JP2008255699A - ハイブリッド作業機械の制御装置 - Google Patents

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守彦 松原
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Abstract

【課題】応答性を改善したハイブリッド作業機械の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン制御器1aにより燃料噴射制御するエンジン1と、発電機または電動機として機能する発電・電動機2とを、ポンプドライブ機構3を介して、2つのメインポンプ4,5に接続する。各メインポンプ4,5の吐出ラインは、コントロールバルブ7に接続し、作業用アクチュエータAa,Abに作動油を供給する。発電・電動機2は、バッテリ15からの電力によりメインポンプ4,5を駆動するとともにエンジン1による駆動で発電機としてバッテリ15に電力を供給する。エンジン1、発電・電動機2およびバッテリ15を制御するコントローラ16は、エンジン回転数のフィードバック制御処理信号に、メインポンプ4,5の負荷トルクから発電・電動機2のトルクを差し引いた信号に基づきエンジン1の要求トルクを予測したフィードフォワード信号を加えてエンジン1を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンと電動機とを駆動源とするハイブリッド作業機械の制御装置に関する。
吸収トルク検出手段で検出された油圧ポンプの吸収トルクが予め定めた設定値よりも小さく、かつ、蓄電装置の充電量が予め定めた設定値より小さいときに、エンジンの余剰トルクで電動/発電機を発電機として作動させ、前記吸収トルクが前記設定値以上で、かつ、蓄電装置の充電量が予め定めた設定値よりも大きいときに、前記電動/発電機をエンジンアシスト用の電動機として作動させ、前記吸収トルクが前記設定値以上で、かつ、前記充電量が前記設定値以下のときに、前記吸収トルクを小さくするための制御を自動的に切り換えるコントローラを設けて、蓄電装置の充電量が設定値以下になるのを少なくして、この蓄電装置に於ける負担を軽くするハイブリッド建設機械の駆動制御装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−304206号公報(第1頁、図2)
この従来の駆動制御装置では、吸収トルク検出手段で油圧ポンプの吸収トルクを検出した後に、発電・電動機のトルクを設定しているため、応答が遅い。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、応答性を改善したハイブリッド作業機械の制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、作業用アクチュエータに作動流体を供給するポンプを蓄電装置からの電力により電動機として駆動するとともにポンプ駆動用のエンジンにより作動された発電機として蓄電装置に電力を供給する発電・電動機と、エンジン回転数のフィードバック制御処理信号に、ポンプの負荷トルクから発電・電動機のトルクを差し引いた信号に基づきエンジンの要求トルクを予測したフィードフォワード信号を加えてエンジンを制御するコントローラとを具備したハイブリッド作業機械の制御装置である。
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のハイブリッド作業機械の制御装置におけるポンプが、容量可変手段を有する容量可変型ポンプであり、コントローラは、ポンプから吐出されるポンプ圧と、作業用アクチュエータを制御するコントロールバルブからポンプの容量可変手段にフィードバックされるネガティブコントロール圧とによって、ポンプの負荷トルクを推定するものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2記載のハイブリッド作業機械の制御装置におけるコントローラが、ポンプのネガティブコントロール圧とポンプ圧から求めた負荷トルクの直流成分と交流成分とを抽出し、エンジン回転速度を設定するアクセルダイヤルのダイヤル値毎に、最大トルクとエンジンの目標トルクを設定し、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを下回ったときは発電・電動機を発電作用させ、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを上回ったときは発電・電動機を電動作用させ、かつ負荷トルクの交流成分を発電・電動機が負担するように制御するものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3記載のハイブリッド作業機械の制御装置におけるコントローラが、負荷トルクの直流成分からエンジンの目標トルクを差し引いたトルク値と、蓄電装置の蓄電状態に基づいて充電・放電の制限電流から決まるトルク値を比較して小さい値を用い、このトルク値に負荷トルクの交流成分を加算したトルクで発電・電動機を制御するものである。
請求項5に記載された発明は、請求項2乃至4のいずれか記載のハイブリッド作業機械の制御装置におけるポンプが、容量可変手段を有する複数の容量可変型ポンプであり、複数のポンプから吐出される複数のポンプ圧を検出するラインにそれぞれ設けられたポンプ圧検出用のオリフィスと、これらのポンプ圧検出用のオリフィスの間に設けられたポンプ圧検出用の圧力センサと、複数のポンプの容量可変手段にフィードバックされる複数のネガティブコントロール圧を検出するラインにそれぞれ設けられたネガティブコントロール圧検出用のオリフィスと、これらのネガティブコントロール圧検出用のオリフィスの間に設けられたネガティブコントロール圧検出用の圧力センサとを具備したものである。
請求項1に記載された発明によれば、エンジン回転数のフィードバック制御処理信号に、ポンプの負荷トルクから発電・電動機のトルクを差し引いた信号に基づきエンジンの要求トルクを予測したフィードフォワード信号を加えてエンジンを制御するので、応答性の良好な制御ができる。
請求項2に記載された発明によれば、ポンプから吐出されるポンプ圧と、作業用アクチュエータを制御するコントロールバルブからポンプの容量可変手段にフィードバックされるネガティブコントロール圧とによって、ポンプの負荷トルクを推定して、エンジンと発電・電動機との動力配分を制御するので、この点でも応答性の良好な制御ができる。
請求項3に記載された発明によれば、アクセルダイヤル毎に、作業機械の最大トルクとエンジンの目標トルクを設定し、実際の負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを下回ったときは発電・電動機を発電作用させ、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを上回ったときは発電・電動機を電動作用させ、かつ負荷トルクの交流成分を発電・電動機が負担するように制御するので、エンジンの負荷を平均化でき、燃費の向上を図れる。
請求項4に記載された発明によれば、蓄電装置の蓄電状態に基づいて、充電、放電の電流を制限するので、過充電や過放電を防止できる。
請求項5に記載された発明によれば、複数のポンプから吐出される複数のポンプ圧と、複数のポンプの容量可変手段にフィードバックされる複数のネガティブコントロール圧とを、それぞれポンプ圧検出用およびネガティブコントロール圧検出用のオリフィスを介して、それぞれの圧力センサで検出するので、複数のポンプ圧の平均圧と、複数のネガティブコントロール圧の平均圧を、それぞれ1つの圧力センサで検出でき、圧力センサの個数を減らすことができるとともに、信号処理を容易にできる。
以下、本発明を、図1および図2に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
図1に示されるように、エンジン制御器1aにより燃料噴射制御されるエンジン1と、発電機または電動機として機能する発電・電動機2とが、ポンプドライブ機構3を介して、ポンプとしての2つのメインポンプ4,5およびパイロットポンプ6に接続されている。各メインポンプ4,5は、それぞれ斜板により容量を可変制御される容量可変型ポンプであり、各斜板の傾転角は、容量可変手段としてのポンプ斜板制御器4a,5aによりそれぞれ制御される。
各メインポンプ4,5の吐出ラインは、コントロールバルブ7に接続され、このコントロールバルブ7に内蔵されたスプール7A,7Bに作動流体としての作動油を供給する。スプール7A,7Bは、中立位置から変位するストロークが大きいほど、図示されたセンタバイパスラインCa,Cbを絞るとともに、油圧シリンダまたは油圧モータなどの作業用アクチュエータAa,Abに供給される作動油量を増加させる。
センタバイパスラインCa,Cbは、リリーフ弁7a,7bを経てタンクTに接続されている。リリーフ弁7a,7bは、スプール7A,7Bがアクチュエータ停止位置である中立位置に近いほどセンタバイパスラインCa,Cbに圧力(この圧力をネガティブコントロール圧という、以下、「ネガコン圧」という)を発生させるネガコン圧発生用リリーフ弁である。
ポンプ斜板制御器4a,5aには、メインポンプ4,5のトルクを制御する電磁比例制御弁8が接続されている。メインポンプ4,5の吐出ラインから分岐された圧力検出ライン9A,9Bには、ポンプ圧検出用のオリフィス9a,9bを介して、メインポンプ4,5のポンプ圧を検出するポンプ圧検出用の圧力センサ10が接続されている。
前記コントロールバルブ7内のセンタバイパスラインCa,Cbから分岐された圧力検出ライン11A,11Bには、ネガコン圧検出用のオリフィスlla,11bを介して、ネガコン圧検出用の圧力センサ12が接続されている。
発電・電動機2には、この発電・電動機2を制御するインバータなどの発電・電動機制御器13およびバッテリ制御器14を介して、蓄電装置としてのバッテリ15が接続されている。エンジン1のみではパワーが不足するとともにバッテリ15の蓄電状態(SOC)が高いときは、このバッテリ15からの電力により発電・電動機2を電動機として駆動し、ポンプ駆動用のエンジン1にパワーの余裕があるとともにバッテリ15の蓄電状態が低いときは、エンジン1により作動された発電機としての発電・電動機2からバッテリ15に電力を供給し蓄える。
エンジン制御器1a、電磁比例制御弁8、発電・電動機制御器13およびバッテリ制御器14に対して、これらに制御信号を出力するコントローラ16が接続されている。このコントローラ16の入力部には、メインポンプ4,5のポンプ圧を検出する圧力センサ10と、ネガコン圧を検出する圧力センサ12と、無負荷時のエンジン回転数を設定するアクセルダイヤル17と、エンジン1の回転スピードを検出する回転数センサ18と、バッテリ15の電圧により蓄電状態(SOC)を検出するバッテリ電圧検出器19とが接続されている。
図2は、前記コントローラ16の構成を示し、ネガコン圧検出用の圧力センサ12の信号に基づいてポンプ容量を設定するポンプ容量設定器Slに、ポンプ圧検出用の圧力センサ10とポンプ容量設定器Slの出力を掛け合わせてポンプ負荷トルクを求める乗算器S2が接続され、この乗算器S2に、ポンプ負荷トルクの交流成分を抽出するフィルタS3が接続され、このフィルタS3に、ポンプ負荷トルクから交流成分を引いて直流成分を求める減算器S4が接続されている。
アクセルダイヤル17に、このアクセルダイヤル17の信号に基づいて最大トルクを設定する最大トルク設定器S5と、アクセルダイヤル17の信号に基づいてエンジンの目標トルクを設定するエンジン・トルク設定器S6とが接続されている。また、バッテリ電圧検出器19に、このバッテリ電圧検出器19の信号に基づいて放電電流を設定する放電電流設定器S7と、同様に充電電流を設定する充電電流設定器S8とが接続されている。
減算器S4の出力と最大トルク設定器S5の出力を比較して小さい値を選択する最小値選択器S9と、この最小値選択器S9の出力からエンジン・トルク設定器S6の出力を差し引く減算器S10とが設けられている。
放電電流設定器S7および充電電流設定器S8には、これらの放電電流および充電電流を発電・電動機2のトルクにそれぞれ変換する電流・トルク変換器Sll,S12がそれぞれ接続されている。
減算器S10には、減算器S10の出力からプラス成分を取り出すリミッタS13と、同様にマイナス成分を取り出すリミッタS14とが接続されている。リミッタS13および電流・トルク変換器Sllには、これらの出力を比較して小さい値を選択する最小値選択器S15が接続され、リミッタS14および電流・トルク変換器S12には、これらの出力を比較して大きい値を選択する最大値選択器S16が接続されている。
最小値選択器S15および最大値選択器S16には、減算器SlOの出力の正負により信号を切換える選択器S17が接続されている。最小値選択器S9の出力から選択器S17の出力を差し引く減算器S18が設けられ、選択器S17の出力にバンドパスフィルタなどのフィルタS3の出力を加算する加算器S19が設けられ、この加算器S19の出力は発電・電動機制御器13およびバッテリ制御器14に出力され、電流制御を行う。
アクセルダイヤル17の信号により目標エンジン回転数を設定するエンジン回転数設定器S20は、エンジン回転数設定器S20の出力から回転数センサ18で検出された実エンジン回転数を差し引いて回転数偏差を求める減算器S21に接続され、この減算器S21は、回転数偏差によりPID(比例積分微分)制御演算などを行う制御器S22に接続されている。この制御器S22から出力された信号を、エンジン回転数のフィードバック制御処理信号とする。
減算器S18には、この減算器S18からの信号にゲインを乗算するゲイン設定器S23が接続され、制御器S22の出力とゲイン設定器S23の出力とを加算する加算器S24が設けられ、この加算器S24の出力はエンジン制御器1aに出力され、エンジン1の燃料噴射を制御する。
次に、この実施の形態の作用を説明する。
図1において、メインポンプ4とメインポンプ5の各ポンプ圧をオリフィス9a、9bを介してポンプ圧検出用の圧力センサ10に導き、各ポンプ圧の中間の圧力を圧力センサ10で検出しているので、メインポンプ4,5の平均圧を検出することになる。
ネガコン圧についても、同様にコントロールバルブ7内の左右センタバイパスラインCa,Cbのネガコン圧をオリフィス11a、11bを介してネガコン圧検出用の圧力センサ12に導き、各ネガコン圧の中間の圧力を圧力センサ12で検出しているので、左右センタバイパスラインCa,Cbのネガコン圧の平均圧を検出することになる。
コントローラ16は、圧力センサ12で検出されたネガコン圧、圧力センサ10で検出されたポンプ圧、アクセルダイヤル17で設定されたエンジン回転数、バッテリ電圧検出器19で検出されたバッテリ電圧すなわち蓄電状態SOC、および回転数センサ18で検出されたエンジン回転数をもとに、以下の制御演算を行い、エンジン1および発電・電動機2を制御し、効率的な動力配分を行う。
図2において、ポンプ容量可変手段であるポンプ斜板の傾転角を制御するネガコン圧を検出した圧力センサ12の信号に基づいて、ポンプ容量設定器Slによりポンプ容量を推定し、乗算器S2により、ポンプ圧検出用の圧力センサ10で検出したポンプ圧とポンプ容量設定器Slの出力とを掛け合わせて、ポンプ負荷トルクを求める。
さらに、バンドパスフィルタなどのフィルタS3によって、乗算器S2で求めたポンプ負荷トルクの交流成分を抽出する。また、減算器S4により、ポンプ負荷トルクから、フィルタS3より出力される交流成分を差し引いて負荷トルクの直流成分を求める。
また、最大トルク設定器S5でアクセルダイヤル17の信号に基づいて最大トルクを、エンジン・トルク設定器S6でアクセルダイヤル17の信号に基づいてエンジンの目標トルクを設定する。また、放電電流設定器S7でバッテリ電圧検出器19の信号に基づいて放電電流を、同様に充電電流設定器S8で充電電流を設定する。
最小値選択器S9で減算器S4から出力される負荷トルクの直流成分と最大トルク設定器S5の出力とを比較して小さい値を選択し、減算器S10で最小値選択器S9の出力からエンジン・トルク設定器S6の出力を差し引いて発電・電動機2の負荷トルクを求める。減算器S10の出力がプラスの場合は、発電・電動機2はバッテリ15の電力で電動機として駆動されエンジン1をアシストし、減算器S10の出力がマイナスの場合は、発電・電動機2は発電作用し電力をバッテリ15に充電できることを意味する。
電流・トルク変換器Sll,S12で放電電流および充電電流は発電・電動機2のトルクに変換される。一方、リミッタS13で減算器S10の出力からプラス成分、同様に、リミッタS14でマイナス成分を取り出す。そして、最小値選択器S15でリミッタS13と電流・トルク変換器Sllの出力を比較して小さい値を選択する。同様に、最大値選択器S16でリミッタS14と電流・トルク変換器S12の出力を比較して大きい値を選択する。
選択器S17は、減算器S10の出力の正負によって最小値選択器S15の出力と最大値選択器S16の出力とを切換える。減算器S10の出力がプラスの場合は、すなわち負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを上回ったときは、発電・電動機2を電動作用させ、最小値選択器S15の出力すなわち小さい値を選択する。
減算器S10の出力がマイナスの場合は、すなわち、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを下回ったときは、発電・電動機2を発電作用させ、最大値選択器S16の出力を選択する。最大値選択器S16は、マイナスの最大値を選択するので、絶対値は小さい値を選択する。
減算器S18で最小値選択器S9の出力から選択器S17の出力を差し引き、エンジン1の要求トルクを予測演算する。一方、加算器S19で選択器S17の出力にバンドパスフィルタS3の出力すなわち負荷トルクの交流成分を加算して、発電・電動機2の要求トルクを演算し、発電・電動機制御器13およびバッテリ制御器14に出力して電流制御を行う。すなわち、負荷トルクの交流成分を発電・電動機2が負担するように制御する。
エンジン回転数設定器S20でアクセルダイヤル17の信号によりエンジン回転数を設定し、減算器S21でエンジン回転数設定器S20の出力から回転数センサ18で検出された実エンジン回転数を差し引いて回転数偏差を求める。制御器S22で回転数偏差によりPID制御演算などを行う。
ゲイン設定器S23で減算器S18から出力されるエンジン要求トルクにゲインを乗じて、加算器S24で制御器S22の出力とゲイン設定器S23の出力を加算してエンジン制御器1aに出力し、燃料噴射量を調整してエンジン1の出力を制御する。
次に、この実施の形態の効果を説明する。
エンジン回転数のフィードバック制御処理信号に、メインポンプ4,5の負荷トルクから発電・電動機2のトルクを差し引いた信号に基づきエンジン1の要求トルクを予測したフィードフォワード信号を加えてエンジン1を制御するので、応答性の良好な制御ができる。
メインポンプ4,5から吐出されるポンプ圧と、作業用アクチュエータAa,Abを制御するコントロールバルブ7からメインポンプ4,5のポンプ斜板制御器4a,5aにフィードバックされるネガコン圧とによって、メインポンプ4,5の負荷トルクを推定して、エンジン1と発電・電動機2との動力配分を制御するので、応答性の良好な制御ができる。
アクセルダイヤル17のダイヤル値毎に、作業機械の最大トルクとエンジン1の目標トルクを設定し、実負荷トルクの直流成分がエンジン1の目標トルクを下回ったときは発電・電動機2を発電作用させ、実負荷トルクの直流成分がエンジン1の目標トルクを上回ったときは発電・電動機2を電動作用させ、かつ負荷トルクの変動成分を発電・電動機2が負担するように制御するので、エンジン1の負荷を平均化でき、燃費の向上を図れる。
負荷トルクの直流成分からエンジン1の目標トルクを差し引いたトルク値と、バッテリ15の蓄電状態すなわちバッテリ電圧に基づいて充電や放電の電流を制限するトルク値を比較して小さい値を用い、このトルク値に負荷トルクの交流成分を加算したトルクで発電・電動機2を制御するので、要するに、バッテリ15の蓄電状態に基づいて充電および放電の電流を制限するので、過充電や過放電を防止できる。
2つのメインポンプ4,5から吐出された複数のポンプ圧をそれぞれのオリフィス9a,9bを介して圧力センサ10により検出するとともに、コントロールバルブ7の2つのセンタバイパスラインCa,Cbから2つのメインポンプ4,5にフィードバックされた複数のネガコン圧をそれぞれのオリフィス11a,11bを介して圧力センサ12により検出するので、1つの圧力センサ10でポンプ圧の平均圧を検出できるとともに、1つの圧力センサ12でネガコン圧の平均圧を検出でき、センサ10,12の個数を半分に減らすことができるとともに、信号処理を容易にできる。
本発明は、油圧ショベルなどのハイブリッド作業機械の制御装置に利用可能である。
本発明に係るハイブリッド作業機械の制御装置の一実施の形態を示すシステム構成図である。 同上制御装置のコントローラ内の構成を示す制御ブロック図である。
符号の説明
Aa,Ab 作業用アクチュエータ
1 エンジン
2 発電・電動機
4,5 ポンプとしてのメインポンプ
4a,5a 容量可変手段としてのポンプ斜板制御器
7 コントロールバルブ
9a,9b ポンプ圧検出用のオリフィス
10 ポンプ圧検出用の圧力センサ
11a,11b ネガティブコントロール圧検出用のオリフィス
12 ネガティブコントロール圧検出用の圧力センサ
15 蓄電装置としてのバッテリ
16 コントローラ
17 アクセルダイヤル

Claims (5)

  1. 作業用アクチュエータに作動流体を供給するポンプを蓄電装置からの電力により電動機として駆動するとともにポンプ駆動用のエンジンにより作動された発電機として蓄電装置に電力を供給する発電・電動機と、
    エンジン回転数のフィードバック制御処理信号に、ポンプの負荷トルクから発電・電動機のトルクを差し引いた信号に基づきエンジンの要求トルクを予測したフィードフォワード信号を加えてエンジンを制御するコントローラと
    を具備したことを特徴とするハイブリッド作業機械の制御装置。
  2. ポンプは、容量可変手段を有する容量可変型ポンプであり、
    コントローラは、
    ポンプから吐出されるポンプ圧と、作業用アクチュエータを制御するコントロールバルブからポンプの容量可変手段にフィードバックされるネガティブコントロール圧とによって、ポンプの負荷トルクを推定する
    ことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド作業機械の制御装置。
  3. コントローラは、
    ポンプのネガティブコントロール圧とポンプ圧から求めた負荷トルクの直流成分と交流成分とを抽出し、エンジン回転速度を設定するアクセルダイヤルのダイヤル値毎に、最大トルクとエンジンの目標トルクを設定し、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを下回ったときは発電・電動機を発電作用させ、負荷トルクの直流成分がエンジンの目標トルクを上回ったときは発電・電動機を電動作用させ、かつ負荷トルクの交流成分を発電・電動機が負担するように制御する
    ことを特徴とする請求項2記載のハイブリッド作業機械の制御装置。
  4. コントローラは、
    負荷トルクの直流成分からエンジンの目標トルクを差し引いたトルク値と、蓄電装置の蓄電状態に基づいて充電・放電の制限電流から決まるトルク値を比較して小さい値を用い、このトルク値に負荷トルクの交流成分を加算したトルクで発電・電動機を制御する
    ことを特徴とする請求項3記載のハイブリッド作業機械の制御装置。
  5. ポンプは、容量可変手段を有する複数の容量可変型ポンプであり、
    複数のポンプから吐出される複数のポンプ圧を検出するラインにそれぞれ設けられたポンプ圧検出用のオリフィスと、
    これらのポンプ圧検出用のオリフィスの間に設けられたポンプ圧検出用の圧力センサと、
    複数のポンプの容量可変手段にフィードバックされる複数のネガティブコントロール圧を検出するラインにそれぞれ設けられたネガティブコントロール圧検出用のオリフィスと、
    これらのネガティブコントロール圧検出用のオリフィスの間に設けられたネガティブコントロール圧検出用の圧力センサと
    を具備したことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか記載のハイブリッド作業機械の制御装置。
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