノイドが非励磁状態にあるとき図示の閉位置を保ち、ソレノイドを励磁したとき開位置を保つとともに、それらソレノイドをコントローラCに接続している。
上記したように操作弁2〜6,14〜17を中立位置に保持して、それらに接続したアクチュエータを非作業状態にしたとき、中立流路7,18の最下流部の圧力が最大になる。このときの圧力を第1,2圧力センサー13,24が検出すると、その圧力信号をコントローラCに入力する。
上記のようにパイロット圧切換電磁弁10,21が閉位置に切り換わると、中立流路7,18の圧力はパイロット流路11,22を介してレギュレータ12,23に作用して、第1,2メインポンプMP1,MP2の傾転角を最小にし、第1,2メインポンプMP1,MP2の1回転当たりの押し除け容積を最小にする。言い換えると、第1,2メインポンプMP1,MP2は、スタンバイ流量を吐出する。
この発明の目的は、電磁切換制御弁と電磁弁とを油圧的に連動させるとともに、回生エネルギーを効率よく利用できるようにしたハイブリッド建設機械を提供することである。
上記のように相対的に低いパイロット圧がレギュレータに作用すれば、可変容量ポンプの傾転角が最小角よりも大きく保たれることになり、当該ポンプの1回転当たりの押し除け容積は、その傾転角が最小のときよりも大きくなる。
また、1回転当たりのポンプの押し除け容積を大きくできるので、当該ポンプの回転数を上げなくても、バッテリーをチャージするためのエネルギーを十分に確保できる。したがって、原動機であるエンジンの回転数を上げなくてもよくなり、その分、エネルギーの消費量が少なくなるとともに、エンジン音からなる騒音も低減できる。
さらに、第3の発明によれば、各操作弁を中立位置に保っているとき、パイロット圧切換弁が絞り位置を保つので、上記操作弁を中立位置から切り換えたときにも、その応答性がよくなる。
なお、上記エンジンEには図示していない回転数センサーを設けている。
上記のようにしたパイロット圧切換弁PV1,PV2は、そのパイロット室に圧力が作用していないとき、スプリングのばね力の作用で図示の全開位置を保つ。そして、パイロット室にパイロット圧が作用したときには、上記スプリングのばね力に抗して絞り位置に切り換わるようにしている。そして、パイロット圧切換弁PV1,PV2が上記絞り位置に切り換わったときの絞り開度は、上記絞り9,20の開度よりも小さくなるようにしている。
上記のようにしたパイロット流路切換弁PL1,PL2は、その一方に設けたソレノイドが非励磁のときに開位置を保ち、中立流路7,18からパイロット流路11,22に至る過程で、上記減圧弁R1,R2を迂回させる。また、パイロット流路切換弁PL1,PL2は、上記ソレノイドが励磁したとき閉位置を保ち、減圧弁R1,R2を介してのみ中立流路7、18とパイロット流路11,22とを連通させる。
したがって、すべての操作弁2〜6,14〜17が中立位置にあってパイロット流路切換弁PL1,PL2が開位置にあるときよりも、第1,2メインポンプMP1,MP2の傾転角が大きくなり、その1回転当たりの押し除け容積が相対的に大きくなる。
また、上記開閉弁58,59は、その一方にパイロット室を設けるとともに、他方にスプリングのばね力を作用させている。そして、上記パイロット室にパイロット圧が作用していないときにはスプリングのばね力の作用で図示の閉位置を保ち、パイロット圧が作用したときにはスプリングのばね力に抗して切り換わって開位置を保つ。
さらに、パイロット圧切換弁PV1,PV2のパイロット室および上記開閉弁58,59のパイロット室のそれぞれは、パイロット制御弁PC1,PC2に接続しているが、これらパイロット制御弁PC1,PC2は、その一方にコントローラCに接続したソレノイドを設け、他方にはスプリングのばね力を作用させている。
したがって、パイロット制御弁PC1,PC2が開位置にあるときには、パイロット圧切換弁PV1,PV2および開閉弁58,59のそれぞれは、中立流路7,18の圧力で連動して切り換わることになる。
なお、上記油圧モータMと発電機Gとは、それらを直結してもよいし、図示していない減速機を介して連係してもよい。
なお、オペレータからスタンバイ回生指令信号が入力されていない状態では、コントローラCは、上記したパイロット流路切換弁PL1,PL2およびパイロット制御弁PC1,PC2を図示のノーマル位置に保持する。したがって、この状態では、第1,2メインポンプMP1,MP2の傾転角は、パイロット圧発生用の絞り9,20の上流側の圧力で制御されることになる。
したがって、エンジンEの回転数が低くても、第1,2メインポンプMP1,MP2が所定の吐出量を確保できる。
また、このときにパイロット圧切換弁PV1,PV2に、多少の切り換え遅れがあっても、パイロット圧切換弁PV1,PV2は絞り位置を保っているので、パイロット流路11,22の圧力は、この絞りを介して速やかに抜けることになる。
パイロット制御弁PC1,PC2のソレノイドを通常は非励磁にするか、あるいは励磁するかは、必要に応じて選択すればよい。
そして、上記第1位置においては、中立流路7,18とパイロット流路11,22とを連通させるとともに、パイロットポンプPPとパイロット流路11,22との連通を遮断する。また、第2位置においては、パイロットポンプPPとパイロット流路11,22とを連通させるとともに、中立流路7,18とパイロット流路11,22との連通を遮断する。
したがって、パイロット圧切換弁PV1,PV2が絞り位置に切り換わるとともに、開閉弁58,59が開位置に切り換わる。
その他の作用効果は、第1実施形態と同様である。
また、上記バッテリーチャージャー25は、通常の家庭用の電源27に接続した場合にも、バッテリー26に電力を充電できるようにしている。つまり、このバッテリーチャージャー25は、当該装置とは別の独立系電源にも接続可能にしたものである。
ただし、実施形態として示した図1,2のそれぞれには、電力のチャージを多様化させるとともに、そのチャージした電力を利用するシステムも開示している。そこで、以下には、このシステムについても説明する。
旋回モータ用の操作弁2を上記とは反対方向に切り換えると、今度は、通路29にポンプ吐出油が供給され、通路28がタンクに連通し、旋回モータRMは逆転することになる。
操作弁16を上記とは反対方向に切り換えると、第2メインポンプMP2からの圧油は、通路35を経由してブームシリンダBCのロッド側室34に供給されるとともに、そのピストン側室33からの戻り油は通路32を経由してタンクに戻され、ブームシリンダBCは収縮することになる。なお、ブーム2速用の操作弁3は、上記操作弁16と連動して切り換るものである。
上記のようにしたブームシリンダBCのピストン側室33と操作弁16とを結ぶ通路32には、コントローラCで開度が制御される比例電磁弁36を設けている。なお、この比例電磁弁36はそのノーマル状態で全開位置を保つようにしている。
上記可変容量型のサブポンプSPは、発電機Gを電動モータとして使用したときの駆動力で回転するが、この電動モータG(発電機G)の駆動力によって、可変容量型の油圧モータMも同軸回転する構成にしている。そして、上記電動モータGには、バッテリー26に接続したインバータIを接続するとともに、このインバータIをコントローラCに接続し、このコントローラCで電動モータGの回転数等を制御できるようにしている。
また、上記のようにしたサブポンプSPおよび油圧モータMの傾転角は傾角制御器37,38で制御されるが、この傾角制御器37,38は、コントローラCの出力信号で制御される。
なお、図中符号44,45は上記第1,2アシスト流路40,41に設けたチェック弁で、サブポンプSPから第1,2メインポンプMP1,MP2への流通のみを許容するものである。
さらに、上記ブームシリンダBCと上記比例電磁弁36との間には、接続用通路46に連通する導入通路53を設けるとともに、この導入通路53にはコントローラCで制御される電磁開閉弁54を設けている。
上記電動モータGの駆動力でサブポンプSPが回転すれば、サブポンプSPからアシスト流量が吐出されるが、コントローラCは、第1,2圧力センサー13,24からの圧力信号に応じて、第1,2比例電磁絞り弁42,43の開度を制御し、サブポンプSPの吐出量を按分して、第1,2回路系統S1,S2に供給する。
また、旋回モータRMが旋回している最中に旋回モータ用の操作弁2を中立位置に切り換えると、前記したように通路28,29間で閉回路が構成されるとともに、ブレーキ弁30あるいは31が当該閉回路のブレーキ圧を維持して、慣性エネルギーを熱エネルギーに変換する。
そこで、上記通路28あるいは29の圧力を、上記旋回圧あるいはブレーキ圧に保つために、コントローラCは油圧モータMの傾転角を制御しながら、この旋回モータRMの負荷を制御するようにしている。つまり、コントローラCは、圧力センサー51で検出される圧力が上記旋回モータRMの旋回圧あるいはブレーキ圧とほぼ等しくなるように、油圧モータMの傾転角を制御する。
また、上記油圧モータMの回転力でサブポンプSPの回転力をアシストすることもできるが、このときには、油圧モータMとサブポンプSPとが相まって圧力変換機能を発揮する。
すなわち、上記油圧モータMの出力は、1回転当たりの押しのけ容積Q1とそのときの圧力P1の積で決まる。また、サブポンプSPの出力は1回転当たりの押しのけ容積Q2と吐出圧P2の積で決まる。そして、この実施形態では、油圧モータMとサブポンプSPとが同軸回転するので、Q1×P1=Q2×P2が成立しなければならない。そこで、例えば、油圧モータMの上記押しのけ容積Q1を上記サブポンプSPの押しのけ容積Q2の3倍すなわちQ1=3Q2にしたとすれば、上記等式が3Q2×P1=Q2×P2となる。この式から両辺をQ2で割れば、3P1=P2が成り立つ。
したがって、サブポンプSPの傾転角を変えて、上記押しのけ容積Q2を制御すれば、油圧モータMの出力で、サブポンプSPに所定の吐出圧を維持させることができる。言い換えると、旋回モータRMからの油圧を増圧してサブポンプSPから吐出させることができる。
なお、上記通路46系統の圧力が何らかの原因で、旋回圧あるいはブレーキ圧よりも低くなったときには、圧力センサー51からの圧力信号に基づいてコントローラCは、電磁切換弁50を閉じて、旋回モータRMに影響を及ぼさないようにする。
また、接続用通路46に圧油の漏れが生じたときには、安全弁52が機能して通路28,29の圧力が必要以上に低くならないようにして、旋回モータRMの逸走を防止する。
ブームシリンダBCを作動させるために、操作弁16を切り換えると、その操作弁16に設けたセンサー(図示していない)によって、上記操作弁16の操作方向とその操作量が検出されるとともに、その操作信号がコントローラCに入力される。
上記のように比例電磁弁36を閉じて電磁開閉弁54を開位置に切り換えれば、ブームシリンダBCの戻り油の全量が油圧モータMに供給される。しかし、油圧モータMで消費する流量が、オペレータが求めた下降速度を維持するために必要な流量よりも少なければ、ブームシリンダBCはオペレータが求めた下降速度を維持できない。このようなときには、コントローラCは、上記操作弁16の操作量、油圧モータMの傾転角や電動モータGの回転数などをもとにして、油圧モータMが消費する流量以上の流量をタンクに戻すように比例電磁弁36の開度を制御し、オペレータが求めるブームシリンダBCの下降速度を維持する。
一方、電動モータGに対して電力を供給せず、上記油圧モータMの回転力だけで、サブポンプSPを回転させることもできるが、このときには、油圧モータMおよびサブポンプSPが、上記したのと同様にして圧力変換機能を発揮する。
上記のように旋回モータRMを旋回させながら、ブームシリンダBCを下降させるときには、旋回モータRMからの圧油と、ブームシリンダBCからの戻り油とが、接続用通路46で合流して油圧モータMに供給される。
このとき、導入通路47の圧力が上昇すれば、それにともなって導入通路47側の圧力も上昇するが、その圧力が旋回モータRMの旋回圧あるいはブレーキ圧よりも高くなったとしても、チェック弁48,49があるので、旋回モータRMには影響を及ぼさない。
また、前記したように接続用通路46側の圧力が旋回圧あるいはブレーキ圧よりも低くなれば、コントローラCは、圧力センサー51からの圧力信号に基づいて電磁切換弁50を閉じる。
いずれにしても、油圧モータMの出力で、サブポンプSPの出力をアシストできるとともに、サブポンプSPから吐出された流量を、第1,2比例電磁絞り弁42,43で按分して、第1,2回路系統S1,S2に供給することができる。
また、エンジンEの出力を利用してジェネレータ1で発電したり、油圧モータMを利用して発電機Gに発電させたりできる。
MP2 第2メインポンプ
2〜6 操作弁
S1 第1回路系統
S2 第2回路系統
7,18 中立流路
9,20 絞り
PV1 パイロット圧切換弁
PV2 パイロット圧切換弁
11,22 パイロット流路
12,23 レギュレータ
14〜17 操作弁
R1,R2 減圧弁
PL1 パイロット流路切換弁
PL2 パイロット流路切換弁
M 油圧モータ
58,59 開閉弁
PC1 パイロット制御弁
PC2 パイロット制御弁
G 発電機
C コントローラ
E エンジン
PP パイロットポンプ
Claims (3)
- 可変容量型ポンプと、この可変容量型ポンプに接続するとともに複数の操作弁を設けてなる回路系統と、この回路系統に設けた操作弁のすべてが中立位置を保っているとき可変容量型ポンプの吐出油をタンクに導く中立流路と、最下流に位置する操作弁のさらに下流側における上記中立流路に設けたパイロット圧発生用の絞りと、上記最下流の操作弁とパイロット圧発生用の絞りとの間に発生する圧力を導くパイロット流路と、このパイロット流路に接続するとともに可変容量型ポンプの傾転角を制御するレギュレータとを備えた建設機械の制御装置において、最下流の操作弁とパイロット圧発生用の絞りとの間における中立流路に設けるとともに全開位置と閉もしくは絞り位置に切換可能にしたパイロット圧切換弁と、上記パイロット流路に設けた減圧弁と、この減圧弁を迂回するバイパス流路を開閉するパイロット流路切換弁と、上記回路系統に対して上記可変容量型ポンプに並列に接続した油圧モータと、上記可変容量型ポンプと油圧モータとを接続する流路を開閉する開閉弁と、上記パイロット圧切換弁および開閉弁のパイロット室を上記中立流路に連通させたりあるいはその連通を遮断したりするパイロット制御弁と、上記油圧モータに連係した発電機とを備えたハイブリッド建設機械。
- 可変容量型ポンプと、この可変容量型ポンプに接続するとともに複数の操作弁を設けてなる回路系統と、この回路系統に設けた操作弁のすべてが中立位置を保っているとき可変容量型ポンプの吐出油をタンクに導く中立流路と、最下流に位置する操作弁のさらに下流側における上記中立流路に設けたパイロット圧発生用の絞りと、上記最下流の操作弁とパイロット圧発生用絞りとの間に発生する圧力を導くパイロット流路と、このパイロット流路に接続するとともに可変容量型ポンプの傾転角を制御するレギュレータとを備えた建設機械の制御装置において、最下流の操作弁とパイロット圧発生用の絞りとの間における中立流路に設けるとともに全開位置と閉もしくは絞り位置とに切換可能にしたパイロット圧切換弁と、パイロット圧源と、上記パイロット流路に設けるとともに、上記中立流路と上記レギュレータとを接続する位置および上記パイロット圧源と上記レギュレータとを接続する位置とに切換可能にしたパイロット流路切換弁と、上記パイロット圧源とパイロット流路切換弁との間に設けた減圧弁と、上記回路系統に対して上記可変容量型ポンプに並列に接続した油圧モータと、上記可変容量型ポンプと油圧モータとを接続する流路を開閉する開閉弁と、上記パイロット圧切換弁および開閉弁のパイロット室を上記パイロット圧源に連通させたりあるいはその連通を遮断したりするパイロット制御弁と、上記油圧モータに連係した発電機とを備えたハイブリッド建設機械。
- 上記パイロット圧切換弁は、絞り位置と全開位置とに切換可能にした請求項1または2に記載のハイブリッド建設機械。
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