以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図49にしたがって説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
図2に示すように、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、各種の表示器や各種の飾りを施した演出表示装置20が装着されている。また、演出表示装置20の右下部には、特別図柄(特図)を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段としての特図表示器H0が配設されている。なお、特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。また、演出表示装置20の略中央には、表示手段としての可変表示器H2が設けられている。可変表示器H2には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において可変表示器H2の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、可変表示器H2の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(以下、飾図と示す)を用いて行われる。
また、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲームが実行される。さらに、可変表示器H2では、特図表示器H0で実行される図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。なお、特図表示器H0と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、特図と飾図が同時に確定停止表示される)。そして、可変表示器H2と特図表示器H0には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り又ははずれを認識し得る図柄が確定停止表示される。
本実施形態において特図表示器H0には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。本実施形態における複数種類の特図は、大当りを認識し得る大当り図柄と(大当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。大当り図柄には、大当り抽選に当選し、15ラウンド大当り遊技の付与が決定された場合に選択される大当り図柄と、2ラウンド大当り遊技の付与が決定された場合に選択される大当り図柄とがある。また、はずれ図柄には、大当り抽選に当選しなかった場合に行う小当り抽選に当選した場合に選択されるはずれ図柄と、前記小当り抽選に当選しなかった場合に選択されるはずれ図柄とがある。なお、以下の説明においては、はずれ図柄のうち、小当り遊技に当選した場合に選択されるはずれ図柄を「小当り図柄」と示す場合もある。
そして、可変表示器H2の図柄変動ゲームは、実行中の特図表示器H0の図柄変動ゲームの変動表示結果に対応付けて実行され、特図の変動表示結果に対応する飾図の変動表示結果を導出する。具体的に言えば、可変表示器H2には、大当り抽選に当選している場合、特図表示器H0に導出される大当り図柄に対応する飾図の図柄組み合わせが確定停止表示される。大当り図柄に対応する飾図の図柄組み合わせには、例えば、全列(3列)の飾図が同一の飾図からなる組み合わせ([111]など)がある。一方、可変表示器H2には、大当り抽選に当選していない場合、特図表示器H0に導出されるはずれ図柄に対応する飾図の図柄組み合わせが確定停止表示される。はずれ図柄に対応する飾図の図柄組み合わせには、例えば、全列(3列)の飾図が同一の飾図とはならない組み合わせ([124]など)や、2列の飾図が同一の飾図であって、1列の飾図が異なる飾図となる組み合わせ([221]や[112]など)がある。なお、2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技の付与が決定されている場合、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ([121][123]など)が表示されるようになっている。本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に、[1]〜[8]までの数字を模した図柄が飾図として表示されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、可変表示器H2の表示領域(画像表示面)を特図表示器H0の表示領域よりも大きく形成し、可変表示器H2を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特図表示器H0よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる可変表示器H2の表示内容に注目し、該可変表示器H2の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。また、本実施形態において、可変表示器H2の図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って各列が変動表示される。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に変動が停止するようになっている。変動の停止によって表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、リーチが形成され、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識し得る。リーチは、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の図柄が同一種類となって表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)が変動表示されている状態である。
また、図1,2に示すように、演出表示装置20の下方には、常時遊技球が入球可能な入球口25aを有する上始動入賞口25が配設されている。上始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。上始動入賞口25は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、上始動入賞口25の下方には、遊技球が入球可能な入球口27aと、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉羽根(普通電動役物)26とを備えた下始動入賞口27が配設されている。図2では、開状態とされた開閉羽根26を実線で示し、閉状態とされた開閉羽根26を2点破線で示す。一方、下始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口センサSE2(図3に示す)が設けられている。下始動入賞口27は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、下始動入賞口27の入球口27aは、通常、開閉羽根26が閉状態とされることで閉鎖され、入球不能な状態(入球が規制された状態)となっている。そして、入球口27aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回、予め定めた開放時間の間、開放される。つまり、入球口27aが開放されている状態において遊技球が入球可能な状態(入球が許容された状態)となる。上始動入賞口25と下始動入賞口27は、遊技盤13の遊技領域13aに発射される遊技球の流下方向(上下方向)に沿って並設されている。
また、図1に示すように、下始動入賞口27の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた入賞手段としての大入賞口29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が設けられている。大入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉28が開動作することで大入賞口29が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、大入賞口29への遊技球の入球個数に応じた賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、賞球獲得のチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉28の開動作により大入賞口29が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(上限ラウンド回数)を上限(本実施形態では15回又は2回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過したこと、及び1回のラウンド遊技において予め定めた入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより終了する。また、1回のラウンド遊技終了後は、予め定めたインターバル時間を挟んで次回のラウンド遊技が行われる。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、図2に示すように、演出表示装置20において特図表示器H0の右側には、保留表示器Rが配設されている。保留表示器Rは、上始動入賞口25及び下始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、保留表示器Rの表示内容によって保留されている図柄変動ゲームの回数が報知される。保留記憶数は、上始動入賞口25又は下始動入賞口27へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、図柄変動ゲーム中に、上始動入賞口25又は下始動入賞口27へ遊技球が入球すると保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、保留表示器Rは、第1保留ランプR1、第2保留ランプR2、第3保留ランプR3、及び第4保留ランプR4からなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、第1保留ランプR1が点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図1に示すように、演出表示装置20の左側には、7セグメント型の普通図柄表示器H10が配設されている。そして、普通図柄表示器H10では、図柄変動ゲームに用いる図柄(特図及び飾図)とは異なる、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合もある)を変動させて普図を導出する普通図柄変動ゲームが実行されるようになっている。以下、普通図柄変動ゲームを「普図ゲーム」と示す場合もある。本実施形態では、普図ゲームで1つの普図を導出し、該普図の種類を「0」,「1」の2種類としている。
遊技者は、普図ゲームで最終的に確定停止表示された普図から普図当り又は普図はずれを認識できる。普通図柄表示器H10に確定停止表示された普図が「1」の場合には、普図当りを認識できる。この普図当りを認識できる普図が当りの表示結果となる。普図当りの表示結果が確定停止表示された場合、遊技者には、普図当り遊技状態が付与される。また、普通図柄表示器H10に確定停止表示された普図が「0」である場合には、その普図から普図はずれを認識できる。この普図はずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図1に示すように、演出表示装置20の左方には、作動ゲート23が配設されている。作動ゲート23の奥方には、入球通過した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート23は、遊技球の入球検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、下始動入賞口27の開閉羽根26を開状態とするか否か(下始動入賞口27に遊技球を入球可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。前述したように、下始動入賞口27は、開閉羽根26により通常は入球口27aが閉鎖された状態となっているが、普図当り遊技状態が付与されると、開閉羽根26が開放されることにより開状態となり、遊技球を入球させることができる。即ち、前述した特定の開放条件は、普図当り抽選への当選となる。そして、普図当り遊技状態が付与されると、開閉羽根26の開放によって下始動入賞口27に遊技球を入球させやすくなる。
また、図1に示すように、演出表示装置20の左側には、普図保留表示器Mが配設されている。普図保留表示器Mは、作動ゲート23を遊技球が入球通過し、始動保留球(以下、「普図始動保留球」と示す)となって機内部(RAM30c)で記憶された普図始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、普図保留表示器Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普図保留記憶数は、作動ゲート23を遊技球が入球通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート23へ遊技球が入球通過すると普図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、普図保留表示器Mは、第1保留ランプM1、第2保留ランプM2、第3保留ランプM3、及び第4保留ランプM4からなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、第1保留ランプM1と第2保留ランプM2と第3保留ランプM3とが点灯している場合には3回の普図ゲームが保留中であることを報知している。また、上皿15の上面には、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な演出用操作手段としての演出用操作ボタンBTが配設されている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが実行される迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態において確変状態は、予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。また、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率となる状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率となる非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、作動ゲート23の通過に基づく普図ゲームの抽選確率(当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する変短状態を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで下始動入賞口27の開閉羽根26は、普図ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。例えば、変短状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば0.3(秒))経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が開放する回数が増加(例えば3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば1.4(秒))が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根26は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根26が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口27への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
以下、本実施形態のパチンコ機10に規定する大当り遊技(15ラウンド大当り遊技と2ラウンド大当り遊技)、及び小当り遊技について、図4をもとに詳しく説明する。
最初に、本実施形態のパチンコ機10に規定する大当り遊技について説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、上始動入賞口25及び下始動入賞口27で入球検知された各始動保留球に基づく大当り抽選に当選した場合、図4に示す3種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに基づいた大当り遊技が付与されるようになっている。そして、3種類の大当りのうち、何れの大当りを付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態では、100種類の大当り図柄としての特図があり、その100種類の特図が、所定個数ずつ振分けられている。なお、図4では説明を簡略化するために、所定個数ずつ振分けられた特図をまとめて、「特定図柄A」、「特定図柄B」、「非特定図柄C」と示している。
特定図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する15ラウンド大当り遊技である。以下、特定図柄Aに基づく大当り遊技を「確変15ラウンド大当り遊技」と示す。確変15ラウンド大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、確変15ラウンド大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口29を「1回」開放させるように設定されている。また、確変15ラウンド大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態を付与するようになっている。なお、図4では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「リミットなし」と表記している。
特定図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する2ラウンド大当り遊技である。以下、特定図柄Bに基づく大当り遊技を「確変2ラウンド大当り遊技」と示す。確変2ラウンド大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、確変2ラウンド大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口29を「1回」開放させるように設定されている。また、確変2ラウンド大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態とその確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみを付与する場合とがある。本実施形態では、確変2ラウンド大当り遊技が第1の当り遊技となる。
非特定図柄Cに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、非特定図柄Cに基づく大当りを「非確変15ラウンド大当り遊技」と示す。また、非確変15ラウンド大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、非確変15ラウンド大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口29を「1回」開放させるように設定されている。なお、非特定図柄Cに基づく非確変15ラウンド大当り遊技では、大当り遊技終了後に予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として変短状態を付与するようになっている。
なお、図4の「当った時の状態」欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ機10においては「通常状態」となる。「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ機10において「低確+変短あり」の状態は、非確変15ラウンド大当り遊技に当選することによって作り出される。「高確+変短なし」は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態で確変2ラウンド大当り遊技に当選することによって作り出される。「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ機10において「高確+変短あり」の状態は、確変15ラウンド大当り遊技に当選することによって作り出される。また、本実施形態のパチンコ機10において「高確+変短あり」の状態は、「低確+変短あり」の状態、「高確+変短なし」、又は「高確+変短あり」の状態で確変2ラウンド大当り遊技に当選することによっても作り出される。
次に、本実施形態のパチンコ機10に規定する小当り遊技について説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、上始動入賞口25及び下始動入賞口27で入球検知された各始動保留球に基づく小当り抽選に当選した場合、図4に示す小当りが決定され、その決定された小当りに基づいた小当り遊技が付与されるようになっている。本実施形態では、複数種類の小当り図柄としての特図があり、その小当り図柄としての特図が所定個数ずつ振分けられている。なお、図4では説明を簡略化するために、所定個数ずつ振分けられた特図をまとめて、「小当り図柄D」と示している。
小当り図柄Dに基づく小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口29を「2回」開放させるように設定されている。すなわち、本実施形態では、小当り遊技の1回のラウンド遊技において、確変2ラウンド大当り遊技に設定したラウンド回数と同一回数分、大入賞口29を開放させるようになっている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。本実施形態では、小当り遊技が第2の当り遊技となる。
本実施形態では、確変2ラウンド大当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から確変2ラウンド大当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間と、小当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から小当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、同一時間に設定されている。したがって、本実施形態において、確変2ラウンド大当り遊技と小当り遊技は、大入賞口29の開閉動作態様や時間からその差異を遊技者が判別不能となっている。すなわち、遊技者は、確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技の何れが付与されたのかを大入賞口29の開閉動作や時間からは判別し得ない。
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31、及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の順序で実行することができるメインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、メインCPU30aの制御プログラムを格納するROM30b、及び必要なデータの書き込み及び呼び出しができるRAM30cが接続されている。また、メインCPU30aには、上始動入賞口25に入球した遊技球を検知する上始動口センサSE1と、下始動入賞口27に入球した遊技球を検知する下始動口センサSE2とが接続されている。さらに、メインCPU30aには、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、作動ゲート23を入球通過した遊技球を検知するゲートセンサSE4とが接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H0、普通図柄表示器H10、保留表示器R、及び普図保留表示器Mが接続されている。また、メインCPU30aには、開閉羽根26の開閉動作を作動させるための普通電動役物ソレノイドSOL1と、大入賞口扉28の開閉動作を作動させるための大入賞口ソレノイドSOL2とが接続されている。
メインCPU30aは、特図用の当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、普図用の当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。特図用の当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数であるとともに、大当り抽選に当選しなかった場合に小当りとするか否かの小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。また、大当り図柄用乱数は、大当りの場合に特図表示器H0に確定停止表示させる特図を決定する際に用いる乱数である。また、普図用の当り判定用乱数は、普図当りとするか否かの普図当り抽選(普図当り判定)で用いる乱数である。また、本実施形態のメインCPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラム、各種判定値(大当り判定値、小当り判定値、普図当り判定値など)、複数種類の変動パターン等が記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから該ゲームが終了する迄の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。そして、変動パターンには、該変動パターン毎に遊技演出の演出時間(変動時間)が定められている。
変動パターンは、大当り抽選に当選した際に選択される大当り演出用の変動パターンと、大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンとからなる。はずれ演出用の変動パターンには、リーチを形成した後に最終的にはずれとするリーチありの変動パターン(はずれリーチ演出用の変動パターン)と、リーチを形成せずにはずれとするリーチなしの変動パターンとがある。また、本実施形態において確変2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技が決定された際に選択される変動パターンは、図柄変動ゲームにおいて共通の演出を実行し、かつ同一の変動時間が対応付けられたパターンとなっている。これにより、本実施形態のパチンコ機10では、可変表示器H2の表示内容を視認しても、確変2ラウンド大当り遊技と小当り遊技の区別が付かない。
大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、特図用の当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。さらに、大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがある。例えば、特図用の当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から、低確率用の大当り判定値として2個の値を設定した場合、非確変状態時に大当り判定が肯定判定される割合、すなわち、大当り抽選の当選確率は600分の2(300分の1)となる。また、高確率用の大当り判定値として20個の値を設定した場合、確変状態時に大当り判定が肯定判定される割合、すなわち、大当り抽選の当選確率は600分の20(30分の1)となる。
小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、特図用の判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、特図用の判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から小当り用の小当り判定として1個の値を設定した場合、小当り判定が肯定判定される割合、すなわち、小当り抽選の当選確率は600分の1となる。普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図用の当り判定用乱数の取り得る値の中から定められている。そして、普図当り判定値は、遊技状態が非変短状態の時の普図当り抽選で用いる低確率用の普図当り判定値と、遊技状態が変短状態の時の普図当り抽選で用いる高確率用の普図当り判定値とがある。例えば、普図用の当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「250」までの全251通りの整数に設定し、その値の中から、低確率用の普図当り判定値として1個の値を設定した場合、非変短状態時に普図当り判定が肯定判定される割合、すなわち当選確率は251分の1となる。また、高確率用の普図当り判定値として250個の値を設定した場合、変短状態時に普図当り判定が肯定判定される割合、すなわち当選確率は251分の250となる。
また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種フラグ、各種保留記憶数、タイマの値、カウント値など)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機10のROM30bに記憶される変動パターンについて図5を用いて説明する。
図5には、本実施形態のパチンコ機10においてROM30bに記憶されている複数の変動パターンのうち、一部の変動パターンを示している。
変動パターンP1,P2は、はずれ演出用(通常変動)の変動パターンであり、変動時間が夫々異なっている(変動パターンP2の変動時間<変動パターンP1の変動時間)。本実施形態では、変動パターンP1が第2の特定変動パターンとなるとともに、変動パターンP2が第1の特定変動パターンとなる。また、変動パターンP3〜P6は、演出内容として大当り期待度が異なる2種類のリーチ演出がそれぞれ対応付けられたリーチ演出用(リーチあり)の変動パターンである。具体的には、変動パターンP3,P4は、左右2列に同一図柄を一旦停止表示させてリーチ状態を形成した後、最終図柄列(本実施形態では中列)を変動させ、所定時間の経過後に中列に図柄を導出するノーマルリーチ(NR)用の変動パターンである。また、変動パターンP5,P6は、ノーマルリーチを経由し、リーチ演出の演出内容を発展させて行われるスーパーリーチ(SR)用の変動パターンである。なお、通常、パチンコ機10では、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当り期待度の高い演出とされている。また、変動パターンP3,P5は、はずれリーチ演出用の変動パターンである一方で、変動パターンP4,P6は、大当り演出用の変動パターンである。
また、変動パターンP7,P8は、主に、確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技が付与される場合に選択される変動パターンであり、変動パターンP7は、演出内容として、変動パターンP2と同様、「通常変動」が設定されている。また、変動パターンP8には、変動パターンP6と同様、スーパーリーチの演出内容が設定されている。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括CPU31aと、統括CPU31aの制御プログラムを格納するROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM31cが設けられている。また、統括CPU31aには、ROM31bとRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aには、演出用操作ボタンBTが接続されており、該演出用操作ボタンBTからの操作信号を入力するようになっている。操作信号は、演出用操作ボタンBTを操作する毎に該演出用操作ボタンBTが出力する信号である。そして、統括CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、制御動作を所定の手順で実行することができるサブCPU32aと、サブCPU32aの制御プログラムを格納するROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM32cが設けられている。サブCPU32aには、演出表示装置20(可変表示器H2)が接続されている。また、本実施形態のサブCPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。ROM32bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板30(メインCPU30a)、統括制御基板31(統括CPU31a)、表示制御基板32(サブCPU32a)が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板30の制御内容を説明する。
主制御基板30のメインCPU30aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口27へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口センサSE1,SE2が出力する検知信号を入力するとRAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。
保留判定の判定結果が肯定(保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、保留記憶数を1加算(+1)し、保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、保留判定を肯定判定している場合、特図用の当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値をRAM30cから取得し、該値を保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わないとともに、特図用の当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した特図用の当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した特図用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、大当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態が通常状態である場合には、低確率用の大当り判定値と特図用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が確変状態である場合には、高確率用の大当り判定値と特図用の当り判定用乱数の値を比較する。
大当り判定の判定結果が肯定(特図用の当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、大当りを決定する。具体的には、メインCPU30aは、特図用の当り図柄用乱数の値をもとに、図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特図)を決定する。特図の大当り図柄は、図4に示すように、大当り遊技の種類毎に振り分けられていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当り遊技の種類を決定したことになる。具体的に言えば、図4に示すように、特定図柄Aを決定することは確変15ラウンド大当り遊技を付与する確変15ラウンド大当りを決定することになり、特定図柄Bを決定することは確変2ラウンド大当り遊技を付与する確変2ラウンド大当りを決定することになる。また、非特定図柄Cを決定することは非確変15ラウンド大当り遊技を付与する非確変15ラウンド大当りを決定することになる。本実施形態では、大当りに当選した際に大当り遊技の種類を決定するメインCPU30aが、当り遊技決定手段となる。また、当り抽選を行うメインCPU30aが、当り抽選手段となる。
そして、大当り図柄を決定したメインCPU30aは、決定した大当り図柄をRAM30cに記憶する。また、大当りを決定したメインCPU30aは、大当りに当選した時に選択可能な変動パターンの中から1つの変動パターンを選択し、決定する。具体的には、本実施形態のパチンコ機10におけるメインCPU30aは、確変15ラウンド大当り遊技の付与を決定している場合、変動パターンP4及び変動パターンP6のいずれか一方を選択する。一方、メインCPU30aは、確変2ラウンド大当り遊技の付与を決定している場合、変動パターンP7及び変動パターンP8のいずれか一方を選択する。本実施形態では、変動パターンを決定するメインCPU30aが、変動パターン選択手段となる。
また、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定(特図用の当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、特図用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている小当り判定値(図柄変動ゲーム用の小当り判定値)を比較して、小当りか否かの小当り判定を行う。小当り判定の判定結果が肯定(特図用の当り判定用乱数の値と小当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、小当りを決定し、図柄変動ゲームで確定停止表示させる小当り図柄(特図)を決定するとともに、小当りに当選した時に選択可能な変動パターンの中から1つの変動パターンを選択し、決定する。具体的には、メインCPU30aは、小当りに当選した場合、変動パターンP7及び変動パターンP8のいずれか一方を選択する。
また、メインCPU30aは、小当り判定の判定結果が否定(特図用の当り判定用乱数の値と小当り判定値とが不一致)の場合、はずれリーチとするか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、はずれリーチを決定し、図柄変動ゲームで確定停止表示させるはずれ図柄(特図)を決定するとともに、はずれリーチ時に選択可能な変動パターンの中から1つの変動パターンを選択し、決定する。具体的には、メインCPU30aは、はずれリーチを決定している場合、変動パターンP3及び変動パターンP5のいずれか一方を選択する。
また、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が否定の場合、はずれを決定し、図柄変動ゲームで確定停止表示させるはずれ図柄(特図)を決定するとともに、はずれ時に選択可能な変動パターンの中から1つの変動パターンを選択し、決定する。具体的には、メインCPU30aは、はずれを決定している場合、変動パターンP1及び変動パターンP2のいずれか一方を選択する。ちなみに、本実施形態のパチンコ機10では、始動保留球の記憶数が0個又は1個の場合、変動パターンP2よりも変動パターンP1が選択される確率が高くなるように設定されている。一方、始動保留球の記憶数が2個〜4個の場合、変動パターンP1よりも変動パターンP2が選択される確率が高くなるように設定されている。また、変短状態が付与されている場合、変動パターンP1よりも変動パターンP2が選択される確率が高くなるように設定されている。
特図及び変動パターンを決定したメインCPU30aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31(統括CPU31a)に出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、メインCPU30aは、特図を指示する特図用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始時に保留記憶数を1減算(−1)し、保留記憶数を書き換える。そして、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特図表示器H0の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始により特図の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特図(大当り図柄、小当り図柄、又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
また、メインCPU30aは、作動ゲート23へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSE4が出力する検知信号を入力すると、RAM30cに記憶されている普図用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(普図用の保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図用の保留記憶数を1加算(+1)し、普図用の保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、普図用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。また、メインCPU30aは、保留判定を肯定判定している場合、普図用の当り判定用乱数の値をRAM30cから取得し、その値を普図用の保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、保留判定の判定結果が否定(普図用の保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普図用の当り判定用乱数の値も取得しない。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した普図用の当り判定用乱数の値を読み出し、該値とROM30bに記憶されている普図当り判定値とを比較し、普図当りか否かの普図当り判定を行う。普図当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態が非変短状態である場合には低確率用の普図当り判定値と普図用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が変短状態である場合には、高確率用の普図当り判定値と普図用の当り判定用乱数の値を比較する。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、普図ゲームの開始により普図の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普図(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、メインCPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普図を確定停止表示させる。例えば、メインCPU30aは、非変短状態の場合には変動時間として第1時間を設定し、変短状態の場合には変動時間として非変短状態よりも短い第2時間を設定する。これにより、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間は、非変短時に行われる普図ゲームの変動時間よりも短縮される。
次に、主制御基板30が実行する制御内容として、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技、及び普図当り時の当り遊技)の実行に係る制御内容を説明する。
メインCPU30aは、大当り遊技及び小当り遊技の各開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに終了時にエンディングコマンドを出力する。オープニングコマンドはオープニングの開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディングの開始を指示する。また、メインCPU30aは、各大当り遊技及び小当り遊技において、各ラウンド遊技の開始時に、大入賞口29を開放させるための開放信号を出力する。開放信号は、大入賞口ソレノイドSOL2に対して出力され、前記開放信号によって大入賞口ソレノイドSOL2が作動し、大入賞口扉28が開動作される。また、メインCPU30aは、各大当り遊技及び小当り遊技において、ラウンド遊技毎に予め定めたラウンド遊技時間を計測するとともに、大入賞口29に配設されたカウントスイッチSW3からの検知信号を入力してラウンド遊技中に入球した遊技球の入球個数をカウントする。そして、メインCPU30aは、各大当り遊技及び小当り遊技において、ラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口29を閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。閉鎖信号は、大入賞口ソレノイドSOL2に対して出力され、前記閉鎖信号によって大入賞口ソレノイドSOL2が作動し、大入賞口扉28が閉動作される。
なお、大当り遊技及び小当り遊技を終了させたメインCPU30aは、大当り遊技及び小当り遊技の終了時点の特図用の保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、次の図柄変動ゲームを開始させる。一方、メインCPU30aは、大当り遊技及び小当り遊技の終了時点の特図用の保留記憶数が「0」の場合、上始動入賞口25又は下始動入賞口27に遊技球が入球し、始動条件が成立するまで、図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
また、各大当り遊技を終了させたメインCPU30aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かの確変付与判定を実行する。そして、メインCPU30aは、当該判定の判定結果(当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態とするか)に基づき、前記判定結果が肯定の場合には確変状態(高確率抽選状態)を付与する。その一方、メインCPU30aは、前記判定結果が否定の場合には確変状態を付与しない(当り抽選の抽選確率として低確率抽選状態を決定する)。本実施形態では、確変15ラウンド大当り遊技及び確変2ラウンド大当り遊技に当選している場合、前記確変付与判定が肯定判定される。一方、本実施形態では、非確変15ラウンド大当り遊技に当選している場合、前記確変付与判定が否定判定される。また、各大当り遊技を終了させたメインCPU30aは、大当り遊技終了後に変短状態を付与するか否かの変短付与判定の判定結果(入球率向上状態を付与するか否か)に基づき、前記判定結果が肯定の場合には変短状態(入球率向上状態)を付与し、前記判定結果が否定の場合には変短状態を付与しない。本実施形態では、確変15ラウンド大当り遊技及び非確変15ラウンド大当り遊技に当選している場合、前記変短付与判定が肯定判定される。また、本実施形態では、「低確+変短あり」、「高確+変短あり」、及び「高確+変短なし」のうち何れかの遊技状態において確変2ラウンド大当り遊技に当選している場合、前記変短付与判定が肯定判定される。一方、本実施形態では、「低確+変短なし」の遊技状態において確変2ラウンド大当り遊技に当選している場合、前記変短付与判定が否定判定される。
変短付与判定を肯定判定したメインCPU30aは、遊技状態を変短状態とすることを指示する変短作動コマンドを統括CPU31aに出力する。一方、変短付与判定を否定判定したメインCPU30aは、遊技状態を非変短状態とすることを指示する変短未作動コマンドを統括CPU31aに出力する。そして、変短状態を付与したメインCPU30aは、大当り遊技が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数を計数する。そして、メインCPU30aは、非確変15ラウンド大当り遊技に当選している場合には、計数した実行回数が予め定めた所定回数(本実施形態では100回)に達すると、所定回数目の図柄変動ゲームの終了時に、変短状態の終了を指示する変短終了コマンドを統括CPU31aに出力する。
本実施形態では、当り抽選の抽選確率状態を決定するメインCPU30aが、抽選確率決定手段となる。また、入球率向上状態を付与するか否かを決定するメインCPU30aが、入球率向上状態決定手段となる。また、入球率向上状態を付与するメインCPU30aが、入球率向上状態付与手段となる。
また、小当り遊技の場合、小当り遊技の当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、小当り遊技中も小当り遊技の当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを出力しない。すなわち、メインCPU30aは、小当り遊技に当選した場合、前記確変付与判定及び前記変短付与判定を行わない。
次に、普通図柄当り時における開閉羽根26の制御について説明する。
メインCPU30aは、普図当りとなる普図ゲームの終了後、開閉羽根26を開放させるための開放信号と開閉羽根26を閉鎖させるための閉鎖信号を出力し、開閉羽根26の開放態様を制御する。開放信号及び閉鎖信号は、普通電動役物ソレノイドSOL1に対して出力され、前記開放信号によって普通電動役物ソレノイドSOL1が作動し、開閉羽根26が開動作されるとともに、前記閉鎖信号によって普通電動役物ソレノイドSOL1が作動し、開閉羽根26が閉動作される。そして、メインCPU30aは、普図当り時の遊技状態に応じて、開閉羽根26の開放態様を制御する。具体的に言えば、非変短状態においてメインCPU30aは、開閉羽根26を第1開放時間(例えば、0.3(秒))で第1回数(例えば、1(回))分、開放させるように制御する。また、変短状態においてメインCPU30aは、開閉羽根26を第2開放時間(例えば、1.4(秒))で第2回数(例えば、3(回))分、開放させるように制御する。
普図当りに基づく開閉羽根26の開放制御を終了したメインCPU30aは、その終了時点の普図用の保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、次の普図ゲームを開始させる。一方、メインCPU30aは、開閉羽根26の開放制御の終了時点の普図用の保留記憶数が「0」の場合、作動ゲート23に遊技球が入球し、始動条件が成立するまで、普図ゲームを実行させることなく、待機する。
次に、統括制御基板31(統括CPU31a)が統括制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
統括制御基板31の統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、特図用の停止図柄指定コマンドを入力すると、その停止図柄指定コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて可変表示器H2に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾図を決定する。また、統括CPU31aは、特図用の停止図柄指定コマンドを入力した際、特図の停止図柄指定として大当り図柄が指定されている場合には、その指定された特図の大当り図柄をRAM31cに記憶する。また、統括CPU31aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、主制御基板30からオープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、付与される大当り遊技及び小当り遊技に応じて予め定めた演出内容を指示する演出指示コマンドを、表示制御基板32、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34にそれぞれ出力する。
統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、確変15ラウンド大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾図の図柄組み合わせとして、確変大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、非確変15ラウンド大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾図の図柄組み合わせとして、非確変大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、確変2ラウンド大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾図の図柄組み合わせとして、はずれを認識し得る図柄組み合わせのうち、予め定めた特定の図柄組み合わせ(チャンス目)を決定する。特定の図柄組み合わせは、リーチを形成しないはずれの図柄組み合わせ、及びリーチを形成するはずれの図柄組み合わせからなる。なお、統括CPU31aは、変動パターンP7が選択された際には、チャンス目としてリーチを形成しないはずれの図柄組み合わせを決定する一方で、変動パターンP8が選択された際には、チャンス目としてリーチを形成するはずれの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、小当り図柄の場合には、確変2ラウンド大当り遊技の時と同様に、予め定めた特定の図柄組み合わせ(チャンス目)を決定する。また、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、小当り図柄を除くはずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。なお、はずれ図柄の場合にはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する際には、前記特定の図柄組み合わせを除いて組み合わせを決定しても良いし、前記特定の図柄組み合わせを含んで組み合わせを決定しても良い。そして、飾図を決定した統括CPU31aは、飾図を指示する飾図用の停止図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、演出用操作ボタンBTと接続されており、当該演出用操作ボタンBTから操作信号を入力することにより、演出用操作ボタンBTが押下操作されたことを検知するようになっている。そして、演出用操作ボタンBTの押下操作を検知した統括CPU31aは、ボタン操作されたことを示すボタン操作コマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
また、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、確変状態が付与されることをRAM31cに設定する。一方、統括CPU31aは、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、通常状態(非確変状態)が付与されることをRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、変短作動コマンドを入力すると変短状態が付与されていることをRAM31cに設定し、変短終了コマンドを入力すると変短状態が付与されていないことをRAM31cに設定する。そして、統括CPU31aは、変短作動コマンド、及び変短終了コマンドを入力するまで現在の設定内容をRAM31cに記憶維持させる。また、統括CPU31aは、変短作動コマンド及び変短終了コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、本実施形態のパチンコ機10は、図6〜図9に示すように、演出表示装置20で行われる演出として、演出態様がそれぞれ異なる複数のモード演出を実行可能に構成されている。具体的には、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である場合に滞在し得る確変報知モード演出(以下、確変モードと示す)と、確変潜伏確定モード演出(以下、確変潜伏確定モード)とが設定されている。確変モードでは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態であることを、遊技者に対して確定的に報知するようになっている一方で、確変潜伏確定モードでは、確変モードのような確定的な報知はなく、大当り抽選の抽選確率状態が高確率状態であることを潜伏させた状態とするようになっている。加えて、本実施形態のパチンコ機10に設定されているモード演出には、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れの場合であっても滞在し得る確変潜伏示唆モード演出(以下、確変潜伏示唆モードと示す)と、通常モード演出(以下、通常モードと示す)とが設定されている。確変潜伏示唆モードは、確変潜伏確定モードに移行させる際に滞在するモードであるとともに、第1確変潜伏示唆モードと第2確変潜伏示唆モードとで構成される。また、通常モードは、確変潜伏示唆モードに移行させる際に滞在するモードである。
なお、以下の説明では、「大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態であること」を、内部高確状態と示すとともに、「大当り抽選の抽選確率状態が低確率抽選状態であること」を内部低確状態と示す場合がある。そして、本実施形態においては、通常モード<第1確変潜伏示唆モード<第2確変潜伏示唆モード<確変潜伏確定モード=確変モードの順に、内部高確状態である期待度が高い演出として位置付けられている。また、以下の説明では、第1確変潜伏示唆モードと第2確変潜伏示唆モードを合わせて「確変潜伏示唆モード」と示す場合もある。
また、各演出モード中の演出表示装置20には、遊技状態報知画像がそれぞれ画像表示されるようになっている。具体的に言えば、通常モード時には、遊技状態報知画像としての背景画像G1が画像表示されるようになっている一方で、第1確変潜伏示唆モード時には、遊技状態報知画像としての背景画像G2が画像表示されるようになっており、第2確変潜伏示唆モード時には、遊技状態報知画像としての背景画像G3が画像表示されるようになっている。また、確変潜伏確定モード時には、遊技状態報知画像としての背景画像G4が画像表示されるようになっている一方で、確変モード時には、遊技状態報知画像としての背景画像G5が画像表示されるようになっている。これらの背景画像G1〜G5は、その画像内容が異なっており、遊技者は、演出表示装置20に画像表示される背景画像の種類から、現在のモードを把握し得る。なお、背景画像は、図柄の背面に映し出される画像である。
また、図6に示すように、確変モードは、確変状態と変短状態が共に次に大当り遊技が付与されるまでを上限として付与されている間に実行される演出(モード)となっている。また、第1確変潜伏示唆モード、第2確変潜伏示唆モード、確変潜伏確定モード、及び通常モードは、変短状態が付与されていない場合に実行される演出(モード)となっている。
次に、遊技の進行に伴う各種モードへの移行態様、及び確変潜伏示唆モード中に実行される演出内容について説明する。なお、各種モード中の統括CPU31aの制御内容については後で詳述する。
本実施形態のパチンコ機10では、「低確+変短なし」の通常モード滞在中(図8(a))に、確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技のいずれか一方に当選した場合、通常モードから第1確変潜伏示唆モードに移行するようになっている(図8(b))。また、確変潜伏示唆モードの終了後、確変潜伏確定モードに移行するか否かを報知する示唆演出としての最終ミッションに失敗すると、確変潜伏示唆モードから通常モードに移行するようになっている(図9(e))。そして、確変潜伏示唆モードから通常モードに移行した場合であっても、再度、通常モードから確変潜伏示唆モードに移行可能となっている。より詳しくは、最終ミッションに失敗して確変潜伏示唆モードから通常モードへ移行した場合、通常モードから確変潜伏示唆モードへ再び移行させるか否かを決定する再移行抽選が行われるようになっており(図10参照)、再移行抽選に当選した場合には、通常モードから第2確変潜伏示唆モードに移行するように構成されている(図8(c))。なお、再移行抽選では、内部低確状態よりも内部高確状態の場合に、確変潜伏示唆モードに再移行する割合が高くなるように設定されている。また、再移行抽選に当選しなかった場合は、通常モードを継続するようになっている。
そして、再移行抽選は、図11で説明するように、内部低確状態時には、通常モードに移行してから20回の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、確変2ラウンド大当りや小当りに当選せずに変動パターンP1が選択された場合に実行される。その一方、内部高確状態時には、通常モードに移行してから次回大当りに当選するまでの間、変動パターンP1が選択された場合に実行されるようになっている。ただし、内部低確状態時に再移行抽選が実行される場合、確変2ラウンド大当りや小当りに当選せずに再移行抽選への当選に基づいて通常モードから確変潜伏示唆モードに移行する回数は、規定回数(本実施形態では3回)に設定されている。一方、内部高確状態時に再移行抽選が実行される場合、再移行抽選への当選に基づいて通常モードから確変潜伏示唆モードに移行する回数は、規定回数以上に設定されている。したがって、本実施形態では、確変2ラウンド大当り遊技、又は小当り遊技への当選を経ずに再移行抽選への当選に基づいて通常モードから確変潜伏示唆モードへ移行した回数が4回を超えた場合、遊技者に内部高確状態であることを視認させることができる。
なお、第1確変潜伏示唆モード滞在中に、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かを抽選するモード移行抽選に当選した場合には、第2確変潜伏示唆モードに移行する場合もある。また、「高確+変短なし」の通常モード滞在中、確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、又は確変15ラウンド大当り遊技に当選した場合、通常モードから確変モードに移行可能となっている(図8(d))。また、「高確+変短なし」の確変潜伏示唆モード滞在中、確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変潜伏示唆モードから確変モードに移行可能となっている(図8(d))。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏示唆モード滞在中、予め定めた課題を提示するミッション演出(課題付与演出)が実行されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ機10では、複数種類のミッション演出が設定されている。具体的には、キャラクタKYが弓を射って的に命中させることを課題とする「強弓ミッション」と(図9(b))、キャラクタKYが馬を走らせる「疾走ミッション」と(図9(c))、キャラクタKYが馬を跳躍させる「跳躍ミッション」とが設定されている(図9(d))。そして、これらのミッション演出では、提示されたミッション(課題)を遂行させるために演出用操作ボタンBTを操作させる仕様となっている。そして、課題を達成(成功)させることを目指して演出用操作ボタンBTが操作された場合、演出用操作ボタンBTの操作に基づいて課題の遂行結果に応じたポイント(値)が遊技者に付与されるようになっている。そして、演出用操作ボタンBTの操作によって付与されたポイントは、確変潜伏示唆モード期間中、演出用操作ボタンBTの操作に基づいてポイントを取得する度に累積されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確変潜伏示唆モード及び確変潜伏確定モード中の図柄変動ゲームで、当該図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを示唆する予告演出を実行させるように構成されている。本実施形態では、予告演出として、演出表示装置20の表示領域に、降り物(本実施形態では花びら)W1を画像表示させ、降り物予告の有無、及び有る場合の降り物W1のタイミングによって大当り期待度の高低を示唆する「降り物予告」が設定されている(図8(f))。さらに、本実施形態では、予告演出として、演出表示装置20の表示領域に、文字画像を画像表示させ、リーチロゴ予告の有無、及び有る場合の文字画像の内容によって大当り期待度の高低を示唆する「リーチロゴ予告」が設定されている(図8(g))。さらに、本実施形態では、予告演出として、演出表示装置20の表示領域に、キャラクタKYを画像表示させ、キャラクタKYの有無、及び有る場合のキャラクタKYの種類によって大当り期待度の高低を示唆する「カットイン予告」が設定されている(図8(h))。その他にも、本実施形態では、ミッションの内容を示唆する「テロップ予告」や(図8(e))、キャラクタKYの周囲に特定色の背景画ORを出現させる「オーラ予告」が実行可能となっている(図9(a))。これらの予告演出は、図柄変動ゲームが開始してから(変動開始)、図柄変動ゲームが終了する迄の間に、予め定めた実行タイミングでそれぞれ実行されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、ミッション演出が実行される可能性を示唆する「察知演出」が実行可能となっている。図9(a)に示すように、察知演出は、ミッション演出が実行されるタイミングよりも前に実行され、セリフ表示枠W2に、特定のセリフが表示されるようになっている。また、このとき、可変表示器H2では、図9(a)に示すように、察知演出とオーラ予告が同じタイミングで実行し得るようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏示唆モード中にミッション演出が実行された場合、演出用操作ボタンBTの操作に基づいて各ミッションを遂行する度に、獲得したポイントの小計に応じて複数(本実施形態では4つ)の階級(ランク)に格付けされるようになっている。なお、獲得したポイント(Pt)は、可変表示器H2の右下方に表示されるポイント表示枠W3に、ポイントを加算する度に累積表示されるようになっている(図9(b)〜(e))。また、獲得したポイントによって対応付けられる階級は、可変表示器H2の左下方に表示される階級表示枠W4に表示される(図9(b)〜(e))。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、ミッション演出の実行期間が終了した後、最終ミッションが実行されるような構成としている(図9(e))。なお、本実施形態における「最終ミッション」は、キャラクタKYと敵対する敵キャラを倒すことを課題としている。そして、最終ミッションの成功率は、内部抽選状態及び階級に応じて異なるように設定されており、内部高確状態、かつ階級が高いほど成功し易くなっている。そして、最終ミッションに成功した場合(図9(f))、確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードに移行するようになっている(図9(g))。なお、以下の説明において、「疾走ミッション、強弓ミッション、跳躍ミッション」と、「最終ミッション」とを区別するために、「疾走ミッション、強弓ミッション、跳躍ミッション」を合わせて、「ポイント獲得ミッション」と示す場合もある。
このように、確変潜伏確定モードに移行するか否かは、最終ミッションの結果によって報知されるとともに、内部高確状態、かつ階級が高いほど最終ミッションに成功しやすい態様となっている。このため、最終ミッションを「成功」させるために、確変潜伏示唆モード中に実行され得るミッション演出において、ポイントを多数獲得して階級を昇格させなければならない。そして、ポイントを多数獲得するためには、演出用操作ボタンBTを操作して、積極的にミッション演出に参加しなければ、多くのポイントを取得できないようになっている。したがって、本実施形態における確変潜伏示唆モードは、最終ミッションを成功させるため(示唆条件を成立させる)のポイント収集期間となる。そして、最終ミッションに失敗した場合(図9(h))、確変潜伏示唆モードから通常モードに移行するようになっている(図9(i))。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、通常モードから直接、確変潜伏確定モードに移行することはなく、確変潜伏確定モードに移行する場合には、必ず確変潜伏示唆モードを経由して移行するようになっている。そして、確変潜伏示唆モードは、通常モードを経由して移行するので、通常モードは、確変潜伏示唆モードへ移行するための移行条件を成立させる際に滞在するモードとなる。本実施形態では、確変潜伏確定モードが特殊モード演出となり、確変潜伏示唆モードが特別モード演出となり、通常モード演出が特定モード演出となる。また、第1確変潜伏示唆モード演出が第1特別モード演出となり、第2確変潜伏示唆モード演出が第2特別モード演出となる。なお、確変潜伏確定モードにおいてもミッション演出は実行可能となっている。本実施形態では、ミッション演出が実行される確変潜伏示唆モード中が、ミッション演出を実行させるための演出実行期間となる。
次に、統括CPU31aが各演出モード滞在中に実行する処理について説明する。
本実施形態において統括CPU31aは、滞在中の演出モードの種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶しており、その情報により滞在中の演出モードの種類を特定可能となっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を特定可能な演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。なお、本実施形態のパチンコ機10において、統括CPU31aは、演出コマンドを出力して背景画像の種類を指示することで、表示制御基板32(サブCPU32a)に対応する背景パターンに基づく背景画像の可変表示器H2への画像表示を指示するようになっている。
また、統括CPU31aは、通常モードから確変潜伏示唆モードへ再度移行させるか否かを決定する再移行抽選を実行する際、再移行抽選を実行した回数、再移行抽選実行時の抽選確率状態、及び通常モードから第2確変潜伏示唆モードへ移行させた回数を記憶する。そして、統括CPU31aは、内部低確状態中に通常モードから第2確変潜伏示唆モードへ移行させた回数が3回を超えた場合、通常モード滞在中に4回目の再移行抽選を実行するが、4回目の第2確変潜伏示唆モードへの移行を規制する。
以下、確変潜伏示唆モードに係る制御内容を説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏示唆モード中に選択された変動パターンに対して、実行すべき演出内容(ミッション演出の種類やモード移行演出の内容)を振分けている。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、大当り抽選の抽選確率状態、及び確変潜伏示唆モード滞在中の何回目の図柄変動ゲームであるかに応じて、実行すべき演出内容を決定する際に選択するテーブルをそれぞれ設定している(図13〜図15)。そして、統括CPU31aは、大当り抽選の抽選確率状態や図柄変動ゲームの実行回数に基づいてテーブルを決定し、選択された変動パターンに基づいて実行すべきミッション演出の種類やモード移行演出の内容を決定するようになっている。
図12は、確変潜伏示唆モード滞在中に実行可能なミッション演出の種類やモード移行演出の内容が対応付けられた演出パターン対応テーブルである。図12では、確変潜伏示唆モード滞在中に実行可能なミッション演出の種類やモード移行演出の内容を特定するための複数種類(本実施形態では11種類)の演出パターンが対応付けられている。なお、図12では、「演出パターン」を単に「演出」と示している。図12に示すテーブルでは、演出パターンに対して、実行すべきミッション演出の種類やモード移行演出の内容に加え、察知演出の実行態様についても設定されている。なお、図12では、察知演出が実行される場合を「○(まる)」、察知演出が実行される場合とされない場合があることを「△(さんかく)」、察知演出が実行されない場合を「×(ばつ)」と示す。
演出パターンAには、ミッション演出の内容が設定されておらず、察知演出に関して「△」が設定されている。したがって、演出パターンAが選択された場合、ミッション演出は実行不可となることが分かる。また、演出パターンBには、演出内容として「第1モード移行演出」が設定されている。演出パターンBに基づく第1モード移行演出では、当該演出の実行を経て、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行可能となっている。また、演出パターンBには、察知演出に関して「△」が設定されている。演出パターンCは、演出内容として「疾走ミッション」を特定するとともに、内部低確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンCには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンDは、演出内容として「強弓ミッション」を特定するとともに、内部低確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンDには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンEは、演出内容として「跳躍ミッション」を特定するとともに、内部低確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンEには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンFは、演出内容として「最終ミッション」を特定する演出パターンである。また、演出パターンFには、察知演出に関して「○」が設定されている。
演出パターンGは、演出内容として「確変モード突入」を特定する演出パターンである。演出パターンGに基づくモード移行演出では、当該演出の実行を経て、確変モードに移行するようになっている。また、演出パターンGは、「高確+変短なし」の確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合に選択可能となっている。また、演出パターンGには、察知演出に関して「×」が設定されている。演出パターンHは、演出内容として「疾走ミッション」を特定するとともに、内部高確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンHには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンIは、演出内容として「強弓ミッション」を特定するとともに、内部高確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンIには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンJは、演出内容として「跳躍ミッション」を特定するとともに、内部高確状態時に選択される演出パターンである。また、演出パターンJには、察知演出に関して「○」が設定されている。演出パターンKは、演出内容として「第2モード移行演出」を特定する演出パターンである。演出パターンKに基づく第2モード移行演出では、当該演出の実行を経て、現在のモードに滞在する場合と、滞在中のモード以外であって、かつ通常モード、確変潜伏確定モード、及び確変モードを除くモードに移行する場合とがある。また、演出パターンKは、確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技に当選した場合、又は「低確+変短なし」の確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合に選択可能となっている。また、演出パターンKには、察知演出に関して「×」が設定されている。
図13は、統括CPU31aが、低確率抽選状態のときに演出パターンを決定する際に参照するテーブル(低確用の抽選テーブル)である。一方、図14は、統括CPU31aが、高確率抽選状態のときに演出パターンを決定する際に参照するテーブル(高確用の抽選テーブル)である。また、図15は、統括CPU31aが、大当り抽選の抽選確率状態に拘らず、確変潜伏示唆モードに突入してから20回目以降の図柄変動ゲームにおいて変動パターンP1が選択されたときに演出パターンを決定する際に参照するテーブルである。なお、本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏示唆モード突入後、20回目の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択されなかった場合、現在の遊技状態に応じて図13又は図14の抽選テーブルに基づいて演出パターンが決定される。そして、図13〜図15の各テーブルは、ROM31bに記憶されている。また、図13〜図15の各テーブルには、演出パターンA〜Kのいずれかを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。また、本実施形態のパチンコ機10では、演出パターンA〜Kに定められた演出時間は、選択された変動パターンに定められた変動時間よりも短い時間が設定されている。したがって、ミッション演出は、1回の図柄変動ゲームの変動時間内に終了するようになっている。
図13に示す低確率用の抽選テーブルでは、変動パターンP1が選択された場合、演出パターンB〜Eのうちいずれか1つの演出パターンが選択可能となっている一方で、変動パターンP2が選択された場合、演出パターンAのみが選択可能となっている。また、変動パターンP3〜P6,P8が選択された場合、演出パターンC〜Eのうちいずれか1つの演出パターンが選択可能となっている。したがって、低確率抽選状態のときに変動パターンP1,P3〜P6,P8が選択された場合、「疾走ミッション」、「強弓ミッション」、及び「跳躍ミッション」のうちいずれか1つのミッション演出が実行されるようになっている。なお、図13では、「跳躍ミッション」<「強弓ミッション」<「疾走ミッション」の順に選択確率が高くなるように設定されている。なお、図13では、「高確+変短なし」の確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選して変動パターンP7が選択された場合、演出パターンGが選択されるように設定されている(図13で「※」で示す)。その一方で、「低確+変短なし」の確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選して変動パターンP7が選択された場合、又は変短状態が付与されていない確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技に当選して変動パターンP7が選択された場合、演出パターンKが選択されるように設定されている(図13で「※」で示す)。
図14に示す高確率用の抽選テーブルでは、変動パターンP1が選択された場合、演出パターンB,H〜Jのうちいずれか1つの演出パターンが選択可能となっている一方で、変動パターンP2が選択された場合、演出パターンAのみが選択可能となっている。また、変動パターンP3〜P6,P8が選択された場合、演出パターンH〜Jのうちいずれか1つの演出パターンが選択可能となっている。したがって、高確率抽選状態のときに変動パターンP1,P3〜P6,P8が選択された場合、「疾走ミッション」、「強弓ミッション」、及び「跳躍ミッション」のうちいずれか1つのミッション演出が実行されるようになっている。また、図14では、「跳躍ミッション」の選択確率が図13に示す低確率用の抽選テーブルに比較して高くなるように設定されている。したがって、低確率抽選状態の場合よりも高確率抽選状態の場合に「跳躍ミッション」の選択確率が高くなっている。したがって、本実施形態では、「跳躍ミッション」が特定の課題付与演出となる。また、図14では、図13と同様の条件下にて演出パターンG及び演出パターンKが選択されるようになっている。
図15に示す20回転目以降の図柄変動ゲームで参照される抽選テーブルでは、変動パターンP1が選択された場合、演出パターンFのみが選択可能となっている。したがって、20回目以降の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択された場合に、「最終ミッション」を特定する演出パターンFが選択される。
そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モード中、変動パターン指定コマンドを入力する度に確変潜伏示唆モードが開始してから実行された図柄変動ゲームの回数をカウントする。そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モードが開始してから実行された図柄変動ゲームの回数が20回未満の場合には、図柄変動ゲームの開始時における抽選確率状態をRAM31cの設定態様に基づいて確認し、その確認結果に基づいて図13又は図14の抽選テーブルを選択する。そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モードが開始してから実行された図柄変動ゲームの回数が20回目に到達した場合、変動パターンP1が選択されたか否かを判定する。当該判定結果が否定(20回目の図柄変動ゲームを特定する変動パターンが変動パターンP1ではない)の場合、統括CPU31aは、当該図柄変動ゲームの開始時における抽選確率状態をRAM31cの設定態様に基づいて確認し、その確認結果に基づいて図13又は図14の抽選テーブルを選択して演出パターンを選択する。なお、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モードが開始してから実行された図柄変動ゲームの回数が20回を超えた場合、図柄変動ゲームを開始させる度に変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する。そして、変動パターンP1が選択される迄、図柄変動ゲームの開始時の抽選確率状態に応じて図13又は図14に示す抽選テーブルに基づいて演出パターンを決定する。
そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モードが開始してから20回目以降の図柄変動ゲームを特定する変動パターンとして、変動パターンP1が選択されたのであれば、当該図柄変動ゲームの開始時に図15に示す抽選テーブルを選択し、当該抽選テーブルの中から演出パターンを決定する。そして、最終ミッションに成功した場合、確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードに移行する。一方、最終ミッションに失敗した場合、確変潜伏示唆モードから通常モードに移行する。本実施形態では、確変潜伏示唆モードが開始してから19回目までの図柄変動ゲームが実行されるまでの期間が固定期間となる一方で、確変潜伏示唆モードが開始してから20回目以降の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択されるまでの期間が可変期間となる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、ポイント獲得ミッションで獲得したポイントの累積値が所定の値(例えば50000ポイント)に到達した場合、統括CPU31aは、ポイント獲得ミッションを実行しないように制御する。
次に、統括CPU31aは、決定した演出パターンをもとに、各演出パターンに振分けられた詳細演出パターンを決定する(図16〜図26)。なお、詳細演出パターンは、図13〜図15で選択された演出パターンに対応するとともに、図柄変動ゲームで実行させる演出内容を特定する際に用いるパターンである。また、図16〜図26に示すテーブルでは、変動パターンP1〜P8に対して、特定の詳細演出パターンを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
図16は、演出パターンAに振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図16に示す振分けテーブルでは、変動パターンP2に対して、「はずれR1」に分類される詳細演出パターンMP1のみが選択可能となっている。なお、「はずれR1」とは、リーチ演出を経ずにはずれ図柄を導出する短縮変動用の演出内容を特定している。したがって、変動パターンP2が選択されたことに基づいて演出パターンAが選択された場合には、変動パターンが1種類の詳細演出パターンのみに対応するようになっている。図17は、演出パターンB(第1モード移行演出)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図17に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1に対して、「はずれR2」に分類される詳細演出パターンMP2のみが選択可能となっている。なお、「はずれR2」とは、リーチ演出を経ずにはずれ図柄を導出する通常変動用の演出内容を特定している。したがって、変動パターンP1が選択されたことに基づいて演出パターンBが選択された場合には、変動パターンが1種類の詳細演出パターンのみに対応するようになっている。
図18は、演出パターンC(低確率用の疾走ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図18に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1が選択された場合、「はずれR2」に分類される詳細演出パターンMP3のみが選択可能となっている。その一方、変動パターンP3,P5,P8に対して、「はずれリーチ」に分類される「はずれR3」に分類される詳細演出パターンMP4のみが選択可能となっている。なお。「はずれR3」とは、リーチ演出の種類を問わず、リーチ演出を経てはずれ図柄を導出する演出内容を特定している。また、変動パターンP4,P6に対して、「当り」に分類される詳細演出パターンMP5のみが選択可能となっている。なお、「当り」とは、リーチ演出を経て大当り図柄を導出する演出内容を特定している。したがって、演出パターンCが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが3種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図19は、演出パターンD(低確率用の強弓ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図19に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1,P3,P7,P8に対して、「はずれR4」に分類される詳細演出パターンMP6のみが選択可能となっている。なお、「はずれR4」とは、強弓ミッションの実行時において、リーチ演出を経るか否かを問わず、はずれ図柄を導出する演出内容を特定している。また、変動パターンP4に対して、「当り」に分類される詳細演出パターンMP8のみが選択可能となっている。また、変動パターンP6に対して、詳細演出パターンMP8と、「当り」に分類される詳細演出パターンMP9が選択可能となっている。したがって、詳細演出パターンMP8は、強弓ミッションの実行時において、リーチ演出の種類を問わず、リーチ演出を経て大当り図柄を導出する大当り演出用の変動パターンが選択された際に選択可能な詳細演出パターンとなっている。一方、詳細演出パターンMP9は、強弓ミッションの実行時において、スーパーリーチ演出を経て大当り図柄を導出する大当り演出用の変動パターンが選択された際に選択可能な詳細演出パターンとなっている。その一方、変動パターンP5に対して、詳細演出パターンMP6と、「はずれR5」に分類される詳細演出パターンMP7のいずれかが選択可能となっている。なお、「はずれR5」とは、強弓ミッションの実行時において、スーパーリーチ演出を経てはずれ図柄を導出する演出内容を特定している。したがって、演出パターンDが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが4種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図20は、演出パターンE(低確率用の跳躍ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図20に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1に対して、「はずれR2」に分類される詳細演出パターンMP10のみが選択可能となっている。また、変動パターンP3,P5,P8に対して、「はずれR3」に分類される詳細演出パターンMP11のみが選択可能となっている。また、変動パターンP4,P6に対して、「当り」に分類される詳細演出パターンMP12が選択可能となっている。したがって、演出パターンEが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが3種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図21は、演出パターンF(最終ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図21に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1に対して、「はずれR2」に分類される詳細演出パターンMP13のみが選択可能となっている。したがって、変動パターンP1が選択されたことに基づいて演出パターンFが選択された場合には、変動パターンが1種類の詳細演出パターンのみに対応するようになっている。図22は、演出パターンG(確変モード突入)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図22に示す振分けテーブルでは、変動パターンP7に対して、「2R(電サポ)」を特定する詳細演出パターンMP14のみが選択可能となっている。なお、「2R(電サポ)」は、「高確+変短なし」の状態で、確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合を示す。したがって、変動パターンP7が選択されたことに基づいて演出パターンGが選択された場合には、変動パターンが1種類の詳細演出パターンのみに対応するようになっている。
図23は、演出パターンH(高確率用の疾走ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図23に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1,P7に対して、「はずれR6」に分類される詳細演出パターンMP15のみが選択可能となっている。なお、「はずれR6」とは、リーチ演出を経ずにはずれ図柄(チャンス図柄を含む)を導出する通常変動用の演出内容を特定している。その一方、変動パターンP3,P5,P8に対して、「はずれR3」に分類される詳細演出パターンMP16のみが選択可能となっている。また、変動パターンP4,P6に対して、詳細演出パターンMP5のみが選択可能となっている。したがって、演出パターンHが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが3種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図24は、演出パターンI(高確率用の強弓ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図24に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1,P3,P7,P8に対して、「はずれR4」に分類される詳細演出パターンMP17のみが選択可能となっている。また、変動パターンP4に対して、詳細演出パターンMP8のみが選択可能となっている。その一方、変動パターンP5に対して、詳細演出パターンMP17と、「はずれR5」に分類される詳細演出パターンMP18のいずれかが選択可能となっている。また、変動パターンP6に対して、詳細演出パターンMP8,MP9が選択可能となっている。したがって、演出パターンIが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが4種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図25は、演出パターンJ(高確率用の跳躍ミッション)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図25に示す振分けテーブルでは、変動パターンP1,P7に対して、「はずれR6」に分類される詳細演出パターンMP19のみが選択可能となっている。また、変動パターンP3,P5,P8に対して、「はずれR3」に分類される詳細演出パターンMP20のみが選択可能となっている。また、変動パターンP4,P6に対して、「当り」に分類される詳細演出パターンMP12のみが選択可能となっている。したがって、演出パターンJが選択された場合には、選択された変動パターンの種類に基づいて、変動パターンが3種類の詳細演出パターンに対応するようになっている。
図26は、演出パターンK(第2モード移行演出)に振分けられた詳細演出パターンを特定する演出パターン振分けテーブルを示す。図26に示す振分けテーブルでは、変動パターンP7に対して、「小当り・2R(潜伏)」に分類される詳細演出パターンMP21のみが選択可能となっている。なお、「2R(潜伏)」は、「低確+変短なし」の状態で、確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合を示す。一方、「小当り」は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の状態で、小当り遊技に当選した場合を示す。したがって、変動パターンP7が選択されたことに基づいて演出パターンKが選択された場合には、変動パターンが1種類の詳細演出パターンのみに対応するようになっている。
そして、統括CPU31aは、決定した演出パターン(演出パターンA〜K)に基づいて、図16〜図26に示す演出パターン振分けテーブルの中からいずれか1つのテーブルを選択する。そして、統括CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンにしたがって、詳細演出パターンを抽選で決定する。
次に、統括CPU31aは、決定した詳細演出パターン(詳細演出パターンMP1〜MP26)に基づいて、当該図柄変動ゲームで実行させる演出内容を決定する(図27〜図32)。なお、本実施形態では、図27〜図32の説明における「リーチ前予告」とは、変動開始からリーチ形成時を含むリーチ形成までの間に実行される予告演出の種類を示す。一方、「リーチ後予告」とは、リーチ形成後に実行される予告演出の種類を示す。
図27は、「リーチ前予告X0」及び「リーチ前予告X1」に分類される演出内容を決定する際に参照する低確率用の振分けテーブルを示す。なお、「リーチ前予告X0」は、「テロップ予告」と「降り物予告」とに分類される。また、図27では、「リーチ前予告X0」に分類される「テロップ予告」と「降り物予告」が選択されない場合を「なし」と示している。そして、図27では、詳細演出パターンMP1〜MP21に対して、「なし」、「テロップ予告」、又は「降り物予告」を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。例えば、図27では、詳細演出パターンMP1,MP2,MP14に対して、「なし」又は「テロップ予告」が選択されるように設定されている。また、詳細演出パターンMP3〜MP13,MP15〜MP20に対して、「リーチ前予告X0」に分類される全ての演出内容が選択されるように設定されている。
そして、統括CPU31aは、「リーチ前予告X0」に分類される演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択した後、「リーチ前予告X1」に示す項目に移動し、「リーチ前予告X1」に分類される演出内容の中からいずれか1つを決定する。
「リーチ前予告X1」は、「察知演出(共通)+オーラ予告」と、「察知演出(疾走)+オーラ予告」と、「察知演出(強弓)+オーラ予告」と、「察知演出(跳躍)+オーラ予告」と、「モード移行演出(通常)」と「モード移行演出(確変)」とに分類される。また、図27では、「リーチ前予告X1」に分類される前述のいずれの演出も選択されない場合を「なし」と示している。なお、リーチ前予告X1では、ミッション演出の実行前に行われる察知演出の種類が決定される。例えば、「察知演出(共通)」は、疾走ミッション、強弓ミッション、及び跳躍ミッションのうちいずれの演出内容にも共通して使用可能な演出内容を特定する。また、「察知演出(疾走)」、「察知演出(強弓)」、及び「察知演出(跳躍)」は、いずれも、各ミッション演出の出現を予測させるような演出内容が特定される。なお、図27に示すテーブルでは、察知演出とオーラ予告はセットになっている。そして、図27では、詳細演出パターンMP1〜MP21に対して、これら7つの演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。例えば、図27では、詳細演出パターンMP1に対して、「なし」又は「察知(共通)+オーラ予告」が選択されるように設定されている。また、演出パターンC(低確用の疾走ミッション)に分類される詳細演出パターンMP3,MP4に対して、「察知(共通)+オーラ予告」又は「察知(疾走)+オーラ予告」が選択されるように設定されている。なお、演出パターンB(第1モード移行演出)に分類される詳細演出パターンMP2、及び演出パターンK(第2モード移行演出)に分類される詳細演出パターンMP21には、「モード移行演出(通常)」のみが選択可能となるように設定されている。一方、演出パターンG(確変モード突入)に分類される詳細演出パターンMP14には、「モード移行演出(確変)」のみが選択可能となるように設定されている。また、「当り」に分類される詳細演出パターン(詳細演出パターンMP5,MP8,MP12)に対して、リーチ前予告X1の内容として、4種類の「察知演出」が選択可能となっている。したがって、「当り」に分類される詳細演出パターンの選択時に察知演出が実行された場合、遊技者に対して当りに当選していることを報知することができる。
そして、統括CPU31aは、「リーチ前予告X1」に分類される演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つの内容を選択した後、図28に示す低確率用の振分けテーブルに移行し、当該テーブルの中から「リーチ前予告X2」に分類される演出内容のうちいずれか1つの演出内容を決定する。なお、「リーチ前予告X1」に分類される演出内容として、「モード移行演出(通常)」又は「モード移行演出(確変)」を選択した場合、統括CPU31aは、図28に示すテーブルを選択せず、演出内容の決定に係る処理を終了する。
図28は、「リーチ前予告X2」に分類される演出内容を決定する際に参照する低確率用の振分けテーブルを示す。なお、「リーチ前予告X2」は、「ミッション(MT)なし」と、「疾走ミッション 成功」と、「疾走ミッション 失敗」と、「強弓ミッションD1」と、「強弓ミッションD2」と、「跳躍ミッション 成功」と、「跳躍ミッション 失敗」と、「最終ミッション」とに分類される。そして、図28では、これらの内容を特定する演出内容特定パターン(課題付与パターン)が設定されている。なお、リーチ前予告X2では、各ミッション演出の実行有無、各ミッション演出の種類、又は各ミッション演出(最終ミッションを除く)が成功するか否かが決定される。例えば、「疾走ミッション 成功」は、疾走ミッションの演出内容として「成功」が設定されている。ただし、前述したように、ミッション演出を達成させるためには演出用操作ボタンBTを操作しなければならないので、図28における「成功」とは、あくまで演出内容の種類を示しているだけであって、実際にポイントが付与されるか否かは、別の制御によって決定される。そして、図28では、詳細演出パターンMP1〜MP21に対して、これら8つの演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
図28では、詳細演出パターンMP1に対して、「ミッションなし」のみが選択可能となるように設定されている。また、演出パターンC(低確用の疾走ミッション)に分類される詳細演出パターンMP3,MP5に対して、「疾走ミッション 成功」及び「疾走ミッション 失敗」のいずれかが選択可能となるように設定されている。一方、演出パターンCに分類される詳細演出パターンMP4に対して、「疾走ミッション 成功」のみが選択可能となるように設定されている。また、演出パターンD(低確用の強弓ミッション)に分類される詳細演出パターンMP7,MP8に対して、「強弓ミッションD1」及び「強弓ミッションD2」のいずれかが選択可能となるように設定されている。一方、演出パターンDに分類される詳細演出パターンMP6,MP9に対して、「強弓ミッションD1」のみが選択可能となるように設定されている。また、「当り」に分類される詳細演出パターンMP5,MP12に対しては、「○○ミッション 成功(○○は、疾走又は跳躍を示す)」が選択される割合が高くなるように設定されている。ただし、本実施形態のパチンコ機10では、ミッション演出が「成功」するか否かと図柄変動ゲームの結果は対応していないため、たとえミッション演出の内容として「成功」が対応付けられていたとしても、当該図柄変動ゲームがはずれとなる場合もある。また、演出パターンF(最終ミッション)に分類される詳細演出パターンMP13に対して、「最終ミッション」のみが選択されるように設定されている。
そして、統括CPU31aは、「リーチ前予告X2」に分類される演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択した後、図29に示す低確率用の振分けテーブルに移行し、当該テーブルの中から「リーチ後予告G1」に分類される演出内容のうちいずれか1つの演出内容を決定する。
図29は、「リーチ後予告G1」及び「リーチ後予告G2」に分類される演出内容を決定する際に参照する低確率用の振分けテーブルを示す。なお、「リーチ後予告G1」は、「リーチロゴ ノーマル」と「リーチロゴ 好機」とに分類される。また、図29では、「リーチ後予告G1」に分類される演出が選択されない場合を「なし」と示している。そして、図29では、詳細演出パターンMP1〜MP21に対して、これら3つの演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。例えば、図29では、詳細演出パターンMP4,MP9,MP11,MP14,MP16,MP20に対して、「リーチロゴ ノーマル」のみが選択可能となるように設定されている。また、詳細演出パターンMP5,MP7,MP8,MP12,MP18に対して、「リーチロゴ ノーマル」及び「リーチロゴ 好機」のいずれかが選択可能となるように設定されている。
そして、統括CPU31aは、「リーチ後予告G1」に分類される演出内容を特定する演出内容特定パターンのうちいずれか1つを選択した後、「リーチ後予告G2」に示す項目に移動し、「リーチ後予告G2」に分類される演出内容の中からいずれか1つを決定する。なお、統括CPU31aは、「リーチ後予告G1」に分類される演出内容として、「なし」を選択した場合、「リーチ後予告G2」に分類される演出内容を選択せず、演出内容の決定に係る処理を終了する。また、本実施形態では、リーチロゴ予告無し<「ノーマル」<「好機」の順に、大当り期待度が高く設定されている。
また、「リーチ後予告G2」は、「カットインC1」と「カットインC2」とに分類される。また、図29では、「リーチ後予告G2」に分類される演出が選択されない場合を「なし」と示している。例えば、図29では、詳細演出パターンMP1〜MP4,MP10,MP14,MP15,MP20に対して、「カットインC1」が選択可能となるように設定されている。また、詳細演出パターンMP5,MP11,MP16,MP19,MP21に対して、「カットインC1」及び「カットインC2」が選択可能となるように設定されている。
そして、統括CPU31aは、「リーチ後予告G2」に分類される演出内容のうちいずれか1つの内容を選択した後、当該図柄変動ゲームで実行させる演出内容の決定に係る処理を終了する。なお、本実施形態のカットイン予告で用いるキャラクタKYの画像は、「キャラクタKY1」と「キャラクタKY2」であり、それぞれ「カットインC1」及び「カットインC2」で特定される。そして、本実施形態では、カットイン予告無し<「キャラクタKY1」<「キャラクタKY2」の順に、大当り期待度が高く設定されている。
なお、図30〜図32は、高確率用の振分けテーブルであり、図30は、「リーチ前予告X0」及び「リーチ前予告X1」に分類される演出内容を決定する際に参照する高確率用の振分けテーブルを示す。また、図31は、「リーチ前予告X2」に分類される演出内容を決定する際に参照する高確率用の振分けテーブルを示す。また、図32は、「リーチ後予告G1」及び「リーチ後予告G2」に分類される演出内容を決定する際に参照する高確率用の振分けテーブルを示す。なお、図30〜図32は、前述の図27〜図29に示す振分けテーブルと同一の演出内容が振り分けられている。そして、統括CPU31aは、図27〜図29に示すテーブルで説明した内容と同様の手順によって、当該図柄変動ゲームで実行させる演出内容の決定に係る制御を実行する。
そして、統括CPU31aは、図27〜図32に示す振分けテーブルに基づいて当該図柄変動ゲームで実行させる演出内容を決定した後、「リーチ前予告X0」に分類される演出内容から順に、より詳細な演出内容を決定する。
図33は、「リーチ前予告X0」に分類される演出内容の詳細内容を決定する際に参照する演出内容振分けテーブルである。図33では、詳細演出パターンが複数種類(本実施形態では4種類)に分類され、分類後の詳細演出パターンに基づいてテロップ予告及び降り物予告の詳細内容が決定される。なお、図33では、詳細演出パターンMP1〜MP3,MP6,MP10,MP13,MP15,MP17,MP19,MP21が「はずれ」という項目に分類される。また、詳細演出パターンMP4,MP9,MP11,MP14,MP16,MP20が「リーチB1」という項目に分類される。さらに、詳細演出パターンMP7,MP18が「リーチB2」という項目に分類される。また、詳細演出パターンMP5,MP8,MP12が「当り」という項目に分類される。
そして、図33に示すテーブルには、テロップ予告の演出内容を特定するテロップ予告パターンT1〜T5のうち何れかを選択可能なように乱数値(1〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。また、図33に示すテーブルには、降り物予告の演出内容として、「前半」又は「後半」のどちらかを選択可能なように乱数値(1〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。なお、本実施形態の降り物予告では、降り物予告の実行タイミングとして、「前半」と、「後半」の2種類が用意されている。ちなみに、本実施形態における「前半」では、図柄変動ゲームをほぼ2等分したうちの前半の変動時間で降り物予告を実行することが対応付けられている。一方、本実施形態における「後半」では、図柄変動ゲームをほぼ2等分したうちの後半の変動時間で降り物予告を実行することが対応付けられている。そして、本実施形態では、降り物予告無し<「前半」<「後半」の順に、大当り期待度が高く設定されている。
そして、統括CPU31aは、図33に示すテーブルから、選択した詳細演出パターンに基づいて、テロップ予告パターンT1〜T5のうちいずれか1つの予告パターンを選択する。同様に、統括CPU31aは、図33に示すテーブルから、選択した詳細演出パターンに基づいて、降り物予告の実行タイミングとして「前半」又は「後半」のいずれかを選択する。
そして、統括CPU31aは、選択したテロップ予告パターンに基づいて、図34に示すテーブルの中から演出内容を特定する。例えば、テロップ予告パターンT1では、「ミッションには・・・「疾走」「弓」「跳躍」の3種類が存在する!?」という内容が特定される。そして、統括CPU31aは、選択した予告パターンを特定する演出コマンドを、図柄変動ゲームの開始時に各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
次に、モード移行に係る制御について図35及び図36に従って説明する。
図35は、統括CPU31aがモード移行演出を実行する際に参照するモード移行抽選テーブルである。図35に示すテーブルは、ROM31bに記憶されている。図35に示すテーブルには、移行先のモードを特定する複数種類(本実施形態では4種類)の移行パターンが設定されている。なお、移行パターンI1は、第1確変潜伏示唆モードへの移行(滞在)を指示する移行パターンである。また、移行パターンI2は、第2確変潜伏示唆モードへの移行(滞在)を指示する移行パターンである。また、移行パターンI3は、「低確+変短なし」時の確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合において第2確変潜伏示唆モードへの移行(滞在)を指示する移行パターンである。また、移行パターンI3は、変短状態が付与されていない確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技に当選した場合において第2確変潜伏示唆モードへの移行(滞在)を指示する移行パターンでもある。また、移行パターンI4は、確変モードへの移行を指示する移行パターンである。そして、図35に示すテーブルでは、これらの移行パターンのうち何れかを選択可能なように乱数値(0〜100までの前101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
図35に示すテーブルでは、演出パターンB(第1モード移行演出)に分類される詳細演出パターンMP2に対して、つまり、変動パターンP1に対して(図17)、内部低確状態時には、移行パターンI2よりも移行パターンI1の選択確率が高くなるように設定されている。一方、内部高確状態時には、移行パターンI1よりも移行パターンI2の選択確率が高くなるように設定されている。したがって、第1確変潜伏示唆モード滞在中に詳細演出パターンMP2が選択されたことに基づいて第1モード移行抽選が実行される場合、第1モード移行抽選が実行された際の抽選確率状態が高確率抽選状態のときには、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードへの移行が決定される割合が高い。
また、演出パターンG(確変モード突入)に分類される詳細演出パターンMP14に対して、つまり、「高確+変短なし」時に確変2ラウンド大当り遊技の付与が決定されるとともに、変動パターンP7が選択された場合、移行パターンI4が選択されるように設定されている。したがって、「高確+変短なし」の状態で確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、必ず確変モードに移行するようになっている。また、演出パターンK(第2モード移行演出)に分類される詳細演出パターンMP21に対して、つまり、「低確+変短なし」時に確変2ラウンド大当り遊技の付与が決定されるとともに、変動パターンP7が選択された場合、移行パターンI3が選択されるように設定されている。又、確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技の付与が決定されるとともに、変動パターンP7が選択された場合も、移行パターンI3が選択されるように設定されている。
次に、統括CPU31aは、決定した移行パターンに基づいて、モードの移行先を決定する。
図36は、移行前のモードと移行先のモードとの関係を示すテーブルである。 なお、図36では、縦の項目が移行前のモードを示し、横の項目が移行後のモードを示している。例えば、「低確+変短なし」の通常モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合、第1確変潜伏示唆モードに移行する(移行パターンI1に基づく移行)。また、確変潜伏示唆モードを経由して移行した通常モード滞在中に変動パターンP1が選択された際に再移行抽選が実行され、該抽選に当選した場合には、第2潜伏示唆モードに移行する(再移行抽選に当選)。また、通常モード滞在中、確変15ラウンド大当り遊技に当選した場合、又は「高確+変短なし」時に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変モードに移行する(大当り)。
また、第1確変潜伏示唆モード滞在中に変動パターンP1が選択されたことに基づいて演出パターンBが選択されたことにより、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かを決定する「第1モード移行抽選」が実行されるとともに、該第1モード移行抽選に落選した場合、第1確変潜伏示唆モードを継続する(移行パターンI1に基づく継続)。一方、第1モード移行抽選に当選した場合、第2確変潜伏示唆モードに移行する(移行パターンI2に基づく移行)。また、「低確+変短なし」時の第1確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選するとともに変動パターンP7が選択されたことに基づいて演出パターンKが選択された場合、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かの抽選が実行される。そして、当該抽選に当選した場合には、第2確変潜伏示唆モードに移行する(移行パターンI3に基づく移行)一方、第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かの抽選に当選しなかった場合には、第1確変潜伏示唆モードを継続する。一方、変短状態が付与されていない第1確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技に当選するとともに変動パターンP7が選択されたことに基づいて演出パターンKが選択された場合、第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かの抽選は実行されず、第1確変潜伏示唆モードを継続する。また、「高確+変短なし」時の第1確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変モードに移行する(移行パターンI4に基づく移行)。また、第1確変潜伏示唆モードの終了時に実行された最終ミッションに「失敗」した場合、第1確変潜伏示唆モードから通常モードに移行する(最終ミッション失敗)。一方、第1確変潜伏示唆モードの終了時に実行された最終ミッションに「成功」した場合、第1確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードに移行する(最終ミッション成功)。
また、第2確変潜伏示唆モード滞在中に変動パターンP1が選択された場合、第2確変潜伏示唆モードを継続する(移行パターンI1又は移行パターンI2に基づく継続)。また、「低確+変短なし」時の第2確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合も、第2確変潜伏示唆モードを継続する(移行パターンI3に基づく継続)。また、変短状態が付与されていない第2確変潜伏示唆モード滞在中に小当り遊技に当選した場合も、第2確変潜伏示唆モードを継続する(移行パターンI3に基づく継続)。また、「高確+変短なし」時の第2確変潜伏示唆モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変モードに移行する(移行パターンI4に基づく移行)。また、第2確変潜伏示唆モードの終了時に実行された最終ミッションに「失敗」した場合、第2確変潜伏示唆モードから通常モードに移行する(最終ミッション失敗)。一方、第2確変潜伏示唆モードの終了時に実行された最終ミッションに「成功」した場合、第2確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードに移行する(最終ミッション成功)。
また、確変潜伏確定モード滞在中に変動パターンP1が選択された場合、確変潜伏確定モードを継続する(移行パターンI1又は移行パターンI2に基づく継続)。また、確変潜伏確定モード滞在中に小当り遊技に当選した場合も、確変潜伏確定モードを継続する(移行パターンI3に基づく継続)。また、確変潜伏確定モード滞在中に確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変モードに移行する(移行パターンI4に基づく移行)。なお、確変モード滞在中、確変15ラウンド大当り遊技又は確変2ラウンド大当り遊技に当選した場合、確変モードを継続する(大当り)。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行する場合としない場合がある。これにより、第1確変潜伏示唆モードが開始してから20回の図柄変動ゲームが実行され、20回目の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択された場合、第2確変潜伏示唆モードを経ずに最終ミッションが実行される。一方、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードに移行した場合、第1確変潜伏示唆モードと第2確変潜伏示唆モードを合わせた期間内に実行された図柄変動ゲームの回数がカウントされる。そして、当該回数が20回となるとともに、変動パターンP1が選択された場合、第2確変潜伏示唆モードの終了後、最終ミッションが実行される。
次に、「リーチ前予告X1」に分類される演出内容の決定について説明する。
図37は、「リーチ前予告X1」に分類される察知演出の詳細内容を決定する際に参照する演出内容振分けテーブルである。図37では、図33と同様、詳細演出パターンが、4つに分類されている。そして、図37のテーブルには、察知演出の演出内容を特定する演出内容特定パターンとしての察知予告パターンS1〜S13のいずれかを選択可能なように乱数値が所定個数ずつ、振分けられている。より詳しくは、当り抽選の実行時の抽選確率状態に基づき、図27又は図30で決定したリーチ前予告X1に分類される察知演出の種類によって、察知予告パターンは4つに大別される。具体的には、図27又は図30において、「察知演出(共通)」が選択された際には、「察知演出(共通)」に分類される察知予告パターンS1〜S4のうち何れかを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。また、「察知演出(疾走)」が選択された際には、「察知演出(疾走)」に分類される察知予告パターンS5〜S7のうち何れかを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。また、「察知演出(強弓)」が選択された際には、「察知演出(強弓)」に分類される察知予告パターンS8〜S10のうち何れかを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。また、「察知演出(跳躍)」が選択された際には、「察知演出(跳躍)」に分類される察知予告パターンS11〜S13のうち何れかを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
そして、統括CPU31aは、図37に示すテーブルから、選択した詳細演出パターンに基づいて、察知予告パターンS1〜S13のうちいずれか1つの予告パターンを選択する。そして、統括CPU31aは、選択した予告パターンに基づいて、図38に示すテーブルの中から演出内容を特定する。例えば、察知予告パターンS1では、「!!」という内容が特定される。そして、統括CPU31aは、選択した予告パターンを特定する演出コマンドを、図柄変動ゲームの開始時に各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
また、図39に示すテーブルには、「オーラ予告」の演出内容として、「なし」、「青色」、又は「黄色」を特定する演出内容特定パターンとしての予告パターンのうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。より詳しくは、当り抽選の実行時の抽選確率状態に基づいて、図27又は図30で決定したリーチ前予告X1に分類される「オーラ演出」が選択された場合、当該テーブルに基づいてオーラ演出の内容が決定される。例えば、図39に示すテーブルでは、「はずれ」に分類される詳細演出パターンが選択された際に、リーチ前予告X1の内容として「オーラ演出」が選択された場合、「黄色」<「青色」<「なし」の順で選択確率が高くなるように設定されている。一方、「当り」に分類される詳細演出パターンが選択された際に、リーチ前予告X1の内容として「オーラ演出」が選択された場合、「なし」<「青色」<「黄色」の順で選択確率が高くなるように設定されている。また、内部高確状態時に「当り」に分類される詳細演出パターンが選択された際、「黄色」が最も選択確率が高くなるように設定されている。したがって、「オーラ演出」として「黄色」が選択された場合には、内部高確状態に対して期待を持つことができる。
次に、リーチ前予告X2として、「強弓ミッション」が選択された場合について説明する。図40は、リーチ前予告X2として「強弓ミッション」が選択された場合に、的に命中する矢の本数を決定する際に参照するテーブルである。なお、「強弓ミッション」は、「強弓ミッションD1」と「強弓ミッションD2」で構成される。
図40では、「0本」、「1本」、「2本」、及び「3本」のうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。例えば、内部低確状態時に「はずれ」に分類される詳細演出パターンが選択された場合、「1本」又は「2本」が選択可能となっている。一方、内部高確状態時に「はずれ」に分類される詳細演出パターンが選択された場合、「0本」〜「2本」が選択可能となっている。なお、「はずれ」に分類される詳細演出パターンが選択された場合、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、「2本」の選択確率が高くなるように設定されている。また、「当り」に分類される詳細演出パターンが選択された場合、「0本」〜「3本」のうちいずれか1つが選択可能となっている。一方、内部高確状態時に「はずれ」に分類される詳細演出パターンが選択された場合、「0本」〜「2本」が選択可能となっている。したがって、内部低確状態時に「当り」に分類される詳細演出パターンが選択された際にも、的に命中する矢の本数として、「0本」が選択可能となっているので、「0本」が選択された場合、当該図柄変動ゲームがはずれとなる可能性は否めないが、確変状態が付与されていることに対して期待を持つことができる。なお、確変潜伏確定モード中に、強弓ミッションが選択された場合は、必ず「3本」が選択されるようになっている。
図40を用いて矢の本数を決定した統括CPU31aは、次に的の内容を決定する。図41(a)は、強弓ミッションD1が選択された際に、的の内容を決定する際に使用するテーブルである。図41(a)に示すテーブルでは、複数種類(本実施形態では3種類)の的の内容が、階級K1〜K3に対応付けられており、強弓ミッションが実行される時点での階級及び抽選確率状態に応じていずれか1つの的の種類を選択可能なように乱数値(0〜250までの全251通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。例えば、階級について比較すると、階級K1<階級K2<階級K3の順で、的E3の選択確率が高くなるように設定されている。また、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、的E3の選択確率が高くなるように設定されている。したがって、内部高確状態時、かつ階級が高いほど、的の種類として的E3が選択されやすくなっている。
図41(b)は、強弓ミッションD2が選択された際に、的の内容を決定する際に使用するテーブルである。図41(b)に示すテーブルでは、複数種類(本実施形態では4種類)の的の内容が設定されている。なお、図41(b)に示すテーブルでは、図41(a)に示すテーブルとは異なり、階級及び抽選確率状態に応じて的の種類が決定されるわけではなく、的E4〜E7のうちいずれか1つの的の種類が抽選で決定されるようになっている。
そして、図41(a)、又は図41(b)のテーブルを用いて的の種類を決定した統括CPU31aは、次に、強弓ミッション演出が達成された際に、遊技者に付与するポイントを、図41(c)〜(e)に示すテーブルを用いて決定する。
図41(c)は、的に命中する矢の本数として「1本」が決定された際に参照するポイント振分けテーブルを示す。また、図41(d)は、的に命中する矢の本数として「2本」が決定された際に参照するポイント振分けテーブルを示す。さらに、図41(e)は、的に命中する矢の本数として「3本」が決定された際に参照するポイント振分けテーブルを示す。図41(c)〜(e)に示すテーブルでは、複数種類のポイントの内容が、階級K1〜K3に対応付けられており、強弓ミッションが実行される時点での階級及び抽選確率状態に応じていずれか1つのポイントを選択可能なように乱数値(0〜250までの全251通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。そして、これらのテーブルを総合的に判断すると、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、強弓ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。また、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、強弓ミッション成功時にゾロ目のポイントが選択される割合が高くなるように設定されている。なお、図41(e)において、「3333」のポイントは、内部高確状態の場合のみ振分けられているので、当該ポイントが付与された場合、遊技者に内部高確状態であることを視認させることができる。また、的に命中する矢の数が多くなるほど、強弓ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。さらに、階級K1<階級K2<階級K3の順に、強弓ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。したがって、抽選確率状態が高確率抽選状態であるとともに、現在の階級が階級K3の場合、遊技者にとって最も有利な結果が得られる可能性が高いことになる。
次に、リーチ前予告X2として、「疾走ミッション」が選択された場合について説明する。図42は、リーチ前予告X2として「疾走ミッション 成功」が選択された場合に、疾走ミッションの内容を決定する際に参照するテーブルである。なお、「疾走ミッション 失敗」が選択された場合、図42に示すテーブルを選択せず、疾走ミッション演出は実行するが、必ず失敗するような内容を決定する。
図42では、疾走ミッションは、「一発系」と「連打系」に分類されている。なお、「一発系」とは、馬に鞭入れする回数が1回であることを示す。また、「連打系」とは、馬に鞭入れする回数が複数回であることを示す。さらに、図42では、鞭入れ回数を「一発系」か「連打系」に分けた後、さらに、馬の走るスピードが「中速」か「高速」かに分類される。そして、図42では、「一発失敗」、「中速・一発成功」、「中速・連打」、「高速・一発成功」、及び「高速・連打」のうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
図42を用いて疾走ミッションの内容を決定した統括CPU31aは、次に、鞭入れ回数を図43(a)〜図43(d)に示すテーブルを用いて決定する。
図43(a)は、図42に示すテーブルにおいて「一発成功」が選択された際に、1回のボタン操作に基づく鞭入れの回数を決定する際に参照する回数振分けテーブルを示す。一方、図43(b)は、図42に示すテーブルにおいて「一発失敗」が選択された際に、1回のボタン操作に基づく鞭入れの回数を決定する際に参照する回数振分けテーブルを示す。また、図43(d)は、図42に示すテーブルにおいて「連打系」が選択された際に、1回のボタン操作に基づく鞭入れ回数をボタン操作毎に決定する際に参照する回数振分けテーブルを示す。図43(a)、図43(b)、及び図43(d)に示すテーブルでは、複数種類(本実施形態では3種類)の鞭入れ回数が、階級K1〜K3に対応付けられている。そして、疾走ミッションが実行される時点での階級及び抽選確率状態に応じていずれか1つの回数を選択可能なように乱数値(0〜250までの全251通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。そして、図43(a)に示すテーブルでは、例えば、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、鞭入れ回数として「1回」<「2回」<「3回」の順に選択確率が高くなるように設定されている。なお、図43(b)に示すテーブルでは、内部低確状態中、「3回」が選択されないよう設定されているとともに、内部高確状態時であっても、「3回」<「2回」<「1回」の順に選択確率が高くなるように設定されている。また、図43(d)では、抽選確率状態が低確率であっても高確率であっても、演出用操作ボタンBTが操作される度に決定される1回の鞭入れ回数は、全ての階級において同一の振分け態様となっている。また、図43(d)では、「連打系」が選択された際、ボタン操作が行われる度に鞭入れ回数が決定されるため、1回のボタン操作に基づいて鞭入れ回数として「0回」も選択され得る。
また、図43(c)は、図42に示すテーブルにおいて「連打系」が選択された際に、疾走ミッションを達成させるための回数を決定する際に参照する回数振分けテーブルを示す。図43(c)に示すテーブルでは、図43(a),(b)とは異なり、疾走ミッションを達成させるために必要なボタン操作回数が複数回に設定されている。そして、図43(c)に示すテーブルでは、複数種類(本実施形態では8種類)の必須鞭入れ回数が階級K1〜K3に対応付けられており、疾走ミッションが実行される時点での階級及び抽選確率状態に応じていずれか1つの必須鞭入れ回数を選択可能なように乱数値(0〜250までの全251通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。本実施形態のパチンコ機10では、図42に示すテーブルにおいて「連打系」が選択された場合、最初に図43(c)に示すテーブルに基づいて必須鞭入れ回数が決定された後、図43(d)に示すテーブルに基づいて1回のボタン操作に基づく鞭入れ回数を決定する。そして、ボタン操作が行われる度に図43(d)に示すテーブルに基づいて決定された鞭入れ回数の合計が図43(c)に示すテーブルに基づいて決定された必須鞭入れ回数に到達しているか否かによってミッションが達成されたか否かが判定される。なお、本実施形態のパチンコ機10では、「連打系」が選択された場合、1回のボタン操作が実行される度に、図43(d)に示す鞭入れ回数決定テーブルにおいて1回のボタン操作によって何回鞭を入れたかが抽選で決定されるので、ボタン操作回数=鞭入れ回数ではない。
そして、図43(a)〜(d)に示すテーブルに基づいて疾走ミッションにおける鞭入れ回数を決定した統括CPU31aは、次に、疾走ミッションが実行された際に、遊技者に付与するポイント数を、図44(a)〜図44(c)に示すテーブルを用いて決定する。
図44(a)は、「連打系」が選択された際、1回の鞭入れで獲得できるポイントを振分けたポイント振分けテーブルを示す。図44(a)に示すテーブルでは、複数種類(本実施形態では6種類)のポイントの内容が、階級K1〜K3に対応付けられている。そして、疾走ミッションで「連打系」が選択された際に、演出用操作ボタンBTの操作が1回行われる度に、現時点での階級及び抽選確率状態に応じていずれか1つのポイントを選択可能なように乱数値(0〜250までの全251通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。そして、当該テーブルを総合的に判断すると、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、1回のボタンで獲得できるポイントが高くなるように設定されている。また、階級K1<階級K2<階級K3の順に、1回のボタンで獲得できるポイントが高くなるように設定されている。したがって、抽選確率状態が高確率抽選状態であるとともに、現在の階級が階級K3の場合、遊技者にとって最も有利な結果が得られる可能性が高いことになる。
図44(b)は、図42に示すテーブルにおいて「中速」が選択されるとともに、演出用操作ボタンBTの操作に基づいて当該ミッションが成功したときに獲得できるポイントを振分けたポイント振分けテーブルを示す。また、図44(c)は、図42に示すテーブルにおいて「高速」が選択されるとともに、演出用操作ボタンBTの操作に基づいて当該ミッションが成功したときに獲得できるポイントを振分けたポイント振分けテーブルを示す。そして、図44(b)及び図44(c)に示すテーブルでは、前述同様、複数種類のポイントが、階級K1〜K3に対応付けられている。そして、当該テーブルを総合的に判断すると、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、疾走ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。また、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、高速の疾走ミッション成功時にゾロ目のポイントが選択される割合が高くなるように設定されている。なお、図44(c)では、「3333」のポイントと「1」のポイントは、内部高確状態の場合のみ振分けられているので、これらのポイントが付与された場合、遊技者に内部高確状態であることを視認させることができる。また、階級K1<階級K2<階級K3の順に、疾走ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。また、中速の場合よりも高速の場合のほうが、疾走ミッション成功時に得られるポイント数が多くなるように設定されている。また、「一発系」と「連打系」を比較した場合、「連打系」の疾走ミッションでは、必須鞭入れ回数に到達する前であってもボタン操作が行われる度に図44(a)に示すテーブルに基づいてポイントが付与されるため、「連打系」の方が「一発系」よりも多くのポイントを獲得することができる。したがって、抽選確率状態が高確率状態であるとともに、現在の階級が階級K3の場合、遊技者にとって最も有利な結果が得られる可能性が高いことになる。
また、例え、図28又は図31に示す振分けテーブルにおいてリーチ前予告X2で「疾走ミッション 成功」が選択されたとしても、図42に示すテーブルで「一発・失敗」が選択された場合は、当該疾走ミッションは失敗となり、ミッション達成時に獲得可能なポイントは付与されない。また、「疾走ミッション 成功」が選択されたとしても、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合は、ミッション失敗とみなされ、ミッション成功時に獲得可能なポイントは付与されない。
次に、リーチ前予告X2として、「跳躍ミッション」が選択された場合について説明する。図45は、リーチ前予告X2として「跳躍ミッション 成功」が選択された場合に、跳躍ミッションの内容を決定する際に参照するテーブルである。なお、「跳躍ミッション 失敗」が選択された場合、図45に示すテーブルは選択せず、跳躍ミッション演出は実行するが、必ず失敗するような内容を決定する。
図45では、跳躍ミッションの跳躍対象は、「低柵」と「谷」に分類されている。さらに、図45では、跳躍対象毎に「成功」と「失敗」が対応付けられている。そして、図45では、「低柵失敗」、「低柵成功」、「谷失敗」、及び「谷成功」のうちいずれか1つを選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。
図45を用いて跳躍ミッションの内容を決定した統括CPU31aは、次に、跳躍ミッションが達成された際に遊技者に付与するポイント数を、図46に示すテーブルを用いて決定する。
図46に示すテーブルでは、前述同様、複数種類(本実施形態では7種類)のポイントが、階級K1〜K3に対応付けられている。そして、当該テーブルを総合的に判断すると、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、跳躍ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。また、内部低確状態時よりも内部高確状態時の方が、跳躍ミッション成功時にゾロ目のポイントが選択される割合が高くなるように設定されている。なお、「3333」のポイントは、内部高確状態の場合のみ振分けられているので、当該ポイントが付与された場合、遊技者に内部高確状態であることを視認させることができる。さらに、階級K1<階級K2<階級K3の順に、跳躍ミッション成功時に獲得できるポイントが高くなるように設定されている。したがって、抽選確率状態が高確率抽選状態であるとともに、現在の階級が階級K3の場合、遊技者にとって最も有利な結果が得られる可能性が高いことになる。本実施形態では、図41、図44、及び図46で示すテーブルが第1の振分けテーブルとなる。また、本実施形態では、「ゾロ目」や「1」のポイントが特定態様の値となる。
そして、統括CPU31aは、1回の図柄変動ゲームにおいて各ミッション演出を実行させる場合、図柄変動ゲームの開始後であって、ミッション演出を開始してから所定時間の経過後に、演出用操作ボタンBTの操作有効期間を設定する。次に、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたか否かを判定し、操作された場合には、ミッション演出の種類に応じて当該ミッションを成功とするか失敗とするかを判定する。また、統括CPU31aは、操作有効期間を開始してからの経過時間をカウントし、予め定めた規定時間が経過したら、演出用操作ボタンBTの操作有効期間を終了させる。
具体的には、強弓ミッションを実行させる場合、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作されたか否かを判定する。そして、当該判定結果が肯定(操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作された)の場合、統括CPU31aは、ミッション成功と判定する。そして、統括CPU31aは、的に命中した矢の本数に応じてポイントを付与する。
また、疾走ミッションを実行させる場合、統括CPU31aは、選択した疾走ミッションの内容が「一発系」か「連打系」かを判断する。選択した疾走ミッションの内容が「一発系」であった場合、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作されたか否かを判定する。そして、当該判定結果が肯定(操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作された)の場合、統括CPU31aは、ミッション成功と判定する。そして、統括CPU31aは、疾走ミッションの速度(中速か高速か)に応じてポイントを付与する。
また、選択した疾走ミッションの内容が「連打系」であった場合、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作される度に、図43(d)に示すテーブルに基づいて1回のボタン操作に基づく鞭入れ回数を決定する。そして、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが複数回操作されたことに基づき、図43(d)で決定された鞭入れ回数の合計が、図43(c)で決定した必須鞭入れ回数に達したか否かを判定する。そして、当該判定結果が肯定(各ボタン操作に基づく鞭入れ回数の合計が必須鞭入れ回数に達した)の場合、統括CPU31aは、ミッション成功と判定する。そして、統括CPU31aは、疾走ミッションの速度(中速か高速か)に応じてポイントを付与する。
また、跳躍ミッションを実行させる場合、統括CPU31aは、強弓ミッションと同様、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作されたか否かを判定する。そして、当該判定結果が肯定(操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが1回操作された)の場合、統括CPU31aは、ミッション成功と判定する。
そして、統括CPU31aは、各ミッション演出を「成功」と判断した場合、予め決定したポイントを付与するために、決定したポイントを指示する指示コマンドを各制御基板32〜34に出力する。この場合、可変表示器H2では、各ミッション演出の終了後であって、当該ミッション演出が実行された図柄変動ゲームの変動時間内にポイントが付与(累積)されるような表示演出が実行される。一方、各ミッション演出を「失敗」と判断した場合、統括CPU31aは、決定したポイントを指示する指示コマンドを各制御基板32〜34に出力しない。このような制御を実行することにより、1回の図柄変動ゲームにおいてミッション遂行のために演出用操作ボタンBTが操作された場合には、ポイントを付与する一方で、ミッション遂行のために演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合には、ポイントを付与しないという状況を作り出すことができる。そして、本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏示唆モード中の複数回の図柄変動ゲームを跨いで1回のミッション演出が実行されるのではなく、1回の図柄変動ゲームにおいて1回のミッション演出が実行されるようになっている。そして、確変潜伏示唆モード滞在中、特定の変動パターン(本実施形態では、変動パターンP1,P3〜P6,P8)が選択される度にミッション演出が実行可能となっているため、確変潜伏示唆モード中、複数回のミッション演出が実行可能となっている。
なお、強弓ミッション、疾走ミッション、及び跳躍ミッションを比較すると、図41、図44、及び図46のテーブルに示すポイントの振分け態様を見ても、強弓ミッション<疾走ミッション<跳躍ミッションの順に、1回のミッション演出において獲得可能なポイントが多くなるように設定されている。例えば、「強弓ミッション」が実行される場合、的に命中する矢の本数が「3本」の場合、「3000」又は「3333」が選択可能となっているが、「3本」の選択確率は、「1本」又は「2本」の選択確率よりも低くなっているため、強弓ミッションで「3000」又は「3333」が選択される可能性は低い。一方、「跳躍ミッション」が実行される場合、強弓ミッションのように、ポイントの付与態様が矢の本数によって、再度、変更されるわけではない。したがって、「3000」又は「3333」が選択される可能性は、強弓ミッション実行時よりも高い。
そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モード滞在中に実行された図柄変動ゲームの回数をカウントし、当該回数が19回以下の場合は、図13又は図14に示すテーブルに基づいてモードの種類を決定する。そして、「強弓ミッション」、「疾走ミッション」、及び「跳躍ミッション」のうちいずれか1つを特定するモードが選択された場合、選択されたミッション演出の実行を制御する。また、統括CPU31aは、ミッション演出の実行中に演出用操作ボタンBTの操作有効期間を設定し、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されてミッションを遂行したのであれば、ミッション演出の遂行結果に応じて獲得し得るポイントの値をRAM31cに記憶する。そして、確変潜伏示唆モード滞在中に実行された図柄変動ゲームの回数が19回に到達するまでは、ミッション演出が実行されてミッションが遂行される度にポイントを累積加算して記憶する。加えて、統括CPU31aは、ミッション演出の遂行に基づいて付与されたポイントを取得する度に、図48に示す昇格振分けテーブルに基づいて、階級を格上げさせるか否かを決定する。
図48に示すテーブルでは、各階級への昇格基準となるポイント値が設定されている。階級K1には、初期値としてL1(例えば0ポイント)が設定されているとともに、終期値としてL2(例えば3000ポイント)が設定されている。また、階級K2は、初期値としてL3(例えば3001ポイント)が設定されているとともに、終期値としてL4(例えば7000ポイント)が設定されている。また、階級K3には、初期値としてL5(例えば7001ポイント)が設定されているとともに、終期値としてL6(例えば55000ポイント)が設定されている。なお、階級K4は、確変潜伏確定モード中にミッション演出が実行される場合の階級を示しており、その値は∞(無限大)に設定されており、ポイント値の増減が起こらないようになっている。ちなみに、確変潜伏示唆モード開始時では、階級はK1となっているとともに、初期値はL1となっている。
そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モード中、ポイント獲得ミッション演出の遂行によってポイントを獲得する度に、図48に示す昇格振分けテーブルを参照し、累計したポイントが、各階級への昇格基準となるポイントに達しているか否かを判定する。そして、統括CPU31aは、例えば、現在の階級が階級K1の場合、累積したポイントが終期値L2を超えたか否かを判定する。そして、累積したポイントが終期値L2を超えていた場合(例えば、3500ポイント)、統括CPU31aは、次の図柄変動ゲームの開始にしたがって、階級K1から階級K2に昇格させる。そして、現在の階級を示す情報(フラグなど)をRAM31cにセットするとともに、現在の階級を特定する演出コマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
また、統括CPU31aは、第1確変潜伏示唆モードから第2確変潜伏示唆モードへ移行させる場合は、累積加算したポイント及び現在の階級を持ち越すようになっている。一方、統括CPU31aは、最終ミッションに失敗して確変潜伏示唆モードから通常モードに移行し、再移行抽選によって、再度、確変潜伏示唆モードに移行した場合には、前回の確変潜伏示唆モード滞在中に取得したポイント及び階級を初期値(0ポイント及び階級K1)にリセットする。また、統括CPU31aは、最終ミッションを成功とするか否かを抽選で決定し、「成功」とすることを決定した場合には、確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードへの移行を決定するが、この場合、ポイントの累積値を「∞(無限大)」とするとともに、階級を階級K4とする。
そして、統括CPU31aは、確変潜伏示唆モードが開始してから20回目以降の図柄変動ゲームにおいて変動パターンP1が選択されると、図15及び図21に示すテーブルに基づいて、変動パターンP1が選択された図柄変動ゲームにおいて最終ミッションを実行させることを決定する。このとき、統括CPU31aは、最終ミッションを「成功」又は「失敗」とするか否かを、図47に示すテーブルの振分け態様に基づいて決定する。
図47に示すテーブルでは、最終ミッションの「成功」を特定する内容と、最終ミッションの「失敗」を特定する内容が、階級K1〜K3に対応付けられている。さらに、図47に示すテーブルでは、最終ミッションが実行される時点での階級及び抽選確率状態に応じて「成功」か「失敗」かが選択可能なように乱数値(0〜100までの全101通りの整数)が所定個数ずつ、振分けられている。具体的には、最終ミッション実行時の階級が階級K1〜K3のいずれの場合であっても、内部低確状態時には、「失敗」が必ず選択されるように設定されている。一方、最終ミッション実行時の内部抽選状態が高確率抽選状態の場合、階級K1<階級K2<階級K3の順に「成功」が選択される確率が高くなるように設定されている。したがって、内部低確状態時に最終ミッションが実行された場合、何れの階級であっても最終ミッションは成功せず、必ず確変潜伏示唆モードから通常モードへ移行することになる。一方、内部高確状態時に最終ミッションが実行された場合、階級が高くなるほど最終ミッションに成功する確率が高くなり、最終ミッションに成功することによって確変潜伏示唆モードから確変潜伏確定モードに移行することになる。そして、本実施形態のパチンコ機10では、確変潜伏確定モードは、確変状態が付与されていることを確定的に報知するモードではないが、内部高確状態であることが確定している場合に移行可能なモードとなっている。
ちなみに、図47に示すテーブルの振分け態様によれば、内部高確状態時に最終ミッションが「失敗」となる場合も生起され得る。この場合、確変潜伏示唆モードから通常モードに移行するが、内部高確状態となっているため、通常モード滞在時であっても、確変状態が付与されていることに対して期待を持つことができるようになっている。本実施形態では、最終ミッションが実行される時点でのポイント及び階級が各課題の総遂行結果となる。また、本実施形態では、図47に示すテーブルが第2の振分けテーブルとなる。
そして、統括CPU31aは、最終ミッションの実行時に図47に示すテーブルを参照して、最終ミッションを「成功」とするか又は「失敗」とするかを決定する。そして、統括CPU31aは、最終ミッションの結果を指示するコマンドを各制御基板32〜34に夫々出力する。また、統括CPU31aは、最終ミッションの「成功」を決定した場合、確変潜伏確定モードへの移行を決定するとともに当該モードへの移行を指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に夫々出力する。その一方、統括CPU31aは、最終ミッションの「失敗」を決定した場合、通常モードへの移行を決定するとともに当該モードへの移行を指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に夫々出力する。本実施形態では、最終ミッションで「失敗」となることが、確変潜伏示唆モードの終了条件となる。
本実施形態では、統括CPU31aが期間設定手段となる。また、統括CPU31aは、課題制御手段としても機能する。また、統括CPU31aは、示唆演出制御手段としても機能する。また、統括CPU31aは、モード制御手段としても機能する。また、本実施形態では、統括CPU31aは、課題付与パターン決定手段となる。また、本実施形態では、統括CPU31aは、達成決定手段としても機能する。
次に、表示制御基板32(サブCPU32a)が演出制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
表示制御基板32のサブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。このとき、サブCPU32aは、選択した演出内容をもとにROM32bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、サブCPU32aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに可変表示器H2に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。そして、サブCPU32aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾図用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を可変表示器H2に確定停止表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
また、サブCPU32aは、確変15ラウンド大当り遊技及び非確変15ラウンド大当り遊技が付与されている場合、統括制御基板31が出力する演出指示コマンドをもとに、オープニング演出、各ラウンド演出及びエンディング演出を実行させる。具体的に言えば、サブCPU32aは、各演出に係る演出指示コマンドを入力すると、所定の演出内容で各演出をそれぞれ実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。このとき、サブCPU32aは、ROM32bの画像データを用いて各演出の演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、サブCPU32aは、生成した表示用データをもとに可変表示器H2に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。
また、サブCPU32aは、確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技が付与されている場合、統括制御基板31が出力する演出指示コマンドをもとに、オープニング演出、各ラウンド演出及びエンディング演出を実行させる。このとき、サブCPU32aは、演出内容から確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技の何れが付与されているか分からないように、同一演出内容で演出を実行させる。これにより、本実施形態のパチンコ機10は、大入賞口29の開放態様に加えて、確変2ラウンド大当り遊技中及び小当り遊技中の演出内容からも何れが付与されているのか認識し得ないようになっている。
また、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指定される背景パターンに基づく背景画像で可変表示器H2の表示内容を制御する。なお、サブCPU32aは、次に各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力する、又は通常モードの背景画像を切替えることを指示する演出コマンドを入力するまでの間、現在の背景画像を切替えることなく継続的に可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、ミッション演出の実行中、統括CPU31aから指示される内容でミッション演出やミッション演出中に実行され得る予告演出を行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、統括CPU31aから獲得したポイントを指示するコマンドを入力する度にポイントを増加させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、統括CPU31aから階級の昇格を指示するコマンドを入力すると、当該コマンドで特定される階級を表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。本実施形態では、サブCPU32aが当り予告実行手段となる。
次に、確変潜伏示唆モード中に実行される遊技演出の流れについて図49に従って説明する。なお、この例では、内部高確状態時において最終ミッションに失敗した後、通常モードに移行した状態からの遊技の流れを説明する。したがって、図49に示す確変潜伏示唆モード中は、内部高確状態となっていることを前提とする。
図49に示すように、第1確変潜伏示唆モードが開始した時点では、キャラクタKYの階級は階級K1に設定されているとともに、初期値L1が設定されている。そして、第1確変潜伏示唆モードが開始してから1回目の図柄変動ゲームが開始されるとともに、当該図柄変動ゲームで実行されるミッション演出の内容として「強弓ミッション」が選択されるとする。さらに、的に命中する矢の本数として「1本」が選択されたとする。また、当該ミッションの成功時に付与されるポイントとして、「1111」が選択されたとする。そして、当該「強弓ミッション」の実行中、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことに基づいて、的に矢が1本命中すると、ポイントとして「1111」が付与される。
その後、第1確変潜伏示唆モードが開始してから2回目の図柄変動ゲームが開始されるとともに、当該図柄変動ゲームで実行されるミッション演出の内容として「疾走ミッション」が選択されるとする。また、当該ミッションの成功時に付与されるポイントとして、「2222」が選択されたとする。なお、当該図柄変動ゲームが開始された時点では、ポイントの累計値が「1111」であるため、階級K1のままである。そして、当該「疾走ミッション」の実行中、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことに基づいて、疾走ミッションに成功するとポイントとして「2222」が付与される。この場合、1回目の図柄変動ゲームで獲得した「1111」に「2222」が加算され、累計ポイントは「3333」となる。
その後、第1確変潜伏示唆モードが開始してから3回目の図柄変動ゲームが開始されるとともに、当該図柄変動ゲームで実行されるミッション演出の内容として「跳躍ミッション」が選択されるとする。また、当該ミッションの成功時に付与されるポイントとして、「3000」が選択されたとする。なお、当該図柄変動ゲームが開始された時点では、ポイントの累計値が「3333」であり、本実施形態のパチンコ機10では、階級K2の初期値を「L3(例えば3001)」としているので、階級が、階級K1から階級K2に昇格する。そして、当該「跳躍ミッション」の実行中、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことに基づいて、跳躍ミッションに成功すると、ポイントとして「3000」が付与される。この場合、1,2回目の図柄変動ゲームで獲得した「3333」に「3000」が加算され、累計ポイントは「6333」となる。その後、特定の変動パターン(本実施形態では、変動パターンP1,P3〜P6,P8)が選択されたことに基づいてミッション演出の実行を特定する演出パターンが選択された場合、当該図柄変動ゲームの実行中にミッション演出が実行される。そして、ミッション演出中に演出用操作ボタンBTを操作して提示されたミッションを遂行したのであれば、遂行結果に応じてさらにポイントが加算される。
そして、確変潜伏示唆モード滞在中に複数回のミッション演出が実行されるたびにポイントが加算され、階級K3に昇格したとする。そして、20回目の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択された場合、当該図柄変動ゲームにおいて最終ミッションが実行される。そして、最終ミッションに成功した場合、確変潜伏確定モードに移行する。この場合、当該確変潜伏示唆モードへの移行により可変表示器H2に背景画像G4が表示されたことにより、遊技者は現在の内部抽選状態が高確率抽選状態となっていることを認識可能となっている。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)当り遊技終了後であって、予め定めた複数回の図柄変動ゲームに亘って設定された演出実行期間内に複数回実行可能なミッション演出において、演出用操作ボタンBTの操作に基づく各ミッションの遂行結果が記憶されるようにした。そして、統括CPU31aは、抽選確率状態、及び演出実行期間中に提示された各ミッションの総遂行結果に応じて抽選確率状態が高確率抽選状態であること(確変潜伏確定モードに移行すること)を報知する割合を異ならせるようにした。これにより、抽選確率状態が高確率抽選状態であること(確変潜伏確定モードに移行するか否か)を知るためには、ミッション演出が実行された際に演出用操作ボタンBTを積極的に操作しなければならないので、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができる。
(2)また、統括CPU31aは、ミッション演出の遂行結果を提示する場合、遊技者にとって有利な結果を得る割合を抽選確率状態に応じて設定したテーブルを用いる。さらに、統括CPU31aは、抽選確率状態、及び各ミッションの総遂行結果に応じて、抽選確率状態が高確率抽選状態であることを報知する割合を異ならせたテーブルに基づいて、最終ミッションを実行する。このようなテーブルを備えることにより、抽選確率状態に応じて最終ミッションの結果や各ミッション演出の結果に関して、様々な報知態様を設定することができる。
(3)確変潜伏示唆モードが開始してから20回目以降の図柄変動ゲームで変動パターンP1が選択されるまで、確変潜伏示唆モードは延長される。したがって、確変潜伏示唆モードが開始してから20回目以降の図柄変動ゲームが実行されたとしても、演出用操作ボタンBTの操作に基づく各ミッションの遂行結果を記憶させて、最終ミッションの結果に期待を持たせることができる。また、確変潜伏示唆モードが開始してから20回以上図柄変動ゲームが実行されたとしても、最終ミッションが実行されるまでは確変潜伏示唆モードは継続されるので、20回の図柄変動ゲームが終了した時点で何も演出が実行されない場合に比較して、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4)ポイント達成ミッション演出において、ミッションが達成されなかった場合よりも、ミッションが達成された場合に、より多くのポイントを付与する構成とした。これにより、遊技者にポイントを獲得させるために演出用操作ボタンBTの操作を促し、より積極的に遊技への参加を促すことができる。
(5)確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合には、当り遊技終了後に通常モードから確変潜伏示唆モードへ移行可能にした。また、確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合には、遊技状態として確変状態が付与される可能性があるようにした。このため、確変潜伏示唆モードに移行した場合、遊技状態を推測させることが困難であるため、確変潜伏示唆モードに対して期待を抱かせることができる。
(6)「低確+変短なし」の時に確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技のいずれかが付与される場合には、通常モードから確変潜伏示唆モードへ移行可能にした。このため、確変潜伏示唆モードに移行した際には、変短状態が付与されず、遊技状態を推測させることが困難であるため、確変潜伏示唆モードに対して期待を抱かせることができる。
(7)確変潜伏示唆モードは、変短状態が付与されていない際に実行される演出であって、変短状態が付与されていない場合には、変動パターンP1が選択されやすい。これにより、図柄変動ゲーム中に、ミッション演出を実行させるための時間を十分に確保することができ、ポイントを確保させるための時間の確保にも繋がる。
(8)ミッション演出は、1回の図柄変動ゲームの変動時間内に終了するとともに、確変潜伏示唆モード中に複数回実行され得るので、複数回のゲームを跨いで1つのミッションを達成させるタイプの従来のミッション演出とは異なる遊技性を付与することができる。
(9)ポイント獲得ミッション演出において、各ミッションを遂行する度に、遂行済みのミッションの累計遂行結果に応じた階級に格付けし、特定の格上げ条件を満たすと階級を格上げするように構成した。そして、抽選確率状態及び最終階級に応じて、最終ミッションによって抽選確率状態が高確率抽選状態であることを報知する割合が異なるように設定した。これにより、抽選確率状態が高確率抽選状態であることを知るためには、ミッション演出が実行された際に演出用操作ボタンBTを積極的に操作して階級を格上げしなければならないので、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができる。
(10)抽選確率状態が高確率抽選状態である場合に、跳躍ミッションが実行される割合が高くなるようにすることで、跳躍ミッションが実行された場合に、抽選確率状態が高確率抽選状態となっていることに対して期待を持たせることができる。
(11)ポイント獲得ミッション演出として複数種類の演出内容を設定するとともに、抽選確率状態を含む遊技状態に応じてミッション演出を達成した際に得られるポイントが異なるように設定した。これにより、実行されるポイント獲得ミッション演出の内容や、現在の遊技状態に応じて得られるポイントが異なるので、遊技者に対してミッション演出の演出内容に興味を持たせ、確変潜伏示唆モード中全てにおいて遊技者の遊技意欲を掻き立てることができる。
(12)当り抽選の抽選確率が何れの状態であっても、1回の図柄変動ゲーム中にポイント獲得ミッション演出を終了させることができる変動時間が定められた変動パターン(本実施形態では、変動パターンP1,P3〜P6,P8)が選択された際には、ポイント獲得ミッションが実行されるようにした。これにより、ポイント獲得ミッション演出が実行された際の抽選確率状態を分かり難くし、遊技者に対して抽選確率状態が高確率抽選状態であることに対して期待を持たせることができる。
(13)ポイント獲得ミッションを遂行した際に獲得できるポイントが少ない場合であっても、ゾロ目や「1」のようなポイントを獲得した場合には、高確率抽選状態である可能性が高いので、獲得できるポイントが少ない場合であっても、高確率抽選状態であることに対して期待を持つことができる。
(14)図28及び図31に示すように、演出内容特定パターンによってミッションの達成が予め決定されている場合であっても、ポイント獲得ミッション演出の実行中に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合には、ミッション未達成となり、ミッションを達成した際に獲得できるはずのポイントを獲得することができない。これにより、遊技者にポイントを獲得させるために演出用操作ボタンBTの操作を促し、より積極的に遊技への参加を促すことができる。
(15)確変潜伏示唆モードの設定によって大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態であるか否かに対して期待を持たせることができるとともに、確変潜伏示唆モード中に実行される図柄変動ゲームにおいて、当該図柄変動ゲームが大当りとなるか否かに対しても期待を持たせることができる。
(16)最終ミッションで「失敗」となったことにより確変潜伏示唆モードが終了し、その後、通常モードが実行されたとしても、再移行抽選に当選した場合には、再度、第2確変潜伏示唆モードに移行するようにした。これにより、モード終了の到来による遊技者の落胆を払拭することができる。
(17)確変潜伏示唆モードに移行する度にポイントは初期値から累積されるとともに、階級も最下位の階級K1からスタートするため、最終ミッションにより抽選確率状態が高確率抽選状態であることを確認するために、遊技者の挑戦意欲を、再度、向上させることができる。
(18)抽選確率状態が高確率抽選状態であることが内部的に確定している際に移行可能な確変潜伏確定モードは、確変潜伏示唆モードを経由して突入する。また、確変潜伏確定モードを設定したことにより、当該モードの実行中は、内部高確状態であることが確定しているので、遊技者は、現在の抽選確率状態が高確率抽選状態であることを認識することができ、安心して遊技に打ち込むことができる。
(19)抽選確率状態が高確率抽選状態であるか否かを遊技者に分かり難くするという遊技性を保ちつつ、付与される当り遊技の種類及び当り抽選が実行されたときの遊技状態に基づいて、確変モードに移行する場合があるように設定した。これにより、必要以上に確変潜伏示唆モードや確変潜伏確定モードが継続してしまうことを抑え、確変モードを実行することで遊技者が高確率抽選状態であることによって抱く優越感をより増幅させることができる。
(20)再移行抽選が実行される期間は、抽選確率状態に応じて異なるように設定した。具体的には、内部低確状態時には、通常モードに移行してから20回の図柄変動ゲームが実行されるまでとする一方で、内部高確状態時には、次回大当りに当選するまでとした。このことにより、通常モードに移行後、20回の図柄変動ゲームが実行されている間、抽選確率状態が高確率抽選状態であることに対して期待を抱かせることができる。また、20回を超えて図柄変動ゲームが実行された後に再移行抽選が実行された場合、抽選確率状態が高確率抽選状態であることが確定するため、遊技者に対して、高確率抽選状態であることを報知することができる。
(21)確変潜伏示唆モードから通常モードに移行しても、予め設定された上限回数(本実施形態では3回)までは、再移行抽選によって確変潜伏示唆モードに再移行する可能性があるので、安心して遊技を継続することができる。また、予め定めた上限回数を超えて再移行抽選が実行され、確変潜伏示唆モードに移行した場合には、抽選確率状態が高確率抽選状態となっていることが確定するため、遊技者に安心して遊技を継続させることができる。
(22)高確率抽選状態であることへの期待度が夫々異なる第1確変潜伏示唆モードと第2確変潜伏示唆モードを設定することにより、複雑なモード移行演出を実行することが可能となり、遊技者に対してより一層、興趣を向上させることができる。
(23)「低確+変短あり」状態の確変潜伏示唆モード中において、確変2ラウンド大当り遊技及び小当り遊技のいずれかが付与される場合、確変潜伏示唆モードが継続される。その一方、「高確+変短なし」状態の確変潜伏示唆モード中において、確変2ラウンド大当り遊技が付与される場合、確変モードに移行する。また、「高確+変短なし」状態の確変潜伏示唆モード中において、小当り遊技が付与される場合、確変潜伏示唆モードが継続される。このため、確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合、当り抽選に当選した際の遊技状態に応じて移行先のモード演出が変更されるため、モード演出を複雑にすることができ、高確率抽選状態であることに対して期待を抱かせることができる。
(24)内部高確状態中は、変短状態が付与される確率が高く、変動時間が短く設定された変動パターン(本実施形態では変動パターンP2)が選択されやすい。本実施形態のパチンコ機10では、内部高確状態中であっても特定の変動パターン(本実施形態では、変動パターンP1,P3〜P6,P8)が選択された際にポイント獲得ミッション演出を実行させることで、図柄変動ゲーム中に、ポイント獲得ミッション演出を実行させるための時間を十分に確保することができ、ポイントを確保させるための時間の確保にも繋がる。
(25)確変潜伏確定モードの設定によって抽選確率状態が高確率抽選状態であるか否かに対して期待を持たせることができるとともに、確変潜伏確定モード中に実行される図柄変動ゲームにおいて当り予告が実行可となっていることにより、当該図柄変動ゲームが大当りとなるか否かに対しても期待を持たせることができる。
(26)確変潜伏示唆モード及び確変潜伏示唆モード中に実行される図柄変動ゲームにおいて大当り予告を実行可能とすることにより、内部高確状態であることが確定しており、演出用操作ボタンBTの操作によってミッションを遂行しても意味をなさない場合であっても、大当り予告が実行される。これにより、確変潜伏確定モード中に実行される図柄変動ゲームに対しても遊技者に興味を持たせることができる。
(27)察知演出の実行後、ポイント獲得ミッションが実行される場合とされない場合の2つの状況を設定したことにより、察知演出が実行されると、ポイント獲得ミッションが実行されることに対して期待を持たせることができる。
(28)ポイント獲得ミッションは、確変潜伏示唆モード滞在中、はずれ演出用の変動パターンやはずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行可能となっているので、当該図柄変動ゲームがはずれとなる場合であっても、演出用操作ボタンBTを操作してミッション演出を遂行させたならば、ポイントが付与される。これにより、当該図柄変動ゲームははずれとなるが、ポイントが付与されるため、階級の昇格に繋がるとともに、階級が昇格することによって、内部高確状態に対して期待を持つことができる。
(29)ポイント獲得ミッションにおいて、一度、ミッションを遂行したことによってポイントを獲得した場合であっても、階級を昇格させるためには、複数回ミッションを遂行して階級の昇格基準値までポイントを獲得しなければならない。これにより、ミッション演出の内容にも注目させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、ポイント獲得ミッション演出は、変短状態が付与されない確変潜伏示唆モード中に実行されるようにしたが、変短状態が付与されるようなモード中に実行するようにしても良い。この場合、内部抽選状態が高確率抽選状態であるのか低確率抽選状態が、遊技者に対して分かり難くなっていることが望ましい。
○ 実施形態において、変動パターンP1が選択された場合のみ、ポイント獲得ミッションを実行するようにしても良い。この場合、変動パターンP1ははずれ演出用の変動パターンであって、遊技の実行中に頻繁に選択される変動パターンであるため、ポイント獲得ミッションの契機となる変動パターンを変動パターンP1に限定しても、ポイント獲得ミッションの出現確率が減少することはない。
○ 実施形態において、確変2ラウンド大当りに当選した場合にしか選択されない変動パターンを追加設定しても良い。そして、図36において、第1確変潜伏示唆モード滞在中、確変2ラウンド大当りに当選した場合にしか選択されない変動パターンが選択された場合には、第2確変潜伏示唆モードに移行させるようにする。一方、第1確変潜伏示唆モード滞在中、確変2ラウンド大当り又は小当り遊技に当選した場合に選択される変動パターンが選択された場合、第1確変潜伏示唆モードに滞在するようにする。このように変動パターンを設定するだけで、統括制御基板31によって第2確変潜伏示唆モードに移行させるか否かを決定する手間を省きつつ、確変2ラウンド大当りに当選した場合には、第1確変潜伏示唆モードに滞在する場合と、第2確変潜伏示唆モードに移行させる場合の両方の状況を作り出すことができる。
○ 実施形態において、内部高確率状態が高確率抽選状態であっても低確率抽選状態であっても同じ演出モードに移行可能であるとともに、変動時間、ラウンド回数、又は開閉羽根26の開閉態様などの演出態様から当り遊技の種類が判別し得ない当り遊技であれば、確変潜伏示唆モードへの突入契機となる当り遊技は、確変2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技に限られない。
○ 実施形態において、第1確変潜伏示唆モードと第2確変潜伏示唆モードという区分を設けず、1つの「確変潜伏示唆モード」を設定しても良い。また、確変潜伏示唆モードを3つ以上に分類しても良い。
○ 実施形態において、ポイント獲得ミッションの演出内容は、表示制御基板32が決定するようにしても良い。この場合、統括制御基板31は、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたか否かのみを判定し、表示制御基板32は、演出用操作ボタンBTが操作された場合に、ポイント獲得ミッションの種類や付与するポイントを決定することになる。
○ 実施形態において、図28に示すテーブルのように、ミッション演出を「成功」又は「失敗」で分けず、演出内容の種類のみを特定するようにし、演出用操作ボタンBTが操作されたならば、ミッション成功とするようにしても良い。また、図28に示すテーブルにおいて、予めミッション演出の失敗が対応付けられた演出内容特定パターンが選択された場合であっても、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたのであれば、ポイントが付与されるようにしても良い。また、ポイント獲得ミッションを達成できなかった場合、何らポイントが付与されないようにしても良い。
○ 実施形態において、全ての演出モード中に実行される図柄変動ゲームで大当り予告が実行されるようにしても良い。
○ 実施形態において、大当り予告を省いても良い。この場合、統括制御基板31にかかる負担を軽減できる。また、確変潜伏示唆モード中のみ大当り予告の実行を規制しても良いし、確変潜伏確定モード中のみ大当り予告の実行を規制しても良い。
○ 実施形態では、最終ミッションで「成功」となるためにポイントを累積する構成としたが、例えば、ミッション演出の結果を「○(まる)」又は「×(ばつ)」としてもよい。この場合、ミッション演出を実行する度にその結果(まるかばつか)を累積し、最終ミッションの実行時における「○(まる)」の数に応じて最終ミッションが「成功」となる割合が変化するような構成としても良い。
○ 実施形態において、ポイント獲得ミッションの種類は、3種類に限られず、2種類以下であっても良いし、4種類以上であっても良い。
○ 実施形態において、統括CPU31aが確変潜伏示唆モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数をカウントし、当該回数が20回に達した時点で、確変潜伏示唆モードを強制的に終了させるようにしても良い。この場合、確変潜伏示唆モードが過剰に間延びされることがない。
○ 実施形態では、示唆演出として「最終ミッション」が可変表示器H2で実行されるものとしたが、示唆演出は、装飾ランプ16の発光によるものであっても良いし、スピーカ17による音声報知でも良い。
○ 実施形態において、ミッション演出は、装飾ランプ16の発光によるものであっても良いし、スピーカ17による音声報知でも良い。
○ 実施形態において、ポイント獲得ミッションで獲得可能なポイントの振分け態様は適宜変更しても良い。
○ 実施形態では、内部高確状態時には、ポイント獲得ミッションとして、跳躍ミッションの選択確率が高くなるように設定していたが、内部高確状態時における疾走ミッションや強弓ミッションの選択確率が高くなるように設定しても良い。
○ 実施形態では、ポイント獲得ミッションでミッションを遂行したことによって、遊技者にとって有利な結果としての高ポイントやゾロ目のポイントを獲得できる割合を、内部低確状態時に比較して内部高確状態時の方が高くなるように設定したが、内部抽選状態に応じてポイント獲得ミッションの成功確率を変化させるように設定しても良い。
○ 実施形態において、階級は4段階に限られず、3段階以下であっても良いし、5段階以上であっても良い。
○ 実施形態において、再移行抽選に当選して通常モードから確変潜伏示唆モードに移行する場合、階級も累積ポイントも初期値から開始されるようにしたが、階級及び累積ポイントが再移行抽選に当選する前の値を維持した状態で確変潜伏示唆モードに移行しても良い。また、階級及び累積ポイントのうち何れか一方が初期値から開始されるようにしても良い。
○ 実施形態において、内部高確状態時に再移行抽選に当選して通常モードから確変潜伏示モードに移行する回数は、3回に限定されていたが、2回以下であっても良いし、4回以上であってもよい。また、内部高確状態時に再移行抽選に当選して通常モードから確変潜伏示モードに移行する場合、当該回数が3回に達した時点で再移行抽選を実行しないようにしても良い。
○ 実施形態において、確変モードを設定しなくても良い。
○ 実施形態において、最終ミッション実行時の階級が上位の階級(本実施形態では階級K3)ではない場合、内部高確状態であっても確変潜伏確定モードには移行できないような設定としても良い。
○ 実施形態において、示唆演出の実行に係る制御は、表示制御基板32が実行しても良い。
○ 実施形態では、ポイント獲得ミッションでポイントを獲得させるための契機として、演出用操作ボタンBTを操作させることとしたが、ポイントの付与態様は、ポイント獲得ミッションの遂行に限られない。例えば、発射装置19を操作して、予め定めた有効期間内に遊技球を作動ゲート23に入球通過させることができたならば、ポイントを獲得させるようにしても良い。また、作動ゲート23に限られず、上始動入賞口25、下始動入賞口27、又は大入賞口29などに有効期間内において遊技球を入球させた場合に、ポイントを獲得させるようにしても良い。また、作動ゲート23、上始動入賞口25、下始動入賞口27、又は大入賞口29に予め定めた所定個数の遊技球を入球させた場合、ポイントを獲得させるようにしても良い。このような場合、メインCPU30aは、有効期間を設定するとともに、有効期間内に作動ゲート23、上始動入賞口25、下始動入賞口27、又は大入賞口29へ遊技球が入球したことに基づき、該遊技球を検知した上始動口センサSE1、下始動口センサSE2、カウントスイッチSW3、又はゲートセンサSE4が出力する検知信号を入力すると、作動ゲート23、上始動入賞口25、下始動入賞口27、又は大入賞口29へ遊技球が入球したことを指示する指示信号を統括制御基板31に出力する。なお、予め定めた所定個数の遊技球を入球させた場合にポイントを獲得させる仕様とする場合、メインCPU30aは、作動ゲート23、上始動入賞口25、下始動入賞口27、又は大入賞口29に入球した遊技球の個数をカウントするとともに、規定個数までカウントしたことを指示するカウント信号を統括制御基板31に出力する。そして、指示信号を入力した統括CPU31aは、入力した指示信号に基づいて付与するポイント数を決定し、決定したポイントを指示する指示コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、所定個数の遊技球を入球させた場合にポイントを獲得させる仕様とする場合、統括CPU31aは、メインCPU30aからカウント信号を入力すると、入力したカウント信号に基づいて付与するポイント数を決定し、決定したポイントを指示する指示コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、予め定めた所定個数の遊技球を入球させた場合にポイントを獲得させる仕様とする場合、入球した個数に応じて付与されるポイント数が異なる設定としても良い。この場合、統括CPU31aは、入力したカウント信号が指示する遊技球の個数に応じてポイントを決定する。
○ 各実施形態は、特図と飾図を用いるパチンコ機10に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ機に具体化しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを実行する表示手段と、前記図柄変動ゲームの開始時に前記図柄変動ゲームを当りとするか否かの当り抽選を行う当り抽選手段と、を備え、前記当り抽選で当りに当選した場合には前記図柄変動ゲームの終了後に遊技球の入球が許容される入賞手段を開放するラウンド遊技により構成される当り遊技が行われる遊技機において、遊技盤に発射された遊技球の入球が許容される入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したか否かを検知する検知手段と、前記当り抽選で当りに当選した場合、前記当り遊技終了後における前記当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れとするかを決定する抽選確率決定手段と、予め定めた課題を提示する課題付与演出を実行させるための演出実行期間を設定する期間設定手段と、前記演出実行期間内において前記課題付与演出の実行を制御する課題制御手段と、前記抽選確率状態が高確率抽選状態であるか否かを示唆する示唆演出を実行させる示唆演出制御手段と、を備え、前記期間設定手段は、前記当り抽選で当りに当選した場合、前記演出実行期間を、前記当り遊技終了後であって、予め定めた複数回の図柄変動ゲームに亘って設定し、前記演出実行期間は、前記抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性を前記示唆演出の演出態様によって示唆するための示唆条件を成立させるための期間であり、前記課題制御手段は、前記演出実行期間において前記課題付与演出を実行する度に前記課題付与演出の有効期間を設定し、前記示唆条件として、前記課題が提示された際に前記有効期間内において前記検知手段によって前記入球手段への遊技球の入球が検知されたならば、前記入球手段への遊技球の入球に基づく各課題の遂行結果を記憶し、前記示唆演出制御手段は、前記抽選確率状態及び前記演出実行期間内に提示された各課題の総遂行結果に応じて、前記演出実行期間の終了後に、前記示唆演出の結果として前記抽選確率状態が高確率抽選状態であることを報知する割合を異ならせるように構成されていることを特徴とする遊技機。本実施形態では、入賞手段が、上始動入賞口25、下始動入賞口27、大入賞口29、及び作動ゲート23となる。また、検知手段が、上始動口センサSE1、下始動口センサSE2、カウントスイッチSW3、及びゲートセンサSE4となる。